JP4062164B2 - 共役ジエン重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コバルト化合物からなる重合触媒を用いた、着色および臭気の少なく、シス1,4−構造含有率の高い共役ジエン類の重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの重合触媒に関しては、従来数多くの提案がなされており、その幾つかは工業化されている。例えば、高シス-1,4構造の共役ジエン重合体の製造方法としては、チタン、コバルト、ニッケル、ネオジム等の化合物と有機アルミニウムの組み合せがよく用いられる。
【0003】
コバルト化合物を用いる高シス−1,4構造の共役ジエン重合体の製造方法として、特公昭38−1243号公報(特許文献1)にはコバルト及び/又はニッケルの化合物、酸性金属ハライド、有機アルミニウム化合物、及び反応混合物100万部当たり2〜50部の水からなる触媒を用いる高シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法が開示されている。
【0004】
特公昭36−4747号公報(特許文献2)には、ジアルキルアルミニウムクロライド、及び塩化コバルトピリジン錯体よりなる触媒を用い、エチレン、プロピレン等のα―オレフィン、あるいはアレン(プロパジエン)、1,2−ブタジエン等の非共役ジオレフィンにより分子量を調節して、1,3−ブタジエンを重合させる方法が開示されている。また、特公昭41−5474号公報(特許文献3)には、ジアルキルアルミニウムクロライド、及びコバルトアセチルアセトネート錯体よりなる触媒を用い、1,5−シクロオクタジエン(COD)のような非共役ジオレフィンにより分子量を調節して、1,3−ブタジエンを重合させる方法が開示されている。
【0005】
また、特公昭46−2351号公報(特許文献4)には、アルキルアルミニウムハライド、及びコバルト含有物質からなる触媒を用い、α―オレフィン、非共役ジオレフィンあるいは環状オレフィンを1,3−ブタジエンの転化率に応じて2回以上に分割添加することにより分子量分布を調節して、任意の分子量分布のシス−1,4−ポリブタジエンを製造する方法が開示されている。
【0006】
また、特公昭46−2667号公報(特許文献5)には、ビニルエーテル化合物を、特公昭46−7267号公報(特許文献6)には、ラクタム化合物を添加することにより分子量を調節して、目的とする分子量のシス−1,4−ポリブタジエンを製造する方法が開示されている。
【0007】
さらに、特公昭45−29308号公報(特許文献7)には、ジアルキルアルミニウムハライド、電気化学的に析出させた金属コバルトあるいはコバルトオクトエートよりなる触媒を用い、少量の金属ニッケルあるいはニッケル化合物を分子量調節剤として1,3−ブタジエンを重合させる方法が開示されている。
【0008】
しかし、これら公知の方法では、毒性のあるベンゼンのような芳香族溶媒を用いる必要があり問題であった。また、高沸点化合物を連鎖移動剤として用いる場合、分離回収して再利用することが経済上、あるいは製品物性上好ましいが、生成したポリマー溶液からの分離には多大なエネルギーを要する問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特公昭38−1243号公報
【特許文献2】
特公昭36−4747号公報
【特許文献3】
特公昭41−5474号公報
【特許文献4】
特公昭46−2351号公報
【特許文献5】
特公昭46−2667号公報
【特許文献6】
特公昭46−7267号公報
【特許文献7】
特公昭45−29308号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、健康への影響や環境汚染の観点から使用することが望ましくない芳香族溶媒を用いず、また、回収利用に多大なエネルギーを要する高沸点化合物を最小限に抑えて共役ジエン重合体を製造する方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シクロヘキサンおよび2−ブテンからなる溶媒中で(A)コバルト化合物、(B)周期律表第13族元素の有機金属化合物、(C)水、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させる際に、エチレンと、(1)1,5−シクロオクタジエン、(2)2,5−ノルボルナジエン、または(3)1,2−ブタジエンとを併用して分子量を調節することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法に関する。
【0012】
本発明の触媒系の(A)成分であるコバルト化合物としては、コバルトの塩や錯体が好ましく用いられる。特に好ましいものは、塩化コバルト、臭化コバルト、硝酸コバルト、オクチル酸(エチルヘキサン酸)コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、マロン酸コバルト等のコバルト塩や、コバルトのビスアセチルアセトネートやトリスアセチルアセトネート、アセト酢酸エチルエステルコバルト、コバルト塩のピリジン錯体やピコリン錯体等の有機塩基錯体、もしくはエチルアルコール錯体などが挙げられる。
【0013】
本発明における触媒系の(B)成分である周期律表第13族元素の有機金属化合物としては、例えば、有機アルミニウム等が用いられる。これらの化合物の内で好ましいのは、トリアルキルアルミニウムやジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド、アルキルアルミニウムジクロライド等である。
【0014】
具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムを挙げることができる。
【0015】
さらに、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのような有機アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化有機アルミニウム化合物も含まれる。有機アルミニウム化合物は、二種類以上併用することができる。
【0016】
(A)成分と(B)成分とのモル比(B)/(A)は、好ましくは0.1〜5000、より好ましくは1〜2000である。
【0017】
(B)成分と(C)成分とのモル比(B)/(C)は、好ましくは0.7〜5であり、特に好ましくは0.8〜4であり、さらに特に好ましくは1〜3である。
