JP2018195419A - 非水系電解質二次電池用正極材料、該正極材料を用いた非水系電解質二次電池、および非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。 - Google Patents

非水系電解質二次電池用正極材料、該正極材料を用いた非水系電解質二次電池、および非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。 Download PDF

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好治 栗原
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Abstract

【課題】非水系電解質二次電池の正極に用いられ、高容量と高出力を両立してもたらす非水系電解質二次電池用正極材料を提供する。【解決手段】リチウム遷移金属複合酸化物粉末に、粒径がほぼ0.01〜0.5μmの範囲にあるランタンタンタル酸リチウム粉末が混合され、かつ非水系有機溶剤が含まれた非水系電解質二次電池用正極材料を得る。ランタンタンタル酸リチウム粉末におけるランタンとタンタルの合計モル量は、リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよび添加元素Mの合計モル量に対して、0.1モル%以上、3.0モル%以下である。この正極材料が、電池の正極に用いられた場合に、充放電容量の低下を最小限に抑えつつ正極活物質抵抗を低下させることができ、ひいては二次電池の出力特性を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極材料、その正極材料を用いた非水系電解質二次電池、および前記非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が強く望まれ、また、ハイブリット自動車をはじめとする電気自動車用の電池として高出力の二次電池の開発も強く望まれている。このような要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。
このリチウムイオン二次電池では、負極および正極活物質に、リチウムが脱離および挿入できる材料が用いられている。とくに、層状またはスピネル型のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られ、高いエネルギー密度を有する二次電池として利用が進んでいる。
これまでに提案されている正極活物質としては、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)や、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、マンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)などが挙げられる。このうちリチウムニッケル複合酸化物、及びリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物は、サイクル特性が良く、低抵抗で高出力が得られ電池特性に優れた正極活物質として注目されているので、これらを利用したリチウムイオン二次電池のさらなる低抵抗化、高出力化が研究されている。
二次電池の低抵抗化の方法として、正極活物質にリチウムイオン伝導性物質を混合したり、表面被覆する手法が見いだされており、特に、LiPO、LiBO、LiNbO、LiTaO、LiSiO、LiSiO、LiWO、LiMoO、LiZrO、LiTiOなどの高リチウム伝導性物質が効果的とされている。
特許文献1では、リチウムコバルト系複合酸化物にZr化合物を被覆し表面改質を行ったとしている。この従来技術では、正極活物質表面に付着させたZrOを焼成により密着性よく付着せしめることにより、複合酸化物結晶の表面を安定化し、接触する電解液の分解を抑制するとともに、表面被膜の生成を押さえることができるとされている。また、複合酸化物の粒子表面が適度に露出しているので複合酸化物結晶の表面からのLiの脱挿入をよりスムーズにすることで電池性能、特に負荷特性、サイクル特性及び安全性が優れたものになるとも述べている。
しかし、ZrOがどのような形態で複合酸化物表面に付着しているか、またZr化合物がリチウムイオン伝導性を有するか否かには言及されていない。
特許文献2にはZr化合物で被覆されたコバルト酸リチウムを得る方法として、酸化コバルト粉末とZr原料粉末とLi原料粉末とを混合した後600〜1000℃で焼成する製造方法が記されている。
しかし、リチウム遷移金属複合酸化物をこのような温度で焼成するとリチウム遷移金属複合酸化物の一部が分解し良好な電池特性を発現する正極活物質は得られない。また、この特許文献2にはZrは粒子表面に高濃度で存在していることが示されているだけで、リチウム伝導性を改善する効果については言及されていない。
特開2003−221234号公報 特開2008−311132号公報
本発明は、上記事情に鑑み、リチウムイオン二次電池用正極活物質の高容量を維持しつつ、低抵抗、高出力が得られる非水系電解質二次電池用正極材料を提供することを目的とする。また本発明は、その正極材料を用いた非水系電解質二次電池、および上記非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法に関する。
本発明者らは、上記課題を解決するため、非水系電解質二次電池用正極活物質の粉体特性および電池の正極抵抗に対する影響について鋭意研究した結果、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末とランタンタンタル酸リチウム粉末とを混合することで、電池の正極抵抗を大幅に低減して出力特性を向上させることが可能であり、さらにランタンタンタル酸リチウムの粒径が0.01〜0.5μm程度で最も効果が大きいことを見出し、本発明を完成した。
第1発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末に、ランタンタンタル酸リチウム粉末を混合させたことを特徴とする。
第2発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明において、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、リチウム遷移金属複合酸化物であることを特徴とする。
第3発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明において、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物であることを特徴とする。
