JPH11204110A - リチウムイオン電池用陽極材料の製造方法 - Google Patents
リチウムイオン電池用陽極材料の製造方法Info
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Abstract
量を有するリチウムイオン電池用陽極材料を製造する方
法を提供するものである。 【解決手段】 スピネル構造を有する安定したLiMn
2 O4 粉末を予め合成し、該合成された粉末をリチウム
イオンとニッケルイオンとが一緒に溶けている水溶液で
分散及び濾過処理してLiMn2 O4 粉末の周りに吸着
させた後熱処理を通じてドーピングする。
Description
池用陽極材料の製造方法に係るもので、特にサイクル特
性が向上され、優れた初期放電容量を有することによ
り、カムコーダ、携帯電話機、ノートブックPCなどの
小型無線機器に適合したリチウムイオン電池用陽極材料
を製造する方法に関する。
業が急速に発展するに従いカムコーダ、携帯電話機、ノ
ートブックPCなどの小型無線機器に対する需要も急激
に増加し、従って、その電源となる電池の需要も急激に
増加している。
あり、充電により継続して使用できる二次電池がある
が、最近二次電池が脚光を浴びている。
可逆的に挿入/放出され、電池電圧が3〜4Vと高く、
100Wh/kgの高エネルギー密度を有するリチウム
イオン電池に関する研究開発が活発に進行されつつあ
る。
びリチウムイオンが吸収/脱着のため集電子に維持され
た炭素繊維からなる陰極(負極)、陽極と陰極間に配置
された隔離板及び非水電解質を包含する。
ムイオンが可逆的に挿入/放出される材料を陽極と陰極
に使用し、その中で陽極材料としてはLiCoO2 、L
iNiO2 、LiMn2 O4 など起電力、エネルギー密
度及び安定性等の優れた転移金属酸化物が注目の的にな
っているが、その中でLiMn2 O4 は値段が他の材料
に比べ低廉で、環境に与える影響が少なくて一番有望な
材料として多くの研究が行われてきた。
化物は放電曲線が平坦で、放電電位が高く、自己放電も
低く、且つ作動温度が広く、資源が豊かであると共に、
公害がないという長所を有して、有望な陽極活性物質と
して注目の的となっている。
特長にもかかわらずスピネルLiMn2 O4 は充放電を
重ねるに従い、放電容量が大きく劣るという問題点があ
って実用化するには限界があった。
てきたが、その一例としてLiMn2 O4 のLi又はM
nのところに他のイオンを置換して充放電に従う放電容
量の急激な減少を抑制する方法があるが、これは放電容
量の減少が少なくなる反面、初期放電容量が劣るという
又別の問題を発生させた(参考:J.Electroc
hem.Soc.,138,1991,2859;J.
Electrochem.Soc.,143、199
6、3590;Solid StateIonics,
69,1994,59)。
は、サイクル特性を向上させると共に優れた初期放電容
量を有するようにリチウムイオン電池用陽極材料を製造
する方法を提供しようとするものである。
るため本発明は、安定したスピネル構造を有するLiM
n2 O4 粉末を合成する段階と、リチウム塩とニッケル
塩が1:1モル比に混合されたイオン水溶液を製造する
段階と、前記LiMn2 O4 粉末を前記イオン水溶液に
混合、撹拌、及び超音波処理して分散させる段階と、分
散溶液を濾過する段階と、熱処理する段階と、からなる
ことを特徴とする。
するLiMn2 O4 粉末を合成する。即ち、MnO2 と
Li2 CO3 を出発原料として1:4モル比に定量して
24時間湿式粉砕及び混合し、これを800℃で12時
間の間熱処理して固相反応によりスピネル構造を有する
安定したLiMn2 O4 粉末を合成する。
ル塩が1:1モル比に混合された水溶液を製造し、この
ときリチウム塩としてLiCO3 、LiCl、LiCH
3 CO2 、LiOH及びLi2 SO4 の中で一種以上の
化合物を選択して使用できる。
O3 )2 ・6H2 O、NiCl2 ・xH2 O、Ni(C
H3 CO2 )2 ・4H2 O、Ni(OH)2 及びNiS
O4・4H2 Oの中で一種以上の化合物を選択して使用
できる。
物を1:1モル比に蒸留水に溶解させてイオン水溶液を
製造し、このときイオン水溶液の濃度は0.8〜1.5
Mになるように製造することが好ましい。
も薄い場合はサイクル特性と初期放電容量を向上させ
ず、1.5Mよりも濃い場合はサイクル特性は向上され
