JP4069869B2 - マイクロリレーおよびこれを用いたマトリクスリレー - Google Patents

マイクロリレーおよびこれを用いたマトリクスリレー Download PDF

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Description

本発明は、マイクロリレーおよびこれを用いたマトリクスリレーに関するものである。
従来から、静電駆動型のマイクロリレーに比べて駆動力を大きくできるマイクロリレーとして、電磁石装置の電磁力を利用してアーマチュアを駆動し接点を開閉するようにしたマイクロリレーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここにおいて、上記特許文献1に開示されたマイクロリレーは、厚み方向の一表面側において長手方向の両端部に各一対の固定接点が設けられ且つ2つの電磁石装置が挿入される2つの挿入孔が長手方向に離間して形成された矩形板状のセラミック基板からなるベース基板と、矩形枠状のフレーム部およびフレーム部の内側に配置されて一対の枢支部を介してフレーム部に揺動自在に支持され各電磁石装置に対向する部位それぞれに永久磁石が設けられたアーマチュアおよびアーマチュアの両端部に固着された可動接点を有するアーマチュアブロックと、ベース基板の周部とアーマチュアブロックのフレーム部との間に介在する矩形枠状のスペーサとを備えている。なお、上記特許文献1に開示されたマイクロリレーでは、静電駆動型のマイクロリレーに比べて駆動力を大きくできるので、接点圧を大きくできて耐衝撃性および信頼性を高めることができるという利点や、アーマチュアの駆動ストロークを大きくできて接点開成時の可動接点と固定接点との間の距離を大きくすることができて高周波特性(アイソレーション特性)の向上を図れるという利点や、低電圧駆動が可能となるという利点などがある。
特開平5−114347号公報
ところで上記特許文献1に開示されたマイクロリレーでは、固定接点と可動接点との間に異物などが侵入し、接触不良などの不具合が発生する虞があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、接触信頼性の向上が可能なマイクロリレーおよびこれを用いたマトリクスリレーを提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、基板をマイクロマシニング技術により加工して形成されるアーマチュアブロック、アーマチュアブロックに含まれるアーマチュアにより変位可能な可動接点、可動接点と接離する固定接点を密封状態で収納する接点チャンバと、接点チャンバ内のアーマチュアを電磁力によって駆動する電磁石装置とを備え、接点チャンバは、電磁石装置を収納する収納部が形成され且つ厚み方向の一表面側において長手方向の両端部に固定接点が設けられた矩形状のガラス製のベース基板と、ベース基板の前記一表面側に固着される枠状のシリコン製のフレーム部およびフレーム部の内側に配置されてアーマチュアの短手方向の両側縁の中央部にそれぞれ設けた一対のシリコン製の支持ばね部を介してフレーム部に揺動自在に支持されるアーマチュアおよびアーマチュアに接圧ばね部を介して支持され可動接点が設けられた可動接点基台部を有する前記アーマチュアブロックと、アーマチュアブロックにおけるベース基板とは反対側で周部がフレーム部に固着されたガラス製のカバーとを有し、
アーマチュアは、矩形板状の可動基台部と、可動基台部におけるベース基板との対向面に固着された磁性体からなる矩形板状の磁性体部とで構成され、
可動基台部は、前記長手方向と交差する短手方向の両側縁の中央部から矩形状の可動基台部突片が連続一体に延設され、フレーム部の内周面において可動基台部から延設された可動基台部突片に対応する部位からも矩形状のフレーム部突片が連続一体に延設されて、可動基台部から延設された可動基台部突片とフレーム部から延設されたフレーム部突片とは互いの先端面同士が対向し、可動基台部から延設された各可動基台部突片の先端面には凸部が形成されており、フレーム部から延設された各フレーム部突片の先端面には、凸部が入り込む凹部が形成されているとともに可動基台部から延設された各可動基台部突片におけるベース基板との対向面からはアーマチュアの揺動支点となる支点突起がそれぞれ突設されてなり、可動基台部の両側縁部において前記可動基台部突片を一対の支持ばね部の間に配置したことを特徴とする。
この発明によれば、固定接点並びに可動接点をアーマチュアブロックとともに密封状態で接点チャンバに収納しているため、固定接点と可動接点との間に異物などが侵入するのを防ぐことができて接触信頼性の向上が図れる。また、ガラス製のベース基板及びカバーと、シリコン製のフレーム部とが陽極接合によって接合可能であるから製造工程の簡素化並びにコストダウンが図れる。しかも、アーマチュアを支持する支持ばね部をシリコン製とすることで長寿命化が図れる。さらに、アーマチュアの可動基台部から延設した各可動基台部突片の先端面に形成された凸部がフレーム部から延設された各フレーム部突片の先端面に形成された凹部の内周面に当接することでフレーム部の厚み方向に直交する面内におけるアーマチュアの移動が規制でき、しかも、アーマチュアの可動基台部から延設した各可動基台部突片におけるベース基板との対向面から支点突起を突設してあるので、このような一対の支点突起を設けることでアーマチュアの揺動動作をより安定させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ベース基板の前記一表面側における固定接点の近傍に接地用の導電パターンを形成したことを特徴とする。
この発明によれば、固定接点の近傍に接地用の導電パターンを形成することで高周波特性の向上が図れる。
請求項3の発明は、上記目的を達成するために、請求項1又は2記載のマイクロリレーを用いたマトリクスリレーであって、多数個のマイクロリレーが縦横に並べて設けられたウエハから縦又は横の少なくとも何れか一方向に複数個のマイクロリレーが並ぶように切り取られてなることを特徴とする。
この発明によれば、固定接点並びに可動接点をアーマチュアとともに密封状態で接点チャンバに収納しているため、固定接点と可動接点との間に異物などが侵入するのを防ぐことができてマトリクスリレーの接触信頼性の向上が図れる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、マイクロリレーは、ベース基板の厚み方向の他表面側における両端部に固定接点に接続された一対の接点端子が設けられるとともに接地用の導電パターンに接続された接地用端子が設けられてなり、各接点端子と接地用端子との間のピッチを縦方向又は横方向に隣り合う複数のマイクロリレーの接点端子同士のピッチと略同一としたことを特徴とする。
この発明によれば、隣り合う複数のマイクロリレー間においては接点端子同士並びに接点端子と接地用端子との間のピッチが略同一となるから、マトリクスリレーを実装するプリント配線板の配線パターンの設計が容易になる。
本発明によれば、固定接点並びに可動接点をアーマチュアブロックとともに密封状態で接点チャンバに収納しているため、固定接点と可動接点との間に異物などが侵入するのを防ぐことができて接触信頼性の向上が図れ、また、ガラス製のベース基板及びカバーと、シリコン製のフレーム部とが陽極接合によって接合可能であるから製造工程の簡素化並びにコストダウンが図れるとともに、アーマチュアを支持する支持ばね部をシリコン製とすることで長寿命化が図れ、さらに、アーマチュアの可動基台部から延設した各可動基台部突片の先端面に形成された凸部がフレーム部から延設された各フレーム部突片の先端面に形成された凹部の内周面に当接することでフレーム部の厚み方向に直交する面内におけるアーマチュアの移動が規制でき、しかも、アーマチュアの可動基台部から延設した各可動基台部突片におけるベース基板との対向面から支点突起を突設してあるので、このような一対の支点突起を設けることでアーマチュアの揺動動作をより安定させることができるという効果がある。
以下、本実施形態のマイクロリレーについて図1〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態のマイクロリレーは、シリコン基板をマイクロマシニング技術により加工して形成されるアーマチュア30、アーマチュア30により変位可能な可動接点、可動接点と接離する固定接点14を密封状態で収納する接点チャンバと、接点チャンバ内のアーマチュア30を電磁力によって駆動する電磁石装置2とで構成される。接点チャンバは、矩形板状のガラス基板からなり厚み方向の一面側において長手方向の両端部それぞれに各一対の固定接点14が設けられたベース基板1と、ベース基板1の上記一表面側に固着される枠状(矩形枠状)のフレーム部31およびフレーム部31の内側に配置されて4本の支持ばね部32を介してフレーム部31に揺動自在に支持され電磁石装置2により駆動されるアーマチュア30およびアーマチュア30にそれぞれ2本の接圧ばね部35を介して支持されそれぞれ可動接点(図示せず)が設けられた2つの可動接点基台部34を有するアーマチュアブロック3と、アーマチュアブロック3におけるベース基板1とは反対側で周部がフレーム部31に固着された矩形板状のガラス基板からなるカバー4とを備えている。
電磁石装置2はヨーク20に巻回されたコイル22,22への励磁電流に応じて磁束を発生するものである。ヨーク20は、2つのコイル22,22が直接巻回される細長の矩形板状のコイル巻回部20aと、コイル巻回部20aの長手方向の両端部それぞれからアーマチュア30に近づく向きに延設されコイル22,22への励磁電流に応じて互いの先端面が異極に励磁される一対の脚片20b,20bと、ヨーク20の両脚片20b,20bの間でコイル巻回部20aの長手方向の中央部に重ねて配置された矩形板状の永久磁石21と、細長の矩形板状であってヨーク20のコイル巻回部20aにおける永久磁石21との対向面とは反対側でコイル巻回部20aと直交するようにコイル巻回部20aに固着されるプリント基板23とを備えている。なお、ヨーク20は、電磁軟鉄などの鉄板を曲げ加工あるいは鋳造加工することにより形成されており、両脚片20b,20bの断面が矩形状に形成されている。
永久磁石21は、コイル巻回部20aとの重ね方向(厚み方向)の両面それぞれの磁極面が異極に着磁されており、一方の磁極面がヨーク20のコイル巻回部20aに当接し、他方の磁極面がヨーク20の両脚片20b,20bの先端面と同一平面上に位置するように厚み寸法を設定してある。
また、各コイル22,22はそれぞれ、永久磁石21とヨーク20の脚片20b,20bとによって長軸方向(つまり、コイル巻回部20aの長手方向)への移動が規制される。プリント基板23は、絶縁基板23aの一表面における長手方向の両端部に導電パターン23bが形成されており、各導電パターン23bにおいて円形状に形成された部位が外部接続用電極を構成し、矩形状に形成された部位がコイル接続部を構成している。ここにおいて、コイル接続部には、コイル22,22の端末が接続されるが、コイル22,22は、外部接続用電極間に電源を接続してコイル22,22へ励磁電流を流したときにヨーク20の両脚片20b,20bの先端面が互いに異なる磁極となるように接続されている。なお、各導電パターン23bにおける外部接続用電極には、導電性材料(例えば、Au,Ag,Cu,半田など)からなるバンプ24が適宜固着されるが、バンプ24を固着する代わりに、ボンディングワイヤをボンディングしてもよい。
ベース基板1は、パイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスにより形成されており、外周形状が矩形状であって、中央部には厚み方向に貫通し電磁石装置2を収納する収納孔16が貫設され、四隅の各近傍と長手方向両端部の中央付近には厚み方向に貫通するスルーホール10が貫設されている。また、ベース基板1の厚み方向の両面であって各スルーホール10それぞれの周縁にはランド12が形成されている。ここに、ベース基板1の厚み方向において重なるランド12同士はスルーホール10の内周面に被着された導電性材料(例えば、Cu,Cr,Ti,Pt,Co,Ni,Au,あるいはこれらの合金など)からなる導体層(図示せず)により電気的に接続されている。また、ベース基板1の厚み方向の他表面側の各ランド12にはバンプ13が適宜固着されており、バンプ13をランド12に固着することによって、ベース基板1の上記他表面側ではスルーホール10の開口面がバンプ13により覆われる。スルーホール10の開口面は円形状であって、ベース基板1の上記一表面には、それぞれスルーホール10の開口面およびランド12を覆う6枚のシリコン薄膜からなる蓋体19が固着されている。
また、上述の各一対の固定接点14は、ベース基板1の長手方向の両端部においてベース基板1の短手方向に離間して形成された2つのスルーホール10の間で上記短手方向に並設されており、上記短手方向両端のスルーホール10の周縁に形成されたランド12と導電パターン18を介して電気的に接続されている。さらに、ベース基板1の長手方向両端部における固定接点14の近傍には、上記短手方向に沿った幅細形状であって中央のスルーホール10の周縁に形成されたランド12と接続された接地用導電パターン18’が設けられている。ここに、固定接点14、導電パターン18,18’およびランド12の材料としては、例えば、Cr,Ti,Pt,Co,Cu,Ni,Au,あるいはこれらの合金などの導電性材料を採用すればよく、バンプ13の材料としては、例えば、Au,Ag,Cu,半田などの導電性材料を採用すればよい。なお、上述のスルーホール10および収納孔16は、例えば、サンドブラスト法やエッチング法などによって形成すればよく、上述の導体層は、例えば、めっき法、蒸着法、スパッタ法などによって形成すればよい。なお、本実施形態では、スルーホール10の開口面を蓋体19で閉塞し、ベース基板1の上記他表面側におけるランド12を接続用電極としている。
また、収納孔16の開口面は十字状であって、ベース基板1の上記一表面側には、収納孔16を閉塞するシリコン薄膜からなる蓋体17が固着されている。すなわち、電磁石装置2は、ヨーク20の両脚片20b,20cの各先端面が蓋体17と対向する形で収納孔16に挿入される。なお、本実施形態では、収納孔16の内周面と蓋体17とで囲まれる空間が電磁石装置2を収納する収納部を構成しており、電磁石装置2は、永久磁石21がベース基板1の厚み寸法内でアーマチュア30とヨーク20とにより形成される磁路中に設けられ、プリント基板23における絶縁基板23aの表面がベース基板1の上記他表面と略面一となっている。なお、蓋体17,19は、シリコン基板をエッチングや研磨などで薄膜化することにより形成したシリコン薄膜により構成されており、厚み寸法を20μmに設定してある。ここに、蓋体17の厚み寸法は20μmに限定するものではなく、例えば、5μm〜50μm程度の範囲内で適宜設定すればよい。また、蓋体17,19は、シリコン薄膜に限らず、ガラス基板をエッチングや研磨などで薄膜化することにより形成したガラス薄膜により構成してもよい。
収納孔16は、ベース基板1の上記一表面から上記他表面に近づくにつれて徐々に開口面積が大きくなるテーパ形状となっており、ベース基板1の上記他表面側から電磁石装置2を挿入しやすく、且つ、ベース基板1の上記一表面における収納孔16の開口面積を比較的小さくすることができる。
アーマチュアブロック3は、シリコン基板からなる半導体基板を半導体微細加工プロセスにより加工することによって、上述の矩形枠状のフレーム部31と、上述の4本の支持ばね32と、フレーム部31の内側に配置されアーマチュア30の一部を構成する矩形板状の可動基台部30aと、上述の4本の接圧ばね35と、上述の2つの可動接点基台部34とを形成してあり、可動基台部30aと、可動基台部30aにおけるベース基板1との対向面に固着された磁性体(例えば、軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイなど)からなる矩形板状の磁性体部30bとでアーマチュア30を構成している。したがって、アーマチュア30が4本の支持ばね部32を介してフレーム部31に揺動自在に支持されている。なお、可動基台部30aはフレーム部31よりも薄肉であり、アーマチュア30の厚み寸法は、アーマチュアブロック3とベース基板1とを固着した状態においてアーマチュア30の磁性体部30bと蓋体17との間に所定のギャップが形成されるように設定されている。
