JP4094318B2 - 熱交換膜および熱交換素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種の気流の間で温度と湿度を交換する熱交換型換気扇に使用される熱交換膜および熱交換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーに効果のある熱交換形換気扇が普及している。室内空気と室外空気との間で熱交換を行う熱交換素子は、室内空気を換気する際に失われる熱を回収することにより、空調機器の省エネルギー化が図れる。従来、この種の熱交換素子は、特公昭47−19990号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
以下、その熱交換素子について図8を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、熱交換素子101は熱交換膜102と前記熱交換膜102を所定間隔に保持する波形の間隔板103からなり、1次気流(イ)と2次気流(ロ)とが直交するよう流入し、前記熱交換膜102を介して熱交換される。前記熱交換膜102には塩化リチウムなどの吸湿剤を含む親水性高分子で処理された加工紙が用いられる。
【0005】
また、寒冷地や浴室、温水プールなどの結露しやすい環境においても設置要望が増えている。この結露しやすい環境においても使用できる熱交換素子104としては特公平4−81115号公報に記載されたものが知られている。熱交換素子104(図示せず)は熱交換膜105と間隔板から構成され、図9の熱交換膜105は特定透気度を有するように緻密性に形成した不織布などの多孔質基材106の上に非水溶性の親水性高分子107を塗布して成形する。
【0006】
また、結露しやすい環境においても使用できる熱交換素子108としては特公平4−25476号公報に記載されたものも知られている。熱交換素子108は耐水性の熱交換膜と波形にしたPPやPEなどの樹脂製間隔板を用いたコルゲート形状である(図示なし)。
【0007】
また、上記多孔質基材としてヒートシール用スパンボンド不織布を用いることができる。この不織布の構造は図10に示すように、不織布繊維1本のフィラメント109の内部に強度の強いPETと、外部に柔らかく、接着効果を発揮するPEとで構成する芯鞘構造である。この不織布と透湿性樹脂膜とをヒートシールにて接合して熱交換膜を成形することができる。
【0008】
また、結露しやすい環境で使用される熱交換素子の熱交換膜は、ヒートシールにより多孔質シートと透湿性樹脂膜を接合したものを用いることができる。この多孔質シートとしてはケミカルボンド法で製造したヒートシール用不織布がある。前記不織布の製造工程ではエステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いる。また、熱交換膜は透湿性樹脂膜に多孔質シートをエステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤を用いてドライラミネートで接合して成形しても得られる。この多孔質シートとしては乾式法や湿式法などの一般的な製法で得られた不織布が用いられる。また、熱交換素子は前記接着剤を用いて熱交換膜と間隔板を接着積層して得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の熱交換膜および熱交換素子では、室内空気と室外空気の温度差が大きく結露が発生しやすい環境において、上記加工紙を用いた熱交換素子101では形くずれを起こしやすく、紙の破れや熱交換膜と間隔板の剥がれから1次気流(イ)と2次気流(ロ)が混合しやすくなるなど耐久性に課題があり、形くずれ、破れがないなど、耐久性が要求されている。
【0010】
また、熱交換素子104の熱交換膜は透気度の高い不織布などの多孔質基材に非水溶性の親水性高分子の膜を形成しているために、非水溶性の親水性高分子の膜厚は厚くなり透湿性能が低下する。逆に膜厚を薄くすると、多孔質基材と非水溶性の親水性高分子の膜の結合力が低下して剥離するという課題があり、透湿性能が高く、剥離することがない熱交換膜が要求されている。
【0011】
また、熱交換素子108の間隔板は接着性が悪いPPやPE樹脂のために、熱交換膜と間隔板の接着性が悪い。一般的にコルゲート形状の熱交換素子は大きな積層ブロックを切断して複数の積層ブロックを製造するが、間隔板が樹脂のために切断性が悪く、作業性および製造性が悪い。また、切断時に間隔板の目がつぶれやすく、熱交換素子の通路抵抗損失が増大するという課題があり、熱交換膜と間隔板の接着性が良く、作業性および製造性が良く、通路抵抗損失が低い熱交換膜および熱交換素子が要求されている。
【0012】
また、上記芯鞘構造の不織布を多孔質シートに用いた場合、透湿性樹脂膜と多孔質シートをヒートシールにて接合して成形した熱交換膜は、接着性の悪い不織布のPEが熱交換膜の外側に構成されるために、熱交換膜と間隔板の接着性が悪く、熱交換素子の製造性が悪いという課題があり、熱交換膜と間隔板との接着性が良く、製造性に優れた熱交換素子が要求されている。
【0013】
また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜または熱交換素子は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、熱交換形換気扇の停止で熱交換膜または熱交換素子が乾燥状態になると刺激臭を発生させるという課題があり、刺激臭が発生しない熱交換膜および熱交換素子が要求されている。