る反面、初期放電容量が劣るという問題点があった。
に前記スピネル構造を有するLiMn2 O4 粉末を混合
し、撹拌及び超音波処理した後、濾過してLiMn2 O
4 粉末の粒子の周りにイオン水溶液を吸着させる。
ピネルLiMn2 O4 の含量は全ての溶液中13〜17
重量%であることが好ましい。
上述のようにイオン水溶液の濃度を調節するに従い調節
される。
4 粉末を熱処理し、このときに吸着された溶液内に残留
水分及び有機物が除去されリチウムイオンとニッケルイ
オンがドーピングされる。
定時間の間行われるのに、熱処理温度が600℃よりも
低いと残留有機物が除去されなくてサイクル特性に影響
を与え、800℃よりも高いとLi2 O形態に揮発が起
こって別の相(phase)を得ることによりサイクル
特性に影響を与える。
が実施例に限定されるものではない。
時間湿式粉砕及び混合した後、大気雰囲気下に800℃
で12時間の間熱処理してスピネルLiMn2 O4 を合
成した。
6H2 Oを1:1モル比に蒸留水に溶かして0.8M濃
度の混合イオン水溶液を製造し、該製造された溶液にス
ピネルLiMn2 O4 を全体溶液の20重量%ほどにな
るように添加した後、強く撹拌し超音波処理をして分散
させた。次いで、均一に分散された溶液を濾過して粒子
の周りに混合溶液が吸着されるようにした後、100℃
に維持される乾燥機で24時間の間乾燥した。該乾燥さ
れたそれぞれの粉末を700℃で2時間熱処理して充放
電実験のためリチウムイオン電池用陽極材料粉末を製造
した。
陽極材料粉末を製造し、但しイオン水溶液の濃度がそれ
ぞれ1.0M及び1.5Mになるように製造した。
陽極材料粉末を製造し、但しイオン水溶液の濃度がそれ
ぞれ0.5M、2.0M及び3.0Mになるように製造
した。
96)178、138(1991)2859参照 Li2 CO3 0.5モル、MnO2 2モルを定量し
て24時間湿式粉砕及び混合した後、大気雰囲気下に8
00℃で12時間の間熱処理してLiMn2 O4 粉末を
製造した。
O2 1.9モル、Ni(NO3 )2 ・6H2 O 0.
1モルを定量して24時間湿式粉砕及び混合した後、大
気雰囲気下に800℃で12時間の間熱処理を経てドー
ピングしてLi(Mn1.9 Ni0.1 )O4 粉末を製造し
た。
電池用陽極材料粉末93重量%に導電剤としてカーボン
ブラック5重量%、結合剤として1−メチル−2−ピロ
リジンに溶けているPVDF(polyvinylid
ienefluoride,MW=530,000)を
2重量%定量した後、24時間の間湿式混合して電極コ
ーティング用スラリーを製造し、該製造されたスラリー
をアルミニウム金属板集電体の両面に1cm×1cmに
なるようにディップ(dip)コーティングした後、2
4時間の間乾燥し、圧搾機を用いて圧搾して充放電実験
のための電極を製造した。該製造された電極の充放電特
性を確認するためアルゴン(Ar)雰囲気に維持される
グローブボックス(grobebox)内でハーフセル
(half−cell)を製造した。
濃度に溶けているエチレン炭酸塩/ジメチル炭酸塩
(1:1)溶液を使用し、基準及び反対電極にLi金属
を使用した。
度に電流を流し、充電上限電圧は4.3V、放電下限電
圧は3.0Vにした。
電機を用いて前記条件に100サイクルまで充放電実験
をした。その結果は次の表1及び図3に示している。
されたリチウムイオン電池用陽極材料及びドーピングさ
れないLiMn2 O4 に対しXRD(X−raydif
fractometry)を通じて相分析を施してその
結果を図1に示した。
ely式によりイオン水溶液の濃度変化に従う各粉末の
格子定数を求めて図2に示した。
構造を形成することがわかり、図2の結果から吸着水溶
液の濃度が増加するに従い格子定数が小さくなることが
わかるが、これは溶液の濃度が大きくなるほど吸着量も
増加してLiとNiイオンのドーピング量が増加したか
らである。
ング工程により製造されたLi(Mn1.9 Ni0.1 )O
4 の場合(比較例4)に期放電容量が96mAh/g
で、100回目放電容量が84mAh/gを示した。
%を維持している。これはドーピングされないスピネル
LiMn2 O4 が放電容量維持率が54%であることに
比べ非常に大きな値を示すものであって、サイクルに従
う放電容量減少が大きく抑制されたことがわかる。
れたリチウムイオン電池用陽極材料(比較例4)の場
