JP4087359B2 - 積層型チップバリスタ - Google Patents

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Description

本発明は、積層型チップバリスタに関する。
この種の積層型チップバリスタとして、電圧非直線特性(以下、「バリスタ特性」と称する)を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−184608号公報
本発明は、ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)に対する耐量(以下、「ESD耐量」と称する)を良好に維持しつつ、低静電容量化を図ることが可能な積層型チップバリスタを提供することを課題とする。
最近の高速インターフェイスでは、高速化を実現するために、IC自体の構造がESDに対して脆弱になってきている。このため、高速伝送系ICにおけるESD対策の要求が高まっており、ESD対策部品として積層型チップバリスタが用いられている。高速伝送系用のESD対策部品としての積層型チップバリスタに要求される特性として、静電容量の低減は必須である。発現する静電容量が大きいと、信号品位に問題を生じ、最悪の場合は通信不可となる懼れがある。
積層型チップバリスタの静電容量を低減させる手法としては、内部電極が互いに重なり合う部分の面積を少なくする手法が考えられる。内部電極が互いに重なり合う部分の面積を少なくすることにより、静電容量が発現する領域が減少して、静電容量が低減することとなる。しかしながら、内部電極が互いに重なり合う部分の面積(以下、「内部電極の重なり面積」と称する)を少なくすると、ESD耐量が低下するという新たな問題点が生じてしまう。ESDのようなサージ電圧を印加した場合、内部電極が互いに重なり合う部分での電界分布は、内部電極が互いに重なり合う部分の端部に集中する。内部電極が互いに重なり合う部分の電界分布が端部に集中すると、重なり面積が少なくなればなるほど、ESD耐量は急激に低下していく。
そこで、本発明者等は、ESD耐量を良好に維持しつつ、低静電容量化を図り得る積層型チップバリスタ及びその製造方法について鋭意研究を行った。その結果、本発明者等は、静電容量及びESD耐量が内部電極の幅に応じて変化するという新たな事実を見出すに至った。
かかる研究結果を踏まえ、本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、一対の内部電極のうち少なくとも一方の内部電極の幅が、20μm以上55μm以下に設定されていることを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、一対の内部電極のうち少なくとも一方の内部電極の幅が20μm以上55μm以下に設定されているので、ESD耐量を良好に維持することが可能な内部電極の重なり面積を確保しながら、低静電容量化を図ることができる。
ところで、内部電極の幅を狭くするに伴い、当該内部電極の電気抵抗が高くなる。このため、本発明に係る積層型チップバリスタでは、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が大きく、インピーダンス、特に高周波(例えば、数GHz)帯域でのインピーダンスが高くなる。また、上述したように静電容量が小さくなることによっても、数GHzといった高周波帯域でのインピーダンスが高くなる。このように、本発明では、積層型チップバリスタの高周波帯域でのインピーダンスが高くされるので、当該積層型チップバリスタを高速伝送系ICに接続した場合、定常状態(積層型チップバリスタに印加される電圧が当該積層型チップバリスタの制限電圧以下である状態)において高速伝送系ICに流れる信号に悪影響(例えば、信号の鈍化等)が及ぶのを防ぐことができる。
また、一対の内部電極のうち少なくとも一方の内部電極の幅が、30μm以上50μm以下に設定されていることが好ましい。この場合、ESD耐量を良好に維持することが可能な重なり面積を確保しながら、更なる低静電容量化を図ることができる。
また、一対の内部電極とも、その幅が20μm以上55μm以下に設定されていることが好ましい。
また、一対の内部電極は、Pdを主成分とし、バリスタ層は、ZnOを主成分とすると共に希土類金属を含むことが好ましい。
本発明によれば、ESD耐量を良好に維持しつつ、低静電容量化を図ることが可能な積層型チップバリスタを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る積層型チップバリスタの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る積層型チップバリスタ1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明する図である。
積層型チップバリスタ1は、図1に示されるように、積層体3と、当該積層体3において対向する端面にそれぞれ形成される一対の外部電極5とを備えている。積層体3は、バリスタ部7と、当該バリスタ部7を挟むように配置される一対の外層部9とを有し、バリスタ部7と一対の外層部9とが積層されることにより構成されている。積層体3は、直方体形状を呈しており、例えば、長さが1.6mmに設定され、幅が0.8mmに設定され、高さが0.8mmに設定されている。本実施形態に係る積層型チップバリスタ1は、いわゆる1608タイプの積層型チップバリスタである。
