JPH07251831A - 易開封性バッグインカートン - Google Patents

易開封性バッグインカートン

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JPH07251831A
JPH07251831A JP2238095A JP2238095A JPH07251831A JP H07251831 A JPH07251831 A JP H07251831A JP 2238095 A JP2238095 A JP 2238095A JP 2238095 A JP2238095 A JP 2238095A JP H07251831 A JPH07251831 A JP H07251831A
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JP
Japan
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carton
bag
inner bag
piece
laminated film
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Application number
JP2238095A
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English (en)
Inventor
Kazuko Yamase
和子 山勢
Atsushi Iijima
淳 飯島
Masahiko Honda
将彦 本田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外箱カートンと内袋を均一な弱い力で安定して
綺麗に同時開封できる易開封性バッグインカートンを提
供する。 【構成】外箱カートン1と積層フィルムによる内袋10
からなるバッグインカートンにおいて、内袋の背シール
部は前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片を残し
て対向する前記側端同士をノコ刃状に合掌シールしてな
り、短い前記余端片11の外面が、前記外箱カートンの
開封片2の内面と接着し、長い前記余端片12の内面が
前記外箱カートンの糊代パネル8の内面と接着し、短い
余端片端縁と長い余端片の前記ノコ刃状合掌シールに対
応する位置に傷痕13を設け、合掌シール部の積層フィ
ルム最内層の内面にノコ刃状の剥離層形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外箱と内袋を同時に、
しかも容易に、綺麗に開封できるバッグインカートンに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】外箱と内袋を同時に開封しようとする提
案は、例えば実公昭58−49958号公報、特公昭6
2−58976号公報にみられ、両者とも内袋の背シー
ル部において内袋基材の表裏が接着されるいわゆる封筒
貼り方式が採用されている。さらに、実願平3−762
55号では、背シール部に合掌シールした内袋を使用し
た「内袋同時開封カートン」が提案されている。いずれ
も、内袋に一軸延伸フィルムを使用し、外箱の開封部を
引き裂く際に、内袋も同時に引き裂けるようにしたバッ
グインカートンに関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、封筒貼り方
式では、内袋基材の両側端の表裏を重ねて筒状になるよ
うに成形する場合に、安定した熱圧着が難しく、背シー
ル強度が安定せず、内袋の密封性に信頼性を欠く問題が
生ずる。また、外箱の開封部を引き裂く際に、その引き
裂き部の裏側に貼着された内袋の一部も同時に引き裂く
ようにしているが、この開封部と内袋との接着強度が内
袋の引き裂き強度特に背シール部の引き裂き強度と余り
差が無く、外箱のみが開封されて、内袋が開封されない
という問題があった。さらに前記先願の合掌シールした
内袋を使用する場合は、従来技術の背シール部の不安定
さは解消されているが、カートンとの同時開封に力がか
かりすぎるという問題がある。さらにまた、これまでの
