JP3059184U - 土木用不織布シート - Google Patents

土木用不織布シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木工事において、例えば防波堤や堤防など
の尖角状物を有する敷設面に用いても、シートに裂傷を
生じにくく、また敷設面が凹凸であったり、軟弱である
ために沈下、変動が生じる場合でも、長期間経過したの
ちも、埋め立て土砂により裂傷を生じにくい土木用不織
布シートを提供する。 【解決手段】 縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれ
ぞれ50%以上である不織布シートを、高伸度糸により
縫製するか、または高伸長度の連結用ベルト部を設け引
張破断時の伸長度が少なくとも80%以上である連結用
手段を用いて、2枚以上連結して土木用不織布シートを
得る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、土木工事において、例えば防波堤や堤防などの施工の際の吸出し防 止、洗堀防止などに使用される土木用不織布シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば防波堤の施工の際の海面埋め立て作業において、吸出し防止を目 的として、海底に敷設する土木用シートとして用いることのできる多重織物が提 案されている(実公昭56−13381号公報)。 しかし、このような従来の多重織物からなる土木用シートは、これを構成する 繊維が、通常のポリエステルまたはポリプロピレンなどの合成繊維であるため、 引張破断時の伸長度は10〜30%程度に過ぎず、シート全体の伸長度も充分で はない。さらに、従来の多重織物からなる土木用シートは、引張破断時の伸長度 が高いが、その方向は縦方向または横方向にのみに限られる。 このため、敷設面に岩石や割石などのような尖角状物があった場合、該尖角状 物の先端部に当接する部分よりシートに裂傷を生じるという問題がある。また、 敷設面が凹凸であったり、軟弱であるために沈下、変動が生じる場合に、長期間 経過時に埋め立て土砂により裂傷が起こり、耐久性に劣るという問題が指摘され ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、このような従来技術を背景になされたもので、例えば防波堤や堤防 などの施工の際の吸出し防止、洗堀防止などのために使用する際、尖角状物を有 する敷設面に用いても裂傷を生じにくく、また敷設面が凹凸であったり、軟弱で あるために沈下、変動が生じる場合にも、長期間経過しても埋め立て土砂により 裂傷を生じにくい土木用不織布シートを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本考案は、縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれぞれ50%以上である不織 布シートを2枚以上連結してなる土木用不織布シートであって、その連結が、不 織布シートの端部を、引張破断時の伸長度が60%以上である糸で縫製すること によりなされていることを特徴とする土木用不織布シートを提供するものである 。 また、本考案は、不織布シートの少なくとも一方の端部に、少なくとも一方向 の引張破断時の伸長度が60%以上である連結用ベルト部が設けられている上記 土木工事用不織布シートを提供するものである。 上記連結用ベルト部は、引張破断時の伸長度が少なくとも80%以上である連 結用手段で連結されていることが好ましい。
【0005】
【考案の実施の形態】
本考案の土木用不織布シートを、例えば防波堤や堤防などの施工の際の吸出し 防止、洗堀防止などのために使用する際、尖角状物を有する敷設面に用いても、 シートの優れた伸びによって変形に追随し、シートに裂傷を生じにくく、また敷 設面が凹凸であったり、軟弱であるために沈下、変動が生じる場合にも、シート の優れた伸びによって変形に追随し、敷設面に対するフィット性に優れるため、 長期間経過しても、埋め立て土砂により裂傷を生じにくい。
