JP2006210062A - マイクロリレー - Google Patents

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英樹 榎本
Tsutomu Shimomura
勉 下村
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律 山本
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Abstract

【課題】アーマチュアを安定に揺動させることが可能なマイクロリレーを提供する。
【解決手段】マイクロリレーは、電磁石装置2を収納する収納孔16が設けられ且つ一表面側に固定接点14が設けられた基板10および収納孔16の一表面側を閉塞する蓋体17からなる基台1と、基台1の一表面側において収納孔16の周部に固着される枠体31および枠体31の枠内に揺動自在に配置される可動台30aがシリコン基板を加工することによって一体に形成され、可動台30aに磁性体30bを保持させて電磁石装置2により駆動されるアーマチュア30を構成し、可動台30aに揺動に応じて固定接点14と接離する可動接点39を設けたアーマチュアブロック3とを備える。磁性体30bにおいて基台1と対向する部位には、金属材料により球状に形成された球状突起40が接合され、この球状突起40によりアーマチュア30の揺動支点が構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロリレーに関するものである。
従来より、電磁石装置の電磁力を利用してアーマチュアを駆動し接点を開閉するようにしたマイクロリレーが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に示されるマイクロリレーでは、枠部に揺動自在に支持された可動部を、永久磁石の表面に設けた稜線上に載置することで、可動部を永久磁石の稜線を支点にして揺動させているが、このマイクロリレーでは永久磁石の形状や、可動部と永久磁石との相対的な位置ずれが発生すると、可動部を枠部に対して揺動自在に連結する連結部分と、揺動支点となる永久磁石の稜線の位置がずれ、可動部の揺動動作にばらつきが生じるという問題があった。
そこで、本発明者らはアーマチュア自体に揺動支点を設けたマイクロリレーを従来より提案している。このマイクロリレーは、図7に示すように電磁石装置2と、基板10と、アーマチュアブロック3と、カバー4とを主要な構成として備える。電磁石装置2は、コ字形のヨーク20に巻回されたコイル22,22への励磁電流に応じて、ヨーク20の両磁極(両脚片20b,20bの先端面)が異極に励磁される。基板10は矩形板状のガラス基板からなり、電磁石装置2を収納する収納孔16が略中央に形成され、厚み方向の一表面側において長手方向の両端部それぞれに各一対の固定接点14が設けられている。アーマチュアブロック3は、基板10の上記一表面側において収納孔16の周部に固着される矩形枠状の枠体31と、枠体31の内側に配置され図示しない支持ばね部を介して枠体31に揺動自在に支持される可動台30aと、可動台30aにおける基板10との対向面に固着された矩形板状の磁性体30bと、可動台30aの長手方向両側部にそれぞれ配置されて、基板10側の面に可動接点39がそれぞれ設けられた可動接点基台部34とを備え、上記可動台30aと磁性体30bとでアーマチュア30を構成する。カバー4は矩形板状のガラス基板からなり、アーマチュアブロック3における基板10とは反対側で周部が枠体31に固着されている。
ここで、可動台30aにおける基板10との対向面には、基板10側に突出する支点突起36を長手方向の略中央に突設してあり、アーマチュアブロック3と基板10およびカバー4とを接合した状態では、基板10の表面に収納孔16を閉塞するように固着された蓋体17に、アーマチュアブロック3の支点突起36が当接するので、アーマチュア30が支点突起36を支点として揺動することで、アーマチュア30を安定に揺動させることができる。
