JP4073530B2 - 内容物噴出機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯留空間の入口側の吸込弁および出口側の吐出弁の作用により、容器本体内部の内容物をいったん当該貯留空間に取り込んだ上でそれを外部空間に噴出する蓄圧方式の内容物噴出機構に関し、特に貯留空間から容器本体内部までの貯留空間減圧用通路と外部空間から容器本体内部までの吸気用通路とを完全に分離し、また、内容物を噴出させるための操作部材を筐体部に対して着脱自在なかたちで取り付けるようにした内容物噴出機構に関する。
【0002】
内容物噴出機構の操作部材としては、
・操作時に回動するトリガレバー形式のもの
・操作時に直線移動する押しボタン形式のもの
・操作時に傾斜するティルト形式のもの
などがある。
【0003】
本発明は、このような各種の操作部材を用いるものに適用できるが、以下の記載では、説明の便宜上、トリガレバー形式の操作部材を用いた蓄圧方式の内容物噴出機構を前提とする。
【0004】
【従来の技術】
図5は、一般的な、トリガレバー形式の内容物噴出機構の概要を示す説明図であり、ここでは噴出口側の吐出弁が閉じた状態の非操作モードになっている。
【0005】
この内容物噴出機構は、
・トリガレバ−31
・筐体部32
・トリガレバ−31の回動操作により、筐体部32に案内されて図示の右方向に移動する大径シリンダ33、ノズル孔部材34
・大径シリンダ33の内部に設けた筒状ピストン35、吐出し弁35c
・筒状ピストン35と連動する吸気弁36、貯留空間減圧弁37
・貯留空間38
・内容物を収納した容器40
・吸上管41
・吸込弁42
・蓋部43
などに大別される。
【0006】
筐体部32は、内容物の流入通路32a、貯留空間減圧用の孔部32b、吸気用の孔部32c、貯留空間減圧用の環状溝部32d、大径シリンダ案内部32e、吸気用の凹部32fを有している。
【0007】
筐体部32は蓋部43と嵌合し、これら両部材はパッキン44を介してネジキャップ45により容器40に装着されている。
【0008】
大径シリンダ33の内部には大径部35aおよび小径部35bからなる筒状ピストン35を設け、また大径シリンダ33の内周面には筒状の吸気弁36を、筒状ピストン35の外周面には貯留空間減圧弁37をそれぞれ取り付けている。これらの外側端部36a、37aは筐体部32の内周面に強く当接している。
【0009】
貯留空間減圧弁37と筐体部32の間にはスプリング39が設けてあり、このスプリングの作用で筒状ピストン35および大径シリンダ33が噴出口34aの方付勢され、筒状ピストン35と一体の吐出し弁35cは閉状態になっている。
【0010】
筒状ピストン35が後方に移動して貯留空間減圧弁37の端部37aが貯留空間減圧用の環状溝部32dに入り込むと、それまで遮断していた貯留空間38と容器40の内部とが環状溝部32d−孔部32b−蓋部43に設けた共通縦孔43aを介して連通し、これにより貯留空間が減圧される。
【0011】
同じように吸気弁36の端部36aが吸気用の凹部32fに達すると、それまで遮断していた外部空間と容器40の内部とが、大径シリンダ33と筐体部32との隙間33b−凹部32f−吸気用の孔部32c−蓋部43と筐体部32との間の隙間43b−蓋部43の共通縦孔43aを介して連通し、これにより容器内部の減圧が防止される。
【0012】
トリガレバー31の回動軸31bは筐体部32にネジなどで取り付けられており、トリガレバー31を反時計方向に引くと大径シリンダ33、筒状ピストン35、吸気弁36および貯留空間減圧弁37が後方に移動する。
【0013】
そして、貯留空間38の圧力が所定値まで高くなるとそれまで閉じていた吐出弁35cが開いて貯留空間38や筒状ピストンの内部35dの内容物は噴出通路33aを通り、噴出口34aから外部空間に放出される。なお、この間、吸込弁42は閉じたままである。
【0014】
続いて、この放出により貯留空間38の圧力が低くなり、またトリガレバー31の引き操作を止めると、筒状ピストン35はスプリング39の作用で噴出口34a側の方に移動する。その結果、吐出弁35cが閉じるとともに吸込弁42が開いて吸上管41から貯留空間38に次の噴出対象の内容物が流入し、その終了後に吸込弁42が閉じる。内容物の流入ルートは、容器40−吸上管41−流入通路32a−貯留空間38−筒状ピストン内部35dである。
