JP4061397B2 - プラシーボ鍼及びダブルブラインド用鍼セット - Google Patents

プラシーボ鍼及びダブルブラインド用鍼セット Download PDF

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Description

本発明は、鍼療法の治療効果を厳密に確認するための、被験者及び施術者の双方に対して本物の鍼か偽物の鍼かを、或いは鍼の刺入深さ、鍼体の太さ、刺入部位(経穴又は非経穴)をマスキングをすることができるダブルブラインド用鍼セット、該ダブルブラインド用鍼セットに使用することができるプラシーボ鍼に関する。
鍼療法の治療効果を調べる方法のうち、現時点で最も優れている実施可能な方法は、被験者のみをマスキングするシングルブラインド法であると言われている。該シングルブラインド法による実験においては、経穴上に、鍼と似た刺激、即ち、プラシーボ刺激を与える場合を対照群とし、本物の鍼を刺して刺激を与える場合を刺鍼群として両者を比較し、治療効果を確認することが行われてきた。
現在、提案されているプラシーボ刺激の与え方には主に次の3種類の方法がある。
(1)鍼を用いず鍼管のみを皮膚面上にあて鍼管の上端を叩打する方法。
(2)鍼体の先端を皮膚を切ることができない形状に変え、これを皮膚面上に押し当てる方法(例えば、THE LANCET Vol.352, August 1, 1998 p364-365 )。
(3)経皮通電用の電極を皮膚に貼る方法。
前記(1)、(2)及び(3)の方法は、いずれもシングルブラインド法による実験に用いられるものである。前記(1)及び(2)の方法は、条件が適当に設定されれば被験者に対して、本物の鍼による刺激感か或いはプラシーボ鍼を押し当てている刺激感かを認識できなくする、即ち、マスキングをすることは可能である。前記(2)については証明されている(例えば、THE LANCET Vol.352, August 1, 1998 p364-365 )。前記(3)の方法は、使用する器具の形状、被験者が受ける刺激感が、鍼とは明らかに異なるので、被験者に対してマスキングをすることは困難である。
ところで、前記いずれのプラシーボ刺激を与える方法も、施術者に対して、本物の鍼であるかどうかを認識できなくする、即ち、施術者に対してマスキングをすることはできない。つまり、前記いずれのプラシーボ刺激を与える方法も、対照群に使用するプラシーボ刺激としては完全なものとは言えない。施術者が被験者に刺鍼するときには、被験者の皮膚を鍼が破って生体内を進んでいくという感触が、施術者の手指に伝わってしまうため、或いは施術部位が施術者に時前に知れてしまうため、施術者に対してマスキングをすることは不可能であると考えられている。このような現状において、米国のNIH(国立衛生研究所)のConsensus Development Conferenceは、鍼療法の評価は、被検者側のみに対してマスキングをする、所謂、シングルブラインド法でしか行えないので、これを受け入れざるをえないとしている(THE LANCET Vol.352, September 19, 1998 p992 )。
しかしながら、シングルブラインド法は、施術者の鍼療法に対する期待や熱意が被験者に伝わってしまうという欠点があるので、鍼療法の効果を厳密に確認するために、被験者及び施術者双方に対してマスキングを行えるダブルブラインド法の出現が望まれている。
一方、現在、広く行われている刺鍼の方法は、管鍼法である。管鍼法における施術は、分離した鍼と鍼管を用いて行う。まず施術者は、鍼を鍼管内に挿入し、鍼挿入済の鍼管を持っていない方の手の母指腹と示指腹を軽く接触させるようにして押手(即ち、刺入時又は抜鍼時に鍼管又は鍼体を挟み支持するように構えた手)を皮膚面上につくる。次いで、押手の母指腹と示指腹の間に鍼挿入済の鍼管をさし込み、押手で鍼挿入済の鍼管を刺入する角度に合わせて支持し、刺手(鍼を刺したり、抜いたりする方の手)の示指腹で鍼柄上端を叩打することにより(通常、管鍼法に用いられる鍼管の長さは鍼全体の長さより3〜4mm程度短いものが使用されるので、その差分の長さだけ、刺手で叩いて入れる)切皮をする。切皮をした後、切皮した鍼を残して鍼管のみを取り除き、押手で直接鍼体を挟み、支持した状態で刺入する。目的の深さまで鍼体の先端が達したらそのまますぐに押手で鍼体を挟んだまま、或いは一定時間留置(置鍼)してから再び押手をつくり、鍼を抜いていく。抜鍼後の使用済鍼の鍼体及び鍼体の先端はむき出しのままである。
このように、管鍼法においては、鍼管と鍼体が分離した状態となるので、刺入時、抜鍼時に押手が直接鍼体に触れる。そのため、刺入される前に施術者の手指により鍼体の汚染が発生する危険性がある。また、抜鍼時には、鍼管が無い状態の鍼体を人体から抜除するため、むき出しの鍼体及び鍼体の先端により施術者の手指が患者の体液で汚染される危険性がある。手袋をして施術した場合にも同様なことがいえる。
鍼体及び鍼体の先端がむき出しの使用済鍼で、施術者が誤って自分自身を刺したり、或いは廃棄する者が誤って自分自身を刺したりする危険性がある。現在、鍼灸師を育てる教育施設や臨床施設においては使用後の鍼の処分については、まず、使用済鍼を直径8cm、高さ17cm程度の円筒形の廃鍼ケースに捨て、これが一杯になったところで手作業で廃鍼ケースから使用済鍼のみを取出し医療廃棄物用ダンボールに移し、これを処分するという方法がとられている。このような処分方法においては、使用済鍼を廃鍼ケースへ捨てる際、また、廃鍼ケースから医療廃棄物用ダンボールへ使用済鍼を移す際に、使用済鍼が人の手に誤って刺さってしまうという危険性があり、実際にそのようなケースがある。
また、鍼療法による感染を防ぐために、鍼操作時に指サック、手術用手袋等を装着することが提案されているが、装着等の操作自体が面倒であり、さらに汚染された袋体の外面に手指が触れる危険性があるという問題がある。
このような鍼療法、及び使用後の鍼の処分時において、感染を予防する手段が種々提案されている。
近年では、例えば、鍼体を被膜で覆ったり(特開昭57−131446号公報)、鍼体下端を鍼管の内径に収まる小管で被うなどの方法(特開昭57−177752号公報)が提案されている。これらの方法においては、施術中に鍼体と鍼管とは分離され、施術後はこれらを別々に廃棄することになる。つまり廃棄の段階においては鍼体及び鍼体の先端はむき出しであり、施術後の誤刺等による第三者への感染の予防については考慮されていない。
特開昭57−131446号公報 特開昭57−177752号公報 THE LANCET Vol.352, August 1, 1998 p364-365 THE LANCET Vol.352, September 19, 1998 p992
本発明の第1の目的は、鍼療法の効果を厳密に確認することが可能な、被験者及び施術者双方に対して本物の鍼か偽物の鍼かを、或いは刺入部位(経穴又は非経穴)をマスキングすることができるダブルブラインド法を実施可能にする安全鍼及びプラシーボ鍼からなる鍼セット及び、該ダブルブラインド法に用いられるプラシーボ鍼を提供することを目的とする。
発明のさらに別の目的は、刺入深さ、或いは鍼体の太さをマスキングできるダブルブラインド用鍼セットを提供することを目的とする。
前記した目的を達成するための本発明のダブルブラインド用鍼セットに使用される安全鍼は、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ(身体内に鍼体が進入する深さ)分程長い鍼体と、(4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、(5)前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする。
前記した目的を達成するための本発明のダブルブラインド用鍼セットに使用されるプラシーボ鍼は、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物(第1詰め物)と、(3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物(第2詰め物)と、(4)該鍼体保持詰め物(第1詰め物)によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体と、(5)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とする。
また、上記とは別の本発明のプラシーボ鍼は、切皮感様詰め物を持たない構成であり、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与える1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体と、(4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とする。
前記安全鍼と前記プラシーボ鍼とを組み合わせてダブルブラインド用鍼セットとすることができる。
