JP4093649B2 - コンバインの刈取部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に刈取り対象条数が3条以上のコンバインの刈取部に係り、詳しくは、刈取部での穀稈搬送詰まりが生じた場合に、その詰まり除去操作を簡単で迅速に行えるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンバインの刈取部は、刈取り穀稈を合流させて穀稈を一列状態にしてから脱穀装置に供給する穀稈搬送装置を備えており、特に、刈取り対象条数が3条以上のものでは、右端の引起し装置の後側からフィードチェーン始端に架けて配置される主搬送系の途中箇所に、左端の引起し装置の後側から始まる副搬送系で搬送される穀稈を合流させる構造、所謂平面視でy字状の搬送経路を備えている。
【0003】
例えば、実開平5‐39240号公報に示されたものでは、主搬送系と副搬送系との左右間に、主搬送系及び副搬送系との間で穀稈を挟持して搬送するための挟持レールを左右に設けるとともに、左右中間の条で刈取られた穀稈をそれら挟持レール始端部位に合流させるように構成してある。つまり、右2条分の合流穀稈と左2条分の合流穀稈とを副搬送系終端の主搬送系部分においてさらに合流させることで、4条分の刈取り穀稈を一列状態で脱穀装置に搬送させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、3条以上のコンバインでは、穀稈の合流搬送を2回以上行うことが必要になるため、穀稈ボリュームによっては合流後の搬送箇所、特に主搬送系と副搬送系との合流箇所において詰まりが発生し易い傾向にあった。強制的に合流搬送させる所で穀稈詰まりが生じると、頑強に詰まってしまう状態になって復旧作業に時間が掛かるため、前述した公報にて示されたように、挟持レールを、その根元の支持装置を含めた状態で後退変位させることで対処させるようにしたものがある。
【0005】
しかしながら、前述したように、挟持レールの支持装置は刈取部の内部に入り込んだ手指操作のし難い位置に存在しているので、前記公報に示された詰まり解除構造のものでは操作性の点で難点があるとともに、部品点数が多くコストの点でも改善の余地があった。本発明は、合流箇所付近での穀稈詰まりの解除作業を簡単で迅速に行えるようにして、作業能率を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
第1発明は、刈取った穀稈を搬送チェーンと挟持レールとで挟持して搬送する挟持搬送機構の2組を、平面視で前開きハ字状を呈するように対向配置して引起し装置の後側に設け、これら左右の挟持搬送機構で搬送されてくる刈取穀稈を合流させてから脱穀装置に向けて搬送するように構成してあるコンバインの刈取部において、
挟持レールを、引起し装置の上部近傍において上端部が、かつ、刈取装置付近において下端部が夫々刈取フレームに支持された枠部材に取付けるとともに、枠部材を、その上側における刈取フレームへの上支持部を中心にして前方に揺動移動可能に構成してあることを特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明において、枠部材の下側における刈取フレームへの下支持部を、左右向きのボルトと、このボルトが貫通する孔とを枠部材と刈取フレームとに振り分け配置して構成するとともに、孔を上支持部を中心とした枠部材の前方揺動を許容する長孔に形成してあることを特徴とする。
【0008】
〔作用〕
請求項1の構成によれば、挟持レールを取付けた枠部材の上端部を、引起し装置の上部近傍で、かつ、下端部を刈取装置付近で夫々刈取フレームに支持するとともに、その上支持部を中心にして枠部材を前方揺動移動可能に構成したので、挟持搬送機構の途中部位や左右の挟持搬送機構の合流箇所において穀稈詰まりが生じた場合には、枠部材を前方揺動させて挟持レールを搬送チェーンから遠ざけてスペースを広げることにより、詰まり解除作業が行えるようになる。
