JP4072456B2 - 表示光学系、画像表示装置および画像表示システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型の画像形成素子に形成された原画を観察するための、ヘッドマウントディスプレイやメガネ型ディスプレイ等と称される画像表示装置に用いられる表示光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LCD(液晶ディスプレイ)等の画像形成素子を用い、この画像表示素子に表示された原画を光学系を介して拡大表示させる頭部装着型の画像表示装置(いわゆるヘッドマウントディスプレイ)が知られている。
【0003】
このヘッドマウントディスプレイは、観察者の頭部に装着するため、特に装置全体の小型化、軽量化が要望されている。また、重量バランスや外観等を考慮すると、観察者の視軸方向に薄型であることが好ましい。さらに、表示される拡大像に迫力を持たせるために、できるだけ大きな拡大像を提示できることが望まれている。
【0004】
例えば、下記特許文献1〜4においては、透過型の画像形成素子と、透明体の表面に入射面と複数の反射面と射出面とを設けた非回転対称面を有する光学素子(いわゆる自由曲面プリズム)を用いて、装置全体の薄型化を図ったヘッドマウントディスプレイが提案されている。
【0005】
一方、LCD等の画像形成素子の高精細化も進んでおり、従来と同程度の画素数を有し、且つ従来より小型化された画像形成素子が開発されている。このような小型化・高精細化の進んだ画像形成素子としては、反射型の画像表示素子が有望視されている。
【0006】
但し、このような小型化された画像形成素子を用いつつ、従来と同様の観察画角を達成するためには、表示光学系の倍率を上げる必要があるが、倍率を上げると表示光学系は大型化し易い。
【0007】
また、反射型画像形成素子を用いる場合、表示面側から照明光を入射する照明系を設ける必要があるため、さらに装置全体が大型化し易い。
【0008】
これらの問題に対応する画像表示装置として、下記特許文献5,6には以下のようなものが提案されている。
【0009】
特許文献5にて提案された画像表示装置は、自由曲面プリズムを2つ有し、一方の自由曲面プリズムをリレー光学系として用い、一旦中間像を形成してから、他方の自由曲面プリズムを接眼光学系として該中間像を観察者に導くことで、パネルサイズに対して広画角化を図っている。
【0010】
また、一方の自由曲面プリズム内に4の字状に交差する光路を形成して光路長に対して光学系を小型にし、前述のようにリレー光学系として用いるのに加え、該プリズムを照明光学系として兼用することで小型化を図っている。
【0011】
また、特許文献6にて提案された画像表示装置は、自由曲面プリズムを3つ有した表示光学系を有し、リレー光学系となる2つの自由曲面プリズムにより一旦中間像を形成してから、残りの自由曲面プリズムを接眼光学系として該中間像を観察者の眼に導く。これにより、画像形成素子のサイズに対して広画角化を図っている。また、該3つの自由曲面プリズムと画像形成素子との間に結像に寄与しない照明光学系を挿入している。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−333551号公報(図1等)
【特許文献2】
特開平8−50256号公報(図1等)
【特許文献3】
特開平8−160340号公報(図1等)
【特許文献4】
特開平8−179238号公報(図1等)
【特許文献5】
特開2000−187177号公報(図1等)
【特許文献6】
特開2002−90692号公報(図1等)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献5にて提案の画像表示装置では、一方の自由曲面プリズムのみを照明光学系としているため、照明光学系若しくは表示光学系の設計の自由度が不足し、光源のサイズが大きくなり易いという問題がある。
【0014】
また、光路長に対して表示光学系をコンパクト化するため、一方の自由曲面プリズム内に4の字光路を形成しているため、該プリズムの構成が限定されることとなる。
【0015】
さらに、プリズムにおける1つの光学面から照明光を透過入射させた後、この面に戻ってきた表示光(画像形成素子で変調された光)を全反射させたり、該光学面での照明光の入射領域と表示光の反射領域とを分けたりすることについて言及されているが、照明光の入射面を含むプリズム内に4の字光路を形成することが必須であるために、上記のような言及事項を小型のプリズム等を用いて達成することはきわめて困難である。
【0016】
また、特許文献6にて提案の画像表示装置では、3つの自由曲面プリズムと画像形成素子との間に結像に寄与しない照明光学系を挿入しているために、表示光学系の設計の制約条件が増えてしまい、更なる広画角化や小型化を図ることが難しい。
【0017】
本発明は、小型化と広画角化との両立を図ることができる表示光学系を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、光源と、該光源からの光により照明され、原画を形成する反射型画像形成素子と、光源からの光を前記画像形成素子に導くとともに、画像形成素子で反射された光を観察者の眼に導く光学系とを有する表示光学系において、上記光学系は、少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面およびこの第1の面で反射した光線を再度第1の面に向けて反射する第2の面を含み、第1の面は、第2の面から該第1の面に再度入射した中心画角主光線を、該第1の面における中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射する第1の光学系と、光源からの光を画像形成素子に対して斜めに入射させるとともに、画像形成素子からの反射光を第1の光学系に導き、少なくとも1つの面が中心画角主光線に対して偏心した曲面形状を有する第2の光学系と、光源から射出した光を反射させて第2の光学系に導く第3の光学系とを有する。そして、第1の光学系は、入射した光を観察者の眼に向かわせる。第2の光学系は、第3の光学系からの光が透過する領域及び、この領域とは異なる位置に設けられ、第1の光学系に向かう光が透過する領域を有する第1の透過面と、画像形成素子に向かう光が透過するとともに、画像形成素子からの反射光が透過する第2の透過面と、第1の透過面からの光を第2の透過面に反射させるとともに、第2の透過面からの光を第1の透過面に反射させ、透過作用を持たない反射面と、を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(参考実施形態1)
図1および図2はそれぞれ、本発明の参考実施形態1である表示光学系を有する画像表示装置を説明するための断面図および光路図である。本実施形態の画像表示装置は、いわゆるヘッドマウントディスプレイ等と称される頭部装着型の画像表示装置である。
【0020】
図中、1は第1の光学系を構成する第1光学素子、2は第2の光学系を構成する第2光学素子、3は第3の光学系を構成する第3光学素子である。
【0021】
第1光学素子1は、屈折率が1より大きい透明媒質上に3つの光学面11,12,13を有したプリズム状の光学素子である。第2光学素子2は、屈折率が1より大きい透明媒質上に3つの光学面21,22,23を有したプリズム状の光学素子である。第3光学素子3は、屈折率が1より大きい透明媒質上に2つの光学面31,32を有するレンズ状の光学素子である。
【0022】
第1および第2光学素子1,2は反射型液晶ディスプレイ(LCD:反射型画像形成素子)4から観察者の眼球Eへの表示光の光路を形成するための光学系を構成しており、第2および第3光学素子2,3は光源5から反射型LCD4への照明光の光路を形成するための光学系を構成している。
【0023】
Sは第1および第2光学素子1,2により形成される表示光用の光学系の射出瞳位置である。L0は反射型LCD4の表示面の中心から射出して瞳Sの中心に到る中心画角主光線(以下、単に光線ともいう)であり、本実施形態では、表示光学系の光軸に相当する基準軸上の光線として扱う。なお、図1は、光線L0ないし光路に対して偏心した反射面に入射し、該反射面で反射する光線L0を含む平面での断面図である。
【0024】
ここで、瞳Sの中心を原点とし、瞳Sの中心への光線L0の入射方向と逆方向(観察者の視軸方向)にZ軸をとり、図の断面上でZ軸に垂直な方向にY軸をとり、図の断面に垂直な方向にX軸をとった座標をグローバル座標系として定義する。
【0025】