而して、コイル22,22への通電が行われると、磁化の向きに応じて磁性体30bの長手方向一端側がヨーク20の一方の脚片20bの先端面(磁極面)に吸引されてアーマチュア30が揺動し、ヨーク20→磁性体30b→永久磁石21→ヨーク20の閉磁路が形成されて、長手方向一端側の可動接点基台部34に固着された可動接点39が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触する。この状態でコイル22,22への通電が停止されると、永久磁石21が発生する磁束によって上記閉磁路がそのまま維持され、磁性体30bの長手方向一端側がヨーク20の一方の脚片20bに吸着された状態を保持する。
またコイル22,22への通電方向を逆向きにすると、磁性体30bの長手方向の他端部がヨーク20の他方の脚片20bの先端面(磁極面)に吸引されてアーマチュア30が反対側に揺動し、一対の固定接点14,14に接触していた可動接点39が開離すると共に、アーマチュア30の長手方向他端側の可動接点基台部34に固着された可動接点39が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触する。この状態においてもコイル22,22への通電を停止すると、永久磁石21の発生する磁束によって吸着力が維持されて、そのままの状態が保持され、いわゆる双安定動作が行われる。
特開平7−57603号公報
上述した図7に示すマイクロリレーでは、基板10の上面に固着された蓋体17に、可動台30aに設けた支点突起36を当接させることで、可動台30aの揺動動作を安定に行わせているのであるが、可動台30aはシリコン基板に微細加工を施すことによって形成され、蓋体17もシリコン薄膜により形成されているので、可動台30aの揺動によって支点となる支点突起36の先端面や、支点突起36が当接する蓋体17の部位が摩耗してしまい、アーマチュア30の揺動動作が不安定になる可能性があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、アーマチュアを長期間に亘って安定に揺動させることが可能なマイクロリレーを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、コイルへの励磁電流に応じて磁束を発生する電磁石装置と、電磁石装置を収納する収納部が設けられ且つ厚み方向の一表面側に固定接点が設けられた基台と、基台の一表面側において収納部の周部に固着される枠体、および、当該枠体の内側に配置され枠体に対して揺動自在に支持される可動台がシリコン基板を加工することによって一体に形成され、可動台に磁性体を保持させて電磁石装置により駆動されるアーマチュアを構成するとともに、アーマチュアの揺動に応じて固定接点と接離する可動接点を可動台に設けたアーマチュアブロックとを備え、アーマチュアにおいて基台と対向する部位に、基台側に突出してアーマチュアの揺動支点となる支点突起を、可動台とは異なる材料であって可動台の材料よりも弾性の大きい材料により形成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、支点突起が、金属材料により球状に形成されて、磁性体における基台との対向面に接合された球状突起からなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、支点突起が、金属材料により柱状に形成されて、磁性体における基台との対向面に、中心軸を揺動中心と一致させるようにして接合された柱状突起からなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、支点突起が、磁性体における基台との対向面から基台に向かって、磁性体と一体に突設された凸部からなることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、アーマチュアにおいて基台と対向する部位に、基台側に突出してアーマチュアの揺動支点となる支点突起を、可動台とは異なる材料であって、可動台の材料よりも弾性の大きい材料により形成しており、アーマチュアが揺動する際に支点突起の弾性によって支点突起がスムーズに揺動動作を行うので、可動台と一体に支点突起を形成した場合に比べて支点突起の摩耗を低減することができ、アーマチュアの揺動動作を長期間に亘って安定に行えるという効果がある。
ここにおいて支点突起を、金属材料により球状に形成されて、磁性体における基台との対向面に接合された球状突起や、金属材料により柱状に形成されて、磁性体における基台との対向面に、中心軸を揺動中心と一致させるようにして接合された柱状突起で構成することも好ましく、請求項1の発明と同様の効果を奏する。
