JP4069662B2 - エアコンダクト取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体ルーフ内側に設けられたヘッドライニングの上側(裏側)に取り付けられるエアコンダクトの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアコンダクト取付構造として、例えば、特開2002−2251号公報に記載のものや、特開2002−36971号公報に記載のものが知られている。
【0003】
特開2002−2251号公報に記載の構造は、スクリュー(81)によりダクト(40)にブラケット(30)を固定しておき、このダクト(40)とブラケット(30)を成形天井(60)に固定する。
次に、ガーニッシュ(70)の爪(71)を成形天井(60)の穴(62)を介してブラケット(50)の穴(51)に引っ掛けて固定する。
そして、成形天井(60)の取付穴(61)とブラケット(30)の取付穴(31)をルーフパネル(10)に予め溶接されたリンフォース(20)の取付穴(21)に合わせ、クリップ(82)により固定するという構造になっていた。
なお、()内の番号は、公報の図面に記載されている番号である。
【0004】
また、特開2002−36971号公報に記載の構造は、ルーフパネルの屋根部の車内側に取り付けられるルーフライニングは、予め成形した本体基材(11)とハット型ダクト基材(12)とが、両面接着テープ15とホットメルト系接着剤16により接着されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、以下に述べるような解決すべき課題を有していた。
すなわち、前者の特開2002−2251号公報に記載の技術は、以下のa〜cに列挙する問題を有していた。
a)ダクト(40)に固定され、成形天井(60)とともにルーフパネル(10)のリンフォース(20)に固定されるブラケット(30)が左右一対設けられていることから、構成部品が多く、コストアップを招く。
b)ブラケット(30)は、ダクト(40)と成形天井(60)とを支持することから、剛性・強度が要求されるので、大型化されて重量増となる。
c)ダクト(40)にブラケット(30)を組み付ける作業工数が多くかかるので、作業性が悪い。
【0006】
また、後者の特開2002−36971号公報に記載の技術は、ダクト基材(12)は、空気漏れを防止するため全周が本体基材(11)に両面接着テープ15とホットメルト系接着剤16により接着されていることから、高価なホットメルト系接着剤16を多量に使用するので、コストアップを招くという問題を有していた。
【0007】
さらに、他の技術として、中空状のエアコンダクトのフランジを車体のルーフボウにクリップなどで取り付けることが考えられる。
しかしながら、この構造では、走行時に、エアコンダクトがヘッドライニングと当たって打音が発生するおそれがあるという問題、および、エアコンダクトを取り付けた後にヘッドライニングを取り付けるので、組付工数が多くなるという問題を有していた。
【0008】
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、中空のエアコンダクトを用いて接着タイプに比較してエア漏れに対する信頼性が高いとともに、ホットメルト系接着剤を使用しなことで安価なエアコンダクト取付構造において、部品点数を削減して、重量およびコストの低減を図るとともに、組付作業工数を削減して組付作業性の向上を図ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車体にルーフパネルの内側を覆うヘッドライニングが取り付けられ、このヘッドライニングには、吹出口用開口部が開口され、前記ヘッドライニングの吹出口用開口部の周縁に、この吹出口用開口部の周縁を補強するレインフォースが設けられ、前記ヘッドライニングの車幅方向端部に固定部が形成され、この固定部に位置決用穴が開口され、前記ヘッドライニングの車幅方向端部の上側にエアコンダクトがヘッドライニングの車幅方向端部に沿って前後方向に延在され、このエアコンダクトは、中空状に形成され、かつ、前記ヘッドライニングの吹出口用開口部に重なる位置に吹出口が開口され、さらに、前記エアコンダクトの車幅方向中央側側部と車外側側部とに、それぞれ中央側フランジと車外側フランジとが突出して設けられ、この中央側フランジに係止穴が開口され、車外側フランジに位置決用穴が開口され、前記レインフォースの車幅方向中央側端縁部に係止爪が形成され、このレインフォースの係止爪が前記エアコンダクトの中央側フランジに形成された係止穴に係止され、前記ヘッドライニングの固定部の位置決用穴と前記エアコンダクトの車外側フランジの位置決用穴とにロケートピンが挿入され、前記ヘッドライニングの固定部と前記エアコンダクトの車外側フランジとが重ね合わされて固定され、エアコンダクトがヘッドライニングに取り付けられていることを特徴とする取付構造とした。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアコンダクト取付構造において、前記ヘッドライニングの固定部が、車体に取り付けられたトリムで覆われていることを特徴とする取付構造とした。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のエアコンダクト取付構造において、前記吹出口用開口部に、送風方向を調節するベントグリルが取付けられ、このベントグリルには、ルーバ部材と枠部材とが設けられ、この枠部材には、吹出口用開口部に差し込まれる起立フランジ部と、この起立フランジ部の下端から略直交方向に延在されて吹出口用開口部の内周縁を覆う水平フランジ部とが設けられ、前記起立フランジ部には、係止部材が取付けられ、この係止部材には、前記起立フランジ部に固定される取付部と、この取付部の外側に設けられたバネ片状の係合片とが設けられ、この係合片の中間部には、略への字形状に折り曲げられた係合折曲部が形成され、前記レインフォースの内周縁には、ストッパフランジが立設され、このストッパフランジの先端に前記係合折曲部が係合されていることを特徴とする取付構造とした。
【0012】
【発明の作用および効果】
本発明のエアコンダクト取付構造は、中空状のエアコンダクトを用いた非接着タイプの取付構造としたため、高価なホットメルト系接着剤を使用しないことで安価に構成することができ、また、エア漏れに対する信頼性も高くなる。このような非接着タイプの取付構造において、エアコンダクトは、エアコンダクトの中央側フランジに形成した係止穴がレインフォースの係止爪に係止され、エアコンダクトの車外側フランジをヘッドライニングの車幅方向端部の固定部に固定した構成としたため、従来のブラケットを設けた構成に比べて構成部品が削減できることになり、重量およびコストが低減できるとともに、エアコンダクトをヘッドライニングに組み付けるにあたり、ブラケットを介在させ無くてよくなることから作業工数が削減できて、組付作業性が向上する。
【0013】
また、請求項2に記載の発明にあっては、ヘッドライニングの固定部がトリムに覆われ室内から見えないので、外観品質に優れる。また、このトリムで覆うのは、ヘッドライニングの車幅方向端部であるため、このトリムで覆う面積を小さくして、コスト的に有利な手段とすることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明にあっては、ベントグリルの係止部と係止してベントグリルをヘッドライニングの吹出口用開口部に取り付ける部材をレインフォースが兼ねるようにしたため、部品点数を削減でき、重量およびコストダウンを図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施の形態のエアコンダクト取付構造を示す斜視図である。
図において1はヘッドライニングである。このヘッドライニング1は、図外のルーフパネルの車内側を覆うもので、例えば、段ボールや不織布を用いて図外のルーフパネルの車内側に沿うように、略かまぼこ形状に成形されている。
図1は、このヘッドライニング1の車両左側の略半分に切った状態のものをルーフパネル側から見た斜視図であり(図中矢印FRが車両前方を示している)、図示のように、ヘッドライニング1には、略中央の位置に図外のルームランプを取り付けるためのランプ用開口部1bが形成されているとともに、左右のそれぞれの(図では左側のみ示す)中央部と後部とに、吹出口用開口部1c,1dが開口されている。なお、これら吹出口用開口部1c,1dは、前側の吹出口用開口部1cの方が、前後長が長く形成されている。