切皮感様詰め物(第2詰め物を有するプラシーボ鍼を用いた本発明のダブルブラインド用鍼セットは、両者の鍼管の長さ、両者の鍼管上端から出ている鍼体の長さ、両者の鍼柄の長さ、並びに、安全鍼の鍼体の先端から皮膚までの距離とプラシーボ鍼の鍼体の先端から第2詰め物上面までの距離が各々同一であり、第2詰め物の上面は安全鍼の刺入深さ分だけ鍼管下端から上に位置し、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とする。安全鍼とプラシーボ鍼が外観上区別つかないことが、被験者と施術者の双方に対してダブルブラインドでマスキングする上で必要であり、例えば、鍼管が不透明のものが望ましい。
切皮感様詰め物(第2詰め物を持たないプラシーボ鍼を用いた本発明のダブルブラインド用鍼セットは、両者の鍼管の長さ、両者の鍼管上端から出ている鍼体の長さ、並びに、両者の鍼柄の長さが各々同一であり、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とする。この様なプラシーボ鍼の詰め物には、切皮感及び鍼刺入時の抵抗感を全く打ち消すような抵抗を有するものを用いることが好ましい。このようなプラシーボ鍼を用いたダブルブラインドセットは、鍼灸師以外の者や、鍼施術に熟練していない者が施術を行う場合や、特に、安全鍼による刺入深さが浅い場合の適用や、皮膚が薄く柔らかく、また皮下組織が柔らかい所の適用に適している。
前記とは別の組み合わせで構成した本発明のダブルブラインド用鍼セットは、(1)鍼柄の材質、長さ、色、形状また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部に出た鍼体の長さ鍼体の先端から皮膚面までの距離刺入深さ鍼管の材質、長さ、色、形状及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴が異なる安全鍼を1個以上用意して安全鍼のグループとし、(2)鍼柄の材質、長さ、色、形状また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ鍼体の先端から切皮感様詰め物上面までの距離鍼管の材質、長さ、色、形状及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段の材質、量、個数、詰める位置切皮感様詰め物の材質、量、個数、詰める位置、また切皮感様詰め物(第2詰め物の材質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴が異なるプラシーボ鍼を1個以上用意してプラシーボ鍼のグループとし、(3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループを組み合わせてなることを特徴とするダブルブラインド用鍼セットである。
ダブルブラインド用鍼セットにおいて、プラシーボ鍼と安全鍼の前記各特徴の種類に着目した組み合わせ、及び組み合わせ個数は目的とするダブルブラインド試験に応じて任意に設定することができる。
鍼管の長さとは、鍼管の上端に突出してストッパが設けられている場合は、鍼管から突き出しているストッパの厚みを含めた長さとする。
鍼柄下端に設けられたストッパが鍼柄の下端より突出している場合、又は鍼柄下方の鍼体の任意の位置にストッパを設けた場合には、鍼体の長さは、ストッパ下端からの長さとする。
安全鍼やプラシーボ鍼の各鍼管の底部の皮膚当接面側に、両者の鍼管を皮膚に粘着固定させるための粘着性又は吸着性の台座を設けてもよい。
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
安全鍼
図1は、本発明で使用する安全鍼の使用前の状態を示し、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるA−A′の断面図である。図1において、3は鍼管であり、内部に鍼体1の移動に適度な抵抗を与え且つ鍼体1を保持させるための鍼体保持詰め物4が充填されて固定されている。即ち、安全鍼は、使用前においては、鍼体1が鍼体保持詰め物4により保持された状態である。
鍼体保持詰め物4の固定位置は、鍼管3内であって、鍼体1を保持できる任意の位置でよいが、上部に固定することが好ましい。鍼体保持鍼体保持詰め物4は材質の異なる複数の層が積層されたものでもよい。鍼体保持詰め物4の長さ、個数は使用態様に合わせて任意に選択できる。
鍼管3の最上部に位置する鍼体保持詰め物4の上面が鍼管3の上端と同じ位置になるように配置し、この鍼体保持詰め物4をストッパの代用としてもよい。また、図15に示すように鍼体保持詰め物4の最上部は鍼管3の上端より突出した形状であってもよく、この場合は、鍼体保持詰め物4の鍼管3から突出した部分にストッパ5としての機能を与えることができる。さらに鍼体保持詰め物4は、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる機能を有するものである。このようなストッパ機能を兼ねた鍼体保持詰め物4を「鍼体保持・ストップ手段」と称する。
この場合、突出部分の形状はフィルム状、シート状、板状、バルク状、円柱状等で、鍼管3の外径からはみ出さない程度の大きさのものが好ましい。
また、例えば、鍼体保持詰め物4を鍼管3内の上部と下部とに設け、鍼管3内の下部に設けた鍼体保持詰め物4を酒精綿とすることにより鍼体の消毒を行うことができる。本発明の安全鍼は、鍼管3内の鍼体保持詰め物4で鍼体1を移動可能に保持しているので、刺入時或いは抜鍼時に鍼体が真っ直ぐに移動することが可能となり、押手の代わりとなる。
鍼体保持詰め物4の材料には、綿花、海綿、プラスチック、シリコーン樹脂、ゴム、多糖類、タンパク質、スポンジ、発泡プラスチック、合成繊維、天然繊維、獣肉・魚肉等の生肉、加工肉(ハム等)等の単独、若しくはこれらの材料の組み合わせが使用できる。鍼体保持詰め物4の中心には、鍼体1が移動可能に保持されており、鍼体1の先端9は鍼管3の下端から上へ距離S1 の位置まで進入している。
鍼体1の上部には鍼柄2が形成されている。鍼柄2の下端が鍼管3内に進入できないようにするために、鍼管3の上端には、ストッパ5が設けられている。該ストッパ5は、鍼管3の外側又は内側に設けることができる。図16に示すように、ストッパ5を鍼管3の外側に設ける場合、鍼体1が鍼管3の中心軸に来るように移動可能にストッパ5に保持させ、鍼体1の移動時の抵抗を図1(c)、図2或いは図15に示す鍼体保持詰め物4と同程度の抵抗となる機能を、ストッパ5に付与してもよい。このような機能を付与したストッパ5を「鍼体保持・ストップ手段」と称する。この場合、ストッパ5の形状はフィルム状、シート状、板状、バルク状、円柱状、クリップ状等で鍼管3の外径からはみ出さない大きさのものが好ましい。なお、鍼管3側にストッパ5を設ける代わりに、鍼柄2の下端側にストッパを設けてもよい。
図9は、鍼柄2の下端側にストッパ25を設けた場合の本発明の安全鍼の使用前の状態を示し、図9(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるA−A′の断面図である。鍼体1の長さは、鍼体1が鍼管3内に最大進入したときに、治療効果が上がる長さとするとよい。
図10(a)、(b)、(c)、(d)は、いずれも鍼柄2に設けた場合の鍼柄と鍼体の一部を示しているが、図9に示したストッパとは別の形のストッパの態様である。図10(a)はストッパ251の一部が鍼柄2よりも突出している例であり、図10(b)は鍼柄2の下面に鍔状のストッパ252を設けた例であり、図10(c)は鍼柄2の下部から下面を被うように形成したストッパ253の例であり、図10(d)は鍼柄にストッパ機能を付与するように鍼柄下部に顎を設けたストッパ254の例である。
図11は、鍼柄2の下方であって、鍼体1の上部にストッパ255を設けた場合の例であり、例えば、クリップ状のストッパ255とすることができる。
安全鍼をダブルブラインド用に使用せずに、専ら、治療目的に使用する場合には、鍼体保持詰め物4は鍼体1を保持することができ、移動可能であればよく、ダブルブラインド用鍼セットに使用する場合に比べて、鍼体1の移動時の抵抗を小さくしておく方が望ましく、また、鍼管3の径を小さくし、鍼管3を軽くしておく方が望ましく、また、距離S1 を短くしておく方が望ましい。このようにすることにより、安全鍼は弾入することが容易になり、鍼管3が軽いため置鍼も容易になる。
図2は、図1の安全鍼を人体6の皮膚面から刺入した状態を示す。鍼体1の長さは、鍼管3の長さと、人体6に鍼体1を刺入する長さ(深さ)の和となるようにしている。施術者は鍼管3を左手で固定し、右手で鍼柄2に回転運動又は直進運動を与えることにより、鍼体1に直接手で触れることなく、人体6の目的の位置まで鍼体1の先端9を、旋撚法や送り込み法等で到達させることができる。また、抜鍼時にも、同様に、施術者は鍼管3を左手で固定し、右手で鍼柄2に回転運動又は直進運動を与えることにより、鍼体1に直接触れることなく、抜鍼できる。抜鍼後の安全鍼の状態は、ほぼ図1に示すような、鍼体1の先端9から大部分の鍼体1が鍼管3内に収容された状態である。このように、本発明の安全鍼は、保存時、施術時、施術後において、施術者或いは使用済み鍼の処理者が鍼体1の先端9及び鍼体1に直接触れることがないので、感染防止に効果がある。
プラシーボ鍼
