JP4061485B2 - 防音壁の遮音板留め金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防音壁において遮音板を固定するための板バネ式の遮音板留め金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車道路の両側等に設けられる防音壁は、所定間隔をあけて立設された複数の支柱と、該相隣接する一対の支柱の対向面に形成され、該支柱の長さ方向に延びる断面コ字状溝と、該相対向する断面コ字状溝間に嵌め込まれ、該断面コ字状溝の溝幅よりも厚みが小さく設定された遮音板とを備えている。そして、上記遮音板と断面コ字状溝における一方の側面との隙間には板バネ式の遮音板留め金具が装着され、この留め金具の弾性復元力により遮音板が断面コ字状溝の他方の側面に押圧されて固定されるようになっている。(特許文献1)
【0003】
上記留め金具は、基本的には、略上下方向に延び、上記隙間に装着されたときに、厚み方向の一方の面が上記遮音板の厚み方向における該隙間側の面に当接する第1縦辺部と、この第1縦辺部と対向しかつ該第1縦辺部との水平距離が上側に向かって大きくなるように設けられ、留め金具が上記隙間に装着されたときに、厚み方向における第1縦辺部と反対側面の上端部が上記断面コ字状溝の一方の側面に当接する第2縦辺部とを備えている。上記第1縦辺部及び第2縦辺部の下端部同士は、例えば上記公報のように連結辺部を介して接続されるか、又は、連結辺部を介さずに直接接続されている。(特許文献2)
【0004】
そして、上記第1縦辺部及び第2縦辺部の下端部間の水平距離は、上記隙間よりも小さく設定されている一方、上端部間の水平距離は、上記隙間よりも大きく設定されており、留め金具を上記遮音板と断面コ字状溝との隙間に装着するには、先ず、第1縦辺部及び第2縦辺部の下端部をその隙間に挿入しておき、この留め金具を上側からハンマー等で叩くことにより第1縦辺部及び第2縦辺部の上端部を互いに近付く方向に撓ませて上記隙間に完全に挿入させる。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−57513号公報
【特許文献2】
実開昭61−50109号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の留め金具の装着方法では、留め金具を重いハンマーで叩いて装着しなければならないため、装着作業に時間がかかると共に、力の弱い作業者に装着作業を行わせることはできないこともあるという問題がある。また、ひどい場合には、装着作業時に大きな音が発生すると共に、留め金具が破損する場合がある。
【0007】
その上、上記遮音板と断面コ字状溝との隙間に留め金具を無理やり押し込んでも、留め金具が弾性復元力を有するので、使用中の振動で留め金具が上記隙間から抜け出る恐れがある。防音壁には、自然の振動や走行車両の振動等が繰り返し発生するために、留め金具の第1縦辺部と第2縦辺部の上端の間隔は常時変動している。そして、振動が激しい場合や、振動の繰り返しによって、留め金具の第1縦辺部と第2縦辺部の上端の間隔が元の状態の間隔に戻ろうとして、留め金具の一部が上記遮音板と断面コ字状溝との隙間から飛び出て、留め金具の機能を果たさなくなる、極端な場合には外れ出ることがある。
特に、防音壁の一番上の留め金具は、その上に遮音板が存在してない構成であるために、振動により遮音板と支柱(H型鋼)との隙間から上方に外れ出る可能性が高い。
【0008】
又、H型鋼が通常の鋼材に亜鉛等の防食性塗膜を形成したものである場合は、上辺部と下辺部との接続部が第1縦板部材と接する部分での摩擦係数が高く、滑りにくいので、振動に対して比較的抜けにくい。しかし、留め金具として鋼材に防食性塗膜を被覆したものでなく、ステンレス鋼で製造した場合には、上記上辺部と下辺部との接続部が第1縦板部材と接する部分での摩擦係数が低く、比較的滑り易い。そのため、ハンマー等で叩いて押し込む際には、従来に比較して装着しやすい面を備えるが、摩擦係数が低く、使用中に抜ける可能性の発生率が高い。