【0016】
さらに、これら吹出口用開口部1c,1dの四周を囲って、例えば、アルミなどの薄い金属板により形成されたレインフォース2,2が接着材などにより固定されている。なお、図1ではレインフォース2,2を斜線で示している。また、前記ヘッドライニング1の車幅方向端部には、エアコンダクト3を固定するための固定部1fが複数箇所に形成され、各固定部1fには、位置決用穴1gが開口されている。
【0017】
前記ヘッドライニング1の車幅方向端部の上側には、エアコンダクト3が前記吹出口用開口部1c,1dと重なるようヘッドライニング1の後端部から中間部にかけて前後方向に延在して取り付けられる(図では左側だけ示している)。このエアコンダクト3は、樹脂によるブロー成形により中空状に形成され、図外の車両後端部に設けられた空調ユニットからの送風が、図外の車両後端部に立設されているピラーに沿って配設されたダクトを介して送られる構成となっている。なお、左右のエアコンダクト3は、後端部において車幅方向に延在された図外の連結ダクトを介して連結されている。また、前記エアコンダクト3には、前記吹出口用開口部1c,1dと重なる箇所に吹出口3b,3bが開口されている。さらに、前記エアコンダクト3の車外側の複数箇所に車外側フランジ3cが突出して設けられている一方、エアコンダクト3の車両中央側において前記吹出口3bが形成されている位置である2カ所に中央側フランジ3dが突出して設けられている。なお、図2に示すエアコンダクト3の前端部の拡大図に示すように、車外側フランジ3cの前端部に略円形の位置決用穴3fが開口され、また、中央側フランジ3dの中央部には、略長方形の係止穴3gが開口されている。本実施の形態では、前記車外側フランジ3cは、前述したヘッドライニング1の固定部1fに固定され、一方、前記中央側フランジ3dは、前記吹出口用開口部1c,1dの周囲に設けられたレインフォース2に固定される。
【0018】
次に、図2のS3−S3線による断面図である図3および図2のS4−S4線による断面図である図4により上述の車外側フランジ3cと中央側フランジ3dの固定構造について説明する。まず、図2(b)および図3により車外側フランジ3cの固定構造について説明する。このエアコンダクト3の車外側フランジ3cは、ヘッドライニング1の固定部1fにタッカ止めされる。すなわち、車外側フランジ3cと固定部1fとを図示のように重ね合わせ、両者の位置決用穴3f,1gにロケートピン8を挿入してエアコンダクト3をヘッドライニング1に対して位置決めする。その後、略U字状のタッカ7の両針71を車外側フランジ3cと固定部1fとに通し、さらに両針71を折り返すことにより固定している。なお、このタッカ止めにより、タッカ7の針71がヘッドライニング1の表(下側)に露出することになるが、この部分を含み、ヘッドライニング1の車幅方向端部は、トリム4で覆われる。図5は、トリム4の一部を示す斜視図であって、この図はトリム4を車内側から見た状態を示している。このトリム4は、樹脂により薄板状に形成されたもので、図外のルーフサイドに取り付けられたヘッドライニング1の車幅方向端部に沿って前後方向に配置される側片部4bと、この側片部4bの前端部から車両下方向に延在されて、図外の車両左右に立設されたセンタピラーを覆う中央片部4cとを備えている。このトリム4の側片部4bが、図3のようにヘッドライニング1の車幅方向端部ならびに固定部1fを覆い隠すものである。
【0019】
なお、図3に示すように、レインフォース2の上側にはシール部材5が全周に亘って設けられ、エアコンダクト3を固定した際に、このシール部材5が圧縮変形されて、吹出口用開口部1c,1dの全周に亘りレインフォース2とエアコンダクト3との間のシールが成される。
【0020】
次に、図4により中央側フランジ3dの固定構造について説明する。
前記レインフォース2の車両中央側の端縁部には、係止フランジ21が上方に突出して形成され、さらに、この係止フランジ21の先端部には、薄板状の係止爪22が上方に起立した状態で形成されている。
