JP4094291B2 - シリカゾルの製造方法 - Google Patents

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    • C01B33/148Concentration; Drying; Dehydration; Stabilisation; Purification
    • C01B33/1485Stabilisation, e.g. prevention of gelling; Purification

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、高純度シリカゾルの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ホスホン酸錯化剤を使用する高純度シリカゾルの製造方法に関する。
【0002】
(背景技術)
シリカゾルは何十年にわたって知られており、今日では例えば製紙、被覆、触媒、滑り止め製品、電子産業などの様々な産業で用いられる研摩剤特にウエハ研摩用研摩剤、といった非常に様々な用途に使用されている。多くの用途において、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびアルミニウム等の痕跡で汚染されたシリカゾルを使用すると、しばしば問題が生じている。これら金属が存在すると、微量でも妨害し、不十分な性能のシリカゾルとなる。
【0003】
例えばNa、Kといったアルカリ金属;例えばCaおよびMgといったアルカリ土類金属;例えばFe、Cu、Mn、Ni、Znといった遷移金属等のような汚染金属がシリカゾルに存在すると悪影響がある。特に、アルミニウムは、シリカゾルに存在する時に苛酷な問題を引き起こすものであると認識されている。
従って、前記汚染金属の含量が低いシリカゾルを調製すべく様々な方法が努力して生み出されてきている。
【0004】
従来のシリカゾル製造方法は、例えばEDTAのような様々な型の錯化剤を使用してアルカリ金属ケイ酸塩から誘導されるケイ酸溶液とシュウ酸を処理し、前述のような妨害する金属カチオン含量を軽減させている。
【0005】
欧州特許第464289号明細書(B1)は、精製されたシリカゾルの調製方法を開示している。この方法では、最初にアルカリ金属ケイ酸塩が水中にて希釈され、次に強力なカチオン交換樹脂に晒されてナトリウムイオンをケイ酸ナトリウム溶液から除去してケイ酸溶液を形成し、これにシュウ酸が添加される。このシュウ酸は、金属イオン特にケイ酸溶液中の鉄イオンを有するアニオン錯体を形成すると考えられている。
【0006】
これら錯体は、アニオン交換工程によって前記溶液から除去され得る。更にその他のカチオン交換工程が、前記溶液から残存金属カチオンを除去するために必要とされる。次にケイ酸溶液は重合され、シリカゾルを形成する。
【0007】
欧州特許第464289号明細書の方法は、ケイ酸溶液中の例えばAl、Feといった金属カチオンをある程度軽減する。欧州特許第464289号明細書の方法に伴う一つの欠点は、シュウ酸塩金属錯体を分離させるために強力なアニオン樹脂を使わなければならないことである。これは、アニオン交換樹脂が再利用され得る前にアニオン交換樹脂の再生を必要とする。さらに多段交換工程は汚染の恐れを増大させる。
【0008】
融解石英またはケイ素金属から高純度シリカゾルを製造することも、当業界では知られている。しかしながら、融解石英およびケイ素金属は非常に高価な原材料であり、高純度シリカゾル製造を非常に費用のかかるものとしてしまう。
【0009】
(発明の開示)
本発明は、費用がかからずしかも効果的な、高純度シリカを製造する方法を提供する。
本発明によって、高純度シリカゾルの新しい製造方法が提供される。この新しい方法は、ケイ酸含有溶液にホスホン酸錯化剤を添加し、ホスホン酸錯化剤と金属カチオンとの錯体沈殿物を形成し、前記錯体を除去することによってケイ酸含有溶液を処理し、その後、ケイ酸を重合し得ることを含む。本発明は更に従属請求項において定義される。
【0010】
さらに詳しくは、ケイ酸含有溶液から高純度シリカゾルを製造する方法は、以下の工程を含む:
(a)ホスホン酸錯化剤を前記ケイ酸含有溶液へ添加して、前記溶液中に存在する金属カチオンと錯体を形成する工程;
(b)前記ケイ酸含有溶液中に、ホスホン酸錯化剤と金属カチオンを含む沈殿物を形成する工程;
(c)前記溶液から前記沈殿物を除去する工程;および
(d)前記溶液中のケイ酸を重合してシリカゾルを得る工程。
【0011】
工程(a)のケイ酸含有溶液は、約1〜約20%のSiO2 濃度、好ましくは約4〜約10重量%のSiO2 、最も好ましくは約5〜約7重量%のSiO2 を含み、そしてpH約1〜約4.5、好ましくはpH約1.5〜約4、最も好ましくはpH約2〜約3を有し、この溶液は、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウムまたはこれらの混合物を含むあらゆるアルカリ金属ケイ酸塩からあらゆる方法で調製できる。
【0012】
アルカリ金属ケイ酸塩は、シリカゾル製造の分野ではよく知られており、様々な等級でもって利用できる。シリカゾル製造用に用いられるアルカリ金属ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウムであることが好ましく、以下で更に詳述する。その他のアルカリ金属ケイ酸塩を使用する場合も、同じ製造工程を適用できる。