技術では、内袋を引き裂き易いように内袋の側縁に切り
込み案内が設けられるのが一般的であるが、この位置が
カートンの引き裂き位置とずれた場合は開封しにくくな
る。この貼込み位置の狂いは、カートンブランク内面の
所定の位置に内袋を貼り込んでバッグインカートンが製
造される時に、その貼込み位置精度は必ずしも満足でき
る範囲に無いことが原因している。本発明は、前述の問
題点に鑑みて開発された技術であって、内袋の背シール
部の剥離強度をコントロールすることにより、また内袋
の引き裂き開始と引き裂きを容易にすることによって外
箱カートンと内袋の両方を同時開封する場合に、従来よ
りも弱い力で、安定して、綺麗に開封できる易開封性バ
ッグインカートンを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明は、外箱カートンと積層フィルムによ
る内袋からなり、前記内袋に形成された背シール部と前
記外箱カートンの開封片の内面とが対向して配置された
バッグインカートンにおいて、前記内袋の背シール部は
前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片を残して対
向する前記側端同士を帯状に合掌シールしてなり、短い
前記余端片の外面が、前記外箱カートンの開封片の内面
と接着し、長い前記余端片の内面が前記外箱カートンの
糊代パネルの内面と接着していることを特徴とする易開
封性バッグインカートンを要旨とする。また、前記内袋
において、短い前記余端片側縁に傷痕が設けられ、前記
内袋の積層フィルムにおいて、一軸延伸フィルムが該一
軸延伸フィルムの延伸方向と前記背シール長手方向とが
直角になるように用いることができる。前記背シール部
において、対向する前記積層フィルムの少なくともいず
れか一方の最内層の外面か内面のいずかに剥離層が帯状
に形成することができる。さらに、前記背シール部にお
いて、合掌シールパターンが少なくとも前記余端片の端
縁側で凹凸形状を有し、長い前記余端片側の前記積層フ
ィルムに帯状の傷痕部が設けられ、該傷痕部内に前記合
掌シールパターンの凹凸形状部が位置するようにするこ
とができ、さらにまた、前記背シール部において、最内
層の内側に形成された前記剥離層の帯状のパターンが前
記合掌シールパターンより巾が広く、前記余端片の端縁
と反対側のパターンエッジに凹凸形状を有し、該凹凸形
状部分は前記合掌シールパターンとは重ならず、前記凹
凸形状の先端は前記外箱カートンの開封片の折り返し部
に位置するように形成することができる。
【0005】
【作用】本発明によれば、内袋の背シール部に剥離層が
設けられており、背シール部に連接している短い余端片
の側縁全体に何処からでも引き裂きが可能になるよう傷
痕が形成され、長い余端片の背シール部に積層材を弱め
る帯状の傷痕部が形成され、内袋には一軸延伸フィルム
が使用され、さらに前記背シール部における合掌シール
部と剥離部の形成に凹凸形状のあるパターンが採用さ
れ、合掌シール部、剥離部及び傷痕部の相互位置関係を
制御することによって、従来よりもより弱い均一な力で
容易に、安定して、綺麗に外箱と内袋を同時開封するこ
とができる。
【0006】
【実施例】以下図面に基づいて詳細に説明する。図1は
易開封性バッグインカートンの1実施例の斜視図、図2
と図3は内袋の構造説明図、図4は合掌シールパターン
図、図5はバッグインカートンの開封部中央断面を示す
模式図、図6及び図7は内袋の合掌シール部の断面模式
図、図8は凹凸形状の合掌シールパターンを用いる場合
の合掌シール部の断面模式図、図9は凹凸形状の剥離パ
ターンを用いる場合の合掌シール部の断面模式図、図1
0は他の実施例のバッグインカートン斜視図、図11は
抗ヒートシール剤パターンコートのパターン形状であ
る。先ず図1(a)に示すように、カートン1の前面パ
ネルにはカートン開封片2が設けられ、切欠3を手前に
引き上げるとジッパー4−1に続いてミシン目5、ジッ
パー4−2が順に折線6まで引き裂かれ、開封されたカ
ートン1のトップパネルを折線6で折り曲げると、易開
封性バッグインカートン20のトップ部は図1(b)の
状態に開封する。このジッパー4−2による引き裂きは
