JP4094735B2 - 景観パネルの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に景観模様が形成された景観パネルを護岸あるいは土留壁等のコンクリート矢板や鋼矢板等の前面に取付けるための取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、河川・港湾・水路等の護岸、あるいは遊水池・埋立地・道路等の土留壁などに、周辺環境に調和した景観パネルを取付けることが行なわれており、従来においては、表面に石積み模様などの景観模様が形成された景観パネルをコンクリート矢板や鋼矢板等の前面に図2に示すような方法で取付けていた。
【0003】
即ち、本体工がコンクリートの場合には、コンクリート矢板1等の前面側に埋設したホールインアンカー50等を用いてボルト51をセットし、本体工が鋼製の場合には、鋼矢板1等の前面にスタッドボルト51を溶接で取付け、景観パネル2にはボルト用孔52を穿設しておき、このボルト用孔52にボルト51を差し込むことで景観パネル2を取付け、ボルト51の先端に螺合したナット53を締め付けて景観パネル2を固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のような従来の景観パネルの取付構造では、景観パネル2には、ボルト用孔52と、ナット53を収納する座掘54が必要であり、ナット53の締め付け後には、座堀54をモルタル55で埋め戻して補修する必要があり、取付作業に時間がかかる、施工コストがかかるなどの問題があった。
【0005】
さらに、パネル前面からのナットの締め付けおよびモルタルの充填を行なうため、景観パネル側が河川や池などで水位がある場合は、止水矢板等で止水し水抜きを行なってドライエリアを設ける等の対策が必要になり、工期がかかる。また、施工が困難であることから、施工費の高騰により経済性に劣る。
本発明は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、護岸や土留壁などの本体工に景観パネルを簡単に短時間で取付けることができると共に、景観パネル側に水位がある場合にも、ドライエリアの設置等の特別な対策を施すことなく景観パネルを取付けることが可能な景観パネルの取付構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面に景観模様が形成された景観パネルを護岸や土留壁などの本体工(コンクリート矢板や鋼矢板など)の前面に取付けるための取付構造であり、本体工の前面における所定の位置に、上部片がパネル側に変位し上方に向かって立ち上がる固定プレートを設け、景観パネルの下部における裏面には、前記固定プレートの上部片に上方から係合可能な下部片を有するスライドプレートを設け、本体工の上端面と景観パネルの上部における裏面とを接続プレートで接続し、本体工の固定プレートの上部片と景観パネルのスライドプレートの下部片との間に、両者を互いに遠ざかる方向に押圧するバネプレートを設け、前記バネプレートは、側面視で略円弧状に形成し、本体工に向かって凸となるように上端を固定プレートの上端に固定したことを特徴とする(請求項1)。
【0007】
以上のような構成において、本体工の前面に沿って景観パネルを上方から建て込み、固定プレートの上部片と本体工の間にスライドプレートの下部片をスライド挿入し、接続プレートで本体工の上端と景観パネルの上部を接続すれば、景観パネルの取付けが完了する。固定プレートの上部片とスライドプレートの下部片との間に設けたバネプレートにより景観パネルのばたつきが防止されて景観パネルが確実に拘束され、景観パネルの上部は接続プレートにより支持固定され、景観パネルが確実に取付けされる。従来における前面からのナット締め付け、座堀部分へのモルタル充填を無くすことができ、本体工に景観パネルを簡単に短時間で取付けることができ、また、景観パネル側に水位がある場合にも、ドライエリアの設置等の特別な対策を施すことなく景観パネルを取付けることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態に基づいて説明する。図1(a) は本発明に係る本体工と景観パネルの取付状態を示す縦断面図、図1(b) はその上部ジョイント部分を示す部分拡大断面図、図1(c) はその下部ジョイント部分を示す部分拡大断面図である。
【0009】
図1(a) において、本体工1の前面側(河川等の側)に、景観模様2aが表面に形成された所定長さ・所定幅の景観パネル2が水平方向に隙間無く連続するように配設されており、本発明では各景観パネル2を固定プレート4とスライドプレート5等からなる下部の取付治具3−1により上方からスライド取付可能とし、接続プレート6等からなる上部の取付治具3−2により本体工1と景観パネル2を固定する。
【0010】
これら下部の取付治具3−1および上部の取付治具3−2は、景観パネル2の幅に応じて、幅方向中央に1か所、あるいは幅方向に一対で配設される。なお、景観パネル2は、コンクリート製パネル(プレキャスト二次製品)が用いられるが、これに限らず、プラスチック製や金属製であってもよい。
図1(c)に示すように、固定プレート4は、基片4aと、この基片4aの上部からパネル側に変位し上方に向かって基片4aと平行に立ち上がる上部片4bからなる鋼板であり、基片4aが本体工1の前面における所定の位置に添接されボルト7または溶接により固定される。
【0011】
スライドプレート5は、固定プレート4と同様の部材であり、基片5aと、この基片5aの下部から本体工側に変位し下方に向かって基片5aと平行に垂下する下部片5bからなる鋼板であり、基片5aが景観パネル2の下部における裏面に添接されボルト8により固定され、下部片5bが固定プレート4の上部片4bと本体工1との間に挿入される。
【0012】
以上のような固定プレート4とスライドプレート5により、本体工1に対して景観パネル2を上方からスライドさせて取付けることができるが、取付けた景観パネル2がばたつかないように、上部片4bと下部片5bとの間にバネプレート9を設ける。このバネプレート9は、側面視で略円弧状に形成し、本体工1に向かって凸となるように上端を固定プレート4の上端に固定し、スライドプレート5の下部片5bがバネプレート9と本体工1の間にスムーズに進入し、進入した後はバネプレート9の水平押圧力で下部片5bを本体工1の前面へ押し付け、かつ上部片4bを景観パネル2の裏面に押し付けるようにする。
