JP4035476B2 - 走査光学系、走査型画像表示装置および画像表示システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を走査して観察者の眼内やスクリーン等に画像を形成し、観察させるヘッドマウントディスプレイ(HMD)、プロジェクタ等の画像表示装置に好適な走査光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)やプロジェクタ等の画像表示装置には、透過型液晶、反射型液晶またはEL素子を原画表示素子として用いられることが一般的であるが、最近では、光ビームを走査する手段を用いて2次元画像を表示する画像表示装置も提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、RGBの光を水平方向と垂直方向に走査し、光学系を介して観察者の網膜上に直接画像を形成する走査型画像表示装置が開示されている。
【0004】
但し、この特許文献1にて開示の走査型画像表示装置では、非常に高速に光を走査することが要求されるため、光を走査するミラー等の光走査手段として非常に小型のデバイスが使われている。したがって、走査される光ビームがきわめて細く、観察者の瞳位置での光ビームも非常に径の小さなものとなり、十分な大きさの射出瞳径を得ることが難しい。
【0005】
こうした小さな射出瞳径を拡大する方法としては、特許文献2,3に開示された技術がある。特許文献2では、走査されたビームが形成する曲率を有した中間結像面上に、レンズアレイや拡散板等の射出瞳拡大手段を配置し、これを透過させることによって射出瞳拡大手段を透過した後の光束の広がり角を拡大するようにしている。
【0006】
また、特許文献3では、走査型画像表示装置ではないものの、平行光により照明される液晶などの画像表示素子に入射した後の光を拡散板を透過させることで、同様に射出瞳を拡大するようにしている。
【0007】
但し、これら特許文献2,3に開示の装置では、中間像透過型の射出瞳の拡大化手段を用いるため、光路が長くなり、装置が大型化し易い。
【0008】
また、特許文献4には、偏心自由曲面光学系を用いて、光源からの光をやや太いビームとし、光走査手段で反射させて眼球に導く、比較的小型の光学系が提案されている。該特許文献中には、透過型の拡散板により射出瞳を拡大するとの記載があるが、透過型拡散板を用いることに起因して大型化することが避けられない。つまり、この場合には小型接眼光学系の代表として知られる自由曲面プリズム(特許文献5および非特許文献1に記載されたもの)の2倍程度の大きさまで小型化できるに過ぎない。
【0009】
【特許文献1】
米国特許5,467,104号(FIG.1等)
【特許文献2】
米国特許5,701,132号(FIG.1等)
【特許文献3】
米国特許5,757,544号(FIG.1等)
【特許文献4】
特開2001−4955号公報(図1等)
【特許文献5】
特許第2911750号公報(図1等)
【0010】
【非特許文献1】
光学,Vol.25,No.1,p2-7,1996
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来の走査型画像表示装置では、十分な大きさの射出瞳径を得るために、透過型の拡散板を用いて射出瞳を大きくし、観察し易くしているが、光学系の十分な小型化は達成されていない。
【0012】
本発明では、射出瞳を大きくするための手段を用いたような場合でも、従来のものよりも更に小型化が図れる走査光学系を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳に向かわせる光学系とを有する走査光学系において、上記光学系に、少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面と、この第1の面で反射した光線を再度前記第1の面に向けて反射する第2の面とを含ませるとともに、上記光学系において、光源から光走査手段を経た光によって中間像を形成させている。そして、第1の面は、第2の面から該第1の面に再度入射した中心画角主光線を、該第1の面における該中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは反対側に反射させる。また、上記中間像の位置又はこれに近接した位置に、第2の面としての拡散反射面を配置している。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の説明に入る前に、各実施形態で使用される母線断面、子線断面、ローカル母線断面、ローカル子線断面の定義について説明する。
【0015】
偏心系に対応していない従来系の定義では、各面頂点座標系でz軸を光軸とすると、yz断面が従来の母線断面(メリジオナル断面)、xz断面が子線断面(サジタル断面)となる。本実施形態は偏心系であるので、偏心系に対応したローカル母線断面、ローカル子線断面を新たに定義する。
【0016】
まず、光源から発せられ、拡大像の中心と表示光学系の射出瞳の中心を通る光線を中心画角主光線と称する。各実施形態に対応した図では、中心画角主光線をL0として示している。
【0017】
そして、この中心画角主光線の各面におけるヒットポイント上で、中心画角主光線の入射光と射出光を含む面をローカル母線断面とし、ヒットポイントを含みローカル母線断面と垂直で、各面頂点座標系の子線断面(通常の子線断面)と平行な面をローカル子線断面として定義する。ローカル母線断面での焦点距離とローカル子線断面での焦点距離については後述する。
【0018】
以下、本発明の実施形態の主な特徴について説明する。
【0019】
1.光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳面に向かわせる光学系とを有する走査光学系において、光学系は、少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面と、この第1の面で反射した光線を再度第1の面に向けて反射する第2の面とを含み、第1の面は、第2の面から該第1の面に再度入射した中心画角主光線を、該第1の面における該中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射する。
【0020】
これにより、光走査手段からの光は、第1の面での1回目の反射を含む第2の面までの光路(往路)と、第2の面(折り返し反射面)での反射後の第1の面での反射を含む光路(復路)とを略重複させ、長い光路長の光学系を小さな光学系としてまとめることができる。
