JP4061128B2 - ワイパースイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作意欲を反映させた切替制御が可能な操作意欲反映型のワイパースイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に装備されているワイパースイッチにおいては、間欠駆動、低速駆動、高速駆動等を切り替えるための多段切替スイッチ型のものが用いられているが、これらは必ずしも操作者の意図するワイパー駆動速度を実現するものではなかった。間欠駆動時に、より細かい速度調整機能を持たせたワイパースイッチも提案されているが、この場合、部品点数増加にともなうコストアップ等の問題があった。以下に図6を用いて、この問題を説明する。
【0003】
図6は、従来のこの種のワイパースイッチを示す平面図である。このワイパースイッチはやや先細りの筒状構造を有しており、通常、ステアリングコラムの左側に設置される。このワイパースイッチは、図6に示すように、操作レバー91及びスイッチ本体部92から大略構成されている。
【0004】
操作レバー91は、スイッチ本体部92内部に設けられた回転機構部を中心に所定範囲内で段階的に変位可能である。すなわち、周知のように、操作レバー91のレバー操作により、ポジションMIST、ポジションOFF、ポジションINT、ポジションLO、ポジションHIが、段階的に設定可能である。ポジションMISTからポジションOFFへは自動復帰し、その他のポジションには停留する。そして、各ポジションに応じて所定のワイパー駆動が行われる。また、周知のように、操作レバー91が図中手前に引かれるとウオッシャ動作が行われ、手を離すともとの位置に自動復帰してウオッシャ動作が停止される。
【0005】
また、操作レバー91は、図示しないレバー回転軸を中心に所定角度回転可能なINT/VOLノブ91a、及び不動のセンタノブ91bを含んで構成される。INT/VOLノブ91aは、上記操作レバー91のポジションINT設定時に回転操作され、この操作による回転角度に応じてワイパー駆動速度が調整される。
【0006】
スイッチ本体部92は、図示しないが、上記操作レバー91のレバー操作や回転操作を可能にする軸構造や、これら操作に応じた切替制御信号を生成するための電気的固定接点、可動接点、抵抗基板、及びこれに半田付けされたコード等を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のワイパースイッチにおいては、ポジションMIST、ポジションOFF、ポジションINT、ポジションLO、ポジションHI等が、予め段階的に割り当てられており、これらは必ずしも操作者の意図する速度を実現するものではなかった。特に、各ポジション変更時に必要な操作力はほぼ均等であり、操作者の微妙な速度変更意欲や操作フィーリングに必ずしも合致するものではなかった。ポジションINT時に、上記回転操作により、細かい速度調整をすることも可能であるが、この場合、部品点数増加にともなうコストアップや操作の複雑化等の問題があった。更に、従来のワイパースイッチにおいては、レバー操作や回転操作に対応する多数の可動接点、固定接点及び抵抗基板等が必要であり、部品点数が増大すると共にスイッチ構造が複雑化し、低コスト化を計りにくいという問題もあった。これにともなう耐久性や信頼性の問題もあった。
【0008】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、操作者の操作意欲を忠実に反映させた切替制御が可能な操作性のよい意欲反映型のワイパースイッチを提供することを課題としている。また、本発明は、構造を簡素化して低コスト化を促進すると共に信頼性及び耐久性を向上させた意欲反映型のワイパースイッチを提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のワイパースイッチは、操作力が加えられないときには標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置で安定状態にされ、操作力が加えられるとこの操作力に比例的な回転角度だけ回転軸を中心に回転し、操作力の解除によって前記中立位置に戻る被操作部を有し、該被操作部の回転角度に基づいて車両に装備されるワイパーの駆動速度の制御に利用される所定の切替制御信号を出力するワイパースイッチであって、
前記被操作部の先端に取り付けられ、節度バネにて付勢された節度ピンと、