バリスタ部7は、バリスタ特性を発現するバリスタ層11と、当該バリスタ層11を挟むように配置される一対の内部電極13,14とを含んでいる。バリスタ部7では、バリスタ層11と内部電極13,14とが交互に積層されている。バリスタ層11における一対の内部電極13,14に重なる領域11aがバリスタ特性を発現する領域として機能する。
バリスタ層11は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む素体からなる。本実施形態において、バリスタ層11は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。これにより、バリスタ層11における一対の内部電極13,14に重なる領域11aが、ZnOを主成分とすると共にPrを含む素体からなる領域を有することとなる。
Prは、バリスタ特性を発現させるための材料となる。Prを用いる理由は、電圧非直線性に優れ、また、量産時での特性ばらつきが少ないためである。バリスタ層11におけるZnOの含有量は、特に限定されないが、バリスタ層11を構成する全体の材料を100質量%とした場合に、通常、99.8〜69.0質量%である。バリスタ層11の厚みは、例えば5〜60μm程度である。
一対の内部電極13,14は、それぞれの一端が積層体3において対向する端面に交互に露出するように略平行に設けられている。各内部電極13,14は、上記各一端において外部電極5と電気的に接続されている。この内部電極13,14は、導電材を含んでいる。内部電極13,14に含まれる導電材としては、Pdを含んでいることが好ましい。本実施形態では、内部電極13,14は、PdまたはAg−Pd合金からなる。内部電極13,14の厚みは、例えば0.5〜5μm程度である。積層型チップバリスタ1を低静電容量とする場合、内部電極13,14が互いに重なり合う部分Lの面積(内部電極13,14の重なり面積)は、積層体3の積層方向(バリスタ層11の厚み方向)から見て、通常0.001〜0.5mm、好ましくは0.002〜0.1mm程度である。
一対の内部電極13,14の幅Wは、20μm以上55μm以下、好ましくは30μm以上50μm以下に設定されている。ここで、内部電極13,14の幅Wとは、図2(a)及び(b)に示されるように、内部電極13,14の伸びる方向(引き出し方向)とバリスタ層11の厚み方向(積層体3の積層方向)とに直交する方向での内部電極13,14の長さである。
外層部9は、バリスタ層11と同様に、ZnOを主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む素体からなる。本実施形態において、外層部9は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。これにより、外層部9が、ZnOを主成分とすると共にPrを含む素体からなる領域を有することとなる。外層部9の厚みは、例えば0.30〜0.38mm程度である。
外部電極5は、積層体3の両端面を覆うように設けられている。この外部電極5は、内部電極13,14を構成しているPd等の金属と電気的に良好に接続できる金属材料からなるものであると好ましい。例えば、Agは、Pdからなる内部電極13,14との電気的な接続性が良好であり、しかも積層体3の端面に対する接着性が良好であることから、外部電極用の材料として好適である。このような外部電極5は、通常10〜50μm程度の厚さとされる。
外部電極5の表面には、当該外部電極5を覆うように、厚みが0.5〜2μm程度であるNiめっき層(図示省略)及び厚みが2〜6μm程度のSnめっき層(図示省略)等が順に形成されている。これらのめっき層は、主として積層型チップバリスタ1をはんだリフローにより基板等に搭載する際の、はんだ耐熱性やはんだ濡れ性を向上することを目的として形成されるものである。
外部電極5の表面に形成させるめっき層は、はんだ耐熱性やはんだ濡れ性を向上する目的が達成される限り、必ずしも上述した材料の組み合わせに限定されない。めっき層を構成し得るその他の材料としては、例えば、Sn−Pb合金等が挙げられ、上述のNiやSnと組み合わせて用いても好適である。また、めっき層は、必ずしも2層構造に限定されるものではなく、1層又は3層以上の構造を有するものであってもよい。
続いて、図1、図3及び図4を参照して、上述した構成を有する積層型チップバリスタ1の製造過程について説明する。図3は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。図4は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。
まず、バリスタ層11及び外層部9を構成する主成分であるZnO、及びPr、Co、Cr、Ca、Si、K及びAlの金属又は酸化物等の微量添加物を所定の割合となるように各々秤量した後、各成分を混合してバリスタ材料を調整する(ステップS101)。その後、このバリスタ材料に有機バインダ、有機溶剤、有機可塑剤等を加えて、ボールミル等を用いて20時間程度混合・粉砕を行ってスラリーを得る。
このスラリーを、ドクターブレード法等の公知の方法により、例えばポリエチレンテレフタレートからなるフィルム上に塗布した後、乾燥して厚さ30μm程度の膜を形成する。こうして得られた膜をフィルムから剥離してグリーンシートを得る(ステップS103)。
