JP4074636B2 - 多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット - Google Patents
多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット Download PDFInfo
- Publication number
- JP4074636B2 JP4074636B2 JP2006021111A JP2006021111A JP4074636B2 JP 4074636 B2 JP4074636 B2 JP 4074636B2 JP 2006021111 A JP2006021111 A JP 2006021111A JP 2006021111 A JP2006021111 A JP 2006021111A JP 4074636 B2 JP4074636 B2 JP 4074636B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- base fabric
- yarn
- loop
- block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Revetment (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
そしてまた、その基布シートを有するブロックマットに関するものである。
このような土木工法としてブロックマットや連節ブロックを使った工法があるが、前者においては、敷設シートとして採用される繊維シートにコンクリートブロックがボルト等の固着具を使って取付けられており、施工時、多数個のコンクリートブロックを一挙に敷設できる点で後者より利点がある。
そのため、ボルトを使用しないでコンクリートブロックを取り付ける方法が開発された。
すなわち、繊維シートに直接ループを形成し、ブロックマットを製造する際、そのループ部をコンクリートブロックに埋め込むことで一体化する方法である(例えば、特許文献1、2参照)。
これを製造するには、具体的には、透水性及び可撓性を有する繊維シート上に、多数のコンクリートブロックを同時成形するための型枠を載せた後、この型枠内にコンクリートのスラリーを注入してコンクリートブロックを繊維シートと一体成形している。
なお、不織布は、ブロックマットの繊維シートとして吸い出し効果があるために利便性が優れているために主として使用されている。
しかし、その強度は編織物や不織布から直接、ループやパイルを形成した編織物や不織布の材質自体の強度に依存しており自ずと限度がある。
そのため従来の繊維シートはループやパイルがその根元で破断し易く、重量物であるコンクリートブロックを支えるには必ずしも満足できる強度を発揮できるものではない。
結果的に繊維シートからコンクリートブロックが剥離して離脱してしまう危険性があった。
すなわち、本発明は、コンクリートブロックから剥離離脱しにくいブロックマットの基布シートを提供することである。
また、その基布シートを有するブロックマットを提供するものである。
すなわち、基布シートAの強度は、シート本体1を構成している編織物や不織布の材質自体の強度に依存しない。
そのため、コンクリートブロックBにループ部21が埋め込まれて固定された場合に、両者の剥離強度(連結強度)を大きく上げることができる。
シート本体1の上に添着された縦方向及び横方向の挿入糸4,5(以下、「縦方向の挿入糸4」、「横方向の挿入糸5」という場合もある)を備えたことで、シート本体自体の縦及び横方向の強度を更に上げることができる。
またループ糸2が、単一の縦方向挿入糸4に一定間隔で絡まりループ部21を形成するようにしたことで、ループ部の大きさ(スパン)を製造時の編成の条件設定により容易に変えることができる。
またループ糸2が、隣接する縦方向挿入糸4に交互に絡まってループ部21を形成するようにしたことで、同様にループ部の大きさ(スパン)を製造時に容易に変えることができる。
シート本体1を不織布とすることにより、吸い出し防止効果を十分発揮することができる。
図1は、ブロックマットXを示し、(A)は外観図、また(B)は一部拡大して概略的に示した断面図である。
このブロックマットXは、基布シートAとそれに固定された多数のコンクリートブロックBとよりなる〔図1(A)参照〕。
そして図2(A)は表面を示しており、図2(B)は裏面を示している。
基布シートAは、ループ部21を形成するための該シート本体1とは別の独立した(即ち別体の)ループ糸2を備えている。
すなわち、ループ糸2はシート本体1を構成する糸とは別体の糸を使ってループ部21を形成しており、シート本体1と後述する縦方向挿入糸4に絡んで編み込まれている。
不織布、編布、織布等を構成している糸の材質としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル等の合成繊維、綿、羊毛、絹等の天然繊維、半合成繊維等が採用される。
シート本体1には縦方向挿入糸4と横方向挿入糸5が添着されており、後述するように、横方向挿入糸5は縦方向挿入糸4の下側に配置されている。
この縦方向及び横方向の挿入糸4,5は、やはり、シート本体1を構成する糸とは別の糸となっている。
シート本体1には挿入糸4,5やループ糸2の他に、鎖糸3が編成されている。
鎖糸3は、縦方向挿入糸4とシート本体1とに絡まって編み込まれ、両者を連結している。
そのため、横方向挿入糸5は縦方向挿入糸4に押さえ込まれてシート本体1に固定される。
縦方向挿入糸4とシート本体1に鎖糸3が絡まっているが、この縦方向挿入糸4とシート本体1に一定間隔でループ糸2が絡まってループ部21を形成している。
