JP4078392B1 - 熱発電素子を用いた発電方法、熱発電素子とその製造方法、ならびに熱発電デバイス - Google Patents

熱発電素子を用いた発電方法、熱発電素子とその製造方法、ならびに熱発電デバイス Download PDF

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Abstract

従来よりも高い熱発電性能を有し、より多くの用途への応用が可能となる、熱発電素子を用いた発電方法、熱発電素子および熱発電デバイスを提供する。互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、第1および第2の電極に狭持され、かつ第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体とを備え、積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、Bi層および金属層の積層面は、第1の電極と第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、素子における上記方向に垂直な方向の温度差により、第1および第2の電極間に電位差が発生する熱発電素子、ならびに当該素子を用いた発電方法および熱発電デバイスとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギーから直接的に電気エネルギーを得る方法である、熱発電素子を用いた発電方法に関する。また、本発明は、熱エネルギーを直接電気エネルギーへ変換する熱発電素子とその製造方法、ならびに熱発電デバイスに関する。
熱発電は、物質の両端に印加された温度差に比例して起電力が生じるゼーベック効果を利用し、熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する技術である。この技術は、僻地用電源、宇宙用電源、軍事用電源などで実用化されている。
従来の熱発電素子では、キャリアの符号が異なる「p形半導体」と「n形半導体」とを、熱的に並列に、かつ電気的に直列に組み合わせた、いわゆる「π型構造」と呼ばれる構成をとることが一般的である。
熱発電素子に用いられる熱電材料の性能は、一般に、性能指数Z、またはZに絶対温度を乗じて無次元化した性能指数ZTにより評価される。ZTは、熱電材料のゼーベック係数S、電気抵抗率ρ、および熱伝導率κを用いて、式ZT=S2/ρκと記述できる。また、ゼーベック係数Sと電気抵抗率ρのみを考慮した指数であるS2/ρは、パワーファクター(出力因子)とも呼ばれ、温度差を一定とした場合における熱電材料の発電性能を評価する基準となる。
現在、熱電材料として実用化されているBi2Te3は、ZTが1程度、パワーファクターが40〜50μW/(cm・K2)であり、比較的高い熱発電性能を有するが、それでも上記π型構造を有する素子とした場合には高い熱発電性能の確保が難しく、より多くの用途での実用に足るほどには至っていない。
一方、π型構造とは異なる構造を有する素子として、自然に存在する、または人工的に作製された積層構造における熱電気特性の異方性を利用した素子が古くから提案されている(Thermoelectrics Handbook,Chapter 45 "Anisotropic Thermoelements",CRC Press (2006):文献1)。しかし文献1によれば、このような素子ではZTの改善が困難であることから、熱発電の用途ではなく、主に赤外線センサなど、測定分野の用途を想定した開発がなされている。
また、これと類似の構造を有する熱電材料として、Fe−Si系材料に代表される熱電特性を有する材料と、SiO2に代表される厚さ100nm以下の絶縁材料とを、基板上に縞状に交互に配列させた材料が、特開平6−310766号公報(文献2)に開示されている。文献2によれば、このような微細構造を有する材料では、熱電特性を有するFe−Si系材料を単独で用いた場合に比べて、ゼーベック係数Sを向上できる一方、絶縁材料の含有により電気抵抗率ρが増大する。このため、素子としたときの内部抵抗が増大して、得られる電力が却って低下する。
積層構造を有するその他の熱電材料として、例えば、国際公開第00/076006号パンフレット(文献3)には、半金属、金属、または合成樹脂からなる層状体を備えた材料が開示されている。当該材料は、従来のπ型構造と同様に、層状体を構成する各層の積層方向に温度差を印加し、当該方向と同じ方向に対向するように配置された一対の電極を介して電力を取り出す構成が前提となっており、文献3に開示の素子は、本質的には文献1に開示の素子とは異なる。
上述したように、従来の熱電材料では、より多くの用途で実用に足るだけの十分な熱発電性能を実現できない。本発明者らは、積層体を用いた熱発電素子について鋭意研究を重ねた結果、Bi(ビスマス)および金属からなる積層体を用い、当該積層体を狭持する電極同士が対向する方向に対して、積層体の積層面を傾斜させることにより、Bi2Te3に代表されるBi系材料を熱電材料として単独で用いた場合に比べて、素子のパワーファクターを増大でき、熱発電特性を大きく向上できるという意外な知見を見出し、この知見に基づいて本発明に到達するに至った。