【0015】
なお、トリガレバー31を引いて貯留空間38の圧力が高まることにより吐出弁35cが開くのは、筒状ピストン35に対して後方側の方に働く当該圧力がスプリング20に基づく噴出口34a側への力よりも勝るからである。
【0016】
すなわち、貯留空間38からの筒状ピストン35に対する後方側および前方側への力は、
・後方側に、大径部35aの貯留空間側の実効表面積S1 に貯留空間38の単位圧力fを掛けた大きさ
・前方側に、小径部35bや貯留空間減圧弁37などの貯留空間側の実効表面積S2 に貯留空間38の単位圧力fを掛けた大きさ
であり、筒状ピストン35には両者の合成力Fとしての(S1 −S2 )×fが働くことになる。
【0017】
このときS1 >S2 であり、合成力Fの(S1 −S2 )の部分は定数であるが、fは大径シリンダ33および筒状ピストン35が後方に移動して貯留空間38の容積が小さくなるにつれて大きくなるので、この(S1 −S2 )×fの力も増大していき、やがては当該力がスプリング39のそれを越えて吐出弁35cが開き内容物が噴出する。
【0018】
噴出が進み、筒状ピストン35が後方に移動して貯留空間減圧弁37の端部37aが環状溝部32dに入り込むと、前述のように貯留空間38と容器40の内部とが連通し、その時点での当該貯留空間の残留物は環状溝部32d−孔部32b−蓋部43と筐体部32との間の隙間43b−共通縦孔43aを経て容器40にいわば吐き出されるので、噴出終了時の液切れが良くなる。
【0019】
トリガレバー31の回動操作をやめると、スプリング39の弾性力によって筒状ピストン35は前方に戻り、それに伴って大径シリンダ33も前方に移動し、貯留空間減圧弁37の端部37aは再び筐体部32の内周面に強く当接し、貯留空間38と容器40の内部とは遮断される。
【0020】
このとき、吐出弁35cが閉じ、貯留空間38は減圧状態となるので、それまで閉じていた吸込弁42が開き、容器40の内容物が吸上管41から貯留空間38や筒状ピストン内部35dに流入する。
【0021】
この流入動作により減圧状態となる容器40内には、前述のように、外気が、大径シリンダ33と筐体部32との隙間33b−凹部32f−孔部32c−蓋部43と筐体部32との間の隙間43b−共通縦孔43aを経て入り込み、当該容器の内部を大気圧に戻している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の内容物噴出機構では、トリガレバ−を所定状態まで操作したときに確保される貯留空間減圧用通路および外気取込み用通路それぞれの容器側出口部分を共通縦孔としているので、
・残留内容物と外気との混合により気泡などが発生して共通縦孔を塞ぎ、
・共通縦孔の部分で残留内容物および外気が乱流状態となって、残留内容物などがこの共通縦孔をスム−ズに通過しない、
・内容物の噴出後に長時間不使用状態にしておくと、共通縦孔の内周面やその入口部分などに付着した残留内容物が固まり、外気や新たな残留内容物の流入の妨げとなる、
などの問題点があった。
【0023】
また、トリガレバーがネジなどを介して筐体部に取り付けられているので、部品点数が多くなり、その組み立てに手間がかかるという問題点があった。
【0024】
そこで、本発明では、貯留空間から容器本体内部までの貯留空間減圧用通路と、外部空間から容器本体内部までの吸気用通路とを最後まで別々の経路にして、残留内容物および外気を個々に、かつ確実に容器内部へ取り入れることができる、使い勝手の良い内容物噴出機構を提供することを目的とする。
【0025】
さらには、トリガレバーを筐体部に着脱自在に取り付けられるようにして、トリガレバーの取付け・取外し作業の簡単化を図ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの課題を次のようにして解決する。
(1)操作部材(例えば後述のトリガレバー10)の噴出操作時の、吸込弁(例えば後述の吸込弁12)と吐出弁(例えば後述の吐出弁14b)との間に形成される内容物貯留空間(例えば後述の貯留空間15)の容積を減じる方向への筒状ピストン(例えば後述の筒状ピストン14)の移動によって当該吐出弁が開くとともに外部空間から容器本体内部(例えば後述の蓋部18および容器本体22の各内部空間)までの吸気用通路(例えば後述の吸気用通路B)が設定され、かつ、当該吐出弁が開いた後のさらなる当該方向への筒状ピストンの移動によって当該内容物貯留空間から当該容器本体内部までの貯留空間減圧用通路(例えば後述の貯留空間減圧用通路A)が設定される内容物噴出機構において、