【0018】
触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、例えば次の順序で行うことができる。
【0019】
▲1▼不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在下に上述した分子量調節剤を添加した後、(C)成分を添加し、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
【0020】
▲2▼不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在下に(C)成分を添加し、上述した分子量調節剤を添加した後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
【0021】
▲3▼不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(B)成分を添加し、(C)成分と上述した分子量調節剤を任意の順序で添加した後、(A)成分を添加する。
【0022】
また、各成分をあらかじめ熟成して用いてもよい。中でも、(B)成分と(C)成分を熟成することが好ましい。
【0023】
熟成条件としては、不活性溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(B)成分と(C)成分を混合する。熟成温度は−50〜80℃、好ましくは−10〜50℃であり、熟成時間は0.01〜24時間、好ましくは0.05〜5時間である。
【0024】
本発明においては、各触媒成分を無機化合物、又は有機高分子化合物に担持して用いることもできる。
【0025】
共役ジエン化合物モノマ−としては、1,3−ブタジエン(沸点−4.5℃)、イソプレン(沸点34℃)、1,3−ペンタジエン(沸点42℃)、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン(沸点69℃)、2−メチルペンタジエン(沸点75℃)、3−メチルペンタジエン(沸点77℃)、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエン(沸点82℃)などが挙げられる。中でも、1,3−ブタジエンを主成分とする共役ジエン化合物モノマ−が好ましい。
【0026】
これらのモノマ−成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
ここで重合すべき共役ジエン化合物モノマ−とは、モノマ−の全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合することができる。共役ジエンの他に、上記のオレフィン化合物、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン等の環状モノオレフィン等を少量含んでいてもよい。
【0028】
重合方法は、特に制限はなく、1,3−ブタジエンなどの共役ジエン化合物モノマ−そのものを重合溶媒とする塊状重合(バルク重合)、又は溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶媒としては、ブタン、ペンタン、n−ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素等が挙げられる。
【0029】
中でも、シクロヘキサン(沸点81℃)、あるいは、シス−2−ブテン(沸点3.7℃)とトランス−2−ブテン(沸点1℃)との混合物などが好適に用いられる。
【0030】
重合温度は−30〜150℃の範囲が好ましく、30〜100℃の範囲が特に好ましい。重合時間は1分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜5時間が特に好ましい。
【0031】
所定時間重合を行った後、重合槽内部を必要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
【0032】
本発明の触媒を用いて共役ジエンを重合した場合には、得られたポリマーの収量やミクロ構造は触媒や重合条件によって異なるが、エチレンと、(1)1,5−シクロオクタジエン、(2)2,5−ノルボルナジエン、または(3)1,2−ブタジエンとを併用することによって、共役ジエン重合体の分子量を制御することが出来る。
【0033】
本発明で得られる共役ジエン重合体としては、好ましくは、シス−1,4構造を80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは96%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンが挙げられる。
【0034】
本発明で得られる共役ジエン重合体の物性としては、好ましくは、以下の式(1)を満たすものが挙げられ、さらに好ましくは以下の式(2)を満たすものが挙げられ、特に好ましくは、以下の式(3)を満たすものが挙げられる。
0.5×ML1+4≦Tcp≦4×ML1+4 式(1)
0.5×ML1+4≦Tcp≦3.5×ML1+4 式(2)
1.0×ML1+4≦Tcp≦3.5×ML1+4 式(3)
但し、Tcp:5%トルエン溶液粘度、ML1+4:ムーニー粘度を表す。
【0035】
【実施例】
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。重合条件並びに重合結果については表1〜9にまとめて記載した。
【0036】
ミクロ構造は赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
【0037】
固有粘度([η])は、ポリマーのトルエン溶液を使用して、30℃で測定した。
【0038】
トルエン溶液粘度(Tcp)は、ポリマー2.28gをトルエン50mlに溶解した後、標準液として粘度計校正用標準液(JIS Z8809)を用い、キャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、25℃で測定した。
【0039】
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、JIS6300に準拠して測定した。
【0040】
