JP4091829B2 - エアバッグ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の衝突時に乗員を保護するエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスを導入して膨張するエアバッグについて、自動車のルーフサイドレールに沿って細長く折り畳んで配置され、側面衝突などの衝撃を受けた際に、自動車の側方の窓部に沿って展開するいわゆるカーテンエアバッグが知られている。そして、このようなカーテンエアバッグは、円滑迅速に展開して乗員を保護する折り畳み方が求められ、例えば、蛇腹状に折り畳む構成が知られている。しかしながら、エアバッグの全体を蛇腹状に折り畳む作業は容易ではなく、製造コストの低減が容易ではないとともに、展開時においては、エアバッグがガスが供給される上端側から順次膨張していくため、下端部である先端部は振られるように移動しやすく、安定した挙動を得ることが容易でなく、所望の方向に円滑に展開させる管理が容易でない問題を有している。
【0003】
この点、例えば、ガスが導入される上側部を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹折り部とするともに、下側部をロール状に折り畳んだロール折り部とし、これら蛇腹折り部とロール折り部とを上下に重ねた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながらこの構成においても、蛇腹状に折り畳んだ蛇腹折り部について、所望の方向に円滑に展開させる管理が容易でなく、この蛇腹折り部に重ねて配置されたロール折り部についても、所望の方向に円滑に展開させる管理が容易でない問題を有している。
【0004】
【特許文献1】
特許第3107072号公報 (第1頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなカーテンエアバッグは、自動車のルーフサイドレールに沿って細長く折り畳んで配置されるものであり、安定した挙動を容易に得ることができるとともに、窓部などの所定面に沿って容易に展開させやすい構成が求められている。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、所望の方向に円滑に展開するエアバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のエアバッグは、折り畳んで収納され、ガスが導入されて所定面に沿って膨張展開するエアバッグであって、ガスが導入されるガス導入口と、このガス導入口に連通する膨張部とを具備し、このガス導入口に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれた案内折畳部と、この案内折畳部に位置する前記膨張部に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれたロール折畳部とを備え、前記案内折畳部は、前記ロール折畳部の長手方向に沿った両側を囲んで配置され、前記ロール折畳部は、先端部から前記所定面側に巻き付けるロール状に折り畳まれた外ロール部と、この外ロール部と前記案内折畳部との間に位置し、前記外ロール部側から前記所定面の反対側に巻き付けるロール状に折り畳まれた内ロール部とを備え、前記案内折畳部に前記内ロール部が連通し、この内ロール部に前記外ロール部が連通し、前記外ロール部の外周に、前記内ロール部が巻き付けられたものである。
【0008】
そして、この構成では、ガス導入口からエアバッグにガスが導入されると、膨張部が膨張し、この膨張部の膨張により、案内折畳部とロール折畳部とが展開する。案内折畳部に案内され、ロール折畳部が所望の位置から所望の方向に安定して円滑に展開する。さらに、ロール折畳部は、案内折畳部側から内ロール部と外ロール部とを設けたため、展開の前半では、所定面に沿って容易に円滑迅速に展開し、展開の後半では、確実に所定面に沿って展開する。このように3段階の展開で、所望の展開特性が容易に実現される。
【0009】
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、案内折畳部は、ガスが導入される一端部から他端部まで連通する通気位置を有し、この通気位置に長手方向に沿って連通し前記通気位置から放射状に延びる複数の腕部を設けて折り畳まれ、ロール折畳部は、前記通気位置に長手方向に沿って連通して折り畳まれたものである。
【0010】
そして、この構成では、エアバッグにガスが導入されると、このガスは、案内折畳部の通気位置に沿って一端部から他端部まで供給され、さらに、この通気位置から、ロール折畳部に供給され、エアバッグの全体が膨張展開する。案内折畳部は、通気位置に長手方向に沿って腕部を設けたため、折り畳んだ状態でも通気位置が確保される。そこで、一端部から他端部までの長手寸法の大きい長尺のエアバッグであっても、長手方向の前後での展開の時間差が小さく円滑に展開する。