折線6を越えて外箱の稜線6’にまで及んでもよい。図
1(b)で示すように、カートン開封片2の裏面と内袋
の短い余端片11は接着部15で強接着されており、カ
ートン開封片2の2か所の引き裂き開始点7から短い余
端片11はカートン1と同時に引き裂かれるようになっ
ている。この時内袋の背シール部(以下合掌シール部1
4と称する)は剥離して剥離した合掌シール部9が現れ
る。なお長い余端部12は糊代パネル8と強接着してお
りそのまま残る。
【0007】図2は内袋10だけを取り出して描いた易
開封性バッグインカートン中央部の内袋の構造を示すも
ので、合掌シール部14に連接して短い余端片11と長
い余端片12が設けられ、短い余端片11の方を外側に
してカートン1の開封片2のある前面側壁に折り込まれ
ている。その状況は図2(a)、(b)において明らか
である。短い余端片11の側縁には傷痕13Eが形成さ
れており短い余端片11のどの位置からでも図2(b)
の矢印で示すように内袋の切り裂きを可能としている。
このとき、切り裂きを容易にするため、内袋を一軸延伸
フィルムを積層した積層フィルムから構成し、前述の矢
印方向と一軸延伸フィルムの延伸方向を一致させておく
ことが好ましい。傷痕13Eは実際は後述する方法によ
る微小な傷が積層フィルム端縁に無数に形成されたもの
である。図3は図2と同様内袋の同じ部分の構造を合掌
シール部14に凹凸状の合掌シールパターンを形成して
示したものである。合掌シールパターンの形状は、図2
で説明した内袋10に形成された直線型(図4(c))
のほか、図4(a)に示す両ノコ刃型、図4(b)に示
す片ノコ刃型等の凹凸形状を使用することができ、その
凹凸形状は少なくとも引き裂きが始まる短い余端片11
の側縁に近い側に設けられる。なお、図2、図3におい
て、カートン両端部の内袋10の構造は図示されていな
いが、内袋10はバッグインカートン組み立て時にカー
トン両端部においても拡がる構造となっている。
【0008】図5は図1に示す易開封性バッグインカー
トン20正面の開封片2の中央部の断面を模式的に描い
た図であり、図5(a)は開封前を、(b)は開封後を
それぞれ示している。内袋10は積層フィルムである
が、積層構成は省略し一定の厚みを持ったものとして描
かれている。図5(b)では、カートン開封片2は短い
余端片11を伴って上方に持ち上がり、前述のように、
長い余端片12、糊代パネル8はそのままの状態で残っ
ており、さらに合掌シール部14で剥離が同時に起きて
いることを示している。一旦、封止した合掌シール部1
4を余り強い力を必要とせず、しかも綺麗に、安定して
剥離させることが本発明の骨子であり、そのために次に
説明する剥離層も効果的な役割を果たしている。
【0009】図6は図5における合掌シール部14の拡
大断面模式図である。ここで、内袋の短い余端片11と
長い余端片12の断面は積層フィルムの層構成に従って
描かれている。本発明の内袋に使用する積層フィルムは
内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔22/ポリ
エチレン層21/横一軸延伸ポリプロピレン層23から
構成されたものを採用している。またドライラミネート
方式により内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔
22/接着層/横一軸延伸ポリプロピレン層23から構
成されたものを使用してもよい。その他少なくとも公知
のバリアー層、延伸フィルム層等を適宜積層した積層フ
ィルムによって内袋を構成できる。図6に示すように、
開封時の力を弱めるように剥離層17が積層フィルム最
内層のポリエチレン層21の外側に部分コートして形成
される。なお、図6(a)は剥離前、図6(b)は剥離
後の状態を示している。この場合、合掌シール層16と
剥離層17の位置は一致している。すなわち、ヒートシ
ール剤を合掌シール部14の対向する少なくとも一方の
積層フィルムの最内面層の外側に部分コートしておくこ
とにより、ヒートシール剤が両積層フィルムの接着作用
を行い、比較的低温でかつ高速なヒートシールが可能と
なる。しかも剥離の場合は、適宜な力でヒートシール剤