図2も、図1と同じく光線L0を含む断面における光路図であり、太線で中心画角主光線L0を示すとともに、反射型LCD4のYZ断面での有効表示領域の両端から射出瞳Sの中心に至るYZ断面における最大画角主光線を実線で、反射型LCD4の表示面の中心から射出瞳SのYZ断面での両端に至る中心画角マージナル光線を点線で示している。
【0026】
まず、本実施形態における光路と光学作用を簡単に説明する。光源5からの光(照明光)は、照明光用の光学系を構成する第3光学素子3の面31,32を透過した後、表示光用および照明光用の光学系を構成する第2光学素子2の面22,23を透過して反射型LCD4を照明する。
【0027】
図1に示すように、反射型LCD4には、これを駆動する駆動回路101が電気的に接続されており、さらに駆動回路101には、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、ビデオ、テレビ等の画像情報供給装置102が電気的に接続されている。駆動回路101は、画像情報供給装置102から入力された画像情報に応じて反射型LCD4を駆動し、これに原画を形成させる。画像形成装置と画像情報供給装置により画像表示システムが構成される。
【0028】
反射型LCD4で原画に応じて変調され、反射された光(表示光)は、面23から再度第2光学素子2内に入射し、面22で反射し、面21から第2光学素子2を射出して第1光学素子1へと向かう。
【0029】
第1光学素子1において、表示光は面12から第1光学素子1内に入射し、面11,面13,面11,面12の順で反射した後、面11から第1光学素子1を射出し、射出瞳Sに至る。
【0030】
このような光路を辿る際に、表示光が第1光学素子1や第2光学素子2の曲面により受ける光学作用によって、射出瞳Sの近傍に眼球Eを置いた観察者は、反射型LCD4上に形成された原画の拡大像を観察することができる。
【0031】
次に、第1光学素子1の構成と該素子1内の表示光路について詳述する。第1光学素子1の面12は、例えば金属や誘電体の半透過反射膜コーティングが施されたハーフミラー面である。
【0032】
面12は表示光の入射面であると共に表示光の最終反射面としても機能する透過と反射の両作用を兼ね備えた透過反射兼用面である。また、面11は、例えば半透過反射膜コーティングが施されたハーフミラー面であり、面12から入射した表示光を反射して面13に導き、さらに面13で反射した光を再度、面12に戻すように反射する反射面であると共に、表示光を第1光学素子1から射出させる射出面でもある。従って、面11は透過と2回の反射との両作用を兼ねた兼用面である。
【0033】
さらに、面13は、例えばアルミや銀の金属膜や誘電体の反射膜が施された反射面であり、反射面11で反射された表示光を再度、反射面11に戻すように反射する。
【0034】
光線L0を用いて第1光学素子1内の光路について詳述する。面12から第1光学素子1に入射した光線L0は、Y軸への射影での進行方向が正となるように面11に向かい、面11上のポイントaにθaの角度をもって入射し、面11で反射されてY軸射影の進行方向が正となる状態を保ったまま面13に導かれる。
【0035】
面13は、光線L0が面13まで辿った光路を略逆方向に戻るように光線L0を反射する。本実施形態では、面13までY軸射影の進行方向が正となるように進行してきた光を、逆向き、即ちY軸射影の進行方向が負となって進行するように反射させる。このように、面13での入射光と反射光とのなす角度θが所定角度よりも小さい値になるように反射させることによって、光線L0のY軸射影での進行方向を逆向きにして、面11での1回目の反射位置(ヒットポイント)aの近傍のポイントbに再度入射することで、面11→面13→面11の光路を略重複させることができる。
【0036】
面13で反射された光線L0は、再度、面11上のポイントbに角度θbで入射し、Y軸射影での進行方向は負の状態を保ったまま反射される。すなわち、面11における光線L0のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射する。
【0037】
本実施形態では、折り返し反射面13での折り返し反射の作用を説明するのに、Y軸射影を例にとり、面13での前後でY軸射影での光線進行方向の正負が逆になると説明したが、必ずしも折り返し反射で光線進行方向の正負が変えられる射影がY軸射影である必要は無く、適宜選択可能である。即ち、面11での初回反射位置aでの面法線に対する入射光線の向きと、面11での2回目の反射位置bでの面法線に対する入射光線の向きとが逆になっていることが必要な条件である。例えば、図1におけるθa及びθbの向きをそれぞれのヒットポイントa,bにおける法線から見た該ヒットポイントに対して入射する光線の方向をそれぞれ反時計まわりを正とする方向で表せば、θaは負であり、θbは正となっている。
【0038】
面11で2回目の反射を受けた光線L0は、再度、面12に向かい、面12における第1光学素子1への光線L0の入射位置近傍に到達する。従って、本実施形態では、面12→面11→面13を往路とし、逆に面13→面11→面12と辿る復路よりなる面12→面11→面13→面11→面12の往復光路を形成して、この間の光路を略重複させている。光線L0は更に面12で反射されて、面11上のポイントcに角度θcで入射し、第1光学素子1を射出して瞳Sに向かう。
【0039】
以上の構成において、面11(偏心反射面)で反射された光を再度、面11に逆向きに戻るように反射させる面13での反射を折り返し反射と呼び、該面13を折り返し反射面と呼ぶ。第1光学素子1内に折り返し反射面を配置して表示光を折り返し反射させることで、第1光学素子1内に光路が略重複した往復光路を形成することにより、光路長に対して、光学系をコンパクトにすることが可能となる。
【0040】
また、光線L0に対して偏心した反射面として作用する面11により、上記往路中で面12→面11→面13の光路を折り畳み、且つ、光線L0に対して偏心した反射面として作用する2つの面11,12により上記復路中で面13→面11→面12→面11の光路を折り畳むことによって、第1光学素子1のZ軸方向の厚みを抑え、該第1光学素子1を薄型の光学素子としている。
【0041】
ここで、折り返し反射面(面13)での反射の前後の反射面、例えば面11での反射に着目した場合、面11への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルのなす外積の方向が往路と復路でそれぞれ略正反対方向となる。本実施形態では、面11のみが往路と復路で反射面として機能しているが、同様な面を複数設けて光路を形成することも可能である。
【0042】
このように特徴付けられる折り返し反射面での反射を利用することにより、通常の対向した二面間で行われるいわゆるジグザグの反射に比べて、歪みの発生を抑制しつつ、狭い空間に長い光路を収めることができる。また、本実施形態では、面11での反射が2回行われる場合を示しているが、本発明の表示光学系はこれに限定されることなく、複数回の折り返し反射により特定の反射面で3回以上反射させ、該反射面の光学パワーを利用するようにしてもよい。
【0043】
また、本実施形態においては、折り返し反射面(面13)での入射光と反射光(光線L0)とを含む断面(図の紙面)に対し、該断面を唯一の対称面として持つ面対称な形状であることが好ましい。このようにすると、各面に対して基準となる対称面が存在することになり、組み立て等が容易になる。しかしながら、入射光と反射光とが図の紙面内に存在する必要はない。つまり、折り返し反射面で反射される光に図の紙面に垂直な方向の成分を該折り返し反射面により与えるようにしてもよい。この場合、例えば、折り返し反射面に向けて光線L0を反射し、折り返し反射面で反射した光線L0が入射する面11に着目すると、面11への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルとのなす外積の方向が、往路と復路のそれぞれで鈍角をなすこととなる。また、該外積間(外積同士)のなす内積が負になることによっても光路の構成を特徴付けることもできる。
【0044】
さらに、折り返し反射面だけでなく、他の反射面においても、反射する光に図の紙面に垂直な方向の成分を与えてもよい。
【0045】
このようにすることで、各反射面は光線L0に対して図の紙面と垂直方向の偏心も有することとなり、光学設計の自由度を増加させることができる。
【0046】
次に、本実施形態において、前述した面13による折り返し反射を行うのに好適な条件について述べる。
【0047】
折り返し反射面である面13に対する光線L0の入射・反射で形成される角度θの範囲は
|θ|<45° ・・・(1)
