JP2005216558A - マイクロリレー - Google Patents

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英樹 榎本
Takeshi Hashimoto
健 橋本
Tsutomu Shimomura
勉 下村
Shinichi Kishimoto
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Abstract

【課題】耐衝撃性および耐振動性を高めたマイクロリレーを提供する。
【解決手段】アマチュア30は、電磁石装置2との間に作用する磁力によりシーソ動作することで可動接点を固定接点14に離接させる。アマチュア30は、ケースAに固定されたフレーム31と連続一体に形成される半導体材料からなる可動基板30aと、可動基板30aの厚み方向の少なくとも一面に積層され電磁石装置2との間に磁力を作用させる磁性体材料からなる接極子板30bとを備える。可動基板30aには接極子板30bに重複する部位において円形に開口した透孔からなる背抜部30cを適宜箇所に備える。アマチュア30cは背抜部30cを設けない場合に比較して軽量化され、衝撃力や振動力を受けたときにアマチュア30に作用する力を軽減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも一部の構成要素が半導体微細加工技術を用いて形成されるマイクロリレーに関するものである。
従来から、小型のリレーとして、構成要素のうちの少なくとも一部を半導体微細加工技術により形成するマイクロリレーが提案されている。マイクロリレーでは、接点装置を開閉させる駆動力に、クーロン力を用いる静電駆動型のもののほか、電磁石装置を備え磁力を用いる電磁駆動型のものが知られている。電磁駆動型のマイクロリレーは、静電駆動型に比較すると同体積で大きな駆動力が得られる特長がある(たとえば、特許文献1参照)。
上述したように、電磁駆動型のマイクロリレーは、静電駆動型のマイクロリレーに比較すると、同体積で大きな駆動力が得られるものであるから、大きな接点圧を得ることができ耐衝撃性を比較的高くすることができる。また、アマチュアのストロークを大きくとることができるから、接点装置の開極時において可動接点と固定接点との距離を大きくすることができ、開極時における信号漏洩を低減して高周波特性を比較的高くすることができる。
特開平5−114347号公報
ところで、上述した電磁駆動型のマイクロリレーでは、比較的大きな駆動力が得られるとはいうものの、半導体微細加工技術を用いて製造する程度のきわめて小型のものであるから、衝撃力や振動力に対してアマチュアが変位しやすく、さらなる耐衝撃性および耐振動性の向上が要望されている。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、耐衝撃性および耐振動性を高めたマイクロリレーを提供することにある。
請求項1の発明は、コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、フレームと連続一体に形成される半導体材料からなる可動基板と、可動基板の厚み方向の少なくとも一面に積層され電磁石装置との間に磁力を作用させる磁性体材料からなる接極子板とを備え、可動基板において接極子板と重複する部位の一部は除去されて背抜部を形成していることを特徴とする。
この構成によれば、可動基板に背抜部を形成することにより背抜部を形成しない場合よりもアマチュアを軽量化することができるから、衝撃力や振動力が作用したときにアマチュアに作用する力を低減することができ、結果的に耐衝撃性および耐振動性が向上する。
請求項2の発明は、コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、厚み方向の一面に突設され先端がケースの定位置に当接することによりシーソ動作の支点となる支点突起を備え、接点装置は、アマチュアの厚み方向の他面側でケースの定位置に設けた固定接点と、固定接点に離接するようにアマチュアの厚み方向の他面側に設けた可動接点とからなることを特徴とする。