【0021】
ここで、折り返し反射面としての第2の面での反射の前後での第1の面での反射に着目した場合、第1の面への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルのなす外積の方向が往路と復路でそれぞれ略正反対方向となるとも言える。なお、往路と復路で反射面として機能する面を複数設けて光路を形成することも可能である。
【0022】
このように特徴付けられる折り返し反射面での反射を利用することにより、通常の対向した二面間で行われるいわゆるジグザグの反射に比べて、歪みの発生を抑制しつつ、狭い空間に長い光路を収めることができる。また、第1の面での反射は2回に限られず、3回以上反射させて、該第1の面の光学パワーを利用するようにしてもよい。
【0023】
また、中心画角主光線において、折り返し反射面を含む各面での入射光と反射光を含む各平面が全て同一平面内に存在する場合が代表的ではあるが、入射光と反射光を含む面が必ずしも同一平面内に存在する必要はない。つまり、折り返し反射面で反射される光に上記平面に垂直な方向の成分を該折り返し反射面により与えるようにしてもよい。この場合、例えば、折り返し反射面に向けて光線を反射し、折り返し反射面で反射した光線が入射する第1の面に着目すると、第1の面への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルとのなす外積の方向が、往路と復路のそれぞれで鈍角をなすこととなる。また、該外積間(外積同士)のなす内積が負になることによっても光路の構成を特徴付けることもできる。
【0024】
さらに、折り返し反射面だけでなく、他の反射面においても、反射する光に上記平面に垂直な方向の成分を与えてもよい。
【0025】
このようにすることで、各反射面は光線に対して上記平面と垂直方向の偏心も有することとなり、光学設計の自由度を増加させることができる。
【0026】
1−2.光源からの光は、光走査手段を経て中間結像面を形成し、光走査手段は該光学系の射出瞳と共役な位置に配置され、光走査手段からの光は、中間結像面上に2次元画像を形成する。
【0027】
光源像を中間像面に形成する光学系(リレー光学系)があり、このリレー光学系の絞りの位置に光走査手段を配置し、リレー光学系の絞り(光走査手段)と光学系の射出瞳を共役な関係にすれば、観察者が射出瞳面上に眼を置いたとき、光線がけられることがない。
【0028】
1−3.光学系は往路、折り返し反射、復路と光線が進んだ後、光線に対し偏心した別の反射面で反射され、該往路とは別の光路を形成する。
【0029】
これにより、往復光路から射出した後の光線を、往復光路に入射する光線と異なる方向に導くことができ、往復光路への入射光との干渉を避けることができる。
【0030】
1−4.光走査手段は、2次元走査微小反射部材である。
【0031】
1次元方向にのみ走査される反射部材を水平走査と垂直走査のそれぞれ用いたのでは、射出瞳と共役な位置に1つの反射部材を配置し、更にもう1つの反射部材を射出瞳と共役な位置(2回目の瞳結像面)に配置しなければならないために、光学系が大型化してしまう。また、細長い反射部材が2つ必要になるため、光走査手段も大型化する。これに対し、2次元方向に走査可能な1つの反射部材である2次元走査微小反射部材で水平走査と垂直走査を行えば、光走査手段として微小なデバイスを用いることができ、高速走査も可能となる。また、光学系も1回の瞳結像共役関係があればよいので、小型化が可能である。
【0032】
2.光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳面に向かわせる光学系とを有する走査光学系において、光学系は、少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面と、この第1の面で反射した光線を再度第1の面に向けて反射する第2の面とを含み、第1の面は、第2の面から該第1の面に再度入射した中心画角主光線を、該第1の面における該中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは略反対側に反射し、また、第2の面が拡散反射作用を有するとともに、第2の面上又はこれに近接した位置に中間結像面が形成される。
【0033】
言い換えれば、光学系は、第1の面への入射方向を示すベクトルと反射方向を示すベクトルとのなす外積間のなす内積が負になる場合を含み、かつ第2の面が拡散反射作用を有するとともに、第2の面上又はこれに近接した位置に中間結像面が形成される。
【0034】
光路長が長い中間結像面を有する光学系では、光路(往路と復路)を重複させることにより、長い光路長を有する光学系を小さな光学系としてまとめられ、小型の表示光学系を実現できる。そして、往路と復路との間の折り返し反射面上に、中間結像面と拡散面を設けることにより、往路では細いビームを導く光学系が、復路では広い射出瞳をカバーできる拡散光学系がそれぞれ成り立ち、光学系の小型化と射出瞳拡大を両立することができる。
【0035】
2−2.光学系は、複数の非回転対称な反射面を含む少なくとも3面が形成された透明体を有する。
【0036】
本実施形態の光学系は偏心光学系であるため、偏心収差が発生する。しかし、複数の非回転対称反射面を設けることで、発生した偏心収差をキャンセル又は低減させることができる。また、光走査手段による水平・垂直方向のアスペクト比を自由に設定しても、非回転対称反射面が複数存在するため、拡大表示画面のアスペクト比を必要な値(3:4や9:16等)に設定することができ、設計自由度が高まる。
【0037】
なお、非回転対称面は、ローカル母線断面を唯一の対称面として持つ面対称形状であることが好ましい。これは、対称性のない場合に比較して、加工および製作が容易だからである。さらに、少なくとも3面を有する透明体を用いることにより、従来の複数部品を透明体1つに置き換えることができるので、組み立ておよび調整が容易になる。
【0038】
2−3.光学系は、少なくとも1面の内部全反射面を有し、少なくとも2回、内部全反射する。
【0039】
内部全反射面とは、透明体内での反射時に、光線が面の法線に対し、臨界角度以上で入射したとき、光が理論的に100%反射する現象であり、金属膜反射や誘電体膜反射よりも光利用効率が高いため、その面での光量ロスをなくすことができる。往復光路中に内部全反射面を設ければ、少なくとも2回は内部全反射することになり、光学系全体での光量ロスを少なくすることができる。
