JP4074796B2 - エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン、エポキシ樹脂組成物および半導体装置に関し、更に詳しくは、エポキシ樹脂組成物の機械的強度、密着性、接着性を何ら損なうことなしに、低応力化及び耐熱性を向上させるとともに、難燃性付与効果があり、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の添加剤として有用な新規イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン、それを配合したエポキシ樹脂組成物及びそのエポキシ樹脂組成物により封止されてなる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体チップ(素子)を封止するために使用される樹脂材料として、ノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂および無機質充填剤からなるエポキシ樹脂組成物が知られ、広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。かかるエポキシ樹脂組成物には、内部応力緩和による歩留まりおよび使用信頼性の向上を目的とし、各種ポリシロキサンが配合される場合が多い。しかし、従来提案されているポリシロキサン配合エポキシ樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)でも、歩留まりや信頼性は充分とは言えず、いっそうの性能向上が望まれていた。
近年、半導体回路の高集積化及び小型化が進み、その使用条件は、過酷になりつつあり、また、加熱成形時の歩留まりを向上させる要求も高まっている。更に、環境保護および作業者の健康への悪影響のため、鉛の含有されないはんだが用いられるようになってきたが、かかるはんだは、従来のものよりリフロー温度を上げる必要があるため、エポキシ樹脂組成物には、よりいっそう、耐熱性が要求されるようになった。また、火災に対する安全性の面から、難燃性も重視されるようになってきた。
そのため、エポキシ樹脂組成物に用いることができる各種耐熱性安定剤や難燃化剤が提案されている(例えば、特許文献3参照。)が、よりいっそう効果のあるものが探し求められている。また、従来のそれらの添加剤は、一般に配合することにより、樹脂の機械的強度、密着性、接着性を悪化させてしまうという問題があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−103940号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開2002−80562号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2000−344867号公報(特許請求の範囲等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、半導体チップの歩留まりおよび使用信頼性が高いエポキシ樹脂組成物用の添加剤として有用であって、樹脂の機械的強度、密着性、接着性を何ら損なうことなしに、低応力化及び耐熱性を向上させるとともに、難燃性付与効果がある、新規イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン、それを配合したエポキシ樹脂組成物及びそのエポキシ樹脂組成物により封止されてなる半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化学構造を有する新規なイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンをエポキシ樹脂組成物に配合したところ、上記の課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、エポキシ樹脂(a)、フェノール樹脂(b)、下記一般式(1)で示される化合物または一般式(2)で示される繰り返し単位を有する化合物であるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)、および無機質充填剤(d)を含有してなるエポキシ樹脂組成物が提供される。
【0007】
【化5】
Figure 0004074796
【0008】
[式中、Rは、互いに独立して炭素原子数1〜24の炭化水素基、水酸基、水素原子基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基またはトリメチルシロキシ基を表し、Qは、次の化学式:
【0009】
【化6】
Figure 0004074796
【0010】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)で表される1価の基を表し、Rは、互いに独立して前記RまたはQに定義したものと同じ意味を表し、そしてx1およびyは、いずれも0〜5000の数であり、かつ0≦x1+y≦5000であるが、ただしyが0の場合は、Rの少なくとも1つはQで表される基である。]
【0011】
【化7】
Figure 0004074796
【0012】
[式中、Rは、互いに独立して炭素原子数1〜24の炭化水素基、水酸基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基またはトリメチルシロキシ基を表し、Qは、次の化学式:
【0013】
【化8】
Figure 0004074796
【0014】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)で表される2価の基を表し、x2は、1〜5000の数を表し、nは、1〜100の数を表す。]
