JP4060866B2 - 易開封性バッグインカートン - Google Patents

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Description

本発明は、外箱と内袋を同時に、しかも容易に、綺麗に開封できるバッグインカートンに関するものである。
外箱と内袋を同時に開封しようとする提案は、例えば実公昭58-49958号公報、特公昭62-58976号公報にみられ、両者とも内袋の背シール部において内袋基材の表裏が接着されるいわゆる封筒貼り方式が採用されている。さらに、実願平3-76255号では、背シール部に合掌シールした内袋を使用した「内袋同時開封カートン」が提案されている。いずれも、内袋に一軸延伸フィルムを使用し、外箱の開封部を引き裂く際に、内袋も同時に引き裂けるようにしたバッグインカートンに関するものである。
しかるに、封筒貼り方式では、内袋基材の両側端の表裏を重ねて筒状になるように成形する場合に、安定した熱圧着が難しく、背シール強度が安定せず、内袋の密封性に信頼性を欠く問題が生ずる。また、外箱の開封部を引き裂く際に、その引き裂き部の裏側に貼着された内袋の一部も同時に引き裂くようにしているが、この開封部と内袋との接着強度が内袋の引き裂き強度特に背シール部の引き裂き強度と余り差が無く、外箱のみが開封されて、内袋が開封されないという問題があった。さらに前記先願の合掌シールした内袋を使用する場合は、従来技術の背シール部の不安定さは解消されているが、カートンとの同時開封に力がかかりすぎるという問題がある。さらにまた、これまでの技術では、内袋を引き裂き易いように内袋の側縁に切り込み案内が設けられるのが一般的であるが、この位置がカートンの引き裂き位置とずれた場合は開封しにくくなる。この貼込み位置の狂いは、カートンブランク内面の所定の位置に内袋を貼り込んでバッグインカートンが製造される時に、その貼込み位置精度は必ずしも満足できる範囲に無いことが原因している。本発明は、前述の問題点に鑑みて開発された技術であって、内袋の背シール部の剥離強度をコントロールすることにより、また内袋の引き裂き開始と引き裂きを容易にすることによって外箱カートンと内袋の両方を同時開封する場合に、従来よりも弱い力で、安定して、綺麗に開封できる易開封性バッグインカートンを提供するものである。
前記課題を解決するためになされた本発明は、外箱カートンと積層フィルムによる内袋からなり、前記内袋に形成された背シール部と前記外箱カートンの開封片の内面とが対向して配置されたバッグインカートンにおいて、前記内袋の背シール部は前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片を残して対向する前記側端同士を帯状に合掌シールしてなり、短い前記余端片の外面が、前記外箱カートンの開封片の内面と接着し、長い前記余端片の内面が前記外箱カートンの糊代パネルの内面と接着していることを特徴とする易開封性バッグインカートンを要旨とする。また、前記内袋において、短い前記余端片側縁に傷痕が設けられ、前記内袋の積層フィルムにおいて、一軸延伸フィルムが該一軸延伸フィルムの延伸方向と前記背シール長手方向とが直角になるように用いることができる。前記背シール部において、対向する前記積層フィルムの少なくともいずれか一方の最内層の外面か内面のいずかに剥離層が帯状に形成することができる。さらに、前記背シール部において、合掌シールパターンが少なくとも前記余端片の端縁側で凹凸形状を有し、長い前記余端片側の前記積層フィルムに帯状の傷痕部が設けられ、該傷痕部内に前記合掌シールパターンの凹凸形状部が位置するようにすることができ、さらにまた、前記背シール部において、最内層の内側に形成された前記剥離層の帯状のパターンが前記合掌シールパターンより巾が広く、前記余端片の端縁と反対側のパターンエッジに凹凸形状を有し、該凹凸形状部分は前記合掌シールパターンとは重ならず、前記凹凸形状の先端は前記外箱カートンの開封片の折り返し部に位置するように形成することができる。
