JPH10286499A

JPH10286499A - スプレー容器

Info

Publication number: JPH10286499A
Application number: JP9113619A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Inagawa; 義則稲川
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1997-04-16
Filing date: 1997-04-16
Publication date: 1998-10-27

Abstract

(57)【要約】【課題】スプレー容器において、トリガー操作時に外
気を容器本体内に導入する空気置換に際し、空気置換経
路からの液漏れを防止すること。【解決手段】スプレー容器１０において、外気を容器
本体１１内に導く空気置換経路４０の外気導入バルブ１
０２がトリガースプレイヤー１３の容器本体１１への装
着中心回りでノズル３１と反対の側に設けられてなるも
の。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シャンプー液、洗
剤、薬品、糊剤、乳液等の液状物のためのスプレー容器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】スプレー容器として、実公平7-16051 号
公報に記載のものがある。この従来技術のスプレー容器
は、トリガースプレイヤーを容器本体の口部に装着して
なり、トリガースプレイヤーが、スプレヤー本体と、ス
プレイヤー本体に設けられるポンプと、スプレイヤー本
体に回動自在に設けられるトリガーと、スプレイヤー本
体に設けられる通液チューブと、スプレイヤー本体に設
けられるノズル部とを有して構成されている。そして、
ポンプがトリガーにより操作されるピストンをシリンダ
内に往復動自在に備え、トリガーの液状物吸引操作によ
り容器本体内の液状物をポンプのシリンダ内に吸引し、
該トリガーの液状物吐出操作によりシリンダ内の液状物
をノズル部から噴出可能としている。

【０００３】この従来技術のスプレー容器では、トリガ
ーの液状物吸引操作により容器本体内の液状物がポンプ
のシリンダに吸引されたことによる容器本体内の負圧化
を解除するため、トリガーの操作時に、外気を容器本体
内に導く空気置換経路を備えている。この空気置換経路
は、スプレイヤー本体のシリンダ下部肉厚の内外に貫通
形成され、トリガーの操作によりピストンがシリンダ内
に一定以上引き込まれ、シリンダに貫通形成した上記置
換経路を外部空間に臨ませる状態で、外気を容器本体内
に導き入れることを可能とするものである。

【０００４】また、従来技術のスプレー容器では、スプ
レイヤー本体が、ポンプを備えるポンプハウジングと、
ポンプハウジングの通液部に封着されるとともに容器本
体の口部に装着される通液体とを有して構成されてい
る。そして、前述の空気置換経路を、通液体側通路とポ
ンプハウジング側通路（ポンプハウジングが形成するシ
リンダ回り通路）とから構成し、この通液体側通路を通
液体とポンプハウジングの通液部との封着部（以下、こ
れを第１の封着部という）の外側で、この第１の封着部
に隣接する通液体とポンプハウジングとの第２の封着部
にて封着することとしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
には以下の問題点がある。トリガーを引いて空気置換を行なうための空気置換経
路がスプレイヤー本体の容器本体への装着中心回りでノ
ズル部側のシリンダ下部に設けられている。従って、容
器本体を前傾してトリガー操作するとき、容器本体内の
液状物の液面レベルはシリンダ下部の空気置換経路の側
にまで到達し、液状物が空気置換経路から外部空間に液
漏れする虞れがある。

【０００６】空気置換経路が開かれて外気を容器本体
内に導き入れることができるのは、トリガーの操作によ
りピストンをシリンダ内に一定以上引き込み、シリンダ
に貫通形成した空気置換経路を外部空間に臨ませる状態
を形成することが必要である。従って、トリガーの引き
込みストロークを小さめにする少量噴出時には、空気置
換経路が導通せしめられるに至らず、容器本体内の負圧
化を解除できない。