次に、このグリーンシート上に、内部電極13用の材料であるペースト状のPdをスクリーン印刷等の印刷法等により所定のパターンで塗布した後、この導電性ペーストを乾燥させて所定のパターンを有する電極層を形成する(ステップS105)。
次に、電極層が形成されたグリーンシートと、電極層が形成されていないグリーンシートとを所定の順序で重ねてシート積層体を形成する(ステップS107)。こうして得られたシート積層体を所望のサイズに切断してグリーンチップを得る(ステップS109)。得られたグリーンチップでは、図4に示されるように、電極層ELが形成されていない複数枚のグリーンシートS1、電極層ELが形成されたグリーンシートS2、電極層ELが形成されていない複数枚のグリーンシートS1、電極層ELが形成されたグリーンシートS3、電極層ELが形成されていない複数枚のグリーンシートS1の順に、これらのシートS1〜S3が積層されている。なお、グリーンシートS2とグリーンシートS3との間に、必ずしも電極層ELが形成されていないグリーンシートS1を積層する必要はない。
次に、このグリーンチップに、180〜400℃、0.5〜24時間程度の加熱処理を実施して脱バインダを行った後、さらに、1000〜1400℃、0.5〜8時間程度の焼成を行い(ステップS111)、積層体3を得る。この焼成によって、グリーンチップにおける電極層ELの間のグリーンシートS1,S3はバリスタ層11となる。電極層ELは、内部電極13,14となる。こうして得られた積層体3には、次の工程を実施する前に、研磨材等とともに研磨容器に入れるなどして素子表面の平滑処理を施してもよい。
次に、積層体3の表面からアルカリ金属(例えば、Li、Na等)を拡散させる(ステップS113)。ここでは、まず、得られた積層体3の表面にアルカリ金属化合物を付着させる。アルカリ金属化合物の付着には、密閉回転ポットを用いることができる。アルカリ金属化合物としては、特に限定されないが、熱処理することにより、アルカリ金属が積層体3の表面から内部電極13,14の近傍にまで拡散できる化合物であり、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硼酸塩、炭酸塩及び蓚酸塩等が用いられる。
そして、このアルカリ金属化合物が付着している積層体3を電気炉で、所定の温度及び時間で熱処理する。この結果、アルカリ金属化合物からアルカリ金属が積層体3の表面から内部電極13,14の近傍にまで拡散する。好ましい熱処理温度は、700〜1000℃であり、熱処理雰囲気は大気である。また、熱処理時間(保持時間)は、好ましくは10分〜4時間である。
次に、積層体3の両端部に、一対の内部電極13のそれぞれに接するように、主としてAgを含む外部電極用ペーストを塗布した後、このペーストに対して550〜850℃程度の加熱(焼き付け)処理を行い、Agからなる一対の外部電極5を形成する(ステップS115)。そして、外部電極5の外側表面に、電解めっき等によりNiめっき層及びSnめっき層を順次積層する。こうして積層型チップバリスタ1が得られる。
以上のように、本実施形態では、一対の内部電極13,14の幅Wが20μm以上55μm以下に設定されているので、ESD耐量を良好に維持することが可能な重なり面積を確保しながら、低静電容量化を図ることができる。
ところで、内部電極13,14の幅を狭くするに伴い、当該内部電極13,14の電気抵抗が高くなる。このため、積層型チップバリスタ1では、等価直列抵抗が大きく、インピーダンス、特に高周波(例えば、数GHz)帯域でのインピーダンスが高くなる。また、上述したように静電容量が小さくなることによっても、数GHzといった高周波帯域でのインピーダンスが高くなる。このように、積層型チップバリスタ1の高周波帯域でのインピーダンスが高くされるので、当該積層型チップバリスタ1を高速伝送系ICに接続した場合、定常状態(積層型チップバリスタ1に印加される電圧が当該積層型チップバリスタ1の制限電圧以下である状態)において高速伝送系ICに流れる信号に悪影響(例えば、信号の鈍化等)が及ぶのを防ぐことができる。
また、一対の内部電極13,14の幅Wが20μm以上55μm以下に設定されているので、一方の内部電極13,14の幅Wのみを20μm以上55μm以下に設定した場合に比して、高周波帯域でのインピーダンスが高くなる。
また、本実施形態においては、一対の内部電極13,14の幅Wが30μm以上50μm以下に設定されていることが好ましい。この場合、ESD耐量を良好に維持することが可能な重なり面積を確保しながら、更なる低静電容量化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、一対の内部電極13,14のうち少なくとも一方の内部電極13,14の幅が20μm以上55μm以下、好ましくは30μm以上50μm以下に設定されていればよい。
また、上述した積層型チップバリスタ1は、一対の内部電極13,14がバリスタ層11を挟んだ構造を有していたが、本発明のバリスタは、このような構造が複数積層された積層型チップバリスタであってもよい。このような積層型のバリスタによれば、更なる静電気耐量の向上や更なる低電圧駆動等を図れるようになる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