【0011】
請求項3記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、案内折畳部は、ガス導入口に連通する膨張部を含んで折り畳まれ、ロール折畳部の一側に配置された第1の折畳部と、この第1の折畳部に位置する前記膨張部に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれ、前記ロール折畳部の他側に配置された第2の折畳部とを備え、前記ロール折畳部は、前記第2の折畳部に連通して折り畳まれたものである。
【0012】
そして、この構成では、ガス導入口からエアバッグにガスが導入されると、第1の折畳部、第2の折畳部、ロール折畳部の順に展開し、順次展開する第1の折畳部及び第2の折畳部により案内して、ロール折畳部が所望の方向に展開する。
【0013】
請求項4記載のエアバッグは、請求項1ないし3いずれか一記載のエアバッグにおいて、膨張部は、第1の膨張部と、第2の膨張部と、これら第1及び第2の膨張部を連通する連通部とを備えたものである。
【0014】
そして、この構成では、長手寸法が大きい構成についても、所定面に沿った複数の部分をエアバッグで安定して迅速に覆うことが可能になる。
【0015】
請求項5記載のエアバッグは、請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグにおいて、折り畳んだ状態で車両のルーフサイド部に配置され、所定面は、車室の側面であるものである。
【0016】
そして、この構成では、エアバッグを車室の側面と車室の乗員との間に安定して円滑に展開することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1ないし図4において、1はエアバッグで、このエアバッグ1を備えたエアバッグ装置2は、車両としての自動車3の車室4のルーフサイド部5に配置されている。そして、このエアバッグ1は、カーテンエアバッグ、側突用エアバッグ、サイドエアバッグ、インフレータブルカーテン、あるいは頭部保護用エアバッグなどとも呼ばれるもので、側面衝突などの衝撃を受けた際に、乗員の側方に面状に展開し、被保護物である乗員Aを保護するようになっている。
【0019】
また、この自動車3は、車室4内に乗員Aが着座可能な前席及び後席を備え、これら前席及び後席に対応して、それぞれ上部に所定面を構成する開口可能な窓部(サイドウィンドウ)6を備えたドア7が設けられている。また、車室4の両側には、前側から順に、Aピラー、Bピラー12、Cピラーが設けられ、これらピラー12の上側に、ルーフサイドレール(サイドルーフレール)14を介して天井パネル15が支持されている。さらに、各ピラー12の車室4側には、ピラーガーニッシュ16が取り付けられ、天井パネル15からルーフサイドレール14にかかる部分の車室4側には、軟質なすなわち変形可能な天井板であるヘッドライニング17が取り付けられているとともに、各ドア7の上部が当接する位置には、これらドア7が密着するパッキング体が取り付けられている。また、各座席には、シートベルトが設けられ、ピラー12には、これらシートベルトを支持する支持部が設けられている。また、図3及び図4には、座席のヘッドレスト20が示されている。
【0020】
そして、エアバッグ装置2は、前後の座席の乗員を保護可能な、いわゆる前後席用エアバッグであり、ルーフサイドレール14とヘッドライニング17となどに囲まれたルーフサイド部5に細長く折り畳んで収納されたエアバッグ1と、後席の乗員の車体上方に収納されこのエアバッグ1にガスを供給するインフレータと、折り畳んだエアバッグ本体31を覆って形状を保持する図示しない筒状の被覆部材などを備え、ブラケット23を介してルーフサイドレール14に取り付けられている。
【0021】
そして、エアバッグ1は、図2などに示すように、複数の基布を組み合わせて扁平な袋状に形成されたエアバッグ本体31を備えている。また、このエアバッグ本体31の前端部には、図示しない紐状の基布であるテンションストラップが取り付けられている。また、このエアバッグ本体31の内側には、必要に応じて、ガスを案内するインナパイプや隔壁体が配置される。
【0022】
そして、エアバッグ本体31は、車体側である外側に配置される外側基布35と、車室4側に配置される内側基布36とを重ね、接合部である所定の縫製部37で縫い合わせ、ガスが流入して膨張展開する袋状の膨張部38と、車体の後方であるエアバッグ本体31の後側上部に位置して膨張部38を外部に連通する一端部としてのガス導入口39と、ガスが流入せず膨張展開しないシート状の非膨張部41とが設けられている。さらに、膨張部38は、中空部である気室であり、エアバッグ本体31の前後方向である長手方向の中央部の上部に位置する連通部43と、この連通部43の前側に連通する第1の膨張部である前席保護部(前席保護エリア)としての前席膨張室44と、この連通部43の後側に連通する第2の膨張部である後席保護部(後席保護エリア)としての後席膨張室45とを備えている。