このようなループ部21は、ループ糸2がシート本体1を突き抜けて編成されることで形成される。
次にその編成組織を参照に説明する。
この場合、一定間隔にするには針を飛び飛びに引っ掛けられることが必要である。
図3(A)は、引っ掛ける針の方向を右方向の針に統一したものであり、図3(B)は引っ掛ける針の方向を左右の針に振ったものである。
横方向挿入糸5は、縦方向の挿入糸と鎖糸3とにより基布シートAに押さえ付けられて固定されている状態が分かる。
図5(A)は、ループ糸2が右斜め方向及び左斜め方向と千鳥状に走っている。
そのためループ部21は向きが交互に異なったものとなっていることから、コンクリートブロックBに埋め込まれた場合には、固定力が大きくなる。
図5(B)は、ループ糸2が右斜め方向及び左斜め方向と千鳥状に走っているのは図5(A)と同じであるが、ループ糸2が複数の針を飛び越えているために、形成されたループ部21の大きさがより大きくなっている。
このようなループ糸2の編成の仕方は、引っ掛ける針を選ぶことにより、製造時に容易に行うことができる。
横方向挿入糸5は、縦方向の挿入糸4と鎖糸3とにより基布シートAに押さえ付けられて固定されている状態が分かる。
なお、コンクリートブロックBは省略した。
ループ糸2はシート本体1とは異なって独立した糸であるために、その糸の材質を選ぶことによりループ部21の強度を独立して大きくすることができる。
ループ部21を強いループ糸2で形成することでコンクリートブロックBとの結合強度を適宜向上できる。
またループ部21の大きさを選択することで、コンクリートブロックBとの結合強度を調整できる。
ループ部21が一直線状にはなく隣接する縦方向挿入糸に絡んでおりループ部21が異なる方向に形成されるために多面的になり、コンクリートブロックBとの結合強度がより確実となり得る。
この場合も、ループ部21の大きさを選択することで、コンクリートブロックBとの結合強度を調整できる。
更にはループ糸2を構成するフィラメント糸を円形以外の異形断面糸とすることで、コンクリートとの食い付きをより向上させることができる。
特に基布シートAに不織布を用いた場合は、不織布の欠点である縦方向及び横方向の強度不足が補完される利点がある。
本発明においては、基布シートAに対して、ループ糸2、鎖糸3、及び挿入糸4,5は、それぞれ別体で独立したものとなっているために、基布シートAの材質に依存しないで、異なった強度を出すことができる。
勿論、鎖糸3、縦方向挿入糸4、横方向挿入糸5、ループ糸2同士の中でも互いに異なった強度とすることも可能である。
さて、ループ部21の形状(大きさや形)は、編成条件において、ループ糸2を縦方向挿入糸4とシート本体1に絡ませる間隔を変えることで、簡単にループ部21の大きさ(スパン)を変えることができる。
またループ糸2の絡まし方を単一の縦方向挿入糸4に限定しないで、合並ぶ縦方向挿入糸4に変えることによりループ部21の大きさや形状を変えることができる。
例えば、上述した一実施形態では、ループ糸2を縦方向挿入糸4に交絡させた例を示したが、横方向挿入糸5に交絡させるようにしても当然よい。
また、縦方向挿入糸4や横方向挿入糸5の間隔を調整することで、基布シートAの強度を変えることができ、さらにまたループ部21の大きさも変えることが可能である。
更には、図8に示すように、ループ部21のシート本体1に対する角度やループ部21の大きさをそれぞれ異なったものとすることも可能である。
この場合、ブロックに埋まったループ部21が強い結合力を発揮することが実験で確かめられている。
また、基布シートAに取り付けられているコンクリートブロックBは、種々のコンクリート材料を使うことができ、また、コンクリート製のものに限らずループ部21を埋め込み固定できるものであれば適用可能であり、勿論、自然石でもよい。
因みに連節ブロック工法とは、施工時、法面等に吸出し防止材(シート)を敷設した後、その上に縦方向や横方向に貫通孔を形成した比較的大型のブロックを載置して、各ブロック同士を連結する。
そしてこのブロック同士の連結は、図9に示すように、ブロックに形成した貫通孔B1に連結具6(例えば鉄棒や鉄線等)を共通に通すことで行うものである。
最も、貫通孔B1は、縦方向又は横方向の一方だけの設けることも当然可能である。
2 ループ糸
21 ループ部
3 鎖糸
4 縦方向挿入糸
5 横方向挿入糸
6 連結具
X ブロックマット
A 基布シート
B コンクリートブロック
B1 貫通孔
N 編成針
Claims (7)
- 多数のコンクリートブロックを備えたブロックマットに用いられる基布シートであって、基布シートは、シート本体、該シート本体の上に添着された縦方向及び横方向の挿入糸、該挿入糸をシート本体に連結する鎖糸、縦方向挿入糸とシート本体とに絡まってループ部を形成するループ糸とよりなり、これら挿入糸、鎖糸、及びループ糸はシート本体とは別の独立した糸であり、該ループ部がコンクリートブロックに埋め込まれて固定されるものであることを特徴とする基布シート。
- シート本体が、不織布よりなることを特徴とする請求項1記載の基布シート。
- ループ糸は、単一の縦方向挿入糸に一定間隔で絡まりループ部を形成することを特徴とする請求項1記載の基布シート。
- ループ糸は、隣接する縦方向挿入糸に交互に絡まってループ部を形成することを特徴とする請求項1記載の基布シート。
- 鎖糸が縦方向挿入糸とシート本体に絡まっていることを特徴とする請求項1記載の基布シート。
- コンクリートブロックが、貫通孔を通して連結具により連結されているものであることを特徴とする請求項1記載の基布シート。