前記中立位置を挟んで、前記ワイパーの駆動速度をより加速させるための加速面及びより減速させる減速面とを有し、前記被操作部の回転にともなって前記節度ピンを摺動させつつ案内し、前記被操作部を前記操作力に比例的な回転角度だけ回転させ、操作力の解除によって前記節度ピンと協働して前記被操作部を前記中立位置に戻す曲線状の節度谷部と、
前記節度谷部の減速面に隣設され、前記ワイパーの駆動停止が割り当てられたオフポジションで前記節度ピンが接して前記被操作部を安定状態にさせる節度小谷部と、
前記節度谷部の減速面と前記節度小谷部との境界部に形成された節度山部とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、被操作部は、操作力が加えられないときには標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置で安定状態にされ、操作力が加えられるとこの操作力に比例的な回転角度だけ所定の回転軸を中心に回転し、操作力の解除によって前記中立位置に戻る。すなわち、大きな操作力を加えるほど被操作部の回転角度も大きくなり、操作力を加えるのをやめると中立位置に戻って安定状態になる。したがって、操作者の操作意欲が正確に回転角度に反映され、この回転角度に基づいて所定の切替制御信号が出力され、非常に操作性のよいワイパースイッチが得られる。また、従来のように、複数のポジション切替用のスイッチと、INT/VOLポジション時に操作する速度調整スイッチを別途設けることも不要となり、部品点数の削減、構造の簡素化に有効となる。
【0011】
また、被操作部の先端に節度バネにて付勢されて取り付けられた節度ピンを、被操作部の回転にともなって摺動させつつ案内し、被操作部を操作力に比例的な回転角度だけ回転させ、操作力の解除によって前記節度ピンと協働して被操作部を中立位置に戻す曲線状の節度谷部は、被操作部が安定状態となる標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置を挟んで、ワイパーの駆動速度を加速させるための加速面及び減速させる減速面を有するので、ワイパースイッチの操作性が向上する。すなわち、基本的には中立位置にて標準的な駆動速度でワイパーを駆動させておき、必要時にのみ操作意欲を忠実に反映させてワイパー駆動速度を加速及び減速をさせることが可能になる。
【0012】
さらに、ワイパーの駆動停止が割り当てられたオフポジションで節度ピンが接して被操作部を安定状態にさせる節度小谷部を減速面に隣設し、これらの境界部に節度山部を形成していて、減速面の延長線上の節度山部を超えた位置にワイパーを駆動停止させるための節度小谷部があるので、操作者には適度なクリック感が与えられて、正確な操作が直感的にわかりやすく確認可能になり、誤操作が防止されると共に非常に操作性がよくなる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載のワイパースイッチは、請求項1記載のワイパースイッチにおいて、前記回転軸上に固定的に配置されて磁束密度を検出する磁束密度検出素子と、前記被操作部の回転に連動して前記磁束密度検出素子の周りを回転する磁石とを有し、前記回転角度は、前記磁束密度検出素子にて検出される磁束密度に基づいて求められることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、磁束密度を検出する磁束密度検出素子が、回転軸上に固定的に配置され、被操作部の回転に連動して、磁石が磁束密度検出素子の周りを回転する。そして、磁束密度検出素子にて検出される磁束密度に基づいて、被操作部の回転角度が求められる。このように、磁束密度の検出により回転角度を求めるようにしているので、非接触で各種の切替制御が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態の構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るワイパースイッチの平面図であり、図2は、図1のワイパースイッチの要部断面図である。ここでは、本発明の操作意欲反映型のワイパースイッチに用いた例を挙げて説明する。
【0022】
このワイパースイッチはやや先細りの筒状構造を有しており、ステアリングコラムの左側に設置される。このワイパースイッチは、図1に示すように、操作レバー1及びスイッチ本体2から大略構成されている。ここでは、このワイパースイッチにて、車両に装備されるフロントワイパーが制御されるものとする。
【0023】