第4発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、前記ランタンタンタル酸リチウム粉末は、その体積粒度分布が、0.01μm以下の粒子の存在割合が1%以下、かつ0.5μm以上の粒子の存在割合が1%以下であることを特徴とする。
第5発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、前記ランタンタンタル酸リチウム粉末におけるランタンとタンタルの合計モル量が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよび添加元素Mの合計モル量に対して、0.1モル%以上、3.0モル%以下であることを特徴とする。
第6発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明から第5発明のいずれかにおいて、前記ランタンタンタル酸リチウムが、Li5La3Ta212であることを特徴とする。
第7発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、第1発明から第6発明のいずれかにおいて、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末および前記ランタンタンタル酸リチウム粉末に、さらに非水系有機溶剤が含まれていることを特徴とする。
第8発明の非水系電解質二次電池は、第1発明から第7発明のいずれかにおいて、非水系電解質二次電池用正極材料を含む正極を用いることを特徴とする。
第9発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と、ランタンタンタル酸リチウム粉末とを、混合する工程を含むことを特徴とする。
第10発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第9発明において、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、リチウム遷移金属複合酸化物であることを特徴とする。
第11発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第10発明において、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物であることを特徴とする。
第12発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第9発明において、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と前記ランタンタンタル酸リチウムとを混合する工程の前に、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末を水洗し、固液分離してリチウムイオン二次電池用正極活物質粉末を得る工程を含むことを特徴とする、
第13発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第9発明から第12発明のいずれかにおいて、前記ランタンタンタル酸リチウム粉末におけるランタンとタンタルの合計モル量が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して、0.1モル%以上、3.0モル%以下であることを特徴とする。
第14発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第9発明から第13発明のいずれかにおいて、前記ランタンタンタル酸リチウムが、Li5La3Ta212であることを特徴とする。
第15発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、第9発明から第14発明のいずれかにおいて、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と前記ランタンタンタル酸リチウム粉末とを混合する工程において、さらに非水系有機溶剤を添加することを特徴とする。
第1発明により、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合した正極材料が電池の正極に用いられると、電解液とリチウムイオン二次電池用正極活物質の界面にリチウムの伝導経路が形成され、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させるので、高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を実現することができる。
第2発明により、リチウム遷移金属複合酸化物にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合した正極材料が電池の正極に用いられると、電解液とリチウム遷移金属複合酸化物の界面にリチウムの伝導経路が形成され、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させるので、高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を実現することができる。
第3発明により、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合した正極材料が電池の正極に用いられると、電解液とニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物の界面にリチウムの伝導経路が形成され、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させるので、高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を実現することができる。
第4発明により、粒径がほぼ0.01〜0.5μmの範囲にあるランタンタンタル酸リチウムが用いられた場合に、正極材料内でランタンタンタル酸リチウムが均一に混合されるので、より高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を実現することができる。
第5発明によれば、正極材料に含まれるランタンとタンタルの合計モル量が、リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよび添加元素Mの合計モル量に対して、0.1モル%以上3.0モル%以下であることにより、非水系電解質二次電池における高い充放電容量と出力特性を両立することができる。
第6発明によれば、Li5La3Ta212が高いリチウムイオン伝導性を有するものであるため、非水系電解質二次電池におけるより高い充放電量と出力特性を得ることができる。
