JP2002537633A - 改良された酸化マンガンリチウム基材活性物質 - Google Patents

改良された酸化マンガンリチウム基材活性物質

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ミッチェル,ポーター・エイチ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、スピネル酸化マンガンリチウムの粒子を含み、それぞれの粒子の表面に、粒子の表面のアニオン性部位でスピネルに結合したカチオン性金属種を有し;ここにおいてカチオン性金属種は、遷移金属、+3価の状態を有する非遷移金属及びこれらの混合物からなる群から選択される金属を含む、電気化学的に活性な物質を提供する。活性物質は、スピネル単独と比較して、減少した表面積及びグラム当たりのミリアンペア時で表示される増加した容量によって特徴付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、電気化学的単電池及び電池、そして更に特定的に、このような電池
の改良された電極活性物質、及び合成の新規な方法に関する。
【0002】 発明の背景 リチウム電池は、電気化学的に活性な(電気的に活性)物質を含む、一個又は
それ以上のリチウムの電気化学的単電池から調製される。このような単電池は、
典型的にはアノード(負極)、カソード(正極)及び離れて置かれた正極及び負
極間に介在する電解質を含む。金属リチウムのアノードを持ち、そして金属カル
コゲン化物のカソード活性物質を含む電池は既知である。電解質は、典型的には
一種類又はそれ以上の溶媒、典型的には非水性(非プロトン性)の有機溶媒に溶
解されたリチウムの塩を含む。他の電解質は、電気的に絶縁性であり、それ自体
イオン的に伝導性でることができるポリマーと組み合わせたイオン伝導性媒体、
典型的には金属粉末又は塩を含み、典型的には高分子マトリックスと呼ばれる固
体電解質である。慣例により、単電池の放電中の、単電池の負極をアノードと定
義する。金属リチウムアノード及び金属カルコゲン化物のカソードを有する単電
池は、初期状態で充電される。放電中、金属アノードからのリチウムイオンは、
液体電解質を通ってカソードの電気化学的に活性(電気的に活性)な物質に通過
し、そこで電気的エネルギーを外部回路に放出する。
【0003】 リチウム金属アノードを、金属リチウムカルコゲン化物又は酸化金属リチウム
のようなインターカレーションアノードと置き換えることが、最近になって示唆
された。コークス及び黒鉛のような炭素アノードも、またインターカレーション
物質である。このような負極は、単電池中に電気的に活性な対を形成するために
、リチウムを含むインターカレーションカソードと共に使用される。このような
単電池は、初期状態では充電されない。電気化学的なエネルギーを放出すること
に使用するために、このような単電池は、リチウムを、リチウムを含むカソード
からアノードに移動するために、充電しなければならない。放電中に、リチウム
はアノードからカソードに移動して戻される。その後の再充電中に、リチウムは
アノードに移動して戻され、そこで再インターカレートする。その後の充電及び
放電において、リチウムイオン(Li+)は、両電極間を輸送される。遊離の金
属種を有しないこのような再充電式電池は、再充電式イオン電池又はゆり椅子電
池と呼ばれる。米国特許第5,418,090号;第4,464,447号;第
4,194,062号;及び第5,130,211号を参照されたい。
【0004】 好ましい正極の活性物質は、LiCoO2、LiMn24、及びLiNiO2
含む。コバルト化合物は比較的高価であり、そしてニッケル化合物は合成が困難
である。比較的経済的な正電極はLiMn24であり、これに対する合成方法は
既知であり、そして一般的に化学量論的な量のリチウムを含む化合物及びマンガ
ンを含む化合物を反応させることを含む。酸化コバルトリチウム(LiCoO2
)、酸化マンガンリチウム(LiMn24)、及び酸化ニッケルリチウム(Li
NiO2)は、このようなカソードを含む単電池の充電容量が、容量の有意な損
失をこうむることにおいて、全て共通の不利益を有する。即ち、1原子単位より
少ないリチウムが電気化学的反応に関与するために、LiMn24、LiNiO 2 、及びLiCoO2から利用可能な初期容量(アンペア時/グラム)が、理論的
容量より少ない。このような初期容量値は、最初の作動サイクル中に有意に減少
し、そしてこのような容量は、その後の作動サイクル毎に更に減少する。LiM
24に対する比容量は、最良でもグラム当たり148ミリアンペア時である。
当業者が記載しているように、期待される最良の数字は、おおよそグラム当たり
110ないし120ミリアンペア時の可逆容量である。明らかなように、理論的
な容量(全てのリチウムがLiMn24から引き抜かれると仮定して)及び単電
池の作動中に観察されるように、僅か0.8原子単位のリチウムが引き抜かれる
場合の実際の容量間には、はなはだしい差が存在する。LiNiO2及びLiC
oO2においては、単電池の作動中に僅かに約0.5原子単位のリチウムが可逆
的に循環される。例えばNagaura等による米国特許第4,828,834
号に記載されているように、容量減衰を減少するための多くの試みがなされてき
た。然しながら、現時点で既知の、そして通常使用されているアルカリ遷移金属
酸化化合物は、比較的低い容量に悩んでいる。従って、単電池で使用された場合
、有意な容量損失という不利益なしに、受容可能な容量を有するリチウムを含む
カルコゲン化物の電極物質を得ることの困難性が残されている。
【0005】 容量減衰は、公知であり、そして以下の等式に従って計算される。等式は最初
のサイクルの容量損失に対して使用される。この同じ等式は、更に最初のサイク
ルに戻った充電容量基準に対して、その後のサイクル中の漸進的容量損失を計算
するためにも使用される。 ((最初のサイクルの充電容量)−(最初のサイクルの放電容量))×100 最初のサイクルの充電容量。
【0006】 米国特許第4,828,834号において、Nagaura等は、前駆体リチ
ウム塩及びMnO2物質を焼結し、それによってLiMn24インターカレーシ
ョン化合物を形成することによって、容量減衰を減少することを試みている。然
しながら、NagauraのLiMn24化合物は、完全に結晶化されたスピネ
ル電極ではなく、そして非常に低い容量に悩まされた。上記の方法にもかかわら
ず、基本的なスピネルLixMn24インターカレーション化合物の、魅力的な
容量を有するが、しかし連続したサイクルにおける有意な容量損失という不利益
を伴なわない、酸化マンガンリチウム基剤電極物質を得ることの困難さが残され
ている。
【0007】 発明の概要 本発明は、電気化学的単電池のための電気化学的に活性な物質として使用する
ために適した組成物を提供する。組成物は、粒子の表面に、スピネル粒子の表面
の反対に荷電した対応するイオン性部位でスピネルに結合した、イオン性金属種
を有するスピネル酸化マンガンリチウムの粒子を含む。イオン性金属種は、好ま
しくは遷移金属を含む。別の方法として、イオン性金属種は、+3価の状態とな
ることが可能な非遷移金属を含む。イオン性種は、前記の金属の混合物を含むこ
とができる。スピネル粒子の表面に結合するカチオン性金属種は、制約するもの
ではないが、金属カチオン、金属酸化物カチオン及び金属リン酸塩カチオンを含
む。
【0008】 好ましい方法において、それに結合したイオン性種を有するスピネル酸化マン
ガンリチウムを含む組成物は、スピネル粒子の表面に、前駆体金属化合物を分解
又は溶融し、これによってカチオン性金属種を生じさせることによって調製され
る。
【0009】 本発明の方法による改良された結果に対して処理された、スピネル酸化マンガ
ンリチウムは、公称式Li1Mn24を有することで知られている。このような
スピネル酸化マンガンリチウム化合物は、リチウム、マンガン、及び酸素の相体
的比率において変化し、一方スピネル酸化マンガンリチウム挿入化合物としての
独自性を維持することができる。本発明は、スピネル酸化マンガンリチウムに対
するいかなる特定の配合物に制約されるものではない。然しながら、スピネル酸
化マンガンリチウムが、公称式Li1+xMn2-x4によって示される場合に、利
益にある結果が得られ、ここにおいてxは、約−0.2ないし約+0.5の範囲
であり;そして更に好ましくはxが、ゼロより大きくそして約0.5までである
場合である。
【0010】 処理されたスピネル酸化マンガンリチウムは、これを結合剤及び所望により電