【0023】
また、縫製部37は、膨張部38の外周を縫製する外周連結部である外周縫製部51と、各膨張室44,45の展開時の幅寸法を規制する規制部52とを備えている。そして、この規制部52は、膨張部38の1カ所あるいは複数カ所に位置し、外周縫製部51と一体あるいは別体に形成されている。なお、本実施の形態では、規制部52は、前席膨張室44に、外周縫製部51に連続する第1の規制部54、外周縫製部51から独立した第2の規制部55、外周縫製部51に連続する第3の規制部56が形成され、後席膨張室45に、外周縫製部51に連続する第4及び第5の規制部57,58が形成されている。さらに、各規制部54〜58の端末部には、これら端末部を保護する保護部59が形成されている。
【0024】
また、エアバッグ本体31の上縁部には、ブラケット23への取り付けのための取付部である取付片62が所定間隔で複数形成され、各取付片62には、それぞれビスなどの取付手段が取り付けられる通孔62aが形成されている。
【0025】
次に、このエアバッグ1の折畳状態を説明する。
【0026】
このエアバッグ1は、図1に示すように、主として、導管部である案内折畳部65と、集合部であるロール折畳部66とを有する形状に折り畳まれている。
【0027】
そして、案内折畳部65は、いわばパラソル状に折り畳まれ、連通部43を含み、膨張部38の後端に位置するガス導入口39から前端に位置する他端部としての前端部67まで、すなわち、エアバッグ1のほぼ全長にわたり直線状に連通する通気位置Bを備え、この通気位置Bを略中心とした筒状に形成されている。そして、この案内折畳部65は、上下から平らに押しつぶすように折り畳まれ、通気位置Bから放射状に延びる両側一対の腕部68が形成されている。さらに、これら腕部68は、案内折畳部65の下側に位置するロール折畳部66の両側部を囲むように略コの字状に折られている。
【0028】
一方、ロール折畳部66は、主として前席膨張室44及び後席膨張室45の部分であり、案内折畳部65の通気位置Bの下側に直接的に連通し、下端部から所定の方向に巻回され、すなわちロール状に折り畳まれている。そして、ここで、所定の方向とは、上下方向の中間部で巻回の方向が反転し、案内折畳部65に連通する上側部は、ロール折畳部66が巻き戻される際に窓部6に沿う内ロール方向であり、例えば前方から見て左側の座席は、下側から左巻きされた内ロール部66aとされ、この内ロール部66aに連通する下側部は、内ロールとは反対にロール折畳部66が巻き戻される際に窓部6をこするように回転する外ロール方向であり、例えば前方から見て左側の座席は、下側から右巻きされた外ロール部66bとされている。すなわち、外ロール部66bの外周に、内ロール部66aが巻き付けられた状態になっている。
【0029】
次に、このエアバッグ1の展開動作を説明する。
【0030】
すなわち、自動車3の側面衝突などの際には、乗員Aは外方(図3における矢印C方向に)に移動し、また、衝突物の影響で、ドア7やルーフサイドレール14が内方(図3における矢印D方向に)に移動し、車体と乗員Aとの間隔が小さくなっていくが、このエアバッグ装置2は、側面衝突などの衝撃を受けると、図示しない制御装置によりインフレータが作動し、このインフレータから噴射されるガスがガス導入口39からエアバッグ1に導入され、案内折畳部65の通気位置Bを前端部67に進みながら、ロール折畳部66の各膨張室44,45にも供給され、エアバッグ1が膨張展開し、ヘッドライニング17などを変形させながらルーフサイド部5から下方に迅速に突出し、カーテン状に前後の窓部6を覆い、前席及び後席の各乗員の頭部、胸部などを保護するように展開する。
【0031】
さらに、このエアバッグ1の展開を詳細に説明すると、ロール状に折り畳まれたロール折畳部66は、単に押しつぶすように折り畳まれた案内折畳部65よりも展開時のガスの流れの抵抗が大きいため、インフレータから供給されるガスは、まず、図1に示す状態から、図3に示すように、案内折畳部65を膨張させる。この時、案内折畳部65は、上下に押しつぶすように折り畳まれているため、案内折畳部65の膨張により、ヘッドライニング17が押動されてエアバッグ1の突出口が確保されるとともに、この案内折畳部65が車体面を押動する反力で、ロール折畳部66が車室4側に移動する。さらに、案内折畳部65が膨張すると、膨張する案内折畳部65によりロール折畳部66が下方に押し出されるとともに、案内折畳部65の腕部68により案内され、下方に向かって安定して押し出される。
【0032】