前記筒状ピストンは、
その筒部分が、それぞれ容器本体(例えば後述の容器本体22)の筐体側を構成する内筒部(例えば後述の内筒部13a)と外筒部(例えば後述の外筒部13e)との間に入り込む態様で、設けられており、
前記外筒部は、
その内周面部分および外周面部分を連通させる吸気用孔部(例えば後述の吸気用孔部13f)が、当該外筒部の内周面における前記筒状ピストンの移動前のシール作用位置と当該内周面における当該筒状ピストンの移動後のシール作用位置との間に、形成されており、
前記貯留空間減圧用通路は、
前記筒状ピストンの移動にともなって前記筒部分の内周面と内容物貯留空間形成用の前記内筒部との間のシール作用が解除されることにより当該内周面側に形成される第1の通路部および、前記筐体側の部分に設けられた貯留空間減圧用の第1の出力孔部(例えば後述の貯留空間減圧用縦孔11e)を有する貯留空間減圧専用通路からなり、
前記吸気用通路は、
前記筒状ピストンの移動にともなって前記外筒部の内周面におけるシール作用位置が前記吸気用孔部を越えることにより前記筒部分の外周面側に当該吸気用孔部も含めて形成される第2の通路部および、前記筐体側の部分に設けられた吸気用の第2の出力孔部(例えば後述の吸気用縦孔11d)を有して、前記貯留空間減圧専用通路とは当該出力孔部まで別々の経路態様の吸気専用通路からなる、内容のものにする。
【0027】
本発明は、このような構成をとっているので、貯留空間からの残留内容物の流れと外部空間からの外気の流れとが容器本体への通路部分で混合されることはなく、両者は完全に分離されたかたちで容器本体へと入っていく。
【0028】
また、操作部材や筐体部を構成する部品点数を少なくして、両者の取付けや取外しの作業が簡単なものになる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は内容物噴出機構の非操作モードを示す説明図、図2はトリガレバー(操作部材)と筐体部との関係を示す斜視図、図3は内容物噴出機構の操作モードを示す説明図、図4は図3の操作モードにおける貯留空間減圧用通路および吸気用通路を示す拡大図である。
【0030】
これらの図において、
1は内容物噴出機構、
10はトリガレバー(操作部材)、10aはトリガレバーの開口部、10bはトリガレバーの回動軸となる薄肉片部、10cは筐体部11のトリガレバー係合用孔部11gと係合する係合用凸部、10dはテ−パ面、10eは筐体部11に着脱自在な着脱用片部、10fは吐出弁側の可動シリンダ16を押圧する突部、
11は筐体部、11aは内容物流入用通路(貯留空間)、11bは水平筒状部、11cは蓋部に嵌合する垂下筒状部、11dは外気を容器内に取り入れるための吸気用縦孔、11eは貯留空間の残留内容物を容器内に排出するための貯留空間減圧用縦孔、11fはトリガレバーを取り付けるためのトリガレバー保持部、11gはトリガレバー係合用孔部、12は吸込弁、
13は吸込弁12の側の固定シリンダ、13aは内筒部(相手側シール部)、13bは内容物通過用孔部、13cは内筒前端の貯留空間減圧弁、13dは棒状部、13eは外筒部(相手側シール部)、13fは外気を取り入れるための吸気用孔部、13gは貯留空間の残留内容物を容器内に排出するための貯留空間減圧用孔部、
14は筒状ピストン、14aは内容物通過用孔部、14bは吐出弁、14cは半球状凸部(リブ)、14dは吐出弁作動用凸部、14eは後端部、
15は貯留空間、15aは吐出口17a側に付勢されているスプリング、
16は吐出弁14bの側の可動シリンダ、16aは吐出弁受け部、16bは吐出弁作動用凹部、
17はノズル、17aは吐出口、
18は筐体部に嵌合する蓋部、18aは垂下部、
19は蓋部に取り付けられる吸上管、
20はパッキン、
21はネジキャップ、
22は容器本体、
Aは貯留空間15から容器本体22の内部への貯留空間減圧用通路、
Bは外気を容器本体22の内部に取り入れるための吸気用通路、
をそれぞれ示している。