気的に伝導性の物質と混合し、そしてこれを電気的な構造体に形成することによ
って、電極として調製される。
【0011】 それに結合した金属種を有する複合スピネル酸化マンガン粒子は、まず酸化マ
ンガンリチウム粒子及び金属化合物を含む混合物を形成することによって調製さ
れる。混合物は、酸化マンガンリチウムの粉末及び金属化合物の粉末を混合する
ことによって形成することができる。別の方法として、金属化合物(金属塩)を
適当な溶媒に溶解し、次いで酸化マンガンリチウム粒子を、反応前にこの溶液に
よって完全に浸潤する。反応は、スピネル粒子及び金属化合物を含む混合物を、
粒子の表面に金属化合物の分解産物を形成するために充分な時間及び温度で加熱
することによって行われる。別の態様において、金属化合物は、制約された、非
常に僅かな分解が行われる間に、又は分解を伴なわずにスピネルの表面で反応さ
せられる。例えば、金属化合物がリン酸塩の場合、リン酸塩は、そのリン酸基を
保持し、そして加熱は、リン酸塩をスピネルに化学的に分散し、そして付着する
ように働く。
【0012】 金属化合物及び酸化マンガンリチウムの表面間の反応を起こす加熱が、約20
0℃ないし約800℃、好ましくは200℃ないし約750℃、更に好ましくは
200℃ないし約700℃の範囲の温度で、空気の雰囲気中で、少なくとも約1
/2時間、そして約6時間まで行われることが好ましい。いかなる量の金属化合
物でもLMOの特性を改良するであろうから、量がゼロより大きい限り、加えら
れ量の実際上の下限はない。酸化マンガンリチウムと共に混合物中に含まれる金
属化合物の量は、混合物の約10重量%までであり、残部を酸化マンガンリチウ
ムが構成することが好ましい。
【0013】 本発明の目的、特徴、及び利益は、改良された充電及び放電特性、大きな放電
容量を有し、そしてサイクル中にその完全さを保持するリチウムに基づいた改良
された電気化学的単電池又は電池を含む。もう一つの目的は、大きい放電容量及
び比較的少ない容量減衰の利益を組み合わせたカソード活性物質を提供すること
である。更なる本発明の目的は、比較的広い温度範囲にわたって良好な性能で作
動する、活性物質を有する正極を提供することである。もう一つの目的は、それ
自体を大量に容易に調製することを提供する商業規模の生産に与える、カソード
活性物質を形成する方法を提供することである。
【0014】 これらの及び他の目的、特徴及び利益は、以下の好ましい態様の説明、特許請
求の項目、及び付属する図面から明白になるであろう。
【0015】 好ましい態様の詳細な説明 本発明の処理された酸化マンガンリチウムは、本質的に金属化合物の酸化マン
ガンリチウムの表面への熱的分散、及び好ましくは表面の前記金属化合物の同時
的な分解の結果として得られる。これは、金属化合物及びLMOがお互いに接触
させられた後に、分散された金属化合物を高温で加熱することによって達成され
る。本発明によって製造された、処理された酸化マンガンリチウム(LMO)が
、当技術において既知の酸化マンガンリチウムと基本的に異なっていることが信
じられている。この差は、単電池おける顕著な電気化学的性能、そして更に処理
されたLMOを調製する方法によって特徴付けられる、処理された酸化マンガン
リチウムに反映される。
【0016】 多くの金属化合物又はその混合物を使用することができ、そして金属塩が好ま
しい。好ましい金属化合物の一つの群は、遷移金属化合物である。好ましい金属
化合物のもう一つの群は、+3価の状態が可能な金属、例えばアルミニウムを含
む非遷移金属化合物である。本発明の実行において適当に使用することができる
金属化合物のいくつかの代表的な例は、例えば、LiAlO4(塩化アルミニウ
ムリチウム)、Al(NO33(硝酸アルミニウム)を含む硝酸塩、Cr2(O
COCH34(酢酸クロム)、NiCO3(炭酸ニッケル)、Co(NO32
硝酸コバルト)、CoCO3(炭酸コバルト)、及びZrOCl2(塩化アルミニ
ウムジルコニウム)を含む。これらの及び同様な化合物の混合物も又使用するこ
とができる。一つの例は、混合物:LiNO3、Co(NO32、Al(NO3 3 、NiCO3である。他の例は、表1に見出すことができる。
【0017】 好ましい金属化合物は、硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩、及びリン酸塩の遷移金属で
あり;そして特に好ましいものは硝酸塩であり;硝酸コバルトが最も好ましい。
本発明の処理されたLMOを製造するために使用される酸化マンガンリチウム(
LMO)として、公称一般式LiMn24の基本的な酸化マンガンリチウムスピ
ネルと一致する範囲の配合物を使用することができる。
【0018】 公称一般式LiMn24は、リチウム、マンガン及び酸素の相対的な比率にお
いて若干変化するが、しかしなおスピネル構造を有する化学量論を有する、比較
的狭い範囲のスピネル酸化マンガンリチウム化合物(LMOと呼ぶ)を示す。酸
素が不足したスピネルは本発明には好ましくない。比較的リチウムに富んだスピ
ネルが本発明には好ましい。組成の一つの好ましい範囲は、式Li1+xMn2-x 4 のスピネルであり、ここで0<x≦0.5である。xが0より小さい(即ち、
−0.2)リチウムに不足したスピネルも更に知られている。以下の実験におい
て、スピネル酸化マンガンリチウムは、0.9m2/gの表面積;30ミクロン
の平均粒子サイズ;Li1.07に相当する4.1%のリチウム含有率;1%より少
ない不純物及び8.22の格子定数を有していた。
【0019】 このような酸化マンガンリチウム化合物は、適当に高い表面積及びその上で分
散し、そして分解される金属化合物により被覆される能力を有していなければな
らない。本発明による処理されたLMOの調製において、LMOの表面積が約0
.5ないし2.5m2であり、そして組成の範囲が1.02≦x≦1.10のリ
チウムであることが好ましい。
【0020】 本発明による処理されたLMOの調製のための方法において、金属化合物及び
LMOを含む混合物が使用される。本発明の好ましい態様において、混合物は、
粉末の形の金属化合物及び粉末の形のLMOを機械的に混合することによって簡
単に調製される。混合物は、更にLMOに金属化合物の適当な溶媒中の金属化合
物の溶液又は懸濁液を加えることによって得ることができる。その後、加熱、真
空、単純な蒸発、又は当技術において既知の他の同等の方法によって、溶媒を得
られた混合物から除去する。
【0021】 適当に使用することができる溶媒の代表的な例は、アセトン及び1ないし7個
の炭素原子を有する第一又は第二アルコールを含む。一つの特に適した溶媒は、
メタノールである。
【0022】 金属化合物及びLMOを含む先に記載した混合物において、金属化合物の量は
、混合物の、望ましくは0.1ないし10%、更に望ましくは0.5ないし5%
、そして好ましくは1ないし4重量%であり、LMOが残部を構成する。
【0023】 金属化合物及びLMOを含む調製された混合物は、加熱される。この加熱工程
は、LMOの個々の粒子の表面に金属化合物が熱的分散を開始するために充分に
高い温度で行われる。温度は、好ましくは更に表面で金属化合物が少なくとも部
分的に分解するために充分に高い。好ましくは、温度は、金属化合物を本質的に
完全に分解し、それまで金属化合物を構成していた金属の正のカチオンを後に残
すために充分に高い。分解の程度は、使用する金属化合物及び所望する結果に依
存する。金属リン酸塩化合物は、有意には分解しないが、しかしスピネルの表面
で結合し、そして表面でスピネルと反応産物を形成するように見受けられる。混
合した金属化合物が使用された場合、異なった金属元素からのカチオンは、分解
後に残存することができる。然しながら、加熱温度は、LMOが分解するであろ
う温度より低く、そして加熱温度はLMOの融点より低い。加熱は、LMOの表
面に金属化合物を熱的に分散するために充分な、そして先に記載したように、好
ましくはこれを少なくとも部分的に分解するために充分な時間の間行われる。表
面に残存する金属化合物の残留物のみが化合物に起源する金属カチオンである場
合に、完全な分解が達成されることが考えられる。例外的な場合は、リン酸塩に
示した通りである。
【0024】 本発明の実施において、加熱工程は、都合よくは約200℃ないし約850℃
の範囲の温度で、約0.5ないし約12時間の間行われる。好ましくは加熱は、
約200℃ないし約800℃、更に好ましくは200℃ないし約750℃、そし
て最も好ましくは約200℃ないし約700℃で行われる。一つの態様において