第7発明によれば、正極材料に非水系有機溶剤が含まれることにより、添加したランタンタンタル酸リチウムの微粒子部分の凝集が抑制され、正極材料中でのランタンタンタル酸リチウムの分散性が一層向上する。
第8発明の電池によれば、高容量とともに高出力を発揮することができる。
第9発明により、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合することにより、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させ、かつ高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を製造することができる。
第10発明により、リチウム遷移金属複合酸化物にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合する工程を含むことにより、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させ、かつ高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を製造することができる。
第11発明により、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合する工程を含むことにより、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させるので、かつ高容量とともに高出力な非水系電解質二次電池を製造することができる。
第12発明により、ランタンタンタル酸リチウムを混合する前に、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末を水洗し固液分離する工程を実施することにより、わずかに残留した水分にランタンタンタル酸リチウムが溶解し、正極材料全体に分散するため、正極材料の電池容量および安全性を向上させることができる。
第13発明により、正極材料に含まれるランタンとタンタルの合計モル量が、リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよび添加元素Mの合計モル量に対して、0.1モル%以上3.0モル%以下であることにより、高い充放電容量と出力特性を両立する非水系電解質二次電池を製造することができる。
第14発明により、前記ランタンタンタル酸リチウムとして、Li7LaZr12を用いることにより、これらの化合物が、高いリチウムイオン伝導性を有するものであることから、高い充放電量と出力特性を両立する非水系電解質二次電池を製造することができる。
第15発明により、正極材料に非水系有機溶剤を含ませると、添加したランタンタンタル酸リチウムの微粒子部分の凝集が抑制され、正極材料中でのランタンタンタル酸リチウムの分散性が一層向上した非水系電解質二次電池を製造することができる。
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る正極材料を使用したコイン電池の概略説明図である。 本発明の実施形態に係る正極材料を用いて作製した電極のインピーダンススペクトルの測定結果の模式図である。 解析に使用した等価回路の説明図である。
以下、本発明について詳細に説明する。最初に本発明の正極材料について説明した後、その製造方法および該正極材料を用いた非水系電解質二次電池について説明する。
(1)非水系電解質二次電池用正極材料
本発明の非水系電解質二次電池用正極材料は、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末にランタンタンタル酸リチウム粉末を混合したものを用いている。また、さらに非水系有機溶剤を添付したものである。
(リチウムイオン二次電池用正極活物質)
本発明で用いられるリチウムイオン二次電池用正極活物質粉末は、充放電反応の際にリチウムイオンの挿脱が行われる正極活物質であればよい。そのような正極活物質としては、リチウム遷移金属複合酸化物が好ましく、さらにはニッケルを含有するニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物が最も好ましい。また、このようなリチウム二次電池用正極活物質の他、リチウムコバルト系複合酸化物やリチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物など、一般的に使用されるリチウム二次電池用正極活物質を用いることができる。
以下では、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末としてリチウム遷移金属複合酸化物を用いた実施形態を説明する。
本発明で用いられるリチウム遷移金属複合酸化物の組成と粒子構造はつぎのとおりである。一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.01≦x≦0.35、0≦y≦0.35、0.97≦z≦1.20、Mは添加元素であり、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、一次粒子と、その一次粒子が凝集して構成された二次粒子からなる。
このリチウム遷移金属複合酸化物は公知技術を用いて作成することが可能で、その組成から高い充放電容量を有する正極活物質であることが知られている。
リチウム遷移金属複合酸化物の粒度分布は、D50で5〜12μm、粒度分布の範囲は2〜20μm程度が好ましい。リチウム遷移金属複合酸化物が極端に小粒径でランタンタンタル酸リチウムと同程度の粒子径になってしまうと目的の表面付着が困難になる。また、極端に大粒径だとリチウム遷移金属複合酸化物の合成が困難になるし、電極製造時の正極活物質の充填性が低下する。
リチウム遷移金属複合酸化物中の、ニッケル、コバルトおよびMの原子数の和(Me)とリチウム(Li)の原子数との比(Li/Me)は0.97〜1.20であることが好ましい。
Li/Meが0.97未満であると、上記正極材料を用いた非水系電解質二次電池における正極の反応抵抗が大きくなるため、電池の出力が低くなってしまう。また、Li/Meが1.20を超えると、正極材料の放電容量が低下するとともに、正極の反応抵抗も増加してしまう。より大きな放電容量を得るためには、Li/Meを1.10以下とすることが好ましい。
Coおよび添加元素Mは、サイクル特性や出力特性などの電池特性を向上させるために添加するものであるが、これらの添加量を示すxおよびyが0.35を超えると、酸化還元反応に貢献するNiが減少するため、充放電容量が低下する。したがって、電池に用いたときに十分な電池容量を得るためには、Co、Mの添加量を示すxおよびyは0.35以下とすることが好ましく、さらにMの添加量を示すyは0.15以下とすることがより好ましい。