【0009】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のような防音壁の遮音板留め金具に対して、その構成を改良することによって、留め金具が支柱と遮音板との隙間から抜け出ることを防止する構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、矩形状の遮音板と、この遮音板の端縁部を支持する溝部を有する支柱とを備えた防音壁において、該遮音板を該支柱の該溝部に挿入した際に該溝部と該遮音板の端縁部との隙間に装着され、弾性復元力により該遮音板を該溝部に押圧する板バネ式の留め金具であって、略上下方向に延び、上記隙間に装着されたときに、厚み方向の一方の面が上記遮音板の厚み方向における該隙間側の面に当接する第1縦辺部と、上記第1縦辺部の下端部に連結され、該第1縦辺部と対向しかつ該第1縦辺部との水平距離が上側に向かって大きくなるように略上下方向に延び、上記隙間に装着されたときに、上端部が上記溝部の側面に当接する第2縦辺部と、上記第2縦辺部の上端部に接続され、該上端部から上記第1縦辺部側でかつ下側に向かって延びた上辺部と、上記上辺部の下端部に接続され、該下端部から上記第2縦辺部側で且つ下側に向かって延びる下辺部とを備え、上記上辺部と上記下辺部との接続部が第1縦辺部の内面に接触可能になっており、第2縦辺部に抜け止め突起が設けられた構成である。
この構成では、防音壁の振動により、留め金具が抜けることを大幅に抑制できた。特に、第2縦辺部が第1縦辺部の方向に弾性変形して留め金具が隙間に挿入されるので、挿入後は第2縦辺部が弾性復元力により強く支柱の内面に押し付けられる。この押し付け力を利用して抜け止め突起を支柱の内面に押し付けるので、に抜け止め突起が確実に支柱の内面に引っ掛かこととなり、留め金具が抜け出ることを防止できる。また、抜け止め突起は支柱の内面に引っかかるので、遮音板を傷つけることがない。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、第2縦辺部の上方位置に設けられているので、留め金具が抜けることを効果的に防止できる。特に、第2縦辺部の上方位置が支柱の内面に押し付けられる押圧力が強いので、留め金具の抜けを確実に防止できる。
【0012】
請求項3の発明では、 請求項1又は請求項2記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、第1縦辺部の上部に設けられ、かつ該上辺部と該下辺部との接続部が第1縦辺部と接触する部分よりも上方位置に設けられている。留め金具が第1縦辺部と第2縦辺部に設けられているので、留め金具が抜けることを、より効果的に防止できる。
【0013】
請求項4の発明では、請求項1ないし3のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、該第1又は該第2縦辺部の一部を外側かつ上方に向けて突出して形成した切り起こし突起からなるので、別部材を用意することなく簡単に抜け止め突起を形成でき、コストアップを阻止できる。特に、この抜け止め突起はばね力を有し、留め金具を隙間に挿入する際には、抜け止め突起が第2縦辺部の中に収まる方向に弾性変形するので、留め金具の挿入時の抵抗はほとんどなく、挿入作業がスムーズにできる。その上、挿入後は、この抜け止め金具の弾性復元力によって、抜け止め突起が強く支柱の内面に押し付けられるので、留め金具の抜けを確実に防止できる。
【0014】
請求項5の発明では、請求項4に記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起の該切り起こし突起の先端の突出量が、フリー状態で板厚の0.5〜2.0倍であるので、留め金具の挿入時には抜け止め突起が大きな抵抗にはならなくて、挿入後は確実に抜けを防止できる。
【0015】
請求項6の発明では、請求項1ないし5のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該留め金具がステンレス材からなるので、留め金具を隙間に挿入することが容易であり、かつ抜けを確実に防止できる。
【0016】