この構成によれば、アマチュアにおいて支点突起を突設している面の反対面側に接点装置を配置しているから、支点突起の突出量とは無関係に可動接点と固定接点との距離を決めることができ、結果的に可動接点から固定接点までの距離を調節するための構造が不要になり、電磁石装置とアマチュアとの間に作用する磁力でアマチュアとともに移動する部材を軽量化することができ、アマチュアを軽量化した場合と同様に、衝撃力や振動力が作用したときにアマチュアに作用する力を低減することができ、結果的に耐衝撃性および耐振動性が向上する。
本発明の構成によれば、アマチュアがシーソ動作を行う際に移動する部材を軽量化しているから、衝撃力や振動力が作用したときにアマチュアに作用する力を低減することができ、耐衝撃性および耐振動性を向上させることができるという利点を有する。
(実施形態1)
本実施形態のマイクロリレーは、図1に示すように、直方体状のケースAを有し、上方に開放されたコ字状のヨーク20に2個のコイル22を巻装した電磁石装置2と、電磁石装置2との間で作用する磁力によりシーソ動作する矩形板状のアマチュア30を備えたアマチュアブロック3と、ケースAの定位置に設けた固定接点14とアマチュア30の端部に設けた可動接点39とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを備える。
ケースAは、矩形板状のベース基板1と、アマチュアブロック3の一部であってアマチュア30の全周を囲む矩形枠状のフレーム31と、フレーム31を介してベース基板1に積層されベース基板1との間にアマチュア30がシーソ動作する空間を形成するカバー4とにより形成される。すなわち、フレーム31はケースAに固定される。また、カバー4はアマチュア30がシーソ動作する空間を確保するために、ベース基板1との対向面の略全面に、図7のような動作用凹所4aを形成してある。ベース基板1およびカバー4はパイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスを用いて形成され、アマチュアブロック3はシリコン基板である半導体基板を用いて形成される。したがって、ベース基板1とフレーム31とカバー4とは互いの対向面にそれぞれ接合用金属薄膜15,38a,38b,42(図1、図5、図7参照)が形成され、接合用金属薄膜15,38a,38b,42を接合させることによって互いに固着される。接合用金属薄膜15,38a,38b,42については後述する。ベース基板1とフレーム31とカバー4とは外周形状が略同寸法の矩形状に形成されており、互いに接合することによって直方体状になる。
ベース基板1は、図3に示すように、平面視が十字状でありベース基板1の厚み方向に貫通する収納孔16を中央部に有し、円形に開口しベース基板1の厚み方向に貫通するスルーホール10を四隅にそれぞれ有している。また、ベース基板1の厚み方向の両面においてスルーホール10の開口周部にはそれぞれ円形のランド12(図2、図3参照)が形成される。1個のスルーホール10についてベース基板1の厚み方向の両面に形成される2個のランド12は、スルーホール10の内周面に被着した導電層を介して電気的に接続される。ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向しない面では、各ランド12にそれぞれバンプ13が固着され、スルーホール10の開口面がバンプ13により閉塞される。ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向する一面の長手方向の両端部では、ベース基板1の幅方向に並ぶ各一対のスルーホール10の間の部位に、ベース基板1の長手方向に延長された各一対の固定接点14が形成される。各ランド12は各固定接点14の長手方向の一端部と導電パターン18を介して接続され、各バンプ13が各固定接点14にそれぞれ一対一に接続される。また、ベース基板1のこの一面ではスルーホール10の開口面がそれぞれランド12を覆うシリコン薄板の蓋板19により閉塞される。つまり、スルーホール10の各開口面は、バンプ13と蓋板19とにより閉塞される。ここに、スルーホール10の内周面に被着した導電層と、ランド12、固定接点14、導電パターン18とを形成する導電性材料は、たとえば、Cu、Cr、Ti、Pt、Co、Ni、Au、もしくはこれらの合金から選択される。バンプ13を形成する導電性材料は、たとえば、Au、Ag、Cu、半田から選択される。
