JPH1024725A - グロメット構造およびその構造を用いた車載機器の取付方法 - Google Patents

グロメット構造およびその構造を用いた車載機器の取付方法

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JPH1024725A
JPH1024725A JP8183359A JP18335996A JPH1024725A JP H1024725 A JPH1024725 A JP H1024725A JP 8183359 A JP8183359 A JP 8183359A JP 18335996 A JP18335996 A JP 18335996A JP H1024725 A JPH1024725 A JP H1024725A
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grommet
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hot water
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貞彦 田中
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00507Details, e.g. mounting arrangements, desaeration devices
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、据付前、重心位置の変動でずれる突
起部材を、据付後、正しい位置に是正して隔壁の開口部
に挿入配置させるグロメット構造を提供する。 【解決手段】本発明は、クロスデッキメンバ4に組込ん
でからダッシュパネル1に組付け、車載機器11から突
き出たパイプ部材16aをダッシュパネルの開口部18
へ挿入させる構造において、パイプ部材にグロメット2
1を嵌挿し、同グロメットを、周側壁23が開口部の周
縁と当接するよう先端がパイプ部材の外周面と接するま
で漸次縮径するテーパ形状をなし、周側壁とパイプ部材
との間が中空に形成された筒状の本体22と、この本体
の内部に周側壁から中心に向かいパイプ部材の外周面と
当接するまで突出するリップ24とを有して構成して、
開口部に挿入するとき、ずれているパイプ部材を、周壁
部と開口部周縁との当接で発生するリップの反力により
正規位置に矯正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内と車室外を
仕切る隔壁を貫通する車載機器の突起部材と隔壁の開口
部周縁との間の隙間をシールするグロメット構造および
その構造を用いた車載機器の取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車(自動車)の車室内のフロント側
には、車幅方向に沿ってインストルメントパネルが設け
られている。またインストルメントパネルには、ヒータ
ユニット、エアコンユニット、ブロアが組み合わさった
空調ユニット、ステアリングアッセンブリなどといった
数多くの車載機器が内蔵されている。
【0003】そして、車載機器のうち、車室外の機器、
すなわちエンジンの冷却水循環系、ステアリングギヤな
どと取り合う空調ユニットのヒータコア,エバポーレー
タ、ステアリングアッセンブリなどは、車室内と車室外
とを仕切るダッシュパネル(隔壁)を通して、エンジン
ルームに収容されているエンジンの冷却水入出部,コン
デンサーに接続されたり、ステアリングギヤに接続され
たりしている。
【0004】ところで、従来より、空調ユニットは、各
部をダッシュパネルの内面にボルト止めなどで固定して
車室内側に据付け、このときにヒーターユニットから外
方へ突き出ている温水パイプ(ヒーターコアにつながる
入・出パイプ)、エアコンユニットから外方へ突き出て
いるエアコン用パイプ(冷凍サイクル機器につながる入
・出パイプ)を、ダッシュパネルに設けたそれぞれ専用
の開口部を通じて、車室内からエンジンルーム(車室
外)へ挿入させることが行われている。
【0005】ところが、このような空調ユニットの据付
けだと、各パイプ端を各開口部に位置合わせしながら、
各部をダッシュパネルに固定しなければならないので、
作業が面倒である。
【0006】そこで、作業能力を向上させるために、空
