JP2002287078A - イメージコンバイナ及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents

イメージコンバイナ及びこれを用いた画像表示装置

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JP2002287078A
JP2002287078A JP2001086302A JP2001086302A JP2002287078A JP 2002287078 A JP2002287078 A JP 2002287078A JP 2001086302 A JP2001086302 A JP 2001086302A JP 2001086302 A JP2001086302 A JP 2001086302A JP 2002287078 A JP2002287078 A JP 2002287078A
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JP2001086302A
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Kenji Hori
健治 堀
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状部の厚みを薄くしつつ、表示画像の画角
を広くするとともに、表示画像に対する射出瞳径を大き
くする。 【解決手段】 使用時に、光学材料で構成され眼鏡レン
ズに相当する板状部3が、使用者の眼の前に位置する。
イメージコンバイナ11は、板状部15の前方から板状
部15の厚みを通過するように板状部15を透過する光
に対して、画像表示素子からの光を重畳させて、眼16
に導く。画像表示素子12からの光は、板状部15の眼
16と反対側の面15bから面15bに対して斜めに入
射し、面15bで屈折して板状部15内に入り、透過型
HOE17を透過する。このとき、この光は、透過型H
OE17により、光路偏向作用及び結像作用を受ける。
その後、この光は、板状部15の眼16側の面15aか
ら板状部15外へ射出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用者が外界など
の前方からの光による像とこれに重畳された表示画像を
見ることができるイメージコンバイナ、及びこれを用い
た頭部装着式等の画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、使用者が外界の様子を観察し
ながらこれに重畳された表示画像を見ることができる、
いわゆるシースルー型の頭部装着式画像表示装置(ヘッ
ド・マウンテッド・ディスプレイ)として、例えば、笠
井らの"Actually wearable see-though display using
HOE"と題する論文(2nd International Conference onO
ptical Design and Fabrication(ODF200,Tokyo)論文
予稿集、pp.117-120、2000年11月15日発行)に
開示された画像表示装置が知られている。
【0003】この種の画像表示装置の一例について、図
13を参照して説明する。図13は、この画像表示装置
の構成及びその光線(画像表示素子2からの光線のみ)
の経路を示す図である。ここでは、図1に示す座標系と
同じ対応関係を持つように、互いに直交するX軸、Y軸
及びZ軸を定義する。
【0004】この画像表示装置は、イメージコンバイナ
1と、LCD等の画像表示素子2とを備えている。イメ
ージコンバイナ1は、ガラスやプラスティック等の光学
材料で平行平板状に構成された板状部3を備えている。
板状部3は、眼鏡レンズと同様に、使用者の頭部に装着
されて、使用者の眼の前に位置する。図13において、
Pは、イメージコンバイナ1の、画像表示素子2からの
光に対する射出瞳を示す。この射出瞳Pが使用者の眼の
瞳とほぼ一致するように、イメージコンバイナ1が使用
者に装着される。図13では、Z軸方向が板状部3の厚
み方向と一致している。板状部3の眼の側の面3a及び
眼と反対側の面3bは、XY平面と平行となっている。
なお、板状部3は、図13中の下方にも延びているが、
その図示は省略している。
【0005】イメージコンバイナ1は、板状部3の前方
から板状部3の厚みdを通過するように(すなわち、面
3bから入射して面3aから射出するように)板状部3
を透過する光(以下、「外界光」という。)に対して、
画像表示素子2からの光を重畳させて、使用者の眼に導
くように構成されている。すなわち、この画像表示装置
では、板状部3における使用者の眼と対向する位置付近
において、板状部3の内部に、反射型ホログラム光学素
子(反射型HOE)4が設けられている。画像表示素子
2からの光の波長は、この反射型HOE4の回折効率ピ
ークの波長と略一致しており、画像表示素子2からの光
を反射する。一方、反射型HOE4は透明であり、外界
光(図示せず)を透過させる。
【0006】図13において、点A1,A2は、画像表
示素子2の表示部の図中紙面内での両端の位置をそれぞ
れ示す。画像表示素子2は、使用者が外界を観察するの
を妨げないとともに、使用者が当該画像表示装置を装着
するときに邪魔にならない位置に配置されている。板状
部3の図13中の斜め上方に配置された画像表示素子2
からの光は、板状部3の上部の曲面の領域R1から板状
部3内に入射して、面3aの領域R2に臨界角より大き
い入射角で入射し、領域R2の内側で全反射される。こ
の光は、面3bの領域R3に臨界角より大きい入射角で
入射し、領域R3の内側で全反射される。さらに、この
光は、面3aの領域R4に臨界角より大きい入射角で入
射し、領域R4の内側で全反射される。その後、この光
は、反射型HOE4で反射された後に、面3aで屈折さ
れ、イメージコンバイナ1の射出瞳Pの位置の使用者の
眼の瞳に入射する。この時、画像表示素子2の同一点か
ら発した光は、互いに平行または、使用者から見える表
示画像の距離が、予め定める一定の値(明視距離など)
になるように所定の開き角を持った状態となる。一方、
外界光は、面3b、反射型HOE4及び面3bを透過し
て、使用者の眼の瞳に入射する。したがって、使用者
は、外界の像と表示画像とが重畳された像を視認するこ
とができる。
【0007】この画像表示装置では、使用者の眼に対向
する位置付近において比較的薄い板状部3内に反射型H
OE4が設けられているので、使用者の眼の前に大きな
ブロック状のビームスプリッタを配置する画像表示装置
(例えば、特開平6−258594号公報等)に比べ
て、著しく軽量化及びコンパクト化され、通常の眼鏡の
使用感に近い使用感が得られるなどの利点が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の研究の結果、図13に示すような画像表示装置で
は、使用者の眼に対向する位置付近において板状部3内
に反射型HOE4が設けられていることに起因して、後
述するような種々の制約が生じ、ひいては、板状部3を
より薄くしたり、表示画像の画角をより広げたり、イメ
ージコンバイナ1の表示画像に対する射出瞳Pの径をよ
り大きくしたりすることが困難であることが、判明し
た。このような従来の画像表示装置の限界は、本発明者
の研究の結果、初めて明らかになったものである。
【0009】板状部3をより薄くすることは、一層の軽
量化につながり、通常の眼鏡の使用感により近い使用感
が得られることになる。表示画像の画角をより広げるこ
とは、使用者がより大きな表示画像を見ることができる
ことになり、表示画像の視認性の向上等につながる。表
示画像に対する射出瞳Pの径が小さいと、射出瞳Pの位
置に対して使用者の眼の瞳の位置がわずかにずれただけ
でも、画像表示素子4の表示部の周辺部からの光がけら
れて表示画像の周辺部が欠けて見えてしまう。このた
め、使用に際して、イメージコンバイナ1を使用者の眼
に対して厳密に位置合わせする必要があり、非常に不便
である。したがって、表示画像に対する射出瞳Pの径を
より大きくすることは、イメージコンバイナ1と使用者
の眼との位置ずれの許容量が増大することにつながり、
位置合わせの煩わしさをより低減又は解消することがで
きることになる。これらの事項は、頭部装着式の画像表
示装置としての価値を高める上で極めて本質的で重要な
事項である。
【0010】ここで、図13に示すような画像表示装置
が本来的に有する種々の制約について説明する。
【0011】[第1の制約:反射型HOE4に対する入
射方向の制約]
【0012】使用者の眼と対向する位置付近において板
状部3の内部に設けられたHOE4は、反射型であるた
め、反射型HOE4に対する表示画像の入射光は、必ず
使用者の眼の側から反射型HOE4に入射しなければな
らない。そうしないと、表示画像からの光が、反射型H
OE4で反射した後に、使用者の眼に到達することがで
きなくなる。
【0013】[第2の制約:内側空間のクリアランスの
制約]
【0014】使用者の眼付近の内側空間(板状部3に対
する眼の側の空間、図13では板状部3に対する左側空
間)について述べると、使用者の眼は傷を受け易いた
め、安全上、画像表示素子2、またはその他の突起物を
眼の近くに配置することは好ましくない。したがって、
使用者の眼の視野内に反射型HOE4を設ける場合は、
反射型HOE4は、図13に示すように板状部3内、あ
るいは板状部3の眼と反対側の面(図13では板状部3
の右側の面)、あるいは、外側空間(図13中の板状部
3に対する右側空間、図13では板状部3に対する右側
空間)に配置する。反射型HOE4が板状部3内又は板
状部3の眼と反対側の面に配置される場合には、画像表