であることが望ましい。この条件を超えると、折り返し反射による往復光路を形成するためには、各面の配置が非常に限定されてしまうため、好ましくない。一方、(1)を満たすように構成すれば、その他の面の配置構成等に関わらず折り返し反射による往復光路が形成されるため、光路長に対する光学系のサイズの小型化が比較的容易となる。
【0048】
更に望ましくは、
|θ|<30° ・・・(2)
であるとよい。この条件を満足すると、面12での反射・透過並びに面11での2回の反射で用いる領域の重複度が高くなるため、光学系をよりコンパクトにすることができる。
【0049】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11,12,13の少なくとも1つの面を曲面として、光学パワー(焦点距離の逆数)を持たせることが必要である。これにより、面11,12,13の少なくとも1つの面を反射型LCD4に形成された原画の像を拡大して瞳に導く際の結像作用に寄与させている。
【0050】
望ましくは、面11,12,13の全ての面が光学パワーを有していることが好ましい。これにより、結像に寄与しない面をなくすることができ、収差補正の自由度を高く保ったまま、使用する光学面数を減らしてコスト低減が図れる。
【0051】
また、少なくとも面11,面12は、光線L0に対して偏心した反射面となっていることが必要であるが、これら偏心反射面に光学パワーを持たせると、偏心収差が発生する。この偏心収差を補正するために、通常の回転対称な面形状ではなく、面11,12を非回転対称な形状とすることが必要である。本実施形態の構成では、面12での反射の際は比較的偏心が大きく、また通常、面11に対して面12は強い光学パワーを有するため、面12での偏心収差の発生が著しくなる。従って、面12を非回転対称面とすることで、該面で発生する偏心収差を補正することが好ましい。
【0052】
更に望ましくは、第1光学素子1の全ての面11,12,13を非回転対称面とすることで、収差補正能力が増し、高い光学性能が得られるようになる。
【0053】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11を、金属や誘電体の半透過反射膜を形成したハーフミラー面として説明したが、面11での光束の反射を内部全反射としてもよい。面11での反射において光線L0を例にとれば、θa,θbが第1光学素子1の媒質と外部の媒質(空気)との間で臨界角を超える角度で入射するようにして内部全反射させ、θcを臨界角より小さい角度にして光を透過させるように構成する。これが光線L0以外(全ての有効光束)でも満たされるように構成しておけば、半透過反射膜を施す必要がなくなり、コスト削減が図れるとともに、該面での光量損失がきわめて少なくなるため、光利用効率が大幅に向上する。
【0054】
また、面11における透過光束と反射光束との共用領域においては、反射光束が内部全反射するように構成してもよい。この場合は、反射光束のみで用いられる領域には金属や誘電体の通常の(透過光量が略0になる)反射膜を施すことが必要になるが、反射光束の全てに対して内部全反射させる場合と比較してほとんど光利用効率の低下がない。しかも、制限条件となる光線の入射角条件が一部光束で取り払われるため、設計における自由度が増し、光学性能の向上が図りやすくなる。
【0055】
このように反射膜による反射と内部全反射との両方を行わせるようにする場合は、反射膜による反射領域から内部全反射領域に近づくにつれて反射率が低下するようなグラデーション反射膜を用いると、反射膜による反射領域と内部全反射領域との反射率変化による境目が観察時に目立たなくなるため、好ましい。
【0056】
なお、第1光学素子1は以上説明した構成に限るものでなく、構成を変更することにより光路の重複度合いを変更することも可能である。これにより、残りの光路長をコントロールできるため、第2光学素子2の構成選択の幅を広くすることができる。従って、第1光学素子および第2光学素子の組み合わせが複数選択でき、要求仕様に合わせるための自由度が豊富となるため、高い光学性能を実現することが可能である。
【0057】
次に、第2光学素子2について詳述する。本実施形態では、第2光学素子2は、照明光の射出面および表示光の入射面として作用する面23と、照明光の入射面および表示光の反射面として作用する面22と、表示光の射出面として作用する面21とを有する。
【0058】
面22は、例えば金属や誘電体による半透過反射膜を形成することにより、ハーフミラー面として構成されている。光線L0を用いて表示光路を説明すると、反射型LCD4の表示面の有効表示領域の中心から発した光線L0は、面23から第2光学素子2に入射し、光線L0に対して偏心した反射面である面22で反射し、面21より射出して、第1光学素子1の光線L0の入射位置に導かれる。
【0059】
本実施形態では、第2光学素子2も光線L0に対して偏心した曲面を有することが必要である。このため、第2光学素子2を有効的に結像作用に利用しながら、小型の光学素子とすることが可能である。本実施形態の第2光学素子2では、少なくとも面22は光線L0に対して偏心した曲面の反射面である。
【0060】
このように偏心反射面を用いることにより、有効光束を導く方向や面配置の自由度が高くなるために、第2光学素子2の小型化や表示光学系全体の小型化を図ることができる。勿論、面21や面23を光線L0に対して偏心させ、更に面の配置自由度を高めた構成としても構わない。
【0061】
但し、偏心した曲面を用いると偏心収差が発生するため、該偏心曲面を非回転対称面で形成して偏心収差の発生を抑制し、光学性能を向上させることが好ましい。更に望ましくは、第2光学素子の全ての面を非回転対称面とすると、第1光学素子1の偏心曲面での残存偏心収差も含めた表示光用の光学系全系での偏心収差を補正することが可能となり、非常に高い光学性能を有する表示光学系とすることができる。
【0062】
なお、第1光学素子1と第2光学素子2とから構成される表示光用の光学系は、その内部にて、反射型LCD4に形成された原画の中間像を一旦形成し、該中間像を拡大して瞳に導く、1回結像光学系とすることが好ましい。図2においては、第1光学素子1内に点線Aで示した位置の近辺に中間像が形成されるように構成されている。
【0063】
このように構成すると、リレー光学系としての第1および第2光学素子1,2の結像倍率の自由度が増えることや、接眼光学系としての第1光学素子および第2光学素子1,2に対する反射型LCD4の位置の制約条件が解消されること等により、反射型LCD4のサイズに対して画角を広くすることが可能となる。
【0064】
また、表示光用の光学系に非回転対称面を用いる場合には、図のYZ断面を唯一の対称面とした面対称形状の非回転対称面とすることが好ましい。対称性を持たせることで、組み立て時の基準を設けることができ、組み立て精度の向上や調整工数の削減によるコスト低減を図ることが可能となる。
【0065】
次に、第2光学素子2での照明光路を説明する。光源5を発し、第3光学素子3を通った光の一部は、ハーフミラー面である面22から第2光学素子2に入射し、透過面23から第2光学素子2を射出して反射型LCD4を照明する。照明光路に兼用されている面22および面23は、照明光路として用いる部分がトータルで正の光学パワーを有するように構成されることが好ましい。このように構成すると、照明光用の光学系としてのみ用いられる第3光学素子3の光学パワーを弱めることができるため、第3光学素子3が比較的小型で済む。
【0066】
次に、第3光学素子3について説明する。第3光学素子3は、光源5からの光に対して集光作用を持ち、集光光を第2光学素子2に導く。このように集光作用を有した第3光学素子3を設けると、第2光学素子2のみにて照明光を導く構成に比べて、光源5から反射型LCD4までの距離を短縮したり、光源5の発光面サイズを小型化したり、照明光用の光学系としての第2光学素子2が持つべき光学パワーの一部を第3光学素子3に分担させることによる表示光用の光学系の収差補正能力を向上させたりすることができる。
【0067】
また、第3光学素子3の面31,32のうち少なくとも一方に非回転対称面を用いると、第2光学素子2の非対称性を補償できるため、光源5の発光面サイズを極めて小さくすることができる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態では、表示光用の光学系としてのみ用いられる第1光学素子1に折り返し反射を用いた往復光路を形成することにより、光路の重複度を高め、光路長に対する光学系のサイズを極めて小さくできる。従って、第1光学素子1内の光路重複度を適宜変更することにより、表示光用の光学系の光路長に対して第2光学素子2が担うべき光路長を適宜変えることが可能である。このため、第2光学素子2のタイプの選択自由度が高くなり、仕様に応じて第2光学素子2での反射回数や第2光学素子2の形状を適宜選択でき、光学性能を高めることが可能となる。