各グリーンシートに用いるバリスタ材料に関しては、純度99.9%のZnO(97.725モル%)に、Pr(0.5モル%)、Co(1.5モル%)、Al(0.005モル%)、K(0.05モル%)、Cr(0.1モル%)、Ca(0.1モル%)及びSi(0.02モル%)を添加して調製した。また、これと並行して、Pd粒子からなる金属粉末、有機バインダ及び有機溶剤を混合することにより内部電極形成用の導電性ペーストを調製した。
このバリスタ材料及び導電性ペーストを用い、図3に示される製造過程に従って、1608タイプの積層型チップバリスタを製造した。内部電極の幅は55μmとし、内部電極の重なり面積は0.02mmとした。
アルカリ金属拡散処理に関しては、得られた積層体(焼結体)を、アルカリ金属化合物としてのLiCO粉末(平均粒径:3μm)とともに、密閉回転ポットに入れて混合し、積層体1個あたり1μgのLiCOの粉末を付着させた。なお、密閉回転ポットへのLiCO粉末の投入量は、積層体1個当り、0.01μg〜10mgの範囲とした。熱処理温度は900℃とし、熱処理時間は10分とした。
(実施例2〜5)
内部電極の幅をそれぞれ50μm、40μm、30μm、20μmに設定する以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5の積層型チップバリスタを得た。
(比較例1〜7)
内部電極の幅をそれぞれ150μm、100μm、90μm、80μm、70μm、60μm、15μmに設定した。内部電極の幅を除いて、実施例1と同様にして比較例1〜7の積層型チップバリスタを得た。
このようにして得られた積層型チップバリスタを用いて、静電容量C、ESD耐量、等価直列抵抗(ESR)を各々測定した。結果を、図5に示す。
静電容量Cは、1MHzでの静電容量であって、HP製の4284A装置を用いて測定した。本実施例では、静電容量Cが2.0pF以下である場合、積層型チップバリスタの静電容量が十分に低いと判断し、「良(○)」と判定した。判断基準を2.0pF以下とした理由は、積層型チップバリスタの静電容量が2.0pF以下であると、100MHz以上の高周波に対応可能となるからである。
ESD耐量は、IEC(International Electrotechnical Commission)の規格IEC61000−4−2に定められている静電気放電イミュニティ試験によって測定した。本実施例では、ESD耐量が8kV以上である場合に、ESD耐量が十分であると判断し、「良(○)」と判定した。判断基準を8kV以上とした理由は、IEC61000−4−2のレベル4を満たすからである。
等価直列抵抗は、1GHzでの等価直列抵抗であって、アジレント・テクノロジー社(Agilent Technologies, Inc.)製のAgilent E4991A RFインピーダンス/マテリアル・アナライザを用いて測定した。
実施例1〜5の積層型チップバリスタは、静電容量Cが2.0pF以下であると共に、ESD耐量が8kV以上である。これに対して、比較例1〜6の積層型チップバリスタは、ESD耐量が8kV以上であるものの、静電容量Cが2.0pFよりも大きくなる。比較例7の積層型チップバリスタは、静電容量Cが2.0pF以下であるものの、ESD耐量が8kVより低くなってしまう。
実施例1〜5の積層型チップバリスタは、比較例1〜6の積層型チップバリスタに比べて、等価直列抵抗が一桁以上大きい。
以上のことから、本発明の有効性が確認された。
本実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明する図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る積層型チップバリスタに含まれる内部電極を示す図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。 本発明に係る積層型チップバリスタによる実施例1〜5と比較例1〜7とを示す図表である。
符号の説明
1…積層型チップバリスタ、3…積層体、5…外部電極、7…バリスタ部、9…外層部、11…バリスタ層、13,14…内部電極。

Claims (2)

  1. 電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを有する積層体と、
    前記積層体に形成され、前記一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、
    前記バリスタ層は、ZnOを主成分とすると共に希土類金属を含み、
    前記一対の内部電極は、それぞれの一端が前記積層体において対向する端面に交互に露出するように引き出されると共に、Pdを主成分とし、
    前記一対の内部電極が互いに重なり合う部分の面積は、前記積層体の積層方向から見て、0.001〜0.5mm に設定されており、
    前記一対の内部電極とも、前記内部電極の引き出し方向と前記積層体の積層方向とに直交する方向での長さが20μm以上55μm以下に設定されていることを特徴とする積層型チップバリスタ。
  2. 前記一対の内部電極とも、その幅が、30μm以上50μm以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型チップバリスタ。
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