また、本発明の第の発明によれば、第の発明において、組成物全量基準で、前記エポキシ樹脂(a)を0.1〜80質量%、前記フェノール樹脂(b)を0.1〜40質量%、前記イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)を0.01〜10.0質量%、および前記無機質充填剤(d)を15〜98質量%の割合で含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第の発明によれば、第またはのいずれかの発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チップが封止されてなる半導体装置が提供される。
【0015】
本発明は、(A)Si−H基を持つオルガノポリシロキサンと(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体とのヒドロシリル化による付加反応物からなるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンなどに係るものであるが、その好ましい態様として、次のものが包含される。
【0016】
(1)上記において、(A)Si−H基を持つオルガノポリシロキサンは、ジメチルポリシロキサン−メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体であり、(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体は、1−アリル−3,5−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(別名、モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸またはモノアリルジグリシジルイソシアヌレート)であることを特徴とするイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン。
(2)上記において、(A)Si−H基を持つオルガノポリシロキサンは、両末端ハイドロジェン封鎖ジメチルポリシロキサンであり、(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体は、1,3−ジアリル−5−(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(別名、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸またはジアリルモノグリシジルイソシアヌレート)であることを特徴とするイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン。
(3)第の発明において、無機質充填剤(d)を80〜95質量%の割合で含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(4)第の発明において、エポキシ樹脂(a)とフェノール樹脂(b)の含有割合は、エポキシ樹脂(a)の有するエポキシ基のモル数を(a’)とし、フェノール樹脂(b)の有するフェノール性水酸基のモル数を(b’)とするとき、その比[(a’)/(b’)]の値が0.01〜20となる割合であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン、エポキシ樹脂組成物および半導体装置について、各項目毎に、詳細に説明する。
【0018】
1.イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン
本発明のイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンは、(A)Si−H基を持つオルガノポリシロキサンと(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体とのヒドロシリル化による付加反応物であり、具体的には、下記の一般式(1)で表される化合物または一般式(2)で表される繰り返し単位を有する化合物を挙げることができる。
【0019】
【化9】
Figure 0004074796
【0020】
【化10】
Figure 0004074796
【0021】
最初に一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、Rは、互いに独立して炭素原子数1〜24の炭化水素基、水酸基、水素原子基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基またはトリメチルシロキシ基を表すが、メチル基、エチル基またはフェニル基が好ましいものとして挙げられ、特にメチル基が好ましい。Rは、互いに独立して前記Rまたは次の化学式のQで表される1価の基を表し、その好ましいものも、Rと同じかまたはQで表される基である。
【0022】
【化11】
Figure 0004074796
【0023】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)
また、一般式(1)において、x1およびyは、いずれも0〜5000の数であり、かつ0≦x1+y≦5000であるが、x1の好ましい範囲は0〜500で、特に好ましくは1〜100であり、また、yの好ましい範囲は0〜2000で、特に好ましくは1〜500であり、特に好ましくは1〜10である。ただしyが0の場合は、Rの少なくとも1つはQで表される基である。x1を大きくすると、エポキシ樹脂の熱履歴の応力緩和効果が充分に発揮され、好ましいが、あまりx1が大きすぎても、耐熱性および難燃性の向上効果が充分に発揮されなくなる。また、yは大きい方が、エポキシ樹脂の耐熱性および難燃性付与効果が充分に得ることができ、好ましいが、あまり大きすぎては、エポキシ樹脂の加工性に悪影響が出る。さらに、x+yの値が大きいと、高粘度になりすぎ、エポキシ樹脂組成物中へ均一に分散させるのが難しくなる。
【0024】
上記の一般式(1)で表される化合物は、下記の一般式(a)で表されるヒドロポリシロキサンと、1−アリル−3,5−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンとのヒドロシリル化反応により製造可能である。
【0025】
【化12】
Figure 0004074796