調ユニットを、ステアリングアッセンブリなどの車載機
器と一緒に車幅方向に延びるデッキクロスメンバ(支持
部材)に組付け、このデッキクロスメンバを車室内に固
定することで、空調ユニットの据付けも同時に行えるよ
うにした技術が提案されている。
【0007】具体的には、図8に示されるように車幅方
向に延びるデッキクロスパイプaにステアリングアッセ
ンブリ(図示しない)を支持し、同デッキクロスパイプ
aの車幅方向中央から下方へ延びているセンタステーb
(デッキクロスパイプと共に支持部材を構成するもの)
に、空調ユニットc(ヒータユニット、エアコンユニッ
ト、ブロアを組み合わせたもの)を、空調用のコントロ
ールパネルdと共に支持させ、さらにデッキクロスパイ
プaおよびセンタステーbを上部および前部から覆うよ
うにインストルメントパネルeを支持させておく。むろ
ん、空調ユニットcから突き出る温水パイプf、エアコ
ン用パイプgは後方へ突き出るように配置させてある。
【0008】そして、このインストルメントパネル回り
の構造が組み込まれたデッキクロスパイプaを、図8中
の二点鎖線で示されるようにダッシュパネルhのパネル
部分に近づけて、温水パイプf,エアコン用パイプgの
各先端をダッシュボードhに穿設してある各開口部iに
挿入させてから、所定に設定されたダッシュパネルhの
パネル部分にボルト止めなどで固定していた。
【0009】ところで、こうした据付けだと、各車載機
器が組み込まれたデッキクロスパイプaで構成される構
造物の重心位置が、空調ユニットcの取付けたときと、
空調ユニットcを取付けていないときとで、かなり異な
るようになる。
【0010】すなわち、空調ユニットcは、冷却水が流
通するヒータコア、冷媒が流通するエバポレータ、さら
にはモータなどの部品が収容されているために、かなり
重量がある。
【0011】この空調ユニットcが、デッキクロスパイ
プaに対して、片側だけが固定されるように固定される
ために、デッキクロスパイプa回りの重心位置は、空調
ユニットcを取付けていないときに比べ、かなり後方へ
ずれるようになる。
【0012】このため、例えば図8中に示されるように
デッキクロスパイプaに対して、他のパイプよりも外方
へ突き出る温水パイプfの先端位置を寸法Lなるように
空調ユニットcを組付けても、デッキクロスパイプaを
ダッシュボードhに固定する際には、図9に示されるよ
う温水パイプfの先端位置が、重心の影響を受けて下方
へ変位するという、ばらつきが生じる。θはその変位
量、jはシール部材を示す。
【0013】このため、デッキクロスパイプaと共に空
調ユニットcを据付ける構造では、ばらつきによるパイ
プ端とダッシュパネルhとの当接を防ぐために、ダッシ
ュパネルhに穿設してある開口部iの内径を、挿入され
るパイプ径に比べて、かなり大きくしてある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、開口部iの
大きく定めると、確かに空調ユニットaのパイプ端は、
デッキクロスパイプaの据付けにしたがい円滑に挿入さ
れるようになるものの、図9中の二点鎖線で示されるよ
うにパイプ先端は、設定された寸法値からずれたまま据
付けられるようになる。
【0015】このため、空調ユニットcからダッシュパ
ネルhを貫通するパイプ端の位置は設定通りでなく、同
パイプ端とエンジンの冷却水入出部やコンデンサーとの
間の配管の接続を面倒にしていた。
【0016】この点は、作業能力の向上につながるため
に、強く改善が要望されている。本発明は上記事情に着
目してなされたもので、その目的とするところは、据付
前、重心位置の変動で位置ずれしていた突起部材を、据
付後、正しい位置に是正して隔壁の開口部に挿入配置さ
せることができるグロメット構造およびその構造を用い
た車載機器の取付方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、グロメットを、突起部材
の外周面に嵌挿され、周側壁が開口部の周縁と当接する
よう挿入方向に向かい先端が突起部材の外周面と接する
まで漸次縮径するテーパ形状をなし、周側壁と突起部材
との間が中空に形成されてなる筒状のグロメット本体
と、このグロメット本体の内部に周側壁から中心に向か
い先端が突起部材の外周面と当接するまで突出するよう
に形成されたリップとを有して構成したことにある。