【0031】
本発明の特徴は、
・貯留空間15から容器本体22までの貯留空間減圧用通路Aと、外部空間から容器本体22までの吸気用通路Bとを最後まで別々の経路にした、すなわち筐体部11に、外気を容器22の内部に取り入れるための吸気用縦孔11dと、貯留空間の残留内容物を容器内に排出するための貯留空間減圧用縦孔11eとを別々に設けたこと
・トリガレバー10を筐体部11に着脱自在にしたこと
・蓋部18の垂下部18aの外周面と、筐体部11の垂下筒状部11cの吸気用縦孔11dに続く下側部分との接触範囲を長く設定したこと
などである。
【0032】
図1に示すように、筐体部11には固定シリンダ13が嵌められており、当該固定シリンダの外筒部13eの内周面に筒状ピストン14の後端部14eが強く当接し、また、当該筒状ピストンの内周面には固定シリンダ13の貯留空間減圧弁13cが強く当接している。
【0033】
可動シリンダ16は筐体部11の水平筒状部11bに案内され、当該可動シリンダの吐出弁作動用凹部16bには筒状ピストン14の吐出弁作動用凸部14dが当該凹部16bの左端側に接する状態で設定されている。
【0034】
トリガレバー10はその開口部10aに噴出口17aが位置するように筐体部11に取り付けられ、可動シリンダ16はスプリング15aによって吐出弁14bが吐出弁受け部16aに当接する方向に付勢されている。
【0035】
トリガレバー10の反時計方向への回動操作にともない、可動シリンダ16と筒状ピストン14とは一緒に移動する。なお、貯留空間15の圧力が所定値になると筒状ピストン14が可動シリンダ16に対して後方に移動して吐出弁14bが開くように、吐出弁作動用凹部16bの前後方向の幅(図示の左右方向の幅)は吐出弁作動用凸部14dのそれよりも長く形成している。
【0036】
筐体部11の垂下筒状部11cが蓋部18を挟み込み、これらをパッキン20を介してネジキャップ21で容器本体22に取り付けている。
【0037】
図3の、筒状ピストン14の半球状凸部14cに内筒部前端の貯留空間減圧弁13cが乗り上げた開状態のとき、貯留空間15−貯留空間減圧弁13c−内筒部13aの外周面と筒状ピストン14の内周面との隙間−固定シリンダ13の貯留空間減圧用孔部13g−筐体部11の貯留空間減圧用縦孔11e、からなる貯留空間減圧用通路Aが形成される(図4参照)。なお、半球状凸部14cの代わりに凹部を設け、当該凹部に貯留空間減圧弁13cが入り込んだときに開状態となるようにしてもよい。
【0038】
また、このとき筒状ピストン14の後端部14eは外筒部13eの吸気用孔部13fより後方(図示の右方向)に位置するので、外部空間−可動シリンダ16の外周面と筐体部11の水平筒状部11bの内周面との隙間−筒状ピストン14の外周面と固定シリンダ13の外筒部13eの内周面との隙間−外筒部13eの吸気用孔部13f−固定シリンダ13の外筒部13eの外周面と筐体部11の水平筒状部11bの内周面との隙間−筐体部11の吸気用縦孔11d−蓋部18の垂下部18aの内周面と筐体部11の貯留空間減圧用縦孔11eの形成部分の外周面との隙間、からなる吸気用通路Bが形成される(図4参照)。なお、吸気用縦孔11dを、貯留空間減圧用縦孔11eと同じように、その出口が容器内部に直接通じるような縦孔にしてもよい。
【0039】
図2に示すように、トリガレバー10の着脱用片部10eが筐体部11のトリガレバー保持部11fに案内され、またトリガレバー10のトリガレバー係合用凸部10cのテーパ面10dが筐体部11の縁を乗り越えてトリガレバー係合用孔部11gに入り込み、これによりトリガレバー10は筐体部11に取り付けられる。
【0040】
さらに、貯留空間15の内容物が外部に漏れることなく確実に容器本体22内に排出されるために、筐体部11の垂下筒状部11cが嵌合する蓋部18の垂下部18aを長く設定している。
【0041】
次に内容物噴出機構の動作を説明する。
図1に示すように、トリガレバー10を操作していない状態では、筒状ピストン14はスプリング15aにより前方に付勢されて吐出弁作動用凸部14dが吐出弁作動用凹部16bの前端に当接し、吐出弁14bが弁受け部16aに当接して噴出口17aを塞いでいる。なお、貯留空間15には前回の操作によって吸い上げられた内容物が入っている。
【0042】