一方、Coの添加量を示すxが0.01未満になると、サイクル特性や熱安定性が十分に得られない。
また、電解液との接触面積を多くすることが、出力特性の向上に有利であることから、正極活物質には一次粒子およびその一次粒子が凝集して構成された二次粒子からなるリチウム遷移金属複合酸化物粒子を用いることが好ましい。
(ランタンタンタル酸リチウム)
本発明においては、このリチウム遷移金属複合酸化物粉末とランタンタンタル酸リチウムを混合することにより、充放電容量の低下を最小限に抑えつつ正極活物質抵抗を低下させることができ、ひいては二次電池の出力特性を向上させることが出来る。
通常、正極活物質の表面が異種化合物により完全に被覆されてしまうと、充放電反応におけるリチウムイオンの移動の障壁となるため、正極抵抗は大きくなり、かつ充放電容量の低下をもたらす。また、リチウム複合酸化物中に異種元素を固溶させてしまうとさらに充放電容量の低下を招く。
一方で、リチウムイオン伝導性が高い化合物はリチウムイオンの移動を妨げることが無く、むしろ固液界面のリチウムイオン移動の困難さを小さくする効果があるため、正極活物質の表面を高リチウム伝導性物質で被覆することにより正極活物質の表面にリチウムイオンの移動を促進することが可能である。しかし、従来の一般的な被覆手法では熱処理等の後処理が必要であり、本来、正極活物質が有する優れた電池特性を劣化させる恐れがある。ここで言う一般的な被覆手法とは被覆化合物の原料となる化合物を添加混合し、焼成することでリチウムイオン伝導性物質を正極活物質表面に合成付着させる方法であるが、被覆化合物原料の一部はその構成元素が正極活物質に固溶して,充放電容量を低下させることがある。また、高温での焼成は正極活物質自体を熱分解させてしまう可能性もある。
よって本発明では、リチウムイオン伝導性物質は正極活物質表面での合成反応によるものでは無く、リチウムイオン伝導性物質自体をそのまま正極活物質表面に接触させる手法を採用した。
本発明で用いるランタンタンタル酸リチウムは、それ自体がリチウムイオン伝導性が高い化合物であるが、その特性を活かすには、リチウム遷移金属複合酸化物と混合してリチウム遷移金属複合酸化物の粒子間に分散させるのみでよく、そうすることで正極活物質粒子表面でのリチウムイオンの移動を促進して、大幅に正極抵抗を低減できるという顕著な効果が得られる。
この効果は、ランタンタンタル酸リチウムが正極材料中に均一に存在し、リチウム遷移金属複合酸化物表面に接触することで、電解液とリチウム遷移金属複合酸化物の界面でリチウムの伝導経路が形成され、正極材料の反応抵抗を低減して出力特性を向上させるものと考えられる。
リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末に混合されるランタンタンタル酸リチウムは、Li5La3Ta212であることが好ましい。このLi5La3Ta212は、高いリチウムイオン伝導性を有するものであり、リチウム遷移金属複合酸化物粉末と混合することで上記効果が十分に得られる。
ランタンタルタル酸リチウムの合成は、とくに制限なく任意の方法を採用できる。代表的な合成例は、水酸化リチウム(LiOH)、酸化ランタン(La)、酸化タンタル(Ta)をモル比でLi:La:Ta=5:3:2となるように粉末状態で混合し、500〜1000℃に加熱して合成する方法がよく知られている。もちろん、本発明に用いるランタンタルタル酸リチウムはこの合成法によるものに限られない。
(非水系有機溶剤)
本発明の正極材料には、非水系有機溶剤をさらに含むことが好ましい。リチウム遷移金属複合酸化物粉末とランタンタンタル酸リチウム粉末を混合した後、電池製造までの工程間で保管期間があった場合、乾燥粒子同士ではその粒径の差異から分離を起こすことが有るが、非水系有機溶剤が存在することでランタンタンタル酸リチウムの凝集が抑制され、正極材料中でのランタンタンタル酸リチウムの分散を維持することが出来る。
この目的に適した非水系有機溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリジノンが挙げられるが特にこれに限定されるものではない。しかし、後述する正極の作成時に使用する非水系有機溶剤と同じものを用いるのが望ましい。使用する非水系有機溶剤を正極作成時に使用する非水系有機溶剤と同じものにすることで、異物混入の可能性を抑えることができるからである。
(混合条件)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末は、比表面積が0.5〜2m/gであることが好ましい。比表面積が0.5m/g未満になると、電解液との接触が十分に得られず、出力特性や電池容量が低下することがある。また、比表面積が2m/gを超えると、電解液の分解が促進され熱安定性が低下することがある。
比表面積を0.5〜2m/gとすることにより、電解液との接触を高めて出力特性や電池容量をより良好なものとするとともに熱安定性安も確保することができる。また、正極材料の好ましい態様においては、正極材料の比表面積はリチウム遷移金属複合酸化物粉末と同程度となる。
本発明の正極材料は、リチウム遷移金属複合酸化物粉末と、ランタンタンタル酸リチウムの微粉末を混合することにより出力特性を改善したものであり、正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物の粒径、タップ密度などの粉体特性は、通常に用いられる正極活物質の範囲内であれば良く、また、リチウム遷移金属複合酸化物は、公知の方法で得られたものでよく、上記組成および粉体特性を満たすものを用いることができる。
正極材料内でランタンタンタル酸リチウムの分布が不均一な場合、リチウム遷移金属複合酸化物の粒子間のリチウムイオンの移動も不均一となるため、特定のリチウム遷移金属複合酸化物粒子に充放電の負荷が集中し劣化することで、サイクル特性の悪化や反応抵抗の上昇を招きやすい。したがって、正極材料内においてランタンタンタル酸リチウムの分布は可能な限り均一であることが好ましい。
ランタンタンタル酸リチウムを正極材料内で均一に分散させるには、ランタンタンタル酸リチウムの粒径を0.01〜0.5μm程度の粒径とすることが好ましい。
粒径が0.01μm未満の微粒子は有効なリチウム伝導経路として機能せず、十分なリチウムイオン伝導度を有しない微細なランタンタンタル酸リチウムの粒子が多くなると、このような微粒子が多く存在する部分では上記効果が得られないことに加え、結果的に不均一に分散された場合と同様にサイクル特性の悪化や反応抵抗の上昇が起きる。また、粒径が0.5μmを超える粒子は正極材料内に均一に分散させることが困難であり、反応抵抗の低減効果が十分に得られない。
ランタンタンタル酸リチウムの粒度分布は0.01μm以下の粒子の体積粒度分布での存在割合、および0.5μm以上の粒子の体積粒度分布での存在割合は、1%以下であることが好ましい。