これら係止フランジ21および係止爪22は、エアコンダクト3の設置状態において、エアコンダクト3に形成した中央側フランジ3dが係止フランジ21と図示のように当接し、さらに、中央側フランジ3dに形成した係止穴3gに係止爪22が挿入される位置に配置されているように形成されている。
したがって、エアコンダクト3を所定の位置に設置すると、図示のように係止爪22が係止穴3gに挿入され、この係止爪22を中央側フランジ3dに重なるように折り曲げることで、エアコンダクト3がレインフォース2を介してヘッドライニング1に固定されるものである。
【0021】
また、前記ヘッドライニング1の吹出口用開口部1c,1dには、送風方向を調節するベントグリル6がレインフォース2に支持されて取り付けられるもので、その取付構造について図6の断面図により説明する。
このベントグリル6は、枠部材61と、ルーバ部材62とを備えている。
前記枠部材61は、前記吹出口用開口部1c,1dの内周縁を覆って設けられるものであり、吹出口用開口部1c,1dに差し込まれる略四角筒状に形成された起立フランジ部61bと、この起立フランジ部61bの下端から略直交方向に延在されて吹出口用開口部1c,1dの内周縁を覆う水平フランジ部61cとを備えている。
前記ルーバ部材62は、前記枠部材61の内側に支持され、車両略上下方向に回動可能に支持されて送風の向きを左右方向に切り替える左右切替用ルーバ62bと、この左右切替用ルーバ62bに対して略車両前後方向に回動可能に支持されて送風の向きを前後方向に切り替える前後切替ルーバ62cとを備えている。
【0022】
また、前記枠部材61の起立フランジ部の所定位置には、金属あるいは樹脂により形成された係止部材63が取り付けられている。
この係止部材63は、取付部63bと、係合片63cとを備えている。前記取付部63bは、前記起立フランジ部61bの内外を挟むように略U字形状に形成されており、内側に突出された係合爪63dを起立フランジ部61bに食い込ませることにより起立フランジ部61bに固定されている。
一方、係合片63cは、この取付部63bの外側に取り付けられたバネ片状の部材であり、その中間部には略への字形状に折り曲げられた係合折曲部63fが形成されている。すなわち、レインフォース2の内周縁の所定位置には、ストッパフランジ23が立設されている。そして、図示のようにベントグリル6の起立フランジ部61bを吹出口用開口部1c,1dに差し込むと、係合片63cがストッパフランジ23に内側に押されて弾性変形しながらストッパフランジ23を通過し、通過し終えると、外側に復元して係合折曲部63fが図示のようにストッパフランジ23の先端に係合する。この係合状態では、ベントグリル6は、吹出口用開口部1c,1dから脱落しない。
【0023】
次に、エアコンダクト3をヘッドライニング1に取り付ける手順について説明する。
まず、成形されたヘッドライニング1に開口された吹出口用開口部1c,1dの周囲にレインフォース2を接着などにより固定する。この場合、レインフォース2とヘッドライニング1との間のシール性を得るために、ホットメルトなどを用いるのが良い。
なお、レインフォース2は、係止フランジ21および係止爪22が形成されており、成形時あるいは固定時に係止爪22を図4に示すように起立させる。
【0024】
次に、このヘッドライニング1にエアコンダクト3を取り付ける。
この場合、エアコンダクト3の吹出口3b,3bがヘッドライニング1の吹出口用開口部1c,1dに重なる所定の位置に配置すると、レインフォース2に設けた係止爪22が、図4に示すように、エアコンダクト3に設けられた中央側フランジ3dの係止穴3gに挿通される。そこで、この挿通状態の係止爪22を折り曲げて、エアコンダクト3の中央側フランジ3dとレインフォース2の係止フランジ21とを係止状態とする。
【0025】