示素子2からの光は、必ず板状部3の眼の側の面3aで
反射してから反射型HOE4に入射する必要があると言
える。このときの反射位置は、図13中の板状部3の面
3aの領域R4に対応する。
【0015】なお、図13に示す例では、板状部3の面
3a,3bで合計3回反射する例であるが、前記第1及
び第2の制約から生ずる下記第3乃至第6の制約は、板
状部3の面3a,3bでの反射回数が異なる場合にも同
様に存在するものである。
【0016】[第3の制約:面3a,3bでの反射角度
の制約]
【0017】一方、板状部3は、表示画像の光だけでな
く同時に外部からの光を通過させなければならないため
に、領域R4での反射は全反射であることが必要とな
る。そのため、領域R4での表示画像の反射光の角度は
すべて臨界角度以上の値である必要がある。板状部3の
厚さdをより薄くしたい場合には領域R4での反射角度
を臨界角よりも更に大きくする必要がある。
【0018】[第4の制約:反射領域が重ならないため
の制約]
【0019】図13から明らかなように、領域R1と領
域R3は位置的に重なって存在することができない。ま
た、領域R2と領域R4も位置的に重なって存在するこ
とができない。したがって、板状部3の厚さdを薄くす
る場合、画像表示素子2からの光に対するイメージコン
バイナ1の射出瞳Pの径(図13中の紙面内の径)と画
像表示素子2の表示部の大きさ(図13中の紙面内の長
さ)に応じて、画像表示素子2からの光の板状部3の面
3a,3bに対する入射角度及び反射角度を充分に大き
くする必要がある。
【0020】[第5の制約:観察系射出光の角度の制
約]
【0021】他方、反射型HOE4で反射した後、使用
者の瞳に入射させる画像表示素子2からの光の進行方向
は、使用者の視野の中心付近に対応するものであること
が望ましい。したがって、薄い板状部3、とりわけ、画
像表示素子2の表示部の図13中の紙面内の長さ又はそ
れ以下の厚さの板状部3において反射型HOE4を用い
る場合は、反射型HOE4に対する画像表示素子2から
の光線の入射角度が大きく、かつ、その入射角度は反射
型HOE4の反射面の法線に対して片側方向(図13中
の時計方向)に片寄っていて、かつ、反射型HOE4か
らの反射光の進行方向は使用者の目線の正面方向(図1
3中の左方向)近傍を含むものである必要がある。
【0022】[第6の制約:HOE面の傾斜量の制約]
【0023】板状部3を薄くする場合、取り分け、反射
型HOE4の有効径(図13中の紙面内の有効径)が板
状部3の厚さdに近い大きさ又はこれより大きい大きさ
を持つときには、反射型HOE4を板状部3に内蔵する
と、反射型HOE4の面を板状部3の面3a,3bに対
して大きく傾けることが不可能となる。このため、反射
型HOE4を薄い板状部3に内蔵する場合には、反射型
HOE4の面の傾斜量を大きくすることで入射角度を小
さくすることはできなくなる。したがって、反射型HO
E4は、入射角度が反射角度に比べて大きくなるような
反射特性を持つ必要がある。HOEの場合、入射角度ま
たは射出角度を大きくした配置で使う場合、そのHOE
が発生する収差量が大きくなり、良好な結像性能を持つ
光学系を構成することが困難となる。
【0024】以上説明した第1乃至第6の制約のため、
図13に示すような画像表示装置では、板状部3をより
薄くしたり、表示画像の画角をより広げたり、イメージ
コンバイナ1の表示画像に対する射出瞳Pの径をより大
きくしたりすることが困難であった。
【0025】この点について補足する。(1)画像表示
素子2は、使用者が外部を観察するのを妨げない位置に
配置する必要がある。(2)また、画像表示素子2は、
使用者が装置を装着するときに邪魔にならない位置に配
置する必要がある。(3)板状部3は、眼鏡と同様に、
使用者の顔に装着して使用される。これらの(1)〜
(3)のため、画像表示素子2から発せられた光が使用
者の瞳の中心、すなわちアイポイントに導かれる経路が
レンズ基板外の使用者の顔面から十分に離れている必要
がある。したがって、画像表示素子2からアイポイント
までの光路は板状部3内もしくは、板状部3に対して使
用者と逆側の空中のみに限定される。そのような場合
に、板状部3を薄くすると、画像表示素子2から発せら
れた光を使用者のアイポイントに導くための光路変更素
子として偏向角が90度以上の反射型HOE4が使われ
ているので、使用できる光路が狭い範囲に制限されてし
まうことから、十分に大きな射出瞳Pの径を持つ光学系
や十分に大きい画角を持つ光学系を実現することができ
ない。また、反射型HOE4を用いて薄い板状部3内で
光路を確保するためには反射型HOE4に対する光線の
入射角度又は反射角度が大きくならざるを得ない。その
場合、反射型HOE4が発生する収差が大きくなり、他
の光学要素と組み合わせて全体の収差を補正することが
困難となると同時に、各部光学要素の製造誤差許容量も
厳しくなる。
【0026】反射型HOE4の有効径に関して述べる。
反射型HOE4が使用者の眼と対向する位置付近におい
て板状部3の内部に設けられていることから、十分に大
きな射出瞳Pの径と視野角(表示画像の画角)を確保す
るためには、反射型HOE4の有効径を大きくすべきで
ある。しかし、前述したように反射型HOE4の板状部
3の面3a,3bに対する傾き量を大きくすることがで
きないので、結局、反射型HOE4の有効径を大きくす
ることができない。したがって、画像表示素子2に対す
る射出瞳Pの径をより大きくしたり、表示画像の画角を
より広げたりすることができない。
【0027】なお、以上説明した事情は、いわゆるシー
スルー型の頭部装着式画像表示装置のみならず、例え
ば、カメラのファインダーや顕微鏡や双眼鏡などにおい
て、観察画像に表示画像を重畳させて使用者に見ること
を可能にする画像表示装置などについても、同様であ
る。
【0028】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、使用者が外界などの前方からの光による像と
これに重畳された表示画像を見ることができるイメージ
コンバイナにおいて、板状部の厚みが薄いにも関わら
ず、表示画像の画角をより広くしたり表示画像に対する
射出瞳径をより大きくしたりすることができるイメージ
コンバイナ、及びこれを用いた頭部装着式等の画像表示
装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来の
画像表示装置の限界の認識とその分析に基づいて更に研
究した結果、従来の画像表示装置の限界を打破するに
は、板状部を利用したイメージコンバイナ(光学材料で
構成され光学的パワーを持つかあるいは光学的パワーを
持たない板状部を備え、使用時に前記板状部の少なくと
も一部が使用者の眼の前に位置し、前記板状部の前方か
ら前記板状部の厚みを通過するように前記板状部を透過
する光に対して、画像表示素子からの光を重畳させて、
前記眼に導くイメージコンバイナ)において、板状部に
おける前記眼と対向する位置付近において、前記板状部
の内部及び/又は前記眼の側の面に、光路偏向作用を持
つ透過型ホログラム光学素子を設けることが有効である
ことを見出した。すなわち、本発明者は、板状部を利用
したイメージコンバイナにおいて、板状部における使用
者の眼と対向する位置付近に透過型ホログラム光学素子
を用いると、一方側から入射した光が他方側へ射出する
という透過型ホログラム光学素子の特性が、板状部を利
用したイメージコンバイナの性質と巧みに結合して、板
状部の厚みが薄いにも関わらず表示画像の画角をより広
くしたり表示画像に対する射出瞳径をより大きくしたり
することが可能になることを見出した。本発明は、この
ような本発明者による研究の結果に基づいてなされたも
のである。
【0030】すなわち、前記課題を解決するため、本発
明の第1の態様によるイメージコンバイナは、光学材料
で構成され光学的パワーを持つかあるいは光学的パワー
を持たない板状部を備え、使用時に前記板状部の少なく
とも一部が使用者の眼の前に位置し、前記板状部の前方
から前記板状部の厚みを通過するように前記板状部を透
過する光に対して、画像表示素子からの光を重畳させ
て、前記眼に導くイメージコンバイナであって、前記板
状部における前記眼と対向する位置付近において、前記
板状部の内部に、光路偏向作用を持つ平面状又は曲面状
の第1の透過型ホログラム光学素子が設けられたもので
ある。
【0031】この第1の態様によれば、板状部における
使用者の眼と対向する位置付近において板状部の内部に
光路偏向作用を持つ第1の透過型ホログラム光学素子が
設けられているので、図13に示す前記画像表示装置で
生じていたような種々の制約が解消又は緩和され、板状
部の厚みが薄いにも関わらず、表示画像の画角をより広
くしたり表示画像に対する射出瞳径をより大きくしたり
することが可能となる。
【0032】なお、板状部は、例えば使用者の視力矯正
用光学的パワーを有していてもよいし、例えば平行平板
として構成されてそのような光学的パワーを有していな
くてもよい。この点は、後述する各態様についても同様
である。
【0033】本発明の第2の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第1の態様において、前記第1の透過型ホ
ログラム光学素子が光学的パワーを持つものである。
【0034】この第2の態様によれば、第1の透過型ホ
ログラム光学素子が光学的パワーを持つので、表示画像
を拡大したり収差を補正したりするためのレンズ系をな
くしたりあるいは減らしたりすることができ、装置全体
のコストダウンと軽量化を図ることができる。
【0035】本発明の第3の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第1又は第2の態様において、前記第1の
透過型ホログラム光学素子が、前記画像表示素子の表示
部の中心に対応する主光線に対する偏向角が絶対値で4
5度以下となる光路偏向作用を持つものである。
【0036】この第3の態様によれば、第1の透過型ホ
ログラム光学素子が、前記偏向角が絶対値で45度以下
となる光路偏向作用を持つので、前記偏向角が45度よ
り大きい場合に比べて、当該第1の透過型ホログラム光
学素子で発生する収差を低減することができ、表示画像
の画質を向上させることができる。
【0037】本発明の第4の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、
前記第1の透過型ホログラム光学素子が前記板状部の面
に対して傾けられたものである。
【0038】この第4の態様によれば、第1の透過型ホ
ログラム光学素子が板状部の面に対して傾けられている
ので、当該第1の透過型ホログラム光学素子での収差の
発生の低減及び回折効率の向上を図りつつ、眼に正対す
る方向に対して角度を持って当該第1の透過型ホログラ
ム光学素子に入射して来た画像表示素子からの光を眼に
正対する方向に近づけることが可能となる。
【0039】本発明の第5の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第4の態様において、前記画像表示素子か
らの光が、前記板状部の前記眼と反対側の面から当該面
に対して斜めに入射して当該面で屈折し、前記第1の透
過型ホログラム光学素子を透過した後に、前記板状部の
前記眼の側の面から射出されるものである。
【0040】この第5の態様によれば、板状部内に第1
の透過型ホログラム光学素子のみを設ければよいので、
構造が簡単で安価に提供することができる。
【0041】本発明の第6の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第1乃至第4のいずれかの態様において、
前記眼の視野内において、前記板状部の前記眼の側の面
に、平面状又は曲面状の第2の透過型ホログラム光学素
子が設けられたものである。
【0042】この第6の態様によれば、前記板状部にお
ける前記眼と対向する位置付近において、第1及び第2
の透過型ホログラム光学素子が設けられているので、例
えば、これらの2つの透過型ホログラム光学素子で画像
表示素子からの光の偏向角や光学的パワーを分担したり
することができることから、収差の発生を容易に低減す
ることができるとともに、光学設計の自由度が増して光
学設計も容易となる。なお、板状部における前記眼と対
向する位置付近において2つの反射型ホログラム光学素
子を設けようとしても、そのような配置は不可能であ
る。
【0043】本発明の第7の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第6の態様において、前記第2の透過型ホ
ログラム光学素子が、前記第1の透過型ホログラム光学
素子により偏向された前記画像表示素子の表示部の中心
に対応する主光線を、同じ向きに更に偏向させる光路偏
向作用を持つものである。
【0044】この第7の態様によれば、第1及び第2の
透過型ホログラム光学素子で画像表示素子からの光の偏
向角が分担されるので、収差の発生をより低減すること
ができる。
【0045】本発明の第8の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第6又は第7の態様において、前記第2の
透過型ホログラム光学素子が光学的パワーを持つもので
ある。
【0046】この第8の態様によれば、第2の透過型ホ
ログラム光学素子が光学的パワーを持つので、第1の透
過型ホログラム光学素子が光学的パワーを持たなくて
も、表示画像を拡大したり収差を補正したりするための
レンズ系をなくしたりあるいは減らしたりすることがで
き、装置全体のコストダウンと軽量化を図ることができ
る。また、第2の透過型ホログラム光学素子のみなら
ず、第1の透過型ホログラム光学素子も光学的パワーを
持てば、両者で光学的パワーを分担したり収差を補正し
たりすることも可能となって結像性能を高め易いととも
に、光学設計の自由度が増して光学設計も容易となる。
【0047】本発明の第9の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第6乃至第8のいずれかの態様において、
前記第2の透過型ホログラム光学素子が、前記画像表示
素子の表示部の中心に対応する主光線に対する偏向角が
絶対値で45度以下となる光路偏向作用を持つものであ
る。
【0048】この第9の態様によれば、第2の透過型ホ
ログラム光学素子が、前記偏向角が絶対値で45度以下
となる光路偏向作用を持つので、前記偏向角が45度よ
り大きい場合に比べて、当該第2の透過型ホログラム光
学素子で発生する収差を低減することができ、表示画像
の画質を向上させることができる。
【0049】本発明の第10の態様によるイメージコン
バイナは、前記第6乃至第9のいずれかの態様におい
て、前記画像表示素子からの光は、前記板状部の前記眼
と反対側の面から当該面に対して斜めに前記板状部内に
入射して当該面で屈折した後に、前記第1の透過型ホロ
グラム光学素子及び前記第2の透過型ホログラム光学素
子を順次透過して、前記第2の透過型ホログラム光学素
子から射出されるものである。
【0050】本発明の第11の態様によるイメージコン
バイナは、前記第6乃至第9のいずれかの態様におい
て、前記画像表示素子からの光は、前記板状部の前記眼
と反対側の面の内側で実質的に全反射した後に、前記第
1の透過型ホログラム光学素子及び前記第2の透過型ホ
ログラム光学素子を順次透過して、前記第2の透過型ホ
ログラム光学素子から射出されるものである。
【0051】本発明の第12の態様によるイメージコン
バイナは、前記第11の態様において、前記画像表示素
子からの光は、前記板状部の前記眼と反対側の面の内側
で実質的に全反射する前に、前記板状部の前記眼の側の
面の内側で実質的に全反射するものである。
【0052】本発明の第13の態様によるイメージコン
バイナは、前記第11の態様において、前記板状部の内
部又は表面に反射面又は反射型ホログラム光学素子が設
けられ、前記画像表示素子からの光は、前記板状部の前
記眼と反対側の面の内側で実質的に全反射する前に、前
記反射面又は前記反射型ホログラム光学素子で反射され
るものである。
【0053】前記第10乃至第13の態様は、第1及び
第2の透過型ホログラム光学素子を有するイメージコン
バイナの具体例を挙げたものであるが、前記第6乃至第
9の態様ではこれらの例に限定されるものではない。
【0054】本発明の第14の態様によるイメージコン
バイナは、光学材料で構成され光学的パワーを持つかあ
るいは光学的パワーを持たない板状部を備え、使用時に
前記板状部の少なくとも一部が使用者の眼の前に位置
し、前記板状部の前方から前記板状部の厚みを通過する
ように前記板状部を透過する光に対して、画像表示素子
からの光を重畳させて、前記眼に導くイメージコンバイ
ナであって、前記板状部における前記眼と対向する位置
付近において、前記板状部の前記眼の側の面に、光路偏
向作用を持つ透過型ホログラム光学素子が設けられたも
のである。
【0055】この第14の態様によれば、板状部におけ
る使用者の眼と対向する位置付近において板状部の前記
眼の側の面に光路偏向作用を持つ第1の透過型ホログラ
ム光学素子が設けられているので、前記第1の態様と同
様に、図13に示す前記画像表示装置で生じていたよう
な種々の制約が解消又は緩和され、板状部の厚みが薄い
にも関わらず、表示画像の画角をより広くしたり表示画
像に対する射出瞳径をより大きくしたりすることが可能
となる。
【0056】本発明の第15の態様によるイメージコン
バイナは、前記第14の態様において、前記透過型ホロ
グラム光学素子が光学的パワーを持つものである。
【0057】この第15の態様によれば、透過型ホログ
ラム光学素子が光学的パワーを持つので、表示画像を拡
大したり収差を補正したりするためのレンズ系をなくし
たりあるいは減らしたりすることができ、装置全体のコ
ストダウンと軽量化を図ることができる。
【0058】本発明の第16の態様によるイメージコン
バイナは、前記第14又は第15の態様において、前記
透過型ホログラム光学素子が、前記画像表示素子の表示
部の中心に対応する主光線に対する偏向角が絶対値で4
5度以下となる光路偏向作用を持つものである。
【0059】この第16の態様によれば、透過型ホログ
ラム光学素子が、前記偏向角が絶対値で45度以下とな
る光路偏向作用を持つので、前記偏向角が45度より大
きい場合に比べて、当該透過型ホログラム光学素子で発
生する収差を低減することができ、表示画像の画質を向
上させることができる。
【0060】本発明の17の態様によるイメージコンバ
イナは、前記第14乃至第16のいずれかの態様におい
て、前記画像表示素子からの光の光路中で前記板状部の
内部にエアギャップ層又はハーフミラーが設けられ、前
記画像表示素子からの光は、前記エアギャップ層の面で
実質的に全反射するかあるいは前記ハーフミラーで反射
した後に、前記透過型ホログラム光学素子を透過して、
前記透過型ホログラム光学素子から射出されるものであ
る。
【0061】本発明の第18の態様によるイメージコン
バイナは、前記第14乃至第16のいずれかの態様にお
いて、前記画像表示素子からの光の光路中にエアギャッ
プ層が設けられ、該光路中でかつ前記板状部の前記眼と
反対側の面にハーフミラー又は反射型ホログラム光学素
子が設けられ、前記画像表示素子からの光は、前記エア