この後、案内折畳部65からまずロール折畳部66の内ロール部66aにガスが供給され、ロール折畳部66は、各窓部6あるいは各ピラー12に沿って転がるように円滑かつ迅速に下方に展開する。
【0033】
次いで、内ロール部66aの展開が完了し、外ロール部66bが表れ、この外ロール部66bにガスが供給されると、図4に示すように、ロール折畳部66は、内ロール部66aの展開時とは反対方向に、展開の先端部分は常に外向きの力を発生させながら、窓部6をこするように回転しながら展開し、乗員Aの頭部を保護する。
【0034】
このように、本実施の形態によれば、ルーフサイド部5に収納され、窓部6の内側面に沿って下方に展開し、乗員Aの頭部などを保護するエアバッグ1において、展開の開始時と、前半(初期)と後半(後期)との各段階に対応してそれぞれ、いわば3段階に異なる方法及び方向に折り畳んだため、最適な展開挙動を実現し、所望の展開特性を容易に実現することができる。
【0035】
すなわち、展開開始時には、案内折畳部65が迅速に展開し、この案内折畳部65の展開力により確実にヘッドライニング17を押し開き、エアバッグ1の突出口を形成し、エアバッグ1を安定して下方に展開できる。また、案内折畳部65は、ロール折畳部66の両側を囲むように配置されているため、ロール折畳部66の展開開始位置及び展開方向を容易に管理することができる。
【0036】
そして、エアバッグ1が下降する展開の前半では、内ロール部66aが展開することにより、ピラー12などの部材を円滑に乗り越えるとともに、ピラー12とヘッドレスト20との間などの狭い空間で、窓部6に沿って円滑に展開できる。
【0037】
さらに、エアバッグ1が下降し、乗員Aの頭部の側方を通過する展開の後半では、外ロール部66bがほどけるように展開する挙動により、外側に向かう力が加わり、窓部6など所定面に沿って展開し、さらに、乗員Aの頭部を押しのけるように展開し、乗員Aの頭部への干渉を最低限にすることができる。そこで、例えば、自動車3が傾き、あるいは横転事故などのいわゆるロールオーバー状態の際に、乗員Aの頭部が窓部6など所定面に近接している場合でも、外ロール部66bの挙動により、乗員Aの頭部を車室4の内側に押し戻し、エアバッグ1は乗員Aと窓部6など所定面との間に進入するように好ましい特性で展開し、すなわち、エアバッグ1を乗員Aと窓部6など所定面との間に容易に安定的に展開でき、乗員Aを保護することができる。
【0038】
また、案内折畳部65は、折りを最小限とし、展開抵抗の少ない折り方、すなわち、長手方向の全長に連通する通気位置Bを設けるとともに、この通気位置Bの確保が容易ないわばパラソル折りとしたため、長尺のエアバッグ1の全長にわたって効率良く迅速にガスを供給し、さらにこの案内折畳部65から乗員保護エリアであるロール折畳部66にガスを供給し、長手方向の前後で時間差なく迅速かつ円滑にエアバッグ1を展開できる。
【0039】
また、案内折畳部65は、エアバッグ1の展開軌跡線に対し、ほぼ左右すなわち表裏対称であり、ロール状のロール折畳部66を所定の方向である下方に安定して展開させることができる。
【0040】
また、エアバッグ1は、ロール状のロール折畳部66のみとすると、ガスが流れる際の抵抗が大きくなり、エアバッグ1の基布に加わる負荷が大きくなるが、ロール状のロール折畳部66に案内折畳部65を組み合わせたため、エアバッグ1の基布に加わる負荷を抑制できる。
【0041】
さらに、基布の耐熱温度が向上し、また、インフレータから発生するガスの温度が下げられた際には、基布に熱による悪影響が及ばないので、エアバッグ本体31の内側に別体のインナパイプを配置する必要がなく、部品点数を削減して、製造コストを低減できるとともに、エアバッグ1を小さく折り畳むことが可能になる。
【0042】
また、エアバッグ1の折畳作業は、全面を蛇腹状に折り畳む構成よりも簡略で、作業工程を容易にして製造コストを低減できる。
【0043】
なお、案内折畳部65の折り畳み形状は、上記の実施の形態に限られず、他の形状を採ることができる。
【0044】
例えば、案内折畳部65の腕部68は、2方向に限らず、3方向以上に放射状に設けることもできる。
【0045】
また、案内折畳部65は、ガス導入口39に連通する通気位置Bから放射状に設ける他、ガス導入口39から順次連通するように設けることもできる。
【0046】
例えば、図5に示すように、ガス導入口39に連通する膨張部38を含んで折り畳まれ、ロール折畳部66の一側例えば車室4の外側に配置された第1の折畳部101と、この第1の折畳部101に位置する膨張部38に連通する膨張部38を含んで折り畳まれ、ロール折畳部66の他側例えば車室4の内側に配置された第2の折畳部102とを備え、ロール折畳部66は、これら第1の折畳部101と第2の折畳部102との間に配置するとともに、第2の折畳部102に連通して折り畳むことができる。
【0047】
