JP4084940B2 - 緩衝装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体に作用する衝撃を緩和して物体の損傷等を防止するための緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、緩衝装置が知られており、2つの物体間に介設されて一方の物体から他方の物体へ伝わる衝撃荷重を緩和するために利用されている。例えば、実公昭52−48466号公報には、緩衝装置を利用した遠心分離機の防振構造が開示されている。
【0003】
上記公報に開示された緩衝装置は、コイルばねと、その両端を巡るように複数回巻き付けられたベルトとを備えている。このベルトは、弾性を有しない材料で構成される。コイルばねの両端は、巻かれて輪状となったベルトに固定されている。また、コイルばねの端部近傍には、ピン状の部材が何重にも巻かれたベルトを貫通して設けられている。
【0004】
この緩衝装置に荷重が作用すると、コイルばねが伸縮する。コイルばねが伸縮すると、何重にも巻かれて輪状となったベルトが撓み、隣接するベルトの部分同士が擦れ合う。その際、擦れ合うベルトの部分の間では、摩擦力が生じる。この摩擦力は、コイルばねの伸縮を抑制するように作用する。つまり、緩衝装置に入力された衝撃荷重がコイルばねの変形によって緩和される一方、その後のコイルばねの振動がベルト同士の摩擦によって減衰される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の緩衝装置では、ベルト同士の摩擦により生じる減衰力が安定せず、充分な性能が得られないという問題があった。ここでは、この問題点について説明する。
【0006】
上記緩衝装置で減衰力を発生させるためのベルトは、弾性を有していない。また、何重にも巻かれたベルトには、2箇所にピン状の部材が刺し通されている。つまり、重なり合ったベルト同士は、対向する2箇所でピン状部材により拘束され、ベルト同士の相対移動が規制される。
【0007】
このため、コイルばねが縮むと、何重にも巻かれたベルトの部分のうち内周側に位置する部分は、周方向の長さの変化を吸収できずに皺が寄った状態となってしまう。そして、ベルトに皺が寄ると隣接するベルトの部分同士が離れてしまい、その部分では摩擦力が生じなくなる。このように、従来の緩衝装置では、コイルばねの伸縮に伴ってベルト同士の接触面積が変動してしまい、ベルト同士の摩擦により生じる減衰力が変化してしまっていた。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部材同士の摩擦により減衰力を発生させる緩衝装置において、発生する減衰力の変動を抑制して緩衝装置の性能を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明が講じた第1の解決手段は、2つの物体の間に設けられて一方の物体から他方の物体へ伝わる衝撃を緩和するための緩衝装置を対象としている。そして、上記物体からの荷重を支えるための支持用ばねと、該支持用ばねが伸縮する際に減衰力を生じさせる減衰部材とを備える一方、上記減衰部材には、上記支持用ばねを囲うように該支持用ばねの一端から他端へ亘って設けられる可撓性の外側部材と、上記外側部材の内周面に沿うように湾曲して設けられる板状の弾性体であって上記支持用ばねが伸縮する際に上記外側部材と摺動する内側部材とが設けられるものである。
【0010】
また、上記第1の解決手段において、内側部材は、外側部材における支持用ばねの一方の端部近傍に固定される。
【0011】
また、上記第1の解決手段において、減衰部材における支持用ばねの一端近傍には、弾性を有すると共に、上記支持用ばねの縮み量が所定値以上になると上記減衰部材における支持用ばねの他端近傍に当接する突出部が設けられる。
【0012】
本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、内側部材は、四角形状に形成されると共に、対向する二辺が外側部材の内周面に沿って支持用ばねの一端側から他端側へ向かって延びる姿勢で設けられるものである。
【0013】