【0069】
また、本実施形態では、第2光学素子2を表示光用の光学系と照明光用の光学系とで共用することにより、表示光学系全体をコンパクトな構成としている。また、照明光用の光学系のみに用いられる第3光学素子3を設けることで、光源と光学系の射出瞳Sとの共役関係を高めて、光利用効率を上げることが可能である。
【0070】
(実施形態1)
図3は、本発明の実施形態1である表示光学系の光路図である。参考実施形態1では、照明光用の光学系に用いる第3光学素子3を、2つの光学面31,32を有するレンズ状の光学素子としたが、本実施形態では、光学面31のみを有するミラー状の光学素子とし、第2光学素子2における照明光の入射面を面21として面22を透過作用のない反射面としている。他の構成は参考実施形態1と同様であり、共通する構成要素には同一の符号を用いている。
【0071】
まず、本実施形態における光路と光学作用を簡単に説明する。光源5からの光(照明光)は、照明光用の光学系を構成する第3光学素子(第3の光学系)3の反射面31で反射し、第2光学素子(第2の光学系)2の面(第1の透過面)21から第2光学素子2に入射し、面(反射面)22で反射して、面(第2の透過面)23から第2光学素子2を射出して反射型LCD4を斜めに照明する。
【0072】
反射型LCD4で変調、反射された光(表示光)は、面23から再度、第2光学素子2に入射し、面22で反射し、面21において照明光の入射領域とは異なる領域から第2光学素子2を射出して第1光学素子1へと向かう。更に、表示光は面12から第1光学素子1に入射し、面11,面13,面11,面12の順で反射した後、面11から第1光学素子1を射出して射出瞳Sに至る。
【0073】
このような光路を辿る際に、表示光が第1光学素子1や第2光学素子2の曲面により受ける光学作用によって、射出瞳Sの近傍に眼球Eを置いた観察者は反射型LCD4上に形成された原画の拡大像を観察することができる。
【0074】
第3光学素子3と第2光学素子2により形成される照明光路および第2光学素子2と第1光学素子1により構成される表示光路の詳細については、上述した内容以外は参考実施形態1と同様である。
【0075】
本実施形態によれば、第3光学素子3をミラー状の光学素子とし、参考実施形態1ではデッドスペースとなっていた第1光学素子1と第2光学素子2および反射型LCD4との間のスペースに光源5および第3光学素子3を配置したことで、参考実施形態1に比べて、より小型の表示光学系を実現している。また、第2光学素子2への照明光の入射面を透過面21とし、かつ反射型LCD4に対して照明光を斜め入射させ(これにより、反射型LCD4から射出される表示光も反射型LCD4に対して斜めに射出することになる)、面21における照明光と表示光が使用する領域を異ならせたことで、参考実施形態1のようにハーフミラー面である面22を透過のない反射面として用いる場合に比べて、光量損失が激減し、光利用効率の高い表示光学系を実現することができる。
【0076】
(参考実施形態2)
図4は、本発明の参考実施形態2である表示光学系の光路図である。本実施形態では、表示光用の光学系に用いる第1光学素子1および第2光学素子2内の光路が参考実施形態1と異なり、また第2光学素子2内の照明光路も参考実施形態1と異なる。他の構成は参考実施形態1と同様であり、共通する構成要素には同一の符号を用いている。
【0077】
まず、本実施形態における光路と光学作用について簡単に説明する。光源5からの光(照明光)は、照明光用の光学系である第3光学素子3の面31,32を透過して集光され、更に第2光学素子2の面23,22を透過して反射型LCD4を照明する。反射型LCD4で変調、反射された光(表示光)は、面22から再度、第2光学素子2に入射し、面23で反射され、更に面22で反射され、面21から第2光学素子2を射出して第1光学素子1へと向かう。
【0078】
次に、表示光は面12から第1光学素子1に入射し、面11,面13,面11,面13,面11,面12の順で反射した後、面11から第1光学素子1を射出して射出瞳Sに至る。
【0079】
このように光路を辿る際に、表示光が第1光学素子1や第2光学素子2の曲面により受ける光学作用によって、射出瞳Sの近傍に眼球Eを置いた観察者は、反射型LCD4上に形成された原画の拡大像を観察することができる。
【0080】
次に、第1光学素子1の構成と該素子内の表示光路について詳述する。第1光学素子1の面12は、例えば金属や誘電体の半透過反射膜コーティングが施されたハーフミラー面である。面12は、表示光の入射面であると共に表示光の最終反射面としても機能する透過と反射の両作用を兼ね備えた透過反射兼用面である。
【0081】
面11は、例えば一部に半透過反射膜コーティングが施されたハーフミラー面であり、その一部には透過光量が略0となる反射膜がコーティングされた反射面である。この面11は、面12から入射した表示光を反射して面13に導く面であるとともに、面13で反射された光を再度、面13に逆向きに戻すように反射する反射面でもある。さらに、面11は、面13で2回目に反射した光を再度、面12に戻すように反射する反射面であるとともに、面12で反射した表示光を第1光学素子から射出させる射出面でもある。従って、面11は透過と3回の反射との両作用を兼ねた兼用面である。
【0082】
面13は、例えばアルミや銀の金属膜または誘電体膜のコーティングが施された反射面であり、面11で反射された表示光を再び面11に導く反射と、面11で2回目の反射を受けた光を再度、反射面11に戻す反射の2回の反射を行う反射面である。
【0083】
光線L0を用いて第1光学素子1内の光路について詳述する。面12から第1光学素子1に入射した光線L0は、Y軸への射影での進行方向が正となるように面11に向かい、面11で反射されてY軸射影の進行方向が正の状態を保ったまま面13に導かれる。面13では、光線L0を再度、面11に向かうよう反射する。面13で反射された光線L0は、面11に対して略垂直に面11に入射し、ここで面13からの進行方向に対して略逆向きに反射され、面13での1回目の反射位置(ヒットポイント)の近傍に向かう。
【0084】
面11から面13に向かった光は、面13で反射されて、面11での1回目の反射から面13での1回目の反射の際に辿る光路とは略逆向きに、Y軸射影の進行方向が負となるように面11に向かう。すなわち、面13における光線L0のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射する。そして、面13で反射した光線L0は、面11での1回目の反射位置(ヒットポイント)の近傍に到達する。
【0085】
本実施形態では、面11での2回目の反射における入射光と反射光とのなす角度θが所定角度よりも小さい値になるように表示光を反射させることによって、光線L0の進行方向を逆向きにし、面13を介して面11での1回目の反射位置の近傍に再度入射させる。これにより、面11→面13→面11→面13→面11の光路を略重複させることができる。
【0086】
面11で3回目に反射された光線L0は、Y軸射影での進行方向が負の状態を保ったまま再度、面12に向かう。すなわち、面11で3回目に反射する光線L0は、面11における光線L0の1回目のヒットポイント上での法線に対して略反対側に反射する。そして、面12における第1光学素子1への光線L0の入射位置の近傍に到達する。
【0087】
このように本実施形態では、面12→面11→面13→面11を往路とし、逆に面11→面13→面11→面12と辿る復路からなる面12→面11→面13→面11→面13→面11→面12の往復光路を形成して、この間の光路を略重複させている。
【0088】
面11から面12に向かった光線L0は、更に面12で反射して、面11に向かい、面11を透過して第1光学素子1から射出し、瞳Sに向かう。
【0089】
以上の構成において、面11および面13(偏心反射面)で反射された光を再度、面11に逆向きに戻るように反射させる、面11での2回目の反射を折り返し反射と呼び、該面11を折り返し反射面と呼ぶ。本実施形態では、面11を折り返し反射及び2回の偏心反射と透過の役割を第1光学素子1内に折り返し反射面を配置して表示光を折り返し反射させることで、第1光学素子1内に光路が略重複した往復光路を形成することにより、光路長に対して光学系をコンパクトにすることが可能となる。
【0090】
また、光線L0に対して偏心した反射面として作用する2つの面11,13により上記往路中で面12→面11→面13→面11の光路を折り畳み、且つ、光線L0に対して偏心した反射面として作用する3つの面11,12,13により上記復路中で面11→面13→面11→面12→面11の光路を折り畳むことによって、第1光学素子1のZ軸方向の厚みを抑え、第1光学素子1を薄型の光学素子とすることができる。