上述の支持ばね部32は、可動基台部30aの短手方向の両側面側で可動基台部30aの長手方向に離間して2箇所に形成されている。各支持ばね部32は、一端部がフレーム部31に連続一体に連結され他端部が可動基台部30aに連続一体に連結されている。なお、各支持ばね部32は、平面形状において上記一端部と上記他端部との間の部位を同一面内で蛇行した形状に形成することにより長さ寸法を長くしてあり、アーマチュア30が揺動する際に各支持ばね部32にかかる応力を分散させることができ、各支持ばね部32が破損するのを防止することができる。
また、可動基台部30aは、短手方向の両側縁の中央部から矩形状の可動基台部突片36が連続一体に延設され、フレーム部31の内周面において可動基台部突片36に対応する部位からも矩形状のフレーム部突片37が連続一体に延設されている。すなわち、可動基台部30aから延設された可動基台部突片36とフレーム部31から延設された突片37とは互いの先端面同士が対向している。ここに、可動基台部30aから延設された各可動基台部突片36の先端面には凸部36aが形成されており、フレーム部31から延設された各フレーム部突片37の先端面には、凸部36aが入り込む凹部37aが形成されている。したがって、凸部36aが凹部37aの内周面に当接することでフレーム部31の厚み方向に直交する面内におけるアーマチュア30の移動が規制される。なお、アーマチュア30の同一の側縁側に配設される2つの支持ばね部32は、可動基台部突片36の両側に位置している。
また、アーマチュアブロック3は、アーマチュア30の長手方向においてアーマチュア30の両端部とフレーム部31との間にそれぞれ可動接点基台部34が配置されており、各可動接点基台部34におけるベース基板1との対向面に導電性材料からなる可動接点(図示せず)が固着されている。ここに、可動接点基台部34は上述の2本の接圧ばね部35を介して可動基台部30aに支持されている。なお、可動基台部30aは上述のように矩形板状に形成されており、磁性体部30bの変位量を制限するストッパ部33が四隅それぞれから連続一体に延設されており、接圧ばね部35の平面形状は、ストッパ部33の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されている。このストッパ部33は、ベース基板1の上記一表面と接触することにより磁性体部30bの変位量を制限する。
なお、アーマチュアブロック3は、上述の説明から分かるように、フレーム部31、可動基台部30a、支持ばね部32、可動接点保持部34、接圧ばね部35が上述の半導体基板の一部により構成されている。半導体基板としては、例えば厚み寸法が200μm程度のシリコン基板を用いればよいが、当該厚み寸法は特に限定するものではなく、例えば、50μm〜300μm程度の範囲で適宜設定すればよい。
また、可動接点基台部34の厚み寸法と可動接点の厚み寸法との合計寸法についても、接点開成状態において可動接点と固定接点14との間の距離が所定距離となるように設定されている。
カバー4は、パイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスにより構成されており、アーマチュアブロック3との対向面にアーマチュア30の揺動空間を確保する凹所4aが形成されている。
ところで、上述のアーマチュアブロック3のフレーム部31におけるベース基板1との対向面の周部には全周に亙って接合用金属薄膜38bが形成され、カバー4との対向面の周部には全周に亙って接合用金属薄膜38aが形成されている。また、ベース基板1におけるアーマチュアブロック3との対向面の周部にも全周に亙って接合用金属薄膜15が形成され、カバー4におけるアーマチュアブロック3との対向面の周部にも全周に亙って接合用金属薄膜(図示せず)が形成されている。したがって、アーマチュアブロック3とベース基板1およびカバー4とを陽極接合により気密的に接合することができ、ベース基板1とカバー4とフレーム部31とで構成される接点チャンバの内部空間の気密性が向上できるものである。
その結果、本実施形態のマイクロリレーは、ベース基板1と、カバー4と、ベース基板1とカバー4との間に介在するフレーム部31とで構成される接点チャンバ内部の気密空間内に、アーマチュア30、可動接点33、固定接点14が収納される。なお、上述の接合用金属薄膜15,38a,38bの材料としては、例えば、Au,Al−Siなどを採用すればよい。
以上説明した本実施形態のマイクロリレーをプリント配線板のような実装基板50に実装する際には、図6に示すように、例えばベース基板1の上記他表面側において露出した2個のバンプ24、固定接点14に接続された4個のバンプ13、並びに接地用導電パターン18’に接続された2個のバンプ13のそれぞれを上記実装基板50の一表面側に形成された導体パターン51,52,53に接続すればよい。なお、導体パターン51は電磁石装置2のコイル22,22に通電するための通電路となり、導体パターン52は各一対の固定接点14,14を介して通電するための通電路となり、導体パターン53はグランドに接続される接地面となる。ここで、導体パターン51,52を除くマイクロリレーの実装範囲を接地面(導体パターン53)で覆うことにより、マイクロリレーの高周波特性の向上を図っている。
次に、本実施形態のマイクロリレーの製造方法について簡単に説明する。
本実施形態のマイクロリレーの製造にあたっては、半導体基板たるシリコン基板をリソグラフィ技術、エッチング技術などの半導体微細加工プロセス(マイクロマシンニング技術)により加工してフレーム部31、支持ばね部32、接圧ばね部35、可動接点基台部34、アーマチュア30の一部を構成する可動基台部30aを形成した後で可動基台部30aにおいてベース基板1側となる一面に磁性体からなる磁性体部30bを固着し且つ可動接点基台部34に可動接点を固着することでアーマチュアブロック3を形成するアーマチュアブロック形成工程と、アーマチュアブロック形成工程にて形成したアーマチュアブロック3とベース基板1およびカバー4を陽極接合により固着することでベース基板1とカバー4とアーマチュアブロック3のフレーム部31とで囲まれる空間を密封して接点チャンバを形成する密封工程と、密封工程の後でベース基板1の収納部に電磁石装置2を収納してベース基板1に固定する電磁石装置配設工程とを備えている。
ここにおいて、ベース基板1の形成にあたっては、ベース基板1の基礎となる基板たるガラス基板において収納部に対応する部位に厚み方向に貫通する収納孔16を形成するとともにガラス基板の四隅近傍に厚み方向に貫通するスルーホール10を形成した後、ランド12、固定接点14、導電パターン18,18’、導体層などを形成してから、上記ガラス基板において固定接点14を設けた側の表面に収納孔16およびスルーホール10の両方を覆う薄膜(例えば、シリコン薄膜、ガラス薄膜など)を固着し、当該薄膜をパターニングすることによって収納孔16およびスルーホール10それぞれの開口面を個別に閉塞する蓋体17,19を形成すればよい。なお、収納孔16およびスルーホール10はエッチング法やサンドブラスト法などにより形成すればよい。
また、カバー4の形成にあたっては、カバー4の基礎となる基板たるガラス基板において凹所4aを形成した後、接合用金属薄膜を形成すればよい。ここに、凹所4aはエッチング法やサンドブラスト法などにより形成すればよい。なお、本実施形態では、ベース基板1およびカバー4それぞれがガラス基板を加工することにより形成されているが、ベース基板1とカバー4との一方あるいは両方を、シリコン基板を加工することにより形成してもよい。
以下、本実施形態のマイクロリレーの動作について説明する。