本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、外側部材と内側部材の両方がゴム製であるものである。
【0014】
また、上記第3の解決手段において、外側部材の曲げこわさと内側部材の曲げこわさとが互いに相違している。
【0015】
−作用−
上記第1の解決手段では、緩衝装置に支持用ばねと減衰部材とが設けられる。緩衝装置に物体からの荷重が作用すると、その荷重を受けて支持用ばねが伸縮する。支持用ばねが伸縮すると、減衰部材で減衰力が発生する。上記減衰部材には、外側部材と内側部材とが設けられる。外側部材は、支持用ばねを囲うように設けられる。内側部材は、弾性を有する板状の部材である。この板状の内側部材は、外側部材の内周面に沿うように湾曲させられ、外側部材に押し付けられた状態となっている。
【0016】
荷重を受けて支持用ばねが伸縮すると、それに伴って外側部材が撓み、外側部材と内側部材が摺動する。つまり、内側部材は、外側部材に押し付けられた状態で、外側部材と擦り合わされる。そして、外側部材と内側部材に働く摩擦力が、減衰力として作用する。
【0017】
本解決手段において、内側部材は、輪状ではなく板状に形成されている。また、この内側部材は、弾性を有している。このため、外側部材が撓んで内側部材の曲率が大きくなった場合でも、内側部材は、皺になることなく外側部材と接触した状態に保持される。従って、内側部材と外側部材の接触面積は、ほぼ一定に保たれる。
【0018】
また、上記第1の解決手段では、外側部材のうち支持用ばねの一方の端部近傍に位置する部分に内側部材が固定される。この内側部材は、外側部材に固定された部分以外の部分で外側部材と摺動する。
【0019】
また、上記第1の解決手段では、減衰部材のうち支持用ばねの一端近傍に位置する部分に突出部が設けられる。この突出部は、支持用ばねが荷重を受けて縮んだ場合に、その縮み量が所定値以上となると、減衰部材のうち支持用ばねの他端近傍に位置する部分にぶつかる。また、突出部は、弾性を有しており、減衰部材にぶつかると変形する。この状態において、物体から緩衝装置へ加えられた荷重は、支持用ばねと突出部の両方によって支持される。
【0020】
上記第2の解決手段では、内側部材が四角形状に形成される。本解決手段の減衰部材において、内側部材は、一辺とその対辺とが支持用ばねを囲う外側部材の内周面に沿って支持用ばねの一端側から他端側へ向かって延びる姿勢で設けられる。
【0021】
上記第3の解決手段では、外側部材と内側部材の両方について、その材質がゴムとされる。つまり、本解決手段では、内側部材だけでなく外側部材も弾性を有する。また、外側部材を構成するゴムと内側部材を構成するゴムとは、同じ組成のものであってもよいし、異なる組成のものであってもよい。
【0022】
また、上記第3の解決手段では、外側部材と内側部材について、それぞれの「曲げこわさ」(即ち、曲げ剛性)が互いに異なっている。
【0023】
なお、上記第1の解決手段において、内側部材は、長方形状に形成されて長辺が外側部材の周方向に沿う姿勢で設けられると共に、長手方向の中央部が外側部材に固定されていてもよい。この場合、内側部材は、その長辺が支持用ばねを囲う外側部材の周方向に沿うように設けられる。また、長方形状の内側部材は、その長手方向の中央部が外側部材に固定される。従って、内側部材は、その中央部から両端に向かって延びる部分が外側部材と摺動する。
【0024】
また、その場合において、内側部材の長辺は、外側部材が撓んだ状態で上記内側部材の長手方向の端部同士が当接しないような長さとなっていてもよい。この場合、内側部材は、外側部材が撓んだ状態においても内側部材の端部が互いにぶつかり合わないような長さに形成される。従って、外側部材が撓んだ際にも、内側部材の端部同士が当接して内側部材が外側部材から離れてしまうことは無い。
【0025】
このように、長方形状に形成された内側部材の長辺が所定の長さとされ、外側部材が撓んだ状態でも内側部材の端部同士が当接しないようにすると、比較的大きな加重が緩衝装置に作用して外側部材が大きく撓んだ場合でも、内側部材の両端部が互いにぶつかり合って内側部材が外側部材から離れてしまうのを確実に回避できる。従って、本解決手段によれば、減衰部材で生じる減衰力の変化を一層確実に抑制でき、緩衝装置の更なる性能向上を図ることができる。