図3は、本発明のプラシーボ鍼の使用前の状態を示し、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるB−B′の断面図である。図3において、13は外から内部が見えないような材質の鍼管が好ましく、内部に、特に上部内部に鍼体11の移動に適度な抵抗を与え且つ鍼体11を保持させるための鍼体保持詰め物(第1詰め物14が充填されて固定されている。鍼管13の最上部に位置する詰め物14の上面が鍼管13の上端と同じ位置になるように配置し、この詰め物14をストッパの代用としてもよい。また、詰め物14の最上部は鍼管13の上端より突出した形状であってもよく、この場合は、詰め物14の鍼管13から突出した部分にストッパ15としての機能を与えることができる。このようなストッパ機能を兼ね備えた詰め物14を「鍼体保持・ストップ手段」と称する。
この場合、突出部分の形状はフィルム状、シート状、板状、バルク状、円柱状等で、鍼管13の径からはみ出さない程度の大きさのものが好ましい。鍼体保持詰め物(第1詰め物14の材料には、前記安全鍼と同一の材料を用いることが好ましい。第1詰め物14の長さ、個数は使用態様に合わせて任意に選択できる。第1詰め物14は材質の異なる複数の層が積層されたものでもよい。
鍼管13の下部内部には切皮感様詰め物(第2詰め物17が充填固定されている。第2詰め物17は、鍼体11の移動時に切皮感と刺入感を感じさせるような適度な抵抗を与える。第2詰め物17の長さ、個数は使用態様に合わせて任意に選択できる。第2詰め物17は材質の異なる複数の層が積層されたものでもよい。第2詰め物17の材料には、綿花、海綿、プラスチック、シリコーン樹脂、ゴム、多糖類、タンパク質、スポンジ、発泡プラスチック、合成繊維、天然繊維、獣肉・魚肉等の生肉、加工肉(ハム等)、通電ペースト、通電ゼリー等の単独、若しくはこれらの材料の組み合わせが使用できる。鍼体11の先端19は最上位の第2詰め物17の上面から上へ距離S2 の位置まで進入している。ダブルブラインド用にセットするためには、S2 =S1 とする。
鍼体11の上部には鍼柄12が形成されている。鍼管13の上端には鍼柄12の下端が鍼管13内に進入できないようにするために、ストッパ15が設けられている。該ストッパ15は鍼管13の外側又は内側に設けることができる。ストッパ15を鍼管13の外側に設ける場合、前記安全鍼の項目で説明したように、鍼体11が鍼管13の中心軸に来るように移動可能にストッパ15に保持させ、鍼体11の移動時の抵抗を第1詰め物14と同程度の抵抗となる機能をストッパ15に持たせてもよい。このような機能を付与したストッパ15を「鍼体保持・ストップ手段」と称する。鍼体保持・ストップ手段を用いたプラシーボ鍼の下部詰め物は切皮感様詰め物(第2詰め物)である。
この場合、ストッパ15の形状はフィルム状、シート状、板状、バルク状、円柱状、クリップ状等で鍼管13の径からはみ出さない大きさのものが好ましい。なお、鍼管13側にストッパ15を設ける代わりに、鍼柄12の下端側にストッパを設けてもよい。図12は、鍼柄12の下端側にストッパ35を設けた場合の本発明のプラシーボ鍼の使用前の状態を示し、図12(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるB−B′の断面図である。
プラシーボ鍼の上記以外のストッパの態様は、図10、図11に示す安全鍼のストッパの例と同様なストッパを採用することができる(図面省略)。
図4は、図3のプラシーボ鍼を人体16の皮膚面に対して適用した状態を示す。
なお、第1詰め物に切皮感及び鍼刺入時の抵抗感を全く打ち消すような抵抗を有するものを選択した場合、また、鍼灸師以外の者や、鍼施術に熟練していない者が施術を行う場合、また安全鍼による刺入深さが浅い場合の適用や、皮膚が薄く柔らかく、また皮下組織が柔らかい所の適用の場合には、第2詰め物17を省略することができる。
台座
図5は、図1の安全鍼の下端に台座8を設置したものである。台座8の下面は人体の皮膚に対して粘着性又は吸着性を有する粘着材又は吸盤で形成されている。図5において、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるC−C′の断面図である。台座8は鍼管3と一体的に形成してもよく、また鍼管3と別体に形成して、着脱可能に組み合わせたものでもよい。また、台座8を特別に設けずに、鍼管3の下面に粘着層を設けて置鍼できるようにしてもよく、このような手段は、安全鍼を治療目的として使用する場合に有効である。
図6は、図5の安全鍼を人体6の皮膚面から刺入した状態を示す。図6に示すように、粘着性又は吸着性を有する台座8により、施術時に鍼管3を皮膚面に留置させると共に、鍼体1の刺入状態を一定時間安定に維持(置鍼)させることができる。
なお、安全鍼を単独で用いる場合は、刺入の深さが適度に深く、鍼管3の長さ、鍼体1の長さや太さの関係が適当に設定されれば、台座8を設けなくても置鍼を行うことができる。しかしながら、置鍼にあたり刺入深さを浅くする場合、或いは刺入した鍼の安定を確実にする場合、また通電刺激を行う場合などにおいて、安全鍼に台座を設けることが望ましい。
図7は、図3のプラシーボ鍼の下端に台座18を設置したものである。台座18の下面は人体16の皮膚に対して粘着性又は吸着性を有する粘着材又は吸盤により形成されている。図7において、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)におけるD−D′の断面図である。台座18は鍼管13と一体的に形成してもよく、また鍼管13と別体に形成して、着脱可能に組み合わせたものでもよい。
図8は、図7のプラシーボ鍼を人体16の皮膚面に適用した状態を示す。図8に示すように、粘着性又は吸着性を有する台座18により適用時に鍼管13を含んだプラシーボ鍼を皮膚に安定に留置させることができる。
このように、安全鍼及びプラシーボ鍼の双方に粘着性又は吸着性の台座8、18を設けた場合には、両者の置鍼(鍼体を刺入した状態で一定時間留めておくこと)の状態を容易に実現できる。
安全鍼とプラシーボ鍼の下端形状の態様
人体の皮膚面に対して、鍼体を斜めに刺入する必要がある場合には、安全鍼については図13に示すように、鍼管3の下端を斜めにカット、プラシーボ鍼についても図14に示すように同様に、鍼管13の下端を斜めにカットするとよい。図13及び図14に示す下端が斜めの鍼管3、13の長さは、鍼管3、13の中心軸において計測する。また、下端が斜めの鍼管3、13に対して台座を設ける場合については、鍼管3、13の下端の形状に合わせて設ける。
ダブルブラインド用鍼セット
上記の安全鍼とプラシーボ鍼を組み合わせてダブルブラインド用鍼セットとすることができる。この場合、両者が外観上区別つかないように、両者の鍼管3、13の長さ、使用前における両者の鍼管3、13上端から出ている鍼体1、11の長さ、両者の鍼柄2、12の長さ、並びに、安全鍼の鍼体1の先端9から皮膚までの距離S1 と、プラシーボ鍼の鍼体11の先端19から第2詰め物17上面までの距離S2 を各々同一とし、両者の形や色を見たとき同一であるようにする。
安全鍼の鍼体保持詰め物4とプラシーボ鍼の第1詰め物14を同一の材質にして、且つ両者の鍼管3、13を不透明として内部が見えないようにすることが望ましい。また、好ましくは、両者の鍼管3、13の下端を含む下部に遮蔽物(図示していない)を設けて、遮蔽して内部が見えない状態にしてもよい。このような遮蔽物には滅菌済のものを用い、形状としては、例えば、フィルム状、シート状、板状、バルク状のもの、さらに材質としては、例えば、酒精綿、海綿、スポンジ、プラスチック、紙、ガーゼ、タンパク質、多糖類或いはこれらを組み合わせたもの等が挙げられる。また、このような遮蔽物には、通電刺激を与えることができる通電ペースト(塗布して遮蔽物を形成)、通電ゼリー或いは通電パッドでもよい。
安全鍼とプラシーボ鍼の使用前の状態において、鍼管3、13(鍼管上端から突出するストッパの厚みを含む)上端の位置と同じ高さに来る各鍼体1、11に目印を付けておけば、施術後に再び、使用前の状態の位置に各鍼体1、11を容易に戻すことができる。
両者の鍼管3、13の全長は、安全鍼の鍼体1の長さから所定の刺入深さを引いた値とする。なお、ストッパ5、15が鍼管3、13の外側に設けられている場合には、ストッパの高さもさらに引いた値とする。刺入の深さは目的とする施術部位によって各々異なるので、鍼管3、13の長さはその時々に応じた長さにする。
両者の鍼管3、13の上端又は鍼柄2、12の下端に設けたストッパ5、25、15、35により、鍼管3、13の上端に鍼柄2、12の下端が達したら、それ以上、鍼体1、11が進まない。このことにより、プラシーボ鍼の鍼体11と鍼管13の長さが同一である場合は、両者の鍼の適用時に鍼体1、11の移動距離が全く同一となる。また、プラシーボ鍼の鍼体11の長さが鍼管13の長さよりやや長め乃至やや短めの場合は、両者の鍼体1、11の移動距離はほぼ同一となる。