本発明によれば、内袋の背シール部に剥離層が設けられており、背シール部に連接している短い余端片の側縁全体に何処からでも引き裂きが可能になるよう傷痕が形成され、長い余端片の背シール部に積層材を弱める帯状の傷痕部が形成され、内袋には一軸延伸フィルムが使用され、さらに前記背シール部における合掌シール部と剥離部の形成に凹凸形状のあるパターンが採用され、合掌シール部、剥離部及び傷痕部の相互位置関係を制御することによって、従来よりもより弱い均一な力で容易に、安定して、綺麗に外箱と内袋を同時開封することができる。
また、本発明は、従来の易開封性バッグインカートンに比べて弱い均一な力でカートンと内袋とをスムースに安定して同時に開封することができるので、外箱と内袋の両方で保護された加工食品類、医薬品等を外にとびださせることなく、安全に、迅速に開封して取り出すことができ、食品の場合食器を兼ねた利用が可能となり、一旦開封すると元に戻せないので悪戯防止機能を兼ね備えることができる。
以下図面に基づいて詳細に説明する。図1は易開封性バッグインカートンの1実施例の斜視図、図2と図3は内袋の構造説明図、図4は合掌シールパターン図、図5はバッグインカートンの開封部中央断面を示す模式図、図6及び図7は内袋の合掌シール部の断面模式図、図8は凹凸形状の合掌シールパターンを用いる場合の合掌シール部の断面模式図、図9は凹凸形状の剥離パターンを用いる場合の合掌シール部の断面模式図、図10は他の実施例のバッグインカートン斜視図、図11は抗ヒートシール剤パターンコートのパターン形状である。先ず図1(a)に示すように、カートン1の前面パネルにはカートン開封片2が設けられ、切欠3を手前に引き上げるとジッパー4-1に続いてミシン目5、ジッパー4-2が順に折線6まで引き裂かれ、開封されたカートン1のトップパネルを折線6で折り曲げると、易開封性バッグインカートン20のトップ部は図1(b)の状態に開封する。このジッパー4-2による引き裂きは折線6を越えて外箱の稜線6’にまで及んでもよい。図1(b)で示すように、カートン開封片2の裏面と内袋の短い余端片11は接着部15で強接着されており、カートン開封片2の2か所の引き裂き開始点7から短い余端片11はカートン1と同時に引き裂かれるようになっている。この時内袋の背シール部(以下合掌シール部14と称する)は剥離して剥離した合掌シール部9が現れる。なお長い余端部12は糊代パネル8と強接着しておりそのまま残る。
図2は内袋10だけを取り出して描いた易開封性バッグインカートン中央部の内袋の構造を示すもので、合掌シール部14に連接して短い余端片11と長い余端片12が設けられ、短い余端片11の方を外側にしてカートン1の開封片2のある前面側壁に折り込まれている。その状況は図2(a)、(b)において明らかである。短い余端片11の側縁には傷痕13Eが形成されており短い余端片11のどの位置からでも図2(b)の矢印で示すように内袋の切り裂きを可能としている。このとき、切り裂きを容易にするため、内袋を一軸延伸フィルムを積層した積層フィルムから構成し、前述の矢印方向と一軸延伸フィルムの延伸方向を一致させておくことが好ましい。傷痕13Eは実際は後述する方法による微小な傷が積層フィルム端縁に無数に形成されたものである。図3は図2と同様内袋の同じ部分の構造を合掌シール部14に凹凸状の合掌シールパターンを形成して示したものである。合掌シールパターンの形状は、図2で説明した内袋10に形成された直線型(図4(c))のほか、図4(a)に示す両ノコ刃型、図4(b)に示す片ノコ刃型等の凹凸形状を使用することができ、その凹凸形状は少なくとも引き裂きが始まる短い余端片11の側縁に近い側に設けられる。なお、図2、図3において、カートン両端部の内袋10の構造は図示されていないが、内袋10はバッグインカートン組み立て時にカートン両端部においても拡がる構造となっている。
図5は図1に示す易開封性バッグインカートン20正面の開封片2の中央部の断面を模式的に描いた図であり、図5(a)は開封前を、(b)は開封後をそれぞれ示している。内袋10は積層フィルムであるが、積層構成は省略し一定の厚みを持ったものとして描かれている。図5(b)では、カートン開封片2は短い余端片11を伴って上方に持ち上がり、前述のように、長い余端片12、糊代パネル8はそのままの状態で残っており、さらに合掌シール部14で剥離が同時に起きていることを示している。一旦、封止した合掌シール部14を余り強い力を必要とせず、しかも綺麗に、安定して剥離させることが本発明の骨子であり、そのために次に説明する剥離層も効果的な役割を果たしている。