請求項7の発明では、請求項1ないし6のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該上辺部と該下辺部との接続部が滑らかな曲線で接続されている。この構成では、止め金具の挿入時、この接続部が第1縦辺部の内面を滑らかに滑って移動するので、ハンマー等で叩いて行う挿入作業が容易であるとともに、この止め金具が抜け出ることを効果的に防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は、本発明の第1実施例に係る遮音板留め金具10が設けられた防音壁1を示し、この防音壁1は、自動車道路の両側において該自動車道路に沿った方向(図1の紙面に垂直な方向)に所定間隔をあけて立設された多数の支柱2,2,…を備えている。上記各支柱2は、H形鋼からなっていて、該支柱2の長さ方向に延びる2つの断面コ字状溝3,3を有し、この各断面コ字状溝3の開口が自動車道路に沿った方向(防音壁1の長さ方向)を向くように立設されている。すなわち、各断面コ字状溝3は、相隣接する一対の支柱2,2の対向面に形成されていることになる。
【0018】
上記一対の支柱2,2の対向面における相対向する断面コ字状溝3,3間には、自動車道路に沿った方向に延びる複数の遮音板4,4,…が上下方向に積み重ねられた状態で嵌め込まれている。この各遮音板4は、ポリカーボネート等のプラスチック製や、鉄及びアルミニウムからなるボックスタイプ製であり、その厚みtは上記断面コ字状溝3の溝幅Wよりも小さく設定されている。尚、各支柱2の自動車道路と反対側面には金属製の外装板5が貼付固定されている。
【0019】
上記各遮音板4と各支柱の断面コ字状溝3との隙間(隙間量S=W−t)には、弾性復元力により遮音板4を断面コ字状溝3の自動車道路側の側面に押圧しかつばね鋼鋼材等からなる板バネ式の遮音板留め金具10が装着されている。この留め金具10は、上記各遮音板4の長さ方向両端部の上端部に設けられていて、遮音板4の厚み方向における自動車道路と反対側面(上記隙間側面)の上端部を自動車道路側に押圧するように構成されている。尚、上記各遮音板4の上端部における自動車道路側部には、下側に凹む段差部4aが形成され、この段差部4aと断面コ字状溝3の自動車道路側の側面との間には、この遮音板4の直ぐ上側に積み重ねられる遮音板4の下端部に設けた凸部が挿入されるようになっており、このことで、遮音板4の下端部の厚み方向への移動が規制されるようになっている。
【0020】
上記留め金具10は、具体的には、図2及び図3に示すように、該留め金具10が上記隙間に装着されたときに、下面が上記遮音板4の上端面に当接しかつ該上端面に突設された断面円形の嵌合部(図示せず)と略嵌合する嵌合孔11aを有する取付辺部11を備えている。この取付辺部11の自動車道路と反対側端部には、略上下方向に延びる第1縦辺部12の上端部が接続されている。この第1縦辺部12の厚み方向における自動車道路側面は、留め金具10が上記隙間に装着されたときに、略全体的に上記遮音板4の厚み方向における上記隙間側面に当接するようになっている。
【0021】
上記第1縦辺部12と対向しかつ第1縦辺部12との水平距離が上側に向かって大きくなるように略上下方向に延びる第2縦辺部13が設けられ、この第2縦辺部13の厚み方向における上記第1縦辺部12と反対側面(自動車道路と反対側面)の上端部は、留め金具10が上記隙間に装着されたときに、上記断面コ字状溝3の自動車道路と反対側の側面に当接するようになっている。
【0022】
これら第1縦辺部12及び第2縦辺部13の下端部は、略水平方向に延びる連結辺部17の両端部にそれぞれ接続されている。この連結辺部17の両端部間の長さは遮音板4と断面コ字状溝3における自動車道路と反対側の側面との隙間量Sよりも小さく設定されている。
【0023】
上記第2縦辺部13の上端部には、該上端部から上記第1縦辺部12側でかつ下側に延びる上辺部14が接続されている。上記上辺部14の第1縦辺部12側端部(下端部)には、該端部から上記第2縦辺部側でかつ下側に向かって延びる下辺部15が接続されている。更に、下辺部15の下端には、第1縦辺部側でかつ下側に向かって延びる短辺部16が接続されている。