【0018】この請求項1に記載の発明によると、突起
部材が隔壁の開口部に挿入されるに伴い、グロメットの
周側壁が開口部の周縁と当接して、開口部の中心位置か
らずれている突起部材をリップの反力により正規位置に
矯正していく。共にグロメットの周側壁が同周側壁で生
じる弾性変位にて、開口部の周縁に弾接され、突起部材
と開口部との間をシールしていく。
【0019】かくして、組み込みによりばらつく突起部
材は、正規位置に位置決められて、開口部内に配置され
る。しかも、突起部材と開口部との間をシールするグロ
メットを兼用するから、部品点数の増加が抑制され、そ
の分、構造的にも簡素で、コスト的にも優れる。
【0020】好ましくは、グロメットの車室内側端面の
周縁部がグロメットの周側壁より径方向に開口部の外側
まで突出していれば、グロメットを安定して車載機器に
固定させることが可能となる。
【0021】しかも、これに加え、グロメットの車室内
側端面の隔壁側に弾性部材が備えてあれば、同弾性部材
が隔壁と弾接して振動吸収ともなる。さらに同弾性部材
が環状で隔壁側に突設されていれば、グロメット共に二
重のシール構造となる。
【0022】請求項2に記載した発明は、上記目的に加
え、挿入される突起部材の端部が開口部の周縁に当たる
のを抑制するために、請求項1に記載の開口部の周縁
に、車室外へ向かって縮径するテーパ状又は円弧状の曲
げ部を形成したことにある。
【0023】請求項3に記載した発明は、上記目的に加
え、車体機器の据付けが円滑に行われるよう、外方へ突
き出た突起部材を有する車載機器を車幅方向に延びる支
持部材に組付け、突起部材を車室内から該車室内と車室
外とを仕切る隔壁の開口部を通じて車室外へ挿入させる
ように車載機器を車室内側に配置して支持部材の端部を
車室内側に固定させる車体機器の取付方法において、突
起部材の外周面に、周側壁が挿入方向に向かい突起部材
の外周面と接するまで漸次縮径するテーパ形状をなし、
該周側壁と突起部材との間が中空に形成され、かつ内部
に周側壁から中心に向かい突起部材の外周面と当接する
まで突出するリップを有してなるグロメットを嵌挿し、
突起部材が開口部に挿入されるに伴い、グロメットの周
側壁が開口部の周縁と当接して、開口部の中心位置から
ずれている突起部材をリップの反力により正規位置に矯
正しながら、同周側壁が該周側壁の弾性変位にて開口部
の周縁に弾接されるようにしたことにある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図7に
示す一実施形態にもとづいて説明する。図1〜図3は、
本発明が適用される車載機器の組込構造を説明するため
の図を示している。
【0025】まず、この組込構造を説明すると、図中1
は例えば乗用車(自動車)の車室内と車室外となるエン
ジンルーム(図示せず)との間を仕切るダッシュパネル
(隔壁)、2は同ダッシュパネル1を挟む車幅方向両側
に設けられたフロントピラーインナパネル、3はダッシ
ュパネル1の下部に連結されて後方に延びるフロアパネ
ルである。
【0026】一方、4は車幅方向に延びるデッキクロス
メンバである。デッキクロスメンバ4は、フロントピラ
ーインナパネル2,2間に渡るような全長を有するデッ
キクロスパイプ5と、同デッキクロスパイプ5の車幅方
向中央から下方へ突き出る一対の略平行なセンタステー
6,6と、デッキクロスパイプ端に取着した据付座7,
7とを有している。
【0027】このデッキクロスパイプ5に、各種インス
トメントパネル回り車載機器が組み込まれる。具体的に
は、例えばデッキクロスパイプ5の左側には、図2に示
されるようにステアリングアッセンブリ8がステアリン
グ用ブラケット9を介して装着される。また右側には、
例えばエアバッグモジュール10が装着される。
【0028】センタステー6,6の上段後側には、空調
ユニット11が装着される。具体的には、空調ユニット
11は、例えばエアコンユニット12を中央に配置し、
同エアコンユニット12を両側から挟むようにヒータユ
ニット13およびブロア14を直列的に接続されてい
る。そして、例えばエアコンユニット12の筐体前面部
が、センタステー6,6に形成されたブラケット部6
a,6aにねじ止めされ、空調ユニット全体をデッキク
ロスパイプ5に沿う方向に装着して、エアコンユニット
12の筐体12a内に収容されているエバポレータ15