【0026】
また、上記第1の解決手段では、外側部材と内側部材の両方をゴム製とし、内側部材を外側部材と一体に形成してもよい。この場合には、一度の成型工程で外側部材と内側部材の両方を成型することが可能となる。従って、本解決手段によれば、減衰部材の製造工程を簡略化でき、緩衝装置の製造コストを削減することが可能となる。
【0027】
また、上記第3の解決手段では、内側部材の曲げこわさが外側部材の曲げこわさよりも大きくなっていてもよい。この場合は、支持用ばねを囲う外側部材よりも、外側部材の内周面に沿って湾曲する内側部材の方が曲がりにくくなる。このため、両者の「曲げこわさ」が同じ場合に比べ、内側部材が外側部材に強く押し付けられた状態となる。即ち、内側部材の外側面と外側部材の内周面とに作用する垂直荷重が大きくなる。従って、この場合には、内側部材と外側部材の間に作用する摩擦力を大きくすることができ、減衰部材で発生する減衰力を増大させることが可能となる。
【0028】
【発明の効果】
本発明では、減衰力を発生させるために外側部材と摺動する内側部材を、板状の弾性体によって構成している。このため、比較的大きな荷重が緩衝装置に作用して外側部材が大きく撓んだ場合でも、内側部材と外側部材を確実に接触させて内側部材と外側部材の接触面積を一定に保持することが可能となる。
【0029】
つまり、緩衝装置に作用する荷重の大小に拘わらず、減衰部材における内側部材と外側部材の接触面積を一定に保ち、内側部材と外側部材の間に作用する摩擦力、即ち減衰部材で生じる減衰力の変化を抑制することができる。従って、本発明によれば、減衰部材において安定した減衰力を発生させることができ、緩衝装置の性能を向上させることが可能となる。
【0030】
また、本発明によれば、支持用ばねの縮み量が所定値以上となった状態において、支持用ばねと弾性を有する突出部との両方によって荷重を支えることができる。このため、比較的大きな荷重が緩衝装置に作用した場合であっても、例えば支持用ばねが全屈状態となって破損するといった事態を回避でき、緩衝装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る緩衝装置10は、減衰部材20と支持用ばね30とを備えている。また、この緩衝装置10には、一対の取付金具31が設けられている。
【0033】
上記減衰部材20は、何れもゴム製の外側部材21及び内側部材22を備えている。外側部材21は、エンドレスの帯状に形成されている。一方、内側部材22は、長方形の板状に形成されている。長方形状の内側部材22は、短辺の長さが外側部材21の幅Wと等しく、長辺の長さが外側部材21の内周長の2/3程度となっている。つまり、外側部材21の周方向に沿う内側部材22の長辺は、その長さが外側部材21の内周長よりも短くなっている。また、外側部材21の厚みt1と内側部材22の厚みt2とは、ほぼ等しくなっている。
【0034】
内側部材22は、その長手方向が外側部材21の周方向と一致する姿勢で、輪状となった外側部材21の内側に設けられている。この内側部材22は、その長手方向の中央部23が外側部材21に固定されている。具体的には、外側部材21の内周面にやや盛り上がった部分が形成され、この部分に内側部材22の中央部23が固着されている。
【0035】
内側部材22において、その中央部23から図1における左右の端部へ向かって延びる部分は、摺動部24を構成している。内側部材22が外側部材21に固定された状態では、内側部材22の摺動部24が外側部材21の内周面に沿って湾曲した状態となる。つまり、元々は平板状である摺動部24は、外側部材21に沿って湾曲し、自らの弾性によって外側部材21の内周面に押し付けられた状態となっている。
【0036】
上記減衰部材20には、2つの貫通孔25,26が形成されている。第一貫通孔25は、減衰部材20のうち内側部材22が外側部材21に固着された部分に形成されている。この第一貫通孔25は、減衰部材20の幅方向の中央付近に形成され、外側部材21と内側部材22の両方を貫通している。一方、第二貫通孔26は、減衰部材20における第一貫通孔25に対向する箇所に形成されている。この第二貫通孔26は、減衰部材20の幅方向の中央付近に形成され、外側部材21を貫通している。