図1に示すように、操作レバー1は、スイッチ本体2内部に設けられた回転機構部(15a、15b、21a、21b)を中心に、減速領域R及び加速領域Fで示される範囲内で連続的に変位可能である。操作力が加えられないときには、操作レバー1は、ニュートラルポジションN(請求項の中立位置に相当)で安定する。また、操作レバー1は、節度ポイントSを超えると、オフポジションOでも安定する。この変位に際しては、操作レバー1の先端部等が操作者に保持されてレバー操作されるが、操作レバー1は操作力に応じた回転角度だけ回転する。そして、この回転角度に基づいて切替制御信号が出力され、この切替制御信号が図示しない制御部に与えられる。制御部は切替制御信号に応答してワイパーを駆動するモータの回転を制御することにより、ワイパーの駆動速度が制御される。切替制御信号は、後述するが、ホールICにて検出される磁束密度に基づいて生成される。なお、これらについては後で説明を加える。また、周知のように、操作レバー1が図中手前に引かれるとウオッシャ動作が行われ、手を離すともとの位置に自動復帰してウオッシャ動作が停止される。
【0024】
スイッチ本体部92は、上記操作レバー1のレバー操作や回転操作を可能にする回転機構部や、操作レバー1の回転角度を検出するためのホールIC、磁石等を有する略箱状の外形をしており、ステアリングコラムの左側に取付られる。この構造は図2にて、より明確になる。
【0025】
図2に示すように、操作レバー1は、先端部付近がやや折れ曲がったレバー軸部11を有する。レバー軸部11の先端部には中空の筒状になっており、ここにはボール12及びバネ13が収容されている。この先端部の下面には、接点部14が設けられている。上述したように、ウオッシャ動作時に、操作レバー1が図中上方に操作されると、レバー軸部11の一部が回転ブロック15の内壁の一部を支点にして変位して接点部14が図中下方におしさげられる。これにより、接点部14がスイッチ本体2の接点部26に接触して、ウオッシャ動作のトリガとなる信号が生成される。ボール12及びバネ13は、操作者がレバー軸部11から手を離した際に、操作レバー1をもとの位置に自動復帰させるためのものである。
【0026】
レバー軸部11が挿着される回転ブロック15には、上下に回転軸部15a及び15b、及び先端付近に節度ピン収容部15cが形成されている。円筒状の回転軸部15a及び15bはそれぞれ、スイッチ本体2に形成された円筒状の軸受部21a及び21bと回転可能に嵌合されている。これら回転軸部15a、15b、軸受部21a、21bを介して、操作レバー1は回転ブロック15と共に回転可能であり、上述したように減速領域R及び加速領域Fで示される範囲内で連続的に変位可能となる。
【0027】
また、下方の回転軸部15bの内壁には、リング状の磁石15Mが固着されている。磁石15Mは操作レバー1に連動して、その回転軸に配置されたホールIC22の周りを回転する。この磁石15Mによる磁束密度が、ホールIC22にて検出されて回転角度が求められる。このように、磁束密度の検出により回転角度を求めるようにしているので、非接触で各種の切替制御が可能となる。したがって、従来のように、多くの固定接点、可動接点、抵抗基板等が不要になり、構造が簡素化されるため、低コスト化が促進される。また、信頼性及び耐久性も向上する。
【0028】
節度ピン収容部15cは、その前面が開口した中空の筒状になっている。この節度ピン収容部15cには、節度ピン16及び節度バネ17が収容されている。節度ピン16は節度バネ17にて付勢されて、その先端はスイッチ本体2に形成された節度ピン案内部23に接触している。そして、操作レバー1の操作時には、節度ピン案内部23の先端は、節度バネ17にて付勢されて節度ピン案内部23を摺動しつつ変位する。なお、請求項では、上記操作レバー1と回転ブロック15とをまとめて、被操作部とよんでいる。
【0029】
スイッチ本体2は、中空の略箱状の外形をしている。但し、上記操作レバー1が挿通される部位はとびだしたような外形をしている。スイッチ本体2の内壁には、上記回転軸部15a及び15bにそれぞれ対応する円筒状の軸受部21a及び21bが上下に形成されている。下方の軸受部21bの中心付近には、回路基板24に搭載されたホールIC22が配置されている。ホールIC22は、公知の素子が利用可能であり、請求項の磁束密度検出素子に相当する。このホールIC22は磁石15Mによる磁束密度を検出し、これを電気信号に変換し、上記切替制御信号して図示しないコードを介して制御部に出力する。節度ピン案内部23は、操作レバー1の回転にともなって節度ピン16を案内する曲線状の節度谷部、これに隣設された節度小谷部、節度山部等から構成されるが、これについては後で図3を用いて説明を加える。更に、スイッチ本体2には、回路基板24に搭載された電子部品25が収容され、上記接点部14に対向する接点部26が形成されている。