【0013】
ケイ酸ナトリウムは約1〜約5のSiO2 :Na2 Oモル比、好ましくは約3〜約4のSiO2 :Na2 Oモル比を有することが適切である。前記ケイ酸含有溶液は、ケイ酸塩溶液のSiO2 :Na2 Oモル比を増大させることで得ることができる。これは、アール・ラー(R.ller)著「シリカの化学」(The Chemistry of Silica)(1979年)の第333〜334ページに記載されているように、カチオン交換によって行うことができ、好ましくは、ケイ酸ナトリウム含有溶液を強力なカチオン交換樹脂と接触させて、ケイ酸含有溶液を作り出すことによって行うことができる。このケイ酸は、互いに結合したSi(OH)4 の、一つの単位若しくは幾つかの単位の水溶液を含有すると推定される。
【0014】
カチオン交換工程が行われる前に、ケイ酸ナトリウム溶液は希釈されることが適切である。通常、カチオン交換工程はさらにアルカリ金属ケイ酸塩溶液を希釈する。なぜならカチオン交換処理の間を通じて水を添加することができ、従ってさらに低いSiO2 濃度をもたらすからである。
【0015】
工程(a)において添加されるホスホン酸錯化剤は、ホスホン酸およびその塩である。このホスホン酸錯化剤は、ケイ酸含有溶液中に不純物として存在する例えばAl、Ca、Cr、Fe、Ti、Zrのような悪影響を及ぼす金属カチオンと錯体を形成することができる。
【0016】
ケイ酸含有溶液に溶けるどのようなホスホン酸錯化剤も、錯化剤として利用できる。
ホスホン酸錯化剤は、酸性形態で、塩としてまたは塩混合物として、ケイ酸含有溶液に添加できる。
【0017】
有用なホスホン酸錯化剤の例として、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、2−ホスホノブタン−1,2,3−トリカルボン酸、プロピレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、(N,N,N’,N’−テトラ(ホスホノメチル)−1,2−ジアミノプロパン(PDTP)、2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸)、2−エチルヘキシルイミノビス(メチレンホスホン酸)、n−オクチルイミノビス(メチレンホスホン酸)、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、シクロヘキサン、1,2−ジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ペンタエチレンヘキサミンオクタキス(メチレンホスホン酸)、N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミンヘキサキス(メチレンホスホン酸)、グリシン−N,N−ジ(メチレンホスホン酸)、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジ(メチレンホスホン酸)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、アセトジホスホン酸、およびこれらの塩が挙げられる。
【0018】
アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)(またの名をニトリロトリス(メチレンホスホン酸)という)およびアセトジホスホン酸(ADPA)(またの名を1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸)またはこれらホスホン酸錯化剤の混合物が、ケイ酸含有溶液に添加されることが好ましい。
【0019】
工程(b)に係る錯体および沈殿物の形成は通常、pH約1.2〜約2.2、好ましくは約1.6〜約2、最も好ましくは約1.7〜約1.9において最適となることが見出された。通常、適切なpH値は、ホスホン酸錯化剤を適量加えることで得られるが、必要であればpH値は、例えばリン酸、ピロリン酸、三リン酸、ホスホン酸、ジホスホン酸、トリホスホン酸およびその他の亜リン系酸のような、過程を妨害しないどのような酸や塩基でも加えて調節できる。
【0020】
金属カチオンとホスホン酸錯化剤との錯体の沈殿物はこのように形成することができる。工程(b)における沈殿物の形成は、好ましいpH値を維持しながら前記溶液を熟成することによって行われることが適切である。錯体の形成は、ほとんど直ちに始まる。
【0021】
ケイ酸含有溶液は通常、ホスホン酸錯化剤を添加後直ちに濁る。通常、沈殿の始まりは数分後に観察できる。この過程はホスホン錯体の沈殿が完了するまで行うことができる。前記熟成は、形成された沈殿物が前記溶液から除去される前に、好ましくは少なくとも約5分間、最も好ましくは少なくとも約2時間行われる。通常は2、3時間だけで十分であるが、ホスホン酸錯化剤と金属カチオンとの形成された錯体が除去される前に、さらなる時間例えば約10時間までまたはそれ以上まで、が必要となることもある。
【0022】