【0006】 本考案の土木用不織布シートは、不織布シートを2枚以上連結してなる。 ここで、使用される不織布の製造方法としては、短繊維を湿式で製造する方法 、乾式またはシート状のウェブと呼ばれる形にし、織機や編機を使わないで、化 学的手段(接着剤、溶剤など)によるか、機械的手法(熱または熱と圧力を用い る方法、ニードルパンチ法やスティッチ法による方法)や、紡糸手法(糸をつむ ぐような方法)によって結合させて平面形状にしたもの、あるいはスプレーファ イバー法、スパンボンド法などの繊維を形成すると同時に不織布を作る直接法が 挙げられ、特に限定されない。 不織布の素材としては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピ レン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられるが、ポリエステルが好ましい。 ここで、本考案の縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれぞれ50%以上であ る不織布シートを得るためには、比重の重いポリエステルが好ましい。
【0007】 本考案に用いられる不織布の縦、横方向の引張破断時の伸長度は、それぞれ5 0%以上であり、好ましくは60〜130%である。伸張度が50%未満では、 不陸に追従しなくなり破損する。 なお、本考案に用いられる不織布は、その繊維構造が不織布であるため、方向 性を持たず、上記方向以外の引張破断時の伸長度も50%以上である。 また、不織布の目付は、特に限定されないが、好ましくは200〜1,500 g/m2 、さらに好ましくは300〜800g/m2 程度とすることが、シート に適度な重量、厚さ、強度、フィルター効果を付与できる上で望ましい。
【0008】 本考案の土木用不織布シートの一例の正面図を図1に示すが、本考案の態様は これに限定されない。 図1に示すように、土木用不織布シートは、不織布シート20、同30、同4 0を用意し、不織布シート20の縦方向端部21′と、不織布シート30の縦方 向端部31を重ね合わせ、その重ね合わせた部分を、ミシン糸Yで3本針環縫い して連結する。また、不織布シート30の他方の縦方向端部31′と、不織布シ ート40の縦方向端部41を同様に重ね合わせ、その重ね合わせた部分をミシン 糸Yで同様に縫製して連結し、1枚の幅広の土木用不織布シート10を得る。
【0009】 ミシン糸Yとしては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレ ン、ポリ塩化ビニルなどの合成繊維からなるフィラメント糸、スパン糸およびそ のタスラン糸などの加工糸などが挙げられ、特に、ポリエステル部分配向糸(P OY)が好ましい。POYは、ポリエステルを紡糸速度2,200〜2,600 m/分で溶融紡糸して得られるものであり、紡糸したのち、延伸し、熱セットす ることにより、本考案に好適に用いられる糸となる。このときの延伸倍率は、1 .1〜1.5が好ましく、熱セットは、通常150〜250℃で行うのがよい。 ミシン糸Yの総繊度は500〜6,000デニール、好ましくは1,500〜 5,000デニール、引張強度は2gf/デニール以上、好ましくは2.5gf /デニール以上、引張破断時の伸長度が60%以上、好ましくは60〜140% である。引張破断時の伸長度が、60%未満であると、本考案の土木用不織布シ ートが伸長するときに、糸に負荷がかかり破断し易くなるとともに、連結部付近 において土木用不織布シートが伸長する妨げとなる。
【0010】 重ね合わせ部の縫い方としては、3本針などの環縫いでも、本縫いなどでもよ い。使用するシートの引っ張り強度、伸度に応じ、ミシン糸、縫い本数、縫い目 ピッチを設定するのが好ましい。 縫い目ピッチは、10〜20目/100mmであることが好ましく、10目/ 100mm未満であると、連結強度に劣り、一方、20目/100mmを超える と、ミシン針によりシートは傷つけられ易くなり、シートの強度が減少する恐れ がある。 針間距離、シートの重ね合わせ幅は、適宜選択することができる。
【0011】 図1では、長方形の3枚の土木用不織布シートを縦方向端部で連結し幅広化し たが、方向はこれに限られず、施工する場所の広さ、形状などを考慮して、縦、 横など、方向を問わず連結し長尺化してもよく、また2枚あるいは4枚以上を連 結してもよい。
【0012】 以上のように、本考案の土木用不織布シートは、高伸度の不織布どうしを、高 伸度糸で縫製して連結してしているので、土木用不織布シートが伸長しても、土 木用不織布シートの伸長に追随して、縫製糸も伸長するため、縫製糸に余計な負 荷がかからず、縫製糸だけ先に切断されてしまうことがないことから、土木用不 織布シートの強度が向上する。
【0013】 なお、本考案に用いられる不織布シートの縦、横方向の引張強度は、乾燥条件 、湿潤条件ともに、それぞれ、好ましくは30kgf/5cm以上、さらに好ま しくは90〜400kgf/5cmである。引張強度が30kgf/5cm未満 であると、波力や埋め立て土砂や敷設面形状による衝撃や集中荷重によって、裂 傷を生じ易い。