また支点突起を、磁性体における基台との対向面から基台に向かって磁性体と一体に突設された凸部で構成することも好ましく、請求項1の発明と同様に、凸部の弾性によって支点突起がスムーズに揺動するので、可動台と一体に支点突起を形成した場合に比べて支点突起の摩耗を低減することができ、アーマチュアの揺動動作を長期間に亘って安定に行えるという効果がある。さらに磁性体と一体に凸部を形成しているので、別部材で形成された支点突起を可動台に接合する作業が不要になって、コスト削減が可能になり、電磁石装置との距離も短くなるので磁気ギャップが減少して吸引力を大きくできるという効果もある。
本発明に係るマイクロリレーの一実施形態を図1(a)および図2〜図6に基づいて説明する。このマイクロリレーは、ヨーク20に巻回されたコイル22,22への励磁電流に応じてヨーク20の両磁極(両脚片20bの先端面)が異極に励磁される電磁石装置2と、矩形板状のガラス基板からなり電磁石装置2を収納する収納孔16(収納部)を有し厚み方向の一表面側において長手方向の両端部それぞれに各一対の固定接点14が設けられた基板10、および、収納孔16の一表面側を閉塞する蓋体17からなる基台1と、基台1の上記一表面側において収納孔16の周部に固着される矩形枠状の枠体31、および、枠体31の枠内に配置され4本の支持ばね部32を介して枠体31に揺動自在に支持される可動台30aが一体に形成され、可動台30aに磁性体30bを保持させて電磁石装置2により駆動されるアーマチュア30を構成するとともに、アーマチュア30の揺動に応じて固定接点14に接離する可動接点39を可動台30aに設けたアーマチュアブロック3と、矩形板状のガラス基板からなりアーマチュアブロック3における基台1とは反対側で周部が枠体31に固着されたカバー4とを備えている。
電磁石装置2のヨーク20は、2つのコイル22,22が直接巻回される細長の矩形板状のコイル巻回部20aと、コイル巻回部20aの長手方向の両端部それぞれからアーマチュア30に近づく向きに延設されコイル22,22への励磁電流に応じて互いの先端面が異極に励磁される一対の脚片20b,20bとでコ字形に形成される。そして電磁石装置2は、ヨーク20と、ヨーク20の両脚片20b,20bの間でコイル巻回部20aの長手方向の中央部に重ねて配置された矩形板状の永久磁石21と、細長の矩形板状であってヨーク20のコイル巻回部20aにおける永久磁石21との対向面とは反対側でコイル巻回部20aと直交するようにコイル巻回部20aに固着されるプリント基板23とを備えている。なおヨーク20は、電磁軟鉄などの鉄板を曲げ加工あるいは鋳造加工することにより形成されており、両脚片20b,20bの断面が略矩形状に形成されている。
永久磁石21は、コイル巻回部20aとの重ね方向(厚み方向)の両面それぞれの磁極面21a,21bが異極に着磁されており、一方の磁極面21bがヨーク20のコイル巻回部20aに当接し、他方の磁極面21aがヨーク20の両脚片20b,20bの先端面と同一平面上に位置するように厚み寸法を設定してある。
各コイル22,22はそれぞれ、永久磁石21とヨーク20の脚片20b,20bとによって口軸方向(つまり、コイル巻回部20aの長手方向)への移動が規制される。プリント基板23は、絶縁基板23aの一表面における長手方向の両端部に導体パターン23bが形成されており、各導体パターン23bにおいて円形状に形成された部位が外部接続用電極を構成し、矩形状に形成された部位がコイル接続部を構成している(図3参照)。ここにおいて、各コイル接続部にはコイル22,22の端末が電気的に接続されるが、コイル22,22は、外部接続用電極間に電源を接続してコイル22,22へ励磁電流を流したときにヨーク20の両脚片20b,20bの先端面が互いに異なる磁極となるように接続されている。なお各導体パターン23bにおける外部接続用電極には、導電性材料(例えばAu,Ag,Cu,半田など)からなるバンプ24が適宜固着されるが、バンプ24を固着する代わりに、ボンディングワイヤをボンディングしてもよい。