図6は図5における合掌シール部14の拡大断面模式図である。ここで、内袋の短い余端片11と長い余端片12の断面は積層フィルムの層構成に従って描かれている。本発明の内袋に使用する積層フィルムは内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔22/ポリエチレン層21/横一軸延伸ポリプロピレン層23から構成されたものを採用している。またドライラミネート方式により内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔22/接着層/横一軸延伸ポリプロピレン層23から構成されたものを使用してもよい。その他少なくとも公知のバリアー層、延伸フィルム層等を適宜積層した積層フィルムによって内袋を構成できる。図6に示すように、開封時の力を弱めるように剥離層17が積層フィルム最内層のポリエチレン層21の外側に部分コートして形成される。なお、図6(a)は剥離前、図6(b)は剥離後の状態を示している。この場合、合掌シール層16と剥離層17の位置は一致している。すなわち、ヒートシール剤を合掌シール部14の対向する少なくとも一方の積層フィルムの最内面層の外側に部分コートしておくことにより、ヒートシール剤が両積層フィルムの接着作用を行い、比較的低温でかつ高速なヒートシールが可能となる。しかも剥離の場合は、適宜な力でヒートシール剤層の凝集破壊による層間剥離を起こさせることができる。この場合、より弱い力で剥離させようとするならば、ヒートシール剤を網目状、斜線状等に合掌シール部の密封性が落ちない程度にパターンコートしておけばよい。また、ヒートシール剤に代わって、一方の積層フィルムの最内層ポリエチレン層の上にシリコーン樹脂等をベースとした抗シール剤を網目等のパターンで部分コートしておき、この抗シール剤層を介して最内層のポリエチレン層同士をヒートシールしてもよい。さらにまた、ヒートシール剤に代わって、合成ゴム等をベースとしたコールドシール剤を最内層の両面に部分コートしてもよい。
図7は、同じく図5における合掌シール部14の拡大模式図であるが、剥離層が積層フィルム最内層の内側に形成される場合であり、図7(a)は剥離前、図7(b)は剥離後の状態を示している。積層フィルムの構成は前図と同様である。この場合、合掌シールは対向する積層フィルムの最内層のポリエチレン層21同士がヒートシールされて行われ、長い余端片12側の積層フィルムの最内層のポリエチレン層21の内側には剥離層17が部分的に設けられている。したがって図7(b)で示すように、合掌シール部14を剥離しようとすると、ヒートシールによって対向する2つのポリエチレン層21が熱溶融して一体となり、剥離層17が設けられた長い余端片12側のポリエチレン層21は引きちぎられて短い余端片11側のポリエチレン層21に移行する。図4(c)のような直線型のヒートシールバーによる合掌シール部14を剥離しようとすると、2度にわたって上記のポリエチレン層21を引きちぎることとなるが、この場合に剥離抵抗が増大し、不連続に大きな剥離力を必要とし、スムースな安定した剥離が難しい。前述の凹凸状のヒートシールバーを用いることで若干この剥離抵抗は緩和されるが、さらに進めた実施例を以下説明する。なお、積層フィルム最内層の内側に剥離層を形成するには後述する燐酸エステル系のものが好適に利用することができる。
