JP4059203B2 - マイクロリレー - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一部の構成要素が半導体微細加工技術を用いて形成されるマイクロリレーに関するものである。
従来から、小型のリレーとして、構成要素のうちの少なくとも一部を半導体微細加工技術により形成するマイクロリレーが提案されている。マイクロリレーでは、接点装置を開閉させる駆動力に、クーロン力を用いる静電駆動型のもののほか、電磁石装置を備え磁力を用いる電磁駆動型のものが知られている。電磁駆動型のマイクロリレーは、静電駆動型に比較すると同体積で大きな駆動力が得られる特長がある(たとえば、特許文献1参照)。
上述したように、電磁駆動型のマイクロリレーは、静電駆動型のマイクロリレーに比較すると、同体積で大きな駆動力が得られるものであるから、大きな接点圧を得ることができ耐衝撃性を比較的高くすることができる。また、アマチュアのストロークを大きくとることができるから、接点装置の開極時において可動接点と固定接点との距離を大きくすることができ、開極時における信号漏洩を低減して高周波特性を比較的高くすることができる。
しかしながら、上述した特許文献1に記載のマイクロリレーは、電磁石装置との間で磁力を作用させる接極子板と可動接点とをともにアマチュアの可動片に設けているものであるから、可動接点の固定接点に対する接触圧を調節する要素がないという問題を有している。これに対して、本件出願人は、アマチュアに対して接圧ばねを介して可動接点を保持したマイクロリレーを先の出願(特願2003−284187号)において提案した。
特開平5−114347号公報
ところで、上述したマイクロリレーでは、接圧ばねを設けているとはいうものの接圧ばねの形状がJ字状ないしコ字状であって、接圧ばねの設計条件の自由度が少ないものである。また、上述したマイクロリレーでは接圧ばねをシリコン基板のような半導体基板により形成しているから、微細加工が可能であって小型化が可能である反面、小型化すると応力の集中によって破損しやすくなるという問題がある。したがって、小型化しても応力が集中せず耐久性に優れたマイクロリレーが要求されている。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、接圧ばねの設計条件の自由度を高めて所望の接点圧が得られるようにし、しかも小型化しても応力が集中することなく耐久性に優れたマイクロリレーを提供することにある。
本発明は、コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、フレームと連続一体に形成される半導体材料からなる矩形板状の可動基板と、可動基板の厚み方向の少なくとも一面に積層され電磁石装置との間に磁力を作用させる磁性体材料からなる接極子板とを備え、可動接点は接圧ばねを介して可動基板に連続一体に連結された可動接点基台に設けられ、接圧ばねの中間部には接圧ばねを延長する蛇行部が形成され、可動基板の幅方向の各側面とフレームとの間には前記支点を通る可動基板の幅方向の直線を挟んでそれぞれフレームと可動基板とを一体に連結する各一対の支持ばねが配置され、支持ばねは可動基板と同面内で可動基板の幅方向に往復する蛇行状に形成されて成ることを特徴とする。
この構成によれば、フレームと可動基板と接圧ばねと可動接点基台とを半導体基板により形成することができるから、アマチュアブロックを半導体微細加工技術により精度よく作製することができ、また、接圧ばねを設けているから、可動接点と固定接点との接触圧を確保することができる。さらに、接圧ばねの中間部に接圧ばねを延長する蛇行部を設けているから、可動接点と固定接点との接触圧を蛇行部を設けない場合と同じなるように設計した場合に、接圧ばねの各部位の変形量を小さくすることができるから、接圧ばねの延長方向の各部位に作用する応力が軽減される。言い換えると、接圧ばねの延長方向に直交する断面積を大きくすることが可能であって、接圧ばねが破損しにくくなり耐久性が向上する。また、蛇行部を設けていない場合と接圧ばねの延長方向に直交する断面積を同じにする場合には、接圧ばねのばね定数を小さくすることができる。