基板10は、パイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスにより形成されており、外周形状が矩形状であって、中央部には厚み方向に貫通し電磁石装置2を収納する収納孔16が貫設され、四隅の各近傍には厚み方向に貫通する計4個のスルーホール11が貫設されている。また基板10の厚み方向の両面であって各スルーホール11それぞれの周縁にはランド12が形成されている。ここに、基板10の厚み方向において重なるランド12同士はスルーホール11の内周面に被着された導電性材料(例えばCu,Cr,Ti,Pt,Co,Ni,Au,あるいはこれらの合金など)からなる導体層(図示せず)により電気的に接続されている。また、基板10の厚み方向の他表面側の各ランド12にはバンプ13が適宜固着されており、バンプ13をランド12に固着することによって、基板10の上記他表面側ではスルーホール11の開口面がバンプ13により覆われる。スルーホール11の開口面は円形状であって、基板10の上記一表面には、それぞれスルーホール11の開口面およびランド12を覆う4枚のシリコン薄膜からなる蓋体19が固着されている。
上述した各一対の固定接点14は、基板10の長手方向両端部において基板10の短手方向に離間して形成された2つのスルーホール11の間で上記短手方向に並設されており、上記短手方向において隣り合うスルーホール11周縁のランド12に導電パターン18を介して電気的に接続される。ここに固定接点14および導電パターン18およびランド12の材料としては、例えばCr,Ti,Pt,Co,Cu,Ni,Au,あるいはこれらの合金などの導電性材料を採用すればよく、バンプ13の材料としては、例えばAu,Ag,Cu,半田などの導電性材料を採用すればよい。また上述の導体層は、例えばめっき法、蒸着法、スパッタ法などによって形成すればよい。なお本実施形態では蓋体19がスルーホール11の開口面を閉塞する閉塞手段を構成し、基板10の上記他表面側におけるランド12が接続用電極を構成している。
また収納孔16の開口面は十字状であって、上記一表面側には、収納孔16を閉塞するシリコン薄膜からなる蓋体17が固着されており、この蓋体17と基板10とで基台1が構成される。また収納孔16の内周面と蓋体17とで囲まれる空間が電磁石装置2を収納する収納部を構成しており、ヨーク20の両脚片20b,20bの各先端面(磁極面)が蓋体17と対向する形で電磁石装置2が収納孔16内に挿入される。電磁石装置2は、永久磁石21が基板10の厚み寸法内でアーマチュア30とヨーク20とにより形成される磁路中に設けられ、プリント基板23における絶縁基板23aの表面が基板10の上記他表面と略面一となっている。なお収納孔16は、基板10の上記一表面から上記他表面に近づくにつれて徐々に開口面積が大きくなるテーパ形状となっているので、基板10の上記他表面側から電磁石装置2を挿入しやすく、且つ、基板10の上記一表面における収納孔16の開口面積を比較的小さくすることができる。また蓋体17,19は、シリコン基板をエッチングや研磨などで薄膜化することにより形成したシリコン薄膜で構成されており、厚み寸法を20μmに設定してある。ここに蓋体17,19の厚み寸法は20μmに限定するものではなく、例えば5μm〜50μm程度の範囲内で適宜設定すればよい。また蓋体17,19は、シリコン薄膜に限らず、ガラス基板をエッチングや研磨などで薄膜化することによって形成されたガラス薄膜で構成してもよい。
アーマチュアブロック3は、シリコン基板からなる半導体基板を半導体微細加工プロセス(MEMSプロセス)を用いて加工することにより、上述の矩形枠状の枠体31と、上述の4本の支持ばね部32と、枠体31の枠内に配置されアーマチュア30の一部を構成する矩形板状の可動台30aと、後述する4本の接圧ばね部35と、後述する2つの可動接点基台部34とを一体に形成してあり、可動台30aと、磁性材料(例えば、軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイなど)により矩形板状に形成され可動台30aにおける基板10との対向面に固着された磁性体30bとでアーマチュア30を構成している。したがって、アーマチュア30が4本の支持ばね部32を介して枠体31に揺動自在に支持されている。なお、可動台30aは枠体31よりも薄肉であり、アーマチュア30の厚み寸法は、アーマチュアブロック3と基板10とを固着した状態においてアーマチュア30の磁性体30bと蓋体17との間に所定のギャップが形成されるように設定されている。
磁性体30bには、図1(a)に示すように基台1(すなわち蓋体17)と対向する部位に、金属材料により球状に形成された球状突起40が接合されており、この球状突起40によりアーマチュア30の揺動支点が構成される。ここに、球状突起40の接合方法としては、熱着、接着、ロウ付けなどの適宜の方法を用いれば良い。