図3に示すように、トリガレバー10を引くと、これの突起10fが可動シリンダ16を押圧して可動シリンダ16および筒状ピストン14がスプリング15aの付勢に抗して後方へ移動する。貯留空間15の圧力が所定値まで高くなると、筒状ピストン14が可動シリンダ16に対して、吐出弁作動用凸部14dが吐出弁作動用凹部16bの後端に当接するまで後方に移動してそれまで吐出弁受け部16aに当接していた吐出弁14bが開く。
【0041】
これにより、貯留空間15の内容物はノズル17の噴出口17aから噴出する。なお、この間吸込弁12は閉じたままである。
【0042】
前述のように、筒状ピストン14が図示の右方向に移動してその後端部14eが固定シリンダ13に形成した吸気用孔部13fを越えると吸気用通路Bが確保されて外気が容器内部に取り込まれ、また、筒状ピストン14の半球状凸部14cに固定シリンダ13の貯留空間減圧弁13cが乗り上げた状態になると貯留空間減圧用通路Aが確保されて貯留空間15の残留内容物が容器内部に取り込まれる。
【0045】
その結果、貯留空間15内の圧力は一気に下がり、スプリング15aの弾性力によって吐出弁14bが吐出弁受け部16aに瞬時に当接するので、噴出口17aの液切れが良くなる。
【0046】
なお、貯留空間減圧用通路Aが確保されるとき、筒状ピストン14の後端部14eは固定シリンダ13の吸気用孔部13fを越えて外筒部13eの内周面に強く当接した状態になっているので、貯留空間15の残留内容物が吸気用孔部13fの方に入り込むことはない。
【0047】
また、蓋部18の垂下部18aの外周面と、筐体部11の垂下筒状部11cの吸気用縦孔11dに続く下側部分との接触範囲を長く設定設定しているので、取り込んだ外気などが垂下筒状部11cと垂下部18aとの隙間から外部に漏れることはない。
【0048】
トリガレバー10の回動操作を止めると、吐出弁14bが閉じたままの筒状ピストン14がスプリング15aの弾性力によって前進して図1の状態に復帰し、このとき、筒状ピストン14の後端部14eが固定シリンダ13の吸気用孔部13fを通過するまでの間、吸気用通路Bは確保されたままである。
【0049】
また、この復帰動作にともない、吸込弁12が開き、容器本体22の内容物が吸上管19−内容物流入用通路11a−内容物通過用孔部13bを通って貯留空間15に流入する。
【0050】
【発明の効果】
本発明では、このように、貯留空間から容器本体内部までの貯留空間減圧用通路と、外部空間から容器本体内部までの吸気用通路とを最後まで別々の経路にしているので、残留内容物および外気が個々に、かつ確実に容器内部へ取り入れられて、使い勝手の良い内容物噴出機構を提供することができる。
【0051】
さらには、トリガレバーを筐体部に着脱自在に取り付けられるようにしているので、部品点数を少なくして、トリガレバーの取付け・取外し作業の簡単化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、内容物噴出機構の非操作モードを示す説明図である。
【図2】本発明の、内容物噴出機構のトリガレバーと筐体部との関係を示す斜視図である。
【図3】本発明の、内容物噴出機構の操作モードを示す説明図である。
【図4】本発明の、図3の操作モードにおける貯留空間減圧用通路および吸気用通路を示す拡大図である
【図5】従来の、内容物噴出機構の非操作モードを示す説明図である。
【符号の説明】
1 :内容物噴出機構
10 :トリガレバ−
10a:開口部
10b:薄肉部
10c:係合用凸部
10d:テ−パ面
10e:着脱用片部
10f:突起
11 :筐体部
11a:内容物流入用通路
11b:水平筒状部
11c:垂下筒状部
11d:吸気用縦孔
11e:貯留空間減圧用縦孔
11f:トリガレバー保持部
11g:トリガレバー係合用孔部
12 :吸込弁
12a:内容物通路
13 :固定シリンダ
13a:内筒部(相手側シール部)
13b:内容物通過用孔部
13c:貯留空間減圧弁
13d:棒状部
13e:外筒部(相手側シール部)
13f:吸気用孔部
13g:貯留空間減圧用孔部
14 :筒状ピストン
14a:内容物通過用孔部
14b:吐出弁
14c:半球状凸部
14d:吐出弁作動用凸部
14e:後端部
15 :貯留空間
15a:スプリング
16 :可動シリンダ
16a:吐出弁受け部
16b:吐出弁作動用凹部