しかも、可動基板の幅方向の各側面とフレームとの間には支点を通る可動基板の幅方向の直線を挟んでそれぞれフレームと可動基板とを一体に連結する各一対の支持ばねが配置され、支持ばねは可動基板と同面内で可動基板の幅方向に往復する蛇行状に形成された構成を採用していることにより、可動基板を4本の支持ばねでフレームに連結し、かつ支持ばねを蛇行状に形成して支持ばねの長さ寸法を確保しているから、アマチュアがシーソ動作する際に支持ばねに生じる応力を分散させることができ、支持ばねの破損を防止することができる。
本発明の構成によれば、接圧ばねの中間部に接圧ばねを延長する蛇行部を設けているから、可動接点と固定接点との接触圧を蛇行部を設けない場合と同じなるように設計した場合に、接圧ばねの各部位の変形量を小さくすることができるから、接圧ばねの延長方向の各部位に作用する応力が軽減される。すなわち、接圧ばねの延長方向に直交する断面積を大きくすることが可能であって、接圧ばねが破損しにくくなり耐久性が向上するという利点がある。一方、蛇行部を設けていない場合と接圧ばねの延長方向に直交する断面積を同じにする場合には、接圧ばねのばね定数を小さくすることができるという利点がある。このように、接圧ばねに蛇行部を設けたことにより、接圧ばねのばね定数と強度との設計条件の自由度が高くなり、所望の接点圧を確保し、かつ耐久性に優れたマイクロリレーを提供することが可能になる。しかも、可動基板を4本の支持ばねでフレームに連結するとともに、支持ばねを蛇行状に形成して支持ばねの長さ寸法を確保しているから、アマチュアがシーソ動作する際に支持ばねに生じる応力が分散され、支持ばねの破損防止の効果が高くなる。
本実施形態のマイクロリレーは、図1に示すように、直方体状のケースAを有し、上方に開放されたコ字状のヨーク20に2個のコイル22を巻装した電磁石装置2と、電磁石装置2との間で作用する磁力によりシーソ動作する矩形板状のアマチュア30を備えたアマチュアブロック3と、ケースAの定位置に設けた固定接点14とアマチュア30の端部に設けた可動接点39とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを備える。
ケースAは、矩形板状のベース基板1と、アマチュアブロック3の一部であってアマチュア30の全周を囲む矩形枠状のフレーム31と、フレーム31を介してベース基板1に積層されベース基板1との間にアマチュア30がシーソ動作する空間を形成するカバー4とにより形成される。すなわち、フレーム31はケースAに固定される。また、カバー4はアマチュア30がシーソ動作する空間を確保するために、ベース基板1との対向面の略全面に、図7のような動作用凹所4aを形成してある。ベース基板1およびカバー4はパイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスを用いて形成され、アマチュアブロック3は単結晶シリコンからなる半導体基板を用いて形成される。したがって、ベース基板1とフレーム31とカバー4とは互いの対向面にそれぞれ接合用金属薄膜15,38a,38b,42(図1、図5、図7参照)が形成され、接合用金属薄膜15,38a,38b,42を接合させることによって互いに固着される。接合用金属薄膜15,38a,38b,42については後述する。ベース基板1とフレーム31とカバー4とは外周形状が略同寸法の矩形状に形成されており、互いに接合することによって直方体状になる。