上述の支持ばね部32は、可動台30aの短手方向の両側面側で可動台30aの長手方向(図2のd方向)に離間して2箇所に形成されている。各支持ばね部32は、一端部が枠体31に連続一体に連結され他端部が可動台30aに連続一体に連結されている。なお各支持ばね部32は、平面形状において上記一端部と上記他端部との間の部位を同一面内で蛇行した形状に形成することにより長さ寸法を長くしてあり、アーマチュア30が揺動する際に各支持ばね部32にかかる応力を分散させて、各支持ばね部32の破損を防止している。
またアーマチュアブロック3は、アーマチュア30の長手方向においてアーマチュア30の両端部と枠体31との間にそれぞれ可動接点基台部34が配置され、各可動接点基台部34は2本の接圧ばね部35を介して可動台30aに支持されている。そして各可動接点基台部34における基板10との対向面に導電材料からなる可動接点39が固着されている。なお可動台30aは上述のように矩形板状に形成されており、その四隅からは平面形状が略矩形状のストッパ部33がそれぞれ延設されており、接圧ばね部35の平面形状は、ストッパ部33の外周縁の3辺に沿ったコ字状に形成されている。このストッパ部33は、基板10の上記一表面と接触することにより磁性体30bの変位量を制限する。
なおアーマチュアブロック3は、上述の説明から分かるように、枠体31、可動台30a、支持ばね部32、可動接点基台部34、接圧ばね部35が上述の半導体基板の一部により構成されている。半導体基板としては例えば厚み寸法が200μm程度のシリコン基板を用いればよいが、当該厚み寸法は特に限定するものではなく、例えば50μm〜300μm程度の範囲で適宜設定すればよい。また可動接点基台部34の厚み寸法と可動接点39の厚み寸法との合計寸法についても、接点開成状態において可動接点39と固定接点14との間の距離が所定距離となるように設定されている。
またカバー4は、パイレックス(登録商標)のような耐熱ガラスにより矩形板状に形成されており、アーマチュアブロック3との対向面にアーマチュア30の揺動空間を確保する凹所4aが形成されている。
ところで、上述のアーマチュアブロック3の枠体31における基板10との対向面には全周に亘って接合用金属薄膜38bが形成され、カバー4との対向面の周部には全周に亘って接合用金属薄膜38aが形成されている。また、基板10におけるアーマチュアブロック3との対向面の周部にも全周に亘って接合用金属薄膜15が形成され、カバー4におけるアーマチュアブロック3との対向面の周部にも全周に亘って接合用金属薄膜(図示せず)が形成されている。而してアーマチュアブロック3と基板10およびカバー4とを圧接または陽極接合により気密的に接合することができ、基板10とカバー4と枠体31とで囲まれる空間の気密性が向上する。
その結果、本実施形態のマイクロリレーは、基板10と、カバー4と、基板10およびカバー4の間に介在する枠体31とで囲まれる気密空間(この空間を接点チャンバと言う)内に、アーマチュア30、可動接点39、固定接点14が収納される。この時、磁性体30bに接合された球状突起40の先端が、基板10の上面に固着された蓋体17に接触しており、球状突起40がアーマチュア30の揺動支点となることで、アーマチュア30の揺動動作を安定させることができる。なお上述の接合用金属薄膜15,38a,38bの材料としては、例えばAu,Al−Siなどを採用すればよい。
以上説明したマイクロリレーをプリント基板のような実装基板に実装する際には、例えば基板10の上記他表面側において露出した2個のバンプ24および4個のバンプ13をそれぞれ上記実装基板に形成された導体パターンに接続すればよい。
次に、このマイクロリレーの製造方法について簡単に説明する。このマイクロリレーの製造にあたっては、半導体基板たるシリコン基板をリソグラフィ技術、エッチング技術などの半導体微細加工プロセス(マイクロマシンニング技術)により加工して枠体31、支持ばね部32、接圧ばね部35、可動接点基台部34、アーマチュア30の一部を構成する可動台30aを形成した後で可動台30aにおいて基板10側となる一面に磁性体30bを固着し且つ可動接点基台部34に可動接点39を固着することでアーマチュアブロック3を形成するアーマチュアブロック形成工程と、アーマチュアブロック形成工程にて形成したアーマチュアブロック3と基板10およびカバー4を圧接または陽極接合により固着することで、基板10とカバー4とアーマチュアブロック3の枠体31とで囲まれる空間を密封する密封工程と、密封工程の後で基板10の収納部に電磁石装置2を収納して基板10に固定する電磁石装置配設工程とが順次行われる。