【0014】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、結露しやすい環境において形くずれ、破れ、剥離がなく、経年変化が少ないなど、耐久性を高くすることができ、また、透湿性能が高く、通路抵抗損失が低いなど基本性能を向上することができ、また、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜および熱交換素子を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱交換膜は上記目的を達成するために、非水溶性の素材で構成され、水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜と接着剤を使用せずに製造したノーバインダー多孔質シートを備え、前記透湿性樹脂膜の両面に前記ノーバインダー多孔質シートを接合させ、前記ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維層と低融点繊維層を備えた2層構造であり、前記高融点繊維層は融点が高い高融点繊維で構成し、前記低融点繊維層は前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維で構成し、熱により前記低融点繊維が軟化して接着効果を発揮する構成とし、前記透湿性樹脂膜の表面と前記低融点繊維層を接合させ前記高融点繊維層を外側としたものである。そして本発明によれば、熱交換する基本性能を保持することができ、また、膜の破れがなく、接着性、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜が得られる。
【0022】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとしたものである。そして本発明によれば、熱交換する基本性能を保持することができ、また、膜の破れがなく、接着性、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜が得られる。
【0023】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成したものである。そして本発明によれば、接着性を向上することができる熱交換膜が得られる。
【0024】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成し、前記低融点繊維の融点が前記透湿性樹脂膜の融点より低い素材で構成したものである。そして本発明によれば、膜の破れがなく、接着性を向上することができ、また、透湿性能が高く、基本性能を向上することができる熱交換膜が得られる。
【0025】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜を同素材で構成したものである。そして本発明によれば、接着性を向上することができる熱交換膜が得られる。
【0026】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとし、透湿性樹脂膜は孔径が4Å〜100μmのPEまたはPPとしたものである。そして本発明によれば、結露しやすい環境において経年変化が少なく、耐久性を高くすることができ、また、膜の破れがなく、接着性を向上することができ、また、透湿性能が高く、基本性能を向上することができる熱交換膜が得られる。
【0028】
また他の手段は、透湿性樹脂膜の両面にノーバインダー多孔質シートをヒートシールにより接合したものである。そして本発明によれば、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜が得られる。
【0029】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートは熱により軟化させた低融点繊維の接着効果を利用して、透湿性樹脂膜の両面にヒートシールにより接合したものである。そして本発明によれば、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜が得られる。
【0030】
また他の手段は、熱交換膜で構成された仕切板と樹脂製の遮蔽リブおよび間隔リブと熱交換板を備え、前記仕切板の表面は向かい合う一組の両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板の裏面は前記仕切板表面の遮蔽リブと直交する両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板と前記遮蔽リブおよび前記間隔リブとを一体に成形して前記熱交換板とし、この熱交換板と前記仕切板とを交互に複数枚積層した熱交換素子としたものである。そして本発明によれば、結露しやすい環境において形くずれ、破れ、剥離がなく、経年変化が少ないなど、耐久性を高くすることができ、また、通路抵抗損失が低く、基本性能を向上することができ、また、接着性、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない熱交換膜および熱交換素子が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明は、非水溶性の素材で構成され、水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜と接着剤を使用せずに製造したノーバインダー多孔質シートを備え、前記透湿性樹脂膜の両面に前記ノーバインダー多孔質シートを接合させ、前記ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維層と低融点繊維層を備えた2層構造であり、前記高融点繊維層は融点が高い高融点繊維で構成し、前記低融点繊維層は前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維で構成し、熱により前記低融点繊維が軟化して接着効果を発揮する構成とし、前記透湿性樹脂膜の表面と前記低融点繊維層を接合させ前記高融点繊維層を外側としたものであり、ノーバインダー多孔質シートは熱により低融点繊維が軟化して接着効果を発揮するので、ケミカルボンド法などによる溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤を用いずに多孔質シートが得られ、接着剤を用いる工法と比べて接着剤の乾燥作業と時間がないために、熱交換膜は作業性と製造性を向上することができる。更に熱交換膜は前記低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜にノーバインダー多孔質シートを接合すれば、接着剤を用いずに熱交換膜が製造でき、接着剤を用いて熱交換膜を製造するよりも接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。また、前記接合時には低融点繊維で構成された低融点繊維層は接着剤の働きをして熱交換膜として融合するために、熱交換膜は接着性を向上することができる。一方、高融点繊維の融点は低融点繊維よりも高く、低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜にノーバインダー多孔質シートを接合する時には高融点繊維は軟化しないために、高融点繊維で構成された高融点繊維層は水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜の機能を熱から守る働きをして、熱交換膜の破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した本熱交換膜は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。