ベース基板1は、図3に示すように、平面視が十字状でありベース基板1の厚み方向に貫通する収納孔16を中央部に有し、円形に開口しベース基板1の厚み方向に貫通するスルーホール10を四隅にそれぞれ有している。また、ベース基板1の厚み方向の両面においてスルーホール10の開口周部にはそれぞれ円形のランド12(図2、図3参照)が形成される。1個のスルーホール10についてベース基板1の厚み方向の両面に形成される2個のランド12は、スルーホール10の内周面に被着した導電層を介して電気的に接続される。ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向しない面では、各ランド12にそれぞれバンプ13が固着され、スルーホール10の開口面がバンプ13により閉塞される。ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向する一面の長手方向の両端部では、ベース基板1の幅方向に並ぶ各一対のスルーホール10の間の部位に、ベース基板1の長手方向に延長された各一対の固定接点14が形成される。各ランド12は各固定接点14の長手方向の一端部と導電パターン18を介して接続され、各バンプ13が各固定接点14にそれぞれ一対一に接続される。また、ベース基板1のこの一面ではスルーホール10の開口面がそれぞれランド12を覆うシリコン薄板の蓋板19により閉塞される。つまり、スルーホール10の各開口面は、バンプ13と蓋板19とにより閉塞される。ここに、スルーホール10の内周面に被着した導電層と、ランド12、固定接点14、導電パターン18とを形成する導電性材料は、たとえば、Cu、Cr、Ti、Pt、Co、Ni、Au、もしくはこれらの合金から選択される。バンプ13を形成する導電性材料は、たとえば、Au、Ag、Cu、半田から選択される。
なお、スルーホール10と収納孔16とは、たとえば、サンドブラスト法、エッチング法から選択した方法により形成し、上述の導電層は、たとえば、めっき法、蒸着法、スパッタ法から選択した方法により形成する。
ところで、ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向する一面にはシリコン薄板からなり収納孔16を閉塞する蓋板17が固着されている。収納孔16の内周面と蓋板17とにより囲まれる空間は電磁石装置2を収納する収納室になり、収納室に電磁石装置2を収納した後に収納室にポッティングなどによって樹脂を充填することにより、電磁石装置2の保護と固定とがなされる。収納孔16に充填する樹脂には、硬化後にも弾性を持つシリコン樹脂などを用いるのが望ましい。収納孔16の内周面は、蓋板17により閉塞される一方の開口面から他方の開口面に向かって開口面積を拡げるテーパ状に形成されており、蓋板17で閉塞される一方の開口面の開口面積を比較的小さくしながらも、他方の開口面からの電磁石装置2の挿入作業が容易になるようにしてある。つまり、前記一方の開口面において収納孔16の周囲にはランド12のほか固定接点14や導電パターン18を形成する必要があるから、収納孔16の開口面積が小さいほうが固定接点14や導電パターン18の配置に余裕ができ、結果的に小型化につながる。
なお、蓋板17,19には、シリコン基板をエッチングまたは研磨により薄厚化することにより形成したシリコン薄板を用い、厚み寸法はたとえば20μmに設定される。なお、蓋板17の厚み寸法は20μmに限らず、5μm〜50μm程度の範囲内で適宜に設定される。また、蓋板17,19として、シリコン薄板に代えてガラス基板をエッチングや研磨などで薄厚化することにより形成したガラス薄板を用いてもよい。
電磁石装置2は、図4に示すように、2個のコイル22(図1参照)が巻装される矩形板状のコイル巻片20aの長手方向の両端部にそれぞれ脚片20bを延設したコ字状のヨーク20を備える。コイル巻片20aおよび脚片20bは断面矩形状に形成される。各コイル22は、コイル巻片20aの長手方向の各端部にコイルボビンを用いずに直に巻装される。また、コイル巻片20aの長手方向の中央部であって両コイル22の間には直方体状の永久磁石21が配置される。各コイル22はそれぞれ、永久磁石21とヨーク20の脚片20bとによってコイル巻片20aの長手方向への移動が規制される。
永久磁石21は図4の上下方向に着磁されており、永久磁石21の下側の磁極はコイル巻片20aに磁気結合される。永久磁石21の上端面は脚片20bの上端面と高さ位置が等しく、蓋板17に脚片20bの先端面(図4の上端面)を当接させるように電磁石装置2を収納室(収納孔16)に収納すると、永久磁石21の一端面(図4の上端面)も蓋板17に当接する。