、加熱は、約400℃ないし約500℃の範囲の温度で、そして約4ないし6時
間の間行われる。条件は、使用する金属化合物に部分的に依存する。
【0025】 加熱工程は、都合よくは大気のような適当な雰囲気中で行うことができる。好
都合には、真空、不活性又は酸素含有率制御のような、特別の条件は必要としな
い。
【0026】 加熱は、LMOの表面積減少効果を起こすために充分な時間行わなければなら
ない。分散及び分解後、残存する金属イオン残留物の量が多ければ、表面積減少
効果が大きいことが信じられている。
【0027】 正極活性物質を調製し、そして物理的、化学的及び電気化学的特長を決定する
ために試験した。結果は、図1ないし10に報告されている。典型的な単電池の
構成は、図11及び図12を参照して説明されるであろう。
【0028】 典型的な積層電池の単電池構造体10を、図11に示す。これは、負極側12
、正極側14、及びその間の電解質/隔離板16を含む。負極側12は、電流収
集器18を含み、そして正極側14は、電流収集器22を含む。好ましくは目の
開いた網目格子の形の、銅の収集器の箔18の上に、高分子結合剤マトリックス
中に分散された炭素又は黒鉛或いは低電圧リチウム挿入化合物のようなインター
カレーション物質を含む負極膜20が置かれている。可塑化されたコポリマーの
膜である電解質隔離板の薄膜16は、電極素子の上に置かれ、そして高分子結合
剤マトリックス中の細かく分割されたリチウムインターカレーション化合物の組
成物を含む正極膜24で覆われている。アルミニウム収集器の箔、即ち格子22
によりアセンブリーは完成する。保護性の包装物質40が、単電池を覆い、そし
て空気及び水分の侵入を防ぐ。
【0029】 もう一つの態様において、図12による、銅の電流収集器51、負極53、電
解質/隔離板55、正極57、及びアルミニウムの電流収集器59を持つ多重単
電池の電池構成が調製される。電流収集器素子のタブ52及び58は、電池構造
体のそれぞれの端子を形成する。
【0030】 正極の成分の相対的重量比率は、一般的に:50−90重量%の活性物質;電
気伝導性希釈剤として5−30%のカーボンブラック;及びイオン性伝導性を低
下することなく全ての粒子物質をお互いに接触させるように保持するために選択
される、3−20%の結合剤;である。記載した範囲は重要ではなく、そして電
極中の活性物質の量は25−95重量%の範囲であることができる。負極は約5
0−95重量%の好ましい黒鉛を含み、残部は結合剤が構成する。典型的な電解
質隔離板の薄膜は、好ましいヒューム法シリカ1部毎に対して約2部のポリマー
を含む。可塑剤を除去する前、隔離板の薄膜は、約20−70重量%の組成物を
含み;残部は上記の重量比率のポリマー及びヒューム法シリカによって構成され
る。伝導性溶媒は、いかなる数の適当な溶媒及び塩をも含む。好ましい溶媒及び
塩は、米国特許第5,643,695号及び第5,418,091号に記載され
ている。一つの例は、約60:30:10の重量比のEC:DMC:LiPF6
の混合物である。
【0031】 溶媒は、個々に又は混合物として使用するために選択され、そして炭酸ジメチ
ル(DMC)、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジプロピル(DPC)、炭酸エチ
ルメチル(EMC)、炭酸エチレン(EC)、炭酸プロピレン(PC)、炭酸ブ
チレン、ラクトン、エステル、グリム、スルホキシド、スルホラン、等を含む。
好ましい溶媒は、EC/DMC、EC/DEC、EC/DPC及びEC/EMC
である。塩の含有率は、5%ないし65重量%、好ましくは8%ないし35重量
%の範囲である。
【0032】 流延溶液から慣用的なメーターバー又はドクターブレード装置を使用して薄膜
を形成するために、いかなる数の方法も使用されることは、当業者は了解するで
あろう。コポリマー組成物の自己保持性薄膜を得るために、薄膜を中程度の温度
で空気乾燥することで通常充分である。組み立てられた単電池の構造体の積層化
は、約120−160℃の温度で、金属板間でプレスすることによる、慣用的な
方法によって達成される。積層化後、電池用単電池素材は、可塑剤を残したまま
又は選択性の低沸点溶媒で可塑剤を抽出した後の乾燥したシートとしてのいずれ
かで貯蔵することができる。可塑剤抽出溶剤は重要ではなく、そしてメタノール
又はエーテルが、しばしば使用される。
【0033】 隔離板膜素子16は、一般的に高分子であり、そしてコポリマーを含む組成物
から調製される。好ましい組成物は、75ないし92%のフッ化ビニリデンの、
8ないし25%のヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(Atochem
North AmericaからKynar FLEXとして商業的に入手可能
)及び有機溶媒可塑剤である。このようなコポリマー組成物は、更にその後の積
層界面の親和性を確実にするために、電極膜素子の調製においても好ましい。可
塑化溶媒は、電解質の塩のための溶媒として通常使用される各種の有機化合物の
一つ、例えば炭酸プロピレン又は炭酸エチレン、並びにこれらの化合物の混合物
であることができる。高沸点可塑剤化合物、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸
ジメチル、フタル酸ジエチル及びリン酸トリスブトキシエチルが、特に適してい
る。無機充填剤添加物、例えばヒューム法アルミナ又はシラン化ヒューム法シリ
カは、隔離板膜の物理的強度及び溶融物の粘度を向上し、そしてある種の組成物
においては、その後の電解質溶液の吸収濃度を増加するために使用することがで
きる。
【0034】 リチウムイオン電池の構築において、アルミニウム箔の電流収集器、即ち格子
は、インターカレーション電極組成物の分散物の被覆された層として別個に調製
された正極薄膜、即ち膜で重ね張りされている。これは、典型的にはコポリマー
マトリックス溶液中のインターカレーション化合物、例えばLiMn24(LM
O)、LiCoO2、又はLiNiO2の粉末であり、これは乾燥されて、正極を
形成する。電解質/隔離板膜は、VdF:HFPコポリマーを含む溶液を含む組
成物の乾燥した皮膜として形成され、そして次いで可塑剤溶媒が、正極薄膜上に
重ね張りされる。VdF:HFPコポリマーマトリックス中の粉末の炭素又は他
の負極物質の分散物の乾燥した皮膜として形成された負極の膜は、同様に隔離器
の膜の層に重ね張りされる。銅の電流収集器、即ち格子は、負極の層の上に置か
れて、単電池のアセンブリーを完成させる。従って、VdF:HFPコポリマー
組成物は、全ての主要単電池構成要素、正極薄膜、負極薄膜、及び電解質/隔離
板膜の結合剤として使用される。次いで組み立てられた要素は、加圧下で加熱さ
れて、可塑化されたコポリマーマトリックスの電極及び電解質成分、そして収集
格子間の熱溶融結合を達成し、それによって単電池の要素の効果的な積層化を形
成する。この方法は、本質的に単一のそして融通性のある電池用単電池の構造体
を製造する。
【0035】 金属リチウムアノード、インターカレーション電極、固体電解質及び液体電解
質を含む単電池を形成する例は、米国特許第4,668,595号;第4,83
0,939号;第4,935,317号;第4,990,413号;第4,79
2,504号;第5,037,712号;第5,262,253号;第5,30
0,373号;第5,435,054号;第5,463,179号;第5,39
9,447号;第5,482,795号及び第5,411,820号に見出すこ
とができ、これらのそれぞれは、本明細書中に参考文献としてその全てが援用さ
れる。古い世代の単電池は、有機高分子及び無機電解質マトリックス物質を含み
、高分子が最も好ましかったことに注意されたい。第5,411,820号のポ
リエチレンオキシドがその例である。更に近代的な例は、VDF:HFP高分子
マトリックスである。VdF:HFPを使用した単電池の成型、積層及び形成の
例は、Bell Communications Researchに付与され
た、米国特許第5,418,091号;第5,460,904号;第5,456
,000号及び第5,540,741号に記載されている通りであり、これらの
それぞれは、本明細書中にその全てが参考文献として援用される。
【0036】 先に記載したように、本発明の新規な溶媒を使用した電気化学的単電池は、各
種の方法で調製することができる。一つの態様において、負極は金属リチウムで
あることができる。更に好ましい態様において、負極は金属酸化物及び黒鉛のよ