図8は剥離をさらに容易にした実施例に関するもので、図4(b)で示したノコ刃状の合掌シールパターンを設けた合掌シール部14の断面模式図である。この実施例においては、図8(a)で示すように、長い余端片12側の積層フィルムの合掌シールパターンのノコ刃部分が当たる位置に積層フィルムの物理強度を弱めるように帯状の傷痕13Sを設けた。その断面は同図で示すように積層フィルムを貫通する貫通孔の集合からなり、後述する方法で形成される。傷痕13Sは最初は帯状に設けられているが、合掌シールが行われると傷痕面13’Sのヒートシールバーの刃型の当たった部分は貫通孔がつぶれてしまい、ヒートシールされた傷痕部13”Sを形成し、積層フィルムの最内層のポリエチレン層21は傷痕面13’Sにおいて切れ易くなっている。従って、本実施例における、開封時の最内層のポリエチレン層21の引きちぎりは横一線ではなくノコ刃状で行われるので、引きちぎりがノコ刃形状の先端から起こり、引きちぎるきっかけがつかみ易く、最初の切断時の抵抗値が極めて下がり、剥離層17の効果と相まってこれまでよりもより弱い均一な力で開封することができる。なお、図8(b)で示すように、長い余端片12の剥離面19にはヒートシールバーどおりの網点で示すアルミ光沢面が現れる。
図9は剥離抵抗を弱め、剥離をさらに容易にした別の実施例に関するもので、ノコ刃状の剥離層パターンを設けた合掌シール部14の断面模式図である。 開封時に長い余端片12側の最内層のポリエチレン層21は前述のように第一の切断に次いで、もう一度切断されなければならない。本実施例はこの2度目の切断の抵抗を少なくしたものである。図9(a)に示すように、剥離層17に対応する剥離面18のパターンを合掌シール部16を通過したところで例えばノコ刃状に凹凸を付ける。そうすることでノコ刃の最深部から最内層のポリエチレン層21の切断が起こり始め、刃型部分を通過する間に切断が終了する。従ってこれまでの横一線で一度に最内層のポリエチレン層21を切断するのに比べて剥離抵抗を和らげ、より少ない力でスムースに開封が可能になる。なお、剥離層17が設けられる位置は図9で示すように、長い余端片12側の積層フィルムの折り返し部にまで至ることが好ましい。また、図9(b)は、剥離後を示すもので、長い余端片12側の剥離面には、ポリエチレン層21が切断剥離された後に、網点で示すアルミ光沢面が現れる。以上図8と図9によって説明した方法を一緒に行うことによって、これまで最内層ポリエチレン層21の切断から生ずる2度にわたって起きる不連続な剥離抵抗を和らげることがで、開封を終始均一な弱い力でスムースに行うことが可能となる。
前述のように本発明に使用される合掌シール部14の剥離方法には、大別して2種類のものがある。第一の方法は凝集力を低くして凝集破壊を起こし易くしたヒートシール剤を対向する積層フィルムの最内面同志の間に設ける方法であって、酢酸ビニル含有率10〜40%のエチレン-酢酸ビニルのコポリマーを20〜40%、粘着付与剤を20〜40%、パラフィンワックスあるいはマイクロワックスを20〜40%の範囲で配合したものが好適に使用される。ヒートシール剤を所定の場所へ部分コートするには、グラビアコート法を使用すればよい。なお、本方式のバリエーションとして、シリコーン系等の抗ヒートシール剤を最内層間にパターンコートして、ヒートシール後の剥離を容易にする方法もある。一般にシリコーン樹脂、セルローズ系樹脂を主成分とし、酢酸エチル、トルエンを主溶剤とした抗ヒートシール剤が好適に使用される。第二の方法は、最内面同士はヒートシールによって完全に熱融着させるが、どちらか一方の積層フィルムの最内層の内側に剥離層を設けるもので、アクリル系樹脂100重量部に対して炭素数8〜30個のアルキル基またはアルキルフェニール基を有するポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルアリル)エーテルのりん酸エステル0.1〜5.0重量部からなる樹脂が好適に使用される。この剥離性樹脂の部分コートは樹脂固形分40%とトルエン60%とからなるグラビアインキのワニス状のもの(以下弱ラミニスと称する)を所定の場所にグラビア方式で部分コートすればよい。弱ラミニスの場合は、りん酸エステル成分の割合を変えることによって剥離力をコントロールすることができる。