【0026】
上記一般式(a)中、R、x1およびyは、一般式(1)で定義したのと同じ意味を表すが、Rの少なくとも1つは水素原子基である。この一般式(a)で表されるヒドロポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン−メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体が挙げられる。
【0027】
また、1−アリル−3,5−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンは、公知の物質であり、別名、モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸またはモノアリルジグリシジルイソシアヌレート(または1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート)とも呼ばれ、四国化成工業株式会社よりMA−DGICとして市販されているものが使用可能である。さらに、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート(MA−DGIC)の代わりに、すなわち、(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体として、1−アリル−3,5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレートなどを用いることもできる。これらモノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の一般式は、次の通りである。
【0028】
【化13】
Figure 0004074796
【0029】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)
ヒドロシリル化反応は、触媒の不存在下で行っても良いが、触媒の存在下に行うと、低温で短時間で反応するので好ましい。
また、ヒドロシリル化反応の触媒としては、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム等の化合物が挙げられ、その触媒活性が高いことから白金化合物が特に有効である。白金化合物の例としては、塩化白金酸;金属白金;アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の坦体に金属白金を坦持させたもの;または、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体、白金アルコラート触媒等の白金錯体が挙げられる。触媒の使用量は、白金触媒を使用する場合、金属白金として0.0001〜0.1質量%程度である。
【0030】
ヒドロシリル化反応には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。使用可能な溶媒としては、チオフェン、硫化ジエチルなどの硫黄化合物;アセトニトリル、ジエチルアミン、アニリンなどの窒素化合物;エーテル;アセタール、シクロヘキサノンなどのケトン;エステル;フェノール;トルエン、キシレンなどの芳香族を含む炭化水素;ハロゲン化炭化水素;または、ジメチルポリシロキサンなどを挙げることができる。
【0031】
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、通常、室温〜150℃、好ましくは40〜120℃である。
反応時間は、通常10分間〜24時間、好ましくは1〜10時間である。
【0032】
次に、一般式(2)で表される繰り返し単位を有する化合物について、説明する。
一般式(2)において、Rは、一般式(1)のRの選択肢から水素原子基を除かれた群から選択される基を表し、好ましいものはRと同様である。
また、Qは、次の化学式で表される2価の基を表す。
【0033】
【化14】
Figure 0004074796
【0034】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)
さらに、一般式(2)において、x2は、1〜5000の数であるが、x2の好ましい範囲は1〜500で、特に好ましくは1〜50である。x2を大きくすると、エポキシ樹脂の加工性がよくなり、応力緩和効果が充分に発揮され好ましいが、x2があまり大きすぎては耐熱性と耐火性が充分に発揮できない。
【0035】
nは1〜100の数であるが、nの好ましい範囲は1〜10で、特に好ましくは1〜5である。nを大きくすると、エポキシ樹脂の難燃性向上効果と応力緩和効果が充分に発揮され、好ましいが、nがあまり大きすぎるものは、製造が困難となり、また、後述の分子量を好ましい範囲にするためには、x2を小さくしなければならないので好ましくない。
【0036】
一般式(2)で表される繰り返し単位を有する化合物の分子量は、650〜10万であると好ましい。分子量が小さすぎると、エポキシ樹脂の熱履歴への耐性向上効果、難燃性向上効果及び応力緩和効果が充分に発揮されず、好ましくない。しかし、分子量が大きすぎても、エポキシ樹脂に均一に分散させることが困難となり好ましくない。分子量の特に好ましい範囲は、1,000〜10,000である。
尚、一般式(2)で表される繰り返し単位を有する化合物の末端は、特に限定されない。
例えば、左側の末端としては、水素原子基、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、次の化学式:
【0037】
【化15】
Figure 0004074796
【0038】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)のQで表される1価の基、次の化学式:
【0039】
【化16】
Figure 0004074796
【0040】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)のQで表される基、または次の化学式:
【0041】
【化17】
Figure 0004074796