【０００７】スプレイヤー本体を、容器本体の口部に
装着される通液体と、ポンプハウジングとから構成する
とき、ポンプハウジングと通液体とは、ポンプハウジン
グの通液部をシールする第１の封着部と、空気置換経路
をシールする第２の封着部の２カ所で封着される。この
ため、２つの封着部をもつことによりスプレイヤー本体
の外観が大型化してコンパクト化が困難であること、２
つの封着部で液密構造を形成する必要があって構成複雑
になることの不都合がある。

【０００８】本発明の課題は、スプレー容器において、
トリガー操作時に外気を容器本体内に導入する空気置換
に際し、空気置換経路からの液漏れを防止することにあ
る。

【０００９】また、本発明の課題は、トリガーの引き込
みストロークを小さめとする少量噴出時にも、空気置換
経路を必ず導通可能とし、容器本体内の負圧化を確実に
解除することにある。

【００１０】また、本発明の課題は、スプレイヤー本体
の液密構造の簡素化を図り、且つスプレイヤー本体の外
観のコンパクト化を図ることにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、トリガースプレイヤーを容器本体の上部に装着し、
トリガーの操作により容器本体内の液状物をポンプ内に
吸引し該ポンプよりノズル部を経由して該液状物を噴出
するスプレー容器において、外気を容器本体内に導く空
気置換経路の外気導入部が、上記トリガースプレイヤー
の容器本体への装着中心回りでノズル部と反対の側に設
けられてなるようにしたものである。

【００１２】請求項２に記載の本発明は、トリガースプ
レイヤーを容器本体の上部に装着し、トリガーの操作に
より容器本体内の液状物をポンプ内に吸引し該ポンプよ
りノズル部を経由して該液状物を噴出するスプレー容器
において、外気を容器本体内に導く空気置換経路の外気
導入部と空気置換操作部とが、上記トリガースプレイヤ
ーの容器本体への装着中心回りでノズル部と反対の側に
設けられ、上記空気置換操作部は、トリガー操作のため
にポンプ回りに付与される手の握りにより押圧操作さ
れ、該空気置換経路の外気導入部を開くようにしたもの
である。

【００１３】請求項３に記載の本発明は、トリガースプ
レイヤーを容器本体の口部に装着してなり、トリガース
プレイヤーが、スプレイヤー本体と、スプレイヤー本体
に設けられるポンプと、スプレイヤー本体に回動自在に
設けられるトリガーと、スプレイヤー本体に設けられる
通液チューブと、スプレイヤー本体に設けられるノズル
部とを有し、ポンプがトリガーにより操作されるピスト
ンをシリンダ内に往復動自在に備え、トリガーの操作に
より容器本体内の液状物をポンプ内に吸引し該ポンプよ
りノズル部を経由して該液状物を噴出するスプレー容器
において、外気を容器本体内に導く空気置換経路の外気
導入部と空気置換操作部とが、上記トリガースプレイヤ
ーのスプレイヤー本体の容器本体への装着中心回りでノ
ズル部と反対の側に設けられ、上記空気置換操作部は、
トリガー操作のためにスプレイヤー本体回りに付与され
る手の握りにより押圧操作され、該空気置換経路の外気
導入部を開くようにしたものである。

【００１４】請求項４に記載の本発明は、請求項３に記
載の本発明において更に、前記スプレイヤー本体が、ト
リガー及びポンプを備えるポンプハウジングと、ポンプ
ハウジングの通液部に封着されるとともに容器本体の口
部に装着される通液体とを有し、前記空気置換経路の外
気導入部が上記通液体に開閉可能に封着されてなるよう
にしたものである。

【００１５】請求項５に記載の本発明は、請求項４に記
載の本発明において更に、前記空気置換操作部が前記通
液体に支持されてなるようにしたものである。

【００１６】請求項６に記載の本発明は、請求項３〜５
のいずれかに記載の本発明において更に、前記空気置換
操作部が、前記スプレイヤー本体の外面にて押圧操作可
能なボタン状をなして設けられるようにしたものであ
る。