のエアコン用パイプ15aと、ヒータユニット13の筐
体13a内に収容されているヒータコア16の温水パイ
プ16a(いずれも本願の突起部材に相当)とを後方へ
突出する向きに配置させている。なお、例えば温水パイ
プ16aは、他のパイプ15や突起部分よりも後方へ突
き出るものとなっている。
【0029】またセンタステー6,6の上段前側には、
同空調ユニット11をコントロールするコントロールパ
ネル11aが装着される。さらにデッキクロスパイプ5
およびセンタステー6,6には、これら組付けた機器を
上部および前部から覆うようにインストルメントパネル
17が支持される。なお、デッキクロスパイプ5には、
ハーネス類18も装着される。
【0030】そして、図2および図4に示されるように
各種機器が組付いたデッキクロスパイプ端が、フロント
ピラーインナパネル2,2に設定された据付部2aに溶
接やボルト止めで固定、センタステー6,6の下端がフ
ロアパネル3のバックボーン3aに設定された据付部3
aに溶接やボルト止めで固定されると、後方から突き出
ているエアコンパイプ15a、温水パイプ16aがダッ
シュパネル1に穿設してある円形の開口部18,19に
挿入されてエンジンルーム(車室外)へ突き出る。と共
にダッシュパネル1の前面に、図3にも示されるように
インストルメントパネル17が、同イントルメントパネ
ル回りの機器と共に組み込まれるようになっている。な
お、20はステアリングアッセンブリ8のステアリング
シャフト端に接続されるステアリングハンドルを示す。
【0031】そして、このようにして車室内に装着され
る車載機器のうち、ヒータユニット13の温水パイプ1
6aには、本発明のグロメット構造Aが採用(理由:温
水パイプ16aが他のパイプより突出量が大のため)さ
れ、温水パイプ16aと同パイプ16aが挿通される開
口部18との間の隙間をシールしている。
【0032】このグロメット構造が図7に示されてい
る。図7(a)は分解したグロメット構造Aを示し、図
7(b)は温水パイプ16aに組み付けられたグロメッ
ト構造Aを示している。
【0033】グロメット構造Aを説明すれば、図中21
は筐体13aから突き出た温水パイプ部分の外周面に嵌
挿されたグロメットである。グロメット21の全体は例
えばゴムなどの弾性部材から構成される。
【0034】グロメット21の本体22(グロメット本
体に相当)は、大径側が温水パイプ16aの根元側に向
き、小径側が温水パイプ16aの先端側に向く、略円錐
台形状の筒形をなしている。
【0035】具体的には、本体22を構成する周側壁2
3は、ダッシュパネル1の開口部18(温水パイプ16
aが挿入される開口部)よりも大きな外径端から、先端
が温水パイプ16aの外周面に接するまで、温水パイプ
16aの先端に向かい漸次縮径するテーパ形状をなして
いる。つまり、周側壁23は、温水パイプ16aの挿入
方向に向かい漸次縮径するテーパ形状をなしている。こ
れにより、温水パイプ16aが開口部18へ挿入される
と、周側壁23が開口部18の周縁に接するようにして
ある。
【0036】周側壁23と温水パイプ16aとの間は、
中空に形成されていて、周側壁23の弾性変位を利用し
て、周側壁23を開口部18の周縁に密接(弾接)させ
る構造にしてある。
【0037】周側壁23の内面、具体的には開口部18
の周縁と接する部位を含むその周辺の内面部分には、温
水パイプ16aの外周面と当接するまで突き出る環状の
リップ24が設けられ、開口部18の周縁と接する周側
壁23の領域を温水パイプ16aで支えられるようにし
てある。
【0038】また本体22の大径側の端部(車室内側の
端部)には、同周縁部が周側壁23の径方向に上記開口
部18の外側にまで突出するフランジ状の据付座25が
形成されている。
【0039】この据付座25が、筐体13aの温水パイ
プ回りの外面部分に取着され、グロメット21を安定し
て筐体13aに固定させている。この据付座25の残る
側面には、弾性部材、例えば環状に成形された弾性部材
26が突設されている。この弾性部材26は、温水パイ
プ16aが開口部18に挿入されると、開口部18回り
のパネル面に弾性部材26が密接されるようになってい
て、同密接により、ダッシュパネル1からヒートユニッ
ト13へ伝わる振動を吸収するとともに、グロメット2
1と併せて二重のシール構造をなすようにしている。
【0040】また温水パイプ16aが挿入される開口部