【0038】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとしたものであり、低融点繊維のPEまたはPPは融点が105℃から170℃程度であり、高融点繊維のPETは融点が255℃程度である。低融点繊維のPEまたはPPの融点は樹脂繊維としては比較的低く、熱により低融点繊維自身を軟化して接着する工法が容易で、低融点繊維のPEまたはPPは多層構造のノーバインダー多孔質シートの各層を接着製造することや、ノーバインダー多孔質シートと透湿性樹脂膜とのヒートシール工法による複合膜の接合が可能である。ここで、前記ヒートシール時には低融点繊維のPEまたはPPは接着剤の働きをして熱交換膜として融合するために、熱交換膜は接着性を向上することができる。一方、高融点繊維のPETの融点は低融点繊維のPEまたはPPよりも高く、前記ヒートシール時には軟化せず、高融点繊維のPETは水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜の機能を熱から守る働きをして、熱交換膜の破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。また、前記ヒートシールにて製造した熱交換膜は高融点繊維のPETで構成した高融点繊維層が熱交換膜の外側になり、ABS、AS、PSなどの樹脂製遮蔽リブおよび間隔リブとの一体成形が可能で、作業性、製造性を高くすることができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した本熱交換膜は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。
【0039】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成したものであり、熱により軟化した低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜にノーバインダー多孔質シートを接合する時、融合する各素材が同じ系列の樹脂素材のために相性が良く、熱交換膜は接着性を向上することができる。
【0040】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成し、前記低融点繊維の融点が前記透湿性樹脂膜の融点より低い素材で構成したものであり、熱により軟化した低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜にノーバインダー多孔質シートを接合する時、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維は透湿性樹脂膜の融点よりも低いために、低融点繊維が軟化して透湿性樹脂膜に接合される。この作用により水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜の機能を熱から守り、熱交換膜の破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。また、熱交換する機能の透湿性樹脂膜は軟化しないために、透湿性樹脂膜の融点が低融点繊維の融点と同等以下の素材に比べて薄膜化でき、熱交換膜の透湿性能を向上することができる。また、ノーバインダー多孔質シートは熱交換する機能を果たさないため、低融点繊維は大きく軟化させて透湿性樹脂膜に接合することができ、熱交換膜は接着性を向上することができる。
【0041】
また、ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜を同素材で構成したものであり、熱により軟化した低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜にノーバインダー多孔質シートを接合する時、接着する各素材が同じために相性が良く、熱交換膜は接着性を向上することができる。
【0042】
また、ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとし、透湿性樹脂膜は孔径が4Å〜100μmのPEまたはPPとしたものであり、低融点繊維のPEまたはPPと、透湿性樹脂膜のPEまたはPPはポリオレフィン系の同系素材であるために融合の相性が良いことと、融点が105℃から170℃程度と比較的範囲が狭いために、熱により軟化した低融点繊維のPEまたはPPの接着効果を利用して透湿性樹脂膜とノーバインダー多孔質シートとを接合する時の接着性が良いことから、熱交換膜は接着性を向上することができる。一方、高融点繊維のPETの融点は低融点繊維のPEまたはPPよりも高く、前記接合時には軟化せず、高融点繊維のPETは水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜の機能を熱から守る働きをして、熱交換膜の破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。また、透湿性樹脂膜の孔径は水蒸気より大きい4Å以上で、霧雨より小さい100μmとすることで、防水性があり、水蒸気を選択的に透過させ、透湿性能を高くすることができる。各素材はPET、PEまたはPPなどの非水溶性素材で構成されているために、結露しやすい環境において経年変化が少なく、耐久性を高くすることができる。
【0044】