上辺部14と下辺部15との接続部18は、留め金具10が上記隙間に装着された時に、第1縦辺部12の上下方向略中間部分に当接して下降するようになっている。下辺部15と短辺部16との接続部19は、留め金具10が上記隙間に装着された時に、第2縦辺部13の下方部分に当接して下降するようになっている。
【0024】
上記第2縦辺部13の上方部で幅方向略中央部に抜け止め突起20が設けられている。この抜け止め突起20は、第2縦辺部13の一部にコ字状に切れ目を形成し、切り起こして形成された可撓板部材である。この可撓板部材20の下端部は第2縦辺部13に一体に形成され、該下端部から上側に延びる本体部が第2縦辺部12の厚み方向に撓むことが可能な片持ちはり状に設けられている。可撓板部材20の上端部の突出量Dは、図4に示すように、第2縦辺部13の板厚dの0.5〜2.0倍になるように設けることが好ましい。あまり大きく突出させると、止め金具10を隙間に装着することの妨げになり、吐出量が小さいと抜け止め機能に劣るので、上記範囲とすることが好ましい。
【0025】
この第1実施例では、留め金具10を遮音板4と断面コ字状溝3の自動車道路と反対側の側面との隙間Sに装着するには、通常どおり連結辺部17を上記隙間に挿入し、ハンマー等で叩いて、強制的に上記隙間に挿入する。その際に、第1縦辺部12及び第2縦辺部13の上端部が互いに近付くように撓み、上辺部14と下辺部15との接続部18は、第1縦辺部12の上下方向略中間部分に当接して下降し、下辺部15と短辺部16との接続部19は、第2縦辺部13の下方部分に当接して下降する。このとき、抜け止め突起20は、支柱2の内面に接触して、第2縦辺部13の中に戻る方向に押し戻されて弾性変形して、挿入作業の抵抗をできるだけ無くすようになっている。隙間Sに挿入後は、抜け止め突起20には元の状態に戻る弾性復元力が作用しているので、抜け止め突起20の上端部が支柱2の内面に食い込むような状態となる。この抜け止め突起20を設けたことによって、振動等による上記隙間Sの間隔の変動に伴って止め金具20と上記隙間Sとの嵌合がルーズになり、この第2縦辺部13が上昇して、上記隙間から止め金具20が抜け出るということを抑制している。
【0026】
図5は第2実施例に係わり、図2と同様な図を示す。この第2実施例では、第1実施例と異なる部分のみ別符号とし、この部分を説明する。第1実施例では、抜け止め突起20を第2縦辺部13に設けたが、第2実施例では、抜け止め突起30を第1縦辺部12にも設けたものである。第1縦辺部12及び第2縦辺部13の両方に抜け止め突起30、20を設けたので、より強固に留め金具の抜けを防止できる。
【0027】
図6は第3実施例に係わり、図1と同様な図を示す。この第3実施例では、第1実施例と異なる部分のみ別符号とし、この部分を説明する。第1実施例では、抜け止め突起20を第2縦辺部13の幅方向中央に設けたが、第3実施例では、抜け止め突起40を第2縦辺部13の幅方向両サイドに設けたものである。
【0028】
また、第1縦辺部12の幅方向中央には、内側(接続部18の方向)に向かってリブ41が形成され、第1縦辺部12の強度アップを図っている。それとともに、接続部18は第1縦辺部12の幅方向全体でなく、このリブ41に当接するので、接触面積を少なくでき、滑って下降しやすくなっている。尚、上辺部14をハンマー等で叩いて、止め金具10を挿入するので、この部分の補強として、上辺部14に1条や2条のリブを設けるようにしても良い。また、抜け止め突起40、40の間に補強用のたてリブを設けても良い。これらリブの技術内容は、第3実施例に限られるものではなく、第1及び第2実施例において取り入れても良いことは当然のことである。
【0029】
図7は第4実施例に係わり、図1と同様な図を示す。この第4実施例では、第1実施例と異なる部分のみ別符号とし、この部分を説明する。第1〜3実施例では、抜け止め突起20、30又は40を第1縦辺部12又は第2縦辺部13の一部を切り起こしてバネ材として設け、H型鋼2や遮音壁4に当接するように設けた。しかし、この第4実施例では、止め金具10を隙間内に挿入した際には、接続部18、19がそれぞれ第1縦辺部12及び第2縦辺部13に接触していることに着目して抜け止め突起を形成したものである。具体的には、振動等の発生により止め金具10が抜け出る際には、この接続部18,19が上昇するので、この上昇を妨げるように、抜け止め突起51又は52を設けたものである。抜け止め突起51は接続部18が第1縦辺部12に接触する位置の直ぐ上に設け、抜け止め突起52は接続部19が第2縦辺部13に接触する位置の直ぐ上に設けた。