本実施形態のマイクロリレーでは、コイル22,22への通電が行われると、磁化の向きに応じて磁性体部30bの長手方向の一端部がヨーク20の一方の脚片20bに吸引されてアーマチュア30が揺動しアーマチュア30の一端側の可動接点基台部34に固着された可動接点が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触する。この状態で通電を停止しても、永久磁石21の発生する磁束により、吸引力が維持され、そのままの状態が保持される。
また、コイル22,22への通電方向を逆向きにすると、アーマチュア30の磁性体部30bがヨーク20の他方の脚片20bに吸引されてアーマチュア30が揺動しアーマチュア30の他端側の可動接点基台部34に保持された可動接点が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触する。この状態で通電を停止しても、永久磁石21の発生する磁束により、吸引力が維持され、そのままの状態が保持される。
以上説明した本実施形態のマイクロリレーによれば、ベース基板1と、カバー4と、ベース基板1とカバー4との間に介在するフレーム部31とで構成される接点チャンバ内部の気密空間内に、アーマチュア30、可動接点、固定接点14を収納しているため、固定接点14と可動接点との間に異物などが侵入するのを防ぐことができて接触信頼性の向上が図れるものである。しかも、アーマチュア30を支持する支持ばね部32をシリコン基板で形成しており、シリコンが略完全結晶体であることから支持ばね部32の長寿命化が図れるという利点がある。
また、本実施形態のマイクロリレーでは、永久磁石21がコイル巻回部20aの長手方向の中央部におけるアーマチュア30側に重ねて配置され重ね方向の両面が異極に着磁されているので、アーマチュア30の長手方向の中心部を中心としてアーマチュア30が揺動可能となり、耐衝撃性が向上する。さらに、アーマチュア30の可動基台部30aから延設した各可動基台部突片36におけるベース基板1との対向面から支点突起36bを突設してあるので、このような一対の支点突起36bを設けることでアーマチュア30の揺動動作をより安定させることができる。
ところで本実施形態のマイクロリレーAは、上述のアーマチュアブロック3を多数形成したウエハと、上述のベース基板1を多数形成したウエハおよび上述のカバー4を多数形成したウエハとを圧接または陽極接合により固着することにより、図7に示すように多数個のマイクロリレーAが縦横に並べて設けられたウエハ60からダイシング工程などによって個々に分割して形成することが可能である。そして、このダイシング工程において、縦又は横の少なくとも何れか一方向に並ぶ複数個のマイクロリレーAをウエハ60から切り取ることによりマトリクスリレーBを構成することが可能である。例えば、図8(a)に示すように横1列×縦N列(Nは2以上の整数)に並ぶ複数個のマイクロリレーAからなるマトリクスリレーB1や、同図(b)に示すように横M列×縦1列(Mは2以上の整数)に並ぶ複数個のマイクロリレーAからなるマトリクスリレーB2、あるいは同図(c)に示すように横M列×縦N列に並ぶ複数個のマイクロリレーAからなるマトリクスリレーB3が容易に製造できる。しかも、このように縦横に並ぶ複数個のマイクロリレーAをウエハ60から切り出してマトリクスリレーB1〜B3を形成すれば、個々のマイクロリレーAを縦横に並べてプリント配線板に実装することでマトリクスリレーを形成する場合に比較して、上述のように製造が容易であるだけでなく小型化が可能になるという利点がある。
ここで、マトリクスリレーB1,B3を構成する個々のマイクロリレーAにはベース基板1の厚み方向の他表面側における両端部に固定接点14,14に接続された一対の接点端子(バンプ13)が設けられるとともに接地用の導電パターン18’に接続された接地用端子(バンプ13)が設けられており、各接点端子と接地用端子との間のピッチ、すなわち、ベース基板1の長手方向両端部における3個のバンプ13のピッチaと、縦方向又は横方向に隣り合う複数のマイクロリレーAの接点端子(両端のバンプ13)同士のピッチaとを略同一に設定することが望ましい。このようにすれば、マトリクスリレーB1,B3の隣り合う複数のマイクロリレーA間においては接点端子同士並びに接点端子と接地用端子との間のピッチaが略同一となるから、マトリクスリレーB1,B3を実装するプリント配線板の配線パターンの設計が容易になるという利点がある。
実施形態を示す分解斜視図である。 同上を示す斜視図である。 同上の要部分解斜視である。 同上の分解断面図である。 (a)は同上のカバーを取り外した状態の平面図、(b)は同上の背面図である。 同上が実装される実装基板の一部省略した平面図である。 同上が形成されたウエハの平面図である。 (a)〜(c)は同上を用いたマトリクスリレーの概略図である。
符号の説明
1 ベース基板
2 電磁石装置
3 アーマチュアブロック
4 カバー
10 スルーホール
14 固定接点
16 収納孔
17 蓋体
19 蓋体
30 アーマチュア
31 フレーム部
32 支持ばね部

Claims (4)

  1. 基板をマイクロマシニング技術により加工して形成されるアーマチュアブロック、アーマチュアブロックに含まれるアーマチュアにより変位可能な可動接点、可動接点と接離する固定接点を密封状態で収納する接点チャンバと、接点チャンバ内のアーマチュアを電磁力によって駆動する電磁石装置とを備え、接点チャンバは、電磁石装置を収納する収納部が形成され且つ厚み方向の一表面側において長手方向の両端部に固定接点が設けられた矩形状のガラス製のベース基板と、ベース基板の前記一表面側に固着される枠状のシリコン製のフレーム部およびフレーム部の内側に配置されてアーマチュアの短手方向の両側縁の中央部にそれぞれ設けた一対のシリコン製の支持ばね部を介してフレーム部に揺動自在に支持されるアーマチュアおよびアーマチュアに接圧ばね部を介して支持され可動接点が設けられた可動接点基台部を有する前記アーマチュアブロックと、アーマチュアブロックにおけるベース基板とは反対側で周部がフレーム部に固着されたガラス製のカバーとを有し、
    アーマチュアは、矩形板状の可動基台部と、可動基台部におけるベース基板との対向面に固着された磁性体からなる矩形板状の磁性体部とで構成され、
    可動基台部は、前記長手方向と交差する短手方向の両側縁の中央部から矩形状の可動基台部突片が連続一体に延設され、フレーム部の内周面において可動基台部から延設された可動基台部突片に対応する部位からも矩形状のフレーム部突片が連続一体に延設されて、可動基台部から延設された可動基台部突片とフレーム部から延設されたフレーム部突片とは互いの先端面同士が対向し、可動基台部から延設された各可動基台部突片の先端面には凸部が形成されており、フレーム部から延設された各フレーム部突片の先端面には、凸部が入り込む凹部が形成されているとともに可動基台部から延設された各可動基台部突片におけるベース基板との対向面からはアーマチュアの揺動支点となる支点突起がそれぞれ突設されてなり、可動基台部の両側縁部において前記可動基台部突片を一対の支持ばね部の間に配置したことを特徴とするマイクロリレー。
  2. ベース基板の前記一表面側における固定接点の近傍に接地用の導電パターンを形成したことを特徴とする請求項1記載のマイクロリレー。
  3. 請求項1又は2記載のマイクロリレーを用いたマトリクスリレーであって、多数個のマイクロリレーが縦横に並べて設けられたウエハから縦又は横の少なくとも何れか一方向に複数個のマイクロリレーが並ぶように切り取られてなることを特徴とするマトリクスリレー。
  4. マイクロリレーは、ベース基板の厚み方向の他表面側における両端部に固定接点に接続された一対の接点端子が設けられるとともに接地用の導電パターンに接続された接地用端子が設けられてなり、各接点端子と接地用端子との間のピッチを縦方向又は横方向に隣り合う複数のマイクロリレーの接点端子同士のピッチと略同一としたことを特徴とする請求項3記載のマトリクスリレー。
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