【0037】
上記減衰部材20には、ゴム製のストッパ27が設けられている。このストッパ27は、突出部を構成している。具体的に、ストッパ27は、減衰部材20における第二貫通孔26の両側、即ち図1における紙面の手前側と奥側に1つずつ設けられている。また、ストッパ27は、外側部材21と一体に形成され、外側部材21の内周面から突出している。更に、このストッパ27は、図1に現れる断面形状が半円状となっている。
【0038】
上述のように、上記減衰部材20の外側部材21と内側部材22は、何れもゴム製である。外側部材21や内側部材22を構成するゴムとしては、例えばニトリルゴムやアクリルゴム等の極性の強い合成ゴムをベースとした高減衰性のゴムを用いるのが望ましい。また、減衰部材20の成型工程では、外側部材21になる未加硫ゴムと内側部材22になる未加硫ゴムとを1つの型へ入れて加硫成型することにより、外側部材21と内側部材22とが一体に形成される。
【0039】
上記減衰部材20では、外側部材21を構成するゴムの硬度と、内側部材22を構成するゴムの硬度とが互いに相違している。具体的に、内側部材22のゴム硬度は、外側部材21のゴム硬度よりも10〜20程度大きくなっている。尚、ここで示すゴム硬度の値は、「JIS K 6253」に規定されたデュロメータ硬さであってタイプAデュロメータを用いた試験により得られた値である。また、内側部材22のゴム硬度はA50以上A70以下とするのが望ましく、外側部材21のゴム硬度はA30以上A60以下とするのが望ましい。
【0040】
このように内側部材22のゴム硬度を外側部材21のゴム硬度よりも大きくすると、内側部材22の「曲げこわさ」が外側部材21の「曲げこわさ」よりも大きくなる。つまり、外側部材21よりも曲がりにくい内側部材22が、外側部材21の内周面に沿って湾曲させられることとなる。従って、内側部材22のゴム硬度が大きいほど、内側部材22が外側部材21に強く押し付けられる。
【0041】
上記支持用ばね30は、コイルばねによって構成され、減衰部材20の第一及び第二貫通孔25,26に挿通されている。つまり、支持用ばね30は、輪状に形成された外側部材21に対して、その径方向に架け渡された状態で設けられている。
【0042】
上記取付金具31は、平板部32とボルト部33とによって構成されている。平板部32は、長方形板状に形成されている。この平板部32は、その長辺の長さが減衰部材20の幅Wと等しく、その短辺の長さが支持用ばね30の直径よりもやや長くなっている。一方、ボルト部33は、雄ねじを構成しており、平板部32における表面の中央付近に突設されている。
【0043】
上記取付金具31は、支持用ばね30の各端に1つずつ設けられている。具体的に、取付金具31は、平板部32におけるボルト部33と反対側の裏面が支持用ばね30の端部と接合されている。また、各取付金具31の平板部32は、減衰部材20の外側部材21に固定されている。具体的に、取付金具31は、平板部32の裏面が外側部材21の外周面に接着されている。
【0044】
このように、減衰部材20の外側部材21は、支持用ばね30と共に取付金具31の平板部32に固定されている。この状態で、外側部材21は、横長の長円形状あるいは楕円形状となっている。また、支持用ばね30は、その伸縮方向が外側部材21の短径方向と一致する姿勢となっている。そして、外側部材21の円弧状に湾曲した部分が支持用ばね30の左右両側に形成され、この外側部材21の円弧状の部分に対して内側部材22の摺動部24が湾曲した状態で押し付けられる。
【0045】
つまり、上記緩衝装置10では、減衰部材20の外側部材21が支持用ばね30を囲うようにその一端から他端に亘って設けられた状態となっている。そして、この緩衝装置10では、荷重を受けて支持用ばね30が伸縮すると、減衰部材20の外側部材21が撓み、外側部材21と内側部材22が摺動して減衰力が発生する。
【0046】
−緩衝装置の動作−