【0040】
3.光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳面に向かわせる光学系とを有する走査光学系において、光学系は、光路に対して偏心し、かつ向かい合った複数の非回転対称な反射面を有するとともに、拡散反射作用を有する拡散反射面を有し、拡散反射面上又はこれに近接した位置に中間結像面を形成し、拡散反射面で反射した光により、射出瞳面に光を導き拡大像を形成する。
【0041】
複数の非回転対称な反射面を向かい合わせて配置すれば、光路がジグザグにでき、光学系の薄型化が可能となる。さらに、中間結像面の近傍に拡散反射面を設ければ、光学系の薄型化と射出瞳の拡大とを両立させることができる。
【0042】
3−2.光学系には、光走査手段から中間結像面までの光路と中間結像面から拡大像までの光路とで共有される共有面が複数存在する。
【0043】
これにより、不要な光学面を減らすことができ、光学系を小型化することができる。中間結像面から拡大像までの光学系は接眼光学系であり、光源から中間結像面までの光学系はリレー光学系である。一般に、リレー光学系は接眼光学系の2個分程度の光学パワー(焦点距離の逆数)が必要であるため、接眼光学系とリレー光学系の何面か(特に、中間結像面近傍側の面)を両光路で共有させるのが好ましい。共有面が複数あると、リレー光学系と接眼光学系の両方で光線を折り畳むことができるため、光学系全体を薄型化することができる。
【0044】
3−3.該複数の共有面は、非回転対称な反射面である。
【0045】
リレー系としての非回転対称反射面は、中間結像面での偏心収差を低減させ、接眼光学系としての非回転対称反射面は、接眼光学系での偏心収差を低減させることができる。
【0046】
3−4.光学系は、複数の共有面を含む少なくとも3面が形成された透明体を有し、拡散作用を有した反射面は、該透明体とは別体である。
【0047】
拡散作用を有した反射面を1つの部材として構成することにより、透明体とは独立させ、様々な拡散特性を持つ拡散部材に交換可能とすることができる。また、透明体の反射面近傍に中間結像面を形成し、その反射面に拡散作用を持たせることにより、透明体と拡散部材とを一体化してもよい。これにより、部品点数を減らすこともでき、拡散部材と透明体間の調整も不要となる。また、その反射面を、上述した往復光路の折り返し反射面に設定すれば、光学系の小型化も可能になる。
【0048】
4.光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳面に向かわせる光学系とを有する走査光学系において、光学系は、反射面を含む複数の面を有し、反射面には、他の面からの光を反射する反射領域の内側に、該反射領域よりも面積が小さく、かつ該反射領域よりも光透過率が高い、光走査手段からの光を光学系内に入射させるための透過領域が形成されている。
【0049】
光走査手段からの光を透過させ、次に他の面から戻ってきた光を反射する光路分離手段として、一般的に考えられるのはハーフミラーである。しかし、ハーフミラーを透過した光が戻ってきて反射すると、光量が原理的に1/4(25%)になってしまい、光の利用効率が低い。
【0050】
そこで、本実施形態では、光路分離手段として、上記反射領域と透過領域を有する反射面を用いる。光学系のうち光走査手段からの光が入射する部分では、光(ビーム)が通過する部分の面積は微小でよいので、その微小部分だけを反射領域とせずに透過領域とした(その領域だけ金属膜を施さないようにした)反射面を用いる。この反射面に光が戻ってきたときは、拡散板などで光束が広がっているため、微小透過領域を透過する光線以外の大部分の光線は反射される。このため、拡大像を観察したとき、該透過領域が微小であるため、観察者に実質的な光量低下を感じさせることがなく、ハーフミラーを使用した場合に比べて、光の利用効率を上げることができる。
【0051】
ここで、上記反射面での反射領域(光線が入射する有効エリア)の面積Daと透過領域の面積Dbの比(Db/Da)は、10%以下が好ましい。この値が10%のとき、表面反射や反射膜での光吸収などを考慮しない場合には、光走査手段からの光束は100%が透過領域を透過して光学系に入射し、戻ってきた光束は、該反射面で90%が反射するため、光の利用効率は90%になる。また、Db/Daが10%を超えると、戻ってきた光束のうち微小透過領域を透過する(反射しない)分が相対的に大きくなり、観察される拡大像に明暗が生じて好ましくない。
【0052】
また、Db/Daが5%以下(光利用効率90%以上)であれば、ほとんど透過領域による光量低下は感じなくなる。
【0053】
なお、透過領域の形状は円または楕円形状が好ましいが、四角形でもよい。また、透過領域の位置は、反射領域内であって、透過領域と反射領域を含む反射面全体が左右方向または上下方向で対称となる位置とすることが望ましい。これにより、透過領域を作成するときに位置精度を出しやすい。図7には、上記反射面におけるDb/Daが10%のとき(a)と、Db/Daが5%のとき(b)を示している(5aが反射領域、5bが透過領域である)。
【0054】
ヘッドマウントディスプレイにおいて、拡大像が形成される位置は、観察者の眼から離れており(例えば、50cm〜∞)、透過領域5bの位置は観察者の眼に近いため、拡大像を観察している観察者の眼の焦点は透過領域には合わず、かつ透過領域は微小であるため、透過領域の存在が目立つことはほとんどない。
【0055】
また、透過領域と反射領域との境界付近に関して、反射領域に向かって徐々に透過率が下がり、反射率が上がるような処理を施すことにより、該境界をより目立ちにくくすることができる。
【0056】
4−2.光学系は、拡散作用を有した反射面の近傍(反射面の位置又はこれに近接した位置)に中間結像面を形成する。
【0057】
これにより、中間結像面まで細いビームとして光が入射する場合でも、射出瞳を拡大させることができ、観察し易くなる。また、透過領域を有する反射面での反射領域の面積Daを透過領域の面積Dbに対して大きくする(Db/Daを小さくする)ことができ、光の利用効率を高めることができる。
【0058】
4−3.光学系の射出瞳の共役像が、上記反射面の透過領域上又はこれに近接する位置に形成される。
【0059】
これにより、透過領域の面積Dbを小さくする(Db/Daを小さくする)ことができ、透過領域による光量低下を抑制することができる。具体的には、透過領域から射出瞳の共役像までの距離が10mm以下であることが望ましい。
【0060】
その他.