層の凝集破壊による層間剥離を起こさせることができ
る。この場合、より弱い力で剥離させようとするなら
ば、ヒートシール剤を網目状、斜線状等に合掌シール部
の密封性が落ちない程度にパターンコートしておけばよ
い。また、ヒートシール剤に代わって、一方の積層フィ
ルムの最内層ポリエチレン層の上にシリコーン樹脂等を
ベースとした抗シール剤を網目等のパターンで部分コー
トしておき、この抗シール剤層を介して最内層のポリエ
チレン層同士をヒートシールしてもよい。さらにまた、
ヒートシール剤に代わって、合成ゴム等をベースとした
コールドシール剤を最内層の両面に部分コートしてもよ
い。
【0010】図7は、同じく図5における合掌シール部
14の拡大模式図であるが、剥離層が積層フィルム最内
層の内側に形成される場合であり、図7(a)は剥離
前、図7(b)は剥離後の状態を示している。積層フィ
ルムの構成は前図と同様である。この場合、合掌シール
は対向する積層フィルムの最内層のポリエチレン層21
同士がヒートシールされて行われ、長い余端片12側の
積層フィルムの最内層のポリエチレン層21の内側には
剥離層17が部分的に設けられている。したがって図7
(b)で示すように、合掌シール部14を剥離しようと
すると、ヒートシールによって対向する2つのポリエチ
レン層21が熱溶融して一体となり、剥離層17が設け
られた長い余端片12側のポリエチレン層21は引きち
ぎられて短い余端片11側のポリエチレン層21に移行
する。図4(c)のような直線型のヒートシールバーに
よる合掌シール部14を剥離しようとすると、2度にわ
たって上記のポリエチレン層21を引きちぎることとな
るが、この場合に剥離抵抗が増大し、不連続に大きな剥
離力を必要とし、スムースな安定した剥離が難しい。前
述の凹凸状のヒートシールバーを用いることで若干この
剥離抵抗は緩和されるが、さらに進めた実施例を以下説
明する。なお、積層フィルム最内層の内側に剥離層を形
成するには後述する燐酸エステル系のものが好適に利用
することができる。
【0011】図8は剥離をさらに容易にした実施例に関
するもので、図4(b)で示したノコ刃状の合掌シール
パターンを設けた合掌シール部14の断面模式図であ
る。この実施例においては、図8(a)で示すように、
長い余端片12側の積層フィルムの合掌シールパターン
のノコ刃部分が当たる位置に積層フィルムの物理強度を
弱めるように帯状の傷痕13Sを設けた。その断面は同
図で示すように積層フィルムを貫通する貫通孔の集合か
らなり、後述する方法で形成される。傷痕13Sは最初
は帯状に設けられているが、合掌シールが行われると傷
痕面13’Sのヒートシールバーの刃型の当たった部分
は貫通孔がつぶれてしまい、ヒートシールされた傷痕部
13”Sを形成し、積層フィルムの最内層のポリエチレ
ン層21は傷痕面13’Sにおいて切れ易くなってい
る。従って、本実施例における、開封時の最内層のポリ
エチレン層21の引きちぎりは横一線ではなくノコ刃状
で行われるので、引きちぎりがノコ刃形状の先端から起
こり、引きちぎるきっかけがつかみ易く、最初の切断時
の抵抗値が極めて下がり、剥離層17の効果と相まって
これまでよりもより弱い均一な力で開封することができ
る。なお、図8(b)で示すように、長い余端片12の
剥離面19にはヒートシールバーどおりの網点で示すア
ルミ光沢面が現れる。
【0012】図9は剥離抵抗を弱め、剥離をさらに容易
にした別の実施例に関するもので、ノコ刃状の剥離層パ
ターンを設けた合掌シール部14の断面模式図である。
開封時に長い余端片12側の最内層のポリエチレン層
21は前述のように第一の切断に次いで、もう一度切断
されなければならない。本実施例はこの2度目の切断の
抵抗を少なくしたものである。図9(a)に示すよう
に、剥離層17に対応する剥離面18のパターンを合掌
シール部16を通過したところで例えばノコ刃状に凹凸
を付ける。そうすることでノコ刃の最深部から最内層の
ポリエチレン層21の切断が起こり始め、刃型部分を通
過する間に切断が終了する。従ってこれまでの横一線で
一度に最内層のポリエチレン層21を切断するのに比べ
て剥離抵抗を和らげ、より少ない力でスムースに開封が
可能になる。なお、剥離層17が設けられる位置は図9