18の周縁全体には、エンジンルーム(車室外)へ向か
って縮径する円弧状の曲げ部18aが形成されていて、
温水パイプ16の先端を傷つけずに、開口部18内へ導
けるようにするとともに周側壁23と開口部18の周縁
の密着性を向上させている。
【0041】なお、曲部18aは開口部18の周縁全体
をエンジンルーム(車室外)へ向かって縮径するように
テーパ状に曲げた構成でもよい。つぎに、作用について
説明する。
【0042】ヒータユニット13の温水パイプ16aに
グロメット21を装着してから、図2および図4に示さ
れるようにデッキクロスメンバ4をフロントピラーイン
ナパネル2,2間に固定する作業を行うとする。
【0043】このとき、エアコン用パイプ15a、温水
パイプ16aなど空調ユニット11の後方へ突き出てい
る部品は、空調ユニット11を取り付けたときの重心位
置のずれの影響を受けて、図4(a)中の矢印で示され
るようにデッキクロスパイプ5回りに下方へ変位するよ
うな挙動を生じる。
【0044】具体的には、図4(a)に示されるように
デッキクロスパイプ5から温水パイプ16aの先端位置
が寸法Lなるよう位置決めてエアコンユニット12、ヒ
ータユニット13を組付けても、エアコン用パイプ15
a、温水パイプ16aなどの先端位置は、上記理由で、
図5(b)に示されるように下方へ傾く。なお、図5
(b)は、最も突出長のある温水パイプ16aの先端位
置がばらついている状態を示している。
【0045】つまり、車載機器とデッキクロスメンバ4
とで構成される構造物Bを固定しようとダッシュパネル
1へ移動させるとき、エアコン用パイプ15a、温水パ
イプ16aなどダッシュパネル1を貫通する部品は、傾
いた状態のままダッシュパネル1の開口部18,19内
へ導かれるようになる。
【0046】ついで、図5(a)に示されるように、ま
ず、最初に温水パイプ16aが開口部18内に挿入され
ていく(温水パイプ16aが最も突出量を有するた
め)。このとき、温水パイプ16aの先端が開口部18
aの周縁側へ大きくずれているようなときは、図5
(a)中の二点鎖線で示されるように該先端は曲げ部1
8aの傾斜面と当接し、同傾斜面にならうように摺動し
て、開口部18内へ導かれる。
【0047】これにより、たとえ温水パイプ16aが大
きな位置ずれを生じていたとしても、温水パイプ16a
の先端は、曲り部18aのガイド機能により、開口部1
8aの周縁のエッジに引っ掛からずに、開口部18a内
へ挿入されるようになる。
【0048】一方、開口部18に挿入される温水パイプ
16aは、下方へ傾いているために、挿入の進行に伴
い、図5(b)に示されるようにグロメット21の下側
の周側壁部分が開口部18の下側の周縁部分に当接し、
グロメット21に上方へ押し上げるような挙動をもたら
す。
【0049】このとき、周側壁23はリップ24を介し
て温水パイプ16aと密接しているから、リップ24を
通じて温水パイプ16aに伝達される反力により、開口
部18の中心位置からずれている温水パイプ16aを正
規位置に向かって押し上げ、温水パイプ16aを正規位
置に矯正していく。
【0050】すると、空調ユニット11が押し上げら
れ、同空調ユニット11の姿勢を設定状態に戻し、該空
調ユニット11が組付いたことによるばらつきを是正し
ていく。
【0051】これにより、ダッシュパネル1に向かって
突き出ているパイプ、他の部品などの位置も、当初の設
定位置に戻されながら、ダッシュパネル1の開口部19
内へ挿入される。
【0052】ついで、デッキクロスパイプ端、センタス
テー下端が、フロントピラーインナパネル2に設定され
ている据付部2a、フロアパネル3のバックボーンに設
定されている据付部3aに至り、上記挿入を終えると、
図6に示されるようにグロメット21の周側壁23の全
周は、開口部18の全周縁と当接して、同周側壁23で
生じる弾性変位により開口部18の周縁に弾接されて、
温水パイプ16aと開口部18との間をシールしてい
く。
【0053】と共に、据付座25に付いている環状の弾
性部材26がダッシュパネル1のパネル面に密接して、
グロメット21の周囲、すなわち開口部18の周りをシ
ールしていく。
【0054】その後、デッキクロスパイプ5の据付座
7、センタステー下端を、フロントピラーインナパネル
2の据付部2a、バックボーンの据付部3にボルト止め
などで固定すれば、図3および図4(b)に示されるよ