コイル巻片20aを介して永久磁石21の反対側にはプリント基板からなる接続基板23が配置され、接続基板23はコイル巻片20aに固着される。接続基板23は矩形板状であり、接続基板23の長手方向はコイル巻片20aの長手方向に直交する。接続基板23は、図2に示すように、絶縁基板23aの一面における長手方向の両端部にそれぞれ独立した導体パターン23bが形成されたものであり、各導体パターン23bのうちの円形部分に外部回路が接続され、矩形部分にコイル22の末端が接続される。外部回路を接続する部位には、Au、Ag、Cu、半田から選択した材料からなるバンプ24が固着される。
上述した2個のコイル22は接続基板23に設けた導体パターン23bのうちの矩形部分に接続され直列または並列に接続される。言い換えると、両コイル22の一方に通電すれば他方にも通電されるのであって、両コイル22はヨーク20の両脚片20bの先端面が互いに異極に励磁されるように接続されている。したがって、永久磁石21で生じている磁束に対して、一方のコイル22で生じる磁束は同向きになり、他方のコイル22で生じる磁束は逆向きになるから、一方の脚片20bの先端面の周囲では磁束密度が大きくなり、他方の脚片20bの先端面の周囲では磁束密度が小さくなる。どちらの脚片20bにおいて磁束密度を大きくするかは、コイル22に流す電流の向きにより選択される。
上述の例では接続基板23の導体パターン23bにバンプ24を固着しているが、バンプ24に代えてボンディングワイヤを接続するための電極パッドを設けてもよい。なお、ヨーク20は、電磁軟鉄のような軟磁性材料の板材を曲げ加工するか、軟磁性材料を鋳造加工するか、プレス加工することにより形成される。
アマチュアブロック3は、単結晶シリコンのシリコン基板からなる半導体基板を半導体微細加工技術で加工することによって形成されるものであり、図5および図6に示すように、矩形枠状のフレーム31の内側に矩形板状のアマチュア30を配置してある。アマチュア30は、図5、図6、図8に示すように、半導体基板から形成された可動基板30aと、可動基板30aの厚み方向のうちベース基板1に設けた蓋板17と対向する一面に積層され電磁石装置2との間で磁力が生じる磁性体材料からなる接極子板30bとで形成される。接極子板30bの材料は、Fe、Co、Ni、その合金、または、これらの材料に微量のSi、Mo、Vなどを添加した材料であって、たとえば軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ、42アロイ、パーメンジュールなどから選択される。また、接極子板30bは機械加工のほか、エッチング加工やメッキにより形成することができる。フレーム31と可動基板30aとは4本の支持ばね32により一体に連結される。支持ばね32については後述する。
可動基板30aの長手方向に沿った各側縁の両端部および各側縁の中央部には、それぞれ突片33,36が突設される。各突片33において蓋板17との対向面には先細りになった四角錐台状のストッパ突起33aが突設され、各突片36において蓋板17との対向面には先細りになった四角錐台状の支点突起36bが突設される。支点突起36bの先端はつねに蓋板17に当接し、アマチュア30がシーソ動作する際の支点を規定する機能を有する。また、ストッパ突起33aの先端はアマチュア30がシーソ動作したときにベース基板1またはベース基板1に固着した部材に先端が当接することによってアマチュア30の移動範囲を規制する機能を有する。なお、ストッパ突起33aおよび支点突起36bは四角錐台状にかぎらず四角柱状でもよい。
各支持ばね32は可動基板30aと略同面内で可動基板30aの幅方向に往復する蛇行状に形成してあり、一端部が可動基板30aに連続し他端部がフレーム31に連続する。すなわち、可動基板30aの長手方向に沿った各側縁において突片36の両側にそれぞれ支持ばね32の一端が連続し、支持ばね32の前記一端に対して可動基板30aの幅方向に離間した部位でフレーム31に支持ばね32の他端が連続する。支持ばね32は、アマチュア30が上述した支点の回りでシーソ動作すると復帰力を生じさせる。また、支持ばね32を蛇行状に形成することにより長さ寸法を確保しているから、アマチュア30がシーソ動作する際に支持ばね32に生じる応力を分散させることができ、支持ばね32の破損を防止することができる。