【００１７】請求項１に記載の本発明によれば下記の
作用がある。トリガーを引いて空気置換を行なうための空気置換経
路が、トリガースプレイヤーの容器本体への装着中心回
りでノズル部と反対の側に設けられている。従って、容
器本体を前傾して使用しても、容器本体内の液状物の液
面レベルは、トリガースプレイヤーのノズル部と反対側
（背面側）にまで到達することがない。これにより、容
器本体の前傾使用時に、空気置換経路からの液漏れを生
ずることがない。

【００１８】請求項２、３に記載の本発明によれば下記
の作用がある。空気置換操作部は、トリガー操作のためにポンプ回り
に付与される手の握りにより押圧操作され、該空気置換
経路の外気導入部を開くようになっている。従って、使
用者がトリガー操作のためにポンプ回りを握りさえすれ
ば、空気置換経路は必ず導通せしめられる。このため、
トリガーの引き込みストロークを小さめとする少量噴出
時にも、空気置換経路は必ず導通され、容器本体内の負
圧化を必ず解除できる。

【００１９】請求項４に記載の本発明によれば下記の
作用がある。スプレイヤー本体を、容器本体の口部に装着される通
液体と、ポンプハウジングとから構成するとき、ポンプ
ハウジングと通液体とは、ポンプハウジングの通液部を
シールする唯一の封着部で封着される。即ち、空気置換
経路の外気導入部は通液体に開閉可能に封着され、ポン
プハウジングと通液体との間に上記唯一の封着部以外の
封着部を設けて該空気置換経路をシールする必要がな
い。このため、封着部が１か所だけで足りることにより
スプレイヤー本体の外観をコンパクトにでき、１つの封
着部で液密構造を形成すれば良くスプレイヤー本体の液
密構造の簡素化を図ることができる。

【００２０】請求項５に記載の本発明によれば下記の
作用がある。空気置換操作部と空気置換経路の外気導入部の両方が
通液体に支持されるから、トリガーを備えるポンプハウ
ジングを通液体に対して無理に回転させても、空気置換
操作部が空気置換経路の外気導入部から外れることな
く、組立安定性がよい。尚、空気置換経路の外気導入部
を通液体に設けるのに対し、空気置換操作部をポンプハ
ウジングの側に支持する場合には、空気置換操作部を備
えるポンプハウジングを無理に回転させると、空気置換
操作部が空気置換経路の外気導入部から外れ、空気置換
操作不能となる。

【００２１】請求項６に記載の本発明によれば下記の
作用がある。空気置換操作部がスプレイヤー本体の外面にて押圧操
作可能なボタン状をなして設けられる。従って、ボタン
状の空気置換操作部は、トリガースプレイヤーの部品送
給過程で絡み合いにくく、部品送給のスムースを妨げな
い。

【００２２】

【発明の実施の形態】図１は第１実施形態のスプレー容
器を示す模式図、図２は第１実施形態の空気置換操作状
態を示す模式図、図３は第２実施形態を示す模式図、図
４は第２実施形態の外気導入バルブを示す模式図であ
る。

【００２３】（第１実施形態）（図１、図２）スプレー容器１０は、図１に示す如く、容器本体１１の
開口部１１Ａに螺着されるキャップ１２により、トリガ
ースプレイヤー１３を装着している。トリガースプレイ
ヤー１３は、スプレイヤー本体１４を、ポンプ１５を備
えるポンプハウジング１６と、ポンプハウジング１６の
通液部１６Ａに嵌合されて封着せしめられる通液体１７
とから構成している。１６Ｂはポンプハウジング１６と
通液体１７との液密封着部である。そして、通液体１７
の下部フランジ部１７Ａを上述のキャップ１２により、
容器本体１１の開口部１１Ａに固定的に保持している。
尚、１００は通液体１７における下部フランジ部１７Ａ
内に封着される中栓である。中栓１００のフランジ状ガ
スケット部１０１は、キャップ１２により、通液体１７
の下部フランジ部１７Ａと容器本体１１の開口部１１Ａ
との間に挟圧される。