即ち、本発明の熱発電素子を用いた発電方法は、熱発電素子に温度差を発生させて前記素子から電力を得る方法であって、前記素子は、互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体とを備え、前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、前記素子における前記方向に垂直な方向に温度差を発生させることにより、前記第1および第2の電極を介して電力を得る方法である。
本発明の熱発電素子は、互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体とを備え、前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、前記素子における前記方向に垂直な方向の温度差により、前記第1および第2の電極間に電位差が発生する素子である。
本発明の熱発電素子の製造方法は、互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、前記第1および第2の電極に狭持され、かつ、前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体とを備え、前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、前記素子における前記方向に垂直な方向の温度差により、前記第1および第2の電極間に電位差が発生する熱発電素子の製造方法であって、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された原板を、前記Bi層および前記金属層の積層面を斜めに横断するように切り出し、得られた積層体に、互いに対向し、かつその対向する方向が前記積層面を横断するように前記第1および第2の電極を配置する方法である。
本発明の熱発電デバイスは、支持板と、前記支持板上に配置された熱発電素子とを備え、前記素子は、互いに対向して配置された第1および第2の電極と、前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体とを備え、前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記一対の電極が互いに対向する方向に対して傾斜しており、前記素子は、前記方向に垂直な方向が、前記支持板における前記素子が配置された面に垂直な方向と一致するように、前記支持板上に配置され、前記支持板の前記面に垂直な方向に温度差を発生させることにより、前記一対の電極を介して電力が得られるデバイスである。
本発明の発電方法、熱発電素子および熱発電デバイスによれば、BiTe3に代表される従来の熱電材料を用いた発電方法、熱発電素子および熱発電デバイスに比べて、高い熱発電特性を実現できる。本発明は、熱エネルギーと電気エネルギーとの間のエネルギー変換の効率を向上させ、熱発電の様々な分野への応用を促進させる効果を有しており、工業的に高い価値を有する。
本発明の発電方法では、積層体におけるBi層および金属層の積層面が、第1の電極と第2の電極とが対向する方向に対して傾斜する角度(傾斜角)θは、20°以上60°以下であってもよく、20°以上50°以下であってもよい。
本発明の発電方法では、金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含んでもよく、Cu、AgまたはAuを含むことが好ましく、CuまたはAgを含むことがより好ましい。
本発明の発電方法では、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあってもよく、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあることが好ましい。
本発明の発電方法では、素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上であってもよい。
本発明の発電方法では、金属層がAl、Cu、Ag、またはAuを含み、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあってもよい。
本発明の発電方法では、金属層がCuまたはAgを含み、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあってもよく、このとき、素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上であってもよい。
本発明の熱発電素子では、積層体におけるBi層および金属層の積層面が、第1の電極と第2の電極とが対向する方向に対して傾斜する角度(傾斜角)θは、20°以上60°以下であってもよく、20°以上50°以下であってもよい。
本発明の熱発電素子では、金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含んでもよく、Cu、AgまたはAuを含むことが好ましく、CuまたはAgを含むことがより好ましい。