合、初期放電容量が96mAh/gとしてドーピングさ
れないスピネルLiMn2 O4 の108mAh/gに比
べ13%ほど大きな幅に減少する問題点があった。
オン電池用陽極材料は0.5Mのイオン水溶液で吸着の
後にドーピングされた粉末の場合(比較例1)、初期放
電容量が112mAh/g、100回目放電容量が68
mAh/gを示した。
n2 O4 粉末と類似な特性を示すものであって、イオン
水溶液の濃度が低くて吸着量が少なすぎるか、又は吸着
がなされなかったためであると認められる。
にドーピングされた粉末の場合(実施例1)、初期放電
容量が111mAh/g、100回目放電容量が93m
Ah/gを示して、従来ドーピング方法により製造され
た粉末に比べ放電容量減少率は4%ほどに若干大きい
が、初期放電容量は16%ほどに大きな幅に向上される
ことがわかる。
後にドーピングされた粉末の場合(実施例2)、初期放
電容量が108mAh/g、100回目放電容量が96
mAh/gであって比較例4に従い製造された粉末と類
似な放電容量減少率を示すが、初期放電容量は13%ほ
どに大きな幅に向上されることがわかる。
にドーピングされた粉末の場合(実施例3)、初期放電
容量が101mAh/g、100回目放電容量が87m
Ah/gであって、比較例4の場合と類似な放電容量減
少率を示す反面、初期放電容量は5%ほどに向上される
ことがわかる。
(比較例2)又は3.0M(比較例3)として高濃度で
ある場合、放電容量減少率は比較例4と類似であるが、
初期放電容量は25%ほどに大きな幅に劣ることがわか
る。
濃度の範囲に溶けている水溶液でLiMn2 O4 を分散
させ、濾過によりこれらイオンを吸着させた後、熱処理
を経てドーピングして製造されたリチウムイオン電池用
陽極材料の場合、サイクル特性を向上させると共に初期
放電容量が優れていることがわかる。
構造を有する安定したLiMn2 O4を予め合成し、合
成された粉末をLiとNiイオンが一緒に溶けている水
溶液中で強く撹拌し超音波処理を経て分散させた後、濾
過してこれらイオンを粉末の周りに吸着させ、以後熱処
理を通じてドーピングして製造されたリチウムイオン電
池用陽極材料はサイクル特性が向上すると共に、優れた
初期放電容量を有することにより、通常リチウムイオン
電池用陽極材料に用いられるLiCoO2 を代替してよ
り低廉にリチウムイオン電池を製造し得るという効果が
ある。
たリチウムイオン電池用陽極材料のXRD(X−ray
diffractometry)に従う相分析の結果
を示したグラフである。
うリチウムイオン電池用陽極材料の格子定数を示したグ
ラフである。
たリチウムイオン電池用陽極材料のサイクルに従う放電
容量変化を示したグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 安定したスピネル構造を有するLiMn
2 O4 粉末を合成する段階と、 リチウム塩とニッケル塩が1:1モル比に混合されたイ
オン水溶液を製造する段階と、 前記LiMn2 O4 粉末を前記イオン水溶液に混合、撹
拌、及び超音波処理して分散させる段階と、 分散溶液を濾過する段階と、 熱処理する段階と、からなることを特徴とするリチウム
イオン電池用陽極材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記リチウム塩は、LiCO3 、LiC
l、LiCH3 CO2 、LiOH及びLi2 SO4 の中
で一種以上の化合物を選択して使用することを特徴とす
る請求項1記載のリチウムイオン電池用陽極材料の製造
方法。 - 【請求項3】 前記ニッケル塩は、Ni(NO3 )2 ・
6H2 O、NiCl2 ・xH2 O、Ni(CH3 C
O2 )2 ・4H2 O、Ni(OH)2 、及びNiSO4
・4H2 Oの中で一種以上の化合物を選択して使用する
ことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用
陽極材料の製造方法。 - 【請求項4】 前記イオン水溶液は、濃度0.8〜1.
5Mになるように製造されることを特徴とする請求項1
記載のリチウムイオン電池用陽極材料の製造方法。 - 【請求項5】 前記熱処理は、600〜800℃の温度
範囲内で行われることを特徴とする請求項1記載のリチ
ウムイオン電池用陽極材料の製造方法。
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