【００２４】通液体１７は、通液路１７Ｂの下端部に通
液チューブ１８を嵌合せしめられ、ポンプハウジング１
６の通液部１６Ａに挿入されている通液路１７Ｂの上端
部にボール状入側逆止弁１９を有している。そして、ポ
ンプハウジング１６は、入側逆止弁１９の出側の通液部
１６Ａをポンプ１５の後述するシリンダ２６に連通する
連通路２１を備えている。また、ポンプハウジング１６
は、入側逆止弁１９の出側の通液部１６Ａを後述する吐
出路２９に連通する連通路２２を備えている。

【００２５】入側逆止弁１９は、(a) 自由状態において
重力によりボール状弁体１９Ａを通液体１７に設けてあ
る入側弁座２３Ａに着座して通液路１７Ｂを閉じ、(b)
ポンプ１５の吸引圧によって通液路１７Ｂを開き容器本
体１１内の内容物をシリンダ２６側に吸引可能とする。
出側逆止弁２０は、(a) 支持体２０Ｂの弾発力により弁
体２０Ａをポンプハウジング１６の連通路２２に設けて
ある出側弁座２３Ｂに着座させて連通路２２を閉じ、
(b) ポンプ１５の吐出圧によって連通路２２を開き、シ
リンダ２６の側の内容物を吐出路２９の側に吐出して後
述するノズル３１から噴出可能とする。

【００２６】トリガースプレイヤー１３は、ポンプハウ
ジング１６の前面側下部にトリガー２５を有している。
そして、ポンプ１５は、ポンプハウジング１６内におけ
る通液体１７の前部にシリンダ２６を形成し、シリンダ
２６に摺動可能に挿入されるピストン２７をトリガー２
５によって加圧操作可能とされている。２８はピストン
２７をトリガー２５の側に弾発するばねである。シリン
ダ２６は前述の如く、連通路２１を介して、ポンプハウ
ジング１６の通液部１６Ａに連通している。トリガー２
５の加圧操作（液状物吐出操作）によりピストン２７は
シリンダ２６を圧縮し、シリンダ２６に前述の吐出圧を
生成する。また、トリガー２５の加圧操作解除（液状物
吸引操作）によりピストン２７はシリンダ２６を拡張
し、シリンダ２６に前述の吸引圧を生成する。

【００２７】トリガースプレイヤー１３は、ポンプハウ
ジング１６の上部に吐出路２９を有している。吐出路２
９は前述の如く、連通路２２を介して、ポンプハウジン
グ１６の連通路１６Ａに連通している。そして、トリガ
ースプレイヤー１３は、吐出路２９の前面部に吐出ノズ
ル３１を装着されている。

【００２８】然るに、トリガースプレイヤー１３は、ト
リガー２５の操作時に、容器本体１１の内容物がポンプ
１５のシリンダ２６に吸引されたことによる容器本体１
１の負圧化を解除するため、外気を容器本体１１に導入
する空気置換経路４０を備えている。

【００２９】空気置換経路４０は、前述した通液体１７
における下部フランジ部１７Ａ内に封着された中栓１０
０が通液チューブ１８回りに区画する円環状空間にて形
成され、容器本体１１の開口部１１Ａへの通液体１７の
装着中心回りでノズル３１と反対の側に、空気置換経路
４０の外気導入孔４１と、空気置換操作部４２とを設け
ている。そして、この空気置換経路４０の外気導入孔４
１は、中栓１００のガスケット部１０１から立ち上げら
れて通液体１７の外気導入孔４１回り内面に封着されて
いるＥＶＡ（エチレン・酢酸ビニル共重合体）等のエラ
ストマー製円環状外気導入バルブ１０２の弾性的封止習
性により封止されるとともに（図１）、空気置換操作部
４２の押圧操作により外気導入バルブ１０２を押し込み
変形せしめられて開かれる（図２）。即ち、空気置換操
作部４２は、通液体１７に支持されて先端部を外気導入
孔４１内に遊びをもって挿入可能に配置されており、ト
リガー操作のためにスプレイヤー本体１４回りに付与さ
れる手の握りにより押圧操作されて外気導入孔４１内に
押し込まれ、外気導入孔４１の内側の外気導入バルブ１
０２を押し込み変形させて該バルブ１０２を通液体１７
の外気導入孔４１回り内面から離隔させることにより、
外気導入孔４１を開く。このとき、空気置換操作部４２
は、スプレイヤー本体１４を構成する通液体１７の外面
にて押圧操作可能なボタン状をなす。