安全鍼は、鍼体1の長さから鍼管3の長さを引いた分だけの長さが体内に入ることになる。なお、ストッパ5が鍼管3の外側に設けられている場合には、さらにストッパ5の高さを引いた値となる。プラシーボ鍼の鍼体11の長さは、施術時に刺手で鍼体11を旋撚したり、送り込んだりする操作で、ストッパ15、35により鍼柄12の下端が鍼管13の上端に達し、停止した時点でプラシーボ鍼の鍼体11の先端19が皮膚面を押圧する範囲の長さから皮膚面のわずか上の位置で留まる範囲の長さとする。プラシーボ鍼をこのような長さとするためには、鍼体11を鍼管13の長さより、やや長め乃至やや短めの範囲の任意の点で切断するとよい。また、鍼体11の先端19の形状も体の中に入らないような形状(例えば、鋭利ではない形状)とすることが好ましい。プラシーボ鍼の鍼体11の長さや先端19の形状は、プラシーボ鍼による刺激の強さに応じて、変えることができる。
安全鍼、及びプラシーボ鍼とも、鍼管3、13内に鍼体保持詰め物(プラシーボ鍼の場合は第1詰め物)4、14が充填固定されているので、刺入時及び抜鍼時の鍼体1、11の直進運動或いは回転運動に対して抵抗を与えられる。この抵抗の強さは、使用目的、施術方法、施術部位及び刺入の深さにより適当に調整することができる。この抵抗により、刺入時及び抜鍼時に施術者の刺手に伝わってくる鍼体1が生体の中を移動するために生ずる抵抗感が打ち消されるので、施術者には安全鍼とプラシーボ鍼の区別がつかなくなる。
さらに、プラシーボ鍼の鍼管13内には第2詰め物17が充填固定されていてもよい。該第2詰め物17の充填位置は、第2詰め物17の下面が鍼管13の下端位置を含んだその近辺となる位置にする。一方、第2詰め物17の上面は、安全鍼とプラシーボ鍼の鍼体の長さの違いの分だけ(即ち,安全鍼の鍼体1が人体6内に刺入される長さだけ)鍼管13の下端から上がった位置である。このような第2詰め物17の配置で、両者の鍼管3、13の上端から出ている鍼体1、11及び鍼柄2、12の長さを同一に揃えてセットしておくことにより、安全鍼の鍼体1の先端9から皮膚までの移動距離S1 とプラシーボ鍼の鍼体11の先端19から鍼管13の下部の第2詰め物17の上面までの移動距離S2 が、プラシーボ鍼の鍼体11と鍼管13の長さが同一である場合は、全く同一となる(S1 =S2 )。また、プラシーボ鍼の鍼体11の長さが鍼管13の長さよりやや長め乃至やや短めの場合は、両者の鍼体1、11の移動距離はほぼ同一となる。
上記のようにセットされた安全鍼とプラシーボ鍼を用い、人体6、16の皮膚面に適用する場合に、安全鍼の鍼体1の先端9が皮膚面に達する迄の距離S1 と同一或いはほぼ同一の距離をプラシーボ鍼の鍼体11の先端19が進むと、第2詰め物17の上面まで到達することになるので、プラシーボ鍼の鍼体11の先端19が該位置よりさらに進めば、安全鍼の鍼体1の先端9が所定位置から人体6の皮膚面に達し、皮膚を破って生体内を進んでいくときの抵抗感と同等な感触をプラシーボ鍼に与えることができる。したがって、施術時に両者の区別は困難となり、施術者に対してマスキングが行える。
ダブルブラインド用鍼セットにおいて、安全鍼の鍼体保持詰め物、及びプラシーボ鍼の第1詰め物について、被験者に適用した場合に、切皮感及び鍼刺入時の抵抗感を全く打ち消すような抵抗を有する詰め物を選択した場合、また、鍼灸師以外の者や、鍼施術に熟練していない者が施術を行う場合、また安全鍼による刺入深さが浅い場合の適用や、皮膚が薄く柔らかく、また皮下組織が柔らかい所の適用の場合には、プラシーボ鍼における第2の詰め物を省略することができる。ただし単刺や置鍼以外の手技、例えば、雀啄術や撚鍼術等を刺入した鍼に行う場合には第1詰め物の抵抗をある程度小さくする必要があり、第2詰め物を用いることが望ましい。
また、安全鍼とプラシーボ鍼を区別できないようにするための上記とは別の手段には、次の方法がある。即ち、鍼柄の材質、長さ、色、形状、また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ、鍼体の先端から皮膚面までの距離、刺入深さ、鍼管の材質、長さ、色、形状、及び鍼体保持詰め物の質、量、個数、詰める位置等のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる前記安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとする。
他方では、鍼柄の材質、長さ、色、形状、また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ、鍼体の先端から切皮感様詰め物(第2詰め物上面までの距離、鍼管の材質、長さ、色、形状、及び鍼体保持詰め物(第1詰め物の材質、量、個数、詰める位置、また第2詰め物の材質、量、個数、詰める位置等のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる前記プラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとする。
次いで、1種以上の特徴において異なる前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループを組み合わせてダブルブラインド用鍼セットとする。つまり、このように選択組み合わされた個々の安全鍼とプラシーボ鍼は、前記の1種以上の特徴において差があるが、目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれたランダムな組み合わせとなっているので外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別は被験者及び施術者の双方に分からない。即ち、ダブルブラインド効果がある。
太さダブルブラインド用鍼セット
上記ダブルブラインド用鍼セットの組み合わせにおいて、例えば、鍼体の太さについて着目して、鍼体の太さの異なる安全鍼及びプラシーボ鍼を種々組み合わせ、それらの鍼の太さ以外の外観を同一、又は外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別がつかないようにしておけば、太さをマスキングしてダブルブラインド(被験者及び施術者双方に対して)により試験を行うことができる。このような組み合わせの鍼セットを太さダブルブラインド用鍼セットという。
深さダブルブラインド用鍼セット
上記ダブルブラインド用鍼セットの組み合わせにおいて、例えば、刺入深さ(鍼体が皮膚面から身体内に進入する深さ)について着目して、刺入深さの異なる安全鍼を種々用意し、鍼体の長さの種々異なるプラシーボ鍼を用意し、両者のグループを組み合わせ、それらの鍼の外観を同一にしておけば、刺入深さをマスキングしてダブルブラインドにより試験を行うことができる。即ち、鍼体がどの程度の深さ迄、生体内に刺入されたかについて施術者及び被検者の双方に対してブラインドして深さをマスキングすることができる。このような深さをマスキングして施術者及び被検者の双方に分からないようにする鍼セットを深さダブルブラインド用鍼セットという。
上記とは別の刺入深さをマスキングしてダブルブラインド試験に用いる深さダブルブラインド用鍼セットについて述べる。
このような深さダブルブラインド用鍼セットは、刺入深さ(鍼体が皮膚面から身体内に進入する深さ)が種々異なる複数個の深さマスキング鍼からなる深さダブルブラインド用鍼セットである。このような深さダブルブラインド用鍼セットには、鍼管の長さが種々異なるものであって且つ刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにした場合と、鍼管の長さが同一で且つ刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにした場合の2通りがある。鍼管は不透明とし、内部が見えないようにすることが望ましい。
i)鍼管の長さが種々異なるものであって且つ刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにした場合
このような深さダブルブラインド用鍼セットは、次の(1)〜(4)の特徴を有する刺入深さと鍼管の長さが種々異なる複数個の深さマスキング鍼を第1グループとしたものである。即ち、第1グループの深さマスキング鍼は、図1に示す安全鍼と同じ形状のものを使用することができ、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、(4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とする深さマスキング鍼である。なお、第1グループの深さマスキング鍼のみから深さダブルブラインド用鍼セットを構成する場合には、鍼体保持詰め物は、鍼体が身体へ進入する時の切皮感や刺入時の抵抗感を打ち消す程度の抵抗を有することが望ましい。
上記構成の深さマスキング鍼セットにおいて、鍼体保持詰め物及びストッパを設ける代わりに、次の構成の鍼体保持・ストップ手段を用いてもよい。即ち、鍼体保持・ストップ手段とは、鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段である。
これらの深さダブルブラインド用鍼セットを用いてダブルブラインド試験を行う際には、鍼管の長さと、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なっており、外観上、刺入深さについての区別は被験者及び施術者の双方に分からない。また、鍼体が身体へ進入する時の切皮感や刺入時の抵抗感、刺入深さについても施術者には分からない。即ち、刺入深さについてダブルブラインド効果がある。