【0030】
次に、図3〜図5を用いて、上記ワイパースイッチの作用について説明する。図3(A)及び図3(B)はそれぞれ、図1及び図2で示したワイパースイッチの概略正面図及び概略要部拡大図である。図4は、各ポジションにおける節度ピン16の状態を示す図である。図5は、操作力とストロークとの関係を示すグラフである。なお、図3〜図5において、図1及び図2と共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
図3(A)に示すように、操作レバー1はニュートラルポジションN(図1参照)で安定状態になる。このとき、節度ピン16は中立点ONに接して安定している。この状態において、運転手等、操作者によって、図中、実線矢印又は点線矢印で示す方向に操作力が加えられると、操作レバー1はホールIC22の配置された回転軸を中心に所定回転角度範囲内で回転する。そして、これに連動して節度ピン16も変位する。
【0032】
図3(B)に示すように、操作レバー1と連動する回転ブロック15の先端に取り付けられた節度ピン16は、節度バネ17に付勢されて操作レバー1の回転にともなって節度ピン案内部23上を摺動する。節度ピン案内部23は、節度ピン16を摺動させる曲線状の節度谷部23a、これに隣設された節度小谷部23b、節度山部23c等から構成される。
【0033】
詳しくは、節度谷部23aは、ワイパーの駆動速度を加速させるための加速面及び減速させるための減速面を有する。加速面は、操作レバー1が図1の加速領域Fにあるときに節度ピン16が接する面であり、減速面は、操作レバー1が図1の減速領域Rにあるときに節度ピン16が接する面である。加速面には急加速点FRや緩加速点FG等が含まれ、減速面には急減速点SRや緩減速点SG等が含まれる。但し、ここで示す急加速点FR、緩加速点FG、急減速点SRや緩減速点SGは、加速面及び減速面の代表的な点を示したものであり、実際的には上記各点の中間的な点も存在する。換言すれば、節度ピン案内部23は、加速面及び減速面上を連続的に摺動可能である。
【0034】
節度ピン16が節度谷部23aにあり、かつ操作レバー1に操作力が加えられないときには、節度ピン16は、図3(B)に示すような緩加速点FGと緩減速点SGとの間の中立点ONで安定する。このとき、操作レバー1は図1のニュートラルポジションNで安定している。
【0035】
また、節度小谷部23bが、節度山部23cを挟んで、節度谷部23aに隣設されている。節度小谷部23bは、このワイパーを駆動停止させるための曲面であり、操作レバー1が図1のオフポジションOにあるときに節度ピン16が接する面である。このように、減速面の延長線上にワイパーを駆動停止させるための節度小谷部23bがあるので、直感的にわかりやすく、誤操作が防止されると共に非常に操作性がよくなる。また、節度ピン16は、摺動しつつ節度山部23cを超えて、節度谷部23aと節度小谷部23bとの間を相互移動可能である。操作レバー1は、節度ピン16が節度山部23cの山頂にあるときには図1の節度ポイントSにあり、節度ピン16が節度小谷部23bにあるときにはオフポジションOで安定している。節度ピン16が節度山部23cを超えるときには、操作者には適度なクリック感が与えられて、正確な操作が確認可能になる。
【0036】
この節度谷部23aにおいて、節度ピン16を中立点ONからより遠くに変位させるためには、より大きな操作力が必要となるように、節度谷部23aの曲率や節度バネ17のバネ定数が予め設定されている。例えば、節度ピン16を中立点ONから緩加速点FGに変位させるよりも、中立点ONから急加速点FRに変位させる方がより大きな操作力が必要となり、同様に、節度ピン16を中立点ONから緩減速点SGに変位させるよりも、中立点ONから急減速点SRに変位させる方がより大きな操作力が必要となるように、設定されている。これにより、操作者の操作意欲を、ワイパーの駆動速度に忠実に反映させることが可能になる。
【0037】
図4(A)に示すように、節度ピン16がOFF点にあるときには、ワイパーは駆動停止されている。また、この状態において、操作レバー1はオフポジションO(図1参照)で安定している。この状態から操作レバー1を介して図4(A)の実線矢印方向に操作力s(図5参照)が加えられると、節度ピン16は節度山部23cを超えて図4(B)に示すような中立点ONに変位する。
【0038】