本発明に利用される傷痕は肉眼では容易に識別しかねる多数の傷がフィルムの一方の面から他方の面に向かって、或いはフィルムの端縁面から内側に向かって密集して帯状あるいは線状に設けられているものである。個々の傷痕の大きさ密度はフィルムの種類、厚さ、加工方法等によって異なり、フィルムを貫通したもの、浅い欠落部を有するに過ぎないもの、局部的に引き延ばされたもの等がある。図8で模式的に示す傷痕は積層フィルムを綺麗に貫通した形で書かれているが実際には極めて複雑な形状をしている。比較的厚くて破り難い積層フィルムからなる内袋の場合は、太くシャープな傷痕を多く設けておくのがよい。以上のような傷痕を図8で示すような積層フィルムの合掌シールの位置と一致させるような所定の位置に設けるには、特公昭61-39228号公報で提案されているように、巻取状の積層フィルムの流れ方向に所定の巾を有する比較的大きめの砥粒を含む回転砥石を押圧すれば深く貫通した帯状の傷痕が得られる。また、フィルムの端面に傷痕を設けるには前述の方法で設けられた帯状の傷痕の中間でスリットしてもよいし、あるいは一旦綺麗に巻き取った巻取ロールの側面をワイヤーブラッシ、砥粒接着シート材等で擦るようにしてもよい。
図10は、他のバッグインカートンの実施例20’の斜視図を示す。開封の原理は以上と全く同一であるが、大きく開口したい場合に適するようにカートン構造が若干異なる。先ず、切欠部3’からジッパー4’-1を水平方向に切り開くと、前面パネルのジッパー開封部に短い余端片11が現れる。次に開封片2’の左右両端からミシン目5’、ジッパー4’-2に沿って開封すると内袋も同時に引き裂かれて開封が行われる。
本発明に使用される外箱用板紙は、通常のコートボールが好ましいが他の板紙でも使用は可能である。坪量は外箱のサイズや用途に応じて250〜400g/m2 の中から適宜選んで使用することができる。本発明で使用されるバッグインカートンの形態は、あらかじめ内袋10がカートンブランク内面に部分的に貼り込まれているものが好ましく、特にカートン1の開封片2が合掌シール部14に連接している短い余端片11と強接着していることは絶対条件であるが、カートン開封部周辺のカートン1と内袋10が接着していることが開封を容易にする。カートン1と内袋10との接着剤としては、酢酸ビニル・アクリル共重合体からなる樹脂を主成分としたものが好適に使用される。
以下実施例、比較例をあげて開封の容易さを比較するが、内袋10の積層フィルムの層構成を外側から順に次の記号を使用して示す。
OPP :延伸ポリプロピレン
MOPP :ポリプロピレン横一軸延伸フィルム
PE :ポリエチレン
Al :アルミ箔
HS :ヒートシール剤
AS :抗シール剤
CS :コールドシール剤
弱ラミ :弱ラミニスコート層
CPP :無延伸ポリプロピレンフィルム
DL :ドライラミ用接着剤
(実施例1)MOPP25μm/PE15μm/アルミ蒸着OPP20μm/HS
対向するOPPの一方にHSを設ける。
(実施例2)MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/PE30μm/HS
対向するPEの両面にHSを設ける。
(実施例3)MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/PE30μm/AS
ASにはシリコーン樹脂をベースとした抗シール剤を使用。パターンは図7のようにPE層を網目状に残すような形状が好ましい。
(実施例4)MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/弱ラミ/PE30μm
対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設ける。
(実施例5)MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/PE30μm/CS
対向するPEの両面にCSを設ける。
(比較例1)前記実施例2と同一構成であるが、対向するPE層の片方のみにHS層を設ける。
(比較例2)MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/CPP35μm
剥離効果の比較
剥離強度試験法:JIS-Z1707に準じる。
Figure 0004060866
さらに合掌シールパターン、剥離層パターンともノコ刃状パターンとした場合について次の実施例及び比較例についてもサンプルテストした。
実施例6
MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/弱ラミ/PE30μm