これらの抜け止め突起51、52は一方のみ設け他方を省略しても良いし、両方設けるようにしても良い。
なお、この実施例4では、抜け止め突起51、52が支柱2や遮蔽板4に引っかかるものではないので、留め金具10の挿入は滑らかであるメリットを有する。しかし、振動が激しい箇所では、抜け止め機能が不足する可能性がある。その場合には、上記第1〜第3実施例の抜け止め突起20、30及び40と組み合わせて使用すると好ましい。
【0030】
図8は第5実施例に係わり、図2と同様な図を示す。この第5実施例では、第1実施例と異なる部分のみ別符号とし、この部分を説明する。第5実施例の抜け止め突起60は、第1実施例と同様なものであり、説明を省略する。この第5実施例では、第1縦辺部12の補強用に2条の縦リブ61を外側(防音壁側)に突出して形成している。また、上辺部14には、ハンマー等で叩く際の変形を防止し、強度アップを図るために、長手方向に2状に補強用リブ63を形成している。更に、第1縦辺部12には、縦リブ61の中央に縦方向に内側に向けて突出した突出部62を設けている。この突出部62は、接続部18が、第1縦辺部12の内面に接触して下降し易くするために、第1縦辺部12と接続部18との接触面積を少なくするために設けたものである。
【0031】
図9は第6実施例に係わり、図2と同様な図を示す。この第6実施例では、第1実施例と形状の異なる止め金具に抜け止め突起を設けたものである。取付辺部111が長く、第1縦辺部112と第2縦辺部113との間隔が非常に狭いタイプである。その上、上辺部114は今までの実施例と同様であるが、下辺部115が短く設けられたタイプの止め金具100である。抜け止め突起70は、第1実施例と同様なものを設けている。しかし、今までの実施例にある抜け止め突起に置き換える、或は追加してもよい。
この止め金具100では、フリー状態では第1縦辺部112の上端部と第2縦辺部113の上端部との間隔はL1であり、隙間Sに挿入した際には、間隔はL2になる。このタイプの止め金具100では、振動等で隙間の間隔が変動した場合、止め金具100が抜ける可能性があるが、抜け止め突起70を設けたので、抜けを大幅に抑制できる。
【0032】
尚、上記実施例の留め金具で示した抜け止め突起は、各実施例に限られるものではなく、複数の実施例の抜け止め突起を組み合わせても良いものである。留め金具の構造は、上記実施例の構造に限られるものではなく、他の留め金具構造にも適用できるものである。また、上記実施例の抜け止め突起は、上下に複数列設けても良い。
【0033】
抜け止め突起は、切り起こして形成したものが、別部品を設けなくても良い、ばね力を備えており支柱内面等に引っ掛かり易いメリットを有する。しかし、切り起こして形成するために、この部分で第2縦辺部の強度が弱くなる傾向になる。その場合には、1部の実施例で述べたように補強リブを設ける、或は留め金具の幅厚を増加するなどの対策をすればよい。
【0034】
ただ、抜け止め突起を切り起こしで形成することが好ましくない場合には、コストアップになるが、第2縦辺部の外表面にローレット等の凹凸を形成することで、抜けにくくすることも考えられる。
また、抜け止め突起は、第2縦辺部の一部を厚さ方向に切り込んで形成しているが、厚さ方向に完全に切り抜くのではなく、途中まで切り込んで、この切り込んだ部分を起こして、抜け止めとしても良い。
これらの抜け止め突起も本発明の実施形態の1つであり、本発明に含まれるものである。
【0035】
【発明の効果】