また、鍼管の長さが種々異なり、且つ鍼体の刺入深さが種々異なる深さダブルブラインド用鍼セットにおける上記とは別の第2グループの深さマスキング鍼は、安全鍼と同じ形状の上記第1グループの深さマスキング鍼に、さらに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与えることができる切皮感覚様詰め物を鍼管の下部に充填して設けたものである。即ち、このような深さブラインド鍼セットに用いることができる深さマスキング鍼は、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、(4)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、(5)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とする。
上記構成の深さマスキング鍼セットにおいて、鍼体保持詰め物及びストッパを設ける代わりに、次の構成の鍼体保持・ストップ手段を用いてもよい。即ち、鍼体保持・ストップ手段とは、鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段である。
このような深さダブルブラインド用鍼セットを構成する深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出いる鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さ、且つ刺入深さも種々であり、外観上、刺入深さは判別できない。また、鍼体が身体へ進入する時の切皮感や刺入時の抵抗感、刺入深さについても施術者には分からない。これらの深さマスキング鍼をランダムに選び被験者に対して適用することにより、身体への刺入の深さについてマスキングした状態で、施術者及び被検者の双方に対してダブルブラインドで実験することができる。
また、上記第1グループの深さマスキング鍼及び第2グループの深さマスキング鍼から選ばれた2種以上を組み合わせても、鍼体の刺入深さについてマスキングが可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セットを構成することができる。即ち、このような深さダブルブラインド用鍼セットには次の2種類の形態のものが挙げられる。
第1番目の形態の深さダブルブラインド用鍼セットは、下記の第1グループの深さマスキング鍼及び第2グループの深さマスキング鍼から選ばれた2種以上が組み合わされてなり、鍼体の刺入深さについてマスキングが可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セットである。前記第1グループの深さマスキング鍼は、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、(4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、(5)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、該鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものであり、また、前記第2グループの深さマスキング鍼は、(6)鍼管と、(7)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(8)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、(9)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、(10)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、(11)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さが種々異なり、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものである。
第2番目の形態の深さダブルブラインド用鍼セットは、前記第1番目の形態の深さダブルブラインド用鍼セットにおいて、鍼体保持詰め物及びストッパを設ける代わりに、次の構成の鍼体保持・ストップ手段を設けたものである。即ち、第2番目の形態の深さダブルブラインド用鍼セットは、下記の第1グループの深さマスキング鍼及び第2グループの深さマスキング鍼から選ばれた2種以上が組み合わされてなり、鍼体の刺入深さについてマスキングが可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セットである。
前記第1グループの深さマスキング鍼は、(1)鍼管と、(2)鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、(3)該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体とを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、(4)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものであり;第2グループの深さマスキング鍼は、(5)鍼管と、(6)鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、(7)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、(8)前記鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体とを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、(9)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものである。
深さマスキング鍼の鍼体保持詰め物には、前記した安全鍼の鍼体保持詰め物、或いはプラシーボ鍼の鍼体保持詰め物(第1詰め物と同様なものを用いることができる。
深さマスキング鍼の切皮感様詰め物には、衛生上の問題がなければ前記したプラシーボ鍼の切皮感様詰め物(第2詰め物と同様なものを用いることができる。このような切皮感様詰め物は、例えば、酒精綿を用いることができ、その長さ、密度、鍼管内での位置は、適用に応じて変えることができる。酒精綿による詰め物は、複数個に分けて設けてもよい。また、酒精綿の他に、滅菌済の物質(鍼体の先端、鍼体が通過し、さらに身体内に入っても衛生上問題のない物質、例えば、アルコールに浸したガーゼや紙等)を詰め物として用いることも可能である。
ii)鍼管の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の長さ、鍼柄の長さが同一であり、且つ刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにして深さダブルブラインド用鍼セットを構成する場合
前記i)の第2グループで説明した鍼体保持詰め物と切皮感様詰め物の両方を持つ深さマスキング鍼について、鍼管の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の長さ、鍼柄の長さが同一であり、且つ刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにして深さダブルブラインド用鍼セットを構成する。このような深さブラインド鍼セットに用いることができる深さマスキング鍼は、前記i)の第1グループの深さマスキング鍼に、さらに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与えることができる切皮感覚様詰め物を鍼管の下部に充填して設けたものである。
即ち、該深さマスキング鍼を用いた深さダブルブラインド用鍼セットは、(1)鍼管と、(2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、(3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、(4)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、(5)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の深さ(所定の刺入深さ)に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、(6)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、鍼柄の各々の長さが同一であり、且つ、切皮感様詰め物の各々の長さ、刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにしたことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セットである。