中立点ONにおいては、ワイパーは中速で定速駆動されている。この状態において、操作レバー1を介して図4(B)の実線矢印方向に操作力fg(図5参照)が加えられると節度ピン16は図4(C)に示すような緩加速点FGに変位し、操作レバー1が手放されると図4(B)の中立点ONに自動復帰する。また、同実線矢印方向に操作力fr(図5参照)が加えられると節度ピン16は図4(D)に示すような急加速点FRに変位し、操作レバー1が手放されると図4(B)の中立点ONに自動復帰する。節度ピン16が緩加速点FGに到達した後中立点ONに復帰するとワイパーは中速よりやや増速された速度で駆動され、急加速点FRに到達した後中立点ONに復帰するとワイパーは中速よりかなり増速された速度で駆動される。勿論、節度ピン16が、中立点ONから上記点FR、FG以外の点に到達した後中立点ONに復帰したときには、それに応じた駆動速度でワイパーは駆動される。
【0039】
一方、図4(B)に示す状態において、操作レバー1を介して図4(B)の点線矢印方向に操作力sg(図5参照)が加えられると節度ピン16は図4(E)に示すような緩減速点SGに変位し、操作レバー1が手放されると図4(B)の中立点ONに自動復帰する。また、同点線矢印方向に操作力sr(図5参照)が加えられると節度ピン16は図4(F)に示すような急減速点SRに変位し、操作レバー1が手放されると図4(B)の中立点ONに自動復帰する。節度ピン16が緩減速点SGに到達した後中立点ONに復帰するとワイパーは中速よりやや減速された速度で駆動され、急減速点SRに到達した後中立点ONに復帰するとワイパーは中速よりかなり減速された速度で駆動される。勿論、節度ピン16が、上記点SR、SG以外の点に到達した後中立点ONに復帰したときには、それに応じた駆動速度でワイパーは駆動される。
【0040】
更に、図4(B)に示す状態において、操作レバー1を介して図4(B)の点線矢印方向に操作力s′(図5参照)が加えられると、節度ピン16は節度山部23cを超えて図4(A)に示すような状態に変位してOFF点で安定する。そして、ワイパーは駆動停止される。
【0041】
なお、上記ワイパーの駆動速度は、中立点ONからの回転角(図5中、ストロークに相当する)に比例的な割合で、中立点ONにおける中速から増減される。このため、操作者は、ワイパー駆動速度を、例えば、急激に増速又は減速させたいときには操作レバー1にて所定方向に大きな力を加えればよく、わずかに増速又は減速させたいときには操作レバー1にて所定方向にわずかな力を加えればよい。したがって、操作者の操作意欲、操作フィーリングが、正確に回転角度に反映されることになる。
【0042】
このように、本発明の実施形態によれば、操作者の操作意欲が忠実にワイパースイッチの駆動制御に反映される。したがって、非常に操作性のよいワイパースイッチが得られる。また、従来のように、複数のポジション切替用のスイッチと、INT/VOLポジション時に操作する速度調整スイッチを別途設けることも不要となり、部品点数の削減、構造の簡素化に有効となる。したがって、低コスト化が促進され、かつ信頼性及び耐久性も向上する。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、構成の要旨に付随する各種設計変更が可能である。例えば、本発明は、レバー型スイッチのみならず、ロータリ型スイッチにも適用可能である。また、磁石を回転させる替わりにホールICを回転させるようにしてもよい。更に、本発明は、スイッチは車両に装備されるワイパースイッチ以外にも適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、被操作部は、操作力が加えられないときには標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置で安定状態にされ、操作力が加えられるとこの操作力に比例的な回転角度だけ所定の回転軸を中心に回転し、操作力の解除によって前記中立位置に戻る。すなわち、大きな操作力を加えるほど被操作部の回転角度も大きくなり、操作力を加えるのをやめると中立位置に戻って安定する。したがって、操作者の操作意欲が正確に回転角度に反映され、この回転角度に基づいて所定の切替制御信号が出力され、操作者の操作意欲を忠実に反映し非常に操作性のよいワイパースイッチが得られる。また、従来のように、複数のポジション切替用のスイッチと、INT/VOLポジション時に操作する速度調整スイッチを別途設けることも不要となり、部品点数の削減、構造の簡素化に有効となる。したがって、本発明によれば、低コスト化が促進され、信頼性が高く、かつ操作性のよいワイパースイッチを得ることができる。