うなインターカレーション活性物質である。金属酸化物活性物質が使用される場
合、電極の成分は、正極に対して先に記載したと同様な比率の、金属酸化物、電
気的に伝導性の炭素、及び結合剤である。好ましい態様において、負極活性物質
は、黒鉛粒子である。試験の目的で、金属リチウム電極を使用した試験単電池を
製造した。電池として使用する単電池を形成する場合、インターカレーション金
属酸化物の正極及び黒鉛炭素の負極を使用することが好ましい。電気化学的単電
池及び電池を製造するため、そして電極の成分を形成するための各種の方法が、
本明細書中に記載される。然しながら、本発明は、新規性が処理されたLMO活
性物質にあるため、いかなる特定の製造方法によって制約されるものではない。
【0037】 実施例1: 96:4の重量比のLMO:LiAlCl4を使用した調製 この実施例において、処理された酸化マンガンリチウムを、塩化アルミニウム
リチウム化合物を使用して調製した。この実施例の酸化マンガンリチウムは、L
1.08Mn1.924の公称式を有していて、そしてJapan Energy
Corporationから入手した。塩化アルミニウムリチウムは、LiAl
Cl4の式を有していた。これはAldrich Chemical Comp
anyから入手した。塩化アルミニウムリチウムは、吸湿性であることで知られ
ている。このことは、塩化アルミニウムリチウムの粉末を、所望の粒子サイズに
粉砕することをアルゴン下で行う必要があった。粉砕された塩化アルミニウムリ
チウム及び酸化マンガンリチウムの粉末を混合し、そしていっしょに粉砕して、
充分に混合された混合物を達成した。目的は、可能な限り均質に混合された混合
物を達成することにある。この実施例において、混合物は、4重量%の四塩化ア
ルミニウムリチウム及び96重量%の酸化マンガンリチウムで構成されていた。
次いで混合された粒子を炉中で約450℃の温度で約1時間加熱した。加熱は空
気中で行われ、そして特別な雰囲気は必要としなかった。この温度及び時間での
加熱は、塩化アルミニウムリチウム化合物を分解するために充分であることが見
出された。1時間の加熱後、産物を冷却させた。冷却速度は重要ではないように
見受けられ、そして単純に産物を炉から取り出し、そして室温に冷却させること
で可能であった。加熱を止めた後、炉の中で冷却させることもまた可能である。
室温でクエンチすることも都合がよいことであるが、しかし重要とは見受けられ
ない。
【0038】 活性物質、即ちこの実施例によって調製された本発明の処理された酸化マンガ
ンリチウムを、試験単電池で試験した。試験された正極は、87重量%の活性物
質;4重量%のカーボンブラック(Super−P型);及び9重量%のフッ化
ポリビニリデン−コ−ヘキサフルオロプロパン型結合剤を含んでいた。電解質は
、2対1の重量比のEC及びDMC溶媒であり、そして1モルのLiPF6型の
塩を含んでいた。隔離板はガラス繊維型であった。対電極は金属リチウムであっ
た。試験単電池の電流密度は、cm2当たり0.08ミリアンペア時であった。
試験単電池は、2.4cm2の正極に基づき、活性物質の付加量は、cm2当たり
約34ないし36ミリグラムであった。容量は、室温における±0.08mA/
cm2の定電流充放電下で測定した。単電池を、約3ないし約4.3ボルト間で
充放電し、図に示すような性能を得た。
【0039】 図1は、本実施例に記載したような、本発明の処理された酸化マンガンリチウ
ム(LMO)正極活性物質に基づき、そして金属リチウム対電極を使用した試験
単電池の電圧特性を示す。図1に示されたデータは、電気化学的電圧スペクトル
分析(ESV)技術に基づく。電気化学的及び速度論的データは、電気化学的電
圧スペクトル分析(EVS)技術を使用して記録した。このような技術は、J,
BarkerのSynth.Met 28,D217(1989);Synth
.Met.32,43(1989);J.Power Sources,52,
185(1994);及びElectrochemical Acta,Vol
.40,No.11,at 1603(1995)に記載されているように、当
技術において既知である。
【0040】 図1は、本発明の処理された酸化マンガンリチウムの非常に良好な性能及び可
逆性を明らかに示し、そして強調している。正極は、約85ミリグラムの処理さ
れた活性物質を含んでいた。結合剤及び伝導性炭素希釈剤を含む全電極の重量は
、約98ミリグラムであった。正極は、最初の放電でグラム当たり約131ミリ
アンペア時の性能を示した。これは、電極がグラム当たり131ミリアンペア時
の出力(リチウムの引抜)の比容量を与えたことを意味する。次いでこの活性物
質の再充電において、グラム当たり概略123ミリアンペア時が、入力(リチウ
ムの挿入)として観察された。その後の充放電において、良好な性能が継続して
示された。この試料の再試験において、正極は最初の放電(リチウムの引抜)で
130mAh/gm、そして第2回目の充放電の放電で122mAh/gmを与
えた。
【0041】 図2は、図1に基づいた、ESV微分容量のプロットである。図2から分かる
ように、ピークの比較的対称な形から、良好な電気的可逆性を示し、軸より上の
全てのピーク(単電池の充電)は、軸の下に対応するピーク(単電池の放電)を
有し、そして軸の上下のピーク間に本質的に分離がないために、不可逆反応に関
係するピークが存在しない。ピークは、更に活性物質の良好な結晶性を証明する
その鋭い形から、良好な結晶性の表示を示す。
【0042】 図3は、本発明によって調製された、処理された酸化マンガンリチウムのX線
回折分析の結果を示す。X線回折は、CuKα型照射を使用して行った。図3に
示された回折分析は、添加した金属化合物の存在及びリチウムの量のある程度の
変化以外は、Li1Mn24の公称式の慣用的な酸化マンガンリチウム(図4)
と殆んど同一である。このリチウム量の僅かな変化は、慣用的な酸化マンガンリ
チウムを調製した時点で予想された変化の範囲内である。これは、本発明の処理
されたLMOの構造が、慣用的なLi1Mn24の基本的スピネル構造と同様で
あり、そして本質的に同一であることを示す。これは、スピネル構造が、正方晶
系の酸化マンガンリチウムのような他の構造と比較して、より高い速度でリチウ
ムを可逆的にインターカレートすることが知られているために、好都合である。
図4は、慣用的な技術によって調製され、そして業者から入手したままの慣用的
な酸化マンガンリチウム(Li1Mn24)のX線回折分析を含む。慣用的なL
MOの記載については、その全てが本明細書中に参考文献として援用される、米
国特許第5,770,018号を参照されたい。図3及び図4を比較することに
よって分かるように、本発明の産物は、本発明の産物がその表面に添加された金
属を有する以外は、慣用的な酸化マンガンリチウムと同じスピネル構造を有する
。本発明のスピネル産物のa−軸定数は、8.2330である。これは、同様な
a−軸定数を有する慣用的な酸化マンガンリチウムとの同一性を更に証明する。
これは立方晶系構造であるため、他の軸は、相互に対応し、そして相互に関して
全て90度である。これらの特徴は、慣用的な酸化マンガンリチウムと同様であ
る。
【0043】 更に図3及び表2において、リチウムの量が、18.668のピーク及び約0
.1007の半幅値(FWHM、full width at half ma
x)で、0.999原子単位に相当することを示す更なる情報が提供される。処
理された化合物中に比例的に存在するリチウムの量は、表面に沈積した他の金属
、この実施例ではアルミニウムの原子の量によって変化することが期待される。
【0044】 実施例2: 97:3のLMO:LiAlCl4 酸化マンガンリチウム及び塩化アルミニウムリチウムの重量パーセントを変更
した以外は、実施例1の方法に従った。この実施例において、3重量%の四塩化
アルミニウムリチウムを使用し、そして97重量%の酸化マンガンリチウムを使
用した。表2に示すように、この実施例は、僅かに増加したリチウムの量が得ら
れたが、しかし単電池の定数及びピークは、本質的に不変のままである。この実
施例においても、充放電性能は、また良好である。
【0045】 実施例3: 98:2のLMO:LiAlCl4 2重量%の四塩化アルミニウムリチウムを、98%の酸化マンガンリチウムと
混合し、次いでこれを実施例1に関して記載したような方法で熱処理した以外は
、実施例1の方法に従った。表2を参照して、この産物中に存在するリチウムの
原子の量が、先の実施例と比較してより少ない量の金属化合物を使用したために