上述したように、ベース基板1にフレーム31が接合され、かつ支点突起36bの先端が蓋板17に当接した状態でアマチュア30がシーソ動作するのであるから、当然ながら可動基板30aはフレーム31よりも薄肉であり、アマチュア30の厚み寸法は、アマチュアブロック3とベース基板1とを固着した状態において、アマチュア30に設けた接極子板30bと蓋板17との間にアマチュア30のシーソ動作が可能となる程度のギャップが形成されるように設定されている。
ところで、フレーム31の内周面であって可動基板30aの各側縁に突設された突片36の先端縁に対向する部位には、フレーム31から連続一体に突片37が突設されている。すなわち、可動基板30aに突設した突片36とフレーム31に突設した突片37とは互いの先端面同士が対向する。可動基板30a側の各突片36の先端縁には平面視で先端縁から凹没する移動規制突部36aが形成され、フレーム31側の各突片37の先端縁には平面視で先端縁から凹没して移動規制突部36aが入る移動規制凹部37aが形成される。したがって、移動規制突部36aが移動規制凹部37aにより位置規制され、フレーム31の厚み方向に直交する面内におけるアマチュア30の移動が規制される。なお、移動規制凹部37aと移動規制突部36aとの間にはあそびがあり、アマチュア30のシーソ動作が移動規制突部36aおよび移動規制凹部37aによって妨げられることはない。
アマチュアブロック3には、アマチュア30の長手方向における各端縁とフレーム31との間にそれぞれ可動接点基台34が設けられる。各可動接点基台34におけるベース基板1との対向面(図1における下面)はアマチュア30の下面よりも下方に突出し、各可動接点基台34の下面には、それぞれ導電性材料からなる可動接点39が固着される。可動接点基台34の厚み寸法(上下寸法)と可動接点39の厚み寸法との合計寸法は、接点装置の開極時に可動接点39と固定接点14との間の距離が所望の絶縁距離を保つように設定される。
各可動接点基台34はそれぞれ2本の接圧ばね35を介して可動基板30aに連結されている。すなわち、1つの可動接点基台34の各側縁にそれぞれ接圧ばね35の一端部が一体に連続し、1つの可動接点基台34に連続する各接圧ばね35の他端部は可動基板30aの長手方向の端部における各側縁にそれぞれ一体に連続する。上述したように、可動基板30aの四隅には突片33が突設されているから、接圧ばね35は突片33を迂回する形状に形成される。接圧ばね35の中間部には接圧ばね35を延長する蛇行部35aが形成されている。図示例では、蛇行部35aはアマチュア30の幅方向において各可動基台34の両側に位置しており、アマチュア30の長手方向に往復する形状に形成されている。すなわち、アマチュア30の長手方向において、突片33とフレーム31との間に形成される隙間内に蛇行部35aが位置している。接圧ばね35を延長する蛇行部35aを設けているから、アマチュア30に対する可動接点基板34の変位量が蛇行部35aを設けない場合と等しいとすれば、接圧ばね35の各部位において生じる応力が軽減される(接圧ばね35の各部位での変形量が小さくなる)。言い換えると、接圧ばね35の延長方向に直交する断面積が等しいとすれば、蛇行部35aを設けない場合よりも接圧ばね35のばね定数を小さくすることができ、ばね定数が等しいとすれば、蛇行部35aを設けない場合よりも接圧ばね35の延長方向に直交する断面積を大きくして接圧ばね35の強度を高めることができる。
上述の説明から明らかなように、アマチュアブロック3を構成する要素のうち、フレーム31、可動基板30a、支持ばね32、可動接点基台34、接圧ばね部35は、半導体基板から半導体微細加工技術によって形成される。半導体基板としては、厚み寸法が50μm〜300μm程度の厚み寸法、望ましくは200μm程度の厚み寸法のシリコン基板を用いる。