なお、スルーホール10と収納孔16とは、たとえば、サンドブラスト法、エッチング法から選択した方法により形成し、上述の導電層は、たとえば、めっき法、蒸着法、スパッタ法から選択した方法により形成する。
ところで、ベース基板1の厚み方向においてカバー4に対向する一面にはシリコン薄板からなり収納孔16を閉塞する蓋板17が固着されている。収納孔16の内周面と蓋板17とにより囲まれる空間は電磁石装置2を収納する収納室になり、収納室に電磁石装置2を収納した後に収納室にポッティングなどによって樹脂5(図8参照)を充填することにより、電磁石装置2の保護と固定とがなされる。収納孔16に充填する樹脂5には、硬化後にも弾性を持つシリコン樹脂などを用いるのが望ましい。収納孔16の内周面は、蓋板17により閉塞される一方の開口面から他方の開口面に向かって開口面積を拡げるテーパ状に形成されており、蓋板17で閉塞される一方の開口面の開口面積を比較的小さくしながらも、他方の開口面からの電磁石装置2の挿入作業が容易になるようにしてある。つまり、前記一方の開口面において収納孔16の周囲にはランド12のほか固定接点14や導電パターン18を形成する必要があるから、収納孔16の開口面積が小さいほうが固定接点14や導電パターン18の配置に余裕ができ、結果的に小型化につながる。
なお、蓋板17,19には、シリコン基板をエッチングまたは研磨により薄厚化することにより形成したシリコン薄板を用い、厚み寸法はたとえば20μmに設定される。なお、蓋板17の厚み寸法は20μmに限らず、5μm〜50μm程度の範囲内で適宜に設定される。また、蓋板17,19として、シリコン薄板に代えてガラス基板をエッチングや研磨などで薄厚化することにより形成したガラス薄板を用いてもよい。
電磁石装置2は、図4に示すように、2個のコイル22(図1参照)が巻装される矩形板状のコイル巻片20aの長手方向の両端部にそれぞれ脚片20bを延設したコ字状のヨーク20を備える。コイル巻片20aおよび脚片20bは断面矩形状に形成される。各コイル22は、コイル巻片20aの長手方向の各端部にコイルボビンを用いずに直に巻装される。また、コイル巻片20aの長手方向の中央部であって両コイル22の間には直方体状の永久磁石21が配置される。各コイル22はそれぞれ、永久磁石21とヨーク20の脚片20bとによってコイル巻片20aの長手方向への移動が規制される。
永久磁石21は図4の上下方向に着磁されており、永久磁石21の下側の磁極はコイル巻片20aに磁気結合される。永久磁石21の上端面は脚片20bの上端面と高さ位置が等しく、蓋板17に脚片20bの先端面(図4の上端面)を当接させるように電磁石装置2を収納室(収納孔16)に収納すると、永久磁石21の一端面(図4の上端面)も蓋板17に当接する。
コイル巻片20aを介して永久磁石21の反対側にはプリント基板からなる接続基板23が配置され、接続基板23はコイル巻片20aに固着される。接続基板23は矩形板状であり、接続基板23の長手方向はコイル巻片20aの長手方向に直交する。接続基板23は、図2に示すように、絶縁基板23aの一面における長手方向の両端部にそれぞれ独立した導体パターン23bが形成されたものであり、各導体パターン23bのうちの円形部分に外部回路が接続され、矩形部分にコイル22の末端が接続される。外部回路を接続する部位には、Au、Ag、Cu、半田から選択した材料からなるバンプ24が固着される。
上述した2個のコイル22は接続基板23に設けた導体パターン23bのうちの矩形部分に接続され直列または並列に接続される。言い換えると、両コイル22の一方に通電すれば他方にも通電されるのであって、両コイル22はヨーク20の両脚片20bの先端面が互いに異極に励磁されるように接続されている。したがって、永久磁石21で生じている磁束に対して、一方のコイル22で生じる磁束は同向きになり、他方のコイル22で生じる磁束は逆向きになるから、一方の脚片20bの先端面の周囲では磁束密度が大きくなり、他方の脚片20bの先端面の周囲では磁束密度が小さくなる。どちらの脚片20bにおいて磁束密度を大きくするかは、コイル22に流す電流の向きにより選択される。
上述の例では接続基板23の導体パターン23bにバンプ24を固着しているが、バンプ24に代えてボンディングワイヤを接続するための電極パッドを設けてもよい。なお、ヨーク20は、電磁軟鉄のような軟磁性材料の板材を曲げ加工するか、軟磁性材料を鋳造加工するか、プレス加工することにより形成される。