- 上記請求項1〜6から選ばれた1記載の基布シートを有するブロックマット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006021111A JP4074636B2 (ja) | 2005-02-02 | 2006-01-30 | 多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005027041 | 2005-02-02 | ||
JP2006021111A JP4074636B2 (ja) | 2005-02-02 | 2006-01-30 | 多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006241968A JP2006241968A (ja) | 2006-09-14 |
JP4074636B2 true JP4074636B2 (ja) | 2008-04-09 |
Family
ID=37048644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006021111A Expired - Fee Related JP4074636B2 (ja) | 2005-02-02 | 2006-01-30 | 多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4074636B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4970411B2 (ja) * | 2008-12-04 | 2012-07-04 | 前田工繊株式会社 | ブロックマットの製造方法 |
JP2012067554A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-05 | Asahi-Kasei Geotech Kk | ブロックマット用シート及び該シートを用いたブロックマット |
JP6663637B2 (ja) * | 2014-08-03 | 2020-03-13 | 前田工繊株式会社 | コンクリートとの接合固定性が優れたシート体 |
-
2006
- 2006-01-30 JP JP2006021111A patent/JP4074636B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006241968A (ja) | 2006-09-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2563369Y2 (ja) | 面ファスナー用経編基布 | |
CN100526533C (zh) | 针织表面扣件 | |
JP2002541354A (ja) | 編物の格子構造体、特にジオテキスタイル | |
JP4074636B2 (ja) | 多数のブロックを有する連節ブロック、ブロックマットに使用する基布シート及びそれを有するブロックマット | |
JP6663637B2 (ja) | コンクリートとの接合固定性が優れたシート体 | |
EP1665963B1 (en) | Process for manufacturing a mat with raschel knitted fabric stuck on the rear surface thereof, raschel knitted fabric and process for its manufacturing | |
JP5371499B2 (ja) | フロアマット | |
KR101784362B1 (ko) | 이음부 보강된 토목용 매트 및 그의 제조방법 | |
KR100693636B1 (ko) | 루프에 손상이 적은 후크 패스너 부재 | |
JP2003293250A (ja) | 立体構造経編地及びその編成方法 | |
JP2000265345A (ja) | パイル網地とその複合材および製造方法 | |
JP2784451B2 (ja) | 土木用厚織シート | |
JP2007169836A (ja) | ブロックマット用シート | |
JP2012067554A (ja) | ブロックマット用シート及び該シートを用いたブロックマット | |
JP3336285B2 (ja) | 自然石連結マット、その作成方法および敷設方法 | |
JP3059184U (ja) | 土木用不織布シート | |
JP2008144330A (ja) | 孔付メッシュシート | |
JP3635136B2 (ja) | 重層構造ジオグリッド | |
KR20200019475A (ko) | 투수성, 위킹성 및 인장강도가 향상된 웹을 이용한 부직포의 제조방법 및 그 부직포 | |
JP3838719B2 (ja) | 土構造物補強排水材 | |
JPH0630896Y2 (ja) | 高排水性土木シート | |
JPH0874158A (ja) | トラス型立体構造状ネット | |
JP2001248046A (ja) | 立体構造ネット空隙材 | |
JP2579179Y2 (ja) | ジオテキスタイル連結用ベルト | |
JP4716774B2 (ja) | 植物育成用基材及び該植物育成用基材を備える土壌被覆材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060623 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060623 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080125 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140201 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |