JP2003082008A - 共役ジエン重合体の製造方法 - Google Patents

共役ジエン重合体の製造方法

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JP2003082008A
JP2003082008A JP2001272991A JP2001272991A JP2003082008A JP 2003082008 A JP2003082008 A JP 2003082008A JP 2001272991 A JP2001272991 A JP 2001272991A JP 2001272991 A JP2001272991 A JP 2001272991A JP 2003082008 A JP2003082008 A JP 2003082008A
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JP2001272991A
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Yoshiyuki Kai
甲斐  義幸
Yoshimoto Baba
義甫 馬場
Masato Murakami
村上  真人
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Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コバルト化合物からなる重合触媒を用いた、
着色および臭気の少なく、シス−1,4構造の含有率が
高く、分子量が調節できる共役ジエン重合体の製造方法
を提供する。 【解決手段】(A)コバルト化合物 (B)周期律表第13族元素の有機金属化合物、及び (C)水 から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させ
る際に、水素を添加して分子量を調節することを特徴と
する共役ジエン重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コバルト化合物か
らなる重合触媒を用いた、着色および臭気の少なく、シ
ス1,4−構造含有率の高い共役ジエン類の重合体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1,3−ブタジエン、イソプレンなどの
共役ジエンの重合触媒に関しては、従来数多くの提案が
なされており、その幾つかは工業化されている。例え
ば、高シス-1,4構造の共役ジエン重合体の製造方法と
しては、チタン、コバルト、ニッケル、ネオジム等の化
合物と有機アルミニウムの組み合せがよく用いられる。
【0003】コバルト化合物を用いる高シス−1,4構
造の共役ジエン重合体の製造方法として、特公昭38−
1243にはコバルト及び/又はニッケルの化合物、酸
性金属ハライド、有機アルミニウム化合物、及び反応混
合物100万部当たり2〜50部の水からなる触媒を用
いる高シス−1,4−ポリブタジエンの製造方法が開示
されている。
【0004】特公昭36−4747号公報には、ジアル
キルアルミニウムクロライド、及び塩化コバルトピリジ
ン錯体よりなる触媒を用い、エチレン、プロピレン等の
α―オレフィン、あるいはアレン(プロパジエン)、
1,2−ブタジエン等の非共役ジオレフィンにより分子
量を調節して、1,3−ブタジエンを重合させる方法が
開示されている。また、特公昭41−5474号公報に
は、ジアルキルアルミニウムクロライド、及びコバルト
アセチルアセトネート錯体よりなる触媒を用い、1,5
−シクロオクタジエン(COD)のような非共役ジオレ
フィンにより分子量を調節して、1,3−ブタジエンを
重合させる方法が開示されている。
【0005】また、特公昭46−2351号公報には、
アルキルアルミニウムハライド、及びコバルト含有物質
からなる触媒を用い、α―オレフィン、非共役ジオレフ
ィンあるいは環状オレフィンを1,3−ブタジエンの転
化率に応じて2回以上に分割添加することにより分子量
分布を調節して、任意の分子量分布のシス−1,4−ポ
リブタジエンを製造する方法が開示されている。
【0006】また、特公昭46−2667号公報には、
ビニルエーテル化合物を、特公昭46−7267号公報
には、ラクタム化合物を添加することにより分子量を調
節して、目的とする分子量のシス−1,4−ポリブタジ
エンを製造する方法が開示されている。
【0007】さらに、特公昭45−29308号公報に
は、ジアルキルアルミニウムハライド、電気化学的に析
出させた金属コバルトあるいはコバルトオクトエートよ
りなる触媒を用い、少量の金属ニッケルあるいはニッケ
ル化合物を分子量調節剤として1,3−ブタジエンを重
合させる方法が開示されている。
【0008】また、特開平5−65306、特開平6−
116316では、水素の共存下にコバルト触媒を用い
てブタジエンの重合を行うことが開示されているが、生
成物は主に1,2−構造からなるポリマーであり、本発
明の目的とは異なっている。
【0009】さらに、特開平9−316122でも水素
の共存下にブタジエンの重合を行うことが開示されてい
るが、バナジウム触媒であり、得られるポリマーのシス
構造は90%弱であり、本発明の目的とは異なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コバルト化
合物からなる重合触媒を用いた、着色および臭気の少な
く、シス−1,4構造の含有率が高く、分子量が調節さ
れた共役ジエン重合体の製造方法を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)コバル
ト化合物(B)周期律表第13族元素の有機金属化合
物、及び(C)水から得られる触媒を用いて共役ジエン
化合物を重合させる際に、水素を添加して分子量を調節
することを特徴とする共役ジエン重合体の製造方法に関
する。
【0012】また、本発明は、該触媒において、(B)
/(C)=0.7〜5(モル比)であることを特徴とす
る上記の共役ジエン重合体の製造方法に関する。
【0013】また、本発明は、分子量調節剤として、オ
レフィン化合物を併用することを特徴とする上記の共役
ジエン重合体の製造方法に関する。
【0014】また、本発明は、オレフィン化合物が、1
―オレフィン、1,5−シクロオクタジエン、2,5−
ノルボルナジエンから選ばれる少なくとも1種類の化合
物であることを特徴とする上記の共役ジエン重合体の製
造方法に関する。
【0015】本発明の触媒系の(A)成分であるコバル
ト化合物としては、コバルトの塩や錯体が好ましく用い
られる。特に好ましいものは、塩化コバルト、臭化コバ
ルト、硝酸コバルト、オクチル酸(エチルヘキサン酸)
コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、マロン
酸コバルト等のコバルト塩や、コバルトのビスアセチル
アセトネートやトリスアセチルアセトネート、アセト酢
酸エチルエステルコバルト、コバルト塩のピリジン錯体
やピコリン錯体等の有機塩基錯体、もしくはエチルアル
コール錯体などが挙げられる。
【0016】本発明における触媒系の(B)成分である
周期律表第13族元素の有機金属化合物としては、例え
ば、有機アルミニウム等が用いられる。これらの化合物
の内で好ましいのは、トリアルキルアルミニウムやジア
ルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウ
ムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライ
ド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド、アルキル
アルミニウムジクロライド等である。
【0017】具体的な化合物としては、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアル
キルアルミニウムを挙げることができる。
【0018】さらに、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキル
アルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムク
ロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのよう
な有機アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニ
ウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドラ
イド、セスキエチルアルミニウムハイドライドのような
水素化有機アルミニウム化合物も含まれる。これらの有
機アルミニウム化合物は、二種類以上併用することがで
きる。
【0019】本発明においては、重合させる際に、水素
を添加して分子量を調節する。分子状水素が共存するこ
とで生産性が向上し、分子量調節がより容易になる利点
がある。
【0020】分子状水素は、重合前にあらかじめ添加し
ておくことができ、また、重合中に追加添加してもよ
い。
【0021】本発明におけるオレフィン化合物として
は、1−オレフィン、非共役ジエン、が挙げられる。
【0022】本発明におけるオレフィン化合物の具体例
としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセ
ン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、1,4
−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オク
タジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエ
ン、スチレン、アリルベンゼン、ジアリルベンゼン、
1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジ
エン、シクロデカジエン、シクロドデカジエン、1,
5,9−シクロドデカトリエン、アレン、フェニルアレ
ン、1,2−ブタジエン、1,2−ヘキサジエン、ジシ
クロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、エチリ
デンノルボルネン、ビニルノルボルネン等が挙げられ
る。
【0023】中でも、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、
1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどの1、
オレフィン、1,5−シクロオクタジエン、1,2−ブ
タジエン、2,5−ノルボルナジエンが好ましい。
【0024】(A)成分と(B)成分とのモル比(B)
/(A)は、好ましくは0.1〜5000、より好まし
くは1〜2000である。
【0025】(B)成分と(C)成分とのモル比(B)
/(C)は、好ましくは0.7〜5であり、特に好まし
くは0.8〜4であり、さらに特に好ましくは1〜3で
ある。
【0026】水素の添加量は、分圧で0.1Kg/cm
2〜20Kg/cm2であり、好ましくは1Kg/cm2
〜10Kg/cm2である。
【0027】オレフィン化合物の添加量に特に制限はな
く、所望の分子量を達成するのに必要なだけ添加するの
が好ましく、溶媒として用いることも可能である。
【0028】触媒成分の添加順序は、特に、制限はない
が、例えば次の順序で行うことができる。
【0029】不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエ
ン化合物モノマ−の存在下又は不存在下にオレフィン化
合物を添加した後、(C)成分を添加し、(A)成分と
(B)成分を任意の順序で添加する。
【0030】不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエ
ン化合物モノマ−の存在下又は不存在下にオレフィン化
合物を添加した後、(C)成分を添加し、水素を添加し
た後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加す
る。
【0031】不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエ
ン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(B)成分を添
加し、(C)成分とオレフィン化合物を任意の順序で添
加した後、水素を添加し、(A)成分を添加する。
【0032】また、各成分をあらかじめ熟成して用いて
もよい。中でも、(B)成分と(C)成分を熟成するこ
とが好ましい。
【0033】熟成条件としては、不活性溶媒中、重合す
べき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に
(B)成分と(C)成分を混合する。熟成温度は−50
〜80℃、好ましくは−10〜50℃であり、熟成時間
は0.01〜24時間、好ましくは0.05〜5時間で
ある。
【0034】本発明においては、各触媒成分を無機化合
物、又は有機高分子化合物に担持して用いることができ
る。
【0035】共役ジエン化合物モノマ−としては、1,
3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタ
ジエン、2−メチルペンタジエン、4−メチルペンタジ
エン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。中で
も、1,3−ブタジエンを主成分とする共役ジエン化合
物モノマ−が好ましい。
【0036】これらのモノマ−成分は、一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】ここで重合すべき共役ジエン化合物モノマ
−とは、モノマ−の全量であっても一部であってもよ
い。モノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部
のモノマ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合すること
ができる。共役ジエンの他に、上記のオレフィン化合
物、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン等
の環状モノオレフィン等を少量含んでいてもよい。
【0038】重合方法は、特に制限はなく、1,3−ブ
タジエンなどの共役ジエン化合物モノマ−そのものを重
合溶媒とする塊状重合(バルク重合)、又は溶液重合な
どを適用できる。溶液重合での溶媒としては、トルエ
ン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘ
キサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水
素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トラ
ンス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラル
スピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素
系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等
が挙げられる。
【0039】中でも、トルエン、シクロヘキサン、ある
いは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混
合物などが好適に用いられる。
【0040】重合温度は−30〜150℃の範囲が好ま
しく、30〜100℃の範囲が特に好ましい。重合時間