(参考例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン210ml、2−ブテン265ml及びブタジエン230mlからなる溶液を仕込み、水濃度が47mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを0.5Kg/cm2圧入し、5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.2mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)5.6mlを添加して重合を開始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。
結果を表1に示した。
【0041】
(参考例2)
エチレンの圧入を1.0Kg/cm2とした他は参考例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0042】
(参考例3)
エチレンの圧入を1.5Kg/cm2とした他は参考例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0043】
(参考例4)
エチレンの圧入を2.0Kg/cm2とした他は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示した。
【0044】
(参考例5)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン210ml、2−ブテン265ml及びブタジエン230mlからなる溶液を仕込み、水濃度が64.5mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.2Kg/cm2圧入し、5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.2mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)5.0mlを添加して重合を開始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表2に示した。
【0045】
(参考例6)
水濃度を62mg/lとした他は参考例5と同様の操作を行った。結果を表2に示した。
【0046】
(参考例7)
水濃度を57mg/lとした他は参考例5と同様の操作を行った。結果を表2に示した。
【0047】
(参考例8)
水濃度を47mg/lとした他は参考例5と同様の操作を行った。結果を表2に示した。
【0048】
(参考例9)
水濃度を37mg/lとした他は参考例5と同様の操作を行った。結果を表2に示した。
【0049】
(参考例10)
水濃度を33mg/lとした他は参考例5と同様の操作を行った。結果を表2に示した。
【0050】
(比較例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン190ml、2−ブテン240ml及びブタジエン320mlからなる溶液を仕込み、水濃度が38.5mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.5Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)3.0mlを添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表3に示した。
【0051】
(比較例2)
エチレンの圧入を2.0Kg/cm2とした他は比較例1と同様の操作を行った。結果を表3に示した。
【0052】
(比較例3)
エチレンの圧入を3.0Kg/cm2とした他は比較例1と同様の操作を行った。結果を表3に示した。結果を表3に示した。
【0053】
(参考例11)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン210ml、2−ブテン265ml及びブタジエン230mlからなる溶液を仕込み、水濃度が70mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.1Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)1.5ml、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(0.5mol/L)1.5mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)5.0mlを添加して重合を開始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表4に示した。
【0054】
(参考例12)
水濃度を63mg/lとした他は参考例11と同様の操作を行った。結果を表4に示した。
【0055】
(参考例13)
水濃度を57mg/lとした他は参考例11と同様の操作を行った。結果を表4に示した。
【0056】
(参考例14)
水濃度を47mg/lとした他は参考例11と同様の操作を行った。結果を表4に示した。
【0057】
(参考例15)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン175ml、2−ブテン225ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込み、水濃度が70mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.6Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)1.5ml、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(0.5mol/L)1.5mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)4.3mlを添加して重合を開始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表5に示した。
【0058】
(参考例16)
水濃度を67mg/lとした他は参考例15と同様の操作を行った。結果を表5に示した。
【0059】
(参考例17)
水濃度を63mg/lとした他は参考例15と同様の操作を行った。結果を表5に示した。
【0060】