アマチュアブロック3は、シリコン基板である半導体基板を半導体微細加工技術で加工することによって形成されるものであり、図5および図6に示すように、矩形枠状のフレーム31の内側に矩形板状のアマチュア30を配置してある。アマチュア30は、半導体基板から形成された可動基板30aと、可動基板30aの厚み方向のうちベース基板1に設けた蓋板17と対向する一面に積層され電磁石装置2との間で磁力が生じる磁性体材料からなる接極子板30bとで形成される。接極子板30bの材料は、Fe、Co、Ni、その合金、または、これらの材料に微量のSi、Mo、Vなどを添加した材料であって、たとえば軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ、42アロイ、パーメンジュールなどから選択される。本実施形態では、図1、図5に示すように、可動基板30aの適所に円形状の透孔である背抜部30cを形成し、背抜部30cを設けない場合に比較して可動基板30aが計量化されている。フレーム31と可動基板30aとは4本の支持ばね32により一体に連結される。支持ばね32については後述する。
可動基板30aの長手方向に沿った各側縁の両端部および各側縁の中央部には、それぞれ突片33,36が突設される。各突片33において蓋板17との対向面には先細りになった四角錐台状のストッパ突起33aが突設され、各突片36において蓋板17との対向面には先細りになった四角錐台状の支点突起36bが突設される。支点突起36bの先端はつねに蓋板17に当接し、アマチュア30がシーソ動作する際の支点を規定する機能を有する。また、ストッパ突起33aの先端はアマチュア30がシーソ動作したときにベース基板1またはベース基板1に固着した部材に先端が当接することによってアマチュア30の移動範囲を規制する機能を有する。なお、ストッパ突起33aおよび支点突起36bは四角錐台状にかぎらず四角柱状でもよい。
各支持ばね32は可動基板30aと略同面内で可動基板30aの幅方向に往復する蛇行状に形成してあり、一端部が可動基板30aに連続し他端部がフレーム31に連続する。すなわち、可動基板30aの長手方向に沿った各側縁において突片36の両側にそれぞれ支持ばね32の一端が連続し、支持ばね32の前記一端に対して可動基板30aの幅方向に離間した部位でフレーム31に支持ばね32の他端が連続する。支持ばね32は、アマチュア30が上述した支点の回りでシーソ動作すると復帰力を生じさせる。また、復帰ばね32を蛇行状に形成することにより長さ寸法を確保しているから、アマチュア30がシーソ動作する際に支持ばね32に生じる応力を分散させることができ、支持ばね32の破損を防止することができる。
上述したように、ベース基板1にフレーム31が接合され、かつ支点突起36bの先端が蓋板17に当接した状態でアマチュア30がシーソ動作するのであるから、当然ながら可動基板30aはフレーム31よりも薄肉であり、アマチュア30の厚み寸法は、アマチュアブロック3とベース基板1とを固着した状態において、アマチュア30に設けた接極子板30bと蓋板17との間にアマチュア30のシーソ動作が可能となる程度のギャップが形成されるように設定されている。
ところで、フレーム31の内周面であって可動基板30aの各側縁に突設された突片36の先端縁に対向する部位には、フレーム31から連続一体に突片37が突設されている。すなわち、可動基板30aに突設した突片36とフレーム31に突設した突片37とは互いの先端面同士が対向する。可動基板30a側の各突片36の先端縁には平面視で先端縁から凹没する移動規制突部36aが形成され、フレーム31側の各突片37の先端縁には平面視で先端縁から凹没して移動規制突部36aが入る移動規制凹部37aが形成される。したがって、移動規制突部36aが移動規制凹部37aにより位置規制され、フレーム31の厚み方向に直交する面内におけるアマチュア30の移動が規制される。なお、移動規制凹部37aと移動規制突部36aとの間にはあそびがあり、アマチュア30のシーソ動作が移動規制突部36aおよび移動規制凹部37aによって妨げられることはない。