【0009】
枠部材は、刈取装置付近から引起し装置上部に亘る上下長さの大きいものであるから、これを揺動可能状態にするには枠部材の上端部と下端部とに、すなわち穀稈の詰まり箇所から外れた所に操作を加えることになり、詰まり部分において解除操作が必要になる従来技術に比べて、解除操作がし易いものになる。
【0010】
請求項2の構成によれば、挟持レールを取付けた枠部材の刈取フレームへの下支持部を、上支持部を中心とした枠部材の前方揺動を許容するボルトと長孔による締結手段としたので、ボルトを少し緩める程度の簡単な操作で挟持レールを搬送チェーンから逃がし移動させることができる。この手段は下支持部を完全に外してしまうものではないから、再組み付け不能になることなく容易に元の状態に復元させることができる。
【0011】
〔効果〕
請求項1及び2に記載のコンバインでは、上下に大きい枠部材の前方揺動でこれに取付け挟持レールを逃がし移動させる工夫により、穀稈詰まり部分を避けた箇所において挟持レールを移動させる操作ができ、簡単で迅速に詰まり解除操作が行えて、作業能率向上に寄与する刈取部を提供することができた。尚、本刈取部は刈取り対象条数が3条以上のコンバインに好適であるが、2条用コンバインでも適用可能である。
【0012】
請求項2に記載の刈取部では、枠部材を移動させる操作、及び元の状態に戻す操作のいずれもが簡単で確実に行える利点がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、圃場の穀稈を引き起こす多数の係止爪1aを備えた引起し装置1と、この引起し装置1からの穀稈の株元を係止して後方に送る突起付き係止搬送ベルト2と、この係止搬送ベルト2の後部輪体と同軸芯に配置された掻込み回転体3と、穀稈の株元を切断するバリカン型の刈取装置12と、刈取られた穀稈を脱穀装置4のフィードチェーン5に送る縦搬送装置Aとを備えてコンバインの刈取部が構成されている。
【0014】
縦搬送装置Aは、右端の引起し装置1の後側からフィードチェーン5の始端部に向かって架設された主搬送系と、左端の引起し装置1の後側から主搬送系の途中部位に亘って架設された副搬送系と、主搬送系で送られる刈取穀稈の挟持位置の変更によって脱穀装置4での扱深さを設定する扱深さ調節機構10と、この扱深さ調節機構10からの穀稈の穀身方向での中間部に作用して穀稈をフィードチェーン5に送る補助搬送機構11とを備えて構成されている。
【0015】
主搬送系は、刈取穀稈の株元を挟持搬送するよう右側に配置された主株元搬送機構6と、この主株元挟持搬送機構6の搬送方向に沿って上部位置に配置された刈取穀稈の穂先側を係止搬送するための主係止搬送機構7とで構成され、副搬送系は、主株元挟持搬送機構6の途中部位に対して刈取穀稈の株元を挟持搬送によって送る左側の副株元挟持搬送機構8と、この副株元挟持搬送機構8の搬送方向に沿って上部位置に配置された刈取穀稈の穂先側を係止搬送するための副係止搬送機構9とで構成されている。
【0016】
又、主株元挟持搬送機構6、副株元挟持搬送機構8、扱深さ調節機構10、補助搬送機構11夫々は、突起付き搬送チェーン6a,8a,10a,11aとバネ付勢された挟持レール6b,8b,10b,11bとを備えて構成されている。つまり、左側2条分の刈取穀稈を合流させて副搬送系で搬送し、かつ、右側2条分の刈取穀稈を合流させて主搬送系で搬送し、さらにこれら合流穀稈どうしを主搬送系で合流させてから脱穀装置4に搬送するのである。
【0017】
図3,図4に示すように、左右中央2条用の係止搬送ベルト2,2及び掻込み回転体3,3と、主及び副株元挟持搬送機構6,8夫々の挟持レール6b,8bとを支持する中間フレーム(枠部材の一例)13を設けてあり、この中間フレーム13を、引起し装置1の上部近傍において上端部が、かつ、刈取装置12付近において下端部が夫々刈取フレーム14に支持してある。そして、中間フレーム13を、その上側における刈取フレーム14への上支持部を中心にして前方に揺動移動可能に構成してある。