ギャップ層の面で実質的に全反射した後に前記ハーフミ
ラー又は前記反射型ホログラム光学素子で反射され、更
に前記エアギャップ層を透過した後に前記透過型ホログ
ラム光学素子を透過して、前記透過型ホログラム光学素
子から射出されるものである。
【0062】前記第17及び第18の態様は、板状部の
眼の側の面に透過型ホログラム光学素子を有するイメー
ジコンバイナの具体例を挙げたものであるが、第14乃
至第16の態様ではこれらの例に限定されるものではな
い。
【0063】本発明の第19の態様によるイメージコン
バイナは、前記第1乃至第18のいずれかの態様におい
て、前記画像表示素子からの光に対する当該イメージコ
ンバイナの射出瞳の、前記画像表示素子の表示部の中心
に対応する主光線の偏向前後の光路を含む面に沿った径
が、前記板状部の厚さの1/2より大きいものである。
【0064】この第19の態様のように前記射出瞳の径
を定めておけば、板状部の厚みに比べてかなり大きな射
出瞳の径に設定されていることから、当該イメージコン
バイナと使用者の眼との位置ずれの許容量が増大するこ
とにつながり、位置合わせの煩わしさをより低減又は解
消することができる。
【0065】本発明の第20の態様による画像表示装置
は、前記第1乃至第19のいずれかの態様によるイメー
ジコンバイナと、前記画像表示素子とを備え、使用時に
少なくとも前記イメージコンバイナを含む部分が使用者
に装着されるものである。
【0066】この第20の態様によれば、前記第1乃至
第19の態様によるイメージコンバイナを用いた、頭部
装着式等の画像表示装置の例を挙げたものである。もっ
とも、前記第1乃至第19の態様によるイメージコンバ
イナは、カメラのファインダーや顕微鏡及び双眼鏡の接
眼レンズ部に装着し得るように構成したり、あるいは、
当該イメージコンバイナをカメラや顕微鏡や双眼鏡等に
組み込んでもよい。このように組み込む場合には、当該
イメージコンバイナの板状部をカメラのファインダーや
顕微鏡及び双眼鏡の接眼レンズと兼用するように構成し
てもよい。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるイメージコン
バイナ及び画像表示装置について、図面を参照して説明
する。
【0068】[第1の実施の形態]
【0069】図1は、本発明の第1の実施の形態による
画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12か
らの光線のみ)の概略の経路を示す図である。
【0070】ここでは、図1に示すように、互いに直交
するX軸、Y軸及びZ軸を定義する。すなわち、図1の
紙面内の左右方向をZ軸とし、そのZ座標値の大きくな
る向きは右と定義する。図1の紙面内の上下方向をY軸
とし、Y座標値の大きくなる向きは上と定義する。図1
の紙面に垂直な方向をX軸とし、右手系、すなわち、図
1の紙面から奥の方向をX座標値が大きくなると定義す
る。なお、Y軸方向は、実際の上下方向と一致していて
もよいし、その他の適宜方向であってもよい。これらの
定義は、後述する図1、図2、図4、図5、図7、図
8、図10、図12についても、同様である。
【0071】本実施の形態による画像表示装置は、イメ
ージコンバイナ11と、画像表示素子12とを備えてい
る。
【0072】本実施の形態では、画像表示素子12とし
て透過型LCDが用いられている。画像表示素子12
は、その背部から、LED13及び放物面鏡等の反射鏡
14からなる光源により光源光が照射され、光源光を空
間光変調して表示画像を示す光を透過させる。なお、画
像表示素子12として、反射型LCD等の他の素子を用
いてもよいことは、言うまでもない。
【0073】イメージコンバイナ11は、ガラスやプラ
スティック等の光学材料で平行平板状に構成された板状
部15を備えている。もっとも、板状部15は、例えば
使用者の視力矯正用光学的パワーを有していてもよい。
その場合には、例えば、板状部15の両面15a,15
bのうちの少なくとも一方の面は、曲面で構成される。
これらの点は、後述する各実施の形態についても同様で
ある。
【0074】板状部15は、フレーム等の支持部材(図
示せず)を介して、眼鏡レンズと同様に、使用者の頭部
に装着されて、使用者の眼16の前に位置する。図1に
おいて、Pは、イメージコンバイナ11の、画像表示素
子12からの光に対する射出瞳を示す。この射出瞳Pが
使用者の眼16の瞳16aとほぼ一致するように、イメ
ージコンバイナ1が使用者に装着される。図1では、Z
軸方向が板状部15の厚み方向と一致している。板状部
15の眼16の側の面15a及び眼16と反対側の面1
5bは、XY平面と平行となっている。なお、図面には
示していないが、LED13、反射鏡14及び画像表示
素子12も、前記支持部材により支持されている。これ
により、画像表示素子12は、使用者が外界を観察する
のを妨げないとともに、使用者が当該画像表示装置を装
着するときに邪魔にならないように、板状部15に対し
て図中紙面内の斜め右上方に配置されている。
【0075】もっとも、画像表示素子12を他の適当な
箇所に配置し、リレー光学系によって図1中の画像表示
素子12の位置に表示画像を導いてもよいし、また、ス
キャン光学系を用いてこの位置に空中画像を形成しても
よい。この点は、後述する各実施の形態についても同様
である。
【0076】なお、図1において、点B1,B2は、画
像表示素子12の表示部の図中紙面内での両端の位置を
それぞれ示す。また、点B0は、当該表示部の中心を示
す。
【0077】イメージコンバイナ11は、板状部15の
前方から板状部15の厚みdを通過するように(すなわ
ち、面15bから入射して面15aから射出するよう
に)板状部15を透過する光(以下、「外界光」とい
う。)に対して、画像表示素子12からの光を重畳させ
て、使用者の眼16に導くように構成されている。
【0078】本実施の形態では、板状部15における使
用者の眼16と対向する位置付近において、板状部15
の内部に、透過型ホログラム光学素子(透過型HOE)
17が設けられている。本実施の形態では、透過型HO
E17は、図1に示すように、面15a,15bに対し
て反時計方向に所定角度傾けられ、面15a,15bと
平行な向きから、画像表示素子12からの光の入射角と
射出角が共に小さくなる方向に傾けられている。
【0079】例えば、透過型HOE17を配置する面に
沿って板状部15を一旦切断し、両者の間に透過型HO
E17を挟み込んで接着剤(その屈折率は板状部15と
実質的に同じ屈折率である。)で接合することによっ
て、透過型HOE17を板状部15の内部に設けること
ができる。
【0080】画像表示素子12からの光の波長は、この
透過型HOE17の回折効率ピークの波長と略一致して
おり、画像表示素子12からの光を偏向させて透過させ
る。一方、透過型HOE17は、外界光(図示せず)を
偏向させることなく透過させる。なお、透過型HOE1
7としては、外界光を極力妨げることがないように、波
長選択性の高いものを用いることが好ましい。透過型H
OE17として、R,G,Bの各色を代表する狭い波長
域の3波長光に対してそれぞれ選択性を持つものを用い
れば、使用者が見る表示画像をカラー化することも可能
である。
【0081】透過型HOE17は、図1に示すように、
画像表示素子12からの光をX軸回りに時計方向に偏向
させる特性を有しているとともに、所定の結像作用を持
つように光学的パワーを有している。もっとも、透過型
HOE17は、必ずしも光学的パワーを持つ必要はな
い。画像表示素子12の表示部の中心B0に対応する主
光線Oに対する透過型HOE17の偏向角は、透過型H
OE17で発生する収差を抑えるため、絶対値で45度
以下であることが好ましい。透過型HOE17は、平面
状のものでもよいし、曲面状のものでもよい。透過型H
OE17として曲面状のものを用いる場合、その曲面の
曲率中心が瞳16a側にあるように配置すると、画角が
大きい場合に、透過型HOE17の発生する画角による
収差変動量が小さくなり、好ましい。
【0082】透過型HOE17を構成するためのホログ
ラム感光材料としては、例えば、フォトポリマー、フォ
トレジスト、フォトクロミック、フォトダイクロミッ
ク、銀塩乳剤、重クロム酸ゼラチン、ダイクロメートゼ
ラチン、プラスチック、強誘電体、磁気光学材料、電気
光学材料、非晶質半導体、フォトリフラクチィブ材料等
が用いられる。そして、公知の手法に従い、製造用の光
学系にて2つの光源からの光を前記材料に同時に照射す
ることによって、透過型HOE17を作製することがで
きる。この点は、後述する透過型HOE20についても
同様である。
【0083】画像表示素子12の表示部上の任意の点を
通過した光(表示画像の光)は、板状部15の眼16と
反対側の面15bから当該面15bに対して斜めに入射
し当該面15bで屈折して板状部15内に入り、透過型
HOE17を透過する。このとき、この光は、透過型H
OE17により、光路偏向作用及び結像作用を受ける。
その後、この光は、板状部15の眼16側の面15aか
ら板状部15外へ射出される。この時、画像表示素子1
2の同一箇所から出た光は、ほぼ平行な光束となって使
用者の眼16の瞳16aに入射する。
【0084】画像表示素子12からの光に対するイメー
ジコンバイナ11の射出瞳Pの、画像表示素子12の表
示部の中心に対応する主光線Oの偏向前後の光路を含む
面(図1中の紙面)に沿った径が、板状部15の厚さd
の1/2より大きいことが好ましい。
【0085】本実施の形態によれば、使用者の眼16の
視野内で板状部15の内部に光路偏向作用を持つ透過型
HOE17が設けられているので、図13に示す前記画
像表示装置で生じていたような種々の制約が解消又は緩