アマチュアブロック3のフレーム31は、ベース基板1およびカバー4と接続する必要があるから、アマチュアブロック3のフレーム31において、ベース基板1との対向面の周部には全周に亘って接合用金属薄膜38bが形成され、カバー4との対向面の周部には全周に亘って接合用金属薄膜38aが形成される。また、ベース基板1におけるアマチュアブロック3との対向面の周部には接合用金属薄膜38bに接合される接合用金属薄膜15が全周に亘って形成され、カバー4におけるアマチュアブロック3との対向面の周部には接合用金属薄膜38aに接合される接合用金属薄膜42が全周に亘って形成される。したがって、接合用金属薄膜38bと接合用金属薄膜15とを接合するとともに、接合用金属薄膜38aと接合用金属薄膜42とを接合することによって、ベース基板1とアマチュアブロック3とカバー4とを圧接または陽極接合により気密的に接合することができ、しかも収納孔16およびスルーホール10を蓋板17,19で閉塞しているから、ベース基板1とカバー4とフレーム31とにより囲まれアマチュア30および接点装置(固定接点14と可動接点39)が収納される空間を気密的に封止することができる。なお、接合用金属薄膜15,38a,38b,42の材料は、Au、Al−Si、Al−Cuから選択される。
次に、上述したマイクロリレーの動作を説明する。本実施形態のマイクロリレーは、2個のコイル22を備えているが、両コイル22は直列または並列に接続されているから1個のコイルを設けている場合と等価である。図8に示すように、アマチュア30に設けた接極子板30bは、長手方向の中央部において永久磁石21の一方の磁極に蓋板17を介して対向し、長手方向の両端部においてヨーク20の各脚片20bの先端面に蓋板17を介して対向している。コイル22に通電すると、コイル22により生じた磁束は、ヨーク20の一方の脚片20bでは永久磁石21により生じている磁束と同じ向きになり、他方の脚片20bでは永久磁石21により生じている磁束と逆向きになるから、前記一方の脚片20bの先端面と接極子板30bとの間に吸引力が作用し、接極子板30bの長手方向の端部が前記一方の脚片20bの先端面に吸引される。つまり、両支点突起36bの先端間を結ぶ直線付近を支点としてアマチュア30が傾く。このとき、アマチュア30の長手方向の各端部に対応する部位に設けた可動接点基台34のうちヨーク20の脚片20bからの吸引力を受けた一端部側の可動接点基台34がベース基板1に近付くから、この可動接点基台34に設けた可動接点39が対向する一対の固定接点14に接触し、両固定接点14間を可動接点39で短絡する。
可動接点39が固定接点14に接触した時点ではストッパ突起33aの先端はベース基板1(またはベース基板1に固着した蓋板19)には当接せず、アマチュア30がさらに傾くことによって接圧ばね35が撓み、可動接点39と固定接点14との間にオーバトラベル量(可動接点39が固定接点14に接触した後のアマチュア30の移動量)に応じた接点圧が生じる。その後、ストッパ突起33aの先端がベース基板1または蓋板19に当接してアマチュア30の移動が規制される。この状態でコイル22への通電を停止しても、永久磁石21によって接極子板30bは脚片20bに吸引された状態に保たれ、可動接点39が固定接点14に接触した状態が維持される。
アマチュア30の長手方向の一方の可動接点39を対応する固定接点14から開極させるには、コイル22に対して上述した向きとは逆向きの電流を通電する。コイル22に通電する電流の向きが逆になれば、コイル22により生じた磁束は、ヨーク20の他方の脚片20bで永久磁石21により生じている磁束を同じ向きになるから、他方の脚片20bに接極子板30bが吸引され、アマチュア30の長手方向の他端部に対応する可動接点基台34に設けた可動接点39が対向する一対の固定接点14に接触する。この場合も、接圧ばね35により接点圧が生じ、ストッパ突起33aによりアマチュア30の移動が規制される。また、本実施形態は双安定に動作するものであって、この位置でも永久磁石21の磁力により接極子板30bが他方の脚片20bに吸引された状態に保たれ、可動接点39が固定接点14に接触した状態が維持される。