ここにおいて基板10の形成にあたっては、基板10の基礎となる矩形板状のガラス基板において収納部に対応する部位に厚み方向に貫通する収納孔16を形成するとともに、ガラス基板の四隅近傍に厚み方向に貫通するスルーホール11を形成した後、ランド12、固定接点14、導電パターン18、導体層などを形成してから、上記ガラス基板において固定接点14を設けた側の表面に収納孔16およびスルーホール11の両方を覆う薄膜(例えば、シリコン薄膜、ガラス薄膜など)を固着し、当該薄膜をパターニングすることによって収納孔16およびスルーホール11それぞれの開口面を個別に閉塞する蓋体17,19を形成すればよい。なお収納孔16およびスルーホール11はエッチング法やサンドブラスト法などにより形成すればよい。
またカバー4の形成にあたっては、カバー4の基礎となるガラス基板において凹所4aを形成した後、接合用金属薄膜を形成すればよい。ここに凹所4aはエッチング法やサンドブラスト法などにより形成すればよい。
なお本実施形態では、基板10およびカバー4それぞれがガラス基板を加工することで形成されているが、基板10とカバー4との一方あるいは両方を、シリコン基板を加工することにより形成してもよい。また基板10およびカバー4をそれぞれガラス基板に限定し、アーマチュアブロック3の元となる半導体基板をシリコン基板に限定すれば、上記接合用金属薄膜15,38a,38bを設けなくてもアーマチュアブロック3と基板10およびカバー4とを陽極接合により気密的に接合することができる。なお上述のアーマチュアブロック3を多数形成したウェハと、上述の基板10を多数形成したウェハおよび上述のカバー4を多数形成したウェハとを圧接または陽極接合により固着してからダイシング工程などによって個々のマイクロリレーに分割してもよいことは勿論である。
次にマイクロリレーの動作について簡単に説明する。
このマイクロリレーでは、コイル22,22への通電が行われると、磁化の向きに応じて磁性体30bの長手方向の一端部がヨーク20の一方の脚片20bの先端面(磁極面)に吸引されてアーマチュア30が揺動し、ヨーク20→磁性体30b→永久磁石21→ヨーク20の閉磁路が形成されて、長手方向一端側の可動接点基台部34に固着された可動接点39が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触し、一対の固定接点14,14の間が可動接点39を介して導通する。この時アーマチュア30の長手方向他端側の可動接点基台部34に固着された可動接点39が対向する一対の固定接点14,14から開離し、一対の固定接点14,14の間が開放される。この状態でコイル22,22への通電が停止されると、永久磁石21の発生する磁束によって上記閉磁路がそのまま維持され、磁性体30bの長手方向一端側がヨーク20の一方の脚片20bに吸着された状態が保たれる。
またコイル22,22への通電方向を逆向きにすると、磁性体30bの長手方向の他端部がヨーク20の他方の脚片20bの先端面(磁極面)に吸引されてアーマチュア30が反対側に揺動し、一対の固定接点14,14に接触していた可動接点39が開離すると共に、アーマチュア30の長手方向他端側の可動接点基台部34に固着された可動接点39が対向する一対の固定接点14,14に所定の接点圧で接触し、一対の固定接点14,14の間が可動接点39を介して導通する。この状態においてもコイル22,22への通電を停止すると、永久磁石21の発生する磁束によって吸着力が維持されて、そのままの状態が保持され、いわゆる双安定動作が行われる。
このようにコイル22,22への通電電流に応じてアーマチュア30が球状突起40を揺動支点として揺動し、固定接点14,14と可動接点39とが接触又は開離するのであるが、可動台30aとは異なる材料であって、可動台30aの材料よりも弾性の大きい材料で形成された球状突起40で揺動支点を構成しているので、可動台30aと一体に揺動支点を設ける場合に比べて、金属材料でできた球状突起40の弾性によってアーマチュア30がスムーズに揺動するから、支点突起の摩耗を抑制することができ、アーマチュア30を長期間に亘って安定に揺動させることができる。