また、透湿性樹脂膜の両面にノーバインダー多孔質シートをヒートシールにより接合したものであり、接着剤を使用せず熱交換膜を製造するために、接着剤を用いて熱交換膜を製造するよりも接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した本熱交換膜は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。
【0045】
また他の手段は、ノーバインダー多孔質シートは熱により軟化させた低融点繊維の接着効果を利用して、透湿性樹脂膜の両面にヒートシールにより接合したものであり、接着剤を使用せず熱交換膜を製造するために、接着剤を用いて熱交換膜を製造するよりも接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した本熱交換膜は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。
【0046】
また他の手段は、熱交換膜で構成された仕切板と樹脂製の遮蔽リブおよび間隔リブと熱交換板を備え、前記仕切板の表面は向かい合う一組の両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板の裏面は前記仕切板表面の遮蔽リブと直交する両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板と前記遮蔽リブおよび前記間隔リブとを一体に成形して前記熱交換板とし、この熱交換板と前記仕切板とを交互に複数枚積層した熱交換素子としたものであり、仕切板はノーバインダー多孔質シートと透湿性樹脂膜をヒートシールにて製造した熱交換膜として、仕切板と遮蔽リブおよび間隔リブを一体成形して熱交換素子を製造すると、接着剤を使用せず熱交換膜および熱交換素子が製造でき、接着剤を用いる工法と比べて接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜および熱交換素子は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した本熱交換膜および熱交換素子は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。また、熱交換膜および熱交換素子は非水溶性の素材で構成されているために、結露しやすい環境において形くずれ、破れ、剥離がなく、経年変化が少ないなど、耐久性を高くすることができる。また、熱交換素子は1次気流(イ)と2次気流(ロ)が流れる通風路は一層おきに安定して形成されるとともに、気流突入面の目つぶれがないために、通路抵抗損失を低くすることができる。また、仕切板と遮蔽リブおよび間隔リブをインモールド工法を用いて一体成形すれば、各素材の接着性が良く、作業性、製造性を向上することができる。
【0047】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0048】
【実施例】
参考例1)
図1に示すように、熱交換素子1は仕切板2、2aと樹脂製の遮蔽リブ3および間隔リブ4と熱交換板5と通風路6、7を備え、前記仕切板2の表面は向かい合う一組の両端に前記遮蔽リブ3を設け、この遮蔽リブ3と平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブ4を設けた構成である。また、前記仕切板2の裏面は前記仕切板2表面の遮蔽リブ3と直交する両端に前記遮蔽リブ3を設け、この遮蔽リブ3と平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブ4を設けた構成である。前記熱交換板5は前記仕切板2と前記遮蔽リブ3および前記間隔リブ4とを一体に成形したものである。仕切板2aは仕切板2と同様の材質とし、熱交換素子1は熱交換板5と仕切板2aとを交互に複数枚積層したものであり、1次気流(イ)を流す通風路6と、2次気流(ロ)を流す通風路7を一層おきに形成する構成となっている。
【0049】
上記構成により1次気流を矢印(イ)のように通風路6に流し、2次気流を矢印(ロ)のように通風路7に流すと、仕切板2、2aにより1次気流と2次気流の熱を交換することができる。
【0050】
上記熱交換素子1の製造方法を図2、3に示す。切断工程8で仕切板2を所定の大きさに切断する。次の成形工程9は仕切板2を成形機に挿入して樹脂にて一体成形するインモールド工法で熱交換板5が得られる。この樹脂としては成形品の強度と反りや収縮性から熱可塑性樹脂を適用し、スチレン系樹脂のABS、AS、PSなどが好ましい。樹脂にガラス繊維を10〜30重量%混入すると更に好ましい。ガラス繊維を樹脂に混入すると、成形品の強度と反りや収縮性の物性が向上することと、一体成形する仕切板2との接着性が向上する。これは化学結合による接着性が向上するのではなく、ガラス繊維と仕切板2との繊維の絡まりが強くなった物理結合が向上するものである。次に切断工程8aで仕切板2aを所定の大きさに切断する。次の熱プレス工程10で熱交換板5の上面に仕切板2aを置き、更に上から加熱したヒーターブロック11で熱交換板5と仕切板2aを熱プレスする。この工程で熱交換板5の樹脂が溶融して仕切板2aと接着した単一素子12が得られる。ここで、仕切板2aの全面を熱プレスしても良いが、熱交換する仕切板2aの熱交換機能を保持するために、図3に示すようにヒーターブロック11が熱交換板5の遮蔽リブ3および間隔リブ4と仕切板2a、または遮蔽リブ3と仕切板2aとを熱プレスする方が好ましい。次に積層接着工程13で単一素子12を一段ごとに積層して超音波溶着により接着して熱交換素子1を得る。また、他の積層接着方法として熱プレス工程10で熱交換板5を熱プレスしていない他面の樹脂を、ヒーターブロックで溶融して単一素子12を一段ごとに積層接着して熱交換素子1を得ても良い。これらの工法によれば接着剤を一切用いずに熱交換素子1を製造することができる。
【0051】