【0091】
ここで、折り返し反射面(面11)での反射の前後の反射面、例えば面13での反射に着目した場合、面13への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルのなす外積の方向が往路と復路でそれぞれ略正反対方向となる。
【0092】
このように特徴付けられる折り返し反射面での反射を利用することにより、通常の対向した二面間で行われるいわゆるジグザグの反射に比べて、歪みの発生を抑制しつつ、狭い空間に長い光路を収めることができる。
【0093】
また、本実施形態においては、折り返し反射面(面11)での入射光と反射光(光線L0)とが同一面(図の紙面)内に存在する場合について説明したが、入射光と反射光とが同一面内に存在する必要はない。つまり、折り返し反射面で反射される光に図の紙面に垂直な方向の成分を該折り返し反射面により与えるようにしてもよい。この場合、例えば、折り返し反射面に向けて光線L0を反射し、折り返し反射面で反射した光線L0が入射する面13に着目すると、面13への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルとのなす外積の方向が、往路と復路のそれぞれで鈍角をなすこととなる。また、該外積間(外積同士)のなす内積が負になることによっても光路の構成を特徴付けることもできる。
【0094】
なお、面11での1回目の反射と3回目の反射においても同様の関係が成り立つ。
【0095】
さらに、折り返し反射面だけでなく、他の反射面においても、反射する光に図の紙面に垂直な方向の成分を与えてもよい。
【0096】
このようにすることで、各反射面は光線L0に対して図の紙面と垂直方向の偏心も有することとなり、光学設計の自由度を増加させることができる。
【0097】
次に、面11による折り返し反射(2回目の反射)を行うのに好適な条件について述べる。
【0098】
折り返し反射面である面11に対する光線L0の入射・反射で形成される角度θの範囲は
|θ|<45° ・・・(1)
であることが望ましい。この条件を超えると、折り返し反射による往復光路を形成するためには、各面の配置が非常に限定されてしまうため、好ましくない。一方、(1)を満たすように構成すれば、その他の面の配置構成等に関わらず折り返し反射による往復光路が形成されるため、光路長に対する光学系のサイズの小型化が比較的容易となる。
【0099】
更に望ましくは、
|θ|<30° ・・・(2)
であるとよい。この条件を満足すると、面12での反射・透過並びに面11での折り返し反射以外の2回の反射および面13での2回の反射で用いる領域の重複度が高くなるため、光学系を非常にコンパクトにすることができる。
【0100】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11,12,13のうち少なくとも1つの面を曲面として、光学パワーを持たせることが必要である。これにより、反射型LCD4に形成された原画の像を拡大して瞳に導く際の結像作用に寄与させることができる。望ましくは、面11,12,13の全ての面が光学パワーを有しているとよい。これにより、結像に寄与しない面をなくすることができ、収差補正の自由度を高く保ったまま、使用する光学面数を減らしてコスト低減が図れる。
【0101】
また、少なくとも面11での折り返し反射以外の2回の反射および面12での反射、さらに面13での反射は光線L0に対して偏心した反射となっていることが必要であり、これらの反射に関して各面は偏心反射面となっている。これら偏心反射面に光学パワーを持たせると、偏心収差が発生するが、偏心収差を補正するためには、通常の回転対称な面形状ではなく、面を非回転対称な形状とすることが必要である。本実施形態では、面12での反射の際は比較的偏心が大きく、また通常、面11に対して面12は強い光学パワーを有するため、面12で偏心収差の発生が著しくなる。従って、面12を非回転対称面とすることで、該面12で発生する偏心収差を補正することが好ましい。
【0102】
更に望ましくは、第1光学素子1の全ての面11,12,13を非回転対称面とすることで、収差補正能力が増し、高い光学性能が得られるようになる。
【0103】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11を、金属や誘電体の半透過反射膜を施したハーフミラー面として説明したが、面11での光束の反射を内部全反射としてもよい。面11での折り返し反射以外の1回目および3回目の反射において、面11に対する光線L0の入射角が第1光学素子1の媒質と外部の媒質(空気)との間で臨界角を超える角度で入射するようにして内部全反射させ、光路の最後における面11への入射角を臨界角より小さい角度にして光を透過させるように構成する。これが全ての有効光束で満たされるように構成しておけば、面11における折り返し反射領域の反射膜以外に半透過反射膜を施す必要がなくなり、コスト削減が図れるとともに、該面11での光量損失がほとんどなくなるため、光利用効率が大幅に向上する。
【0104】
また、面11における透過光束と反射光束との共用領域においてのみ、反射光束が内部全反射するように構成してもよい。この場合は、折り返し反射領域の金属や誘電体の通常の(透過光量が略0になる)反射膜を広げ、面11の透過領域以外の全ての範囲に反射膜を施すことが必要になるが、1回目と3回目の反射光束の全てに対して内部全反射させるときと比較してほとんど光利用効率の低下がない。また、制限条件となる光線の入射角条件が一部光束で取り払われるため、設計における自由度が増し、光学性能の向上が図りやすくなる。このように反射膜による反射と内部全反射との両方を行わせるようにする場合は、反射膜による反射領域から内部全反射領域に近づくにつれて反射率が低下するようなグラデーション反射膜を用いると、反射膜による反射領域と内部全反射領域との反射率変化による境目が観察時に目立たなくなるため、好ましい。
【0105】
次に、第2光学素子2について詳述する。本実施形態の第2光学素子2は、照明光の入射面および表示光の反射面として作用する面23と、照明光の射出面および表示光の入射面並びに反射面として作用する面22と、表示光の射出面として作用する面21とを有する。面22および面23は、例えば金属や誘電体による半透過反射膜が施されたハーフミラー面として構成されている。
【0106】
光線L0を用いて表示光路を説明すると、反射型LCD4の表示面の有効表示領域の中心から発した光線L0は、面22から第2光学素子2に入射し、光線L0に対して偏心した反射面である面23で反射され、面22を今度はL0に対して偏心した反射面として使用して反射され、面21から第2光学素子2を射出して第1光学素子1の光線L0の入射位置に導かれる。
【0107】
本実施形態では、第2光学素子2も光線L0に対して偏心した曲面を有することが必要である。このため、第2光学素子2を有効的に結像作用に利用しながら、小型の光学素子とすることが可能である。
【0108】
本実施形態の第2光学素子2では、面22および面23は光線L0に対して偏心した反射面である。このように2つの偏心反射面を用いて光束を折り畳んでいるので、第2光学素子2を薄型にすることが可能である。また、有効光束を導く方向や面配置の自由度が高くなるため、第2光学素子自体の小型化や表示光学系全体の小型化を図ることができる。勿論、面21も光線L0に対して偏心させ、更に配置自由度を高めた構成としてもよい。。
【0109】
但し、前述したように、偏心した曲面を用いると偏心収差が発生するため、少なくとも1つの偏心曲面を非回転対称面で形成して偏心収差の発生を抑制し、光学性能を向上させることが好ましい。更に望ましくは、第2光学素子の全ての面を非回転対称面とすると、第1光学素子1の偏心曲面での残存偏心収差も含めた表示光用の光学系全系での偏心収差を補正することが可能となり、非常に高い光学性能を有する表示光学系とすることができる。
【0110】
また、面22での偏心反射の際に、表示有効光束を形成する各光線の面22への入射角度を第2光学素子2と外部媒質との臨界角条件を超える角度とすることにより、該表示有効光束を内部全反射させるようにしてもよい。該反射を内部全反射とすると、面22に半透過反射膜を施す必要がなくなり、コスト削減につながるとともに、面22での光量損失がきわめて少なくなるため、光の利用効率が大幅に増大する。
【0111】