さらに、複数の非回転対称な反射面は、ローカル母線断面での焦点距離の絶対値がローカル子線断面での焦点距離の絶対値より大きい。
【0061】
ローカル母線断面は偏心断面であるため、偏心収差の発生がローカル子線断面よりも大きい。そこで、複数面のローカル母線断面上での光学パワーを、ローカル子線断面上での光学パワーよりも弱くしたパワー配置にすれば、ローカル母線断面上での偏心収差の発生を少なくすることが可能となる。
【0062】
また、前述した折り返し反射面が曲面である場合は、折り返し反射面が平面の場合よりも、反射時に周辺画像の光線の方向を個々に制御できるため、光学系の小型化が可能となる。
【0063】
さらに、折り返し反射面が非回転対称面であれば、周辺画像の光線方向を自由に制御できるため、回転対称な曲面の場合よりも更に小型化が可能となる。
【0064】
この折り返し反射面には、ほぼ100%近く光を反射する金属ミラーコーティングを施して、光量ロスをできるだけ少なくすることが望ましい。また、折り返し反射面は、複数の面を有する透明体と別体として設けても、透明体と一体に設けてもよい。
【0065】
また、折り返し反射面は、光線をほぼ反対側に反射するが、中心画角主光線において、入射光線と反射光線とのなす角度θは、下記式を満足するとよい。
【0066】
|θ|<60° (1)
条件式(1)の上限を超えると、折り返し反射後の光路(復路)が往路を逆戻りせず、往復光路というよりジグザク光路になってしまい光学系が大型化する。
【0067】
さらに、θは下記式を満足するとなおよい。
【0068】
|θ|<30° (2)
条件式(2)の条件を外れると、光線は逆戻りできるが、往路と復路とが十分に重ならず、光学系が大型化して、走査光学系全体を小型にすることが難しくなってくる。
【0069】
さらに、θは下記式を満足することが望ましい。
【0070】
|θ|<20° (3)
条件式(3)を満たすと、光学系ひいては走査光学系全体の十分な小型化が可能となる。
【0071】
なお、光学系において、折り返し反射面と、往路と復路が通る偏心反射面とを共用してもよい。この場合、光学面を削減でき、さらに光学系を小型化することができる。
【0072】
また、本実施形態の走査光学系をヘッドマウントディスプレイ(HMD)に適用する場合は、観察者の左右の眼に対しそれぞれ独立した光走査手段と光学系とを設けるとよい。つまり、2つの同一の光走査手段とそれに合わせた2つの同一の光学系とを設けるのがよい。これにより、1つの光走査手段から左右の光学系に光を分ける場合に比べて、明るい画像を表示することができる。
【0073】
また、走査光学系は、左眼用も右眼用も偏心断面であるローカル母線断面を観察者の顔の上下方向に配置する(上下方向において光線を折り畳む)のがよい。通常、表示拡大像は左右方向に画角が広く、上下方向に画角が狭い(例えば、左右4:上下3)ため、偏心断面であり、偏心収差の発生が大きいローカル母線断面を画角の小さい上下方向に設定することにより、表示拡大像での偏心収差の発生を少なくすることができる。
【0074】
本発明では、後に説明する中間結像面から射出瞳までの接眼光学系のローカル母線断面焦点距離をlocal-fy1、二次元走査部材から中間結像面までのローカル母線断面焦点距離をlocal-fy2とした時、以下の条件式を満足することが望ましい。
【0075】
−2<local-fy1/local-fy2<1
上式の下限値以下になると、二次元走査部材から中間結像面までの負の光学パワーが強くなり、中間結像面を形成するにはコリメータ光学系の正の光学パワーを強くする必要を生じ、コリメータ光学系での収差の発生が大きくなる。
【0076】
一方、上限値以上の場合、二次元走査部材から中間結像面までの正の光学パワーが強くなり、二次元走査部材の光学的振り角を小さくするため、広角化が困難となる。
【0077】
以下、具体的な実施形態について、その数値実施例とともに説明する。
【0078】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1である走査光学系の光源8から射出瞳1までのビーム光路断面図である。また、図2には、中間結像面である拡散反射面2からの拡散反射光の光路図を示している。この走査光学系は、ヘッドマウントティスプレイ(HMD)やスクリーン投射を行うプロジェクタ等の画像表示装置に用いられるものである。
【0079】
光源8は、図では単一の光源として示しているが、実際には赤(r)、緑(g)、青(b)の3色のLED(レーザーダイオード等でもよい)から構成されており、色合成を行うダイクロイックプリズム等を介して3色のLEDが光学的に等価の位置に配置されている。これら3色のLEDは、その強度を変化(変調)させることができる。
【0080】
また、光源8(3色のLED)には、これを駆動する駆動回路10が接続されており、駆動回路10には、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、ビデオ、テレビ等の画像情報供給装置12から画像情報が入力される。駆動回路10は、入力された画像情報に応じて光源8を変調駆動する(以下の実施形態でも同様である)。なお、本実施形態の画像表示装置と画像情報供給装置とにより画像表示システムが構成される。
【0081】
光源8からの光は、コリメータレンズ7で略平行光束(ビーム)とされ、微小の2次元走査ミラー4によって反射される。本実施形態における2次元走査ミラー4の大きさは、最大有効寸法が3mm以下というきわめて小さいミラーを使用している(以下の実施形態でも同様である)。
【0082】