本発明の熱発電素子では、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあってもよく、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあることが好ましい。
本発明の熱発電素子では、素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上であってもよい。
本発明の熱発電素子では、金属層がAl、Cu、Ag、またはAuを含み、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあってもよい。
本発明の熱発電素子では、金属層がCuまたはAgを含み、金属層とBi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあってもよく、このとき、素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上であってもよい。
本発明の熱発電デバイスは、2以上の上記熱発電素子を備えていてもよく、このとき、当該素子同士が、上記電極を介して電気的に直列に接続されていてもよいし、上記電極を介して電気的に並列に接続されていてもよい。
(熱発電素子)
図1に、本発明の熱発電素子の一例を示す。図1に示す熱発電素子1は、互いに対向して配置された第1の電極11および第2の電極12と、第1の電極11および第2の電極12に狭持され、かつ双方の電極に電気的に接続された積層体13とを備える。積層体13は、第1の電極11および第2の電極12の主面に接続されており、双方の電極の主面は互いに平行である。なお、図1に示す積層体13の形状は直方体であり、第1の電極11および第2の電極12は、その対向する一対の面上に配置されている。第1および第2の電極の表面と、第1および第2の電極が対向する方向(対向方向17)とは、直交している。
積層体13は、Bi層14と、Biとは異なる金属からなる金属層15とが交互に積層された構造を有し、各層の積層面は(各層の主面に平行な方向16)は、対向方向17に対して傾斜角θだけ傾斜している。
素子1では、対向方向17に対して垂直な方向18の温度差により、第1の電極11と第2の電極12との間に電位差が発生する。即ち、素子1における、対向方向17に対して垂直な方向18に温度差を発生させることにより、第1の電極11および第2の電極12を介して電力を取り出すことができる。
具体的には、例えば、図2に示すように、素子1の積層体13における電極11、12を配置していない一方の面に高温部22を、他方の面に低温部23を密着させて、電極11、12の対向方向17に対して垂直な方向18に温度差を印加することにより、電極11、12間に電位差を発生させ、両電極を介して電力を取り出すことができる。これに対して、π型構造を有する従来の熱発電素子では、温度差を印加する方向に対して平行な方向にのみ起電力が生じ、垂直な方向には起電力は生じない。このため、従来の熱発電素子では、電力を取り出す一対の電極間に温度差を印加する必要がある。なお、素子1における第1の電極11と第2の電極12の対向方向17、および、温度差を発生させる方向18は、いずれも、積層体13における各層の積層面を横断している。また、温度差を発生させる方向18は、電極11、12の対向方向17に対して、ほぼ垂直であればよい(同様に、本明細書における「垂直」とは、「ほぼ垂直」であればよい)。
従来、文献2に開示されているように、熱発電素子のゼーベック係数Sと電気抵抗率ρとをともに改善し、素子のパワーファクターを増大させることは困難であった。これに対して素子1では、Bi2Te3に代表されるBi系材料を熱電材料として単独で用いた場合に比べて、素子のパワーファクターを増大でき、高い熱発電特性を得ることができる。
金属層15は、Bi以外の金属からなればよいが、熱伝導率κが高く、かつ電気抵抗率ρが小さい金属を含むことが好ましく、例えば、Al、Cu、AgまたはAuを含む金属層15であってもよい。Cu、AgまたはAuを含む金属層15、特にCuまたはAgを含む金属層15とすることにより、より高い熱発電特性を得ることができる。なお、金属層15は、これらの金属を単独で、あるいは合金として含んでいてもよい。
第1の電極11および第2の電極12には、導電性に優れる材料を用いることが好ましい。例えば、Cu、Ag、Mo、W、Al、Ti、Cr、Au、Pt、Inなどの金属、あるいは、TiN、スズ添加酸化インジウム(ITO)、SnO2などの窒化物または酸化物を用いてもよい。その他、ハンダや導電性ペーストなどを電極として用いることもできる。
詳細は実施例に後述するが、本発明者らは様々な条件を検討することにより、積層体13を構成する各層の積層面と電極11、12の対向方向17とがなす傾斜角θ、ならびにBi層14と金属層15との厚さの比によっては、素子1のパワーファクターをさらに向上させ、より高い熱発電特性が得られることを見出した。
傾斜角θは、20°以上60°以下が好ましく、20°以上50°以下がより好ましい。
金属層15とBi層14との厚さの比は、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあることが好ましく、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあることがより好ましい。