上記緩衝装置10の動作について、この緩衝装置10を手押し用の台車60に適用した場合を例に説明する。
【0047】
図3に示すように、台車60の荷台61は、長方形板状に形成され、その下面の四隅にキャスター62が設けられている。荷台61の一端には、その上面にパイプ製のハンドル63が立設されている。荷台61の上面には、本実施形態に係る緩衝装置10を介して搭載板64が取り付けられている。この搭載板64は、長方形板状に形成されている。
【0048】
上記緩衝装置10は、搭載板64の下面の四隅に1つずつ設けられている。つまり、緩衝装置10は、荷台61と搭載板64の間に設けられている。その際、緩衝装置10は、図1における下側のボルト部33で荷台61に固定され、同図における上側のボルト部33で搭載板64に固定される。
【0049】
例えば、上記台車60のキャスター62が段差を乗り越える際には、緩衝装置10に対して荷台61からの衝撃荷重が作用する。緩衝装置10に荷重が加わると、支持用ばね30が縮み、減衰部材20の外側部材21が撓んで内側部材22の摺動部24と外側部材21が擦れ合う。その後、支持用ばね30は伸縮を繰り返すが、その間は内側部材22の摺動部24と外側部材21が摺動し続ける。そして、外側部材21と内側部材22の間の摩擦力が減衰力として作用し、支持用ばね30の伸縮が次第に収束する。
【0050】
このように、上記台車60では、荷台61に加えられた衝撃荷重は、緩衝装置10によって緩和されてから搭載板64に作用する。従って、搭載板64に載せられた荷物に作用する衝撃荷重が低減され、荷物の損傷等が回避される。
【0051】
ここで、本実施形態の緩衝装置10では、長方形状の内側部材22が外側部材21の周方向に沿って設けられると共に、内側部材22の長さが外側部材21の内周長よりも短くなっている。従って、緩衝装置10に大荷重が作用して外側部材21が大きく撓んだ場合であっても、内側部材22と外側部材21の相対移動が制限されて内側部材22が皺になることは無く、内側部材22の摺動部24は外側部材21に密着した状態に保たれる。また、内側部材22における摺動部24の端部同士が当たることは無く、それによって内側部材22が外側部材21から離れてしまうことも無い。
【0052】
また、例えば、上記台車60が比較的高い段差を乗り越える場合には、緩衝装置10に比較的大きな荷重が作用して支持用ばね30が縮み量が大きくなる。このような場合には、減衰部材20が大きく撓み、支持用ばね30が全屈状態となる前にストッパ27が内側部材22の中央部23に当接する。そして、このストッパ27は、内側部材22に当接して押し潰され、支持用ばね30と共に緩衝装置10に作用した荷重を支える。
【0053】
−実施形態の効果−
本実施形態では、減衰力を発生させるために外側部材21と摺動する内側部材22を、ゴム製の板状体によって構成している。このため、緩衝装置10が比較的大きな荷重を受けて外側部材21が大きく撓んだ場合でも、内側部材22と外側部材21を確実に接触させて内側部材22と外側部材21の接触面積を一定に保持することが可能となる。
【0054】
つまり、緩衝装置10に作用する荷重の大小に拘わらず、減衰部材20における内側部材22と外側部材21の接触面積を一定に保つことができ、内側部材22と外側部材21の間に作用する摩擦力、即ち減衰部材20で生じる減衰力の変化を抑制することができる。従って、本実施形態によれば、減衰部材20において安定した減衰力を発生させることができ、緩衝装置10の性能を向上させることが可能となる。
【0055】
また、本実施形態では、内側部材22を長方形状に形成し、その中央部23を外側部材21における支持用ばね30の端部近傍に固定している。このため、支持用ばね30の左右両側に形成された外側部材21の円弧状の部分に対し、内側部材22の摺動部24を確実に密着させることができる。従って、本実施形態によれば、外側部材21と内側部材22の接触面積を充分に確保することができ、両者の摺動によって減衰力を確実に発生させることができる。
【0056】