、僅かに増加していることが分かる。
【0046】 実施例4: 99:1のLMO:LiAlCl4 この実施例において、1重量%の四塩化アルミニウムリチウムを、99重量%
の酸化マンガンリチウムと混合した。先の実施例に関して記載したような傾向は
、スピネル構造を維持していることを証明しながら、引き続いて継続している。
【0047】 四塩化アルミニウムリチウム及び酸化マンガンリチウムのなお更なる配合物を
、表2に示すように調製し、そして実施例PTC1−2、PTC1−14、及び
PTC1−15と指定し、それぞれ4、2、及び10重量%の四塩化アルミニウ
ムリチウムを有していた。上記の実施例の全てにおける格子定数について、スピ
ネル構造が保存されていた。10重量%の金属化合物を添加した場合の充放電性
能に基づいて、このかなりな量の添加は、性能を改良するために必要ではないよ
うに見受けられた。
【0048】 実施例5: 98:2のLMO:Co3(PO42 金属化合物がリン酸コバルトである以外は、実施例1の方法に従った。この実
施例において、2重量%のリン酸コバルトを、業者から入手した前記の慣用的な
酸化マンガンリチウムと混合した。加熱は、約200℃の温度で約2時間行われ
た。良好な充放電性能が証明された。表2を参照して分かるように、使用された
金属化合物がリン酸コバルトである場合でも、スピネル構造が更に維持されてい
る。
【0049】 実施例6: Al(NO33;4重量%及び2.36重量% 酸化マンガンリチウムに加えられた金属化合物が、硝酸アルミニウムであった
以外は、実施例1の方法に従った。この実施例では、二種類の配合物を調製した
。一つの配合物は、4重量%の硝酸アルミニウム及び96重量%の酸化マンガン
リチウムを含んでいた。他の配合物は、2.35重量%のアルミニウム及び残部
の酸化マンガンリチウムを含んでいた。二種類の粉末を実施例1に関して記載し
たと同様な方法で、いっしょに加熱し、そして加熱は450℃の温度で約2時間
行われた。適度に良好な充放電性能が証明され、そしてスピネル構造は維持され
ていた。4%で、もう一つのバッチを製造し、そして表面積は2.1(再び非常
に高い)であった。3+の原子価を有するAlは、好ましい原子価として2+を
持つ遷移金属と比較して、付加的な酸化物を生成する可能性があるように見受け
られる。
【0050】 実施例7:Cr2(OCOCH34;3.08重量%及び2.04重量% 使用した金属化合物が、酢酸クロムであった以外は、実施例1の方法に従った
。二種類の配合物を調製した。一つは3.08重量%の酢酸クロム、残部の酸化
マンガンリチウムを含み;そして他は2.04重量%の酢酸クロムと残部の酸化
マンガンリチウムを含んでいた。それぞれの配合物を、約450℃で約4時間加
熱して、クロム化合物を酸化マンガンリチウムの粒子上に分散し、そしてその上
での酢酸クロムの分解を達成した。表2から分かるように、表面積は、かなり減
少した。単電池の性能は、適度に良好であった。(図9及び10を参照されたい
)。
【0051】 実施例8:NiCO3;3.06重量%及び2.04重量% 使用した金属化合物が、炭酸ニッケルであった以外は、実施例1の方法に従っ
た。二種類の配合物を調製した。一つは3.06重量%の炭酸ニッケル、残部の
酸化マンガンリチウムを含み;そして他は2.04重量%の炭酸ニッケルと残部
の酸化マンガンリチウムを含んでいた。それぞれの配合物を熱処理して、ニッケ
ル化合物を酸化マンガンリチウムの粒子上に分散し、そしてその上での炭酸ニッ
ケルの分解を達成した。表2から分かるように、単電池の性能は、適度に良好で
あった。
【0052】 実施例9:Co(NO32;5.30、4.00、10、及び3.00重量% 使用した金属化合物が、硝酸コバルトであった以外は、実施例1の方法に従っ
た。4種類の配合物を調製し、それぞれ5.30、4.00、10、及び3.0
0重量%の硝酸コバルト、及び残部の酸化マンガンリチウムをそれぞれ含んでい
た。それぞれの配合物を熱処理して、コバルト化合物を酸化マンガンリチウムの
粒子上に分散し、そしてその上での硝酸コバルトの分解を達成した。表2から分
かるように、単電池の性能は、良好ないし非常に高い範囲であった。一つの試験
は、最初の放電(リチウムの引抜)で、137mAh/gの正極の性能を明らか
にし、そしてその後の充放電でも良好な性能が観察された。3重量%の炭酸コバ
ルト/97重量%のLMOの処理された試料のX線データは、慣用的なスピネル
と一致する8.2144オングストロームの格子定数を明らかにした。(図5−
8を参照されたい)。
【0053】 実施例10 この実施例において、加熱を回転炉(管式炉)を使用して異なった温度で行い
、そして加熱した成分が表3に記載したとおりであった以外は、実施例1の方法
に従った。処理前、スピネルは0.91m2/gの表面積を持つLi1.08Mn2 4 であった。このスピネルを各種の量の金属化合物で、表3に示した条件下で処
理した。全ての場合において、表面積は減少し;容量は非常に良好でありそして
2回目の充放電に維持され;酸素の減耗は最小化され;そしてリチウム含有率は
受容可能な範囲で維持された。これらの結果は、加熱温度が650℃ないし77
5℃であり、そしてこのような高温ではしばしば酸素の減耗を伴なうことを考え
れば、印象的である。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】 いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、金属化合物の
分解後に残存するカチオン性金属種が、酸化マンガンリチウムの表面で、酸化マ
ンガンリチウムの酸素に結合した金属を含むカチオンを提供することは信じられ
ている。これは、表面に単純に金属酸化物の層を形成することとは異なっている
。金属化合物の分解後に残存するカチオン性金属種は、これらが、正に荷電され
たイオンとして、このような形で単電池のその後の活性化における単電池の作動
中のリチウムの引抜の間に脱離するであろうから、LMOの表面に単純に残存す
るとは考えられない。それよりも、正に荷電されたイオンは、スピネル構造の内
部又は外部の層に組み込まれていると考えられる。好ましい金属は、第1列目の
遷移金属、例えばチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガ
ン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、
及び亜鉛(Zn)である。これらの金属は、これらがMnに概略匹敵する大きさ
を有しているために、スピネルの表面の酸素と良好に配位結合するイオンを形成
すると考えられる。いくつかの第2列目の遷移金属も更に含むことができ、そし
てジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、カドミウ
ム(Cd)、タングステン(W)、及び白金(Pt)から選択される。更に、他
の非遷移金属の金属も使用される。これらは、アルミニウムのような+3価の状
態が可能な金属を含む。スズのような他の金属も更に可能である。
【0058】 金属化合物が加熱されて融点に達した場合、実際に分解し、そして金属又は金
属を含む基(種)を後に残すことが考えられる。一つの態様において、金属化合
物は塩である。ここにおいて、アニオンは、熱によって除去される成分である。
本明細書中に記載した温度範囲で化合物の分解を得るために、各種のアニオンが
使用可能である。例は、塩素、炭酸塩、及び硝酸塩を含む。金属は、好ましくは
スピネルの表面に均質に分散され、そして表面積を減少する。最適な条件におい
て、残存する金属は、本質的に完全な皮膜を与えて、可能な限り低い表面積を与
える。然しながら、付加された重量がカソード活性物質の比容量に逆効果を与え
るために、過剰に沈積した金属又は金属種は好ましくない。LMOの存在中で約
400℃ないし500℃の好ましい温度で溶融又は本質的に反応して、分解を達
成する金属塩、好ましくは遷移金属塩を使用することが好ましい。金属カチオン
がスピネル構造の外部の層に組み込まれる様式は、明白には明確にされていない
が、その存在は実施例及び表2による分析によって記載されている。表面積減少
の効果は、明白に認められる。金属化合物の分解が表面積の増加とならない事実
は、これが表面における個別の金属酸化化合物の形成になっていないことの表示
である。これは、個別の金属酸化化合物の形成が、当業者によって了解されるよ
うに、表面積の増加となるためである。従って、金属がスピネル構造に何らかの