熱交換素子1における仕切板2、2aは、図4に示すように水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜14と接着剤を使用せずに製造したノーバインダー多孔質シート15を備え、透湿性樹脂膜14の両面にノーバインダー多孔質シート15を接合させた熱交換膜16で形成されている。ノーバインダー多孔質シート15はPE、PP、PETなどを素材とする厚さが80〜100μm程度の非水溶性の繊維性多孔質材からなる不織布、織布、ネットなどを用いることができ、通気性が大きく、コスト、他部材との接着性、取扱い性、切断性から不織布が最適である。
【0052】
ケミカルボンド法で製造したヒートシール用不織布は製造工程でエステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いるが、ノーバインダー多孔質シート15はこれらの接着剤または界面活性剤や分散剤を用いずに製造する。具体的には不織布の繊維の中に低融点の綿を混入させることで、熱プレスや熱風で低融点繊維を溶かし繊維間を固定させるサーマルボンド法である。
【0053】
透湿性樹脂膜14としては孔径が4Å〜100μmのポリオレフィン系樹脂、好ましくは4Å〜10μmのポリオレフィン系樹脂。このポリオレフィン系樹脂としては膜厚が10〜50μmのPEまたはPPが使用される。透湿性樹脂膜14の孔径は水蒸気より大きい4Å以上で、霧雨より小さい100μmとすることで、防水性があり、水蒸気を選択的に透過させる機能がある。
【0054】
ノーバインダー多孔質シート15は前記不織布の低融点繊維を溶かして繊維間を接着させる効果を利用したヒートシール用不織布として、熱により低融点繊維を軟化させて透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15をヒートシールにて接合させて熱交換膜16を得る。この明細書における接合とは部材と部材をつなぎ合わせること。すなわち透湿性樹脂膜とノーバインダー多孔質シートやヒートシール用不織布とをヒートシールやラミネートなどの加工による構造的な密着状態のことである。また、この明細書における融合とはとけて一つになること。すなわち透湿性樹脂膜とノーバインダー多孔質シートやヒートシール用不織などとをヒートシールやラミネートなどの加工により低融点繊維を溶かして繊維間を接着させて一つの複合膜として熱交換膜を得ることである。
【0055】
上記構成により熱交換膜16は接着性が良いノーバインダー多孔質シート15のヒートシール用不織布と透湿性樹脂膜14とをヒートシールで接合させた複合膜のために、熱交換膜16の接着性を向上することができ、剥離がない構造にすることができる。また、複合膜とすることで熱交換膜16の強度とこしが得られ、取扱いと切断性が良く、作業性と製造性を向上することができる。また、熱交換膜16は透湿性樹脂膜14単体で強度とこしが得られるように形成するよりも、複合膜にすることで水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜14が薄膜化でき、透湿性能を高くすることができる。
【0056】
また、熱交換膜16のノーバインダー多孔質シート15は透気度が小さく通気性が良い繊維性多孔質材であることと非水溶性素材であることが伴って、水蒸気が熱交換膜16で交換される時のノーバインダー多孔質シート15部分での抵抗が小さくなり、熱交換膜16の透湿性能を向上することができる。また、熱交換膜16はノーバインダー多孔質シート15が不織布のために熱交換膜16の強度とコシが向上して、熱交換膜16を所定の大きさに切断する作業性と製造性を向上することができる。
【0057】
また、熱交換膜16と熱交換素子1は接着剤を使用せず製造したことと、非水溶性の素材で構成しているために、結露しやすい環境において形くずれ、破れ、剥離がなく、経年変化が少ないなど、耐久性を高くすることができる。また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜および熱交換素子は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した熱交換膜16および熱交換素子1は結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。また、接着剤を使用せず熱交換膜16と熱交換素子1を製造するために、接着剤を用いる工法と比べて接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。
【0058】
また、熱交換素子1は1次気流(イ)と2次気流(ロ)が流れる通風路が一層おきに安定して形成されるとともに、気流突入面の目つぶれがないために、通路抵抗損失を低くすることができる。また、仕切板2、2aと遮蔽リブ3および間隔リブ4をインモールド工法にて一体成形したために、各部材の接着性が良く、作業性、製造性を向上することができる。
【0059】
なお、参考例では、熱交換素子1に方形の仕切板2、2aを用いた直方体で説明したが、方形の仕切板2、2aにかえて、6角形や円形を用いてもよく、仕切板2と遮蔽リブ3および間隔リブ4を樹脂にて一体成形した成形品を積層して、仕切板2を介して1次気流と2次気流の熱を交換する構造であればその作用効果に差異を生じない。
【0060】
また、熱交換膜16は透湿性樹脂膜14の両面にノーバインダー多孔質シート15を接合させたる構成で説明したが、熱交換膜16は透湿性樹脂膜14の片面にノーバインダー多孔質シート15を接合させた構成でもその作用効果に差異を生じない。
【0061】
(実施例
参考例1と同一箇所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0062】
図5は熱交換素子1における仕切板2、2aの素材となる熱交換膜16aの断面図を示す。熱交換膜16aは透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15aを備える。前記ノーバインダー多孔質シート15aは高融点繊維層17と低融点繊維層18を備えた2層構造であり、前記高融点繊維層17は融点が高い高融点繊維のPETで構成し、前記低融点繊維層18は前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維のポリオレフィン系樹脂で構成し、ポリオレフィン系樹脂としてPEまたはPPを使用し、低融点繊維を溶かして繊維間を接着させる効果を利用したヒートシール用不織布として、サーマルボンド法で製造する。このヒートシール用不織布は厚さが80〜100μm程度で通気性が大きく、切断性が良好なものである。熱交換膜16aは透湿性樹脂膜14の両面にノーバインダー多孔質シート15aを熱により低融点繊維を軟化させてヒートシールにて接合させて得られる。ヒートシールの加工温度は100〜180℃程度とし、透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15aの素材により適宜変更する。このヒートシールにより透湿性樹脂膜14の表面とノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維層18とが接合するようにする。