【００３０】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。トリガー２５を引いて空気置換を行なうための空気置
換経路４０が、トリガースプレイヤー１３の容器本体１
１への装着中心回りでノズル３１と反対の側に設けられ
ている。従って、容器本体１１を前傾して使用しても、
容器本体１１内の液状物の液面レベルは、トリガースプ
レイヤー１３のノズル３１と反対側（背面側）にまで到
達することがない。これにより、容器本体１１の前傾使
用時に、空気置換経路４０からの液漏れを生ずることが
ない。

【００３１】空気置換操作部４２は、トリガー操作の
ためにポンプ１５回りに付与される手の握りにより押圧
操作され、該空気置換経路４０の外気導入バルブ１０２
を開くようになっている。従って、使用者がトリガー操
作のためにポンプ１５回りを握りさえすれば、空気置換
経路４０は必ず導通せしめられる。このため、トリガー
２５の引き込みストロークを小さめとする少量噴出時に
も、空気置換経路４０は必ず導通され、容器本体１１内
の負圧化を必ず解除できる。

【００３２】スプレイヤー本体１４を、容器本体１１
の口部に装着される通液体１７と、ポンプハウジング１
６とから構成するとき、ポンプハウジング１６と通液体
１７とは、ポンプハウジング１６の通液部１６Ａをシー
ルする唯一の封着部１６Ｂで封着される。即ち、空気置
換経路４０の外気導入バルブ１０２は通液体１７に開閉
可能に封着され、ポンプハウジング１６と通液体１７と
の間に上記唯一の封着部１６Ｂ以外の封着部を設けて該
空気置換経路４０をシールする必要がない。このため、
封着部１６Ｂが１か所だけで足りることによりスプレイ
ヤー本体１４の外観をコンパクトにでき、１つの封着部
１６Ｂで液密構造を形成すれば良くスプレイヤー本体１
４の液密構造の簡素化を図ることができる。

【００３３】空気置換操作部４２と空気置換経路４０
の外気導入バルブ１０２の両方が通液体１７に支持され
るから、トリガー２５を備えるポンプハウジング１６を
通液体１７に対して無理に回転させても、空気置換操作
部４２が空気置換経路４０の外気導入バルブ１０２から
外れることなく、組立安定性がよい。尚、空気置換経路
４０の外気導入バルブ１０２を通液体１７に設けるのに
対し、空気置換操作部４２をポンプハウジング１６の側
に支持する場合には、空気置換操作部４２を備えるポン
プハウジング１６を無理に回転させると、空気置換操作
部４２が空気置換経路４０の外気導入バルブ１０２から
外れ、空気置換操作不能となる。

【００３４】空気置換操作部４２がスプレイヤー本体
１４の外面にて押圧操作可能なボタン状をなして設けら
れる。従って、ボタン状の空気置換操作部４２は、トリ
ガースプレイヤー１３の部品送給過程で絡み合いにく
く、部品送給のスムースを妨げない。