【0042】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)のQで表される基を挙げることができる。
また、一般式(2)における右側の末端としては、アリル基、プロピル基、グリシジル基、次の一般式:
【0043】
【化18】
Figure 0004074796
【0044】
[式中、Rおよびx2は、一般式(2)で定義したのと同じ意味を表し、Rは、Rまたは水素原子基を表す。]で表される基が挙げられる。
【0045】
上記の一般式(2)で表される繰り返し単位を有する化合物は、下記の一般式(b)で表されるヒドロポリシロキサンと、1,3−ジアリル−5−(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンとのヒドロシリル化反応により製造可能である。
【0046】
【化19】
Figure 0004074796
【0047】
上記一般式(b)中、Rおよびx2は、一般式(2)で定義したのと同じ意味を表す。この一般式(b)で表されるヒドロポリシロキサンとして、例えば、両末端ハイドロジェン封鎖ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
【0048】
また、1,3−ジアリル−5−(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンは、公知の物質であり、別名、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸またはジアリルモノグリシジルイソシアヌレート(または1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート)とも呼ばれ、四国化成工業株式会社よりDA−MGICとして市販されているものが使用可能である。さらに、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート(DA−MGIC)の代わりに、すなわち、(B)脂肪族不飽和含有基を持つイソシアヌル酸誘導体として、1,3−ジアリル−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ジ(2−メチルプロペニル)−5−グリシジルイソシアヌレート、1,3−ジ(2−メチルプロペニル)−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレートなどを用いることもできる。これらジアリルモノグリシジルイソシアヌレート化合物の一般式は、次の通りである。
【0049】
【化20】
Figure 0004074796
【0050】
(式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、好ましくは水素原子基またはメチル基、特に好ましくは水素原子基である。)
ヒドロシリル化反応条件は、前記一般式(1)で表される化合物について上述した通りである。
このような方法で製造された化合物は、末端にアリル基及び/又はSiH基を持つが、それらの反応性の基は、そのままの状態でも良いし、他の化合物と反応させても良い。
【0051】
2.エポキシ樹脂組成物
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(a)、フェノール樹脂(b)、前記のイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)および無機質充填剤(d)を、必須の成分として含有してなることを特徴とする。
【0052】
(1)エポキシ樹脂(a)
本発明のエポキシ樹脂組成物を構成し、必須の成分として含有されるエポキシ樹脂(a)は、少なくとも2個のエポキシ基を分子中に有する化合物である。エポキシ樹脂の構造および分子量などは特に制限されるものではなく、半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を構成するものとして、従来公知のエポキシ樹脂をすべて使用することができる。
具体的には、脂肪族型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などの芳香族型エポキシ樹脂、シクロヘキサン誘導体などの脂環式型エポキシ樹脂、又はノボラック型エポキシ樹脂などを挙げることができ、これらの中から選ばれたエポキシ樹脂を、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂(a)の含有割合としては、組成物全量基準で、0.1〜80質量%であることが好ましく、更に好ましくは1.0〜60質量%である。
【0053】
(2)フェノール樹脂(b)
本発明のエポキシ樹脂組成物を構成し、必須の成分として含有されるフェノール樹脂(b)は、特に制限されるものではなく、半導体封止用の樹脂組成物を構成するものとして、従来公知のフェノール樹脂をすべて使用することができる。
具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールFのノボラック樹脂、ナフトールのノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノールAのノボラック樹脂、ポリパラオキシスチレンなどのポリオキシスチレン、2,2’−ジメトキシ−p−キシレンとフェノールモノマーとの縮合重合化合物などのフェノールアラルキル樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)アルカンベースの化合物などを挙げることができ、これらの中から選ばれたフェノール樹脂を、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0054】