上述したマイクロリレーをプリント基板のような実装基板に実装する際には、ケースA(ベース基板1)の外側面に露出している四隅の4個のバンプ13と中央部の2個のバンプ24とをそれぞれ実装基板に形成した導体パターンに接続すればよい。あるいはまた、実装基板にカバー4の先端面を当接させた形でケースAを実装基板に固定し、ケースAから露出しているバンプ13,24を実装基板に対してワイヤボンディングにより接続することも可能である。
なお、本実施形態では、ベース基板1およびカバー4をそれぞれガラス基板の加工により形成しているが、ベース基板1とカバー4との一方あるいは両方をシリコン基板の加工により形成してもよい。ただし、ベース基板1およびカバー4をそれぞれガラス基板で形成し、アマチュアブロック3に用いる半導体基板をシリコン基板とする場合には、アマチュアブロック3とベース基板1およびカバー4とを陽極接合によって気密的に接合することが可能であるから、接合用金属薄膜15,38a,38b,42を省略することが可能である。上述したマイクロリレーは、アマチュアブロック3を多数形成したウェハと、ベース基板1を多数形成したウェハと、カバー4を多数形成したウェハとの接合後に、ダイシング工程などによって個々のマイクロリレーに分割して製造することが可能である。
上述した構成例では、可動接点基板34の両側方においてアマチュア30の長手方向に往復する形状の蛇行部35aを設けているが、図9(a)のように、可動接点基板34の側方だけではなくアマチュア30の側方において突片33,36の間の部位にも蛇行部35bを付加することが可能である。また、可動接点基板34の側方に蛇行部35aを設けずにアマチュア30の側方にのみ蛇行部35bを設けるようにしてもよい。さらにまた、上述した例では、接圧ばね35の一端部をアマチュア30の側縁に連続させているが、図9(b)のように、アマチュア30の長手方向における突片33の先端縁に接圧ばね35aの一端を連続させてもよい。この構成を採用すると、フレーム31と両突片33,36とに囲まれる空間の全体を支持ばね32の配置に利用することができるから、支持ばね32を延長することが可能になる。蛇行部35a,35bには、上述した形状のほか、図10に示すような各種形状を採用することができる。上述のように、蛇行部35a,35bの配置や形状を適宜に選択することができるから、所望の接点圧を設定することが可能になる。
本発明の実施形態を示す分解斜視図である。 同上の斜視図である。 同上に用いるベース基板および蓋板を示す分解斜視図である。 同上に用いるヨークと永久磁石と蓋板との関係を示す側面図である。 同上に用いるアマチュアブロックを示し、(a)は平面図、(b)は下面図である。 同上に用いるアマチュアブロックを示す分解斜視図である。 同上に用いるカバーを示す斜視図である。 同上の断面図である。 同上に用いる蛇行部の配置例を示す要部平面図である。 同上に用いる蛇行部の各種形状を示す要部平面図である。
符号の説明
2 電磁石装置
3 アマチュアブロック
14 固定接点
20 ヨーク
22 コイル
30 アマチュア
30a 可動基板
30b 接極子板
31 フレーム
34 可動接点基台
35 接圧ばね
35a,35b 蛇行部
36b 支点突起
39 可動接点
A ケース

Claims (1)

  1. コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、フレームと連続一体に形成される半導体材料からなる矩形板状の可動基板と、可動基板の厚み方向の少なくとも一面に積層され電磁石装置との間に磁力を作用させる磁性体材料からなる接極子板とを備え、可動接点は接圧ばねを介して可動基板に連続一体に連結された可動接点基台に設けられ、接圧ばねの中間部には接圧ばねを延長する蛇行部が形成され、可動基板の幅方向の各側面とフレームとの間には前記支点を通る可動基板の幅方向の直線を挟んでそれぞれフレームと可動基板とを一体に連結する各一対の支持ばねが配置され、支持ばねは可動基板と同面内で可動基板の幅方向に往復する蛇行状に形成されて成ることを特徴とするマイクロリレー。
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