この走査ミラー4としては、MEMS(Micro-ElectroMechanical System)等の微小デバイスが用いられ、2次元方向にミラー面を走査駆動が可能である。走査ミラー4の駆動も、画像情報供給装置12からの垂直同期信号に基づいて上記駆動回路10により行われる。
【0083】
走査ミラー4が駆動されることにより、この走査ミラー4で反射したビームは、水平方向および垂直方向に同時に偏向走査され、画角光束を生み出す。それぞれの画角光束は、補正プリズム6を透過した後、往復プリズム3に入射する。
【0084】
ここで、補正プリズム6と往復プリズム3の境界面はほぼ同じ面形状を有しており、補正プリズム6と往復プリズム3は微小な空気層を介して配置されている。
但し、これら補正プリズム6と往復プリズム3は空気層を介することなく接合されていてもよい。
【0085】
往復プリズム3は3つの光学面を有し、内部がガラスやプラスチック等の光学媒質で満たされた透明体である。面A1は反射作用と透過作用を有する内部全反射面、面Bは、図7(a),(b)に示したように、反射領域5a内に微小透過領域(ピンホール)5bを有した反射面である。面A2は反射面である。2は往復プリズム3とは別体として設けられた拡散反射面であり、拡散作用を有した折り返し反射面である。
【0086】
面A2および拡散反射面2には反射膜が形成されており、面Bのうち微小透過領域5b以外の部分(反射領域5a)には、反射膜が形成されている。なお、反射膜は、金属膜によるものが好ましい。金属膜は分光反射率特性がフラットで色が目立ちにくく、偏光方向が異なる光に対する反射率の差が少ないためである。
【0087】
本実施形態では、面Bは入射面および反射面として機能し、面A1は拡散反射面2へ向かう光の射出面、射出瞳1に向かう光の射出面、拡散反射面2からの光の入射面および往復光路に共用される反射面として機能する。また、面A2は、往復光路に共用される反射面として機能する。
【0088】
なお、本実施形態1では、光学面はすべて回転対称面である。
【0089】
面Bの微小透過領域5bから往復プリズム3に入射した各画角光線は、面A1に臨界角度以上の入射角で入射して内部全反射した後、面A2で反射し、面A1に臨界角度未満の入射角で入射して往復プリズム3から射出する。そして、往復プリズム3を射出した各画角光線は、拡散反射面2上又はこれに近接した位置に中間像を形成して、拡散反射面2で拡散反射し、図2に示すような、Fナンバーが小さな(すなわち、明るい)、太い光束を形成する。
【0090】
拡散反射面2は折り返し反射面であり、入射した光を入射方向に対して略逆向きに戻すように反射する。ここでの中心画角主光線L0の折り返し反射面への入射光と反射光とのなす角度は、上述したθである。
【0091】
その後、各画角光線は、往復プリズム3に面A1から再入射し、面A2、面A1で反射され、面Bで射出瞳1(ヘッドマウントディスプレイでは観察者の眼球、プロジェクタではスクリーン)側に反射された後、面A1から往復プリズム3を射出して、射出瞳1に到達する。
【0092】
ヘッドマウントディスプレイでは、射出瞳1の位置付近に観察者が眼を置くことにより、拡大像を観察することが可能となる。
【0093】
往復プリズム3おいて、光は面B(透過領域5bの透過)→面A1(反射)→面A2(反射)→面A1(透過)→拡散反射面2(折り返し反射+拡散)→面A1(再透過)→面A2(再反射)→面A1(再反射)→面B(反射領域5aでの反射)→面A1(再々透過)の順に各面を辿っており、折り返し反射面での反射を境に、それまでの光路を逆に辿っている。面B(透過領域5bの透過)から折り返し反射面までが往路、折り返し反射面から面B(反射)までが復路であり、往路と復路とがほぼ重複した往復光路が形成されている。
【0094】
また、本実施形態1では、ローカル母線断面上(図1および図2の紙面上)で微小走査ミラー4の機械的な振れ角は±4.25°であり、光学的な振れ角は±8.5°である。また、このとき射出瞳面上では、±10°(垂直)の画角光線が得られる。なお、水平方向も同時に走査される。
【0095】
図1は、拡散反射面2で光束が拡散しないとした場合のビームトレース図であり、射出瞳径はφ1mmとなっているが、図2に示した拡散反射光のトレースでは、射出瞳径はφ8mmである。
【0096】
(実施形態2〜5)
図3には本発明の実施形態2である走査光学系のビーム光路断面図(ビームトレース図)を、図4には本発明の実施形態3である走査光学系のビーム光路断面図を、図5には本発明の実施形態4である走査光学系のビーム光路断面図を、図6には本発明の実施形態5である走査光学系のビーム光路断面図をそれぞれ示している。
【0097】
なお、図3〜図6は、射出瞳1と2次元微小走査ミラー4までのトレース図であり、コリメータレンズ7および光源8は省略している。また、中間結像面である拡散反射面2から射出瞳1までの反射拡散光のトレース図も省略している。
【0098】
実施形態2〜5においては、射出瞳1への画角は共通であり、水平画角が±15°、垂直画角が±11.3°である。
【0099】
さらに、拡散反射面2で拡散反射した場合の射出瞳径も共通であり、φ8mmである。また、図3〜6のビームトレース図における射出瞳径はφ1〜1.3mmであり、そのときの反射面Bの透過領域5bの大きさは、φ2〜5mmである。
【0100】
図3および図4に示す実施形態2および実施形態3の構成は、基本的に実施形態1の構成と同じであるが、拡散折り返し面2以外の全ての光学面に自由曲面(非回転対称面)を採用している点で実施形態1と異なる。また、補正プリズム6の両面も自由曲面である。
【0101】