本発明のエポキシ樹脂組成物において、フェノール樹脂(b)の含有割合としては、組成物全量基準で、0.1〜40質量%であることが好ましく、更に好ましくは1.0〜30質量%である。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂(a)とフェノール樹脂(b)との使用割合としては、エポキシ樹脂(a)の有するエポキシ基のモル数を(a’)とし、フェノール樹脂(b)の有するフェノール性水酸基のモル数を(b’)とするとき、その比[(a’)/(b’)]の値が0.01〜20となる割合であることが好ましく、更に好ましくは、この値が0.05〜10となる割合である。比[(a’)/(b’)]の値が0.01未満または20を超える場合には、得られたエポキシ樹脂組成物の硬化物が良好な電気特性を有するものとならず、また、当該エポキシ樹脂組成物を使用して製造された半導体装置の耐熱性や耐湿性が低下する傾向がある。
【0055】
(3)イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)
本発明のエポキシ樹脂組成物を構成し、必須の成分として含有されるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)は、前述の化合物である。
本発明のエポキシ樹脂組成物におけるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)の含有割合としては、組成物全量基準で、0.01〜10質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜1質量%であり、最も好ましくは0.1〜0.5質量%である。イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)の含有割合が少なすぎては、耐熱性及び難燃性が充分発揮されないので好ましくなく、一方、多すぎては、エポキシ樹脂組成物の強度が悪くなる場合があり、好ましくない。
【0056】
(4)無機質充填剤(d)
本発明のエポキシ樹脂組成物を構成し、必須の成分として含有される無機質充填剤(d)としては、シリカ粉末、アルミナ粉末、タルク、クレー、窒化ケイ素粉末、三酸化アンチモン、マイカ、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、ガラス繊維などを挙げることができ、これらの中から選ばれた無機質充填剤を、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ここに、使用する無機質充填剤(d)は、不純物の濃度が低いものであることが好ましい。
【0057】
本発明のエポキシ樹脂組成物における無機質充填剤(d)の含有割合としては、組成物全量基準で、15〜98質量%であることが好ましく、更に好ましくは80〜95質量%である。無機質充填剤(d)の含有割合が15質量%未満であるエポキシ樹脂組成物は、成形性に劣り、更に、耐熱性、耐湿性、半田耐熱性、機械的特性の良好な硬化物を得ることが困難となる。また、80質量%未満では、吸水性が高く、好ましくない。一方、この含有割合が98質量%を超えるエポキシ樹脂組成物では、流動性が低くて、成形性に劣るものとなる。
【0058】
(5)その他の任意成分
本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の任意成分が含有されていてもよい。
かかる任意成分としては、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィン類などの離型剤、塩素化パラフィン、ブロム化トルエン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化アンチモンなどの難燃剤、有機リン系やフェノール系などの酸化防止剤、カーボンブラック、ベンガラなどの着色剤、ゴム系の低応力付与剤、シリコーン系の低応力付与剤、シランカップリング剤、等を挙げることができる。
【0059】
(6)エポキシ樹脂組成物の調製方法
本発明のエポキシ樹脂組成物を調製する方法としては、特に限定されるものではなく、半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を調製する従来公知の方法を採用することができる。
代表的な調製方法としては、エポキシ樹脂(a)と、フェノール樹脂(b)と、イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)および無機質充填剤(d)とを配合し、これをミキサーなどで十分均一に混合した後、熱ロールによる溶融混合処理、またはニーダなどによる混合処理を行い、続いてこれを冷却固化させ、粉砕する方法を挙げることができる。
このようにして得られるエポキシ樹脂組成物は、保存安定性に優れ、半導体装置、電気素子の封止、被覆、絶縁などに好適に使用することができる。
【0060】
3.半導体装置
本発明に係る半導体装置は、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって半導体チップが封止されて、構成されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置を構成する半導体チップとしては、特に限定されるものではなく、大規模集積回路、集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなど、電気素子全般が含まれる。
半導体チップを封止する方法としても、特に限定されるものではなく、トランスファー成形法、射出成形法、圧縮成形法、注型法など従来公知の方法を、採用することができる。これらの方法のうち、低圧トランスファー成形法を採用することが好ましい。半導体チップを封止する際におけるエポキシ樹脂組成物の加熱温度(硬化温度)としては、140℃以上であることが好ましい。また、成形後において後硬化処理を行うことが好ましい。
【0061】
【実施例】
以下、本発明について、実施例に基き説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0062】
1.イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンの製造
[合成例1]