なお本実施形態ではアーマチュア30の揺動支点を、金属材料により球状に形成されて、磁性体30bにおける基台1との対向面に接合された球状突起40で構成しているが、図1(b)に示すように磁性体30bにおける基台1との対向面に、金属材料により柱状に形成された柱状突起41を、中心軸が揺動中心と一致させるようにして接合し、この柱状突起41により揺動支点を構成するようにしても良く、球状突起40を設けた場合と同様に、金属材料でできた柱状突起41の弾性によってアーマチュア30がスムーズに揺動するから、支点突起の摩耗を抑制することができ、アーマチュア30を長期間に亘って安定に揺動させることができる。
また図1(c)に示すように、磁性体30bにおける基台1との対向面から基台1に向かって突出する凸部42を磁性体30bと一体に設け、この凸部42によりアーマチュア30の揺動支点を構成しても良い。ここで、凸部42は、プレス加工やエッチング加工で磁性体30bを加工しても良いし、凸部42を燒結することで磁性体30bと一体化しても良い。このように磁性体30bと一体に形成した凸部42によりアーマチュア30の揺動支点を構成しているので、金属材料で形成された凸部42の弾性によってアーマチュア30がスムーズに揺動するから、支点突起の摩耗を抑制して、アーマチュア30を長期間に亘って安定に揺動させることができる。また磁性体30bと一体に凸部42を形成しているので、別部材で形成された突起40,41を可動台30bに接合する作業が不要になって、コスト削減が可能になり、電磁石装置2との距離も短くなるので磁気ギャップが減少して吸引力を大きくできるという効果がある。また凸部42bの形状は図1(c)に示すような多角柱状のものに限定する趣旨のものではなく、円柱状や球状に形成しても良い。
なお、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は、特定の実施形態に制約されるものではない。
本実施形態のマイクロリレーを示し、(a)は断面図、(b)(c)は他の構成の要部拡大断面図である。 同上の分解斜視図である。 同上の外観斜視図である。 同上の要部分解斜視図である。 同上に用いるアーマチュアブロックを示し、(a)は平面図、(b)は背面図である。 同上に用いるアーマチュアブロックの分解斜視図である。 従来のマイクロリレーの断面図である。
符号の説明
1 基台
2 電磁石装置
3 アーマチュアブロック
10 基板
14 固定接点
16 収納孔
17 蓋体
30 アーマチュア
30a 可動台
30b 磁性体
31 枠体
39 可動接点
40 球状突起

Claims (4)

  1. コイルへの励磁電流に応じて磁束を発生する電磁石装置と、
    前記電磁石装置を収納する収納部が設けられ且つ厚み方向の一表面側に固定接点が設けられた基台と、
    基台の前記一表面側において前記収納部の周部に固着される枠体、および、当該枠体の内側に配置され枠体に対して揺動自在に支持される可動台がシリコン基板を加工することによって一体に形成され、前記可動台に磁性体を保持させて前記電磁石装置により駆動されるアーマチュアを構成するとともに、前記アーマチュアの揺動に応じて前記固定接点と接離する可動接点を前記可動台に設けたアーマチュアブロックとを備え、
    前記アーマチュアにおいて前記基台と対向する部位に、前記基台側に突出して前記アーマチュアの揺動支点となる支点突起を、可動台とは異なる材料であって可動台の材料よりも弾性の大きい材料により形成したことを特徴とするマイクロリレー。
  2. 前記支点突起が、金属材料により球状に形成されて、前記磁性体における前記基台との対向面に接合された球状突起からなることを特徴とする請求項1記載のマイクロリレー。
  3. 前記支点突起が、金属材料により柱状に形成されて、前記磁性体における前記基台との対向面に、中心軸を揺動中心と一致させるようにして接合された柱状突起からなることを特徴とする請求項1記載のマイクロリレー。
  4. 前記支点突起が、前記磁性体における前記基台との対向面から基台に向かって、前記磁性体と一体に突設された凸部からなることを特徴とする請求項1記載のマイクロリレー。
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