なお、第1光学素子1と第2光学素子2とから構成される表示光用の光学系は、その内部にて、反射型LCD4に形成された原画の中間像を一旦形成し、該中間像を拡大して瞳に導く構成とする、1回結像光学系とすることが好ましい。このように構成すると、リレー光学系として第1および第2光学素子1,2の結像倍率の自由度が増えることや、接眼光学系としての第1および第2光学素子1,2に対する反射型LCD4の位置の制約条件が解消されること等により、反射型LCD4のサイズに対して画角を広くすることが可能となる。
【0112】
特に望ましくは、第1光学素子1内の折り返し光路中に中間像が形成されると、リレー光学系として作用する光学面数と中間像を観察者に導く接眼光学系として作用する光学面数とのバランスが良く、収差補正がし易くなる。
【0113】
次に、第2光学素子2での照明光路を説明する。光源5を発し、第3光学素子3を透過した光の一部は、ハーフミラー面である面23から第2光学素子2に入射し、更にハーフミラー面22から第2光学素子2を射出した光が反射型LCD4を照明する。
【0114】
表示光用のみならず照明光用の光学系に兼用されている面22および面23は、照明光用の光学系として用いる部分がトータルで正の光学パワーを有するように構成されることが好ましい。このように構成すると、照明光用の光学系としてのみ用いる第3光学素子3の光学パワーを弱めることができるため、第3光学素子3が比較的小型で済む。更に、表示光路の説明でも述べたように、面22での光透過時に光束が臨界角以下の角度で入射し、面22での反射時に臨界角以上の角度で光束が入射するようにして半透過反射膜を不要とすれば、該面22での光損失が大幅に低減され、光利用効率を向上させることが可能である。
【0115】
第3光学素子3については、参考実施形態1と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0116】
以上説明した本実施形態では、参考実施形態1に比べて、第1光学素子1内でより長い往復光路を形成して光路の重複度を高めたため、光路長に対する表示光学系のサイズを更に小型にすることができる。また、第2光学素子2に複数の偏心反射面を用いて光路を折り畳んだ構成としているため、第2光学素子2も薄型で光路長に対して小型の光学素子とすることができる。
【0117】
また、光学系サイズに対して光路長を長くとることができるため、各面の光学パワーを緩めて収差発生を抑制することができ、光学性能を高めやすい。
【0118】
従って、本実施形態では、参考実施形態1に比べて、さらに薄型・小型で高い光学性能を有する表示光学系を実現することができ、ひいてはこれを用いた画像表示装置の小型化・高画質化を図ることができる。
【0119】
(参考実施形態3)
図5は、本発明の参考実施形態3である表示光学系の光路図である。本実施形態は、第1光学素子1を面11,12,13,14の4面を有する光学素子とし、第1光学素子1および第2光学素子2内の光路を参考実施形態1とは変え、さらに第2光学素子2内の照明光路を参考実施形態1と変えている。他の構成は参考実施形態1と同様であり、共通する構成要素には同一の符号を付している。
【0120】
まず、本実施形態の表示光学系における光路と光学作用を簡単に説明する。光源5からの光(照明光)は、照明光用の光学系である第3光学素子3の面31,32を透過して集光され、更に第2光学素子2の面22,23を透過して反射型LCD4を照明する。
【0121】
反射型LCD4で変調、反射された光(表示光)は、面23から再度、第2光学素子2に入射し、面22で反射され、面21から第2光学素子2を射出して第1光学素子1へと向かう。
【0122】
次に、表示光は面12から第1光学素子1に入射し、面11,面13,面14,面13,面11,面12の順で反射した後、面11から第1光学素子1を射出して射出瞳Sに至る。この光路を辿る際に表示光が第1光学素子1や第2光学素子2の曲面により受ける光学作用によって、射出瞳Sの近傍に眼球Eを置いた観察者は、反射型LCD4上に形成された原画の拡大像を観察することができる。
【0123】
次に、第1光学素子1の構成と該素子内の表示光路について詳述する。第1光学素子1の面12は、例えば金属や誘電体の半透過反射膜コーティングが施されたハーフミラー面である。また、面12は表示光の入射面であると共に、表示光の最終反射面としても機能する透過と反射の両作用を兼ね備えた透過反射兼用面である。
【0124】
面11は、例えば半透過反射膜コーティングがなされたハーフミラー面であり、面12から入射した表示光を反射して面13に導く面である。また、面11は、面13で2回目に反射した光を再度、面12に戻すように反射する反射面であると共に、表示光を第1光学素子1から射出させる射出面でもある。従って、面11は、透過と2回の反射との両作用を兼ねた兼用面である。
【0125】
面13は、例えばアルミや銀の金属膜または誘電体膜のコーティングが施された、透過光量が略0の反射面であり、反射面11で反射した表示光を面14に導き、面14で反射した光を再度、面11に戻すように反射する、2回の反射を行う反射面である。
【0126】
面14は、金属膜または誘電体膜のコーティングが施された透過光量が略0の反射面であり、面13で反射された表示光を再度、面13に戻すように反射する反射面である。
【0127】
次に、光線L0を用いて第1光学素子1内の光路について詳述する。面12から第1光学素子1に入射した光線L0は、Y軸への射影での進行方向が正となるように面11に向かい、面11で反射されてY軸射影の進行方向が正の状態を保ったまま面13に導かれる。
【0128】
面13では、光線をY軸射影の進行方向が正の状態を保ったまま面14に向かうよう反射する。面13で反射された光線L0は、面14に対して略垂直に面14に入射して反射され、面13からの進行方向に対して略逆向きに進み、面13での1回目の反射位置(ヒットポイント)の近傍に向かう。面13に向かった光は、面13で反射されて、面11での1回目の反射から面13での1回目の反射の際の光路と略逆向きに、Y軸射影で進行方向が負となるように進行して面11に向かう。すなわち、面13における光線L0のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射する。そして、面13からの光線L0は、面11での1回目の反射位置(ヒットポイント)の近傍に到達する。
【0129】
本実施形態によれば、光線L0を面11での2回目の反射における入射光と反射光とのなす角度θが所定角度よりも小さい値になるように反射させることによって、光線L0の進行方向を逆向きにして、面13を介して面11での1回目の反射位置の近傍に再度入射させることで、面11→面13→面14→面13→面11の光路を略重複させることができる。
【0130】
面11で2回目に反射された光線L0は、Y軸射影での進行方向が負の状態を保ったまま再度、面12に向かう。すなわち、光線L0は、面11における光線L0の1回目のヒットポイント上での法線に対して略反対側に反射する。そして、面12における第1光学素子1への光線L0の入射位置近傍に到達する。
【0131】
このように本実施形態では、面12→面11→面13→面14を辿る往路と、面14→面13→面11→面12と辿る復路とからなる面12→面11→面13→面14→面13→面11→面12の往復光路を形成して、この間の光路を略重複させている。
【0132】
面11から面12に向かった光線L0は更に面12で反射されて、面11を透過して第1光学素子1を射出し、瞳Sに向かう。
【0133】
以上の構成において、面11および面13(偏心反射面)で反射された光を再度、面13および面11に逆向きに戻るように反射させる面14での反射を折り返し反射と呼び、該面14を折り返し反射面と呼ぶ。第1光学素子1内に折り返し反射面を配置して表示光を折り返し反射させることで、第1光学素子1内に光路が略重複した往復光路を形成することにより、光路長に対して、光学系をコンパクトにすることが可能となる。
【0134】
また、光線L0に対して偏心した反射面として作用する2つの面11,13により上記往路中で面12→面11→面13→面14の光路を折り畳み、且つ、光線L0に対して偏心した反射面として作用する3つの面11,12,13により上記復路中で面14→面13→面11→面12→面11の光路を折り畳むことによって、第1光学素子1のZ軸方向の厚みを抑え、第1光学素子1を薄型の光学素子としている。
【0135】
ここで、折り返し反射面(面14)での反射の前後の反射面、例えば面13での反射に着目した場合、面13への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルのなす外積の方向が往路と復路でそれぞれ略正反対方向となる。
【0136】
このように特徴付けられる折り返し反射面での反射を利用することにより、通常の対向した二面間で行われるいわゆるジグザグの反射に比べて、歪みの発生を抑制しつつ、狭い空間に長い光路を収めることができる。