1−アリル−3,5−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン[商品名MA−DGIC、四国化成工業(株)製]76質量部、ジメチルポリシロキサン−メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体(平均重合度66、内メチルハイドロジェンシロキサンの平均重合度は6)24質量部、およびトルエン100質量部を、セパラブルフラスコへ仕込み、80℃に加熱、200mmHgで4時間還流させた後、常圧で触媒として、0.3質量%テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン−白金錯体/トルエン溶液を白金として反応物の15ppm添加し、ヒドロシリル化反応を行った。
14時間後、未反応のSiH基が存在しないことを確認し、トルエンを溜去したところ、淡黄色半透明液体を得た。これを共重合体Aと称する。
【0063】
[合成例2]
1,3−ジアリル−5−(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン[商品名DA−MGIC、四国化成工業(株)製]78質量部、両末端ハイドロジェン封鎖ジメチルポリシロキサン(平均重合度17)22質量部、およびトルエン100質量部を、セパラブルフラスコへ仕込み、80℃に加熱、200mmHgで2時間還流させた後、常圧で触媒として、0.3質量%テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン−白金錯体/トルエン溶液を白金として反応物の10ppm添加し、ヒドロシリル化反応を行った。
12時間後、未反応のSiH基が存在しないことを確認し、トルエンを溜去したところ、淡黄色透明液体を得た。これを共重合体Bと称する。
【0064】
上記の合成例で得られた共重合体Aと共重合体Bについて、エポキシ当量、赤外線吸収スペクトル(IR)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定または分析し、同定を行った。
その結果、例えば、共重合体Aは、エポキシ当量が理論値575に対して測定値590であり、共重合体Bは、エポキシ当量が理論値1180に対して測定値1080であり、エポキシ基は開環せず、目的の化合物、すなわち共重合体Aは、一般式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンであること、また、共重合体Bは、一般式(2)で示されるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンであることが確認できた。
【0065】
2.エポキシ樹脂組成物
[実施例1]
エポキシ樹脂組成物を、組成物全量基準で、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量215)を18.8質量%、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当量107)を7.9質量%、合成例1で得られた共重合体Aを0.3質量%、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを0.3質量%、トリフェニルホスフィンを0.1質量%、溶融シリカ粉末を71.0質量%およびエステル系ワックス類を1.0質量%の割合にて、常温で混合し、さらに90〜95℃で混練して、これを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0066】
[実施例2]
共重合体A0.3質量%の代わりに、合成例2で得られた共重合体B0.3質量%を使用した以外は、実施例1と同様にして、成形材料を製造した。
【0067】
[比較例1](イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン不使用)
エポキシ樹脂組成物を、組成物全量基準で、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量215)を19.0質量%、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当量107)を8.0質量%、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを0.3質量%、トリフェニルホスフィンを0.1質量%、溶融シリカ粉末を71.0質量%およびエステル系ワックス類を1.0質量%の割合にて、常温で混合し、さらに90〜95℃で混練して、これを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0068】
[比較例2](エポキシ変性シリコーンと通常の難燃剤使用)
エポキシ樹脂組成物を、組成物全量基準で、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量215)を18.8質量%、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当量107)を7.9質量%、下記の化学式で表されるエポキシ変性ジメチルポリシロキサンを0.15質量%、三酸化アンチモンを0.15質量%、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを0.2質量%、トリフェニルホスフィンを0.1質量%、溶融シリカ粉末を71.0質量%およびエステル系ワックス類を1.0質量%の割合にて、常温で混合し、さらに90〜95℃で混練して、これを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0069】
【化21】
Figure 0004074796
【0070】
こうして製造した実施例1〜2および比較例1〜2の成形材料を用いて、180℃、8時間アフターキュアした成形試験片を作製した。これらの成形材料と成形試験片について、成形性、スパイラルフロー、高架式フローテスターによる溶融粘度、吸水率(PCT)、ガラス転移温度、フレーム材であるPd、Pd−Auとの接着強さ、PCT、耐リフロー性および難燃性(UL−94)を測定、評価した。尚、これらの測定方法の概要は、次のとおりである。