なお、ランタンタンタル酸リチウムの内、粒径が0.5μmを超える粒子は、混合前に粉砕し0.01〜0.5μmの粒子とすることで目的とする効果を得ることが出来る。
この正極材料に含まれるランタンとタンタルの合計モル量は、混合するリチウム遷移金属複合酸化物に含まれるニッケル、コバルトおよびMの原子数の合計モル量に対して、0.1モル%以上3.0モル%以下とすることが好ましい。これにより、高い充放電容量と出力特性を両立することができる。
ランタンとタンタルの合計モル量が0.1%未満では、出力特性の改善効果が十分に得られない場合があり、ランタンとタンタルの合計モル量が3.0%を超えると、ランタンタンタル酸リチウムが多くなり過ぎてリチウム遷移金属複合酸化物と電解液のリチウムイオン伝導が阻害され、充放電容量が、特に正極材料の重量あたりの充放電容量が低下することがある。
(出力特性上の効果)
本発明においては、リチウム遷移金属複合酸化物粉末とランタンタンタル酸リチウムを混合することにより、充放電容量の低下を最小限に抑えつつ正極活物質抵抗を低下させることができ、ひいては二次電池の出力特性を向上させることが出来る。
また、この効果は、既述のリチウム遷移金属複合酸化物を用いたリチウム二次電池用正極活物の他、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物など、一般的に使用されるリチウム二次電池用正極活物質においても同様に発揮される。
(2)非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法
本発明の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法は、図1に示すように、リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と、ランタンタンタル酸リチウム粉末とを、混合する工程を含む。また、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と前記ランタンタンタル酸リチウム粉末とを混合する工程において、さらに非水系有機溶剤を添加するものである。
正極活物質としての主材は、一般式LiNi1−x−yCo(ただし、0.01≦x≦0.35、0≦y≦0.35、0.97≦z≦1.20、Mは、Mn、V、Mg、Mo、Nb、TiおよびAlから選ばれる少なくとも1種の元素)で表され、一次粒子およびその一次粒子が凝集して構成された二次粒子からなるリチウム遷移金属複合酸化物粉末とである。これに粒径0.01〜0.5μmのランタンタンタル酸リチウムが混合される。
リチウム遷移金属複合酸化物粉末とランタンタンタル酸リチウム粉末は、正極材料内でランタンタンタル酸リチウム微粒子を均一に分散させ、正極活物質表面に接触させるため十分混合する必要がある。その混合には、一般的な混合機を使用することができ、例えば、シェーカーミキサーやレーディゲミキサー、ジュリアミキサー、Vブレンダーなどを用いてリチウム遷移金属複合酸化物粒子が破壊されない程度で、ランタンタンタル酸リチウムを十分に混合してやればよい。
これにより、ランタンタンタル酸リチウムの微粒子を、正極材料内に均一に分布させ、かつリチウム遷移金属複合酸化物粒子表面に接触させることができる。
本発明の製造方法においては、正極材料の電池容量および熱安定性を向上させるために、上記混合工程の前に、さらにリチウム遷移金属複合酸化物粉末を水洗することが好ましい。
この水洗は、公知の方法および条件によるものでよく、リチウム遷移金属複合酸化物粉末から過度にリチウムが溶出して電池特性が劣化しない範囲で行えばよい。
水洗した場合には、固液分離のみで乾燥せずにランタンタンタル酸リチウム粉末を混合した後、乾燥しても、固液分離後乾燥したリチウム遷移金属複合酸化物とランタンタンタル酸リチウム粉末を混合しても、いずれの方法でもよい。
また乾燥は、公知の方法および条件によるものでよく、リチウム遷移金属複合酸化物の電池特性が劣化しない範囲で行えばよい。
(3)非水系電解質二次電池
本発明の非水系電解質二次電池は、正極、負極および非水系電解液などからなり、一般の非水系電解質二次電池と同様の構成要素により構成される。
なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池は、本明細書に記載されている実施形態を基に、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明の非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
(a)正極
本発明による非水系電解質二次電池用正極材料を用いて、例えば、以下のようにして、非水系電解質二次電池の正極を作製する。
まず、粉末状の正極材料、導電助剤、結着剤を混合し、さらに必要に応じて活性炭、粘度調整等目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合剤ペーストを作製する。
ここで、正極合剤ペースト中のそれぞれの混合比も、非水系電解質二次電池の性能を決定する重要な要素となる。そのため、溶剤を除いた正極合剤の固形分の全質量を100質量部とした場合、一般の非水系電解質二次電池の正極と同様、正極活物質の含有量を60〜95質量部とし、導電助剤の含有量を1〜20質量部とし、結着剤の含有量を1〜20質量部とすることが望ましい。
得られた正極合剤ペーストを、例えば、アルミニウム箔製の集電体の表面に塗布し、乾燥して、溶剤を飛散させる。必要に応じ、電極密度を高めるべく、ロールプレス等により加圧することもある。
このようにして、シート状の正極を作製することができる。
作製したシート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等をして、電池の作製に供することができる。ただし、正極の作製方法は、前記例示のものに限られることなく、他の方法によってもよい。
正極の作製にあたって、導電剤としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛など)や、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系材料などを用いることができる。
結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸などを用いることができる。
必要に応じ、正極活物質、導電助剤、活性炭を分散させ、結着剤を溶解する溶剤を正極合剤に添加する。
使用する溶剤としては、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。また、正極合剤には、電気二重層容量を増加させるために、活性炭を添加することができる。