方法で、最も可能性のあることは、カルボキシル基、カルボキシル基を持つ基、
又はヒドロキシル基の、粒子の末端基と反応することによって組み込まれている
ことは明白である。走査電子顕微鏡(SEM)によれば、粒子の表面は磨かれて
いるように見える。これを超えて加熱を継続することは、金属イオンの拡散を表
面から離れさせ、そして表面積を増加を起こさせるために好ましくない。いかな
る理論にも拘束されることを望むものではないが、金属が、スピネル結晶の外側
の層上で、スピネルが交互の二つの酸素及び一つのマンガンで終わっている格子
の末端で、スピネルの外側の層の酸素に結合して、ある程度まで入り込んでいる
ように見受けられる。金属が結合する最も可能性のある場所は、格子の末端酸素
であることが考えられ、これは、金属カチオンが金属化合物からそこに沈積した
後、簡単に洗浄して除去することが可能ではないという事実によって証明される
る。金属カチオンが単に普通のイオンであれば、簡単に洗い去ることが可能であ
ろう。
【0059】 表面における金属の沈積の利益のある結果は、先に記載したデータから明白で
あり;これはスピネル全体の表面積を減少し、そしてそれぞれの実施例が、最初
の未処理のスピネルより低い表面積を証明している。それぞれの処理された実施
例は、更によりよいイオン運搬、より少ない腐食、そしてより良好な充放電を示
している。更に、余剰の容量という期待していなかった利益が達成される。これ
は、更なるリチウムに接近する能力を提供するように見受けられる。言い換えれ
ば、処理後のLMOから、業者から受領したままの、そして慣用的に製造された
LMO出発物質から可能であるよりも、更なる容量を得ることが可能である。先
に記載したような実験から、使用された金属の種類に関わらず、容量が、常に未
処理のスピネルのそれを超えていることは明白である。従って、スピネルに金属
を組み込むことが、非常に重要であるという一つのことは明白である。組み込ま
れる金属の大きさが、その利益ある結果を達成する能力に関係する。従って、第
1列目の遷移金属が好ましい。
【0060】 金属化合物のアニオンは、化合物自体が、本来のスピネルが酸素を失い始める
か、又はリチウムが移動性でありすぎるようになるより低い温度で、分解可能で
なければならないということにおいてのみ重要である。従って、アニオン部分が
分解する温度が低ければ、その使用が更に魅力的となる。金属酸化物である金属
化合物は、非常に安定であり、そしておよそ900℃の非常に高い温度でのみ分
解可能であることが知られている。本発明において、化合物は、900℃より低
い、望ましくは800℃より低い、更に望ましくは750℃より低い、最も望ま
しくは650℃より低い、そして好ましくは600℃より低い温度で分解する。
更に好ましくは、金属化合物は、550℃より低い温度で分解する。ある種の金
属化合物は、約300℃ないし約350℃という低い温度で分解することさえ可
能である。約400℃ないし約500℃の範囲の分解温度が適している。本発明
に使用される金属化合物は、その融点、その分解温度を測定し、そして熱重量分
析(TGA)を行うことによって前もって選別することができる。
【0061】 一つより多い金属カチオンを有する化合物の場合、表面に一つより多い金属を
沈積することが可能である。これは、例えば塩化アルミニウムリチウムを使用す
る場合に起こる。例えば炭酸ニッケルのような化合物の場合、炭酸アニオンは分
解しニッケルのみを残す。LMOの表面の金属カチオンの沈積の効果は、表面積
の減少であって、マンガンのより少ない腐食及びより良好な充放電を与える。マ
ンガンの腐食は、マンガンイオンが酸化され、そして結局電池の作動が過酷な状
態になるまで、電池の作動中に溶解されることを意味する。本発明の金属カチオ
ンの添加は、マンガンの腐食を減少する利益のある効果を有する。本発明の処理
された酸化マンガンリチウムは、余剰の容量を有することによって特徴付けられ
、これは、更なる量のリチウム又は電池の作動に接近する能力を起こすように見
受けられる。従って、リチウムイオンの運搬及び/又はカソードからの引抜の促
進があるように見受けられる。先に記載したように、使用される金属に関係なく
利益のある効果が観察され、そして容量は基本となるLMOのそれを超える。
【0062】 金属化合物が、その融点の非常に近くで分解することが認められた。更に金属
化合物の添加物の分解が、スピネルの存在中で、金属化合物の添加物をそれ自体
を単純に分解した場合に起こるより、低い温度で起こることが観察された。酢酸
塩のようなある種の金属塩は、それ自体を加熱した場合に、容易に分解すること
が観察された。他の金属塩において、これらの分解は存在する酸化マンガンリチ
ウムに関係するように見受けられた。従って、分解はこれによって促進される。
炭酸リチウムは約750℃で溶融することが観測された。スピネルLMOの存在
中で、炭酸リチウムは約650℃という低い温度で分解し、金属化合物の分解が
LMOスピネル出発物質の存在によって変化されることを示した。表面の金属カ
チオンが明らかに金属の皮膜ではなく、そしてこれらが何らかの方法で、表面電
荷又は原子結合、或いは酸化マンガンリチウムとのイオン性錯体で結合している
ことが観察された。従って、結果は、LMOの存在中で形成され金属化合物の分
解産物であり、そしてそのような分解反応後、LMOの表面はその細孔の一部を
失う。走査電子顕微鏡(SEM)下で、硝酸アルミニウムで処理されたLMO粒
子は、本質的に磨かれたように見え、表面積が低下したことを証明する。分解の
過程において、金属化合物は、分解中に放出されるガスの一部がLMOの表面を
独特に磨くために、分解反応の進行中にフラックスとして作用するように見受け
られる。塩素又は硝酸化合物の場合、塩素又は酸化窒素ガスが反応が起こると放
出され、これは、末端基、結合した水を減少し、そして他の関連する結果を起こ
す。従って、分解ガスは、スピネル自体の内部又はその上の末端基及び結合した
水を減少する。結果として、金属化合物中の好ましいアニオンは、フラックスと
して最良に作用するものである。これは、これらが粒子のいかなる細孔を通って
移動し、そして影響する大きい移動性を有することを意味する。この移動性は、
更に可能な限り大きい自由な表面積を被覆して、表面減少効果を起こすことにな
る。分解反応を本質的に完全に完結するように進めることが好ましいことは明白
である。
【0063】 好都合には、これらの利益のある効果は、大気中の条件で達成される。従って
、金属化合物の金属カチオンは、反応を簡単に空気中で行いながら、LMOの表
面上で維持するために、効果的に所望する酸化状態をとる。増加した酸素含有率
は、利益があるかもしれないが、然しながら、大気環境の酸化は充分であった。
本発明の方法のもう一つの利益のある特徴は、加熱速度及び冷却速度が、重要で
あるとは見受けられないことである。然しながら、合成が600℃より低い温度
で行われることが好ましい。従って、金属化合物及びLMOを炉中で、そして所
望の温度で所望の時間、簡単に加熱し、そして次いで冷却させることが可能であ
る。加えた金属は、リチウムの原子の重量比率に関して僅かな希釈効果となる。
慣用的な出発物質のスピネルにおいて、最初のリチウムの量は、LixMn24
においてxが1.02ないし1.08間で変化することが予期されている。加え
られる金属化合物がリチウムを含まない場合、最終の処理された産物中のリチウ
ムの原子比率は、少なくなるであろう。金属化合物それ自体がリチウムを含む場
合、リチウム及び最終産物の原子比率は、加えられる金属化合物中のリチウム及
び他の金属カチオンの相対的な重量によって、僅かに変化するであろう。
【0064】 重要なことに、本発明の方法によって、未処理のLMOと比較して、処理され
たLMOのX線パターンに大きい変動がないことによって証明されるように、本
来のLMO化合物の基本的なスピネル構造を変化することなく、容量の増強、充
放電中の容量損失の減少、表面積の減少、及び腐食に対するLMOの安定化の利
益のある側面を達成することが可能である。これは、加えられた金属がLMO粒
子の周囲に不動体化された層を作り出して、安定性を与えるためであると考えら
れる。マンガン単独ではこのような不動体化層を作ることは可能ではない。これ
は、酸化マンガンリチウムを、他の金属酸化物、例えば不動体化層を作ることが
可能なことで知られる、酸化コバルトリチウム及び酸化ニッケルリチウムと区別
する。
【0065】 本発明の方法は、LMOの性能を改良するための試みの他の方法とは異なって
いる。最も普通の方法は、LMOを高温で焼結して、約800℃に加熱すること
