JP2002184609A - 積層型バリスタ - Google Patents

積層型バリスタ

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JP2002184609A
JP2002184609A JP2000380220A JP2000380220A JP2002184609A JP 2002184609 A JP2002184609 A JP 2002184609A JP 2000380220 A JP2000380220 A JP 2000380220A JP 2000380220 A JP2000380220 A JP 2000380220A JP 2002184609 A JP2002184609 A JP 2002184609A
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internal electrodes
laminated
internal electrode
multilayer
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JP2000380220A
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Kuniyoshi Kawada
都美 河田
Toru Tominaga
亨 冨永
Masashi Morimoto
正士 森本
Takashi Shikama
隆 鹿間
Yukio Sakamoto
幸夫 坂本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低静電容量、低バリスタ電圧で、かつ、静電
容量、耐サージ特性のばらつきの少ない積層型バリスタ
を提供する。 【解決手段】 バリスタ構成材料層と内部電極が交互に
積層された構造を有する積層型バリスタにおいて、バリ
スタ構成材料層を介して互いに隣接する内部電極2a,
2bを、平面的にみた場合に交差するような態様で配設
する。また、内部電極の、バリスタ構成材料層を介して
隣接する内部電極と交差する交差部より基端側の非交差
部の少なくとも一部を、交差部よりも幅広に形成する。
また、内部電極の、バリスタ構成材料層を介して隣接す
る内部電極と交差する角度(交差角度)を略90゜とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気サージなど
の異常電圧の侵入から、電子デバイスを保護する用途に
使用されるバリスタに関し、特に低静電容量、低電圧下
での使用に適し、静電容量、サージ耐量のばらつきの小
さい積層型バリスタに関する。
【0002】
【従来の技術】バリスタは電圧に対して電気抵抗が非線
形的に変化する素子で、異常電圧吸収の用途に広く用い
られている。
【0003】ところで、バリスタ材料としては、非直線
係数(α)が高い、サージ耐量が大きいというような優
れた特性を有していることから、酸化亜鉛(ZnO)や
チタン酸ストロンチウム(SrTiO)を主成分とす
るものが広く用いられている。
【0004】また、近年では、電子デバイスの表面実装
化に対応して、例えば、図9(a),(b)及び図10に示
すような積層型チップバリスタが開発されるに至ってい
る。この積層型チップバリスタは、バリスタ素体51中
に、バリスタ構成材料層51aを介して互いに対向する
ように複数の内部電極52が配設され、かつ、交互に逆
側の端面に引き出されているとともに、端面に引き出さ
れた内部電極52と導通するように、バリスタ素体51
の両端面に一対の外部電極53a,53bが配設された
構造を有している。
【0005】なお、このような積層型チップバリスタ
は、通常、図10に示すように、Ag、Pd、Pt、N
iなどを主成分とする内部電極52が印刷された、バリ
スタ材料から構成されるセラミックグリーンシート54
を所定枚数積層するとともに、その上下両面側に内部電
極の印刷されていないセラミックグリーンシート(外層
シート)55を積層、圧着した後、所定の条件で焼成
し、外部電極53a,53b(図9)を形成することに
より製造されている。
【0006】また、近年は電子デバイスの低電圧駆動