【0014】 また、本考案に用いられる不織布シートの透水係数は、好ましくは1.0×1 0-3cm/sec以上、より好ましくは9.0×10-1〜1.0×10-2cm/ secである。透水係数が1.0×10-3cm/sec未満であると、海底に敷 設したときのフィルター効果が得られにくい。 以上のように、施工現場の条件に従って、土木用不織布シートの特性を適宜選 択して実施する。
【0015】 本考案では、不織布シートの少なくとも一方の端部に、少なくとも一方向の引 張破断時の伸長度が60%以上である連結用ベルト部が設けられていることが好 ましい。 本考案の土木用不織布シートに連結用ベルト部を設ける方法としては、図2に 示すように、不織布シートをミシン糸Yで3本針環縫いし、連結用ベルト部60 を作成しベルトの縦方向にロープ孔62を設ける。 ミシン糸Yとしては、上記不織布シートを連結する際に使用する高伸度ミシン 糸と同様のものが挙げられ、好ましくは上記ポリエステル部分配向糸(POY) である。
【0016】 連結用ベルト部の縫い方としては、1本針などの環縫いでも、本縫いなどでも よい。 また、縫い目のピッチは、10〜20目/100mmであることが好ましく、 10目/100mm未満であると、連結強度に劣り、一方、20目/100mm を超えると、ミシン針によりシートは傷つけられ易くなり、シートの強度が減少 する恐れがある。 針間距離、連結用ベルト部の幅は、適宜選択することができる。 土木用不織布シートに連結用ベルト部を作成する段階では、ロープ孔を設けず に作成後、カッター刃によって、ロープ孔を設けることもできるが、例えば熱や 超音波振動などによってロープ孔を設けたり、また作成前の過程でロープ孔を設 けるなどしてもよい。孔の大きさは10〜18mmであり、孔の間隔は50mm 以上である。
【0017】 連結用ベルト部の素材としては、縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれぞれ 60%以上である不織布や、少なくとも縦方向の引張破断時の伸長度が60%以 上である織物が使用される。 この連結用ベルト部に用いられる縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれぞれ 60%以上である不織布としては、本考案の土木用不織布シートに用いられる不 織布を構成する素材と同様でよい。
【0018】 また、この連結用ベルト部に用いられる少なくとも縦方向の引張破断時の伸長 度が60%以上である織物の組織としては、一重織または二重織以上の多重織で よいが、好ましくは三重織以上の多重織組織である。例えば、三層に配列された 緯糸間を経糸が順次往復している三重織組織が挙げられる。これらの経糸および 緯糸の素材は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなど の合成繊維からなるフィラメント糸、スパン糸およびそのタスラン糸などの加工 糸などであってもよい。特に、上記ポリエステル部分配向糸(POY)が好まし い。 この場合、経糸および緯糸の繊度は、通常は、500〜20,000デニール 、好ましくは1,000〜15,000デニール程度がよく、好ましくは2,2 00デニールである。また、繊維密度は、50,000〜500,000デニー ル/インチ、好ましくは100,000〜300,000デニール/インチ程度 である。
【0019】 また、経糸および緯糸の引張強度は、好ましくは2〜10gf/デニール、特 に好ましくは3gf/デニールである。経糸または緯糸の引張破断時の伸長度は 60%以上であることが必要であり、100〜180%であることが好ましく、 特に好ましくは130%程度である。経糸および緯糸の両方に、引張破断時の伸 長度が60%以上の高伸度糸を使用することが好ましいが、経糸または緯糸のい ずれか一方に使用するだけでもよい。 また、糸密度は、経、緯ともに限定されるものではないが、例えば、46.2 本/インチに製織されていてもよい。 図2では、長方形の1枚の土木用不織布シートの縦方向端部に不織布からなる 連結用ベルト部を作成したが、方向はこれに限られず、施工する場所の広さ、形 状などを考慮して、縦、横方向を問わず数カ所の端部に作成し、連結してもよい 。
