JP2666605B2 - 積層型バリスタ - Google Patents

積層型バリスタ

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JP2666605B2 JP3130647A JP13064791A JP2666605B2 JP 2666605 B2 JP2666605 B2 JP 2666605B2 JP 3130647 A JP3130647 A JP 3130647A JP 13064791 A JP13064791 A JP 13064791A JP 2666605 B2 JP2666605 B2 JP 2666605B2
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晃慶 中山
和敬 中村
康信 米田
行雄 坂部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧非直線抵抗体とし
て機能する積層型バリスタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信機等の電子機器の分野におい
ては、小型化,電子部品の集積化が急速に進んでおり、
これに伴ってバリスタにおいても小型化,あるいは低電
圧化の要求が高まっている。このような要求に対応する
ものとして、従来、図3に示すような積層型バリスタが
提案されている(例えば、特公昭58-23921号公報参
照)。この積層型バリスタ10は、半導体セラミックス
層11と内部電極12とを交互に積層し、これを一体焼
成してなる焼結体13の左, 右端面13a,13bに上
記各内部電極12の一端面12aを交互に露出させると
ともに、上記両端面13a,13bに上記内部電極12
の一端面12aに接続される外部電極14を形成して構
成されている。このような積層型バリスタ10では、上
記内部電極12間のセラミックス層11における結晶粒
界で電圧非直線性特性を得るものである。また、上記積
層型バリスタ10のバリスタ電圧を決定する場合、従
来、セラミックス層11の厚さや積層数,及び焼成条件
を設定することによって、セラミックス層11の厚さ方
向における粒界数を制御するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
積層型バリスタでは、焼成時にセラミックスの粒子径を
均一にコントロールすることが難しく、場合によっては
平均粒径の2倍以上に粒子が成長することがある。その
結果、この大きく成長した粒子の部分によってバリスタ
電圧が決定されることから、バリスタ電圧にばらつきが
生じるという問題点かある。また、上記粒径の大きな粒
子の部分に電流が集中し易くなることから、サージ耐量
が低下するという問題もある。
【0004】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たもので、焼成時におけるセラミックス粒子の成長を抑
制してバリスタ電圧のバラツキを防止できるとともに、
サージ耐量の低下を回避できる積層型バリスタを提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、結晶
粒界で電圧非直線特性を得る半導体セラミックス層と内
部電極とが交互に積層されて積層体が形成され、上記内
部電極の一端面のみが積層体の端面に交互に露出され、
上記積層体の両端面に上記内部電極の一端面が接続され
る外部電極が形成されてなる積層型バリスタにおいて、
上記積層体の互いに異なる端面に露出されている内部電
極間にある上記半導体セラミックス層内に、内部電極と
平行にかつ周端面が積層体端面に露出しない酸化マンガ
ンを主成分とする中間膜を介在させたことを特徴として
いる。
【0006】
【作用】本発明に係る積層型バリスタによれば、積層体
の互いに異なる端面に露出されている内部電極間にある
半導体セラミックス層内に、上記内部電極と平行にかつ
周端面が積層体端面に露出しない酸化マンガンを主成分
とする中間膜を介在させたので、焼成時にこの中間膜に
よって不純物濃度が高くなり、セラミックス粒子の成長
が抑制され、その結果、内部電極とセラミックス層との
界面に平行で、かつ均一な粒界面が形成される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1及び図2は本発明の一実施例による積層型バリ
スタを説明するための図である。図において、1は本実
施例の積層型バリスタである。このバリスタ1は直方体
状のもので、ZnOを主成分とする半導体セラミックス
層2とPtからなる内部電極3とを交互に積層し、これ
を一体焼成してなる焼結体4の左, 右端面4a,4bに
Ag/Pdからなる外部電極5を形成して構成されてい
る。また、上記各内部電極3の一端面3aは焼結体4の
左, 右端面4a,4bに交互に導出されており、この端
面3aは上記外部電極5に電気的に接続されている。さ
らに上記各内部電極3の他の部分はセラミックス層2の
内側に位置して焼結体4内に封入されている。なお、上
記焼結体4の上,下面にはダミーとしてのセラミックス
層7が配設されている。
【0008】そして、上記各内部電極3の間の半導体セ
ラミックス層2内には一対の中間膜6,6が介在されて
いる。この各中間膜6はセラミックス中間層2aを介し
て上記内部電極3と平行に配設されている。また上記各
中間膜6の周端面はセラミックス層2の内側に位置して
焼結体4内に封入されている。上記中間膜6は酸化マン
ガンを主成分としこれに酸化コバルト等を添加してなる
ペーストを塗布した後、焼成して形成されたものであ
る。これにより上記セラミックス層2と内部電極3との
界面はセラミックス粒子の成長が抑制された均一な粒界
面となっており、かつ各セラミックス中間層2aの厚さ
方向における結晶粒界数は2以下となっている。
【0009】次に本実施例の積層型バリスタ1の製造方
法について説明する。まず、ZnO( 98.2mol %),Co
2 3(0.5mol%), MnO2 (0.5mol %),Sb2
3(0.3mol%),及びBi2 3(0.5 mol %) を上記各モル
比で混合してなるセラミックス材料粉に、B2 3,Si
2 ,PbO,及びZnOからなるガラス粉末を0.1 重
量%加えて調合し、原料を作成する。さらにこの原料に
有機質バインダを混合して、リバースローラ方式により
厚さ10μmのグリーンシートを形成し、このグリーン