【００３５】（第２実施形態）（図３、図４）第２実施形態にあっては、図３に示す如く、前記第１実
施形態の空気置換経路４０に代わる空気置換経路５０が
通液体１７の通液チューブ１８回り空間にて形成され、
容器本体１１の開口部１１Ａへの通液体１７の装着中心
回りで吐出ノズル３１の反対側に、第１実施形態と同様
に、空気置換経路５０の外気導入孔５１と、空気置換操
作部５２とを設けた。そして、この空気置換経路５０の
外気導入孔５１は、通液体１７に埋設したＥＶＡ（エチ
レン・酢酸ビニル共重合体）等のエラストマー製円盤状
外気導入バルブ５３のスリット５３Ａの弾性的封止習性
により封止されるとともに、空気置換操作部５２の押圧
操作によるバルブ５３の押し込み変形に伴うスリット５
３Ａの開き変形により開かれる。即ち、空気置換操作部
５２は、ポンプハウジング１６に支持されてばね５４に
より初期位置にセットされており、トリガー操作のため
にスプレイヤー本体１４回りに付与される手の握りによ
りばね５４のばね力に抗して押圧操作されて外気導入孔
５１の側に押し込まれ、バルブ５３の押し込み変形に伴
うスリット５３Ａの開き変形により、外気導入孔５１を
開く。このとき、空気置換操作部５２は、スプレイヤー
本体１４を形成するポンプハウジング１６の外面にて押
圧操作可能なボタン状をなす。

【００３６】尚、第２実施形態では、通液体１７のフラ
ンジ部１７Ａと容器本体１１の開口部１１Ａとの間に前
記中栓１００のガスケット部１０１に代わるガスケット
５５が設けられる。

【００３７】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。トリガー２５を引いて空気置換を行なうための空気置
換経路５０が、トリガースプレイヤー１３の容器本体１
１への装着中心回りでノズル３１と反対の側に設けられ
ている。従って、容器本体１１を前傾して使用しても、
容器本体１１内の液状物の液面レベルは、トリガースプ
レイヤー１３のノズル３１と反対側（背面側）にまで到
達することがない。これにより、容器本体１１の前傾使
用時に、空気置換経路５０からの液漏れを生ずることが
ない。

【００３８】空気置換操作部５２は、トリガー操作の
ためにポンプ１５回りに付与される手の握りにより押圧
操作され、該空気置換経路５０の外気導入バルブ５３を
開くようになっている。従って、使用者がトリガー操作
のためにポンプ１５回りを握りさえすれば、空気置換経
路５０は必ず導通せしめられる。このため、トリガー２
５の引き込みストロークを小さめとする少量噴出時に
も、空気置換経路５０は必ず導通され、容器本体１１内
の負圧化を必ず解除できる。

【００３９】スプレイヤー本体１４を、容器本体１１
の口部に装着される通液体１７と、ポンプハウジング１
６とから構成するとき、ポンプハウジング１６と通液体
１７とは、ポンプハウジング１６の通液部１６Ａをシー
ルする唯一の封着部１６Ｂで封着される。即ち、空気置
換経路５０の外気導入バルブ５３は通液体１７に開閉可
能に封着され、ポンプハウジング１６と通液体１７との
間に上記唯一の封着部１６Ｂ以外の封着部を設けて該空
気置換経路５０をシールする必要がない。このため、封
着部１６Ｂが１か所だけで足りることによりスプレイヤ
ー本体１４の外観をコンパクトにでき、１つの封着部１
６Ｂで液密構造を形成すれば良くスプレイヤー本体１４
の液密構造の簡素化を図ることができる。

【００４０】空気置換操作部５２がスプレイヤー本体
１４の外面にて押圧操作可能なボタン状をなして設けら
れる。従って、ボタン状の空気置換操作部５２は、トリ
ガースプレイヤー１３の部品送給過程で絡み合いにく
く、部品送給のスムースを妨げない。

【００４１】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、空
気置換操作部が空気置換経路の外気導入部を開く機構は
いかなるものであってもよい。

【００４２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、スプレー
容器において、トリガー操作時に外気を容器本体内に導
入する空気置換に際し、空気置換経路からの液漏れを防
止することができる。