によって更に結晶化した産物を達成するための試みである。本発明の方法は、酸
素の減耗を含むある種の不利益を有する焼結を避けている。本発明の方法は、更
に放電中の脱リチウム化の不安定性のために好ましくないことが本発明において
見出された、Li2MnO3の形成を避けている。
【0066】 利益のある結果を達成するために必要な、添加物の金属化合物の量は多くはな
い。加えられる量は、所望する表面積を減少する量及び本質的に表面を磨きそし
て細孔を閉塞し、そして腐食に対して安定化するために効果的な量によって決定
される。従って、表面積を減少する量が、必要な全てである。本明細書中で先に
記載した実験に基づけば、およそ5重量%の金属化合物の添加が、およそ2重量
%の表面上の金属の沈積となり、およそ20−30%の表面減少を与えた。更な
る最適化は、選択上の問題である。約10重量%より大きい金属化合物の添加が
、およそ4重量%の金属の沈積となることが、好ましい最大の量であると考えら
れる。
【0067】 要約として、金属、そして好ましくは遷移金属が、スピネルの結晶構造を安定
化させるために使用される。この表面処理は、LMOの表面積を低下させ、そし
て高温での性能を改良する。遷移金属による処理の場合、それぞれの場合容量は
増加した。添加物の量及び処理条件の最適化により、得られる物質は、グラム当
たり140ミリアンペア時の公称Li1Mn24の理論容量に接近する。これは
、全ての高容量を持つLMO(又はリチウム含有率xが1に接近する)は、室温
においてすら、充放電中の非常に重大な容量減衰に悩まされることから、特に重
要である。対照的に、金属塩、そして本発明の好ましい遷移金属塩で処理された
LMO物質は、約60℃における高温の充放電においてさえ、高容量及び僅かな
容量減衰の利益を証明している。
【0068】 処理されたLMOは、LMO及び金属化合物を、LMOスピネルからの過剰な
リチウム及び金属化合物からの金属カチオンの界面層における相互拡散を起こし
、これによって、減少した表面積、増加した容量、及び改良した熱安定性を保有
する、スピネル様構造の新規な化合物を創造するために、充分な時間及び温度で
加熱することによって調製される。加熱は、好ましくはスピネルの表面で、金属
化合物の完全な反応を起こし、スピネルからの過剰なリチウムの新規に形成され
た表面への相互拡散を可能にし、それによって先に記載したような利益を有する
改良されたスピネル様構造を創造するように行われる。反応に先立って、金属化
合物の粉末及び酸化マンガンリチウムの粉末は、固体としていっしょに混合され
、そして次いで反応させることができる。別の方法として、反応に先立って、金
属塩を適当な溶媒に溶解することができ、そしてLMOを反応の前に溶液によっ
て完全に浸潤させて、添加物の殆んど均質な分散を確実にする。好都合には、反
応は大気中で行われる。雰囲気は、本明細書中で記載した温度では酸素で富化す
る必要はないが、しかし不活性雰囲気は推奨しない。金属化合物は、好ましくは
850℃より低い、好ましくは800℃より低い、更に好ましくは750℃より
低い温度で分解し、そして直ぐ前に記載したより低い温度で溶融するように選択
される。より高い融点及び/又は分解温度を持つ他の金属化合物も、なお直ぐ前
で記載した温度又はそれ以下でLMOと反応することが可能であり、そしてこれ
らは本明細書中に記載したより低い温度で反応する。従って、基準は、850℃
より低い、好ましくは800℃より低い、更に好ましくは750℃より低い温度
における、スピネルLMOの存在中における、溶融及び/又は分解によるスピネ
ルとの反応である。好ましいことは、問題となるスピネルの酸素不足を起こさな
い温度で反応を起こすことである。実験は、リン酸塩との反応は、750℃でさ
えいかなる測定可能な酸素不足も起こさない、即ち0.01%より低いことを示
した。
【0069】 多くの金属塩添加物において、分解産物は主として金属カチオンであるように
見受けられる。これは、スピネル構造に、スピネルの末端酸素を経由して結合し
ているのであろう。スピネルLMOの標準的な合成中、通常末端酸素はプロトン
に結合している(O−H基)。これは、金属カチオンの最も可能性のある位置で
あり、即ちプロトンを置換する。その原子価にもよるが、金属種は、金属カチオ
ン及び付加的な酸素原子の両方を含むことができる。別の方法において、全ての
添加物は金属カチオンに完全に分解するわけではない。例えば、リン酸塩は、そ
のPO4基を持ちつづける。最終的な効果は、処理されたスピネルの低下された
表面積、改良された容量、及び改良された高温充放電である。本明細書中に記載
された分解合成に必要な温度は、好都合に比較的低く、600℃以下である。お
よそ350℃ないし450℃の温度が、本明細書中で使用された多くの塩に対し
て充分である。より低い分解合成の温度は、酸素不足及び/又はLi2MnO3
生成が起こることを排除し又は有意に減少する。酸素不足は、結晶の欠陥と考え
られ、そしてスピネルの合成において避けなければならない。Li2MnO3のよ
うな不純物は、リチウムポリマー電池で典型的に使用される電解質中で分解する
傾向があるように見受けられる。単電池中の不純物は、特に周囲より高い温度で
の作動中の寿命を短くすることが証明されている。
【0070】 本発明の方法の結果を、いかなる添加物をも加えない、単に加熱しただけのス
ピネルLMOと比較した。この比較試験において、表面積の変化は、加熱がおよ
そ800℃より高い焼結が起こる点で行われない限り、観察されなかった。性能
の改良は観察されなかった。従って、本発明の添加物及び方法は、表面積の減少
、容量の増加、及び高温性能の改良における有効性を明確に証明した。
【0071】 本発明は、その一定の態様に関して説明されてきたが、これは上記の説明に制
約されることを意図するものではなく、むしろ特許請求の範囲に規定した範囲の
みを意図したものである。排他的所有権又は権利を請求する本発明の態様は、特
許請求の範囲に規定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 炭酸エチレン及び炭酸ジメチルの混合物を含み、そして1モル濃度のLiPF 6 塩を含む電解質中の、金属リチウム対電極と組み合わせた、本発明の特別に処
理された酸化マンガンリチウム(LMO)物質を具体化した単電池に対する、E
VS(電気化学的電圧スペクトル分析)による電圧/容量特性である。酸化マン
ガンリチウム基剤電極及び金属リチウム対電極は、溶媒及び塩によって相互に浸
透されるガラス繊維の隔離板によって離れた間隔を維持されている。充放電の条
件は、約3.0ないし4.4ボルト間の±10mVであり、そして臨界電流密度
は、約0.08mA/cm2以下である。処理されたLMOは、塩化アルミニウ
ムリチウムを、4%LiAlCl4及び96%LMOの重量比率で使用して調製
した。
【図2】 図1に関して記載した通りの単電池に対する、EVSによる微分容量のプロッ
トである。
【図3】 本発明により調製された特別に処理された酸化マンガンリチウムの、CuKα
をλ=1.5418オングストロームで使用した、X線回折分析の結果を示す。
【図4】 業者から受領したままの、慣用的な未処理のLMOのX線回折分析を含む。
【図5】 上記図1に関して記載した通りの電解質中の、金属リチウム対電極との組み合
わせた、本発明の正極のための活性物質を得るために、硝酸コバルトで処理され
た酸化マンガンリチウム物質を含む単電池に対する、ESV電圧/容量特性であ
る。試験の条件は、上記図1に関して記載した通りである。処理されたLMOは
、4%硝酸コバルト及び96%LMOの重量比率を使用して調製した。
【図6】 図5に関して記載した通りの単電池に対する、ESV微分容量のプロットであ
る。
【図7】 上記図1に関して記載した通りの電解質中の、金属リチウム対電極との組み合
わせた、本発明の正極のための活性物質を得るために、硝酸コバルトで処理され
た酸化マンガンリチウム物質を含む単電池に対する、ESV電圧/容量特性であ
る。試験の条件は、上記図1に関して記載した通りである。処理されたLMOは
、5.3%硝酸コバルト及び96%LMOの重量比率を使用して調製した。
【図8】 図7に関して記載した通りの単電池に対する、ESV微分容量のプロットであ
る。
【図9】 上記図1に関して記載した通りの電解質中の、金属リチウム対電極との組み合
わせた、本発明の正極のための活性物質を得るために、酢酸クロムで処理された
酸化マンガンリチウム物質を含む単電池に対する、ESV電圧/容量特性である