また、本実施形態では、長方形状に形成された内側部材22の長辺が所定の長さとされ、外側部材21が撓んだ状態でも内側部材22の端部同士が当接しないようになっている。このため、緩衝装置10が比較的大きな加重を受けて外側部材21が大きく撓んだ場合でも、内側部材22の両端部が互いにぶつかり合って内側部材22が外側部材21から離れてしまうのを確実に回避できる。従って、本実施形態では、内側部材22を所定の形状とすることによって、減衰部材20で生じる減衰力の変化を一層確実に抑制でき、緩衝装置10の更なる性能向上を図ることができる。
【0057】
また、本実施形態では、内側部材22と外側部材21とでゴム硬度を相違させ、内側部材22の「曲げこわさ」を外側部材21の「曲げこわさ」よりも大きくしている。このため、両者の「曲げこわさ」が等しい場合に比べ、内側部材22を外側部材21に強く押し付けることができる。即ち、内側部材22の外側面と外側部材21の内周面とに作用する垂直荷重を大きくすることができる。従って、本実施形態によれば、内側部材22と外側部材21の間に作用する摩擦力を大きくすることができ、減衰部材20で生じる減衰力を増大させることが可能となる。
【0058】
また、本実施形態によれば、支持用ばね30の縮み量が所定値以上となった場合には、支持用ばね30が全屈する前にストッパ27を内側部材22の内側面に当接させ、支持用ばね30と弾性を有するストッパ27との両方によって荷重を支えることができる。このため、比較的大きな荷重が緩衝装置10に作用した場合であっても、支持用ばね30が全屈状態となって破損するといった事態を回避でき、緩衝装置10の信頼性を向上させることが可能となる。
【0059】
また、本実施形態では、何れもゴム製の外側部材21と内側部材22とを一体に形成している。このため、加硫成型を一回行うだけで外側部材21と内側部材22の両方を一度に成型することが可能となる。従って、本実施形態によれば、減衰部材20の製造工程を簡略化でき、緩衝装置10の製造コストを削減することが可能となる。
【0060】
−第1の変形例−
上記実施形態の減衰部材20では、外側部材21をエンドレスの帯状に形成しているが、これに代えて次のような構成としてもよい。
【0061】
図4に示すように、本変形例では、外側部材21を長方形の平板状に形成しておき、その外側部材21の端面同士を突き合わせて接着することによって、輪状の外側部材21を形成している。この場合、外側部材21は、その長手方向の中央部の外側面が一方の取付金具31の平板部32に接着され、その両端部の外側面が他方の取付金具31の平板部32に接着される。本変形例において、両端面が接着された外側部材21の周長は、両端面が接着される前の外側部材21の長辺の長さと等しくなる。また、同図に示すように、本変形例では、外側部材21の各端部にストッパ27を1つずつ形成してもよい。
【0062】
尚、本変形例で外側部材21を輪状に形成する際には、外側部材21の端面同士を接着しているが、これに代えて、外側部材21の端部同士を機械的に係止する構成としてもよい。例えば、取付金具31の平板部32にピン状の部材を突設し、このピン状部材を外側部材21の端部に刺し通すことによって、外側部材21を輪状に形成してもよい。
【0063】
−第2の変形例−
上記実施形態の減衰部材20では、外側部材21と内側部材22とを一体に形成しているが、これに代えて、外側部材21と内側部材22を別体に形成してもよい。
【0064】
図5に示すように、本変形例では、エンドレスの輪状の外側部材21と長方形状の内側部材22とが別々に加硫成型され、外側部材21の内周面に沿って内側部材22が設けられる。そして、内側部材22における長手方向の中央部23が、外側部材21における支持用ばね30の端部近傍の内周面に固定される。
【0065】
その際、内側部材22における中央部23の内側面には、平板状の固定用金具34が設けられる。また、外側部材21の外周面には、取付金具31の平板部32が接着されている。そして、外側部材21と内側部材22とは、重ね合わされた状態で取付金具31の平板部32と固定用金具34とによって挟み込まれ、これによって内側部材22が外側部材21に固定される。
【0066】
尚、本変形例では、固定用金具34と取付金具31の平板部32とを利用して内側部材22を外側部材21に固定しているが、これに代えて、内側部材22を外側部材21に接着するようにしてもよい。