対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設けた。合掌シールパターン、弱ラミパターンともノコ刃状パターンとした。
実施例7
MOPP25μm/DL/Al7μm/弱ラミ/PE30μm
対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設けた。合掌シールパターン、弱ラミパターンともノコ刃状パターンとした。
比較例3
実施例1と同一構成であるが、合掌シールパターン及び弱ラミパターンととも従来の直線形状のものを使用した。
以上のサンプル各20個を用意して5人による開封テストを官能的に行ったところ、比較例は開封時に2段階にわたって抵抗を感じたが、実施例6、7の場合はいずれも比較例にくらべて、抵抗はほとんど感ずることなく全体を通じて略均一な力で安定して開封することができた。また、実施例6と7では殆ど差はなかった。
易開封性バッグインカートンの一実施例の斜視図 内袋の構造説明図 内袋の構造説明図 合掌シールパターン説明図 易開封性バッグインカートン正面開封部中央断面図 剥離層が最内層の外側にある場合の合掌シール部の断面模式図 剥離層が最内層の内側にある場合の合掌シール部の断面模式図 ノコ刃状の合掌シールパターンを設けた合掌シール部の断面模式図 ノコ刃状の剥離層パターンを設けた合掌シール部の断面模式図 易開封性バッグインカートンの他の実施例斜視図 抗ヒートシール剤パターンコートのパターン形状
符号の説明
1 カートン
2 カートン開封片
3 切欠
4-1 ジッパー
4-2 ジッパー
5 ミシン目
6 折線
6’ 外箱の稜線
7 引き裂き開始点
8 糊代パネル
9 剥離された合掌シール部
10 内袋
11 短い余端片
12 長い余端片
13E 傷痕
13 S 傷痕
13’S 傷痕部
13”S ヒートシールされた傷痕部
14 合掌シール部
15 接着部
16 合掌シール層
17 剥離層
18 剥離部
19 長い余端片側の剥離面
20 易開封性バッグインカートン
20’ 他の実施例の易開封性バッグインカートン
21 ポリエチレン層
22 アルミ層
23 一軸延伸ポリプロピレン層

Claims (4)

  1. 外箱カートンと積層フィルムによる内袋からなり、前記内袋に形成された背シール部と前記外箱カートンの開封片の内面とが対向して配置されたバッグインカートンにおいて、前記内袋の背シール部は前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片を残して対向する前記側端同士を帯状に合掌シールしてなり、短い前記余端片の外面が、前記外箱カートンの開封片の内面と接着し、長い前記余端片の内面が前記外箱カートンの糊代パネルの内面と接着し、前記背シール部において、対向する前記積層フィルムの少なくともいずれか一方の最内層の内面に剥離層が帯状に形成されている易開封性バッグインカートンであって、
    前記背シール部において、合掌シールパターンが少なくとも前記余端片の端縁側で凹凸形状であり、長い前記余端片側の前記積層フィルムに帯状の傷痕部が設けられ、該傷痕部内に前記合掌シールパターンの凹凸形状部が位置することを特徴とする易開封性バッグインカートン。
  2. 前記内袋において、短い前記余端片側縁に傷痕が設けられていることを特徴とする請求項1記載の易開封性バッグインカートン。
  3. 前記内袋の積層フィルムにおいて、一軸延伸フィルムが該一軸延伸フィルムの延伸方向と前記背シール長手方向とが直角になるように用いられていることを特徴とする請求項1又は2記載の易開封性バッグインカートン。
  4. 前記背シール部において、最内層の内側に形成された前記剥離層の帯状のパターンが前記合掌シールパターンより巾が広く、前記余端片の端縁と反対側のパターンエッジに凹凸形状を有し、該凹凸形状部分は前記合掌シールパターンとは重ならず、前記凹凸形状の先端は前記外箱カートンの開封片の折り返し部に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3記載の易開封性バッグインカートン。

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