金属層15の種類と上記厚さの比との組み合わせの観点からは、金属層15がAl、Cu、Ag、またはAuを含み、金属層15とBi層14との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあることが好ましく、金属層15がCuまたはAgを含み、金属層15とBi層14との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にあることがより好ましい。
これらの条件によっては、素子1のパワーファクター(出力因子)を、70(μW/(cm・K2))以上とすることができ、さらには80(μW/(cm・K2))以上、85(μW/(cm・K2))以上、100(μW/(cm・K2))とすることも可能である。
(熱発電素子の製造方法)
熱発電素子1は、例えば、図3に示すように、Bi箔31と、Biとは異なる金属からなる金属箔32とが交互に積層された原板(積層原板)34を、Bi箔31および金属箔32の積層面35を斜めに横断するように切り出し、得られた積層体(13a、13b、13cまたは13d)に対して、互いに対向し、かつその対向する方向が積層面35を横断するように第1および第2の電極を配置して形成できる。なお、符号33は、原板34を、積層面35を垂直に横断するように切り出して得た積層体33であり、このような積層体からは本発明の熱発電素子を形成できない。また、「その対向する方向が積層面35を横断するように第1および第2の電極を配置する」とは、例えば、図3に示す積層体13dに関しては、その側面AおよびA’、または側面BおよびB’に、電極を配置することを意味する。
原板34は、例えば、Bi箔31と金属箔32とを交互に重ね合わせ、圧着成形して形成できる。圧着成形時には、圧力の他に熱を印加してもよい。Bi箔31の厚さが薄い場合、当該箔の機械的な強度が弱く破損しやすいので、表面にBi膜を予め形成した金属箔を用い、当該金属箔を圧着成形することが好ましい。この場合、欠陥の少ない原板34を得やすくなる。このとき、片側の面にのみBi膜が形成された金属箔を用いてもよいが、両側の面にBi膜が形成された金属箔を用いることで、原板34を構成する各層の密着度を向上できる。
また例えば、原板34は、Bi薄膜と、Biとは異なる金属の薄膜とを交互に堆積させることによっても形成できる。薄膜の堆積には、各種の薄膜形成方法、例えばスパッタリング法、蒸着法、レーザーアブレーション法、化学的気相成長法をはじめとする気相成長法、液相成長法など、を用いることができる。
原板34の切り出しには、切削加工などの公知の手法を用いればよい。必要であれば、切り出しにより得られた積層体13の表面に研磨処理を施してもよい。
第1および第2の電極を配置する際には、必ずしも積層体13における電極を配置する面の全体に当該電極を配置しなくてもよく、積層体13における電極を配置する面の一部に当該電極配置してもよい。
第1および第2の電極の配置方法は特に限定されず、例えば、スパッタリング法、蒸着法、気相成長法などの各種の薄膜形成手法、あるいは導電性ペーストの塗布、メッキ、溶射などの手法により当該電極を形成してもよいし、別途形成した電極をハンダにより積層体13に接合させてもよい。
熱発電素子1は、上記とは別の方法によっても製造可能である。例えば、Biとは異なる金属からなる金属板の表面に、周期的に開口部を有するエッチングマスクを配置し、金属板の表面に対して、斜め方向から直進性の高いエッチング粒子を照射することによって、断面を見たときに、表面に対して傾斜したスリットが等間隔に並んだ金属板を形成する。次に、当該スリットの内部にBiを析出させる(例えば、スリットの内部にBiの蒸気を加圧吸入させればよい)ことによって、積層体13を形成してもよい。形成した積層体13に、上記と同様に、第1および第2の電極を配置して、熱発電素子1を形成できる。
(熱発電デバイス)
図4に本発明の熱発電デバイスの一例を示す。図4に示すデバイス41は、支持板45と、支持板45上に配置された6つの本発明の熱発電素子1を備える。それぞれの素子1は、各素子における第1および第2の電極が対向する方向17に垂直な方向が、支持板45における素子1が配置された面46に垂直な方向と一致するように、支持板45上に配置されている。また、隣接する素子1同士は、それぞれの素子1の第1または第2の電極を兼ねる接続電極43を介して電気的に直列に接続されており、6つの素子1の配列の末端に位置する素子1a、1bには、第1または第2の電極を兼ねる取り出し電極44が配置されている。
デバイス41では、支持板45の面46に垂直な方向に温度差を発生させる、例えば、支持板45における素子1が配置されていない面に低温部を、素子1における支持板45に接している面とは反対側の面に高温部を、接触させることにより、取り出し電極44を介して電力を得ることができる。なお、図4に示す例における隣接する素子1間では、そのBi層および金属層の積層面の傾斜の方向が互いに逆となっているが、これは、温度差の発生によって素子1に生じる起電力を、隣接する素子1間で打ち消しあわないようにするためである。