実施形態2は、実施形態3に対して透過領域5bが小さくなるように各面の光学パワーを設定している。なお、図示はしないが、コリメータレンズ7にも自由曲面を採用すれば、光源8からの光を効率的に集めることができる。実施形態2および実施形態3での微小走査ミラー4のローカル子線断面(水平方向、図の紙面と垂直方向)での光学的振れ角は±10.5°である。
【0102】
また、図5に示す実施形態4および図6に示す実施形態5の構成は、補正プリズム6がない点で実施形態1〜3(図1〜4)の構成と異なる。
【0103】
実施形態4および実施形態5において、微小走査ミラー4からの光は、直接、往復プリズム3の反射面Bの透過領域5bを往復プリズム3内に入射する。往復プリズム3内に入射した後の光路は実施形態1〜3と同じである。
【0104】
また、実施形態4および実施形態5においては、拡散反射面2以外の全ての光学面に自由曲面を採用している。
【0105】
実施形態4は実施形態5に対して透過領域5bが小さくなるように各面の光学パワーを設定している。実施形態4の微小走査ミラー4のローカル子線断面(水平方向、図の紙面と垂直方向)での光学的振れ角は±14°であり、実施形態5では±13°である。
【0106】
なお、これら実施形態2〜5での射出瞳面のローカル子線断面での画角は±15°である。図3〜4から分かるように、微小走査ミラー4で反射した直後に光が入射する光学面(実施形態2,3では補正プリズム6の走査ミラー側の面)には負の光学パワーを持たせるとよい。これにより、微小走査ミラー4の光学的振れ角が小さくても、この負の光学パワーによって画角が拡大されるため、広画角を得やすい。
【0107】
また、実施形態1〜5までに共通する事項として、面A1での反射を内部全反射とすると,光量の損失が少なくなり好ましい。また、少なくとも面A1において反射光束と射出光束とが共用する領域(射出瞳1に向かう光束が射出する面A1の下部と拡散反射面2へ向かう光束が射出する面A1の上部)での反射を内部全反射とし、共用領域以外での反射を金属膜等の反射膜による反射とすると、面A1での反射光束の全てを内部全反射させる場合に対して設計の自由度を上げつつ、同程度の明るさを確保できる。
【0108】
また、反射膜領域と共用領域との境界は、反射膜の境界(縁)がはっきりと観察者に見えてしまうおそれがあるので、該境界付近(反射膜領域内の下側と上側)は共有領域から遠ざかるにつれて徐々に反射率を上げて該境界を目立ちにくくすることが望ましい。
【0109】
(数値実施例)
以下、上記各実施形態の数値実施例を示す。各数値実施例では、ローカル近軸を用いており、まずこれについて説明する。
【0110】
図1〜図6はそれぞれ、上記各実施形態の要部断面図(ローカル母線断面図、添え字はy)であり、第1面(射出瞳1)の面頂点座標系を図1に示した。各実施形態では、各面の面頂点をy軸方向でのシフト偏心およびx軸回りのチルト偏心のみさせているため、従来の母線断面とローカル母線断面は同一断面であるが、各面の従来の子線断面とローカル子線断面は異なる。なお、前述した従来の母線断面、子線断面は従来近軸(general-paraxial axis )の定義であり、ローカル母線断面、ローカル子線断面はこれから述べるローカル近軸(local-paraxial axis)での定義である。さらに、ローカル近軸における、偏心系に対応したローカル曲率半径,ローカル面間隔,ローカル焦点距離,ローカル屈折力の定義も以下に説明する。
【0111】
各実施形態では、光源8から発せられ、拡大像の中心と光学系の射出瞳1の中心を通る光線を基準光線(中心画角主光線)とし、従来の各面の面頂点基準の曲率半径,面間隔,焦点距離,屈折力ではなく、基準光線の各面でのヒットポイント(入射点)を基準としたローカル曲率半径,ローカル面間隔,ローカル焦点距離,ローカル屈折力を用いている。
【0112】
ここで、ローカル曲率半径は光学面のヒットポイント上でのローカルな曲率半径(ローカル母線断面上の曲率半径、ローカル子線断面上の曲率半径)をいう。また、ローカル面間隔は、現在の面と次の面での2つのヒットポイント間の距離(基準光線上の距離、空気換算なしの値)をいう。また、ローカル焦点距離は、ローカル曲率半径、面の前後の屈折率およびローカル面間隔より、従来の焦点距離計算方法(近軸追跡)で計算した値である。ローカル屈折力(光学パワー)は、ローカル焦点距離の逆数である。
【0113】
なお、各数値実施例では、従来の曲率半径,面間隔,偏心量,屈折率,アッべ数と、ローカル曲率半径,面の屈折率,ローカル面間隔,ローカル焦点距離を示している。
【0114】
また、上述した5つの実施形態に対応する数値実施例のデータを表1(数値実施例1)、表2,3(数値実施例2)、表4,5(数値実施例3)、表6,7(数値実施例4)および表8,9(数値実施例5)に示し、光路断面図を図1〜6に示した。表1〜表9の従来近軸(general-paraxial axis)では、母線断面曲率半径ry,子線断面曲率半径rx,面間隔d(第1面の面頂点座標系と平行な距離),偏心量(母線断面上において第1面の面頂点座標系に対する各面の面頂点の平行偏心量をshift 、傾き偏心量(度)をtiltとする),d線の屈折率nd、アッべ数νdを示す。また、FFSは自由曲面(非回転対称面)を表している。さらに、各表の左端に「M」が付された面は反射面であり、「M(dif) 」が付された面は拡散反射面である。d線の屈折率ndは逆符号としている。なお、表1〜表9は射出瞳1から走査ミラー4および光源8に向かって光路を逆トレースした場合の数値データである。
【0115】
FFS(自由曲面)の定義式を以下に示す。下記式は各面の面頂点座標系での定義式である。
【0116】
【数1】
【0117】