(b)負極
負極には、金属リチウムやリチウム合金等、あるいは、リチウムイオンを吸蔵および脱離できる負極活物質に、結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布し、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の炭素物質の粉状体を用いることができる。
この場合、負極結着剤としては、正極同様、PVDF等の含フッ素樹脂等を用いることができ、これらの活物質および結着剤を分散させる溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
(c)セパレータ
正極と負極との間には、セパレータを挟み込んで配置する。
セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な孔を多数有する膜を用いることができる。
(d)非水系電解液
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSO等、およびそれらの複合塩を用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル捕捉剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
(e)非水系電解質二次電池の形状、構成
以上のように説明してきた正極、負極、セパレータおよび非水系電解液で構成される本発明の非水系電解質二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に、非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、および、負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リード等を用いて接続し、電池ケースに密閉して、非水系電解質二次電池を完成させる。
(f)電池特性
本発明の正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、高容量で高出力となる。
特により好ましい形態で得られた正極活物質を用いた非水系電解質二次電池は、例えば、2032型コイン電池の正極に用いた場合、165mAh/g以上の高い初期放電容量と低い正極抵抗が得られ、さらに高容量で高出力である。また、熱安定性が高く、安全性においても優れているものである。
正極界面抵抗はコイン型セルを充電電位4.0Vまで充電して、周波数応答アナライザおよびポテンショガルバノスタットを使用して、交流インピーダンス測定を行い図3に模式図として示すようなインピーダンススペクトルを得た。得られたインピーダンススペクトルには、高周波領域と中間周波領域とに2つの半円が観測され、低周波領域に直線が観察されていることから、図4に示す等価回路モデルを組んで正極界面抵抗を解析できる。ここで、Rsはバルク抵抗、R1は正極被膜抵抗、Rctは電解液/正極界面抵抗(界面のLi移動抵抗)、Wはワーブルグ成分を示す。
以下、本発明の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(電池の製造および評価)
得られた非水系電解質二次電池用正極材料の評価は、図2に示される電池を、以下のように作製し、正極界面抵抗を測定することで行なった。
非水系電解質二次電池用正極材料52.5mg、アセチレンブラック15mg、およびポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを混合し、100MPaの圧力で直径11mm、厚み100μmにプレス成形して、正極(評価用電極)1を作製した。作製した正極1は真空乾燥機中120℃で12時間乾燥してから使用した。
負極2は以下のように作製した。負極活物質としての天然黒鉛とPVDFを90:10の重量比率で混合したものを、その重量の2倍量のNMP中に分散させて負極合剤スラリーを得た。この負極合剤スラリーを厚さ18 μ m の銅箔(負極集電体)にアプリケーターを用いて、乾燥後の単位面積あたりの正極と負極との理論容量比が1:1.6程度となるように塗工し、乾燥後、ロールプレスにより圧延して負極シートを作製した。負極シートから直径φ14mmの円形負極板を打ち抜いた。
電解液には、1MのLiPFを支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(宇部興産株式会社製)を用いた。セパレータ3には膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。
乾燥した正極(評価用電極)1、負極2、セパレータ3および電解液とを用いて、図2のコイン型電池10を、露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で作製した。コイン型電池10は、ガスケット4とウェーブワッシャー5を有し、正極缶6と負極缶7とでコイン状の電池に組み立てられた。
製造したコイン型電池10の性能を示す正極抵抗は、コイン型電池10を充電電位4.0Vで充電して、周波数応答アナライザおよびポテンショガルバノスタット(ソーラトロン社製、1255B)を使用して交流インピーダンス法により測定して図3に示すインピーダンススペクトルを得た。
得られたインピーダンススペクトルには、高周波領域と中間周波領域とに2つの半円が観測され、低周波領域に直線が観察されていることから、図4に示す等価回路モデルを組んで正極界面抵抗を解析した。ここで、Rsはバルク抵抗、R1は正極被膜抵抗、Rctは電解液/正極界面抵抗(界面のLi+移動抵抗)、Wはワーブルグ成分、CPE1、CPE2は定相要素を示す。
(実施例1)
以下のような公知技術を用いてリチウム遷移金属複合酸化物を作成した。組成式Ni0.83Co0.14Al0.03Oで表されるニッケルを主成分とする複合酸化物と水酸化リチウムを混合し、785℃で6時間焼成し、スラリー濃度1.5g/mlで10分間水洗処理して、固液分離後真空乾燥してリチウム遷移金属複合酸化物を得た。得られたリチウム遷移金属複合酸化物は組成式Li1.02Ni0.82Co0.15Al0.03で表され、比表面積は、1.35m/gであった。 なお、上記組成はICP法により分析し、比表面積は窒素ガス吸着BET法を用いて評価した。
添加材料であるランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末は粒径が8〜50μmであったが、自転・公転ミキサーを用いて十分に粉砕し、0.01μm以下の粒子の体積割合0.7%、0.5μm以上の粒子の体積割合0.3%のランタンタンタル酸リチウム粉末を得た。ランタンタンタル酸リチウムの体積粒度分布はレーザー回折散乱法により確認した。ランタンタンタル酸リチウムの組成式がLi5La3Ta212であることはX線回折によりピークを同定することで確認した。