アマチュアブロック3には、アマチュア30の長手方向における各端縁とフレーム31との間にそれぞれ可動接点基台34が設けられる。各可動接点基台34におけるベース基板1との対向面(図1における下面)はアマチュア30の下面よりも下方に突出し、各可動接点基台34の下面には、それぞれ導電性材料からなる可動接点39が固着される。可動接点基台34の厚み寸法(上下寸法)と可動接点39の厚み寸法との合計寸法は、接点装置の開極時に可動接点39と固定接点14との間の距離が所望の絶縁距離を保つように設定される。
各可動接点基台34はそれぞれ2本の接圧ばね35を介して可動基板30aに連結されている。すなわち、1つの可動接点基台34の各側縁にそれぞれ接圧ばね35の一端部が一体に連続し、1つの可動接点基台34に連続する各接圧ばね35の他端部は可動基板30aの長手方向の端部における各側縁にそれぞれ一体に連続する。上述したように、可動基板30aの四隅には突片33が突設されているから、接圧ばね35は突片33を迂回する形状(図示例では平面視でJ字状)に形成されている。
上述の説明から明らかなように、アマチュアブロック3を構成する要素のうち、フレーム31、可動基板30a、支持ばね32、可動接点基台34、接圧ばね部35は、半導体基板から半導体微細加工技術によって形成される。半導体基板としては、厚み寸法が50μm〜300μm程度の厚み寸法、望ましくは200μm程度の厚み寸法のシリコン基板を用いる。
アマチュアブロック3のフレーム31は、ベース基板1およびカバー4と接続する必要があるから、アマチュアブロック3のフレーム31において、ベース基板1との対向面の周部には全周に亘って接合用金属薄膜38bが形成され、カバー4との対向面の周部には全周に亘って接合用金属薄膜38aが形成される。また、ベース基板1におけるアマチュアブロック3との対向面の周部には接合用金属薄膜38bに接合される接合用金属薄膜15が全周に亘って形成され、カバー4におけるアマチュアブロック3との対向面の周部には接合用金属薄膜38aに接合される接合用金属薄膜42が全周に亘って形成される。したがって、接合用金属薄膜38bと接合用金属薄膜15とを接合するとともに、接合用金属薄膜38aと接合用金属薄膜42とを接合することによって、ベース基板1とアマチュアブロック3とカバー4とを圧接または陽極接合により気密的に接合することができ、しかも収納孔16およびスルーホール10を蓋板17,19で閉塞しているから、ベース基板1とカバー4とフレーム31とにより囲まれアマチュア30および接点装置(固定接点14と可動接点39)が収納される空間を気密的に封止することができる。なお、接合用金属薄膜15,38a,38b,42の材料は、Au、Al−Si、Al−Cuから選択される。
次に、上述したマイクロリレーの動作を説明する。本実施形態のマイクロリレーは、2個のコイル22を備えているが、両コイル22は直列または並列に接続されているから1個のコイルを設けている場合と等価である。図8に示すように、アマチュア30に設けた接極子板30bは、長手方向の中央部において永久磁石21の一方の磁極に蓋板17を介して対向し、長手方向の両端部においてヨーク20の各脚片20bの先端面に蓋板17を介して対向している。コイル22に通電すると、コイル22により生じた磁束は、ヨーク20の一方の脚片20bでは永久磁石21により生じている磁束と同じ向きになり、他方の脚片20bでは永久磁石21により生じている磁束と逆向きになるから、前記一方の脚片20bの先端面と接極子板30bとの間に吸引力が作用し、接極子板30bの長手方向の端部が前記一方の脚片20bの先端面に吸引される。つまり、両支点突起36bの先端間を結ぶ直線付近を支点としてアマチュア30が傾く。このとき、アマチュア30の長手方向の各端部に対応する部位に設けた可動接点基台34のうちヨーク20の脚片20bからの吸引力を受けた一端部側の可動接点基台34がベース基板1に近付くから、この可動接点基台34に設けた可動接点39が対向する一対の固定接点14に接触し、両固定接点14間を可動接点39で短絡する。
可動接点39が固定接点14に接触した時点ではストッパ突起33aの先端はベース基板1(またはベース基板1に固着した蓋板19)には当接せず、アマチュア30がさらに傾くことによって接圧ばね35が撓み、可動接点39と固定接点14との間にオーバトラベル量(可動接点39が固定接点14に接触した後のアマチュア30の移動量)に応じた接点圧が生じる。その後、ストッパ突起33aの先端がベース基板1または蓋板19に当接してアマチュア30の移動が規制される。この状態でコイル22への通電を停止しても、永久磁石21によって接極子板30bは脚片20bに吸引された状態に保たれ、可動接点39が固定接点14に接触した状態が維持される。