は1分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜5時間が特
に好ましい。
【0041】所定時間重合を行った後、重合槽内部を必
要に応じて放圧し、洗浄、乾燥工程等の後処理を行う。
【0042】本発明の触媒を用いて共役ジエンを重合し
た場合には、得られたポリマ−の収量やミクロ構造は触
媒や重合条件によって異なるが、水素並びにオレフィン
化合物によって、共役ジエン重合体の分子量を制御する
ことができる。
【0043】本発明で得られる共役ジエン重合体とし
て、好ましくは、シス−1,4構造を80%以上有する
シス−1,4−ポリブタジエンが挙げられる。
【0044】
【実施例】以下に本発明に基づく実施例について具体的
に記載する。重合条件並びに重合結果については表1〜
10にまとめて記載した。
【0045】ミクロ構造は赤外吸収スペクトル分析によ
って行った。シス740cm-1、トランス967c
-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造
を算出した。
【0046】固有粘度([η])は、ポリマーのトルエ
ン溶液を使用して、30℃で測定した。
【0047】トルエン溶液粘度(Tcp)は、ポリマー
2.28gをトルエン50mlに溶解した後、標準液とし
て粘度計校正用標準液(JIS Z8809)を用い、キ
ャノンフェンスケ粘度計No.400を使用して、25℃
で測定した。
【0048】ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、
JIS6300に準拠して測定した。
【0049】(実施例1)内容量1.5Lのオートクレ
ーブの内部を窒素置換し、1−ヘキセン500ml及び
ブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、水濃度が
38mg/lとなるように水を添加した後、毎分700
回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした
後、水素ガスを4Kg/cm2圧入し、5分後、ジエチ
ルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサ
ン溶液(1mol/L)2.4mlを添加してさらに5
分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オクチル
酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液(1mm
ol/L)1.5mlを添加して重合を開始した。60
℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプ
タン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。
オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノー
ルに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収し
たポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥した。
【0050】(実施例2)水素ガスの圧入を2Kg/c
2とした他は実施例1と同様の操作を行った。
【0051】(比較例1)水素ガスを圧入しなかった他
は実施例1と同様の操作を行った。得られたポリマー収
量は少なく、高分子量であった。
【0052】(実施例3)内容量1.5Lのオートクレ
ーブの内部を窒素置換し、1−ヘキセン500ml及び
ブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、水濃度が
52mg/lとなるように水を添加した後、毎分700
回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした
後、水素ガスを2Kg/cm2圧入し、5分後、ジエチ
ルアルミニウムクロライド(DEAC)とジイソブチル
アルミニウムハイドライド(DIBALH)を2:1の
モル比で含むシクロヘキサン溶液(1molAl/L)
2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温
度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2
のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)3mlを添加
して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防止剤
を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添
加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧し
た後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを
回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃で6
時間真空乾燥した。
【0053】(実施例4〜7)水素ガスの圧入をそれぞ
れ3Kg/cm2、4Kg/cm2、5Kg/cm2、6
Kg/cm2とした他は実施例3と同様の操作を行っ
た。水素圧が高くなるほどポリマーの粘度が低下してい
る。
【0054】(実施例8)内容量1.5Lのオートクレ
ーブの内部を窒素置換し、1−オクテン500ml及び
ブタジエン250mlからなる溶液を仕込み、水濃度が
52mg/lとなるように水を添加した後、毎分700
回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とした
後、水素ガスを6Kg/cm2圧入し、5分後、ジエチ
ルアルミニウムクロライド(DEAC)とジイソブチル
アルミニウムハイドライド(DIBALH)を2:1の
モル比で含むシクロヘキサン溶液(1molAl/L)
2.4mlを添加してさらに5分間攪拌した。溶液の温
度を58℃とした後、オクチル酸コバルト(Co(Oct)2
のシクロヘキサン溶液(1mmol/L)1.5mlを
添加して重合を開始した。60℃で30分重合後、老化防
止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5ml
を添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放
圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエ
ンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを50℃
で6時間真空乾燥した。
【0055】(実施例9〜12)重合前の溶液の水分濃
度をそれぞれ50mg/L、48mg/L、46mg/
L、44mg/Lとした他は実施例8と同様の操作を行
った。
【0056】(実施例13)内容量1.5Lのオートク
レーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン225m
l、2−ブテン285ml及びブタジエン240mlか
らなる溶液を仕込み、1、5−シクロオクタジエンを
0.8ml添加し、水濃度が66mg/lとなるように
水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。
溶液の温度を25℃とした後、水素ガスを1Kg/cm
2圧入し、5分後、ジエチルアルミニウムクロライド
(DEAC)とジイソブチルアルミニウムハイドライド
(DIBALH)を2:1のモル比で含むシクロヘキサ
ン溶液(1molAl/L)2.5mlを添加してさら