上記構成の深さマスキング鍼セットにおいて、鍼体保持詰め物及びストッパを設ける代わりに、次の構成の鍼体保持・ストップ手段を用いてもよい。即ち、鍼体保持・ストップ手段とは、鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段である。
このような深さダブルブラインド用鍼セットを構成する深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、鍼柄の各々の長さがそれぞれ同一であり、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さ、且つ刺入深さも種々であり、外観上、刺入深さは判別できない。また、鍼体が身体へ進入する時の切皮感や刺入時の抵抗感、刺入深さについても施術者には分からない。これらの深さマスキング鍼をランダムに選び被験者に対して適用することにより、刺入の深さについてマスキングした状態で、施術者及び被検者の双方に対して刺入深さに関してダブルブラインドで実験することができる。
複数個の詰め物のうち切皮感様詰め物(下位の詰め物)の位置は、同グループ内で刺入深さが最も深い鍼を基準にして決めることが望ましい。刺入深さが最も深い鍼以外の鍼の下位の詰め物上面の位置は、刺入深さが最も深い鍼の鍼体の先端から皮膚面までの距離分の長さだけ、鍼体の先端から下のところに来ることが好ましい。また、前記i)の第1グループの鍼をこのようなセットにして用いることも可能である。
施術部位ダブルブラインド用鍼セット
施術者に経穴部に施鍼するのか、或いは非経穴部に施鍼するのかを知られたくない場合、施術者以外の者が予め、経穴部或いは非経穴部の取穴を行い、本発明の台座付きの鍼(安全鍼又はプラシーボ鍼)を設置し、その後、施術者に鍼を刺入してもらうというような方法で実験を行うことができる。つまり、台座付きの鍼は、施術部位(経穴部、非経穴部)に関してもマスキングをすることを可能にする。
安全鍼を用いた施術
本発明の安全鍼を用いて施術を行うには、まず施術者は、安全鍼の鍼管3を皮膚面上につくった押手の母指腹と示指腹の間にさし込み、押手で鍼管3を支持し、刺手(鍼を刺したり、抜いたりする方の手)で鍼柄2の上端を叩打して鍼体1の先端9で切皮し、鍼柄2の下端又は鍼管3の上端に設けられたストッパ5、25により、鍼柄2が鍼管3の上端で止まる位置まで、旋撚法或いは送り込み法で刺入し、移動させて、鍼体1の先端9を人体6内の目的の位置まで到達させる。なお、鍼体1の移動時の鍼体保持詰め物4の抵抗の強さに応じて、又は鍼管3の上端から出ている鍼体1の長さに応じて最初から旋撚法で刺入してもよい。置鍼を行う場合にはこの状態を一定時間保持する。置鍼には台座付きの安全鍼を用いると容易に行える。次いで、押手で鍼管を保持したまま、鍼を抜いていき使用前の位置まで引き上げる。本発明の台座付きの安全鍼を使用する場合には、押手は不要となる。この段階で、鍼体1の人体6内に挿入された部分は鍼管3内に収まることになる。このような状態の鍼管3を人体6から離して、所定の場所へ廃棄する。
本発明の安全鍼は、保存時、施術時、施術後において、先端を含む鍼体は鍼管内に保持されており、鍼管が鍼体と分離されることがないので、施術者或いは使用済み鍼の処理者が鍼体の先端及び鍼体に直接触れることが無い。そのため患者から施術者への感染防止、施術者から第三者への感染防止、及び施術者自身或いは廃棄者自身による誤刺による感染防止に効果がある。
本発明の安全鍼は、ストッパにより目的とする深さに正確に達し、目的とする深さ以上に鍼体が進入することを防止することができる。このことにより、必要以上に組織、或いは重要な臓器を損傷することがなくなる。特に、胸部、腹部には重要な臓器が存在し、同部位の施術にあたっては、正確な刺入深さが要求される。従来の鍼を用いた施術では、刺入された鍼体の深さの測定は施術者のカンや感覚で行っているため、誤って必要以上に深く鍼体を刺入してしまう可能性、或いは目的の位置まで鍼体の先端が達しない可能性がある。また、置鍼時に鍼体・鍼柄の自重や、鍼体・鍼柄の上に掛けたバスタオル等の重み、筋収縮等により予期せぬさらなる鍼体の進入が起こり、必要以上に鍼体が入ってしまうことがある。本発明の安全鍼はストッパを有するのでこれらの不都合を解消することができる。
本発明のダブルブラインド用鍼セットは、鍼療法の効果を厳密に確認するための、被験者及び施術者双方に対してマスキングを行えるダブルブラインド法の実施を初めて実現可能にした。
鍼管の長さと該鍼管の長さに対する鍼体の長さの種々異なる安全鍼を鍼治療に用いる場合には、刺入深さをマスキングしてダブルブラインド法を実施することができる。
鍼体の太さが種々異なる安全鍼を鍼治療に用いる場合には、鍼体の太さをマスキングしてダブルブラインド法を実施することができる。
本発明の安全鍼、及びプラシーボ鍼は、鍼管内の詰め物で鍼体を移動可能に保持しているので、刺入時或いは抜鍼時に鍼体が真っ直ぐに移動することが可能となり、押手の代わりとなる。粘着性の台座を設けた場合には、刺入時に鍼管を留置した状態で安定して置鍼ができ、また、押手が必要なくなるという利点がある。
台座付きの鍼は、施術部位(経穴部、非経穴部)に関してもダブルブラインドによりマスキングをすることを可能にする。
本発明で使用する安全鍼の使用前の状態を示し、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のA−A′の断面図である。 図1の安全鍼を人体の皮膚面から刺入した状態を示す。 本発明のプラシーボ鍼の使用前の状態を示し、(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のB−B′の断面図である。 図3のプラシーボ鍼を人体の皮膚面に対して適用した状態を示す。 図1の安全鍼の下端に台座が一体的に形成されたもので、台座の下面は人体の皮膚に対して粘着性を有する粘着層が形成されたものである。(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のC−C′の断面図である。 図5の安全鍼を人体の皮膚面から刺入した状態を示す。 図3のプラシーボ鍼の下端に台座が一体的に形成されたもので、台座の下面は人体の皮膚に対して粘着性を有する粘着層が形成されたものである。(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のD−D′の断面図である。 図7のプラシーボ鍼を人体の皮膚面に適用した状態を示す。 鍼柄の下端側にストッパを設けた場合の本発明の安全鍼の使用前の状態を示し、図9(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のA−A′の断面図である。 (a)は、ストッパの一部が鍼柄よりも突出している例であり、(b)は鍼柄の下面に鍔状のストッパを設けた例であり、(c)は鍼柄の下部から下面を被うように形成したストッパの例であり、(d)は鍼柄にストッパ機能を付与するように鍼柄下部に顎を設けたストッパの例である。 鍼柄の下方であって、鍼体の上部にストッパを設けた場合の例である。 鍼柄の下端側にストッパを設けた場合の本発明のプラシーボ鍼の使用前の状態を示し、図12(a)は外観正面図、(b)は上面図、(c)は(b)のB−B′の断面図である。 人体の皮膚面に対して鍼体を斜めに刺入する必要がある場合の安全鍼を示す。 人体の皮膚面に対して鍼体を斜めに刺入する必要がある場合のプラシーボ鍼を示す。 鍼管の最上部に位置する詰め物の上面が鍼管の上端より突出した形状であり、この詰め物をストッパの代用とした安全鍼の例を示す。なお、プラシーボ鍼にもこれを適用できる。 ストッパを鍼管の外側に設ける場合、鍼体が鍼管の中心軸に来るように移動可能にストッパに保持させ、鍼体の移動時の抵抗を前記詰め物と同程度の抵抗となる機能をストッパに持たせ、ストッパをストッパ兼詰め物の代用物として用いた安全鍼の例を示す。なお、プラシーボ鍼にもこれを適用できる。

Claims (23)

  1. (1)鍼管と、
    (2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    (3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達して移動する時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (4)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体と、
    (5)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とするプラシーボ鍼。
  2. (1)鍼管と、
    (2)鍼管の上端外側に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    (3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達して移動する時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (4)該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体とを有することを特徴とするプラシーボ鍼。