作成したリチウム遷移金属複合酸化物粉末20gに、上記のランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta2122)粉末0.18gを添加し、さらに、N−メチル−2−ピロリドンを加えて、自転・公転ミキサーを用いて十分に混合して、ランタンタンタル酸リチウムとリチウム遷移金属複合酸化物粉末の混合物を得て正極材料とした。
この正極材料中の各元素成分の含有量をICP法により分析したところ、LaとTaの合計モル量はニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して0.1%であることを確認した。
これより、ランタンタンタル酸リチウム粉末とリチウム遷移金属複合酸化物粉末の混合物の配合と正極材料の組成が同等であることも確認した。
得られた正極材料を用いて前述のように作製されたコイン型電池10について、電池特性を評価した。
(実施例2)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末に添加するランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末の添加量を0.55gとした以外は、実施例1と同様にして作成した正極材料を用いてコイン型電池を作製し、その電池評価を行った。このときのLaとTaの合計モル量はニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して0.3%であった。
(実施例3)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末に添加するランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末の添加量を0.92gとした以外は、実施例1と同様にして作成した正極材料を用いてコイン型電池を作製し、その電池評価を行った。このときのLaとTaの合計モル量はニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して0.5%であった。
(実施例4)
実施例1で用いたランタンタンタル酸リチウム粉末を粉砕せずにそのまま0.18g、作成したリチウム遷移金属複合酸化物粉末20gに加える以外は、実施例1と同様にして作成した正極材料を用いてコイン型電池を作製し、その電池評価を行った。このときのLaとTaの合計モル量はニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して0.1%であった。
(実施例5)
ランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末を粉砕強度を調整し、自転・公転ミキサーを用いて粉砕し、0.01μm以下の粒子の体積割合0.3%、0.5μm以上の粒子の体積割合1.8%のランタンタンタル酸リチウム粉末を得た。作成したリチウム遷移金属複合酸化物粉末20gに、このランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta2122)粉末0.18gを添加し、さらに、N−メチル−2−ピロリドンを加えて、自転・公転ミキサーを用いて十分に混合して、ランタンタンタル酸リチウムとリチウム遷移金属複合酸化物粉末の混合物を得て正極材料とした。それ以外は実施例1と同様にコイン電池を作製し、電池特性の評価を行った。
(実施例6)
ランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末を粉砕強度を調整し、自転・公転ミキサーを用いて粉砕し、0.01μm以下の粒子の体積割合1.5%、0.5μm以上の粒子の体積割合0.1%のランタンタンタル酸リチウム粉末を得た。それ以外は実施例1と同様に正極材料の作成し、コイン電池の作製と電池特性の評価を行った。
(実施例7)
ランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta212)粉末を粉砕強度を調整し、自転・公転ミキサーを用いて粉砕し、0.01μm以下の粒子の体積割合6.9%、0.5μm以上の粒子の体積割合0.0%のランタンタンタル酸リチウム粉末を得た。それ以外は実施例1と同様に正極材料の作成し、コイン電池の作製と電池特性の評価を行った。
(実施例8)
作成したリチウム遷移金属複合酸化物粉末20gに、上記のランタンタンタル酸リチウム(Li5La3Ta2122)粉末0.18gを添加し、N−メチル−2−ピロリドンを加えずに、自転・公転ミキサーを用いて十分に混合して、ランタンタンタル酸リチウムとリチウム遷移金属複合酸化物粉末の混合物を得て正極材料とした。それ以外は実施例1と同様に正極材料の作成し、コイン電池の作製と電池特性の評価を行った。
(実施例9)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末をリチウムコバルト系複合酸化物(組成式LiCoO)に代えた以外は実施例1と同様に正極材料を作成し、コイン電池を作製して電池特性の評価を行った。
(実施例10)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末をリチウムマンガン系複合酸化物(LiMn)に代えた以外は実施例1と同様に正極材料を作成し、コイン電池を作製して電池特性の評価を行った。
(実施例11)
リチウム遷移金属複合酸化物粉末をリチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)に代えた以外は実施例1と同様に正極材料を作成し、コイン電池を作製して電池特性の評価を行った。
(比較例1)
実施例1で母材として用いたリチウム遷移金属複合酸化物粉末を正極活物質(正極材料)に用いてコイン型電池を作成し、その電池評価を行った。
(評価)
実施例1および2の正極材料は、ランタンタンタル酸リチウムの粒度が最適化されており、LaとTaの合計モル量のニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対する割合も好適であるため、初期放電容量が従来と変わらず大きく、かつ比較例1に比べ正極界面抵抗が低いものとなっており、優れた特性を有した電池が得られることが確認された。
とくに実施例3は、正極界面抵抗の低下効果が実施例1および2と比べて大きいが、ランタンタンタル酸リチウムの添加量が大きいため、やや初期放電容量が低下している。
実施例4および5は正極界面抵抗が低下しているが、添加したランタンタンタル酸リチウムの粒度が大きいためその効果は実施例1および2よりも小さい。実施例6および7も正極界面抵抗が低下しているが、添加したランタンタンタル酸リチウムの粒度が小さいためその効果は実施例1および2よりも小さい。