で示すように、長い余端片12側の積層フィルムの折り
返し部にまで至ることが好ましい。また、図9(b)
は、剥離後を示すもので、長い余端片12側の剥離面に
は、ポリエチレン層21が切断剥離された後に、網点で
示すアルミ光沢面が現れる。以上図8と図9によって説
明した方法を一緒に行うことによって、これまで最内層
ポリエチレン層21の切断から生ずる2度にわたって起
きる不連続な剥離抵抗を和らげることがで、開封を終始
均一な弱い力でスムースに行うことが可能となる。
【0013】前述のように本発明に使用される合掌シー
ル部14の剥離方法には、大別して2種類のものがあ
る。第一の方法は凝集力を低くして凝集破壊を起こし易
くしたヒートシール剤を対向する積層フィルムの最内面
同志の間に設ける方法であって、酢酸ビニル含有率10
〜40%のエチレン−酢酸ビニルのコポリマーを20〜
40%、粘着付与剤を20〜40%、パラフィンワック
スあるいはマイクロワックスを20〜40%の範囲で配
合したものが好適に使用される。ヒートシール剤を所定
の場所へ部分コートするには、グラビアコート法を使用
すればよい。なお、本方式のバリエーションとして、シ
リコーン系等の抗ヒートシール剤を最内層間にパターン
コートして、ヒートシール後の剥離を容易にする方法も
ある。一般にシリコーン樹脂、セルローズ系樹脂を主成
分とし、酢酸エチル、トルエンを主溶剤とした抗ヒート
シール剤が好適に使用される。第二の方法は、最内面同
士はヒートシールによって完全に熱融着させるが、どち
らか一方の積層フィルムの最内層の内側に剥離層を設け
るもので、アクリル系樹脂100重量部に対して炭素数
8〜30個のアルキル基またはアルキルフェニール基を
有するポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルア
リル)エーテルのりん酸エステル0.1〜5.0重量部
からなる樹脂が好適に使用される。この剥離性樹脂の部
分コートは樹脂固形分40%とトルエン60%とからな
るグラビアインキのワニス状のもの(以下弱ラミニスと
称する)を所定の場所にグラビア方式で部分コートすれ
ばよい。弱ラミニスの場合は、りん酸エステル成分の割
合を変えることによって剥離力をコントロールすること
ができる。
【0014】本発明に利用される傷痕は肉眼では容易に
識別しかねる多数の傷がフィルムの一方の面から他方の
面に向かって、或いはフィルムの端縁面から内側に向か
って密集して帯状あるいは線状に設けられているもので
ある。個々の傷痕の大きさ密度はフィルムの種類、厚
さ、加工方法等によって異なり、フィルムを貫通したも
の、浅い欠落部を有するに過ぎないもの、局部的に引き
延ばされたもの等がある。図8で模式的に示す傷痕は積
層フィルムを綺麗に貫通した形で書かれているが実際に
は極めて複雑な形状をしている。比較的厚くて破り難い
積層フィルムからなる内袋の場合は、太くシャープな傷
痕を多く設けておくのがよい。以上のような傷痕を図8
で示すような積層フィルムの合掌シールの位置と一致さ
せるような所定の位置に設けるには、特公昭61−39
228号公報で提案されているように、巻取状の積層フ
ィルムの流れ方向に所定の巾を有する比較的大きめの砥
粒を含む回転砥石を押圧すれば深く貫通した帯状の傷痕
が得られる。また、フィルムの端面に傷痕を設けるには
前述の方法で設けられた帯状の傷痕の中間でスリットし
てもよいし、あるいは一旦綺麗に巻き取った巻取ロール
の側面をワイヤーブラッシ、砥粒接着シート材等で擦る
ようにしてもよい。
【0015】図10は、他のバッグインカートンの実施
例20’の斜視図を示す。開封の原理は以上と全く同一
であるが、大きく開口したい場合に適するようにカート
ン構造が若干異なる。先ず、切欠部3’からジッパー
4’−1を水平方向に切り開くと、前面パネルのジッパ
ー開封部に短い余端片11が現れる。次に開封片2’の
左右両端からミシン目5’、ジッパー4’−2に沿って
開封すると内袋も同時に引き裂かれて開封が行われる。
【0016】本発明に使用される外箱用板紙は、通常の
コートボールが好ましいが他の板紙でも使用は可能であ
る。坪量は外箱のサイズや用途に応じて250〜400