  3. (1)鍼管と、
    (2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    (3)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体と、
    (4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有することを特徴とするプラシーボ鍼。
  4. (1)鍼管と、
    (2)鍼管の上端外側に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面上に達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    (3)該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼体を十分に鍼管に進入させたときに鍼体の先端が皮膚面上に留まる長さである鍼体とを有することを特徴とするプラシーボ鍼。
  5. 前記鍼体の先端の形状は、鍼体の先端が身体内に入らない形状とすることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のプラシーボ鍼。
  6. 下記のイ.−ホ.を有する安全鍼と、請求項1−5の何れか1項に記載のプラシーボ鍼が組み合わされてなるダブルブラインド用鍼セット:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼。
  7. 下記のイ.−ニ.を有する安全鍼と、請求項1−5の何れか1項に記載のプラシーボ鍼が組み合わされてなるダブルブラインド用鍼セット:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼。
  8. (1)下記のイ.−ホ.を有する安全鍼と、請求項1、2又は5に記載のプラシーボ鍼とが組み合わされてなり:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)両者の鍼管の長さ又は皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さ、両者の鍼柄の長さ、並びに、安全鍼の鍼体の先端から皮膚までの距離とプラシーボ鍼の鍼体の先端から、切皮感様詰め物上面までの距離が各々同一であり、
    (3)切皮感様詰め物の上面は安全鍼の刺入深さ分だけ鍼管下端から上に位置し、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  9. (1)下記のイ.−ニ.を有する安全鍼と、請求項1、2又は5に記載のプラシーボ鍼とが組み合わされてなり:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)両者の鍼管の長さ又は皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さ、両者の鍼柄の長さ、並びに、安全鍼の鍼体の先端から皮膚までの距離とプラシーボ鍼の鍼体の先端から、切皮感様詰め物上面までの距離が各々同一であり、
    (3)切皮感様詰め物の上面は安全鍼の刺入深さ分だけ鍼管下端から上に位置し、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  10. (1)下記のイ.−ホ.を有する安全鍼と、請求項3、4又は5に記載のプラシーボ鍼とが組み合わされてなり:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入する のを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)両者の鍼管の長さ又は皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さ、両者の鍼管上端又は鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から出ている鍼体の長さ、並びに、両者の鍼柄の長さが各々同一であり、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  11. (1)下記のイ.−ニ.を有する安全鍼と、請求項3、4又は5に記載のプラシーボ鍼とが組み合わされてなり:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)両者の鍼管の長さ又は皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さ、両者の鍼管上端又は鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から出ている鍼体の長さ、並びに、両者の鍼柄の長さが各々同一であり、且つ両者は外観上区別つかないものであることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  12. (1)鍼柄の材質、長さ、色、形状;また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ;鍼体の先端から皮膚面までの距離;刺入深さ;鍼管の材質、長さ、色、形状;及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段の材質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる下記のイ.−ホ.を有する安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼柄の材質、長さ、色、形状;また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ;鍼体の先端から切皮感様詰め物上面までの距離;鍼管の材質、長さ、色、形状;及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段の材質、量、個数、詰める位置、切皮感様詰め物の材質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる請求項1−5の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとが組み合わされてなることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  13. (1)鍼柄の材質、長さ、色、形状;また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ;鍼体の先端から皮膚面までの距離;刺入深さ;鍼管の材質、長さ、色、形状;及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段の材質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる下記のイ.−ニ.を有する安全 鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼柄の材質、長さ、色、形状;また、鍼体の材質、全長、太さ、鍼管上部又は鍼体保持・ストップ手段上部に出た鍼体の長さ;鍼体の先端から切皮感様詰め物上面までの距離;鍼管の材質、長さ、色、形状;及び鍼体保持詰め物又は鍼体保持・ストップ手段の材質、量、個数、詰める位置、切皮感様詰め物の材質、量、個数、詰める位置のそれぞれの特徴から目的とするダブルブラインド試験に応じて選ばれた1種以上の特徴において異なる請求項1−5の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとが組み合わされてなることを特徴とするダブルブラインド用鍼セット。
  14. (1)鍼体の太さの種々異なる下記のイ.−ホ.を有する安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼体の太さの種々異なる請求項1−5、12の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとを鍼体の太さ以外は外観上同一形状のものとして、又は外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別がつかないものとして組み合わせてなる、鍼体の太さについてマスキングが可能なことを特徴とする太さダブルブラインド用鍼セット。
  15. (1)鍼体の太さの種々異なる下記のイ.−ニ.を有する安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼体の太さの種々異なる請求項1−5、13の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとを鍼体の太さ以外は外観上同 一形状のものとして、又は外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別がつかないものとして組み合わせてなる、鍼体の太さについてマスキングが可能なことを特徴とする太さダブルブラインド用鍼セット。