図5に本発明の熱発電デバイスの別の一例を示す。図5に示すデバイス42は、支持板45と、支持板45上に配置された8つの本発明の熱発電素子1を備える。それぞれの素子1は、各素子における第1および第2の電極が対向する方向17に垂直な方向が、支持板45における素子1が配置された面46に垂直な方向と一致するように、支持板45上に配置されている。8つの素子1は、2つの素子1を1ブロックとして、支持板45上に4ブロック配置されており、1つのブロック内の素子(例えば、素子1aと1b)は、それぞれの素子の第1または第2の電極を兼ねる接続電極43を介して電気的に並列に接続されている。隣接するブロック同士は、接続電極43を介して電気的に直列に接続されている。
デバイス42では、支持板45の面46に垂直な方向に温度差を発生させる、例えば、支持板45における素子1が配置されていない面に低温部を、素子1における支持板45に接している面とは反対側の面に高温部を、接触させることにより、取り出し電極44を介して電力を得ることができる。なお、図5に示す例における1つのブロック内の素子1間では、そのBi層および金属層の傾斜の方向は互いに同一であり、隣接するブロック間では、素子1のBi層および金属層の傾斜の方向が互いに逆となっているが、これは、温度差の発生によって素子1に生じる(ブロックに生じる)起電力を、隣接する素子間およびブロック間で打ち消しあわないようにするためである。
本発明の熱発電デバイスの構成は図4、5に示す例に限定されず、例えば、支持板上に配置される熱発電素子の個数は1つであってもよいが、図4、5に示す例のように、2以上の熱発電素子を配置した熱発電デバイスとすることにより、より多くの発電量を得ることができる。また、図4に示す例のように、素子同士を電気的に直列に接続することにより、得られる電圧を増大でき、図5に示す例のように、素子同士を電気的に並列に接続することにより、素子1の電気的な接続が部分的に失われた場合においても、熱発電デバイス全体としての機能を確保できる可能性を増大でき、熱発電デバイスの信頼性を向上できる。即ち、これら直列および並列接続を適切に組み合わせることにより、高い熱発電特性を有する熱発電デバイスを構成できる。
接続電極43および取り出し電極44の構成は、導電性に優れる限り特に限定されない。例えば、Cu、Ag、Mo、W、Al、Ti、Cr、Au、Pt、Inなどの金属、あるいは、TiN、スズ添加酸化インジウム(ITO)、SnO2などの窒化物または酸化物からなる接続電極43および取り出し電極44であってもよい。その他、ハンダや導電性ペーストなどを電極として用いることもできる。
(熱発電素子を用いた発電方法)
本発明の発電方法は、上記説明した本発明の熱発電素子1における電極の対向方向17に垂直な方向に温度差を発生させることにより、第1の電極11および第2の電極12(あるいは接続電極43または取り出し電極44)を介して電力を得る方法である。
以下、本発明をより詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
実施例1では、Biおよび数種類の金属(Au、Ag、CuまたはAl)を用いて、図1に示すような熱発電素子1を作製し、その熱発電特性を評価した。
最初に、サイズが100mm×100mm、厚さが95μmの金属箔(Au箔、Ag箔、Cu箔またはAl箔)の両面に、スパッタリング法により厚さ2.5μmのBi薄膜を形成した。次に、得られたBi膜/金属箔/Bi膜のシートを、5mm×50mmのサイズに切断して短冊状の小片を形成し、形成した小片を200枚重ね合わせた状態で、その積層方向に100kg/cm2の荷重をかけながら10-4Paの減圧下において250℃で1時間の加熱圧着を行った後、切削研磨を行い、サイズが3mm×48mm、厚さが20mmの積層原板を得た。得られた原板の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、厚さ約95μmの金属層と、厚さ約5μmのBi層とが交互に積層していることが確認された。当該原板における金属層とBi層との厚さの比は、およそ金属層:Bi層=19:1である。
このようにして得られた原板から、ダイヤモンドカッターを用いた切削加工により、厚さ1mm、幅3mm、長さ20mmの積層体13を、傾斜角θにして0°から90°まで10°刻みで変化させながら図3に示すように切り出した。その後、切り出した各々の積層体13における長辺方向の両端面(図3に示す側面B、B’に相当する)に、スパッタリング法によりAuからなる第1の電極11および第2の電極12を形成して、図1に示すような熱発電素子1を得た。
次に、図2に示すように、素子1における電極が配置されていない1つの面をヒーターで150℃に加熱するとともに、当該面に対向する面を30℃に保持して、方向17に垂直な方向に温度勾配を発生させ、その際に電極間に生じた電圧と、電極間の電気抵抗値を測定し、素子1のパワーファクターを求めた。なお、温度勾配を発生させる方向は、積層体13におけるBi層および金属層の積層面を横断する方向とした。
各金属層(Au層、Ag層、Cu層またはAl層)を用いた素子1において、傾斜角θの変化に対する素子1のパワーファクターの評価結果を以下の表1に示す。一例として、金属層がAg層であり、傾斜角θが30°である素子1では、その電気抵抗値は0.23mΩ、発生した電圧は59mVであり、これらの値から求めた素子のパワーファクターは175(μW/(cm・K2))であった。