アマチュア30の長手方向の一方の可動接点39を対応する固定接点14から開極させるには、コイル22に対して上述した向きとは逆向きの電流を通電する。コイル22に通電する電流の向きが逆になれば、コイル22により生じた磁束は、ヨーク20の他方の脚片20bで永久磁石21により生じている磁束を同じ向きになるから、他方の脚片20bに接極子板30bが吸引され、アマチュア30の長手方向の他端部に対応する可動接点基台34に設けた可動接点39が対向する一対の固定接点14に接触する。この場合も、接圧ばね35により接点圧が生じ、ストッパ突起33aによりアマチュア30の移動が規制される。また、本実施形態は双安定に動作するものであって、この位置でも永久磁石21の磁力により接極子板30bが他方の脚片20bに吸引された状態に保たれ、可動接点39が固定接点14に接触した状態が維持される。
上述したマイクロリレーをプリント基板のような実装基板に実装する際には、ケースA(ベース基板1)の外側面に露出している四隅の4個のバンプ13と中央部の2個のバンプ24とをそれぞれ実装基板に形成した導体パターンに接続すればよい。あるいはまた、実装基板にカバー4の先端面を当接させた形でケースAを実装基板に固定し、ケースAから露出しているバンプ13,24を実装基板に対してワイヤボンディングにより接続することも可能である。
なお、本実施形態では、ベース基板1およびカバー4をそれぞれガラス基板の加工により形成しているが、ベース基板1とカバー4との一方あるいは両方をシリコン基板の加工により形成してもよい。ただし、ベース基板1およびカバー4をそれぞれガラス基板で形成し、アマチュアブロック3に用いる半導体基板をシリコン基板とする場合には、アマチュアブロック3とベース基板1およびカバー4とを陽極接合によって気密的に接合することが可能であるから、接合用金属薄膜15,38a,38b,42を省略することが可能である。上述したマイクロリレーは、アマチュアブロック3を多数形成したウェハと、ベース基板1を多数形成したウェハと、カバー4を多数形成したウェハとの接合後に、ダイシング工程などによって個々のマイクロリレーに分割して製造することが可能である。また、上述の例では、背抜部30cとして円形状に開口する透孔を示したが、楕円状や多角形状に開口する透孔を用いてもよく、また接極子板30bに重複する部位であって強度が低下しなければ、可動基板30aに切欠を設けて背抜部30cとしてもよい。
(実施形態2)
実施形態1では、可動基板30aに背抜部30cを設けることによりアマチュア30を軽量化する例を示したが、本実施形態では、図9および図12に示すように、可動接点基台34におけるカバー4との対向面に可動接点39を設け、カバー4に固定接点14を設け、アマチュア30の厚み方向における可動接点基板34の厚み寸法を実施形態1よりも小さくすることによって、アマチュア30とともにシーソ動作する部材を軽量化し、結果的に耐衝撃性および耐振動性を高めている。すなわち、支点突起36bおよびストッパ突起33aは、アマチュア30の厚み方向においてベース基板1に向かって突設されており、実施形態1のように固定接点14をベース基板1に設ける構成では、可動接点39を固定接点14に近付けるために、可動接点基台34の先端面をアマチュア30の下面よりも下方(ベース基板1寄り)に延長しなければならず、可動接点基台34の厚み寸法が比較的大きくなっている。これに対して、本実施形態では、固定接点14をカバー4の内測面に設け、可動接点39と固定接点14との距離を支点突起36bおよびストッパ突起33aとは無関係に決められるようにしているから、可動接点基台34の厚み寸法を実施形態1よりも小さくすることができるのである。なお、後述するように、本実施形態ではベース基板1とアマチュアブロック3とカバー4との各接合部において電気的接続を行うための導電性金属材料からなる接続用導電膜を設けているから、接合用金属薄膜15,38a,38b,42は設けていない。