  16. (1)鍼体の刺入深さの種々異なる下記のイ.−ホ.を有する安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    ハ.該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有し、且つ、
    ホ.前記鍼管は、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼体の長さの種々異なる請求項請求項1−5、13の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとを外観上同一形状のものとして、又は外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別がつかないものとして組み合わせてなり、鍼体の刺入深さがマスキング可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット。
  17. (1)鍼体の刺入深さの種々異なる下記のイ.−ニ.を有する安全鍼を複数個用意して安全鍼のグループとし:
    イ.鍼管と、
    ロ.鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    ハ.該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    ニ.前記鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から鍼管の皮膚接触側端部までの長さは、鍼体の刺入深さよりも長いものであることを特徴とする安全鍼、
    (2)鍼体の長さの種々異なる請求項請求項1−5、13の何れか1項に記載のプラシーボ鍼を複数個用意してプラシーボ鍼のグループとし、
    (3)前記安全鍼のグループとプラシーボ鍼のグループとを外観上同一形状のものとして、又は外観上、安全鍼及びプラシーボ鍼の区別がつかないものとして組み合わせてなり、鍼体の刺入深さがマスキング可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット。
  18. 下記の第1グループの深さマスキング鍼及び第2グループの深さマスキング鍼から選ばれた2種以上が組み合わされてなり、鍼体の刺入深さについてマスキングが可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット:
    第1グループの深さマスキング鍼は、
    (1)鍼管と、
    (2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    (3)該詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    (4)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (5)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体 の各々の長さ、該鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものであり;
    第2グループの深さマスキング鍼は、
    (6)鍼管と、
    (7)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    (8)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (9)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    (10)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (11)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さが種々異なり、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものである。
  19. 下記の第1グループの深さマスキング鍼及び第2グループの深さマスキング鍼から選ばれた2種以上が組み合わされてなり、鍼体の刺入深さについてマスキングが可能なことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット:
    第1グループの深さマスキング鍼は、
    (1)鍼管と、
    (2)鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    (3)該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体とを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (4)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものであり;
    第2グループの深さマスキング鍼は、
    (5)鍼管と、
    (6)鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    (7)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (8)前記鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体とを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (9)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、該鍼管の長さに対する鍼体の各々の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、切皮感様詰め物の各々の長さ、且つ鍼体の刺入深さが種々異なるものである。
  20. (1)鍼管と、
    (2)鍼管内の任意の位置に充填固定され、鍼体の移動に抵抗を与え、鍼体を保持させるための1個以上の鍼体保持詰め物と、
    (3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (4)該鍼体保持詰め物によって移動可能に保持されている鍼体であって、鍼管の長さ よりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体と、
    (5)鍼体上部に設けられた鍼柄の下端に、或いは鍼管の上端に設けられ、鍼管内を進む鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止するストッパとを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (6)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の長さ、鍼管上端から出ている鍼体の各々の長さ、鍼柄の各々の長さが同一であり、且つ、切皮感様詰め物の各々の長さ、皮膚面から身体内に進入する深さ(刺入深さ)が種々異なる複数個の鍼のグループをセットにしたことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット。
  21. (1)鍼管と、
    (2)鍼管の上端外側に設けられ、鍼体の先端が皮膚面から身体内に進入する所定の刺入深さに達したときに、鍼柄が鍼管内に進入するのを阻止し、且つ鍼体を保持すると同時に鍼体の移動に抵抗を与えることができる鍼体保持・ストップ手段と、
    (3)鍼管の下部に充填固定され、鍼体の先端が鍼管内を進み、所定の深さに達したときに鍼体の移動時に切皮感と刺入感を与える1個以上の切皮感様詰め物と、
    (4)該鍼体保持・ストップ手段によって移動可能に保持されている鍼体であって、皮膚接触側鍼管端部から鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部までの長さよりも鍼体の刺入深さ分程長い鍼体とを有する深さマスキング鍼を複数個集合させ、且つ、
    (5)該複数個の深さマスキング鍼は、鍼管の各々の長さ、鍼体保持・ストップ手段の鍼柄接触側端部から出ている鍼体の各々の長さ、鍼柄の各々の長さが同一であり、且つ切皮感様詰め物の各々の長さ、刺入深さが種々異なる複数個の鍼のグループをセットにしたことを特徴とする深さダブルブラインド用鍼セット。
  22. 前記鍼管の底部の皮膚当接面側に粘着性又は吸着性の台座を設けたことを特徴とする請求項1−5の何れか1項記載のプラシーボ鍼。
  23. 前記安全鍼及びプラシーボ鍼の鍼管の底部の皮膚当接面側に粘着性又は吸着性の台座を設けたことを特徴とする請求項6−21の何れか1項記載のダブルブラインド用鍼セット。
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