Figure 0004078392
表1に示すように、傾斜角θが0°および90°の素子、即ち、Bi層および金属層の積層面が、第1および第2の電極が対向する方向に対して平行な素子、または直交している素子では、パワーファクターの値が得られなかった。一方、傾斜角θが0°と90°以外の素子、即ち、Bi層および金属層の積層面が、第1および第2の電極が対向する方向に対して傾斜している素子、では、パワーファクターを得ることができた。
傾斜角θが20〜60°の範囲にある場合に、40(μW/(cm・K2))以上の高いパワーファクターを得ることができた。特に、金属層を構成する金属がAu、AgまたはCuのときに、70μW/(cm・K2)以上、金属層を構成する金属がAgまたはCuのときに、85μW/(cm・K2)以上の高いパワーファクターを実現できた。
また、なかでも、傾斜角が20〜50°の範囲にある場合に、高いパワーファクターを実現でき、その効果は、金属層を構成する金属がAgまたはCuのときに顕著となった。
なお、上記パワーファクターの値は、現在実用化されている、熱電材料としてBi2Te3を用いた熱発電素子におけるパワーファクターの値のおよそ2倍程度以上である。
(実施例2)
実施例1と同様にして、金属層を構成する金属としてAgまたはCuを用い、金属層とBi層との厚さの比が異なる素子を作製した。傾斜角θは30°に固定し、素子形成時に用いた金属箔の厚さを70μm、80μm、90μm、95μm、98μmおよび99μmに変化させ、金属層およびBi層の積層周期が100μmとなるように素子を形成した。形成した素子の積層体の厚さに占めるBi層の厚さの割合は、それぞれ、30%、20%、10%、5%、2%および1%となる。
作製した素子に対して、実施例1と同様にしてそのパワーファクターを評価した結果を、以下の表2に示す。
Figure 0004078392
表2に示すように、積層体の厚さに占めるBi層の厚さの割合が2〜20%の範囲、特に5〜10%の範囲の場合に、高いパワーファクターを得ることができ、当該割合が5%の場合に最も高いパワーファクターを得ることができた。この傾向は、金属層を構成する金属がAgであってもCuであっても同様であった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、金属層を構成する金属としてCuを用い、金属層とBi層との厚さの比、および傾斜角θが異なる素子を作製した。傾斜角θは、20°から50°まで5°刻みとし、素子形成時に用いたCu箔の厚さを20μmに固定し、Cu箔の表面に形成したBi薄膜の厚さを0.25μm、0.5μm、1μm、2μm、4μmおよび8μmに変化させて、素子を形成した。
作製した素子に対して、実施例1と同様にしてそのパワーファクターを評価した結果を、以下の表3に示す。
Figure 0004078392
表3に示すように、傾斜角θが20〜50°の範囲では、Bi薄膜の厚さにして0.5〜4μmの範囲において、70μW/(cm・K2)以上の高いパワーファクターを実現できた。これは、素子(の積層周期)におけるCu層とBi層との厚さの比が、Cu層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にあるときに高いパワーファクターが得られることを示している。また、特に、当該比が20:1(積層体の厚さに占めるBi層の厚さの割合が5%)のときに、最大160μW/(cm・K2)を超える高いパワーファクターが得られた。
また、実施例2の結果と併せて考えると、素子の熱発電特性は、金属層およびBi層の厚さの絶対値よりも、その比に大きく依存していると考えられる。また、傾斜角θに関しては、特に30〜40°の範囲で150μW/(cm・K2)以上の高いパワーファクターが得られ(上記比にして20:1のとき)、現在実用化されている、熱電材料としてBi2Te3を用いた熱発電素子におけるパワーファクターの値のおよそ3倍以上の高性能熱発電素子が実現できた。
(実施例4)
実施例4では、素子の実装面積を大きくし、より大きな熱発電量を得るために、図4に示すような熱発電デバイス41を作製した。なお、素子1の金属層を構成する金属の種類はCuとし、接続電極43および取り出し電極44にもCuを用いた。
支持体45にはアルミナ板を用い、アルミナ板上に配置する素子1は、実施例1と同様にして作製した。素子1におけるCu層の厚さは20μm、Bi層の厚さは1μmとし(即ち、Cu層とBi層との厚さの比は、Cu層:Bi層=20:1)、傾斜角θは35°とした。、また、素子1における積層体13のサイズは長さ50mm、幅3mm、厚さ0.5mmとした。
素子1は15個準備し、それぞれの素子を支持体45上に1mm間隔で配列し、図4に示すように、接続電極43により隣り合う素子1同士を電気的に直列に接続した。このとき、隣り合う素子1におけるBi層の傾斜の方向は互いに逆向きとなるようにして、温度差に起因する各素子1の起電力が相殺されないようにした。15個の素子1は、約60mm×60mmの範囲に配置した。
このように作製した熱発電デバイス41における取り出し電極44間の電気抵抗値を測定したところ、0.02Ωであった。