和され、板状部15の厚みが薄いにも関わらず、表示画
像の画角をより広くしたり表示画像に対する射出瞳Pの
径をより大きくしたりすることが可能となる。具体的に
は、本実施の形態では、図1から明らかなように、板状
部15の厚みdが薄くても、必要に応じて透過型HOE
17の傾きを面15a,15bと平行な方向に近づけ、
それに応じた光路偏向特性を透過型HOE17に持た
せ、透過型HOE17の図中紙面内での長さ及び画像表
示素子12の図中紙面内での長さをそれぞれ長くすれ
ば、図13に示すような画像表示装置に比べて、表示画
像の画角をより広くしたり表示画像に対する射出瞳径を
より大きくしたりすることができる。
【0086】[第2の実施の形態]
【0087】図2は、本発明の第2の実施の形態の第1
の具体例による画像表示装置の構成及びその光線(画像
表示素子12からの光線のみ)の経路を示す図である。
図4は、本発明の第2の実施の形態の第2の具体例によ
る画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12
からの光線のみ)の経路を示す図である。
【0088】図2及び図4において、図1中の要素と同
一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する
説明は省略する。なお、図2において、光源を構成する
LED13及び反射鏡14は省略している。また、図2
において、イメージコンバイナ11の射出瞳Pの位置に
ほぼ一致して置かれる使用者の眼16及びその瞳16a
も、省略している。
【0089】本実施の形態が前記第1の実施の形態と基
本的に異なる所は、図2及び図4に示すように、使用者
の視野に入る位置付近において、板状部15の眼16の
側の面15aに、透過型HOE20が追加されている点
のみである。
【0090】本実施の形態では、透過型HOE17が光
路偏向作用及び光学的パワーを有するのみならず、透過
型HOE20も光路偏向作用及び光学的パワーを有して
いる。そして、透過型HOE20は、透過型HOE17
により偏向された画像表示素子12の表示部の中心B0
に対応する主光線Oを、同じ向きに更に偏向させる光路
偏向作用を持っている。前記主光線Oに対する透過型H
OE17の偏向角及び透過型HOE20の偏向角は両方
とも、透過型HOE17,20で発生する収差を抑える
ため、絶対値で45度以下であることが好ましい。ま
た、透過型HOE17,20の両方又はいずれか一方は
光学的パワーを有していなくてもよいが、両方とも光学
的パワーを有していると、他にレンズ等を要することな
く、両方の透過型HOE17,20で光学的パワーを分
担したり収差を補正したりすることも可能となって結像
性能を高め易いとともに、光学設計の自由度が増して光
学設計も容易となる。
【0091】画像表示素子12の表示部上の任意の点を
通過した光(表示画像の光)は、板状部15の眼16と
反対側の面15bから当該面15bに対して斜めに入射
し当該面15bで屈折して板状部15内に入り、透過型
HOE17,20を順次透過して、透過型HOE20か
ら外部へ射出される。このとき、この光は、透過型HO
E17,20により順次光路偏向作用及び結像作用を受
け、透過型HOE20から射出された光における、画像
表示素子12の同一箇所から出た光は、ほぼ平行な光束
となって使用者の眼16の瞳16aに入射する。
【0092】本実施の形態によれば、前記第1の実施の
形態と同様の利点が得られる他、前述したように、結像
性能を高め易いとともに光学設計も容易となるという利
点も得られる。
【0093】ここで、第2の実施の形態の第1の具体例
について、図2を参照して説明する。この第1の具体例
の設計に際し、設計プログラムとして、当該技術分野に
おいて著名な米国のOptical Research Associates製のc
ode V(商品名)を用いた。このとき、画像表示素子1
2の表示部の中心B0中央から発して、使用者16の瞳
16aの中心を通過する光線の経路を、この光学装置全
体の光軸と定義する。本具体例では、光軸は1本の直線
ではなく、互いに傾いた線分を連結した形状となってい
る。これらの点は、後述する本実施の形態の第2の具体
例及び後述する各実施の形態の具体例についても同様で
ある。
【0094】図2に示す第1の具体例の光学的な諸量
は、下記の通りである。
【0095】射出瞳Pの径は3mmである。図中紙面内
上方向の視野角度は12°である。図中紙面内下方向の
視野角度は−12°である。図中紙面内での画面サイズ
(点B1と点B2との間の長さ)は16mmである。板
状部15の厚さdは4mmである。したがって、射出瞳
Pの図中紙面内の径(3mm)は、厚さd(4mm)の
1/2より大きい。板状部15の屈折率は1.5であ
る。使用波長は532nmである。板状部15の面15
aは平面である。透過型HOE20を定義するための2
個の参照光源1,2の位置については、光源1の位置
が、Y座標値 0.3×109; ZY座標値 -915104328.946で
あり、光源2の位置が、Y座標値 -3799.99602971; Z
Y座標値 11236.1754042である。透過型HOE17の面
は、その中心が面15aからZ軸に沿って2mm図2中
の右側にありY軸と同じ方向から紙面上反時計周りに2
0°回転した方向である平面である。透過型HOE17
を定義するための2個の参照光源1,2の位置について
は、光源1の位置が、Y座標値0.3×109; ZY座標値
-.915104×10+09であり、光源2の位置が、Y座標値 11
130.7258778; ZY座標値 -21007.9163589である。透過
型HOE17の中心から面15bまでの距離は、Z軸に
沿って測って2mmである。面15bは平面であり、面
15bから画面表示素子12の表示部の中心B0までの
距離は30mmである。画像表示素子12の表示部の面
は面15bに対して52°反時計方向に傾いている。2
つのHOEは結像性能を最適にするために位相関数成分
を持っている。
【0096】ここで位相関数について説明すると、位相
関数は、HOE17,20の純粋な各2個の点光源によ
り定義される以外の非球面的な位相変換量を定義するも
ので、光学設計プログラムcode Vにおいては、X,Y軸
成分の多項式係数などを用いて指定することができる。
【0097】第2の実施の形態の第1の具体例の光線追
跡においても位相関数を使用しているが、その係数を提
示することは省略する。しかしながら、ここでに提示し
ている各構成面要素の配置及び傾き、媒質の屈折率、各
HOE17,20の各2個の点光源位置を用いれば、画
像表示素子12の位置、表示画像サイズ、観察時の視野
角度範囲などの値を適宜変更した場合でも、設計プログ
ラムcode Vの自動設計機能を用いることで容易に最適な
位相関数値を決定できる。
【0098】この第2の実施の形態の第1の具体例の光
学系の結像性能を表すためのスポットダイアグラムを、
図3に示す。このスポットダイアグラムは、画像表示素
子12からの光が進む向きとは逆向きに、射出瞳Pの面
から平行光束を入れたときに、画像表示素子12の表示
部の面上でどれだけ一点に集まるかを示すものである。
図3の横軸は、フォーカス位置に対応する。図3の枠内
右下に表示している線分は、スポット径の大きさを判断
するための参照用のもので、画像表示素子12の表示部
の面上の0.01mmの長さを表す。図3の縦軸の数値
は、対応するスポットの図2の上下方向の画角を度数表
示したもの(平行光束をZ軸方向に対して図2の上下方
向に傾けた角度)である。図3中の各点は、射出瞳Pの
面に入射させた平行光束のうちの1つの角度の光束が、
画像表示素子12の表示部の面上に到達した位置を示し
ている。これらの点は、後述する図6、図9及び図12
についても同様である。
【0099】図3に示すようにスポットの集中度が高い
ことから、第2の実施の形態の第1の具体例では、収差
が少なく、結像性能が優れていることがわかる。
【0100】次に、第2の実施の形態の第2の具体例に
ついて、図4を参照して説明する。図4に示す第2の具
体例が図2に示す具体例と異なる所は、画像表示素子1
2の図中紙面内での画面サイズを7.94mm、図中紙
面内上方向の視野角度を12°、図中紙面内下方向の視
野角度を0°に変更するとともに、位相関数を変更した
点のみであり、これらの点以外は図2に示す具体例と同
じ構成である。
【0101】図4に示す具体例は、画像表示素子12の
サイズを図2に示す具体例に比べて小さくして、使用者
が外界を観察する際に、画像表示素子12が妨げとなり
難いように構成した例である。
【0102】なお、図2及び図4に示す本実施の形態に
おいて、板状部15の面15bにおける、画像表示素子
12からの光が入射する領域にも、光路偏向特性を有す
る透過型HOEを設けて、画像表示素子12からの光が
面15bへ入射する角度を適宜変更し、画像表示素子1
2が更に妨げとなり難いように構成してもよい。
【0103】[第3の実施の形態]
【0104】図5は、本発明の第3の実施の形態による
画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12か
らの光線のみ)の経路を示す図である。
【0105】図5において、図1、図2及び図4中の要
素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重
複する説明は省略する。なお、図5において、光源を構
成するLED13及び反射鏡14は省略している。ま
た、図5において、イメージコンバイナ11の射出瞳P
の位置にほぼ一致して置かれる使用者の眼16及びその
瞳16aも、省略している。