【0137】
また、本実施形態においては、折り返し反射面(面14)及び他の反射面での光線L0の入射光と反射光とが同一面(図の紙面)内に存在する場合について説明したが、必ずしも全ての入射光と反射光とが同一面内に存在する必要はない。つまり、折り返し反射面で反射される光に図の紙面に垂直な方向の成分を該折り返し反射面により与えるようにしてもよい。この場合、例えば、折り返し反射面に向けて光線L0を反射し、折り返し反射面で反射した光線L0が入射する面13に着目すると、面13への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルとのなす外積の方向が、往路と復路のそれぞれで鈍角をなすこととなる。また、該外積間(外積同士)のなす内積が負になることによっても光路の構成を特徴付けることもできる。
【0138】
さらに、折り返し反射面だけでなく、他の反射面においても、反射する光に図の紙面に垂直な方向の成分を与えてもよい。
【0139】
このようにすることで、各反射面は光線L0に対して図の紙面と垂直方向の偏心も有することとなり、光学設計の自由度を増加させることができる。
【0140】
次に、面14による折り返し反射を行うのに好適な条件について述べる。折り返し反射面である面14に対する光線L0の入射・反射で形成される角度θの範囲は、
|θ|<45° ・・・(1)
であることが望ましい。この条件を超えると、折り返し反射による往復光路を形成するためには、各面の配置が非常に限定されてしまうため、好ましくない。一方、(1)を満たすように構成すれば、その他の面の配置構成等に関わらず折り返し反射による往復光路が形成されるため、光路長に対する光学系のサイズの小型化が比較的容易となる。
【0141】
更に望ましくは、
|θ|<30° ・・・(2)
であるとよい。この条件を満足すると、面12での反射・透過並びに面11での折り返し反射以外の2回の反射、面13での2回の反射で用いる領域の重複度が高くなるため、光学系を非常にコンパクトにすることができる。
【0142】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11,12,13,14の少なくとも1つの面を曲面として、光学パワーを持たせることが必要である。これにより、反射型LCD4に形成された原画の像を拡大して瞳に導く際の結像作用に寄与させることができる。
【0143】
また、望ましくは、面11,12,13,14の全ての面が光学パワーを有していることがよい。これにより、結像に寄与しない面をなくすることでき、収差補正の自由度を高く保ったまま、使用する光学面数を減らしてコスト低減が図れる。
【0144】
また、少なくとも面11での2回の反射、面12での反射および面13での2回の反射は、光線L0に対して偏心した反射となっていることが必要であり、これらの反射に関して各面は偏心反射面として構成されている。これら偏心反射面に光学パワーを持たせると偏心収差が発生するが、偏心収差を補正するためには、通常の回転対称な面形状ではなく、面を非回転対称な形状とすることが必要である。本実施形態では、これら偏心反射曲面の少なくとも1面を非回転対称面とすることで、該面で発生する偏心収差を補正することが好ましい。更に望ましくは、第1光学素子の各偏心反射面11,12,13を非回転対称面とすることで、収差補正能力が増し、高い光学性能が得られるようになる。更に面14も非回転対称面とすると、更に収差補正能力を向上させることができる。
【0145】
また、本実施形態では、第1光学素子1の面11を、金属や誘電体の半透過反射膜を形成したハーフミラー面として説明したが、面11での光束の反射を内部全反射としてもよい。面11での2回の反射において、面11に対する光線L0の入射角が第1光学素子1の媒質と外部の媒質(空気)との間で臨界角を超える角度となるようにして内部全反射させ、光路の最後における面11への入射角を臨界角より小さい角度にして光を透過させるように構成する。これが全ての有効光束で満たされるように構成すれば、面11に半透過反射膜を施す必要がなくなり、コスト削減ができる。また、該面11での光量損失がきわめて少なくなるため、光の利用効率が大幅に向上する。
【0146】
また、面11における透過光束と反射光束との共用領域においてのみ、反射光束が内部全反射するように構成してもよい。この場合は、金属や誘電体の通常の(透過光量が略0になる)反射膜を、面11の透過領域以外の範囲に施すことが必要になるが、2回の反射において光束の全てを内部全反射させる場合と比較して、ほとんど光利用効率の低下がない。しかも、制限条件となる光線の入射角条件が一部光束で取り払われるため、設計における自由度が増し、光学性能の向上を図りやすくなる。
【0147】
このように反射膜による反射と内部全反射との両方を行わせるようにする場合は、反射膜による反射領域から内部全反射領域に近づくにつれて反射率が低下するようなグラデーション反射膜を用いると、反射膜による反射領域と内部全反射領域との反射率変化による境目が観察時に目立たなくなるため、好ましい。
【0148】
次に、第2光学素子2について詳述する。本実施形態の第2光学素子2は、照明光の射出面および表示光の入射面として作用する面23と、照明光の入射面および表示光の反射面として作用する面22と、表示光の射出面として作用する面21とを有する。
【0149】
面22は、例えば一部に金属または誘電体の透過光量が略0である反射膜が形成された面である。光線L0を用いて表示光路を説明すると、反射型LCD4の表示面の有効表示領域の中心から発した光線L0は、面23から第2光学素子2に入射し、面22の反射膜形成部にて反射され、面21より射出して第1光学素子1の光線L0入射位置に導かれる。
【0150】
本実施形態では、第2光学素子2も光線L0に対して偏心した曲面を有することが必要である。このため、第2光学素子2を結像作用に利用しながら、小型の光学素子とすることが可能である。
【0151】
本実施形態の第2光学素子2では、面22は光線L0に対して偏心した反射面である。勿論、面21,23も光線L0に対して偏心させ、更に配置自由度を高めた構成としてもよい。
【0152】
但し、前述したように、偏心した曲面を用いると偏心収差が発生するため、少なくとも1つの偏心曲面を非回転対称面で形成して偏心収差の発生を抑制し、光学性能を向上させることが好ましい。
【0153】
更に望ましくは、第2光学素子の全ての面を非回転対称面とすると、第1光学素子1の偏心曲面での残存偏心収差も含めた表示光用の光学系全系での偏心収差を補正することが可能となり、非常に高い光学性能を有する表示光学系を実現することができる。
【0154】
また、光線L0に対して偏心した反射面である面22に対して表示光束を構成する各光線が臨界角以上の角度で入射して内部全反射されるようにしてもよい。このように内部全反射されるようにすれば、面22の一部に反射膜を施す必要がなくなり、コストを削減できる。
【0155】
なお、第1光学素子1と第2光学素子2とから構成される表示光用の光学系は、その内部にて反射型LCD4に形成された原画の中間像を一旦形成し、該中間像を拡大して瞳に導く構成とする、1回結像光学系とすることが好ましい。
【0156】
これにより、リレー光学系としての第1および第2光学素子1,2の結像倍率の自由度が増えることや、接眼光学系としての第1および第2光学素子1,2に対する反射型LCD4の位置の制約条件が解消されること等により、反射型LCD4に対して画角を広くすることが可能となる。
【0157】
特に望ましくは、第1光学素子1内の折り返し光路中に中間像が形成されると、リレー光学系として作用する光学面数と中間像を観察者に導く接眼光学系として作用する光学面数とのバランスが良く、収差補正がし易くなる。
【0158】
次に、第2光学素子2での照明光路を説明する。光源5を発し、第3光学素子3を透過した光のうち一部は、面22の表示光の反射位置とは異なる反射膜非形成部から第2光学素子2に入射する。第2光学素子2に入射した照明光は、さらに面23から第2光学素子2を射出し、反射型LCD4を照明する。
【0159】
表示光用の光学系のみならず、照明光用の光学系にも兼用されている面22、面23は、照明光用の光学系として用いる部分がトータルで正の光学パワーを有するように構成されることが好ましい。これにより、照明光用の光学系にのみ用いられる第3光学素子3の光学パワーを弱めることができるため、第3光学素子3が比較的小型で済む。
【0160】
また、本実施形態においては、面22での表示光の反射領域と面22への照明光の入射領域とを異ならせているため、表示光路における反射光束のみを内部全反射条件を満たすように構成することが容易であり、反射膜を不要とすることも可能である。