【0020】 連結用ベルト部の縦、横方向の少なくとも一方向の引張破断時の伸長度は、6 0%以上であり、好ましくは100〜180%である。このように、土木用不織 布シートどうしの連結用ベルト部として、伸長度の高いものを用いると、この連 結用ベルト部どうしをロープなどで連結したのちも、土木用不織布シートの伸長 に追随して、連結用ベルト部も伸長し、連結用ベルト部に大きな負荷がかからな いため、連結用ベルト部の裂断が生じることがなく、結果的に土木用不織布シー トの強度が向上する。 連結用ベルト部が設けられている本考案の土木用不織布シートの縦、横方向の 引張強度、引張破断時の伸長度、引裂強度は、上記連結用ベルト部が設けられて いない土木用不織布シートと同様である。
【0021】 本考案では、上記連結用ベルト部は、引張破断時の伸長度が少なくとも80% 以上である連結用手段で連結されていることが好ましい。 連結用手段としては、ロープ、ベルト、紐などが挙げられる。 ロープ、ベルト、紐などの材質としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポ リエチレン、ビニロンなどが挙げられ、施工現場の条件に従って適宜選択して実 施する。また、その太さは6〜12mmが好ましい。 図2における連結用ベルト部60が付設された土木用不織布シート50を、同 様に連結用ベルト部60′が付設された他の土木用不織布シート50′と連結す る方法は、例えば、該連結用ベルト部60と該連結用ベルト部60′を隣接させ 、連結用ベルト部60のロープ孔62と、連結用ベルト部60′のロープ孔62 ′に交互にロープを通したり、連結用ベルト部60のロープ孔62と、連結用ベ ルト部60′のロープ孔62′にラセン状に交互にロープを通したり、対になる ロープ孔どうしを1対ずつロープを通して結ぶ方法、またロープに限らず、紐な どを用いて連結するなど、その方法は適宜選択することができる。
【0022】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照して説明するが、本考案はこの実施例に限 定されるものではない。
【0023】 単位質量(目付量)および厚さ JIS L1096に準拠して、試験片20×20cm、一定圧力20g/c m2 で行なった。単位質量の単位はg/m2 、厚さの単位はmmである。 引張強度試験および引張破断時の伸長度 JIS L1096(ラベルドストリップ法)に準拠して、乾燥状態および湿 潤状態の試験片の試験を用いて縦、横方向に対して行なった。乾燥状態の試験片 は、5cm×35cm、湿潤状態の試験片は、5cm×35cmのものを使用し た。試験機は低速伸長型で、試験片幅5cm、標識間距離20cm、引張速度2 0cm/分であった。引張強度の単位はkgf/5cm、伸長度の単位は%であ る。
【0024】 引裂強度試験 JIS L1096(シングルタング法)に準拠して、上記と同様に乾燥状態 および湿潤状態の試験片の試験を用いて縦、横方向に対して行なった。試験機は 低速伸長型で、試験片幅5cm、引張速度20cm/分で行なった。引張強度の 単位はkgfである。 透水係数 JIS A1218に準拠して行なった。透水面積1cm2 、透水時間は60 分、水頭10cmの条件下で行なった。透水係数の単位はcm/分である。
【0025】 実施例1 実施例1を図1に基づいて説明する。 実施例1の土木用不織布シート10として、引張破断時の縦、横方向の伸長度 90%以上、目付量800g/m2 の不織布(ポリエステル製、帝人社製商品名 キーパー)からなる不織布シート(縦;10m、横2m)を縦方向に5枚、それ ぞれ、5cmの幅で重ね合わせ、繊度4,400デニール、引張強度2.5gf /デニール、引張破断時の伸長度120%である前田工繊製ミシン糸で3本針環 縫いした。縫い目のピッチは、12目/100mm、針間距離10mmであった 。実施例1の土木用不織布シートの原反の試験結果、を表1に示す。
【0026】 実施例2 幅100mm、引張強度500kgf/5cm、引張破断時の縦方向の伸長度 110%、引裂強度400kgfの連結用ベルト部60を、実施例1に使用した 不織布シートおよびミシン糸を用いて3本針環縫いで作成した。縫い目のピッチ は、12目/100mm、針間距離10mmであった。作成後、ベルトの縦方向 に50mm間隔で、径15mmロープ孔を設けた。図2に示すように、この連結 用ベルト部60の縦方向端部61を、実施例1で使用した不織布シート50の縦 方向端部51′に50mm幅で重ね合わせ、その重ね合わせた部分を、実施例1 と同様に縫製して、不織布シート50と連結用ベルト部60を連結して、一枚の 連結用ベルト部付き不織布シートとした。 前田工繊製、太さ8mmのロープを連結用ベルト部のロープ孔にラセン状に交 互に通して、上記連結用ベルト部付き不織布シート5枚を連結して土木用不織布 シートを得た。 実施例2に使用した連結用ベルト部の試験結果、を表1に示す。なお、実施例 2に使用した土木用不織布シートの原反の結果は実施例1と同様である。