。試験の条件は、上記図1に関して記載した通りである。処理されたLMOは、
4%酢酸クロム及び96%LMOの重量比を使用して調製した。
【図10】 図9に関して記載した通りの単電池に対する、ESV微分容量のプロットであ
る。
【図11】 典型的な積層リチウム−イオン電池用の単電池の構造の線図である。
【図12】 典型的な多単電池電池用の単電池の構造の線図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月16日(2001.3.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】 先に記載したように、本発明の新規な活性物質を使用した電気化学的単電池は
、各種の方法で調製することができる。一つの態様において、負極は金属リチウ
ムであることができる。更に好ましい態様において、負極は金属酸化物及び黒鉛
のようなインターカレーション活性物質である。金属酸化物活性物質が使用され
る場合、電極の成分は、正極に対して先に記載したと同様な比率の、金属酸化物
、電気的に伝導性の炭素、及び結合剤である。好ましい態様において、負極活性
物質は、黒鉛粒子である。試験の目的で、金属リチウム電極を使用した試験単電
池を製造した。電池として使用する単電池を形成する場合、インターカレーショ
ン金属酸化物正極及び黒鉛炭素負極を使用することが好ましい。電気化学的単電
池及び電池を製造するため、そして電極の成分を形成するための各種の方法が、
本明細書中に記載される。然しながら、本発明は、新規性が処理されたLMO活
性物質にあるため、いかなる特定の製造方法によって制約されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 スコーディリス−ケリー,チャリクリー・ エイ アメリカ合衆国ネバダ州89014,ヘンダー ソン,ノース・ホワイトニー・ランチ・ド ライブ 625,ナンバー1126, Fターム(参考) 4G048 AA04 AB01 AB05 AC06 AD03 AD06 AE05 5H029 AJ03 AK03 AL06 AL07 AL08 AL12 AM02 AM03 AM05 AM07 CJ02 CJ08 CJ28 DJ12 DJ16 HJ01 HJ02 HJ07 HJ14 HJ19 5H050 AA08 AA10 BA16 BA17 CA09 CB07 CB08 CB09 FA17 FA18 GA27 HA01 HA02 HA07 HA12 HA14 HA19

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピネル酸化マンガンリチウムの粒子を含む電極の活性物質
    を有する電池であって、それぞれの前記粒子の表面に、前記粒子の表面のアニオ
    ン性部位のスピネルに結合するカチオン性金属種を有し;ここにおいて前記カチ
    オン性金属種は、遷移金属、+3価の状態を有する非遷移金属の金属、及びこれ
    らの混合物からなる群から選択される金属を含み;そして前記活性物質は、前記
    スピネル単独と比較して、減少した表面積及び増加したグラム当たりのミリアン
    ペア時によって表示される能力によって特徴付けられる、前記電池。
  2. 【請求項2】 前記カチオン性金属種が、金属カチオン、金属酸化物カチオ
    ン、金属リン酸塩カチオン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請
    求項1に記載の電池。
  3. 【請求項3】 前記カチオン性金属種が、前記スピネル粒子の表面に形成さ
    れる金属化合物の分解産物である、請求項1に記載の電池。
  4. 【請求項4】 前記スピネル酸化マンガンリチウムが、LiMn24の公称
    式を有する、請求項1に記載の電池。
  5. 【請求項5】 前記スピネル酸化マンガンリチウムが、式Li1+xMn2-x 4 で示され、ここでxは、約−0.2ないし約+0.5の範囲にある、請求項1
    に記載の電池。
  6. 【請求項6】 xが、ゼロより大きく、そして約0.5までである、請求項
    5に記載の電池。
  7. 【請求項7】 結合剤及びスピネル酸化マンガンリチウムの粒子を含む活性
    物質を有する電極であって、前記粒子の表面に、前記粒子の表面の反対に荷電さ
    れたイオン性部位のスピネルに結合したイオン性金属種を有する、前記電極。
  8. 【請求項8】 前記イオン性金属種が、遷移金属を含む、請求項7に記載の
    電極。
  9. 【請求項9】 前記イオン性金属種が、+3価の状態を有する非遷移金属を
    含む、請求項7に記載の電極。
  10. 【請求項10】 前記イオン性金属種が、金属カチオン、金属酸化物カチオ
    ン、金属リン酸塩カチオン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請
    求項7に記載の電極。
  11. 【請求項11】 前記スピネル酸化マンガンリチウムが、LiMn24の公
    称式を有する、請求項7に記載の電極。
  12. 【請求項12】 スピネル酸化マンガンリチウムの粒子を含む組成物であっ
    て、それぞれの前記粒子の表面に、前記粒子の表面の反対に荷電されたイオン性
    部位のスピネルに結合したイオン性金属種を有する、前記組成物。
  13. 【請求項13】 前記イオン性金属種が、遷移金属、+3価の状態を有する
    非遷移金属、及びこれらの混合物からなる群から選択される金属を含む、請求項
    12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記イオン性金属種が、金属カチオン、金属酸化物カチオ
    ン、金属リン酸塩カチオン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請
    求項12に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 前記スピネル酸化マンガンリチウムが、LiMn24の公
    称式を有する、請求項12に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 請求項12に記載の組成物を含む、電極の活性物質を有す
    る電池。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の組成物を含む、電極の活性物質を有す
    る電池。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載の組成物を含む、電極の活性物質を有す
    る電池。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載の組成物を含む、電極の活性物質を有す
    る電池。
  20. 【請求項20】 以下の工程を含むスピネル酸化マンガンリチウムの粒子を
    処理する方法:(a)前記酸化マンガンリチウム粒子及び遷移金属、+3価の状
    態を有する非遷移金属の金属、及びこれらの混合物からなる群から選択される金
    属を含む金属化合物を含む混合物を形成し;そして(b)前記混合物を、それぞ
    れの前記粒子の表面に、金属化合物及び酸化マンガンリチウムの反応産物を形成
    するために充分な時間及び温度で加熱すること。
  21. 【請求項21】 前記加熱工程が、空気の雰囲気で行われる、請求項20に
    記載の方法。
  22. 【請求項22】 加熱が、約200℃ないし約800℃の範囲の温度で行わ
    れる、請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記加熱が、約1/2時間ないし約6時間の時間で行われ
    る、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 酸化マンガンリチウム及び金属化合物の混合物中に含まれ
    る金属化合物の量が、前記全混合物の約0.5%ないし約10重量%である、請
    求項20に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記反応産物が、前記粒子の表面の前記酸化マンガンリチ
    ウムの末端酸素に結合している前記金属化合物の分解産物である、請求項20に
    記載の方法。
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