【0161】
第3光学素子3については、参考実施形態1と同様であるので、ここでの詳細説明は省略する。
【0162】
以上説明した本実施形態では、第1光学素子1に4つの面を形成して長い往復光路を形成し、光路の重複度を高めたため、参考実施形態1等に比べ、光路長に対する光学系のサイズを更に小型にすることができる。また、第1光学素子1に4つの面を形成したため、参考実施形態2等に比べて、収差補正に用いる面が増え、高い光学性能を出しやすくなる。
【0163】
また、面22での表示光の反射領域と照明光の入射領域とを異ならせているため、第2光学素子2の面数を増やすことなく光利用効率を上げることができる。
【0164】
そして、以上説明した本発明の実施形態1によれば、第2の光学素子(第2の光学系)を用いて表示光路と照明光路の双方を形成する(第2の光学素子を表示光用および照明光用の光学素子として兼用する)ことにより、表示光学系全体の小型化を図り、さらに第1の光学素子(第1の光学系)内に概ね往復光路を形成することにより、光路長に対する光学系サイズの低減効果等により、薄型・小型で広画角に適した表示光学系を実現することができる。しかも、第1光学素子と第2光学素子の構成や組み合わせのバリエーションが豊富で、仕様に応じて組み合わせを変化させることが容易な表示光学系を実現することができる。
【0165】
さらに、上記各実施形態によれば、表示光用の光学系において、複数の非回転対称面を有することにより、偏心収差を補正して、光学性能の高い表示光学系を実現することができる。
【0166】
また、表示光用の光学系内に、反射型LCDに形成された原画の中間像が形成されるよう構成することにより、表示画像のサイズに対して画角設定の自由度を向上させ、広画角の表示光学系を実現することができる。
【0167】
また、第1光学素子1の少なくとも1つの面において、光束を透過する領域と光束を内部全反射する領域とを共有させた共有領域を有することにより、光利用効率を向上させ、明るい画像の表示が可能な表示光学系を実現することができる。
【0168】
また、照明光用の光学系にのみ用いられる第3光学素子(第3の光学系)を設けることにより、照明効率の向上や光源のサイズ低減を図ることができる。しかも、第3光学素子に非回転対称面を形成することにより、照明光を効率的に集光させ、より明るい画像の表示が可能な表示光学系を実現することができる。
【0169】
また、第2光学素子の透過面を照明光の入射面および表示光の射出面としたことにより、光利用効率を向上させることができる。
【0170】
また、第2光学素子の少なくとも1つの面を、照明光および表示光のうち一方を透過させ、他方を反射させる面としたことで、第2光学素子を小型の素子として構成し、小型の表示光学系を実現することができる。
【0171】
さらに、第2光学素子での反射を内部全反射とすることにより、明るい画像表示を可能にし、第2光学素子に反射膜を形成する必要をなくし、コストを削減して、安価な表示光学系を実現することができる。
【0172】
なお、以上の各実施形態では、反射型画像形成素子を単に反射型LCDとして説明したが、実際には、該LCDの直前に1枚の偏光板のみを有する1枚偏光板タイプの反射型LCDであることが望ましい。これにより、照明光路と表示光路の間に2枚の偏光板を用いるタイプに比べ、偏心曲面を有する第2光学素子2の媒質に多少の複屈折性や屈折率分布が生じても、偏光に影響を与えることがない。このため、プラスチックモールド部材などを用いても画質が損なわれることがなくなるため、媒質選択の自由度が向上する。
【0173】
また、反射型LCDの代わりに、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等、小型ミラー片を画素単位として駆動することで原画を形成する画像表示素子を用いてもよい。
【0174】
また、以上の実施形態では、第1光学素子1と第2光学素子2とを別体構成した場合について説明したが、第2光学素子2の表示光の射出面と、第1光学素子1の表示光の入射面とを略同一面形状とし、これらを透明接着剤などで接合することにより、第1光学素子1と第2光学素子2とを一体のものとしてもよい。このような両光学素子を接合すると、組み立て調整工程の簡素化によるコスト低減効果が得られる。また、間に空気層を挟む別体構成の場合に比べて、色収差の発生を抑制することができる。さらに、第1光学素子1と第2光学素子2の媒質を同一媒質として、これらと屈折力が略等しい接着剤で接合すると、表示光が第2光学素子2を射出し、第1光学素子1に入射する際の色収差の発生を完全に抑制することができる。
【0175】
また、上記各実施形態では、第1および第2の光学系をそれぞれプリズム状の第1および第2光学素子より構成した場合について説明したが、第1および第2の光学系をミラーやレンズの組み合わせによって構成してもよい。
【0187】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第2の光学系を表示光用および照明光用の光学系として兼用することにより、表示光学系全体の小型化を図ることができる。さらに、第1の光学系内に概ね往復光路を形成することにより、光路長に対する光学系サイズの低減効果等により、薄型・小型で広画角表示に適した表示光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考実施形態1である表示光学系(および画像表示装置)の断面図。
【図2】 参考実施形態1の表示光学系の光路図。
【図3】 本発明の実施形態1である表示光学系の光路図。
【図4】 本発明の参考実施形態2である表示光学系の光路図。
【図5】 本発明の参考実施形態3である表示光学系の光路図。
【符号の説明】
1 第1光学素子
2 第2光学素子
3 第3光学素子
4 反射型LCD
5 光源
Claims (7)
- 光源と、
前記光源からの光により照明され、原画を形成する反射型画像形成素子と、
前記光源からの光を前記画像形成素子に導くとともに、前記画像形成素子で反射された光を観察者の眼に導く光学系とを有し、
前記光学系は、
少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面およびこの第1面で反射した光線を再度前記第1の面に向けて反射する第2の面を含み、前記第1の面は、前記第2の面から該第1の面に再度入射した前記中心画角主光線を、該第1の面における該中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは反対側に反射する第1の光学系と、
前記光源からの光を前記画像形成素子に対して斜めに入射させるとともに、前記画像形成素子からの反射光を前記第1の光学系に導き、少なくとも1つの面が前記中心画角主光線に対して偏心した曲面形状を有する第2の光学系と、
前記光源から射出した光を反射させて前記第2の光学系に導く第3の光学系とを有し、
前記第1の光学系は、入射した光を観察者の眼に向かわせ、
前記第2の光学系は、前記第3の光学系からの光が透過する領域及び、この領域とは異なる位置に設けられ、前記第1の光学系に向かう光が透過する領域を有する第1の透過面と、前記画像形成素子に向かう光が透過するとともに、前記画像形成素子からの反射光が透過する第2の透過面と、前記第1の透過面からの光を前記第2の透過面に反射させるとともに、前記第2の透過面からの光を前記第1の透過面に反射させ、透過作用を持たない反射面と、を有することを特徴とする表示光学系。 - 前記第3の光学系は、前記光源から前記第2の光学系に向かう光に対して集光作用を及ぼすことを特徴とする請求項1に記載の表示光学系。
- この表示光学系を構成する面のうち複数の面が非回転対称面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示光学系。
- この表示光学系内に、前記原画の中間像が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の表示光学系。
- 前記第3の光学系が、非回転対称面を有することを特徴とする請求項1に記載の表示光学系。
- 請求項1から5のいずれか1つに記載の表示光学系と、
入力された画像情報に応じて前記画像形成素子を駆動する駆動回路とを有することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項6に記載の画像表示装置と、
前記画像表示装置に画像情報を入力する画像情報供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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