うにダッシュパネル1にインストルメントパネル17、
インストルメントパネル回り機器が組付く。
【0055】したがって、空調ユニット11のデッキク
ロスメンバ4に対する組み込みによりばらつくパイプ端
などは、ダッシュパネル1と組み合わされるときには、
元の正規位置(温水パイプ16aでは寸法L)に位置決
められる。
【0056】つまり、据付前で生じていた重心位置の変
動によるばらつきに関わらず、ダッシュパネル1を貫通
するパイプ端などは、常に正しく芯出しされて、開口部
18,19内に配置される。
【0057】それ故、パイプ端とエンジンの冷却水入出
部やコンデンサーとの間の配管の接続作業が能力良く行
えるようになる。なお、図4(b)中、図6中にそれぞ
れある符号27は、同パイプ端につながる配管を示して
いる。
【0058】しかも、芯出しには、開口部18との間を
シールするグロメット23を兼用するから、位置決めに
際する部品点数の増加は抑制され、その分、構造的にも
簡素で、コスト的にも優れる。
【0059】特に、車載機器を車幅方向に延びるデッキ
クロスメンバ4に組み込んでから、車載機器から突き出
るパイプ端をダッシュパネル1から車室外へ貫通するよ
う、デッキクロスメンバ4を車室内側に固定する車載機
器の取付方法に採用すると、車載機器の据付けが円滑に
行え、作業効率が向上するようになる。
【0060】また端部に開口部23より外側に突出する
据付座25が形成されたグロメット21を採用すると、
グロメット21を安定して車載機器に固定させられる。
しかも、これに加え据付座25に弾性部材26を設ける
と、ダッシュパネル1からの振動吸収となる。さらに環
状に形成された弾性部材26を採用すると、グロメット
21と共に二重シール構造されて、開口部18の周りに
高いシール性能をもたらすようになる。
【0061】そのうえ、開口部18の周縁に車室外へ向
かって縮径する円弧状の曲げ部18a(又はテーパ状の
曲げ部)を形成する構造を採用すると、挿入されるパイ
プ端が開口部18の周縁に当たるのを抑制して、エッジ
によるパイプ端の損傷が防げる他、周側壁23の外面と
開口部18の周縁の密着性が向上する。
【0062】なお、一実施形態では、他の突起部材の芯
出しも同時に行えるとのことから、最も突出長さのある
温水パイプだけにグロメットを設けた例を挙げたが、こ
れに限らず、他の突起部材、例えばエアコン用パイプに
もグロメットを設けるようにしてもよい。むろん、デッ
キクロスメンバに組み込む車載機器の中で、温水パイプ
以外、ダッシュパネルを貫通するもので、かつ最も突出
長のある突起部材があれば、その突起部材にグロメット
を設ければよい。
【0063】また一実施形態では、本発明を、インスト
ルメントパネルを他の空調ユニットなどの車載機器と共
にクロスデッキメンバに組み込んでダッシュパネルに組
付ける構造に適用したが、これに限らず、インストルメ
ントパネルだけを別に組付けるようにした構造にも適用
してもよい。すなわち、空調ユニットなどの車載機器を
クロスデッキメンバに組み込んでダッシュパネルに組付
けてから、別にインストルメントパネルをダッシュパネ
ルに組み合わせる構造でもよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、グロメットにより、据付前、重心位置の変
動で位置ずれしていた突起部材を、据付後、正しい位置
に是正して隔壁の開口部に挿入配置させることができ
る。
【0065】しかも、突起部材と開口部との間をシール
するグロメットを用いるから、芯出しのための部品を追
加するような部品点数の増加はなくてすみ、構造的にも
簡素で、コスト的にも優れるという効果を奏する。
【0066】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加え、挿入される突起部材の端部が開口
部の周縁に当たるのを抑制することができ、エッジによ
るパイプ端の損傷を防ぐことができるという効果を奏す
る。請求項3に記載の発明によれば、請求項1の発明の
効果に加え、車体機器の据付けを円滑に行うことがで
き、作業効率の向上が図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るグロメットを、デッ
キクロスメンバを用いて車載機器をダッシュパネルに組
み込む構造と共に示す斜視図。