【0067】
−第3の変形例−
上記実施形態では、減衰部材20に一つの内側部材22を設けてその中央部23を外側部材21に固着させているが、これに代えて次のような構成としてもよい。
【0068】
図6に示すように、本変形例では、減衰部材20に二つの内側部材41が設けられている。各内側部材41は、それぞれが四角形状に形成され、その対向する二辺が外側部材21の周方向に沿う姿勢で設けられている。また、各内側部材41は、一方の端部が外側部材21における支持用ばね30の端部近傍の内周面に固着されている。更に、各内側部材41では、外側部材21に固着された部分以外の部分が摺動部42を構成し、この摺動部42が外側部材21と摺動する。
【0069】
−第4の変形例−
上記実施形態では、減衰部材20に一つの内側部材22を設けているが、これに代えて次のような構成としてもよい。
【0070】
図7に示すように、本変形例の減衰部材20では、互いに重ね合わされた複数の内側部材22,51が外側部材21に取り付けられる。具体的に、本変形例では、二枚の内側部材22,51が上下に重ねられている。また、これら二枚の内側部材22,51は、外側部材21と一体に形成されている。
【0071】
下側に位置する第一の内側部材22は、上記実施形態のものと同様に構成されている。即ち、第一の内側部材22は、所定長さの長方形状に形成され、その長手方向の中央部23が外側部材21における支持用ばね30の端部近傍に固着されている。
【0072】
一方、上側に位置する第二の内側部材51は、第一の内側部材22よりもやや短い長方形状のゴム板によって構成されている。この第二の内側部材51は、その長手方向の中央部52が第一の内側部材22の中央部23に固着されている。また、第二の内側部材51では、その中央部52から図7における左右の端部へ向けて延びる部分が摺動部53を構成し、この摺動部53が第一の内側部材22の摺動部24と摺動する。
【0073】
本変形例の緩衝装置10に荷重が作用して支持用ばね30が伸縮すると、第一の内側部材22が外側部材21と摺動すると同時に、第二の内側部材51が第一の内側部材22と摺動する。従って、第一の内側部材22と外側部材21の間の摩擦力だけでなく、第二の内側部材51と第一の内側部材22の間の摩擦力も減衰力として作用する。
【0074】
このように、上記実施形態に係る緩衝装置10の減衰部材20は、それぞれが板状の弾性体であって互いに摺動可能な状態で積層された複数の内側部材22,51を備え、上記支持用ばね30が伸縮する際に外側部材21と1つの内側部材22が摺動すると共に複数の内側部材22,51同士が摺動するように構成されていてもよい。
【0075】
尚、本変形例では外側部材21と二枚の内側部材22,51とを全て一体に形成しているが、これに代えて、外側部材21と各内側部材22,51をそれぞれ個別に形成してもよい。また、例えば、外側部材21と第一の内側部材22を一体として第二の内側部材51だけを別体としてもよく、二枚の内側部材22,51を一体として外側部材21だけを別体としてもよい。
【0076】
−第5の変形例−
上記実施形態では、内側部材22と外側部材21とでゴム硬度を相違させることによって両者の「曲げこわさ」を相違させているが、これに代えて、内側部材22と外側部材21とで厚みを相違させることによって両者の「曲げこわさ」を相違させてもよい。つまり、内側部材22の厚みt2を外側部材21の厚みt1よりも大きくすることによっても、内側部材22の「曲げこわさ」を外側部材21の「曲げこわさ」よりも大きくすることが可能である。
【0077】
また、内側部材22の形状を変更することによって、内側部材22の「曲げこわさ」を増大させるようにしてもよい。例えば、内側部材22にその長手方向に沿って延びるリブ状の突起を設け、それによって内側部材22の「曲げこわさ」を増大させることも可能である。
【0078】
本変形例によれば、内側部材22と外側部材21とで「曲げこわさ」を相違させる場合であっても、硬度や組成が同じゴムを内側部材22や外側部材21の材料として用いることができる。このため、内側部材22と外側部材21とでゴム硬度を相違させる場合に比べ、材料の管理等の生産管理を簡素化することができ、製造コストの更なる低減が可能となる。