上記定義式において、c1,c5,…は自由曲面係数である。但し、この自由曲面の場合、自由曲面係数の中に近軸に関与する係数があるため、従来近軸(general-paraxial axis )の母線断面曲率半径ryおよび子線断面曲率半径rxの値が面頂点上での実際の母線断面曲率半径ryおよび子線断面曲率半径rxと一致しない。そこで、ポイント(0,0)、つまりは面頂点上での実際の母線断面曲率半径ryおよび子線断面曲率半径rxも示している。
【0118】
また、ローカル近軸(local-paraxial axis)では、ローカル曲率半径(local-ry,local-rx),ローカル面間隔(local-d )(反射面は逆符号),ローカル焦点距離(local-fy,local-fx )および面の屈折率nd(反射面は逆符号)を示している。さらに、各面でのヒットポイント座標(面頂点を(0,0)とする)および射出瞳での画角2ωy、2ωx(+側、−側合計のフル画角)も示した。
【0119】
なお、表1(数値実施例1)に関してはすべて回転対称面を用いているので、従来近軸(general-paraxial axis )のみ示した(面頂点上での実際の母線断面曲率半径ryおよび子線断面曲率半径rxも省略)。
【0120】
また、表1の18面は2次元走査ミラーであり、ZOOM1では、射出瞳へのローカル母線断面上の画角ωyとローカル子線断面上の画角ωxがともに0°の時の面データである。ZOOM2は射出瞳へのローカル母線断面上の画角ωy が+10°の時の面データ、ZOOM3は射出瞳へのローカル母線断面上の画角ωy が−10°の時の面データである。
【0121】
また、接眼光学系ローカル焦点距離local-fy1,local-fx1(3面〜7面)と、二次元走査手段から中間像面までのローカル焦点距離local-fy2,local-fx2(表1中の10〜14面、表2〜5中の11〜16面、表6〜9中の11〜14面)を示した。また、表1については、光源から中間像面までのリレー系ローカル焦点距離(面10〜21面)も示した。
【0122】
(数値実施例1)
【0123】
【表1】
【0124】
(数値実施例2)
【0125】
【表2】
【0126】
【表3】
【0127】
(数値実施例3)
【0128】
【表4】
【0129】
【表5】
【0130】
(数値実施例4)
【0131】
【表6】
【0132】
【表7】
【0133】
(数値実施例5)
【0134】
【表8】
【0135】
【表9】
【0136】
(実施形態6)
図8には、本発明の実施形態6である走査光学系の構成および中心画角主光線の光路断面図を示している。なお、本実施形態において、実施形態1〜5と同符号を付した部材は、往復プリズム3を除き、実施形態1〜5と同様のものである。
【0137】
光源8からの光は、コリメータレンズ7で略平行光束(ビーム)とされた後、2次元走査ミラー4で反射偏向されることにより画角光束となって補正プリズム6を透過し、往復プリズム3の反射面Bの透過領域5bから往復プリズム3内に入射する。
【0138】
往復プリズム3の面Bは、2次元走査ミラー4からの光の入射面であると共に射出瞳1への最終反射面としても機能する。面Bには、実施形態1〜5と同様に、図7(a),(b)に示した透過領域5bが反射領域5a内に形成されている。
【0139】
面A1は、面Bの透過領域5bから入射した光を反射して面A2に導き、さらに面A2からの光を再度、面Bに戻すように反射する反射面である。さらに、面Bで反射した光を往復プリズム3から射出させる射出面としても機能する。
【0140】
また、面A2は、面A1からの光を透過射出させるとともに、拡散反射面2で反射された光を再度、往復プリズム3内に入射させるよう透過する透過面である。
【0141】
拡散反射面2は、入射した光を拡散するとともに、入射した光をほぼ逆向きに戻すように反射する折り返し反射面である。
【0142】
面Bの微小透過領域5bから往復プリズム3に入射した各画角光線は、面A1に臨界角度以上の入射角で入射して内部全反射した後、面A2を透過し、拡散反射面2に至る。このとき、各画角光線は、拡散反射面2上又はこれに近接した位置に中間像を形成する。そして、拡散反射面2で拡散反射した各画角光線は、再び面A2を透過して往復プリズム3内に入射し、面A1に臨界角度以上の入射角で入射して内部全反射した後、面Bの反射領域5aで反射し、面A1から往復プリズム3を射出して、射出瞳1に到達する。拡散反射面2における中心画角主光線L0である入射光と反射光とのなす角度はθである。
【0143】
往復プリズム3おいて、光は面B(透過領域5bの透過)→面A1(反射)→面A2(透過)→拡散反射面2(折り返し反射+拡散)→面A2(再透過)→面A1(再反射)→面B(反射領域5aでの反射)→面A1(透過)の順に各面を辿っており、折り返し反射面での反射を境に、それまでの光路を逆に辿っている。面B(透過領域5bの透過)から折り返し反射面までが往路、折り返し反射面から面B(反射)までが復路であり、往路と復路がほぼ重複した往復光路が形成されている。
【0144】
なお、折り返し反射面である拡散反射面2に対する中心画角主光線L0の入射・反射で形成される角度θの範囲は、
|θ|<45° (4)
であることが望ましい。この条件を超えると、折り返し反射による往復光路を形成しにくくなり、好ましくない。一方、(4)を満たすように構成すれば、その他の面の配置構成等に関わらず折り返し反射による往復光路が形成されるため、光路長に対する光学系のサイズの小型化が比較的容易となる。
【0145】
更に望ましくは、
|θ|<30° (5)
であるとよい。この条件を満足すると、往路と復路の重複度が高くなるため、光学系をよりコンパクトにすることができる。
【0146】
(実施形態7)