【図2】車載機器がクロスデッキに組み込まれたときを
示す斜視図。
【図3】同車載機器がダッシュパネルに組み込まれたと
きを示す斜視図。
【図4】同組込みに至る状態を説明するための断面図。
【図5】同組込みに至るグロメットの状態を説明するた
めの断面図。
【図6】同組込みを終えたときのグロメットの状態を示
す断面図。
【図7】温水パイプに据付けられるグロメットの構造を
説明するために断面図。
【図8】車載機器をクロスデッキメンバに組込んでから
ダッシュパネルに組付ける取り付ける方法を概略的に説
明するための図。
【図9】同方法を採用することで生じていた、車載機器
のパイプ端の位置ずれを説明するための斜視図。
【符号の説明】
1…ダッシュパネル(隔壁) 4…デッキクロスメンバ 8…ステアリングアッセンブリ 10…エアバッグモジュール 11…空調ユニット 12…エアコンユニット 13…ヒータコア 14…ブロア 15…エバポレータ 16…ヒータコア 16a…温水パイプ(突起部材) 17…インストルメントパネル 18,19…開口部 21…グロメット 22…本体(グロメット本体) 23…周壁 24…リップ 26…弾性部材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外方へ突き出る突起部材を有する車載機
    器が、前記突起部材を車室内から該車室内と車室外とを
    仕切る隔壁の開口部を通じ車室外へ挿入して車室内側に
    装着されるとき、前記突起部材と開口部の周縁との間に
    形成される隙間をシールするグロメットを有し、 前記グロメットは、前記突起部材の外周面に嵌挿され、
    周側壁が前記開口部の周縁と当接するよう挿入方向に向
    かい先端が前記突起部材の外周面と接するまで漸次縮径
    するテーパ形状をなし、前記周側壁と前記突起部材との
    間が中空に形成されてなる筒状のグロメット本体と、 このグロメット本体の内部に前記周側壁から中心に向か
    い先端が前記突起部材の外周面と当接するまで突出する
    ように形成されたリップと、 を有してなることを特徴とするグロメット構造。
  2. 【請求項2】 前記開口部の周縁には、車室外へ向かっ
    て縮径するテーパ状又は円弧状の曲げ部が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のグロメット構造。
  3. 【請求項3】 外方へ突き出た突起部材を有する車載機
    器を車幅方向に延びる支持部材に組付け、前記突起部材
    を車室内から該車室内と車室外とを仕切る隔壁の開口部
    を通じて車室外へ挿入させるように前記車載機器を車室
    内側に配置して前記支持部材の端部を車室内側に固定さ
    せる車体機器の取付方法において、 前記突起部材の外周面に、周側壁が挿入方向に向かい前
    記突起部材の外周面と接するまで漸次縮径するテーパ形
    状をなし、該周側壁と前記突起部材との間が中空に形成
    され、かつ内部に前記周側壁から中心に向かい前記突起
    部材の外周面と当接するまで突出するリップを有してな
    るグロメットを嵌挿し、 前記突起部材が前記開口部に挿入されるに伴い、前記グ
    ロメットの周側壁が前記開口部の周縁と当接して、前記
    開口部の中心位置からずれている前記突起部材を前記リ
    ップの反力により正規位置に矯正しながら、同周側壁が
    該周側壁の弾性変位にて前記開口部の周縁に弾接される
    ようにしたことを特徴とする車体機器の取付方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005155914A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Denso Internatl America Inc ダッシュボードに対するパイプ取付構造
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KR20210088692A (ko) * 2018-11-15 2021-07-14 바스프 코팅스 게엠베하 LiDAR 센서에 대해 표면에 도포된 페인트의 가시도를 시뮬레이션하는 방법 및 디바이스

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