【0063】
上記構成により、熱交換膜16aは接着性が良いノーバインダー多孔質シート15aのヒートシール用不織布と透湿性樹脂膜14とをヒートシールで接合させた複合膜である。前記ヒートシール時には低融点繊維で構成された低融点繊維層18は接着剤の働きをして熱交換膜16aとして融合するために、熱交換膜16aは接着性を向上することができ、剥離がない構造にすることができる。一方、高融点繊維の融点は低融点繊維よりも高く、前記ヒートシール時には高融点繊維は軟化しないために、高融点繊維で構成された高融点繊維層17は水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜14の機能を熱から守る働きをして、熱交換膜16aの破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。具体的には透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維はポリオレフィン系の同系素材であるために融合の相性が良いことと、ポリオレフィン系素材の融点が105℃から170℃程度と比較的範囲が狭いために、前記ヒートシールによるノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維層18と透湿性樹脂膜14との接着性が良いことから、熱交換膜16aの接着性を向上することができ、剥離がない構造にすることができる。一方、高融点繊維のPETの融点は255℃程度と低融点繊維のポリオレフィン系素材(PEまたはPP)よりも高く、ノーバインダー多孔質シート15aの高融点繊維層17のPETは前記ヒートシール時には軟化せず、透湿性樹脂膜14の機能を熱から守る働きをして、熱交換膜16aの破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。
【0064】
また、前記ヒートシールにて製造した熱交換膜16aは高融点繊維のPETで構成した高融点繊維層17が熱交換膜16aの外側になり、ABS、AS、PSなどの樹脂製遮蔽リブ3および間隔リブ4との一体成形が良好で、作業性が良く、熱交換素子1の製造性を高くすることができる。
【0065】
また、ノーバインダー多孔質シート15aは熱により低融点繊維が軟化して接着効果を発揮するので、ケミカルボンド法などによる溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤を用いずに多孔質シートが得られ、接着剤を用いる工法と比べて接着剤の乾燥作業と時間がない。更にこのノーバインダー多孔質シート15aと透湿性樹脂膜14をヒートシールにて接合して得た熱交換膜16aは、接着剤を用いずに熱交換膜16aが製造でき、接着剤を用いて熱交換膜を製造するよりも接着剤の乾燥作業と時間がなく、作業性と製造性を向上することができる。
【0066】
また、ノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維と透湿性樹脂膜14をポリオレフィン系素材で構成し、前記低融点繊維の融点が前記透湿性樹脂膜14の融点より低い素材で構成した場合、具体的にはノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維をPE(融点は約105℃)とし、透湿性樹脂膜14の素材をPP(融点は約170℃)としたような場合、ノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維のPEの融点は透湿性樹脂膜14のPPよりも低いために、前記ヒートシール時に低融点繊維のPEが軟化して透湿性樹脂膜14のPPに接合される。この作用により水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜14の機能を熱から守り、熱交換膜16aの破れがなく、熱交換する基本性能を保持することができる。また、熱交換する機能の透湿性樹脂膜14は軟化しないために、透湿性樹脂膜14の融点が低融点繊維の融点と同等以下の素材に比べて薄膜化でき、熱交換膜16aの透湿性能を向上することができる。また、ノーバインダー多孔質シート15aは熱交換する機能を果たさないため、低融点繊維のPEは大きく軟化させて透湿性樹脂膜14に接合することができ、熱交換膜16aは接着性を向上することができる。
【0067】
また、ノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維と透湿性樹脂膜14をポリオレフィン系の同素材で構成した場合、具体的にはノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維をPEとし、透湿性樹脂膜14の素材をPEとした場合、または、ノーバインダー多孔質シート15aの低融点繊維をPPとし、透湿性樹脂膜14の素材をPPとしたような場合、前記ヒートシール時に、接着する各素材が同じために相性が良く、熱交換膜16aは接着性を向上することができる。
【0068】
また、エステル系、アクリル系などの溶剤型(例えば溶剤は酢酸エチル)接着剤または界面活性剤や分散剤を用いて製造した熱交換膜は、接着剤の乾燥後も微量の溶剤成分が残り、結露しやすい環境において前記溶剤成分が加水分解し、乾燥状態になると刺激臭を発生させるが、接着剤を使用せず製造した熱交換膜16aは結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しない。
【0069】
参考
参考例1、実施例1と同一箇所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0070】