【0045】
また、被操作部の先端に節度バネにて付勢されて取り付けられた節度ピンを、被操作部の回転にともなって摺動させつつ案内し、被操作部を操作力に比例的な回転角度だけ回転させ、操作力の解除によって節度ピンと協働して被操作部を中立位置に戻す曲線状の節度谷部は、被操作部が安定状態となる標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置を挟んで、ワイパーの駆動速度を加速させるための加速面及び減速させる減速面を有するので、ワイパースイッチの操作性が向上する。すなわち、基本的には中立位置にて標準的な駆動速度でワイパーを駆動させておき、必要時にのみ操作意欲を忠実に反映させてワイパー駆動速度を加速及び減速をさせることが可能になる。
さらに、ワイパーの駆動停止が割り当てられたオフポジションで節度ピンが接して被操作部を安定状態にさせる節度小谷部を減速面に隣設し、これらの境界部に節度山部を形成していて、減速面の延長線上の節度山部を超えた位置にワイパーを駆動停止させるための節度小谷部があるので、直感的にわかりやすく、誤操作が防止されると共に非常に操作性がよくなる。
【0046】
請求項2記載の発明によれば、磁束密度を検出する磁束密度検出素子が、回転軸上に固定的に配置され、被操作部の回転に連動して、磁石が磁束密度検出素子の周りを回転する。そして、磁束密度検出素子にて検出される磁束密度に基づいて、被操作部の回転角度が求められる。このように、磁束密度の検出により回転角度を求めるようにしているので、非接触で各種の切替制御が可能となる。したがって、従来のように、多くの固定接点、可動接点、抵抗基板等が不要になり、構造が簡素化されるため、低コスト化が促進される。また、信頼性及び耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るワイパースイッチの平面図である。
【図2】図1のワイパースイッチの要部断面図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)はそれぞれ、図1及び図2で示したワイパースイッチの概略正面図及び概略要部拡大図である。
【図4】各ポジションにおける節度ピンの状態を示す図である。
【図5】操作力とストロークとの関係を示すグラフである。
【図6】従来のこの種のワイパースイッチを示す平面図である。
【符号の説明】
1 操作レバー
2 スイッチ本体
15 回転ブロック
15a、15b 回転軸部
15c 節度ピン収容部
15M 磁石
16 節度ピン
17 節度バネ
21a、21b 軸受部
22 ホールIC(磁束密度検出素子)
23 節度ピン案内部
Claims (2)
- 操作力が加えられないときには標準的なワイパー駆動速度が割りあてられた中立位置で安定状態にされ、操作力が加えられるとこの操作力に比例的な回転角度だけ回転軸を中心に回転し、操作力の解除によって前記中立位置に戻る被操作部を有し、該被操作部の回転角度に基づいて車両に装備されるワイパーの駆動速度の制御に利用される所定の切替制御信号を出力するワイパースイッチであって、
前記被操作部の先端に取り付けられ、節度バネにて付勢された節度ピンと、
前記中立位置を挟んで、前記ワイパーの駆動速度をより加速させるための加速面及びより減速させる減速面とを有し、前記被操作部の回転にともなって前記節度ピンを摺動させつつ案内し、前記被操作部を前記操作力に比例的な回転角度だけ回転させ、操作力の解除によって前記節度ピンと協働して前記被操作部を前記中立位置に戻す曲線状の節度谷部と、
前記節度谷部の減速面に隣設され、前記ワイパーの駆動停止が割り当てられたオフポジションで前記節度ピンが接して前記被操作部を安定状態にさせる節度小谷部と、
前記節度谷部の減速面と前記節度小谷部との境界部に形成された節度山部とを有する
ことを特徴とするワイパースイッチ。 - 請求項1記載のワイパースイッチにおいて、
前記回転軸上に固定的に配置されて磁束密度を検出する磁束密度検出素子と、
前記被操作部の回転に連動して前記磁束密度検出素子の周りを回転する磁石とを有し、
前記回転角度は、前記磁束密度検出素子にて検出される磁束密度に基づいて求められる
ことを特徴とするワイパースイッチ。
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Publications (2)
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