沈殿が完了すると、前記濁った溶液は透明になる。熟成過程の間に、例えばAl、Fe、CaおよびZrがホスホン酸錯化剤と一緒に沈殿し、精製されたケイ酸含有溶液となる。
【0023】
工程(c)における沈殿物除去手段としては、例えばろ過、デカンテーション、遠心分離またはこれらの組み合わせのような公知の分離方法が挙げられるが、当業界で知られている、形成した沈殿物を除去するその他の従来の分離方法もまた考えられる。
【0024】
工程(c)の後、ケイ酸含有溶液に残存するカチオンの少なくとも一部は、例えばイオン交換によって、適切には強力なカチオン交換樹脂によって除去されることが好ましい。
【0025】
ホスホン酸錯化剤の少なくとも一部を除去することもまた好ましい。これは、例えばイオン交換によって、適切には強力なアニオン交換樹脂によって、アニオン交換樹脂、好ましくは強力なアニオン交換樹脂を用いた工程(c)の後に遂げることができる。この除去工程を省略して、もっと多くのホスホン酸錯化剤をシリカゾル中に保有してもよい。
【0026】
任意のカチオン交換工程およびアニオン交換工程は、どのような順序で実施してもよい。カチオン交換工程およびアニオン交換工程は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の両方を含む調製されたカラムを用いて、統合されてもよいし同時に実施されてもよい。
工程(a)−(c)の温度は通常、約5〜約40℃であり、好ましくは約15〜約30℃である。
【0027】
次に工程(d)における前記溶液中のケイ酸の重合は、例えばアール・ラー著「シリカの化学」(1979年)の第174〜176ページに記載されているような、ケイ酸溶液をアルカリ溶液に添加する工程を含み、適切にはpHが約7〜約11である、従来の重合方法に従って行うことができる。このような方法の例は、米国特許第3,440,175号明細書に記載されており、本明細書に参考として加えられる。
【0028】
前記溶液は適切には加熱され、好ましくは約80〜約100℃まで、最も好ましくは約95〜約100℃まで加熱され、重合を開始する。重合過程は約10時間までまたはそれ以上まで、好ましくは4〜5時間進行してもよい。
【0029】
本発明によって、高純度シリカゾルを製造できる。10重量%SiO2 ゾルにおける、Alの含量は好ましくは65ppmより小さく、最も好ましくは30ppmより小さく、Caの含量は好ましくは15ppmより小さく、最も好ましくは10ppmより小さく、Naの含量は好ましくは700ppmより小さく、最も好ましくは100ppmより小さく、Feの含量は好ましくは15ppmより小さく、最も好ましくは10ppmより小さく、Tiの含量は好ましくは15ppmより小さく、最も好ましくは10ppmより小さく、そしてZrの含量は好ましくは12ppmより小さく、最も好ましくは10ppmより小さい。これら全ての値は重量ppmを示し、誘導結合高周波プラズマ(ICP)によって決定できる。さらに濃縮した若しくは希釈したシリカゾルでは、不純物のレベルがSiO2 含量に比例して増大したり減少したりする。
【0030】
本発明はさらに、10重量%シリカゾル基準で、約10〜約50000ppm、好ましくは約100〜約10000ppm、最も好ましくは約1000〜約7000ppmの量の少なくとも1つのホスホン酸錯化剤を含むシリカゾルに関する。ある用途例えばウエハ研摩においては、ホスホン酸錯化剤が存在することが利点となる。
【0031】
ホスホン酸錯化剤を含むシリカゾルは前述のような方法によって調製できるが、沈殿物の分離後、前記溶液中にホスホン酸錯化剤が残存したままである。ホスホン酸錯化剤は前記溶液から除去されないかまたは前記溶液から部分的に除去されるだけである。ホスホン酸錯化剤を含有するシリカゾルにおける不純物含量は、好ましくは前述のように小さい。その他の適切で好ましいシリカゾルの特徴例えばホスホン酸錯化剤の選択に関しては、前記方法の前記記載が参照される。
【0032】
本発明はこのように記載されるが、多くの方法によって同様に変化をつけられてもよいことは明らかである。このような変化は、本発明の主旨および範囲から逸脱するとみなされるものではないし、当業者に自明であるような全ての変更は本請求項の範囲内に包含されることを意図されている。以下の実施例がさらに限定した反応の詳細を提供する一方で、以下の一般原理をここで開示する。以下の実施例はさらに、記載した本発明の範囲を制限せずにどの程度記載した本発明が実行できるかを説明している。
全ての部およびパーセンテージは、特に記述されない限り重量部および重量パーセントを示す。
【0033】
実施例1
伝導率20〜40ms/cmを有する水を用いて、希釈ケイ酸Na溶液を調製した。SiO2 含量は5.6重量%であった。前記溶液はスルホン酸塩型の強力なカチオン交換樹脂で処理された。約5重量%SiO2 を含むケイ酸含有溶液が得られた。pHは2.2であった。
【0034】
ケイ酸溶液は、アミノトリス(エチレンホスホン酸)(ATMP)の50%溶液と共に混合しながら供給され、pH1.8を生じた。この実験において、ATMP7gを5.5重量%ケイ酸1kgに添加した。
【0035】
ATMP添加後、熟成のために前記溶液を室温で放置した。前記溶液は30分以内で濁り、数時間後、白い沈殿物がビーカーの底で観察され、透明相がその上で観察された。
【0036】