さらに具体的に説明する。図9に示すように、固定接点14はカバー4に設けた動作用凹所4aの内底面の四隅に設けられる。カバー4の四隅であってアマチュアブロック3のフレーム31と対向する部位には固定接点14と電気的に接続された接続用導電膜51が設けられる。本実施形態においても実施形態1と同様に、固定接点14はベース基板1の下面に設けたバンプ13に接続されるのであって、固定接点14に接続された接続用導電膜51は、アマチュアブロック3のフレーム31の四隅に図10のように形成した接続用導電膜52に接続される。接続用導電膜52はフレーム31の厚み方向の両面と、フレーム31の四隅の内周面とに跨るように形成される。さらに、図11に示すように、ベース基板1の四隅であってフレーム31に対向する部位からスルーホール10に跨る部位に接続用導電膜53が形成される。接続用導電膜53は、実施形態1におけるランド12と同様にスルーホール10の内周面に被着した導電層を介してバンプ13に電気的に接続される。
したがって、ベース基板1にアマチュアブロック3を接合し、さらにアマチュアブロック3にカバー4を接合した状態において、接続用導電膜51は接続用導電膜52に接続され、接続用導電膜52が接続用導電膜53に接続されるのであって、固定接点14は接続用導電膜51,52,53を介してバンプ13に電気的に接続されることになる。
上述の構成では、図12に示すように、固定接点14をカバー4の内底面に設け、固定接点14に対向する可動接点39を可動接点基台34の上面に設けているから、可動接点基台34を下方に延長する必要がなく、可動接点基台34を可動基板30aと同程度の厚み寸法に形成することができる。つまり、シーソ動作する部材について、可動接点基台34の厚み寸法が小さくなった分だけ軽量化されるから、衝撃力や振動力が作用したときの加速度に対して、アマチュア30に作用する力(=加速度×質量)を軽減することができ、耐衝撃性および耐振動性を高めることが可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様であるから説明を省略する。
本発明の実施形態1を示す分解斜視図である。 同上の斜視図である。 同上に用いるベース基板および蓋板を示す分解斜視図である。 同上に用いるヨークと永久磁石と蓋板との関係を示す側面図である。 同上に用いるアマチュアブロックを示し、(a)は平面図、(b)は下面図である。 同上に用いるアマチュアブロックを示す分解斜視図である。 同上に用いるカバーを示す斜視図である。 同上の断面図である。 本発明の実施形態2を示す分解斜視図である。 同上に用いるアマチュアを示す平面図である。 同上に用いるベース基板と蓋板とを示す分解斜視図である。 同上の断面図である。
符号の説明
2 電磁石装置
3 アマチュアブロック
14 固定接点
20 ヨーク
22 コイル
30 アマチュア
30a 可動基板
30b 接極子板
30c 背抜部
31 フレーム
36b 支点突起
39 可動接点
A ケース

Claims (2)

  1. コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、フレームと連続一体に形成される半導体材料からなる可動基板と、可動基板の厚み方向の少なくとも一面に積層され電磁石装置との間に磁力を作用させる磁性体材料からなる接極子板とを備え、可動基板において接極子板と重複する部位の一部は除去されて背抜部を形成していることを特徴とするマイクロリレー。
  2. コイルを巻装したヨークを備えケースに収納される電磁石装置と、ケースに固定される枠状のフレームを有するとともにフレームと一体であってフレームの内側に配置され電磁石装置との間に作用する磁力により規定の支点の回りでシーソ動作するアマチュアを有したアマチュアブロックと、ケースの定位置に設けた固定接点とアマチュアの端部の移動により固定接点に離接する可動接点とからなりアマチュアのシーソ動作により開閉する接点装置とを有し、アマチュアは、厚み方向の一面に突設され先端がケースの定位置に当接することによりシーソ動作の支点となる支点突起を備え、接点装置は、アマチュアの厚み方向の他面側でケースの定位置に設けた固定接点と、固定接点に離接するようにアマチュアの厚み方向の他面側に設けた可動接点とからなることを特徴とするマイクロリレー。
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