次に、支持体46の裏面(素子1が配置されている面とは反対側の面)を25℃に水冷により保持し、素子1における支持体46に接している面とは反対側の面を、密着させたセラミックヒーターにより40℃に保持したところ、取り出し電極44間の開放端起電圧にして0.56Vの値が得られた。この値と、上記測定した電気抵抗値から見積もると、作製した熱発電デバイス41におけるパワーファクターは155μW/(cm・K2)であり、最大3.8Wの電力を取り出すことができた。
本発明は、その意図および本質的な特徴から逸脱しない限り、他の実施形態に適用しうる。この明細書に開示されている実施形態は、あらゆる点で説明的なものであってこれに限定されない。本発明の範囲は、上記説明ではなく添付したクレームによって示されており、クレームと均等な意味および範囲にあるすべての変更はそれに含まれる。
以上のように、本発明によれば、BiTe3に代表される従来の熱電材料を用いた発電方法、熱発電素子および熱発電デバイスに比べて、高い熱発電特性を実現できる。本発明は、熱エネルギーと電気エネルギーとの間のエネルギー変換の効率を向上させ、熱発電の様々な分野への応用を促進させる効果を有しており、工業的に高い価値を有する。
有望な用途としては、例えば、自動車や工場などから排出される排ガスなどの熱を用いた発電機、あるいは、小型の携帯発電機などがある。
図1は、本発明の熱発電素子の一例と、第1および第2の電極が対向する方向、温度差を発生させる方向、ならびに傾斜角θとを示す模式図である。 図2は、本発明の熱発電素子の一例を駆動する構成の一例を示す模式図である。 図3は、本発明の熱発電素子の製造方法における、原板から積層体を切り出す方法の一例を示す模式図である。 図4は、本発明の熱発電デバイスの一例を模式的に示す斜視図である。 図5は、本発明の熱発電デバイスの別の一例を模式的に示す斜視図である。

Claims (28)

  1. 熱発電素子に温度差を発生させて前記素子から電力を得る、熱発電素子を用いた発電方法であって、
    前記素子は、
    互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、
    前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体と、を備え、
    前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、
    前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、
    前記素子における前記方向に垂直な方向に温度差を発生させることにより、前記第1および第2の電極を介して電力を得る、熱発電素子を用いた発電方法。
  2. 前記積層面の前記方向に対する傾斜角θが、20°以上60°以下である請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  3. 前記積層面の前記方向に対する傾斜角θが、20°以上50°以下である請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  4. 前記金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含む請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  5. 前記金属層が、Cu、AgまたはAuを含む請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  6. 前記金属層が、CuまたはAgを含む請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  7. 前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にある請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  8. 前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にある請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  9. 前記素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上である請求項1に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  10. 前記金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含み、
    前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にある請求項2に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  11. 前記金属層が、CuまたはAgを含み、