本発明では、遮音板と支柱との隙間に配設され、弾性復元力により遮音板を支柱に押圧支持する板バネ式の留め金具であって、略上下方向に延び、隙間に装着されたときに、厚み方向の一方の面が該保持部間の一方の面に当接する第1縦辺部と、上記第1縦辺部の下端部に連結され、第1縦辺部と対向しかつ第1縦辺部との水平距離が上側に向かって大きくなるように略上下方向に延び、隙間に装着されたときに、上端部が保持部間の一方の面に当接する第2縦辺部と、第2縦辺部の上端部に接続され、上端部から第1縦辺部側でかつ下側に向かって延びた上辺部と、第1上辺部の下端部に接続され、下端部から第2縦辺部側で且つ下側に向かって延びる下辺部とを備え、上辺部と下辺部との接続部が第1縦辺部の内面に接触可能になっており、第2縦辺部に抜け止め突起が設けられた構成であるので、防音壁の振動により、留め金具が抜けることを大幅に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る遮音板留め金具が設けられた防音壁を示す断面図である。
【図2】図1の遮音板留め金具の詳細を示す斜視図である。
【図3】図2の遮音板留め金具の側面図である。
【図4】 図2の遮音板留め金具の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る図2相当図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る図2相当図である。
【図7】本発明の第4実施例に係る図3相当図である。
【図8】本発明の第5実施例に係る図2相当図である。
【図9】本発明の第6実施例に係る図3相当図である。
【符号の説明】
1 防音壁
2 支柱
3 溝部
4 遮音板
10 留め金具
12 第1縦辺部
13 第2縦辺部
14 上辺部
15 下辺部
18 接続部
19 接続部
20 抜け止め突起
Claims (7)
- 矩形状の遮音板と、この遮音板の端縁部を支持する溝部を有する支柱とを備えた防音壁において、該遮音板を該支柱の該溝部に挿入した際に該溝部と該遮音板の端縁部との隙間に装着され、弾性復元力により該遮音板を該溝部に押圧する板バネ式の留め金具であって、略上下方向に延び、上記隙間に装着されたときに、厚み方向の一方の面が上記遮音板の厚み方向における該隙間側の面に当接する第1縦辺部と、上記第1縦辺部の下端部に連結され、該第1縦辺部と対向しかつ該第1縦辺部との水平距離が上側に向かって大きくなるように略上下方向に延び、上記隙間に装着されたときに、上端部が上記溝部の側面に当接する第2縦辺部と、上記第2縦辺部の上端部に接続され、該上端部から上記第1縦辺部側でかつ下側に向かって延びた上辺部と、上記上辺部の下端部に接続され、該下端部から上記第2縦辺部側で且つ下側に向かって延びる下辺部とを備え、上記上辺部と上記下辺部との接続部が第1縦辺部の内面に接触可能になっており、第2縦辺部に抜け止め突起が設けられたことを特徴とする遮音板の留め金具。
- 請求項1記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、第2縦辺部の上方位置に設けられていることを特徴とする。
- 請求項1又は請求項2に記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、第1縦辺部の上部に設けられ、かつ該上辺部と該下辺部との接続部が第1縦辺部と接触する部分よりも上方位置に設けられていることを特徴とする。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起が、該第1又は該第2縦辺部の一部を外側かつ上方に向けて突出した形成した切り起こし突起からなることを特徴とする。
- 請求項4に記載の遮音板の留め金具において、該抜け止め突起の該切り起こし突起の先端の突出量が、フリー状態で板厚の0.5〜2.0倍であることを特徴とする。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該留め金具がステンレス材からなることを特徴とする。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の遮音板の留め金具において、該上辺部と該下辺部との接続部が滑らかな曲線で接続されていることを特徴とする。
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