シートを矩形状に切断して多数のセラミックスシート2
aを形成する。
【0010】次に、Ptからなる金属粉末に有機ビヒク
ルを混合して電極ペーストを形成し、このペーストを上
記セラミックスシート2aの上面に印刷して内部電極3
を形成する。この場合、内部電極3の一端面3aがセラ
ミックスシート2aの端縁まで延び、残りの端面はセラ
ミックスシート2aの内側に位置するよう形成する。
【0011】そして、有機ビヒクルに酸化マンガンをM
3 4 に換算して10wt%を添加するとともに、Co2
3 ,及びPr6 11をそれぞれ5wt%添加してペース
トを作成する。このペーストを、別のセラミックスシー
ト2aの上面に印刷して中間膜6を形成する。この中間
膜6は、これの全ての端面がセラミックスシート2aの
周縁より内側に位置するよう形成する。
【0012】次に、図2に示すように、上記内部電極3
が形成されたセラミックスシート2aに中間膜6が形成
されたセラミックスシート2aを2枚重ねて半導体セラ
ミックス層2を形成し、このセラミックス層2を順次積
層する。この場合、セラミックス層2と内部電極3とが
交互に重なり、かつ内部電極3の一端面3aのみがセラ
ミックス層2の左, 右端面に互い違いに露出するよう配
置する。さらにこれの上面,下面に電極ペーストが印刷
されていないセラミックスシート2aを10枚重ねてな
るセラミックス層7を重ねる。次にこれの積層方向に2
t/cm2の圧力を加えて圧着して積層体を形成し、これを
所定寸法に切断する。これにより、図1に示すように、
各内部電極3間にセラミックス中間層2aを挟んで対向
する中間膜6が配置された構造となる。
【0013】そして、上記積層体を、空気中にて1050〜
1150℃の温度で3時間加熱焼成し、焼結体4を得る。こ
の焼成時に中間膜6の不純物濃度が高くなり、これによ
り酸化亜鉛の結晶粒の成長を抑制し、セラミックス粒子
の粒径が均一化されることとなる。最後に、上記焼結体
4の、内部電極3の一端面3aが露出された左, 右端面
4a,4bに、Ag:Pd=7:3の重量比からなる導
体ペーストを塗布した後、焼き付けて外部電極5を形成
する。これにより本実施例の積層型バリスタ1が製造さ
れる。
【0014】このように本実施例によれば、内部電極3
間のセラミックス層2にMnを主成分とする中間膜6を
配設したので、焼成時にこの中間膜6の不純物濃度が上
昇してセラミックス粒子の成長を抑制する。これにより
内部電極3に平行で、かつ均一な粒界面を形成でき、ひ
いてはバリスタ電圧のばらつきを防止できるとともに、
サージ耐量の劣化を回避でき、品質に対する信頼性を向
上できる。なお、上記実施例では内部電極3間に一対の
中間膜6を配設した場合を例にとって説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、セラミックス層の
厚さ,あるいは積層数に応じて適宜選定すればよい。
【0015】
【表1】
【0016】表1は、本実施例の積層型バリスタ1の効
果を確認するために行った試験結果を示す。この試験
は、上記実施例の製造方法により、Mn3 4 の添加量
を1〜40wt%の範囲で変化させて積層型バリスタを作成
した。そして、この各積層型バリスタのバリスタ電圧V
1mA , 制限電圧比V2A/ V1mA , 静電容量PF,8×20μse
c の三角電流波を印加したときのサージ耐量A ,及び電
圧2vを30秒間印加した時の抵抗値MΩを測定した。
なお、比較するために中間膜のない従来の積層型バリス
タについても同様の測定を行った。同表からも明らかな
ように、従来試料の場合は、制限電圧比が1.7,サージ耐
量が30A,絶縁抵抗値が4.25M Ωとなっている。これに対
して本実施例試料(No. 1〜5)の場合は、いずれも制
限電圧比が1.4 〜1.6,サージ耐量が50A と向上してお
り、抵抗値では4.3 〜8.22M Ωと高く漏れ電流も改善さ
れている。また、Mn3 4 の添加量を40wt%にした比
較試料の場合は、サージ耐量が30A と著しく低下してお
り、このことからもMn3 4 の添加量を1〜30wt%内
にする必要がある。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る積層型バリスタによれば、
内部電極間にある半導体セラミックス層内に、上記内部
電極と平行にかつ周端面が積層体端面に露出しない酸化
マンガンを主成分とする中間膜を介在させたので、焼成
時におけるセラミックス粒子の成長を抑制して均一な粒
界面を形成することができ、ひいてはバリスタ電圧のば
らつきを小さくできるとともに、サージ耐量の劣化を回
避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による積層型バリスタを説明
するための縦断面図である。
【図2】上記実施例の積層型バリスタの製造方法を説明
するための分解斜視図である。
【図3】 上記実施例の横断面図である。
【符号の説明】
1 積層型バリスタ 2 半導体セラミックス層 3 内部電極 3a 一端面 4 焼結体(積層体) 4a,4b 焼結体の端面 5 外部電極 6 中間膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康信 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 坂部 行雄 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 平2−73604(JP,A) 特開 昭57−97602(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒界で電圧非直線特性を得る半導体
    セラミックス層と内部電極とが交互に積層されて積層体
    が形成され、上記内部電極の一端面のみが積層体の端面
    に交互に露出され、上記積層体の両端面に上記内部電極
    の一端面が接続される外部電極が形成されてなる積層型
    バリスタにおいて、上記積層体の互いに異なる端面に露
    出されている内部電極間にある上記半導体セラミックス
    層内に、内部電極と平行にかつ周端面が積層体端面に露
    出しない酸化マンガンを主成分とする中間膜を介在させ
    たことを特徴とする積層型バリスタ。
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