一方、エアコンダクト3の車外側フランジ3cは、図3に示すように、ヘッドライニング1の車幅方向端部に設けた固定部1fに重なり、かつ、車外側フランジ3cの位置決用穴3fとヘッドライニング1の固定部1fに設けた位置決用穴1gとにロケートピン8を挿入して位置決めをする。そこで、車外側フランジ3cを固定部1fにタッカ止めするもので、この場合、タッカ7の針71が車外側フランジ3cと固定部1fとを貫通するととともに、その先端を折り返すようにする。以上の固定作業によりエアコンダクト3が、ヘッドライニング1に組み付けられる。なお、この時、ヘッドライニング1の車幅方向端部に設けたエアコンダクト3は、その後端部において、図外の連結ダクトを用いて連結するが、この連結ダクトの取付には本実施の形態の構造は適用しないため、その詳細については説明を省略する。
【0026】
その後、ヘッドライニング1を車体に取り付ける。この取付は、例えば、樹脂製のピンなどを用いて固定する。こうしてヘッドライニング1を固定したら、樹脂製のトリム4を車体に固定してヘッドライニング1の車幅方向端部を覆い隠すものであり、これにより、図4に示すように、エアコンダクト3を固定する際にヘッドライニング1の表面に現れていたタッカが覆い隠される。なお、ヘッドライニング1に開口された吹出口用開口部1c,1dは、前側の吹出口用開口部1cの方が前後に長い形状となっており、エアコンダクト3の前端部は、この吹出口用開口部1cの中間に位置する。この吹出口用開口部1cにおいてエアコンダクト3の前端よりも前側の部分は、ベントグリル6と一体に形成された部材により覆われるもので、この部分に、空調装置のコントローラが配置されるようになっている。
【0027】
次に、実施の形態の効果について説明する。実施の形態のエアコンダクト取付構造は、中空のエアコンダクト3を用いた非接着タイプの取付構造としたため、高価なホットメルト系接着剤を使用しないことで、安価に構成することができ、また、エア漏れに対する信頼性も高くなる。このような非接着タイプの取付構造において、エアコンダクト3は、中央側フランジ3dに設けた係止穴3gがレインフォース2の係止爪22に係止され、車外側フランジ3cがヘッドライニング1の車幅方向端部に設けた固定部1fにタッカ止めされていることから、従来のように、取付専用のブラケットを設けた構成に比べて構成部品が削減できるため、重量およびコストが低減できる。さらに、取付専用のブラケットを廃止したことから、その取付作業が省略され、加えて、エアコンダクト3をヘッドライニング1に組み付ける作業自体が、係止爪22を折り曲げる作業とタッカ止めの作業となるため、作業工数を削減でき、組付作業性が向上する。
【0028】
また、エアコンダクト3の車外側フランジ3cをヘッドライニング1の固定部1fにタッカ止めして、タッカ7がヘッドライニング1の表面に現れる構成としたが、そのタッカ止め部分、すなわち固定部1fは、トリム4により覆われ、タッカ7が室内から見えないため品質感が良い。すなわち、車両中央側は上述のようにレインフォース2を利用して係止爪22による係止構造とし、トリム4に覆われるヘッドライニング1の車幅方向端部だけタッカ止めとしたため、トリム4を大きくすることなく高い外観品質を得ることができる。
【0029】
さらに、ベントグリル6を吹出口用開口部1c,1dに固定するにあたり、ベントグリル6に設けた係止部材63と係合して重量を受け止める部材を、吹出口用開口部1c,1dを補強するレインフォース2が兼ねるようにしたため、部品点数を削減でき、重量およびコストダウンを図ることができる。
【0030】
以上、本発明の実施の形態を図面に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。例えば、実施の形態では、エアコンダクトとしてヘッドライニング1の車幅方向端部に沿って前後方向に配置させた例を示したが、エアコンダクトをヘッドライニングの中央において前後方向に延在させた構成や、エアコンダクトを車幅方向に延在させた構成にも適用することができる。また、実施の形態は、請求項2に記載の発明に対応して、エアコンダクト3を挟んで左右両側に設けたフランジ3c,3dの一方である中央側フランジ3dのみをレインフォース2に係合させ、他方の車外側フランジ3cはヘッドライニング1にタッカ止めする構成としたが、エアコンダクト3の両側に設けたフランジをレインフォースに設けた係止爪と係合させる構成としてもよい。このような構成は、特に、上述のようにヘッドライニングの中央前後方向にエアコンダクトを延在させた構成に有効である。また、実施の形態のエアコンダクト3の前端部にフランジを設け、このフランジをレインフォース2の係止爪と係合させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のエアコンダクト取付構造を示す斜視図である。