【0079】
尚、内側部材22と外側部材21について、両者のゴム硬度を相違させた上で、更に両者の厚みや形状を相違させるようにしてもよい。
【0080】
−その他の変形例−
上記実施形態では、内側部材22の「曲げこわさ」を外側部材21の「曲げこわさ」よりも大きくしているが、内側部材22や外側部材21の「曲げこわさ」をどの様に設定するかは設計事項である。つまり、上記緩衝装置10において、内側部材22や外側部材21の「曲げこわさ」は、必要とされる特性が得られるように適宜定められるものである。従って、場合によっては、外側部材21の「曲げこわさ」が内側部材22の「曲げこわさ」よりも大きくなってもよい。
【0081】
また、上記実施形態の外側部材21と内側部材22については、両者が組成のゴムで構成されていてもよいし、異なる組成のゴムで構成されていてもよい。更に、上記実施形態では、外側部材21と内側部材22の両方をゴム製としているが、外側部材21は必ずしもゴム製であることを要しない。つまり、外側部材21については、可撓性を有して支持用ばね30の伸縮に伴って撓むものであればよく、例えば厚手の帆布等によって構成されていてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、緩衝装置10に作用する荷重の殆ど全てを支持用ばね30で支えているが、これに代えて、減衰部材20における外側部材21のゴム硬度を大きくし、支持用ばね30と外側部材21の両方で緩衝装置10に作用する荷重を支えるようにしてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、内側部材22の摺動部24が下から上に向かって延びる姿勢で緩衝装置10を使用しているが(図3を参照)、この緩衝装置10を上下逆さまの姿勢で使用してもよい。この緩衝装置10は、設置される姿勢の如何に拘わらず同等の機能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る緩衝装置の正面図である。
【図2】 図1におけるA-A断面を示す緩衝装置の断面図である。
【図3】 実施形態に係る緩衝装置を用いた台車の概略構成図である。
【図4】 実施形態の第1の変形例に係る緩衝装置の正面図である。
【図5】 実施形態の第2の変形例に係る緩衝装置の正面図である。
【図6】 実施形態の第3の変形例に係る緩衝装置の正面図である。
【図7】 実施形態の第4の変形例に係る緩衝装置の正面図である。
【符号の説明】
10 緩衝装置
20 減衰部材
21 外側部材
22 内側部材
23 中央部
27 ストッパ(突出部)
30 支持用ばね
41 内側部材
Claims (3)
- 2つの物体の間に設けられて一方の物体から他方の物体へ伝わる衝撃を緩和するための緩衝装置であって、
上記物体からの荷重を支えるための支持用ばねと、該支持用ばねが伸縮する際に減衰力を生じさせる減衰部材とを備える一方、
上記減衰部材には、上記支持用ばねを囲うように該支持用ばねの一端から他端へ亘って設けられる可撓性の外側部材と、上記外側部材の内周面に沿うように湾曲して設けられる板状の弾性体であって上記支持用ばねが伸縮する際に上記外側部材と摺動する内側部材とが設けられ、
上記内側部材は、外側部材における支持用ばねの一方の端部近傍に固定され、
上記減衰部材における支持用ばねの一端近傍には、弾性を有すると共に、上記支持用ばねの縮み量が所定値以上になると上記減衰部材における支持用ばねの他端近傍に当接する突出部が設けられている緩衝装置。 - 請求項1記載の緩衝装置において、
内側部材は、四角形状に形成されると共に、対向する二辺が外側部材の内周面に沿って支持用ばねの一端側から他端側へ向かって延びる姿勢で設けられている緩衝装置。 - 請求項1又は2記載の緩衝装置において、
外側部材と内側部材の両方がゴム製であり、
上記外側部材の曲げこわさと上記内側部材の曲げこわさとが互いに相違している緩衝装置。
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