例えば、第1の折畳部101は、図5における基端部のP1からP2の領域であり、膨張しない部分を含み、ガス導入口39に直接に連通して腕状に延設され、上下から平らに押しつぶすように板状に折り畳まれている。また、第2の折畳部102は、図5における基端部のP2からP3の領域であり、腕状に延設され、上下から平らに押しつぶすように板状に折り畳まれている。
【0048】
そして、この構成では、ガス導入口39からエアバッグ1にガスが導入されると、膨張部38が膨張し、この膨張部38の膨張により、第1の折畳部101、第2の折畳部102、ロール折畳部66の順に展開し、順次展開する第1の折畳部101及び第2の折畳部102により案内して、ロール折畳部66を所望の位置から所望の方向に円滑に展開できる。
【0049】
さらに、ロール折畳部66に対し、第1の折畳部101は所定面である窓部6側に位置し、第2の折畳部は窓部6の反対側に位置するため、先に展開する第1の折畳部101が、ロール折畳部66を窓部6から若干離間した位置に保持し、続いて展開する第2の折畳部102が、ヘッドライニング17などエアバッグ1を覆う部材などロール折畳部66が展開する際に干渉する部材を排除し、ロール折畳部66を所望の位置から所望の方向に安定して円滑に展開させることができる。
【0050】
さらに、このように案内折畳部65が展開し、ロール折畳部66を下方に押し出すように案内した後は、図1ないし図4に示す第1の実施の形態と同様に、ロール折畳部66が展開する。すなわち、まず、図6に示すように、ロール折畳部66の内ロール部66aにガスが供給され、ロール折畳部66は、各窓部6あるいは各ピラー12に沿って転がるように円滑かつ迅速に下方に展開する。次いで、内ロール部66aの展開が完了し、外ロール部66bが表れ、この外ロール部66bにガスが供給されると、図7に示すように、ロール折畳部66は、内ロール部66aの展開時とは反対方向に、展開の先端部分は常に外向きの力を発生させながら、窓部6をこするように回転しながら展開し、乗員Aの頭部を保護することができる。
【0051】
また、上記の実施の形態では、エアバッグ1のエアバッグ本体31は、外側基布35と内側基布36とを重ねて構成したが、1枚の基布を折り返して構成することもでき、また、3枚以上の基布を接合して形成することもでき、また、耐熱性の向上や強度の向上のため、適宜の補強布などを接合することもできる。
【0052】
また、本発明のエアバッグは、上側から下側に向かって展開して自動車の側方の窓部を覆う構成に限られず、所定面に沿って面状に膨張展開する必要がある適宜のエアバッグ装置に適用することができる。
【0053】
さらに、各縫製部37については、シール材などを塗布して、気密性を向上することもできる。
【0054】
また、本実施の形態のように、前席膨張室33と後席膨張室34との間の連通部32にガスを導入することにより、前後方向の長手寸法の大きいエアバッグ1についても、長手方向における展開バランスの調整が容易になり、前後の窓部6をエアバッグ1で安定して迅速に覆うことができる。
【0055】
【発明の効果】
請求項1記載のエアバッグによれば、ガス導入口からエアバッグにガスが導入されると、膨張部が膨張し、この膨張部の膨張により、案内折畳部とロール折畳部とが展開する。案内折畳部の案内により、ロール折畳部を所望の位置から所望の方向に安定して円滑に展開できる。さらに、ロール折畳部は、案内折畳部側から内ロール部と外ロール部とを設けたため、展開の前半では、所定面に沿って容易に円滑迅速に展開させ、展開の後半では、確実に所定面に沿って展開させることができる。このように3段階の展開で、所望の展開特性を容易に実現できる。
【0056】
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1記載の効果に加え、案内折畳部は、ガスが導入される一端部から他端部まで連通する通気位置を有し、この通気位置に長手方向に沿って連通し通気位置から放射状に延びる複数の腕部を設けて折り畳まれ、ロール折畳部は、通気位置に長手方向に沿って連通して折り畳まれたため、エアバッグにガスが導入されると、このガスは、案内折畳部の通気位置に沿って一端部から他端部まで供給され、さらに、この通気位置から、ロール折畳部に供給され、エアバッグの全体が膨張展開する。案内折畳部は、通気位置に長手方向に沿って腕部を設けたため、折り畳んだ状態でも通気位置を確保できる。そこで、一端部から他端部までの長手寸法の大きい長尺のエアバッグであっても、長手方向の前後での展開の時間差が小さく円滑に展開できる。
【0057】