図6は熱交換素子1における仕切板2、2aの素材となる熱交換膜16bの断面図を示す。熱交換膜16bは透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15bを備える。このノーバインダー多孔質シート15bは高融点繊維層17と中間融点繊維層19と低融点繊維層18を備えた3層構造であり、前記高融点繊維層17は融点が高い高融点繊維のPETで構成し、前記低融点繊維層18は前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維のポリオレフィン系樹脂で構成し、ポリオレフィン系樹脂としてPEまたはPPを使用し、前記中間融点繊維層19は高融点繊維のPETと低融点繊維のPEまたはPPを混在した構成であり、低融点繊維を溶かして繊維間を接着させる効果を利用したヒートシール用不織布として、サーマルボンド法で製造する。このヒートシール用不織布は厚さが80〜100μm程度で通気性が大きく、切断性が良好なものである。熱交換膜16bは透湿性樹脂膜14の両面にノーバインダー多孔質シート15bを熱により低融点繊維を軟化させてヒートシールにて接合させて得られる。ヒートシールの加工温度は100〜180℃程度とし、透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15bの素材により適宜変更する。このヒートシールにより透湿性樹脂膜14の表面とノーバインダー多孔質シート15bの低融点繊維層18とが接合するようにする。
【0071】
上記構成により、高融点繊維と低融点繊維が混在する中間融点繊維層19は、熱により低融点繊維が軟化して各3の繊維層を接合させるクッションの働きをして、3層構造のノーバインダー多孔質シート15bが剥離しない構造にできるために、熱交換膜16bは剥離しない構造にすることができる。
【0072】
参考
参考例1、2、実施例1と同一箇所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0073】
図7は熱交換素子1における仕切板2、2aの素材となる熱交換膜16cの断面図を示す。熱交換膜16cは透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15cを備える。このノーバインダー多孔質シート15cは高融点繊維層17と中間融点繊維層19aと中間融点繊維層19bを備えた3層構造aであり、前記高融点繊維層17は融点が高い高融点繊維のPETを100%とし、前記中間融点繊維層19aは前記高融点繊維が50〜99%と前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維のポリオレフィン系樹脂を1〜50%とを混在させ、前記中間融点繊維層19bは前記高融点繊維が60〜99%と前記低融点繊維が1〜40%とを混在させた構成であり、熱により低融点繊維が軟化して接着効果を発揮する構成であり、低融点繊維を溶かして繊維間を接着させる効果を利用したヒートシール用不織布として、サーマルボンド法で製造する。前記低融点繊維のポリオレフィン系樹脂としてはPEまたはPPを使用する。ヒートシール用不織布は厚さが80〜100μm程度で通気性が大きく、切断性が良好なものである。熱交換膜16cは透湿性樹脂膜14の両面にノーバインダー多孔質シート15cを熱により低融点繊維を軟化させてヒートシールにて接合させて得られる。ヒートシールの加工温度は100〜180℃程度とし、透湿性樹脂膜14とノーバインダー多孔質シート15cの素材により適宜変更する。このヒートシールにより透湿性樹脂膜14の表面とノーバインダー多孔質シート15cの中間融点繊維層19bとが接合するようにする。
【0074】
上記構成により、熱により軟化した低融点繊維の接着効果を利用して透湿性樹脂膜14にノーバインダー多孔質シート15cを接合すると、高融点繊維が60〜99%と低融点繊維が1〜40%とを混在させた中間融点繊維層19bが透湿性樹脂膜14との接着面になる。ここで、低融点繊維は接着剤の働きをして熱交換膜16cとして融合するために、熱交換膜16cは接着性を向上することができる。一方、高融点繊維のPETの融点は低融点繊維のPEまたはPPよりも高く、前記接合時には高融点繊維は軟化しないために、透湿性樹脂膜14と中間融点繊維層19bとの接触面積は中間融点繊維層19bの高融点繊維の60〜99%が接着しないために、水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜14の機能面積を広くすることができ、透湿性樹脂膜14と中間融点繊維層19bの接着面積を100%低融点繊維にするよりも熱交換膜16cの透湿性能を向上することができる。また、中間融点繊維層19aは各3の繊維層を接合させるクッションの働きをして、3層構造aのノーバインダー多孔質シート15cが剥離しない構造にできるために、熱交換膜16cは剥離しない構造にすることができる。
【0075】
なお、参考例では、ノーバインダー多孔質シート15cは高融点繊維層17と中間融点繊維層19aと中間融点繊維層19bを備えた3層構造aを用いて説明したが、ノーバインダー多孔質シートはヒートシール時に高融点繊維層が接着する透湿性樹脂膜14を保護する働きをし、中間融点繊維層がノーバインダー多孔質シート15cの各層を接着するクッションの働きと、透湿性樹脂膜14とを接着させる効果があれば繊維層の数を限定するものではない。
【0076】
また、高融点繊維層17は高融点繊維を100%とし、中間融点繊維層19aは高融点繊維が50〜99%と低融点繊維が1〜50%とを混在積層させ、中間融点繊維層19bは高融点繊維が60〜99%と低融点繊維が1〜40%とを混在させた構成を用いて説明したが、ノーバインダー多孔質シートの中間融点繊維層の高融点繊維と低融点繊維の混合比は、ノーバインダー多孔質シートの各層が剥離しなければ混合比は特に限定されるものではない。
【0077】
上述の実施例1、2、3、4の熱交換膜は結露しやすい環境において、刺激臭を発生しないことを明確にするために、次のような比較試験を行った。
【0078】