17 :ノズル
17a:吐出口
18 :筐体部に嵌合する蓋部
18a:垂下部
19 :吸上管、
20 :パッキン
21 :ネジキャップ
22 :容器本体
A :貯留空間から容器本体内部への貯留空間減圧用通路
B :外気を容器本体内部に取り入れるための吸気用通路
30 :内容物噴出機構
31 :トリガレバー
31a:トリガレバー取付部
31b:回動軸
32 :筐体部
32a:内容物の流入通路
32b:貯留空間減圧用の孔部
32c:吸気用の孔部
32d:貯留空間減圧用の環状溝部
32e:大径シリンダ案内部
32f:貯留空間減圧用の凹部
33 :大径シリンダ
33a:噴出通路
33b:大径シリンダと筐体部との隙間
34 :ノズル孔部材
34a:噴出口
35 :筒状ピストン
35a:大径部
35b:小径部
35c:吐出弁
35d:筒状ピストンの内部
36 :吸気弁
36a:吸気弁の端部
36b:吸気弁と筐体部との隙間
37 :貯留空間減圧弁
37a:貯留空間減圧弁の端部
38 :貯留空間
39 :スプリング
40 :容器
41 :吸上管
42 :吸込弁
43 :蓋部
43a:共通縦孔
43b:蓋部と筐体部との隙間
44 :パッキン
45 :ネジキャップ
Claims (1)
- 操作部材の噴出操作時の、吸込弁と吐出弁との間に形成される内容物貯留空間の容積を減じる方向への筒状ピストンの移動によって当該吐出弁が開くとともに外部空間から容器本体内部までの吸気用通路が設定され、かつ、当該吐出弁が開いた後のさらなる当該方向への筒状ピストンの移動によって当該内容物貯留空間から当該容器本体内部までの貯留空間減圧用通路が設定される内容物噴出機構において、
前記筒状ピストンは、
その筒部分が、それぞれ容器本体の筐体側を構成する内筒部と外筒部との間に入り込む態様で、設けられており、
前記外筒部は、
その内周面部分および外周面部分を連通させる吸気用孔部が、当該外筒部の内周面における前記筒状ピストンの移動前のシール作用位置と当該内周面における当該筒状ピストンの移動後のシール作用位置との間に、形成されており、
前記貯留空間減圧用通路は、
前記筒状ピストンの移動にともなって前記筒部分の内周面と内容物貯留空間形成用の前記内筒部との間のシール作用が解除されることにより当該内周面側に形成される第1の通路部および、前記筐体側の部分に設けられた貯留空間減圧用の第1の出力孔部を有する貯留空間減圧専用通路からなり、
前記吸気用通路は、
前記筒状ピストンの移動にともなって前記外筒部の内周面におけるシール作用位置が前記吸気用孔部を越えることにより前記筒部分の外周面側に当該吸気用孔部も含めて形成される第2の通路部および、前記筐体側の部分に設けられた吸気用の第2の出力孔部を有して、前記貯留空間減圧専用通路とは当該出力孔部まで別々の経路態様の吸気専用通路からなる、
ことを特徴とする内容物噴出機構。
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JP02052098A JP4073530B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 内容物噴出機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP02052098A JP4073530B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | 内容物噴出機構 |
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JPH11197563A JPH11197563A (ja) | 1999-07-27 |
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Family Applications (1)
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-
1998
- 1998-01-16 JP JP02052098A patent/JP4073530B2/ja not_active Expired - Fee Related
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