【0071】
吸水率:成形材料を175℃、3分間の条件でトランスファー成形し、180℃、8時間アフターキュアをして、成形品を作製した。これを127℃、2気圧の飽和水蒸気中に24時間放置し、増加した重量によって求めた。
ガラス転移温度:吸水率の試験と同様な成形品から、2.5×2.5×15.0〜20.0の寸法のサンプルを作製し、熱機械分析装置DL−1500H(真空理工社製、商品名)を用い、昇温速度5℃/分で測定した。
接着強さ::トランスファー成形によって接着面積4mmの成形品をつくり、これを175℃、8時間、後硬化した後、剪断接着力を求めた。
PCT:成形材料を用いて、2本のアルミニウム配線を有するシリコン製チップを、通常の42アロイフレームに接着し、175℃で2分間トランスファー成形した後、175℃で8時間の後硬化を行った。こうして得た成形品を予め、40℃、90%RH、100時間の吸湿処理した後、250℃の半田浴に10秒間浸漬した。その後、127℃、2.5気圧の飽和水蒸気中で耐湿試験を行い、アルミニウム腐食による50%断線(不良発生)の起こる時間を評価した。
耐リフロー性:成形材料を175℃、3分間の条件で、15mm×15mmの評価用素子を封止し、180℃で8時間アフターキュアを行った。次いでこのパッケージを85℃、相対湿度60%の雰囲気中に168時間放置して吸湿処理を行った後、これを最高温度240℃のIRリフロー炉に3回通した。この時点でパッケージのクラック発生を調べた。さらに、このIRリフロー後のパッケージをプレッシャークッカー内で127℃の飽和水蒸気雰囲気中に100〜1000時間放置し、不良発生率を調べた。
【0072】
これらの測定結果を表1にまとめて示す。表1の結果から明らかなように、本発明のエポキシ樹脂組成物の顕著な効果を確認することができた。
【0073】
【表1】
Figure 0004074796
【0074】
【発明の効果】
本発明の新規なイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンは、エポキシ樹脂組成物の機械的強度、密着性、接着性を何ら損なうことなしに、低応力化及び耐熱性を向上させるとともに、難燃性付与効果があり、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の添加剤として有用である。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記のイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサンを配合しているために、機械的強度、密着性、接着性を何ら損なうことなしに、低応力化及び耐熱性を向上させるとともに、難燃性にも優れている。
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物により形成された硬化物は、耐リフロー性に優れ、IRリフロー方式による表面実装処理を行っても、良好な耐湿性を維持することができる。
本発明に係る半導体装置は、金属・合金に対する接着性、耐湿性・耐リフロー性に優れた封止樹脂(本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物)を備えているので、電極の腐食による断線や水分によるリーク電流を発生させることがなく、長期にわたり高い信頼性を維持することができる。

Claims (3)

  1. エポキシ樹脂(a)、フェノール樹脂(b)、下記一般式(1)で示される化合物または一般式(2)で示される繰り返し単位を有する化合物であるイソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)、および無機質充填剤(d)を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
    Figure 0004074796
    [式中、Rは、互いに独立して炭素原子数1〜24の炭化水素基、水酸基、水素原子基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基またはトリメチルシロキシ基を表し、Qは、次の化学式:
    Figure 0004074796
    (式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)で表される1価の基を表し、Rは、互いに独立して前記RまたはQに定義したものと同じ意味を表し、そしてx1およびyは、いずれも0〜5000の数であり、かつ0≦x1+y≦5000であるが、ただしyが0の場合は、Rの少なくとも1つはQで表される基である。]
    Figure 0004074796
    [式中、Rは、互いに独立して炭素原子数1〜24の炭化水素基、水酸基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基またはトリメチルシロキシ基を表し、Qは、次の化学式:
    Figure 0004074796
    (式中、RおよびRは、水素原子基または炭素原子数1〜6のアルキル基を示す。)で表される2価の基を表し、x2は、1〜5000の数を表し、nは、1〜100の数を表す。]
  2. 組成物全量基準で、前記エポキシ樹脂(a)を0.1〜80質量%、前記フェノール樹脂(b)を0.1〜40質量%、前記イソシアヌル酸誘導体基含有オルガノポリシロキサン(c)を0.01〜10.0質量%、および前記無機質充填剤(d)を15〜98質量%の割合で含有することを特徴とする請求項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項またはのいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、半導体チップが封止されてなる半導体装置。
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