【００４３】また、本発明によれば、トリガーの引き込
みストロークを小さめとする少量噴出時にも、空気置換
経路を必ず導通可能とし、容器本体内の負圧化を確実に
解除することができる。

【００４４】また、本発明によれば、スプレイヤー本体
の液密構造の簡素化を図り、且つスプレイヤー本体の外
観のコンパクト化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は第１実施形態のスプレー容器を示す模式
図である。

【図２】図２は第１実施形態の空気置換操作状態を示す
模式図である。

【図３】図３は第２実施形態を示す模式図である。

【図４】図４は第２実施形態の外気導入バルブを示す模
式図である。

【符号の説明】

１０スプレー容器１１容器本体１３トリガースプレイヤー１４スプレイヤー本体１５ポンプ１６ポンプハウジング１６Ａ通液部１６Ｂ封着部１７通液体１８通液チューブ２５トリガー２６シリンダ３１吐出ノズル４０、５０空気置換経路４１、５１外気導入孔４２、５２空気置換操作部５３、１０２外気導入バルブ（外気導入部）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トリガースプレイヤーを容器本体の上部
に装着し、トリガーの操作により容器本体内の液状物を
ポンプ内に吸引し該ポンプよりノズル部を経由して該液
状物を噴出するスプレー容器において、外気を容器本体内に導く空気置換経路の外気導入部が、
上記トリガースプレイヤーの容器本体への装着中心回り
でノズル部と反対の側に設けられてなることを特徴とす
るスプレー容器。
【請求項２】トリガースプレイヤーを容器本体の上部
に装着し、トリガーの操作により容器本体内の液状物を
ポンプ内に吸引し該ポンプよりノズル部を経由して該液
状物を噴出するスプレー容器において、外気を容器本体内に導く空気置換経路の外気導入部と空
気置換操作部とが、上記トリガースプレイヤーの容器本
体への装着中心回りでノズル部と反対の側に設けられ、上記空気置換操作部は、トリガー操作のためにポンプ回
りに付与される手の握りにより押圧操作され、該空気置
換経路の外気導入部を開くことを特徴とするスプレー容
器。
【請求項３】トリガースプレイヤーを容器本体の口部
に装着してなり、トリガースプレイヤーが、スプレイヤー本体と、スプレ
イヤー本体に設けられるポンプと、スプレイヤー本体に
回動自在に設けられるトリガーと、スプレイヤー本体に
設けられる通液チューブと、スプレイヤー本体に設けら
れるノズル部とを有し、ポンプがトリガーにより操作されるピストンをシリンダ
内に往復動自在に備え、トリガーの操作により容器本体内の液状物をポンプ内に
吸引し該ポンプよりノズル部を経由して該液状物を噴出
するスプレー容器において、外気を容器本体内に導く空気置換経路の外気導入部と空
気置換操作部とが、上記トリガースプレイヤーのスプレ
イヤー本体の容器本体への装着中心回りでノズル部と反
対の側に設けられ、上記空気置換操作部は、トリガー操作のためにスプレイ
ヤー本体回りに付与される手の握りにより押圧操作さ
れ、該空気置換経路の外気導入部を開くことを特徴とす
るスプレー容器。
【請求項４】前記スプレイヤー本体が、トリガー及び
ポンプを備えるポンプハウジングと、ポンプハウジング
の通液部に封着されるとともに容器本体の口部に装着さ
れる通液体とを有し、前記空気置換経路の外気導入部が上記通液体に開閉可能
に封着されてなる請求項３記載のスプレー容器。
【請求項５】前記空気置換操作部が前記通液体に支持
されてなる請求項４記載のスプレー容器。
【請求項６】前記空気置換操作部が、前記スプレイヤ
ー本体の外面にて押圧操作可能なボタン状をなして設け
られる請求項３〜５のいずれかに記載のスプレー容器。