請求項3記載のエアバッグによれば、請求項1記載の効果に加え、案内折畳部は、ガス導入口に連通する膨張部を含んで折り畳まれ、ロール折畳部の一側に配置された第1の折畳部と、この第1の折畳部に位置する膨張部に連通する膨張部を含んで折り畳まれ、ロール折畳部の他側に配置された第2の折畳部とを備え、ロール折畳部は、第2の折畳部に連通して折り畳まれたため、ガス導入口からエアバッグにガスが導入されると、第1の折畳部、第2の折畳部、ロール折畳部の順に展開し、順次展開する第1の折畳部及び第2の折畳部により案内して、ロール折畳部を所望の方向に展開できる。
【0058】
請求項4記載のエアバッグによれば、請求項1ないし3いずれか一記載の効果に加え、膨張部は、第1の膨張部と、第2の膨張部と、これら第1及び第2の膨張部を連通する連通部とを備えたため、長手寸法が大きい構成についても、所定面に沿った複数の部分をエアバッグで安定して迅速に覆うことができる。
【0059】
請求項5記載のエアバッグによれば、請求項1ないし4いずれか一記載の効果に加え、折り畳んだ状態で車両のルーフサイド部に配置され、所定面は、車室の側面であるため、エアバッグを車室の側面と車室の乗員との間に安定して円滑に展開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグの一実施の形態を示す車両に取り付けた状態の説明図である。
【図2】同上エアバッグの側面図である。
【図3】同上エアバッグの展開過程を示す説明図である。
【図4】同上エアバッグの展開過程を示す図3に続く説明図である。
【図5】本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す車両に取り付けた状態の説明図である。
【図6】同上エアバッグの展開過程を示す説明図である。
【図7】同上エアバッグの展開過程を示す図6に続く説明図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ
3 車両としての自動車
4 車室
5 ルーフサイド部
6 所定面を構成する窓部
38 膨張部
39 一端部としてのガス導入口
43 連通部
44 第1の膨張部としての前席膨張室
45 第2の膨張部としての後席膨張室
65 案内折畳部
66 ロール折畳部
66a 内ロール部
66b 外ロール部
67 他端部としての前端部
68 腕部
101 第1の折畳部
102 第2の折畳部
B 通気位置

Claims (5)

  1. 折り畳んで収納され、ガスが導入されて所定面に沿って膨張展開するエアバッグであって、
    ガスが導入されるガス導入口と、このガス導入口に連通する膨張部とを具備し、
    このガス導入口に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれた案内折畳部と、
    この案内折畳部に位置する前記膨張部に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれたロール折畳部とを備え、
    前記案内折畳部は、前記ロール折畳部の長手方向に沿った両側を囲んで配置され、
    前記ロール折畳部は、先端部から前記所定面側に巻き付けるロール状に折り畳まれた外ロール部と、この外ロール部と前記案内折畳部との間に位置し、前記外ロール部側から前記所定面の反対側に巻き付けるロール状に折り畳まれた内ロール部とを備え、前記案内折畳部に前記内ロール部が連通し、この内ロール部に前記外ロール部が連通し、前記外ロール部の外周に、前記内ロール部が巻き付けられた
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 案内折畳部は、ガスが導入される一端部から他端部まで連通する通気位置を有し、この通気位置に長手方向に沿って連通し前記通気位置から放射状に延びる複数の腕部を設けて折り畳まれ、
    ロール折畳部は、前記通気位置に長手方向に沿って連通して折り畳まれた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 案内折畳部は、ガス導入口に連通する膨張部を含んで折り畳まれ、ロール折畳部の一側に配置された第1の折畳部と、この第1の折畳部に位置する前記膨張部に連通する前記膨張部を含んで折り畳まれ、前記ロール折畳部の他側に配置された第2の折畳部とを備え、
    前記ロール折畳部は、前記第2の折畳部に連通して折り畳まれた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  4. 膨張部は、第1の膨張部と、第2の膨張部と、これら第1及び第2の膨張部を連通する連通部とを備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載のエアバッグ。
  5. 折り畳んだ状態で車両のルーフサイド部に配置され、所定面は、車室の側面である
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグ。
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