ビーカーの内容物はわずかに攪拌されそして5μmフィルタに通され、透明相から沈殿物を分離した。この段階の後、ケイ酸溶液の金属含量が著しく減少した。
得られた透明ろ過液は、スルホン酸塩型の強力なカチオン樹脂を備えたカラムに通されて、さらに金属汚染を軽減した。
【0037】
精製したケイ酸溶液は次に重合に用いられ、ホスホン酸アニオン存在下でシリカゾル粒子を形成した。KOH溶液は、重合過程を通じて前記溶液をアルカリ化するために用いられた。温度は95〜98℃に保たれた。pHは8〜8.5に保たれた。得られたシリカゾルはpH8、濃度10重量%であった。平均粒径は、アール・ラー著「シリカの化学」(1979年)の第465〜466ページに記載されているような表面積測定に基づいて34nmであり、粒径分布は、動的光散乱(Dynamic Light Scattering=DLS) によって決定されて15〜100nmであった。得られた生成物は次に30重量%まで濃縮された。
【0038】
実施例2
カチオン交換工程の次に、アニオン交換工程と第2カチオン交換工程を行なった以外は、実施例1と同様に実施例2を実施した。アニオン交換工程は、第四級アンモニウム型の強力なアニオン交換樹脂を用いて実施され、残存するホスホン酸アニオンを除去した。第2カチオン交換工程はさらに金属カチオン含量を減少させた。重合は実施例1と同様に行なった。得られた生成物はアンモニアによって安定にされてpH9.5となり、そして限外ろ過によって50重量%にまで濃縮された。高純度シリカゾルが製造された。
【0039】
以下の表は、実施例1〜2の製造された高純度シリカゾルに関する純度を標準シリカゾルと比べて示している。理解できるであろうが、実施例に係る方法は、シリカゾルの見事な純度をもたらしている。
【0040】
【表1】
Figure 0004094291

Claims (14)

  1. ケイ酸含有水溶液から高純度のシリカゾルを製造する方法であって、この方法が、 (a)ホスホン酸錯化剤を前記ケイ酸含有水溶液へ添加して、前記溶液中に存在する金属カチオンと錯体を形成する工程;
    (b)前記ケイ酸含有水溶液中に、ホスホン酸錯化剤と金属カチオンを含む沈殿物を形成する工程;
    (c)前記溶液から前記沈殿物を除去する工程;および (d)前記溶液中のケイ酸を重合してシリカゾルを得る工程を含むことを特徴とする前記方法。
  2. ホスホン酸錯化剤が、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸またはこれらの塩の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(b)における沈殿物の形成を、前記溶液を熟成することによって行うことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 熟成を少なくとも5分間行うことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記溶液を少なくとも2時間熟成することによって、前記工程(b)における沈殿を行うことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記工程(b)の間を通じて、前記ケイ酸含有水溶液のpHが1.2〜2.2に維持されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 前記工程(b)の間を通じて、前記ケイ酸含有水溶液のpHが1.7〜1.9であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 前記工程(c)の後、残存するカチオンの少なくとも一部が、イオン交換によって除去されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 前記工程(c)の後、残存するホスホン酸錯化剤の少なくとも一部が、イオン交換によって除去されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 前記工程(b)の間を通じて温度が5〜40℃であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 少なくとも1つのホスホン酸錯化剤を含む高純度シリカゾル。
  12. 前記シリカゾルが、シリカゾル10重量%を基準として少なくとも1つのホスホン酸錯化剤を10〜50000ppm含むことを特徴とする請求項11に記載の高純度シリカゾル。
  13. 前記シリカゾルが、シリカゾル10重量%を基準として少なくとも1つのホスホン酸錯化剤を100〜10000ppm含むことを特徴とする請求項12に記載の高純度シリカゾル。
  14. シリカゾル10重量%を基準として、Al含量が30ppmより小さく、Ca含量が10ppmより小さく、Fe含量が10ppmより小さく、Na含量が100ppmより小さく、Ti含量が10ppmより小さく、そしてZr含量が10ppmより小さいことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1つに記載の高純度シリカゾル。
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