(参考例18)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン145ml、2−ブテン185ml及びブタジエン370mlからなる溶液を仕込み、水濃度が66.5mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを2.0Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)3.0mlを添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表6に示した。
【0061】
(参考例19)
水濃度を64.5mg/lとした他は参考例18と同様の操作を行った。結果を表6に示した。
【0062】
(参考例20)
水濃度を63mg/lとした他は参考例18と同様の操作を行った。結果を表6に示した。
【0063】
(実施例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン190ml、2−ブテン240ml及びブタジエン320mlからなる溶液を仕込み、水濃度が38.5mg/lとなるように水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.5Kg/cm2圧入し、1,5−シクロオクタジエン(COD)650mgを添加した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)3.0mlを添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表7に示した。
【0064】
(実施例2)
COD添加量を325mgとした他は実施例1と同様の操作を行った。結果を表7に示した。
【0065】
(実施例3)
エチレンの圧入を2.0Kg/cm2とした他は実施例1と同様の操作を行った。結果を表7に示した。
【0066】
(実施例4)
COD添加量を325mgとした他は実施例3と同様の操作を行った。結果を表7に示した。
【0067】
(実施例5)
エチレンの圧入を3.0Kg/cm2とした他は実施例1と同様の操作を行った。結果を表7に示した。
【0068】
(実施例6)
COD添加量を325mgとした他は実施例5と同様の操作を行った。結果を表7に示した。
【0069】
(実施例7)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン190ml、2−ブテン240ml及びブタジエン320mlからなる溶液を仕込み、水濃度が38.5mg/lとなるように水を添加した後、1,2−ブタジエンのシクロヘキサン溶液(1.5mol/L)4mlを添加し、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.0Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)3.0mlを添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表8に示した。
【0070】
(実施例8)
1,2−ブタジエン溶液添加量を2mlとした他は実施例7と同様の操作を行った。結果を表8に示した。
【0071】
(実施例9)
1,2−ブタジエン溶液添加量を1mlとした他は実施例7と同様の操作を行った。結果を表8に示した。
【0072】
(実施例10)
1,2−ブタジエン溶液添加量を0.5mlとした他は実施例7と同様の操作を行った。
結果を表8に示した。
【0073】
(実施例11)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン300ml、2−ブテン380ml及びブタジエン320mlからなる溶液を仕込み、水濃度が40mg/lとなるように水を添加した後、2,5−ノルボルナジエンのシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)1.8mlを添加し、毎分700回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした後、エチレンを1.25Kg/cm2圧入した。5分後、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)3.2mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(5mmol/L)2.2mlを添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。結果を表9に示した。
【0074】
(実施例12)
2,5−ノルボルナジエン溶液添加量を3.6mlとした他は実施例11と同様の操作を行った。結果を表9に示した。
【0075】
(実施例13)
2,5−ノルボルナジエン溶液添加量を5mlとした他は実施例11と同様の操作を行った。結果を表9に示した。
【0076】
(実施例14)
2,5−ノルボルナジエン溶液添加量を7.2mlとした他は実施例11と同様の操作を行った。結果を表9に示した。
【0077】
(実施例15)
2,5−ノルボルナジエン溶液添加量を8.9mlとした他は実施例11と同様の操作を行った。結果を表9に示した。
【0078】
(実施例16)
2,5−ノルボルナジエン溶液添加量を11.5mlとした他は実施例11と同様の操作を行った。結果を表9に示した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【表6】
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】
【表9】
【0088】
【発明の効果】
コバルト化合物系の重合触媒を用いて、芳香族溶媒を用いることなく、エチレンと、(1)1,5−シクロオクタジエン、(2)2,5−ノルボルナジエン、または(3)1,2−ブタジエンとを組み合わせて添加することにより、所望の分子量、物性の共役ジエン重合体を製造できる。
Claims (1)
- シクロヘキサンおよび2−ブテンからなる溶媒中で(A)コバルト化合物、(B)周期律表第13族元素の有機金属化合物、(C)水、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させる際に、エチレンと、(1)1,5−シクロオクタジエン、(2)2,5−ノルボルナジエン、または(3)1,2−ブタジエンとを併用して分子量を調節することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法。
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