化、高周波化が進み、バリスタに対しても、バリスタ電
圧(バリスタに1mAの電流を流した時の電圧)が低
く、静電容量の小さい製品が求められるようになってい
る。
【0007】ところで、積層型のバリスタにおいては、
通常、内部電極の重なり面積や積層枚数を調節すること
により、静電容量の大きさが調整されるため、静電容量
を小さくしようとすると、内部電極の重なり面積を小さ
くし、積層枚数を減らすことが必要になる。また、電極
間の距離を大きくすることによっても静電容量を小さく
することが可能であるが、バリスタ電圧が電極間の距離
に比例して増加してしまうため、低バリスタ電圧で静電
容量を変化させようとすると、通常は、内部電極の重な
り面積や積層枚数を変化させることが必要になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、酸化亜鉛、チ
タン酸ストロンチウム系のバリスタ材料は、比誘電率が
数百〜数千と大きく、微小容量を設計しようとすると、
重なり面積を非常に小さくすることが必要になる。
【0009】このため、積層される内部電極の位置ずれ
による重なり面積の変化割合が、設計面積に対して大き
くなり、静電容量値のばらつきが大きくなるという問題
点がある。また、電極面積に比例する耐サージ特性(た
とえば静電気吸収による特性の変化)のばらつきが大き
くなるという問題点がある。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、低静電容量、低バリスタ電圧で、かつ、静電容量、
耐サージ特性のばらつきの小さい積層型バリスタを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明(請求項1)の積層型バリスタは、バリスタ
構成材料層と内部電極が交互に積層された構造を有する
積層型バリスタにおいて、バリスタ構成材料層を介して
積層方向に互いに隣接する内部電極が、平面的にみた場
合に交差するような態様で配設されていることを特徴と
している。
【0012】バリスタ構成材料層を介して積層方向に隣
接する内部電極を、互いに交差するような態様で配設す
ることにより、積み重ねずれが生じた場合にも、内部電
極の重なり面積(有効面積)に対する影響が少なく、バ
リスタ特性層の静電容量のばらつきの少ない積層型バリ
スタを得ることが可能になる。また、内部電極の重なり
面積にばらつきが少なくなることから、耐サージ特性に
関しても、ばらつきの少ない積層型バリスタを得ること
が可能になる。さらに、内部電極自体の面積の大きさに
対して、内部電極の重なり面積(有効面積)を小さくす
ることが可能になり、低静電容量、低バリスタ電圧で、
かつ、静電容量、耐サージ特性のばらつきの小さい積層
型バリスタを効率よく製造することが可能になる。
【0013】また、請求項2の積層型バリスタは、前記
内部電極の、前記バリスタ構成材料層を介して隣接する
内部電極と交差する交差部より基端側の非交差部の少な
くとも一部が、前記交差部よりも幅広に形成されている
ことを特徴としている。
【0014】内部電極の、バリスタ構成材料層を介して
隣接する内部電極と交差する交差部より基端側の非交差
部の少なくとも一部を、前記交差部よりも幅広に形成す
ることにより、外部とバリスタ特性部を結ぶインダクタ
ンス成分を小さくすることが可能になる。すなわち、図
4に示す等価回路図のバリスタ特性部Vの両側のL特性
部のインダクタンス成分を小さくすることが可能にな
る。このインダクタンス成分は、バリスタがサージを吸
収する際に、特に応答遅れを生じさせ、バリスタのサー
ジ吸収性を悪化させるものであり、インダクタンス成分
を小さくすることにより、静電容量及び耐サージ特性の
ばらつきが小さく、かつ、サージ吸収応答性の優れた積
層型バリスタを得ることが可能になる。
【0015】また、請求項3の積層型バリスタは、前記
内部電極の、前記バリスタ構成材料層を介して隣接する
内部電極と交差する角度(交差角度)が略90゜である
ことを特徴としている。
【0016】バリスタ電圧を上昇させることなく、静電
容量の小さいバリスタを容量のばらつきを少なく設計す
るためには、内部電極の重なり面積をできるだけ小さく
することが必要になるが、内部電極の交差角度を略90