【0018】
すなわち、中間フレーム13は、挟持レール6b,8bの支持装置B,Bや 係止搬送ベルト2,2等を支持するフレーム本体13Aと、このフレーム本体13Aから上方に立上げられた支持パイプ13Bとで構成されている。引起し枠1Aの背面に固定された上ブラケット15に対して、支持パイプ13Bの上端部を左右向きの支持ボルト16で固定するとともに、左右中央の分草杆17に固着した下ブラケット18に対して、フレーム本体13Aに固定されたステー19を2本の取付けボルト20,20で固定することで、中間フレーム13を刈取フレーム14に支持させてある。
【0019】
2本の取付けボルト20,20は左右向きに配置されるとともに、下ブラケット18に形成された2箇所のボルト挿通孔21,21は、いずれも上ブラケット15に固定される支持ボルト16を中心にした円弧状の長孔に設定されている。従って、これら3箇所のボルト16,20,20を緩めることで、挟持レール6b,8b、係止搬送ベルト2,2、掻込み回転体3,3を一体に備えた状態の中間フレーム13を、図4に仮想線で示すように、支持ボルト16を中心にして前方に揺動移動可能である。
【0020】
故に、主株元挟持搬送機構6や副株元挟持搬送機構8、或いはこれら両者の合流箇所において穀稈詰まりが生じた場合には、前述したボルト操作で中間フレーム13を前方に逃がし移動させることで挟持搬送経路のスペースを広げ、詰まり解除操作を行うことができる。3箇所のボルト16,20,20はいずれも弛めるだけで外さなくても良いので、後方に向けて押し込む操作によって中間フレーム13を容易に元の作業位置に戻すことができる。
【0021】
尚、以上説明した実施形態では、4条用の刈取部であって主搬送系と副搬送系とが平面視で略y字形状を呈しており、主株元挟持搬送機構6と副株元挟持搬送機構8とが平面視で前開きハ字形状を呈する構造を含んだものである。
【0022】
〔別実施形態〕
主株元挟持搬送機構6又は副株元挟持搬送機構8の挟持レールが備えられた3条刈り用の刈取部に本発明を適用しても良い。又、2条刈りの機種であっても、合流箇所に向けて前開きハ字形状に左右の挟持搬送機構を配置したものにおいて、詰まり解除用として挟持レールを逃がすために本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン前部の側面図
【図2】刈取部の穀稈搬送系を示す平面図
【図3】中間フレーム付近の構造を示す平面図
【図4】中間フレームの支持構造を示す側面図
【符号の説明】
1 引起し装置
4 脱穀装置
6a,8a 搬送チェーン
6b,8b 挟持レール
12 刈取装置
13 枠部材
14 刈取フレーム
20 ボルト
21 孔
Claims (2)
- 刈取った穀稈を搬送チェーンと挟持レールとで挟持して搬送する挟持搬送機構の2組を、平面視で前開きハ字状を呈するように対向配置して引起し装置の後側に設け、これら左右の挟持搬送機構で搬送されてくる刈取穀稈を合流させてから脱穀装置に向けて搬送するように構成してあるコンバインの刈取部であって、
前記挟持レールを、引起し装置の上部近傍において上端部が、かつ、刈取装置付近において下端部が夫々刈取フレームに支持された枠部材に取付けるとともに、該枠部材を、その上側における前記刈取フレームへの上支持部を中心にして前方に揺動移動可能に構成してあるコンバインの刈取部。 - 前記枠部材の下側における前記刈取フレームへの下支持部を、左右向きのボルトと、このボルトが貫通する孔とを前記枠部材と前記刈取フレームとに振り分け配置して構成するとともに、前記孔を前記上支持部を中心とした前記枠部材の前方揺動を許容する長孔に形成してある請求項1に記載のコンバインの刈取部。
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