【0106】本実施の形態が前記第2の実施の形態と基
本的に異なる所は、図5に示すように、板状部15の図
中紙面内上方に画像表示素子12が配置され、板状部1
5の上部に曲面15cが形成され、画像表示素子12か
らの光が以下に説明するように進行する点である。
【0107】本実施の形態では、画像表示素子12の表
示部上の任意の点を通過した光(表示画像の光)は、板
状部15の上部の曲面15cから板状部15内に入射し
て、板状部15の眼16の側の面15aに臨界角より大
きい入射角で入射し、面15aの内側で全反射される。
この光は、板状部15の眼16と反対側の面15bに臨
界角より大きい入射角で入射し、面15bの内側で全反
射される。その後、透過型HOE17,20を順次透過
して、透過型HOE20から外部へ射出される。このと
き、この光は、透過型HOE17,20により順次光路
偏向作用及び結像作用を受け、透過型HOE20から射
出された光における、画像表示素子12の同一箇所から
出た光は、ほぼ平行な光束となって使用者の眼16の瞳
16aに入射する。
【0108】本実施の形態によれば、前記第2の実施の
形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によ
れば、画像表示装置全体をより小型化することができ
る。
【0109】ここで、本実施の形態の具体例について、
図5を参照して説明する。この具体例の光学的な諸量
は、下記の通りである。
【0110】射出瞳Pの径は3mmである。図中紙面内
上方向の視野角度は7°である。図中紙面内下方向の視
野角度は−7°である。図中紙面内での画面サイズ(点
B1と点B2との間の長さ)は5.8mmである。板状
部15の厚さdは3.5mmである。したがって、射出
瞳Pの図中紙面内の径(3mm)は、厚さd(3.5m
m)の1/2より大きい。使用波長は532nmであ
る。
【0111】また、この具体例の光線追跡のための諸量
を、下記の表1及び表2に提示する。光学面の順序(面
番号の順序)は使用者の眼16の瞳16aの面(=イメ
ージコンバイナ11の射出瞳Pの面)から画像表示素子
12への順である。なお、表1及び表2において、各面
番号に対応する図5中の参照符号を括弧書きの「符号」
として示している。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】表1及び表2で用いた位相関数の定義は、
HOE17,20をXY座標面上の位置と指定した点に
入射する光線の受ける光路差を、使用する波長で規格化
した値で表すもので、m,nを整数とするとき、一般形
の下記の数1で表される多項式の係数を指定することで
決められる。ただし、この係数は65個まで指定可能で
あって、順にC1,C2,C3,・・・,C65と呼
び、係数の順番をjという整数で表すときに、X座標及
びY座標の次数を示す整数m,nとの間に下記の数2と
いう関係が成り立つように対応付ける。すなわち、本例
では、位相関数は、下記の数3の多項式で定義されてい
る。このような位相関数の定義は、後述する表4、表7
及び表8についても同様である。
【0115】
【数1】
【0116】
【数2】
【0117】
【数3】
【0118】また、本具体例における各光学面の位置関
係として、第1面(面番号1=図5中の符号P)の中心
を原点(X,Y,Z)=(0,0,0)とした各光学面
の中心の絶対位置とX軸の周りの回転量(反時計周りを
正として測った値)を、下記の表3に示す。
【0119】
【表3】
【0120】さらに、本具体例の光学系の結像性能を表
すためのスポットダイアグラムを、図6に示す。図6に
示すようにスポットの集中度が高いことから、本具体例
においても、収差が少なく、結像性能が優れていること
がわかる。
【0121】[第4の実施の形態]
【0122】図7は、本発明の第4の実施の形態による
画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12か
らの光線のみ)の経路を示す図である。図8は、図7中
のエアギャップ層30の作用を示す説明図である。
【0123】図7及び図8において、図1、図2及び図
4中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付
し、その重複する説明は省略する。なお、図7におい
て、光源を構成するLED13及び反射鏡14は省略し
ている。また、図7において、イメージコンバイナ11
の射出瞳Pの位置にほぼ一致して置かれる使用者の眼1
6及びその瞳16aも、省略している。
【0124】本実施の形態が前記第2の実施の形態と基
本的に異なる所は、図7及び図8に示すように、板状部
15の図中紙面内上方に画像表示素子12が配置され、
板状部15の上部にアナモルフィック非球面15dが形
成され、透過型HOE17に代えて、エアギャップ層3
0が透過型HOE20の付近において板状部15の内部
に設けられ、画像表示素子12からの光が以下に説明す
るように進行する点である。本実施の形態では、エアギ
ャップ層30は、図7及び図8に示すように、面15
a,15bに対して時計方向に所定角度傾けられてい
る。エアギャップ層30の厚さは数十ミクロン程度とさ
れている。
【0125】本実施の形態では、画像表示素子12の表
示部上の任意の点を通過した光(表示画像の光)は、板
状部15の上部のアナモルフィック非球面15dから板
状部15内に入射して、板状部15の眼16の側の面1
5aに臨界角より大きい入射角で入射し、面15aの内
側で全反射される。この光は、板状部15の眼16と反
対側の面15bに臨界角より大きい入射角で入射し、面
15bの内側で全反射される。面15bで全反射された
光は、再び、面15aに臨界角より大きい入射角で入射
し、面15aの内側で全反射される。次いで、この光
は、エアギャップ層30の眼16側の面30a(図8参
照)に臨界角より大きい入射角で入射し、面30aの内
側で全反射される。その後、この光は、透過型HOE2
0を透過して、透過型HOE20から外部へ射出され
る。このとき、この光は、透過型HOE20により光路
偏向作用及び結像作用を受け、透過型HOE20から射
出された光における、画像表示素子12の同一箇所から
出た光は、ほぼ平行な光束となって使用者の眼16の瞳
16aに入射する。
【0126】なお、図8に示すように、外界からの光
は、エアギャップ層30を通過することによりわずかに
位置がシフトするが、その進行方向は変えられない。
【0127】本実施の形態によれば、前記第1の実施の
形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によ
れば、画像表示装置全体をより小型化することができ
る。さらに、透過型HOE20を面15aに配置して
も、エアギャップ層30によって透過型HOE20に入
射する角度は臨界角より小さくすることができ、画像表
示素子12からの光を効率良く透過させることができ
る。
【0128】なお、エアギャップ層30に代わりに、光
強度の一部分を透過させる反射膜(ハーフミラー)を用
いてもよい。ただし、この場合には、エアギャップ層3
0を使う場合と比べて、画像表示素子12からの光も外
界からの光も共に、使用できる光量は少ないものとな
る。
【0129】本実施の形態によれば、前記第2の実施の
形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によ
れば、画像表示装置全体をより小型化することができ
る。
【0130】ここで、本実施の形態の具体例について、
図7を参照して説明する。この具体例の光学的な諸量
は、下記の通りである。
【0131】射出瞳Pの径は3mmである。図中紙面内
上方向の視野角度は−2°である。図中紙面内下方向の
視野角度は−10°である。図中紙面内での画面サイズ
(点B1と点B2との間の長さ)は6.59mmであ
る。板状部15の厚さdは3mmである。したがって、
射出瞳Pの図中紙面内の径(3mm)は、厚さd(3m
m)の1/2より大きい。使用波長は532nmであ
る。
【0132】また、この具体例の光線追跡のための諸量
を、下記の表4及び表5に提示する。光学面の順序(面
番号の順序)は使用者の眼16の瞳16aの面(=イメ
ージコンバイナ11の射出瞳Pの面)から画像表示素子
12への順である。なお、表4及び表5において、各面
番号に対応する図7中の参照符号を括弧書きの「符号」
として示している。
【0133】
【表4】
【0134】
【表5】
【0135】ここで用いたアナモルフィック非球面15
dの定義は、曲面15dの光軸をZ座標軸としたときの
曲面15d上の点(x,y)でのZ軸座標値、すなわち
サグ量を下記の数4で示すように表すことで定義する。
【0136】
【数4】
【0137】数4において、CUXはX軸方向の曲率半
径、CUYはY軸方向の曲率半径、KXはX軸方向の円錐定
数、KYはY軸方向の円錐定数、ARはZ軸の周りに回転対
称な4次の非球面係数、BRはZ軸の周りに回転対称な6
次の非球面係数、CRはZ軸の周りに回転対称な8次の非
球面係数、DRはZ軸の周りに回転対称な10次の非球面
係数、APは回転非対称な4次の非球面係数、BPは回転非
対称な6次の非球面係数、CPは回転非対称な8次の非球
面係数、DPは回転非対称な10次の非球面係数である。
【0138】また、本具体例における各光学面の位置関
係として、第1面(面番号1=図7中の符号P)の中心
を原点(X,Y,Z)=(0,0,0)とした各光学面
の中心の絶対位置とX軸の周りの回転量(反時計周りを
正として測った値)を、下記の表6に示す。
【0139】
【表6】
【0140】さらに、本具体例の光学系の結像性能を表
すためのスポットダイアグラムを、図9に示す。図9に