゜とすることで、内部電極の重なり面積を確実に小さく
するとともに、内部電極の位置ずれによる重なり面積の
ばらつきを抑制することが可能になり、さらに静電容量
が小さく、静電容量及び耐サージ特性のばらつきの小さ
い積層型バリスタを得ることが可能になり、本発明をよ
り実効あらしめることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
てその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0018】[実施形態1]図1は本発明の一実施形態
(実施形態1)にかかる積層型バリスタの要部構成を示
す分解斜視図、図2(a)及び(b)は内部電極パターンを
示す平面図、図2(c)は内部電極の重なり状態を示す平
面透視図、図3(a)は本発明の積層型バリスタの外観構
成を示す斜視図、図3(b)は断面図、図4は等価回路を
示す図である。なお、この実施形態1では、酸化亜鉛を
主成分とするバリスタ構成材料を用いた積層型バリスタ
を例にとって説明する。
【0019】この積層型バリスタAは、バリスタ素体1
中に、バリスタ構成材料層1aを介して互いに対向する
ように一対の内部電極2a,2bが配設され、かつ、交
互に逆側の端面に引き出されているとともに、バリスタ
素体1の両端面には、引き出された内部電極2a,2b
と導通するように、一対の外部電極3a,3bが配設さ
れた構造を有している。そして、この積層型バリスタA
においては、図1及び図2に示すように、内部電極2a
及び2bが、幅W1及びW2の細長い帯状に形成されて
おり、かつ、一方の内部電極2aは先端側で90゜に曲
折した形状を有している。
【0020】また、バリスタ構成材料層1aを介して互
いに隣接する内部電極2a,2bは、平面的にみた場合
に、図2(c)に示すように、内部電極2aの90゜に曲
折した先端側の部分(先端部12a)と、内部電極2b
の先端側の部分(先端部12b)において、交差角度θ
=90゜で互いに交差して重なり合うように配設されて
いる。
【0021】次に、この積層型バリスタAの製造方法に
ついて説明する。 まず、酸化亜鉛(ZnO)、Bi、MnO、C
oO、ほう珪酸亜鉛ガラス、Sb、及びAl
を下記の割合で配合し、ボールミルにて20時間、混
合・粉砕した。 ZnO :100重量部 Bi :1.0mol% MnO :0.5mol% CoO :0.5mol% ほう珪酸亜鉛ガラス:1.0重量% Sb:0.5mol% Al:100ppm 次に、上記のようにして得た混合物を、脱水・乾燥
し、造粒した。 それから、造粒体を750℃で2時間仮焼し、得られ
た仮焼物を粗粉砕した後、水を添加し、ボールミルで再
度、混合・粉砕してスラリー化した。 次に、このスラリーを脱水・乾燥して粉体を得た。 そして、この粉体に溶剤、バインダー、及び分散剤を
添加し、厚さ20μmのセラミックグリーンシートを成
形した。 次に、このセラミックグリーンシートを所定の大きさ
に打ち抜いた後、その一部に、内部電極として、Ptペ
ーストをスクリーン印刷法により、図2(a),(b)に示
すよう内部電極パターンで印刷した。 それから、図1に示すように、内部電極(Ptペース
ト)が印刷されたセラミックグリーンシート4と、内部
電極が印刷されていないセラミックグリーンシート(外
層シート)5を複数枚、所定の順序で、所定の方向に積
層した後、圧着して、積層圧着体を得た。 そして、この積層圧着体を500℃で熱処理し、樹脂
分を分解・放出させた後、900℃で2時間焼成するこ
とにより、焼結体(積層型のバリスタ素体)1(図3)
を得た。 最後に、焼結体(バリスタ素体)の両端部にAgペー
ストを塗布し、乾燥した後、600℃で焼き付けて外部
電極3a,3bを形成することにより、図3に示すよう
な構成及び図4に示すような等価回路を有する積層型バ
リスタAを得た。
【0022】この積層型バリスタAにおいては、内部電
極2a,2bの先端部12a,12bが所定の位置にお
いて、交差角度θ=90゜で、互いに交差して重なり合
うように配設されているので、内部電極2a,2bの重
なり部分の面積(有効面積)Sは、 S=W1×W2 ……(1) で表される値となり、この有効面積(S=W1×W2)