に5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オク
チル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液
(2.5mmol/L)3.3mlを添加して重合を開
始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノ
ール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を
停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液
をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次
いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥
した。
【0057】(実施例14)水素ガスの圧入をそれぞれ
2Kg/cm2とした他は実施例13と同様の操作を行
った。ポリマー収量の向上が認められる。
【0058】(実施例15)内容量1.5Lのオートク
レーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン225m
l、2−ブテン285ml及びブタジエン240mlか
らなる溶液を仕込み、1、5−シクロオクタジエンを
0.5ml添加し、水濃度が61mg/lとなるように
水を添加した後、毎分700回転で30分間攪拌した。
溶液の温度を25℃とした後、水素ガスを2Kg/cm
2圧入し、5分後、ジエチルアルミニウムクロライド
(DEAC)とジイソブチルアルミニウムハイドライド
(DIBALH)を7:2のモル比で含むシクロヘキサ
ン溶液(1molAl/L)2.5mlを添加してさら
に5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オク
チル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液
(2.5mmol/L)2.1mlを添加して重合を開
始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノ
ール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を
停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液
をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次
いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥
した。
【0059】(実施例16〜17)重合前の溶液の水分
濃度をそれぞれ64mg/L、67mg/Lとした他は
実施例15と同様の操作を行った。
【0060】(実施例18)内容量1.5Lのオートク
レーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン225m
l、2−ブテン285ml及びブタジエン240mlか
らなる溶液を仕込み、2、5−ノルボルナジエンの0.
2mol/Lシクロヘキサン溶液を3ml添加し、水濃
度が39mg/lとなるように水を添加した後、毎分7
00回転で30分間攪拌した。溶液の温度を25℃とし
た後、水素ガスを2Kg/cm2圧入し、5分後、ジエ
チルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキ
サン溶液(1molAl/L)2.4mlを添加してさ
らに5分間攪拌した。溶液の温度を58℃とした後、オ
クチル酸コバルト(Co(Oct)2)のシクロヘキサン溶液
(2.5mmol/L)2.4mlを添加して重合を開
始した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノ
ール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を
停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液
をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次
いで回収したポリブタジエンを50℃で6時間真空乾燥
した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】
【表10】
【発明の効果】コバルト化合物系の重合触媒を用いて、
水素の存在下、オレフィン化合物を添加することによ
り、所望の分子量の共役ジエン重合体を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 NA12 NB04 4J028 AA01A AB00A AC47A BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC16B BC17B BC19B BC27B CA32C EB12 EB13 EB14 EB26 EC01 EC02 FA01 FA02 FA07 FA09 GA11 4J100 AS01P AS02P AS03P AS04P CA01 CA15 FA04 FA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)コバルト化合物 (B)周期律表第13族元素の有機金属化合物、及び (C)水から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を
    重合させる際に、水素を添加して分子量を調節すること
    を特徴とする共役ジエン重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 該触媒において、(B)/(C)=0.
    7〜5(モル比)であることを特徴とする請求項1に記
    載の共役ジエン重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 分子量調節剤として、水素及びオレフィ
    ン化合物を併用することを特徴とする請求項1〜3に記
    載の共役ジエン重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 オレフィン化合物が、1―オレフィン、
    1,5−シクロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエ
    ンから選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを
    特徴とする請求項1〜4に記載の共役ジエン重合体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 該共役ジエン重合体が、シス−1,4構
    造を80%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンで
    あることを特徴する請求項1〜4に記載の共役ジエン重
    合体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011195632A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Ube Industries Ltd 経時変色しないジエン系ゴムおよびその製造方法
JP2013209467A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ube Industries Ltd ジエン系ゴムの製造方法

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