示すようにスポットの集中度が高いことから、本具体例
においても、収差が少なく、結像性能が優れていること
がわかる。
【0141】[第5の実施の形態]
【0142】図10は、本発明の第5の実施の形態によ
る画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12
からの光線のみ)の経路を示す図である。
【0143】図10において、図1、図2及び図4中の
要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その
重複する説明は省略する。なお、図10において、光源
を構成するLED13及び反射鏡14は省略している。
また、図10において、イメージコンバイナ11の射出
瞳Pの位置にほぼ一致して置かれる使用者の眼16及び
その瞳16aも、省略している。
【0144】本実施の形態が前述した第2の実施の形態
と基本的に異なる所は、図10に示すように、板状部1
5の図中紙面内上方において板状部15の内部に反射面
(ミラー)40が設けられ、画像表示素子12からの光
が以下に説明するように進行する点である。反射面40
は、図10に示すように、面15a,15bに対して時
計方向に所定角度傾けられ、画像表示素子12が、板状
部15の外側に、板状部15の面15bに対してほぼ平
行な向きで配置されている。なお、反射面40より図1
0中の斜め上側の板状部15の部分は、画像表示素子1
2からの光が通過しないので、カットしておいてもよ
い。この場合、反射面40は板状部15の表面に設けら
れることになる。
【0145】本実施の形態では、画像表示素子12の表
示部上の任意の点を通過した光(表示画像の光)は、板
状部15の眼16と反対側の面15bに対しておおよそ
垂直に入射し当該面15bで屈折して板状部15内に入
り、反射面40で反射される。この光は、板状部15の
眼16と反対側の面15bに臨界角より大きい入射角で
入射し、面15bの内側で全反射される。その後、この
光は、透過型HOE17,20を順次透過して、透過型
HOE20から外部へ射出される。このとき、この光
は、透過型HOE17,20により順次光路偏向作用及
び結像作用を受け、透過型HOE20から射出された光
における、画像表示素子12の同一箇所から出た光は、
ほぼ平行な光束となって使用者の眼16の瞳16aに入
射する。
【0146】本実施の形態によれば、前記第1の実施の
形態と同様の利点が得られる。また、反射面40の向き
や位置を調整することで、画像表示素子12が使用者の
視野外に配置できるようになる。
【0147】ここで、本実施の形態の具体例について、
図12を参照して説明する。この具体例の光学的な諸量
は、下記の通りである。
【0148】射出瞳Pの径は3mmである。図中紙面内
上方向の視野角度は5°である。図中紙面内下方向の視
野角度は−5°である。図中紙面内での画面サイズ(点
B1と点B2との間の長さ)は6.59mmである。板
状部15の厚さdは3.5mmである。したがって、射
出瞳Pの図中紙面内の径(3mm)は、厚さd(3.5
mm)の1/2より大きい。使用波長は532nmであ
る。
【0149】また、この具体例の光線追跡のための諸量
を、下記の表7及び表8に提示する。光学面の順序(面
番号の順序)は使用者の眼16の瞳16aの面(=イメ
ージコンバイナ11の射出瞳Pの面)から画像表示素子
12への順である。なお、表7及び表8において、各面
番号に対応する図10中の参照符号を括弧書きの「符
号」として示している。
【0150】
【表7】
【0151】
【表8】
【0152】また、本具体例における各光学面の位置関
係として、第1面(面番号1=図10中の符号P)の中
心を原点(X,Y,Z)=(0,0,0)とした各光学
面の中心の絶対位置とX軸の周りの回転量(反時計周り
を正として測った値)を、下記の表9に示す。
【0153】
【表9】
【0154】さらに、本具体例の光学系の結像性能を表
すためのスポットダイアグラムを、図11に示す。図1
1に示すようにスポットの集中度が高いことから、本具
体例においても、収差が少なく、結像性能が優れている
ことがわかる。
【0155】[第6の実施の形態]
【0156】図12は、本発明の第6の実施の形態によ
る画像表示装置の構成及びその光線(画像表示素子12
からの光線のみ)の経路を示す図である。
【0157】図12において、図1、図2及び図7中の
要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その
重複する説明は省略する。なお、図12において、光源
を構成するLED13及び反射鏡14は省略している。
また、図12において、イメージコンバイナ11の射出
瞳Pの位置にほぼ一致して置かれる使用者の眼16及び
その瞳16aも、省略している。
【0158】本実施の形態が前述した図7に示す第4の
実施の形態と基本的に異なる所は、図12に示すよう
に、板状部15の上部に平面15eが形成され、透過型
HOE20の付近において板状部15の内部に設けられ
たエアギャップ層30が、面15a,15bに対して反
時計方向に所定角度傾けられ、エアギャップ層30で反
射した画像表示素子12からの光が面15bに到達する
位置にハーフミラー50が設けられ、画像表示素子12
からの光が以下に説明するように進行する点である。ハ
ーフミラー50は、例えば、面15bに、画像表示素子
からの光に対する反射率を高めるためのアルミニウム等
の増反射膜を形成することによって、構成することがで
きる。ハーフミラー50の反射率は100%より低くし
てあるため、外界から使用者の眼16の瞳16aへ向か
う光の一部を透過させる。なお、エアギャップ層30の
厚さは、例えば、10μm程度とされる。
【0159】本実施の形態では、画像表示素子12の表
示部上の任意の点を通過した光(表示画像の光)は、板
状部15の図中紙面内の上部の平面15eに対しておお
よそ垂直に入射し当該面15eで屈折して板状部15内
に入り、エアギャップ層30の面に臨界角より大きい入
射角で入射し、当該面で全反射される。その後、この光
は、ハーフミラー50で反射され、エアギャップ層30
へ再び入射する。このときのエアギャップ層30への入
射角は臨界角より小さくなる。このため、ハーフミラー
50で反射された光は、エアギャップ層30を透過し、
更に透過型HOE20を透過して、透過型HOE20か
ら外部へ射出される。このとき、この光は、透過型HO
E20により光路偏向作用及び結像作用を受け、透過型
HOE20から射出された光における、画像表示素子1
2の同一箇所から出た光は、ほぼ平行な光束となって使
用者の眼16の瞳16aに入射する。
【0160】本実施の形態によれば、前記第5の実施の
形態と同様の利点が得られる。なお、ハーフミラー50
の代わりに、反射型HOEを設けてもよい。
【0161】ここで、本実施の形態の具体例について、
図12を参照して説明する。この具体例の光学的な諸量
は、下記の通りである。
【0162】射出瞳Pの径は3mmである。図中紙面内
上方向の視野角度は6°である。図中紙面内下方向の視
野角度は−5°である。紙面上での画面サイズ(点B1
と点B2との間の長さ)は2.6mmである。板状部1
5の厚さdは3.5mmである。したがって、射出瞳P
の図中紙面内の径(3mm)は、厚さd(3.5mm)
の1/2より大きい。使用波長は532nmである。
【0163】また、この具体例の光線追跡のための諸量
を、下記の表10に提示する。光学面の順序(面番号の
順序)は使用者の眼16の瞳16aの面(=イメージコ
ンバイナ11の射出瞳Pの面)から画像表示素子12へ
の順である。なお、表10において、各面番号に対応す
る図12中の参照符号を括弧書きの「符号」として示し
ている。
【0164】
【表10】
【0165】また、本具体例における各光学面の位置関
係として、第1面(面番号1=図12中の符号P)の中
心を原点(X,Y,Z)=(0,0,0)とした各光学
面の中心の絶対位置とX軸の周りの回転量(反時計周り
を正として測った値)を、下記の表11に示す。
【0166】
【表11】
【0167】以上、本発明の各実施の形態及びそれらの
具体例について説明したが、本発明はこれらの実施の形
態や具体例に限定されるものではない。
【0168】例えば、前述した各実施の形態は、本発明
によるイメージコンバイナを用いて頭部装着式の画像表
示装置を構成した例であったが、前述した各実施の形態
で採用されていた各イメージコンバイナ11は、カメラ
のファインダーや顕微鏡及び双眼鏡の接眼レンズ部に装
着し得るように構成したり、あるいは、当該イメージコ
ンバイナをカメラや顕微鏡や双眼鏡等に組み込んでもよ
い。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
使用者が外界などの前方からの光による像とこれに重畳
された表示画像を見ることができるイメージコンバイナ
において、板状部の厚みが薄いにも関わらず、表示画像
の画角をより広くしたり表示画像に対する射出瞳径をよ
り大きくしたりすることができるイメージコンバイナ、
及びこれを用いた頭部装着式等の画像表示装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による画像表示装置
の構成及びその光線の概略の経路を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の第1の具体例によ
る画像表示装置の構成及びその光線の経路を示す図であ
る。
【図3】第2の実施の形態の第1の具体例の光学系の結
像性能を表すためのスポットダイアグラムである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の第2の具体例によ