実施例8はN−メチル−2−ピロリドンが添加されていないため、ランタンタンタル酸リチウムの分散が十分でなく、正極界面抵抗は低下しているが、効果は実施例1および2よりも小さい。
実施例9(LoCoO)、実施例10(LiMn)、実施例11(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)においてもその活物質に見合った初期放電容量が得られているが、正極活物質界面抵抗はいずれも低くなっている。
以上の結果より、本発明の正極材料を用いた非水系電解質二次電池は、正極界面抵抗が低いものとなり、優れた特性を有した電池となることが確認できた。
本発明の非水系電解質二次電池用正極材料、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池は、常に高容量を要求される小型携帯電子機器(ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話端末など)の電源に好適であり、高出力が要求される電気自動車用電池にも好適である。
また、優れた安全性を有し、小型化、高出力化が可能であることから、搭載スペースに制約を受ける電気自動車用電源として好適である。
なお、本発明は、純粋に電気エネルギーで駆動する電気自動車用の電源のみならず、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃焼機関と併用するいわゆるハイブリッド車用の電源としても用いることができる。
1 正極(評価用電極)
2 負極
3 セパレータ
4 ガスケット
5 ウェーブワッシャー
6 正極缶
7 負極缶
10 コイン型電池

Claims (15)

  1. リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末に、ランタンタンタル酸リチウム粉末を混合させた
    ことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極材料。
  2. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、リチウム遷移金属複合酸化物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  3. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  4. 前記ランタンタンタル酸リチウム粉末は、その体積粒度分布が、0.01μm以下の粒子の存在割合が1%以下、かつ0.5μm以上の粒子の存在割合が1%以下である
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  5. 前記ランタンタンタル酸リチウム粉末におけるランタンとタンタルの合計モル量が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよび添加元素Mの合計モル量に対して、0.1モル%以上、3.0モル%以下である
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  6. 前記ランタンタンタル酸リチウムが、Li5La3Ta212である
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  7. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末および前記ランタンタンタル酸リチウム粉末に、さらに非水系有機溶剤が含まれている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の非水系電解質二次電池用正極材料。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池用正極材料を含む正極を用いる
    ことを特徴とする非水系電解質二次電池。
  9. リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と、ランタンタンタル酸リチウム粉末とを、混合する工程を含む
    ことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  10. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、リチウム遷移金属複合酸化物である
    ことを特徴とする請求項9に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  11. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末が、ニッケル含有リチウム遷移金属複合酸化物である
    ことを特徴とする請求項10に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  12. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と前記ランタンタンタル酸リチウムとを混合する工程の前に、前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末を水洗し、固液分離してリチウムイオン二次電池用正極活物質粉末を得る工程を含む
    ことを特徴とする請求項9に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  13. 前記ランタンタンタル酸リチウム粉末におけるランタンとタンタルの合計モル量が、前記リチウム遷移金属複合酸化物粉末に含まれるニッケル、コバルトおよびMの合計モル量に対して、0.1モル%以上、3.0モル%以下である
    ことを特徴とする請求項9、10、11または12に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  14. 前記ランタンタンタル酸リチウムが、Li5La3Ta212である
    ことを特徴とする請求項9、10、11、12または13に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
  15. 前記リチウムイオン二次電池用正極活物質粉末と前記ランタンタンタル酸リチウム粉末とを混合する工程において、さらに非水系有機溶剤を添加する
    ことを特徴とする請求項9、10、11、12、13または14に記載の非水系電解質二次電池用正極材料の製造方法。
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