【0027】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− | 試験項目 |実施例1|実施例2| |――――――――――――|――――|――――| | 単位質量(g/m2) | 800 | 1194 | | 厚さ(mm) | 5.88 | 1.66 | |――――――――――――|――――|――――| | |乾| 縦 | 111 | 970 | |引張強度 |燥| 横 | 168 | 400 | |(kgf/5cm) |――――――|――――|――――| | |湿| 縦 | 116 | 975 | | |潤| 横 | 172 | 410 | |――――――――――――|――――|――――| | |乾| 縦 | 108 | 110 | |引張破断時|燥| 横 | 93.5 | 13 | |の伸長度 |――――――|――――|――――| | (%) |湿| 縦 | 108 | 110 | | |潤| 横 | 91.2 | 14 | |――――――――――――|――――|――――| | |乾| 縦 | 26.1 | 850 | |引裂強度 |燥| 横 | 31.0 | 200 | | (kgf) |――――――|――――|――――| | |湿| 縦 | 29.9 | 860 | | |潤| 横 | 33.1 | 210 | |――――――――――――|――――|――――| |透水係数 (×10-1cm/sec) | 6.2 | - | ――――――――――――――――――――――
【0028】
【考案の効果】
本考案の土木用不織布シートによれば、縦、横方向の引張破断時の伸長度がそ れぞれ50%以上である不織布シートを用い、この不織布シートの端部を引張破 断時の伸長度が60%以上である糸で縫製して連結しているので、例えば防波堤 や堤防などの施工の際の吸出し防止、洗堀防止などに使用する際、尖角状物を有 する敷設面に用いても、シートに裂傷を生じにくく、また、敷設面が凹凸であっ たり、軟弱であるために沈下、変動が生じる場合にも、長期経過しても、埋め立 て土砂により裂傷を生じにくい土木用不織布シートを得ることができる。 また、本考案の土木用不織布シートに、少なくとも一方向の引張破断時の伸長 度が60%以上の連結用ベルト部を付設した場合には、この連結用ベルト部どう しを引張破断時の伸長度が少なくとも80%以上のロープ、ベルトなどの連結手 段で連結した土木用不織布シートは、土木用不織布シートの伸長に追随して、連 結用ベルト部も伸長し、連結用ベルト部に大きな負荷がかからないため、連結用 ベルト部の裂断が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の土木用不織布シートの正面図であ
る。
【図2】実施例2の土木用不織布シートの一部正面図で
ある。
【符号の説明】
10,70 土木用不織布シート 20,30,40,50 不織布シート 60 連結用ベルト部 Y ミシン糸

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦、横方向の引張破断時の伸長度がそれ
    ぞれ50%以上である不織布シートを2枚以上連結して
    なる土木用不織布シートであって、その連結が、不織布
    シートの端部を、引張破断時の伸長度が60%以上であ
    る糸で縫製することによりなされていることを特徴とす
    る土木用不織布シート。
  2. 【請求項2】 不織布シートの少なくとも一方の端部
    に、少なくとも一方向の引張破断時の伸長度が60%以
    上である連結用ベルト部が設けられている請求項1記載
    の土木用不織布シート。
  3. 【請求項3】 連結用ベルト部が、引張破断時の伸長度
    が少なくとも80%以上である連結用手段で連結されて
    いる請求項2記載の土木用不織布シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013151767A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Nippon Ester Co Ltd 高伸度短繊維不織布

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