は、内部電極2a,2bが図2(c)のX方向、Y方向に
位置ずれを生じてもほとんど変動せず、静電容量及び耐
サージ特性のばらつきが小さい積層型バリスタを得るこ
とができる。
【0023】この実施形態1の積層型バリスタA(実施
例)の静電容量値と、従来の積層型バリスタ(比較例)
の静電容量値を表1に示す。但し、静電容量値は、1k
Hz、1Vrmsでの測定値である。
【0024】
【表1】
【0025】表1より、実施例の積層型バリスタAにお
いては、従来例の積層型バリスタに比べて、静電容量値
のばらつきが小さくなっていることがわかる。
【0026】なお、この実施形態1では、酸化亜鉛をバ
リスタ構成材料とする積層型バリスタを例にとって説明
したが、本発明は、例えば、チタン酸ストロンチウムな
どの他のバリスタ構成材料を用いた積層型バリスタにも
適用することが可能である。
【0027】また、上記実施形態では、バリスタ特性層
が一層構造である場合について説明したが、バリスタ特
性層の枚数には特別の制約はなく、必要に応じて電極枚
数を増やし、バリスタ特性層が複数層構造の積層型バリ
スタを形成することも可能である。
【0028】[実施形態2]図5は本発明の他の実施形
態にかかる積層型バリスタBの要部構成を示す図であ
り、(a)はバリスタ構成材料を介して互いに対向(隣
接)する一対の内部電極のうちの一方の内部電極2aを
示す平面図、(b)は他方の内部電極2bを示す平面図、
(c)は内部電極2a,2bの重なり状態を示す平面透視
図である。
【0029】この実施形態2の積層型バリスタB(図5
(c))において、バリスタ構成材料を介して対向(隣
接)する内部電極2a及び2bは、図5(a),(b)に示
すように、先端部12a,12bが、それぞれ幅W1及
びW2の細長い帯状に形成されており、かつ、一方の内
部電極2aの先端部12aは、途中で略90゜曲折した
形状に形成されている。一方、内部電極2a,2bの基
端部22a,22bは、その幅がW10,W20と先端
部12a,12bよりも幅広に形成されている。
【0030】そして、バリスタ構成材料層1aを介して
互いに隣接する内部電極2a,2bは、平面的にみた場
合に、図5(c)に示すように、内部電極2aの先端部1
2aの90゜に曲折した部分と、内部電極2bの先端部
12bで互いに交差して重なり合うように配設されてい
る。
【0031】なお、上述のように、内部電極2a,2b
の基端部22a,22bが、互いに交差して重なり合う
先端部12a,12bよりも幅広に形成されている点を
除いた他の部分の構成は、上記実施形態1の積層型バリ
スタAの場合と同様であることから、上記実施形態1の
相当する部分の説明を援用して、ここではその説明を省
略する。また、製造方法についても、上記実施形態1の
場合と同様であることから、ここではその説明を省略す
る。
【0032】なお、図5(a),(b),(c)において、図
1と同一符号を付した部分は、同一又は相当部分を示し
ている。
【0033】この実施形態2の積層型バリスタBの場合
にも、上記実施形態1の場合と同様に、内部電極2a,
2bが、その先端部12a,12bの所定の位置におい
て、交差角度θ=90゜で、互いに交差して重なり合う
ように配設されているので、内部電極2a,2bの先端
部12a,12bの重なり部分の面積(有効面積)は、
内部電極2a,2bが図5(c)のX方向、Y方向に位置
ずれを生じても、ほとんど変動せず、静電容量及び耐サ
ージ特性のばらつきが小さい積層型バリスタを得ること
ができる。また、内部電極の重なり部分の面積に左右さ
れる耐サージ特性についても、ばらつきの少ない積層型
バリスタを得ることが可能になる。すなわち、この実施
形態の積層型バリスタBにおいては、内部電極2a,2
bの面積の大きさに対して、内部電極の重なり部の面積
(有効面積)を効率よく減少させることが可能になり、
低静電容量、低バリスタ電圧で、かつ、静電容量、耐サ
ージ特性のばらつきの小さい積層型バリスタを効率よく
製造することが可能になる。
【0034】また、この実施形態の積層型バリスタBに
おいては、内部電極2a,2bの基端部22a,22b
が、先端部12a,12bよりも幅広に形成されている
ので、外部電極とバリスタ特性部を結ぶ線路のインダク