実施例4の熱交換膜を本実施例の代表的な試験サンプルとした。具体的に熱交換膜は膜厚が30〜35μmで、孔径が4Å〜100μmのPE透湿性樹脂膜の両面にノーバインダー多孔質シートをヒートシールにて接合させて得た。このノーバインダー多孔質シートは高融点繊維層と中間融点繊維層aと中間融点繊維層bを備えた3層構造であり、前記高融点繊維層は融点が高い高融点繊維のPETを100%で構成し、中間融点繊維層aは高融点繊維のPETが50%と前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維のPEを50%とを混在させ、中間融点繊維層bは高融点繊維のPETが70%と低融点繊維のPEを30%とを混在させた構成であり、低融点繊維を溶かして繊維間を接着させる効果を利用したヒートシール用不織布として、サーマルボンド法で製造した。このヒートシール用不織布は厚さが80〜100μm程度、坪量が28g/m2である。
【0079】
また、熱交換膜の比較サンプルとして前記PE透湿性樹脂膜の両面に市販されているヒートシール用不織布をヒートシールにて接合させて得た。
【0080】
これらの熱交換膜の試験サンプルと比較サンプルを10m2、常温で4日間、それぞれ蒸留水に浸した後、常温にて乾燥させた。また、試験サンプルおよび比較サンプルのヒートシール用不織布20m2も同様の試験を行った。
【0081】
本発明の試験サンプルの熱交換膜およびヒートシール用不織布(ノーバインダー多孔質シート)は、乾燥後に臭いの官能試験を5人に実施したが、刺激性の臭いは確認できなかった。しかし、比較サンプルの熱交換膜およびヒートシール用不織布は、5人とも刺激性の臭いがあることを感じた。以上の試験より本発明の熱交換膜は結露しやすい環境において、刺激臭が発生しないことを証明できた。
【0082】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、結露しやすい環境において形くずれ、破れ、剥離がなく、経年変化が少ないなど、耐久性を高くすることができ、また、透湿性能が高く、通路抵抗損失が低いなど基本性能を向上することができ、また、作業性、製造性を向上することができ、また、結露と乾燥が繰り返し起こる環境においても刺激臭が発生しないという効果のある熱交換膜および熱交換素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1の熱交換素子の斜視図
【図2】 参考例1の熱交換素子の製造工程を示すブロック図
【図3】 参考例1の単位素子の加工方法を示す図
【図4】 参考例1の熱交換膜の断面図
【図5】 本発明の実施例熱交換膜の断面図
【図6】 参考の熱交換膜の断面図
【図7】 参考の熱交換膜の断面図
【図8】 従来の熱交換素子の斜視図
【図9】 従来の耐湿型熱交換素子の熱交換膜の断面図
【図10】従来の不織布繊維1本の断面図
【符号の説明】
1 熱交換素子
2 仕切板
2a 仕切板
3 遮蔽リブ
4 間隔リブ
5 熱交換板
6 通風路
7 通風路
8 切断工程
8a 切断工程
9 成形工程
10 熱プレス工程
11 ヒーターブロック
12 単一素子
13 積層接着工程
14 透湿性樹脂膜
15 ノーバインダー多孔質シート
15a ノーバインダー多孔質シート
15b ノーバインダー多孔質シート
15c ノーバインダー多孔質シート
16 熱交換膜
16a 熱交換膜
16b 熱交換膜
16c 熱交換膜
17 高融点繊維層
18 低融点繊維層
19 中間融点繊維層
19a 中間融点繊維層
19b 中間融点繊維層

Claims (9)

  1. 非水溶性の素材で構成され、水蒸気を選択的に透過させる透湿性樹脂膜と接着剤を使用せずに製造したノーバインダー多孔質シートを備え、前記透湿性樹脂膜の両面に前記ノーバインダー多孔質シートを接合させ、前記ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維層と低融点繊維層を備えた2層構造であり、前記高融点繊維層は融点が高い高融点繊維で構成し、前記低融点繊維層は前記高融点繊維より融点が低い低融点繊維で構成し、熱により前記低融点繊維が軟化して接着効果を発揮する構成とし、前記透湿性樹脂膜の表面と前記低融点繊維層を接合させ前記高融点繊維層を外側とした熱交換膜。
  2. ノーバインダー多孔質シートの高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとした請求項記載の熱交換膜。
  3. ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成した請求項記載の熱交換膜。
  4. ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜をポリオレフィン系素材で構成し、前記低融点繊維の融点が前記透湿性樹脂膜の融点より低い素材で構成した請求項記載の熱交換膜。
  5. ノーバインダー多孔質シートの低融点繊維と透湿性樹脂膜を同素材で構成した請求項記載の熱交換膜。
  6. ノーバインダー多孔質シートは高融点繊維をPETとし、低融点繊維をPEまたはPPとし、透湿性樹脂膜は孔径が4Å〜100μmのPEまたはPPとした請求項1記載の熱交換膜。
  7. 透湿性樹脂膜の両面にノーバインダー多孔質シートをヒートシールにより接合した請求項1、2、3、4、5または6記載の熱交換膜。
  8. ノーバインダー多孔質シートは熱により軟化させた低融点繊維の接着効果を利用して、透湿性樹脂膜の両面にヒートシールにより接合した請求項1、2、3、4、5または6記載の熱交換膜
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の熱交換膜で構成された仕切板と樹脂製の遮蔽リブおよび間隔リブと熱交換板を備え、前記仕切板の表面は向かい合う一組の両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板の裏面は前記仕切板表面の遮蔽リブと直交する両端に前記遮蔽リブを設け、この遮蔽リブと平行に所定間隔で複数本の前記間隔リブを設けた構成であり、前記仕切板と前記遮蔽リブおよび前記間隔リブとを一体に成形して前記熱交換板とし、この熱交換板と前記仕切板とを交互に複数枚積層した熱交換素子。
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