【0013】
図1(b)に示すように、上部の取付治具3−2の接続プレート6は、L形鋼からなり、一方の片6aを本体工1の上端面に添接しボルト10または溶接で固定し、他方の辺6bを景観パネル2の裏面に添接しボルト11で固定する。この接続プレート6は高さ調整治具も兼ね、景観パネル2を所定の高さ位置に支持固定する。
【0014】
景観パネル2がコンクリート製の場合には、景観パネル2の上部および下部における裏面側にそれぞれインサート12を埋め込んで景観パネル2を製造し、各インサート12にスライドプレート5のボルト8、接続プレート6のボルト11を螺入して固定する。
本体工1がコンクリート矢板の場合(図示例)には、インサート13をコンクリート矢板の上部および下部にそれぞれ埋め込んでコンクリート矢板を製造し、各インサート13に固定プレート4のボルト7、接続プレート6のボルト10を螺入して固定する。また、コンクリート矢板にホールインインサート13を現場で取付けるようにしてもよい。
【0015】
本体工1が鋼矢板の場合には、固定プレート4の基片4aおよび接続プレート6の片6aを鋼矢板に直接溶接する。また、鋼矢板にスタッドボルトを溶接しておき、ナットで固定することも可能である。この溶接作業は、鋼矢板を建て込む前に行なうこともできるし、建て込まれた鋼矢板あるいは既設の鋼矢板に現場で行なうこともできる。
【0016】
以上のような構成において、次のように景観パネル2の取付けが行なわれる。予め下部に固定プレート4が固定されている本体工1を建て込み、あるいは建て込まれた本体工1または既存の本体工1に現場で固定プレート4を固定し、予めスライドプレート5および接続プレート6が固定されている景観パネル2を本体工1の上方から本体工1の前面に沿って建て込み、スライドプレート5をバネプレート9と本体工1との間に挿入し、次いで接続プレート6をボルト10または溶接で本体工1の上端に固定すれば、取付けが完了する。
【0017】
景観パネル2の下部は、下部の取付治具3−1のバネプレート9により、ばたつくことなく確実に拘束され、景観パネル2の上部は、上部の取付治具3−2により支持固定され、景観パネル2が本体工1に確実に固定される。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、本体工の前面における所定の位置に、上部片がパネル側に変位し上方に向かって立ち上がる固定プレートを設け、景観パネルの下部における裏面には、前記固定プレートの上部片に上方から係合可能な下部片を有するスライドプレートを設け、本体工の上端面と景観パネルの上部における裏面とを接続プレートで接続し、さらに本体工の固定プレートの上部片と景観パネルのスライドプレートの下部片との間に、両者を互いに遠ざかる方向に押圧するバネプレートを設け、本体工に景観パネルを上方からスライド挿入させるだけで、景観パネルの取付けが行なえるようにしたため、次のような効果を奏することができる。
(1) 従来の前面からのナット締め、座堀部分へのモルタル充填作業が不要となり、本体工に景観パネルを簡単に短時間で取付けることができ、工期の短縮および施工コストの低減を図ることができる。
(2) 景観パネル側に水位がある場合にも、ドライエリアの設置等の特別な対策を施すことなく景観パネルを取付けることが可能となり、施工コストを大幅に低減することができる。
(3) バネプレートを設けることにより、景観パネルを容易にスライド取付けすることができると共に、がたつきを解消して景観パネルを確実に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の景観パネルの取付方法であり、(a) は全体の縦断面図、(b) は上部の取付治具の部分拡大断面図、(c) は下部の取付治具の部分拡大断面図である。
【図2】従来の景観パネルの取付方法であり、(a) は全体の縦断面図、(b) は部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1……本体工(コンクリート矢板、鋼矢板など)
2……景観パネル
2a…景観模様
3−1…下部の取付治具
3−2…上部の取付治具
4……固定プレート
4a…基片
4b…上部片
5……スライドプレート
5a…基片
5b…下部片
6……接続プレート
7……ボルト
8……ボルト
9……バネプレート
10……ボルト
11……ボルト
12……インサート
13……インサート
Claims (1)
- 表面に景観模様が形成された景観パネルを護岸や土留壁などの本体工の前面に取付けるための取付構造であり、本体工の前面における所定の位置に、上部片がパネル側に変位し上方に向かって立ち上がる固定プレートを設け、景観パネルの下部における裏面には、前記固定プレートの上部片に上方から係合可能な下部片を有するスライドプレートを設け、本体工の上端面と景観パネルの上部における裏面とを接続プレートで接続し、本体工の固定プレートの上部片と景観パネルのスライドプレートの下部片との間に、両者を互いに遠ざかる方向に押圧するバネプレートを設け、前記バネプレートは、側面視で略円弧状に形成し、本体工に向かって凸となるように上端を固定プレートの上端に固定したことを特徴とする景観パネルの取付構造。
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JP23708198A JP4094735B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 景観パネルの取付構造 |
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1998
- 1998-08-24 JP JP23708198A patent/JP4094735B2/ja not_active Expired - Fee Related
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