タンス成分が、上記実施形態1の積層型バリスタAの場
合よりも小さくなり、静電容量及び耐サージ特性のばら
つきをさらに効率よく抑制することが可能になるととも
に、サージ吸収応答性を向上させることが可能になり、
本発明をさらに実効あらしめることができる。
【0035】なお、上記実施形態1の積層型バリスタA
と、この実施形態2の積層型バリスタBについて測定し
た静電気吸収波形の測定結果を図6(a),(b)に示す。
但し、図6(a)は実施形態1の積層型バリスタAの静電
気吸収波形を示し、また、図6(b)は実施形態2の積層
型バリスタBの静電気吸収波形を示している。なお、こ
の静電気吸収波形は、上記実施形態1及び2の積層型バ
リスタA,Bを図7に示すような回路に用いて測定した
ものである。
【0036】図6(a),(b)の静電気吸収波形から、実
施形態1の積層型バリスタAでは、応答初期にスパイク
状の電圧が残留しているのに対して、実施形態2の積層
型バリスタBの場合には、ピーク電圧が減少しているこ
とがわかる。これは、内部電極2a,2bの基端部22
a,22bの幅が先端部12a,12bに比べて広いた
め、バリスタ特性部と外部電極を結ぶ線路のインダクタ
ンス成分が小さくなり、応答遅れが小さくなったことに
よるものである。
【0037】なお、上記実施形態1及び2では、内部電
極の先端部の交差角度θを90゜とした場合を例にとっ
て説明したが、例えば、図8に示すように、交差角度θ
が90゜を超えるような構成とすることも可能であり、
この場合にも、図9,10に示すような従来の積層型バ
リスタに比べて、内部電極の重なり部分の面積(有効面
積)が変動することを抑制して、静電容量及び耐サージ
特性のばらつきが小さい積層型バリスタを得ることがで
きるという本発明の基本的な効果を得ることが可能にな
るとともに、電極の有効面積に左右される耐サージ特性
についても、ばらつきの少ない積層型バリスタを得るこ
とが可能になる。なお、図8において、図2(c)と同一
符号を付した部分は、同一又は相当部分を示す。
【0038】なお、本発明は、上記の実施形態1,2に
よって限定されるものではなく、内部電極の具体的な形
状、積層枚数、バリスタ構成材料の種類などに関し、発
明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加える
ことが可能である。
【0039】
【発明の効果】上述のように、本発明(請求項1)の積
層型バリスタは、バリスタ構成材料層を介して積層方向
に隣接する内部電極を、互いに交差するような態様で配
設することにより、積み重ねずれが生じた場合にも、内
部電極の重なり面積(有効面積)に対する影響が少な
く、バリスタ特性層の静電容量のばらつきの少ない積層
型バリスタを得ることができる。また、内部電極の重な
り面積にばらつきが少なくなることから、耐サージ特性
に関しても、ばらつきの少ない積層型バリスタを得るこ
とができる。さらに、内部電極自体の面積の大きさに対
して、内部電極の重なり面積(有効面積)を小さくする
ことが可能になり、低静電容量、低バリスタ電圧で、か
つ、静電容量、耐サージ特性のばらつきの小さい積層型
バリスタを効率よく製造することが可能になる。
【0040】また、請求項2の積層型バリスタのよう
に、内部電極の、バリスタ構成材料層を介して隣接する
内部電極と交差する交差部より基端側の非交差部の少な
くとも一部を、上記交差部よりも幅広に形成することに
より、外部とバリスタ特性部を結ぶインダクタンス成分
を小さくすることが可能になる。なお、このインダクタ
ンス成分は、バリスタがサージを吸収する際に、特に応
答遅れを生じさせ、バリスタのサージ吸収性を悪化させ
るものであり、インダクタンス成分を小さくすることに
より、静電容量及び耐サージ特性のばらつきが小さく、
かつ、サージ吸収応答性の優れた積層型バリスタを得る
ことができる。
【0041】バリスタ電圧を上昇させることなく、静電
容量の小さいバリスタを容量のばらつきを少なく設計す
るためには、内部電極の重なり面積をできるだけ小さく
することが必要になるが、請求項3のように、内部電極
の交差角度を略90゜とすることで、内部電極の重なり
面積を確実に小さくするとともに、内部電極の位置ずれ