る画像表示装置の構成及びその光線の経路を示す図であ
る。
【図5】本発明の第3の実施の形態による画像表示装置
の構成及びその光線の経路を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の具体例の光学系の
結像性能を表すためのスポットダイアグラムである。
【図7】本発明の第4の実施の形態による画像表示装置
の構成及びその光線の経路を示す図である。
【図8】図7中のエアギャップ層の作用を示す説明図で
ある。
【図9】本発明の第4の実施の形態の具体例の光学系の
結像性能を表すためのスポットダイアグラムである。
【図10】本発明の第5の実施の形態による画像表示装
置の構成及びその光線の経路を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態の具体例の光学系
の結像性能を表すためのスポットダイアグラムである。
【図12】本発明の第6の実施の形態による画像表示装
置の構成及びその光線の経路を示す図である。
【図13】従来の画像表示装置の構成及びその光線の経
路を示す図である。
【符号の説明】
11 イメージコンバイナ 12 画像表示素子 13 LED 14 反射鏡 15 板状部 16 眼 16a 瞳 17,20 透過型ホログラム光学素子 30 エアギャップ層 40 反射面 50 ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13 505 G02F 1/13 505

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学材料で構成され光学的パワーを持つ
    かあるいは光学的パワーを持たない板状部を備え、使用
    時に前記板状部の少なくとも一部が使用者の眼の前に位
    置し、前記板状部の前方から前記板状部の厚みを通過す
    るように前記板状部を透過する光に対して、画像表示素
    子からの光を重畳させて、前記眼に導くイメージコンバ
    イナであって、 前記板状部における前記眼と対向する位置付近におい
    て、前記板状部の内部に、光路偏向作用を持つ平面状又
    は曲面状の第1の透過型ホログラム光学素子が設けられ
    たことを特徴とするイメージコンバイナ。
  2. 【請求項2】 前記第1の透過型ホログラム光学素子が
    光学的パワーを持つことを特徴とする請求項1記載のイ
    メージコンバイナ。
  3. 【請求項3】 前記第1の透過型ホログラム光学素子
    は、前記画像表示素子の表示部の中心に対応する主光線
    に対する偏向角が絶対値で45度以下となる光路偏向作
    用を持つことを特徴とする請求項1又は2記載のイメー
    ジコンバイナ。
  4. 【請求項4】 前記第1の透過型ホログラム光学素子が
    前記板状部の面に対して傾けられたことを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のイメージコンバイナ。
  5. 【請求項5】 前記画像表示素子からの光は、前記板状
    部の前記眼と反対側の面から当該面に対して斜めに入射
    して当該面で屈折し、前記第1の透過型ホログラム光学
    素子を透過した後に、前記板状部の前記眼の側の面から
    射出されることを特徴とする請求項4記載のイメージコ
    ンバイナ。
  6. 【請求項6】 前記眼の視野内で、前記板状部の前記眼
    の側の面に、平面状又は曲面状の第2の透過型ホログラ
    ム光学素子が設けられたことを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載のイメージコンバイナ。
  7. 【請求項7】 前記第2の透過型ホログラム光学素子
    は、前記第1の透過型ホログラム光学素子により偏向さ
    れた前記画像表示素子の表示部の中心に対応する主光線
    を、同じ向きに更に偏向させる光路偏向作用を持つこと
    を特徴とする請求項6記載のイメージコンバイナ。
  8. 【請求項8】 前記第2の透過型ホログラム光学素子が
    光学的パワーを持つことを特徴とする請求項6又は7記
    載のイメージコンバイナ。
  9. 【請求項9】 前記第2の透過型ホログラム光学素子
    は、前記画像表示素子の表示部の中心に対応する主光線
    に対する偏向角が絶対値で45度以下となる光路偏向作
    用を持つことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに
    記載のイメージコンバイナ。
  10. 【請求項10】 前記画像表示素子からの光は、前記板
    状部の前記眼と反対側の面から当該面に対して斜めに前
    記板状部内に入射して当該面で屈折した後に、前記第1
    の透過型ホログラム光学素子及び前記第2の透過型ホロ
    グラム光学素子を順次透過して、前記第2の透過型ホロ
    グラム光学素子から射出されることを特徴とする請求項
    6乃至9のいずれかに記載のイメージコンバイナ。
  11. 【請求項11】 前記画像表示素子からの光は、前記板
    状部の前記眼と反対側の面の内側で実質的に全反射した
    後に、前記第1の透過型ホログラム光学素子及び前記第
    2の透過型ホログラム光学素子を順次透過して、前記第
    2の透過型ホログラム光学素子から射出されることを特
    徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載のイメージコ
    ンバイナ。
  12. 【請求項12】 前記画像表示素子からの光は、前記板
    状部の前記眼と反対側の面の内側で実質的に全反射する
    前に、前記板状部の前記眼の側の面の内側で実質的に全
    反射することを特徴とする請求項11記載のイメージコ
    ンバイナ。
  13. 【請求項13】 前記板状部の内部又は表面に反射面又
    は反射型ホログラム光学素子が設けられ、前記画像表示
    素子からの光は、前記板状部の前記眼と反対側の面の内
    側で実質的に全反射する前に、前記反射面又は前記反射
    型ホログラム光学素子で反射されることを特徴とする請
    求項11記載のイメージコンバイナ。
  14. 【請求項14】 光学材料で構成され光学的パワーを持
    つかあるいは光学的パワーを持たない板状部を備え、使
    用時に前記板状部の少なくとも一部が使用者の眼の前に
    位置し、前記板状部の前方から前記板状部の厚みを通過
    するように前記板状部を透過する光に対して、画像表示
    素子からの光を重畳させて、前記眼に導くイメージコン
    バイナであって、 前記板状部における前記眼と対向する位置付近におい
    て、前記板状部の前記眼の側の面に、光路偏向作用を持
    つ透過型ホログラム光学素子が設けられたことを特徴と
    するイメージコンバイナ。
  15. 【請求項15】 前記透過型ホログラム光学素子が光学
    的パワーを持つことを特徴とする請求項14記載のイメ
    ージコンバイナ。
  16. 【請求項16】 前記透過型ホログラム光学素子は、前
    記画像表示素子の表示部の中心に対応する主光線に対す
    る偏向角が絶対値で45度以下となる光路偏向作用を持
    つことを特徴とする請求項14又は15記載のイメージ
    コンバイナ。
  17. 【請求項17】 前記画像表示素子からの光の光路中で
    前記板状部の内部にエアギャップ層又はハーフミラーが
    設けられ、前記画像表示素子からの光は、前記エアギャ
    ップ層の面で実質的に全反射するかあるいは前記ハーフ
    ミラーで反射した後に、前記透過型ホログラム光学素子
    を透過して、前記透過型ホログラム光学素子から射出さ
    れることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに
    記載のイメージコンバイナ。
  18. 【請求項18】 前記画像表示素子からの光の光路中に
    エアギャップ層が設けられ、該光路中でかつ前記板状部
    の前記眼と反対側の面にハーフミラー又は反射型ホログ
    ラム光学素子が設けられ、前記画像表示素子からの光
    は、前記エアギャップ層の面で実質的に全反射した後に
    前記ハーフミラー又は前記反射型ホログラム光学素子で
    反射され、更に前記エアギャップ層を透過した後に前記
    透過型ホログラム光学素子を透過して、前記透過型ホロ
    グラム光学素子から射出されることを特徴とする請求項
    14乃至16のいずれかに記載のイメージコンバイナ。
  19. 【請求項19】 前記画像表示素子からの光に対する当
    該イメージコンバイナの射出瞳の、前記画像表示素子の
    表示部の中心に対応する主光線の偏向前後の光路を含む
    面に沿った径が、前記板状部の厚さの1/2より大きい
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の
    イメージコンバイナ。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至19のいずれかに記載の
    イメージコンバイナと、前記画像表示素子とを備え、使
    用時に少なくとも前記イメージコンバイナを含む部分が
    使用者に装着されることを特徴とする画像表示装置。
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