    前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にある請求項3に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  12. 前記素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上である請求項11に記載の熱発電素子を用いた発電方法。
  13. 互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、
    前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体と、を備え、
    前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、
    前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、
    前記素子における前記方向に垂直な方向の温度差により、前記第1および第2の電極間に電位差が発生する、熱発電素子。
  14. 前記積層面の前記方向に対する傾斜角θが、20°以上60°以下である請求項13に記載の熱発電素子。
  15. 前記積層面の前記方向に対する傾斜角θが、20°以上50°以下である請求項13に記載の熱発電素子。
  16. 前記金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含む請求項13に記載の熱発電素子。
  17. 前記金属層が、Cu、AgまたはAuを含む請求項13に記載の熱発電素子。
  18. 前記金属層が、CuまたはAgを含む請求項13に記載の熱発電素子。
  19. 前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にある請求項13に記載の熱発電素子。
  20. 前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にある請求項13に記載の熱発電素子。
  21. 前記素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上である請求項13に記載の熱発電素子。
  22. 前記金属層が、Al、Cu、Ag、またはAuを含み、
    前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=40:1〜5:1の範囲にある請求項14に記載の熱発電素子。
  23. 前記金属層が、CuまたはAgを含み、
    前記金属層と前記Bi層との厚さの比が、金属層:Bi層=20:1〜10:1の範囲にある請求項15に記載の熱発電素子。
  24. 前記素子のパワーファクターが70(μW/(cm・K2))以上である請求項23に記載の熱発電素子。
  25. 互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極と、
    前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体と、を備え、
    前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、
    前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記第1の電極と前記第2の電極とが対向する方向に対して傾斜しており、
    前記素子における前記方向に垂直な方向の温度差により、前記第1および第2の電極間に電位差が発生する熱発電素子の製造方法であって、
    Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された原板を、前記Bi層および前記金属層の積層面を斜めに横断するように切り出し、得られた積層体に、互いに対向し、かつその対向する方向が前記積層面を横断するように前記第1および第2の電極を配置する、熱発電素子の製造方法。
  26. 支持板と、前記支持板上に配置された熱発電素子と、を備え、
    前記素子は、互いに対向して配置された第1および第2の電極と、前記第1および第2の電極に狭持され、かつ前記第1および第2の電極の双方に電気的に接続された積層体と、を備え、
    前記積層体は、Bi層と、Biとは異なる金属からなる金属層とが交互に積層された構造を有し、
    前記Bi層および前記金属層の積層面は、前記一対の電極が互いに対向する方向に対して傾斜しており、
    前記素子は、前記方向に垂直な方向が、前記支持板における前記素子が配置された面に垂直な方向と一致するように、前記支持板上に配置され、
    前記支持板の前記面に垂直な方向に温度差を発生させることにより、前記一対の電極を介して電力が得られる熱発電デバイス。
  27. 2以上の前記素子を備え、
    前記素子同士が、前記電極を介して電気的に直列に接続されている請求項26に記載の熱発電デバイス。
  28. 2以上の前記素子を備え、
    前記素子同士が、前記電極を介して電気的に並列に接続されている請求項26に記載の熱発電デバイス。
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