図9には、本発明の実施形態7である走査光学系の構成および中心画角主光線の光路断面図を示している。なお、本実施形態において、実施形態1〜5と同符号を付した部材は、往復プリズム3を除き、実施形態1〜5と同様のものである。
【0147】
光源8からの光は、コリメータレンズ7で略平行光束(ビーム)とされた後、2次元走査ミラー4で反射偏向されることにより画角光束となって往復プリズム3の反射面Bの透過領域5bから往復プリズム3内に入射する。
【0148】
往復プリズム3の面Bは、2次元走査ミラー4からの光の入射面であると共に射出瞳1への最終反射面としても機能する。面Bには、実施形態1〜5と同様に、図7(a),(b)に示した透過領域5bが反射領域5a内に形成されている。
【0149】
面A1は、面Bの透過領域5bから入射した光を反射して面A2に導き、さらに面A2からの光を再度、面Bに戻すように反射する反射面である。さらに、面Bで反射した光を往復プリズム3から射出させる射出面としても機能する。
【0150】
また、面A2は、拡散反射面であるとともに、面A1から入射した光を略逆向きに戻すように反射する折り返し反射面でもある。
【0151】
面Bの微小透過領域5bから往復プリズム3に入射した各画角光線は、面A1に臨界角度以上の入射角で入射して内部全反射した後、面A2に至る。このとき、各画角光線は、面A2上又はこれに近接した位置に中間像を形成する。そして、面A2で拡散反射した各画角光線は、再び面A1に臨界角度以上の入射角で入射して内部全反射した後、面Bの反射領域5aで反射し、面A1から往復プリズム3を射出して、射出瞳1に到達する。面A2における中心画角主光線L0である入射光と反射光とのなす角度はθであり、上記式(4)若しくは(5)を満たす。
【0152】
往復プリズム3おいて、光は面B(透過領域5bの透過)→面A1(反射)→面A2(折り返し反射+拡散)→面A1(再反射)→面B(反射領域5aでの反射)→面A1(透過)の順に各面を辿っており、折り返し反射面での反射を境に、それまでの光路を逆に辿っている。面B(透過領域5bの透過)から折り返し反射面までが往路、折り返し反射面から面B(反射)までが復路であり、往路と復路がほぼ重複した往復光路が形成されている。
【0179】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光を走査して画像を表示する走査光学系において、射出瞳を十分大きくする手段を用いても従来のものよりも小型化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である走査光学系のビーム光路図。
【図2】上記実施形態1の走査光学系における拡散反射後の光路図。
【図3】本発明の実施形態2である走査光学系のビーム光路図。
【図4】本発明の実施形態3である走査光学系のビーム光路図。
【図5】本発明の実施形態4である走査光学系のビーム光路図。
【図6】本発明の実施形態5である走査光学系のビーム光路図。
【図7】上記各実施形態の走査光学系において、反射面に形成された透過領域を示す図。
【図8】本発明の実施形態6である走査光学系のビーム光路図。
【図9】本発明の実施形態7である走査光学系のビーム光路図。
【符号の説明】
1 射出瞳
2 拡散反射面
3 往復プリズム
4 2次元微小走査ミラー
5a 反射領域
5b 透過領域
6 補正プリズム
7 コリメータレンズ
8 光源
Claims (6)
- 光源からの光を走査する光走査手段と、該光走査手段により走査される光を射出瞳に向かわせる光学系とを有する走査光学系であって、
前記光学系は、少なくとも反射作用を有し、中心画角主光線に対して偏心した第1の面と、この第1の面で反射した光線を再度前記第1の面に向けて反射する第2の面とを含むとともに、前記光源から前記光走査手段を経た光によって中間像を形成し、
前記第1の面は、前記第2の面から該第1の面に再度入射した前記中心画角主光線を、該第1の面における該中心画角主光線のヒットポイント上での法線に対して前回とは反対側に反射し、
前記中間像の位置又はこれに近接した位置に、前記第2の面としての拡散反射面が配置されていることを特徴とする走査光学系。 - 前記光学系は、該光学系の他の面からの光を反射する反射領域の内側に、該反射領域よりも面積が小さく、前記光走査手段からの光を該光学系内に入射させるための透過領域が形成された反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の走査光学系。
- 前記光学系は、前記第1の面での1回目の反射を含む光路である往路から、前記第2の面での反射後における前記第1の面での反射を含む光路である復路へと光が進んだ後、該光に対して偏心した別の反射面で反射され、該往路とは別の光路を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の走査光学系。
- 前記光走査手段は、前記光学系の射出瞳と共役な位置に配置され、前記光走査手段からの光は、前記中間像の位置に2次元画像を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の走査光学系。
- 請求項1から4のいずれか1つに記載の走査光学系と、
入力された画像情報に応じて前記光走査手段を駆動する駆動回路とを有することを特徴とする走査型画像表示装置。 - 請求項5に記載の走査型画像表示装置と、
前記走査型画像表示装置に画像情報を入力する画像情報供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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