【図2】実施の形態のエアコンダクト取付構造の要部を示す(a)は平面、(b)は(a)のS5−S5線による断面図である。
【図3】実施の形態のエアコンダクト取付構造を示す断面図(図2のS2−S2線による)である。
【図4】実施の形態のエアコンダクト取付構造を示す断面図(図2のS4−S4線による)である。
【図5】実施の形態のエアコンダクト取付構造に用いるトリムを示す斜視図である。
【図6】実施の形態のエアコンダクト取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドライニング
1b ランプ用開口部
1c,1d 吹出口用開口部
1f 固定部
2 レインフォース
21 係止フランジ
22 係止爪
23 ストッパフランジ
3 エアコンダクト
3b 吹出口
3c 車外側フランジ
3c,1f 両フランジ
3d 中央側フランジ
3g 係止穴
4 トリム
4b 側片部
4c 中央片部
5 シール部材
6 ベントグリル
61 枠部材
61b 起立フランジ部
61c 水平フランジ部
62 ルーバ部材
62b 左右切替用ルーバ
62c 前後切替ルーバ
63 係止部材
63b 取付部
63c 係合片
63d 係合爪
63f 係合折曲部
Claims (3)
- 車体にルーフパネルの内側を覆うヘッドライニングが取り付けられ、このヘッドライニングには、吹出口用開口部が開口され、前記ヘッドライニングの吹出口用開口部の周縁に、この吹出口用開口部の周縁を補強するレインフォースが設けられ、前記ヘッドライニングの車幅方向端部に固定部が形成され、この固定部に位置決用穴が開口され、前記ヘッドライニングの車幅方向端部の上側にエアコンダクトがヘッドライニングの車幅方向端部に沿って前後方向に延在され、このエアコンダクトは、中空状に形成され、かつ、前記ヘッドライニングの吹出口用開口部に重なる位置に吹出口が開口され、さらに、前記エアコンダクトの車幅方向中央側側部と車外側側部とに、それぞれ中央側フランジと車外側フランジとが突出して設けられ、この中央側フランジに係止穴が開口され、車外側フランジに位置決用穴が開口され、前記レインフォースの車幅方向中央側端縁部に係止爪が形成され、このレインフォースの係止爪が前記エアコンダクトの中央側フランジに形成された係止穴に係止され、前記ヘッドライニングの固定部の位置決用穴と前記エアコンダクトの車外側フランジの位置決用穴とにロケートピンが挿入され、前記ヘッドライニングの固定部と前記エアコンダクトの車外側フランジとが重ね合わされて固定され、エアコンダクトがヘッドライニングに取り付けられていることを特徴とするエアコンダクト取付構造。
- 請求項1に記載のエアコンダクト取付構造において、前記ヘッドライニングの固定部が、車体に取り付けられたトリムで覆われていることを特徴とするエアコンダクト取付構造。
- 請求項1または2に記載のエアコンダクト取付構造において、前記吹出口用開口部に、送風方向を調節するベントグリルが取付けられ、このベントグリルには、ルーバ部材と枠部材とが設けられ、この枠部材には、吹出口用開口部に差し込まれる起立フランジ部と、この起立フランジ部の下端から略直交方向に延在されて吹出口用開口部の内周縁を覆う水平フランジ部とが設けられ、前記起立フランジ部には、係止部材が取付けられ、この係止部材には、前記起立フランジ部に固定される取付部と、この取付部の外側に設けられたバネ片状の係合片とが設けられ、この係合片の中間部には、略への字形状に折り曲げられた係合折曲部が形成され、前記レインフォースの内周縁には、ストッパフランジが立設され、このストッパフランジの先端に前記係合折曲部が係合されていることを特徴とするエアコンダクト取付構造。
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