による重なり面積のばらつきを抑制することが可能にな
り、さらに静電容量が小さく、静電容量及び耐サージ特
性のばらつきの小さい積層型バリスタを得ることが可能
になり、本発明をより実効あらしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)にかかる積
層型バリスタの要部構成を示す分解斜視図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の実施形態1にかかる積
層型バリスタの内部電極パターンを示す平面図、(c)は
内部電極の重なり状態を示す平面透視図である。
【図3】(a)は本発明の実施形態1にかかる積層型バリ
スタの外観構成を示す斜視図、(b)は断面図である。
【図4】本発明の実施形態1にかかる積層型バリスタの
等価回路を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態(実施形態2)にかかる
積層型バリスタの要部構成を示す図であり、(a)はバリ
スタ構成材料を介して互いに対向する一対の内部電極の
うちの一方の内部電極を示す平面図、(b)は他方の内部
電極を示す平面図、(c)は内部電極2a,2bの重なり
状態を示す平面透視図である。
【図6】本発明の実施形態1及び2にかかる積層型バリ
スタについて測定した静電気吸収波形を示す図であり、
(a)は実施形態1の積層型バリスタの静電気吸収波形を
示す図、(b)は実施形態2の積層型バリスタの静電気吸
収波形を示す図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる積層型バリスタにつ
いて静電気吸収波形を測定するのに用いた回路構成を示
す図である。
【図8】本発明の積層型バリスタの変形例を示す平面透
視図である。
【図9】従来の積層型バリスタを示す図であり、(a)は
斜視図、(b)は断面図である。
【図10】従来の積層型バリスタの要部構成を示す分解
斜視図である。
【符号の説明】
1 バリスタ素体 1a バリスタ構成材料層 2a,2b 内部電極 3a,3b 外部電極 4 内部電極が印刷されたセラミックグ
リーンシート 5 内部電極が印刷されていないセラミ
ックグリーンシート 12a,12b 内部電極の先端部 22a,22b 内部電極の基端部 A,B 積層型バリスタ W1,W2 内部電極の先端部の幅 W10,W20 内部電極の基端部の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 鹿間 隆 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 坂本 幸夫 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E034 CA08 CB01 DA02 DA07 DC01 DC10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バリスタ構成材料層と内部電極が交互に積
    層された構造を有する積層型バリスタにおいて、 バリスタ構成材料層を介して積層方向に互いに隣接する
    内部電極が、平面的にみた場合に交差するような態様で
    配設されていることを特徴とする積層型バリスタ。
  2. 【請求項2】前記内部電極の、前記バリスタ構成材料層
    を介して隣接する内部電極と交差する交差部より基端側
    の非交差部の少なくとも一部が、前記交差部よりも幅広
    に形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層
    型バリスタ。
  3. 【請求項3】前記内部電極の、前記バリスタ構成材料層
    を介して隣接する内部電極と交差する角度(交差角度)
    が略90゜であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の積層型バリスタ。
JP2000380220A 2000-12-14 2000-12-14 積層型バリスタ Withdrawn JP2002184609A (ja)

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