g/m2 の中から適宜選んで使用することができる。本
発明で使用されるバッグインカートンの形態は、あらか
じめ内袋10がカートンブランク内面に部分的に貼り込
まれているものが好ましく、特にカートン1の開封片2
が合掌シール部14に連接している短い余端片11と強
接着していることは絶対条件であるが、カートン開封部
周辺のカートン1と内袋10が接着していることが開封
を容易にする。カートン1と内袋10との接着剤として
は、酢酸ビニル・アクリル共重合体からなる樹脂を主成
分としたものが好適に使用される。
【0017】以下実施例、比較例をあげて開封の容易さ
を比較するが、内袋10の積層フィルムの層構成を外側
から順に次の記号を使用して示す。 OPP :延伸ポリプロピレン MOPP :ポリプロピレン横一軸延伸フィルム PE :ポリエチレン Al :アルミ箔 HS :ヒートシール剤 AS :抗シール剤 CS :コールドシール剤 弱ラミ :弱ラミニスコート層 CPP :無延伸ポリプロピレンフィルム DL :ドライラミ用接着剤 (実施例1)MOPP25μm/PE15μm/アルミ
蒸着OPP20μm/HS 対向するOPPの一方にHSを設ける。 (実施例2)MOPP25μm/PE15μm/Al7
μm/PE30μm/HS 対向するPEの両面にHSを設ける。 (実施例3)MOPP25μm/PE15μm/Al7
μm/PE30μm/AS ASにはシリコーン樹脂をベースとした抗シール剤を使
用。パターンは図7のようにPE層を網目状に残すよう
な形状が好ましい。 (実施例4)MOPP25μm/PE15μm/Al7
μm/弱ラミ/PE30μm 対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設け
る。 (実施例5)MOPP25μm/PE15μm/Al7
μm/PE30μm/CS 対向するPEの両面にCSを設ける。 (比較例1)前記実施例2と同一構成であるが、対向す
るPE層の片方のみにHS層を設ける。 (比較例2)MOPP25μm/PE15μm/Al7
μm/CPP35μm 剥離効果の比較 剥離強度試験法:JIS−Z1707に準じる。
【0018】さらに合掌シールパターン、剥離層パター
ンともノコ刃状パターンとした場合について次の実施例
及び比較例についてもサンプルテストした。 実施例6 MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/弱ラミ
/PE30μm 対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設け
た。合掌シールパターン、弱ラミパターンともノコ刃状
パターンとした。 実施例7 MOPP25μm/DL/Al7μm/弱ラミ/PE3
0μm 対向するPE層の一方のPE層の内面に弱ラミ層を設け
た。合掌シールパターン、弱ラミパターンともノコ刃状
パターンとした。 比較例3 実施例1と同一構成であるが、合掌シールパターン及び
弱ラミパターンととも従来の直線形状のものを使用し
た。 以上のサンプル各20個を用意して5人による開封テス
トを官能的に行ったところ、比較例は開封時に2段階に
わたって抵抗を感じたが、実施例6、7の場合はいずれ
も比較例にくらべて、抵抗はほとんど感ずることなく全
体を通じて略均一な力で安定して開封することができ
た。また、実施例6と7では殆ど差はなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明は、従来の易開封性バッグインカ
ートンに比べて弱い均一な力でカートンと内袋とをスム
ースに安定して同時に開封することができるので、外箱
と内袋の両方で保護された加工食品類、医薬品等を外に
とびださせることなく、安全に、迅速に開封して取り出
すことができ、食品の場合食器を兼ねた利用が可能とな
り、一旦開封すると元に戻せないので悪戯防止機能を兼
ね備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】易開封性バッグインカートンの一実施例の斜視
【図2】内袋の構造説明図
【図3】内袋の構造説明図
【図4】合掌シールパターン説明図
【図5】易開封性バッグインカートン正面開封部中央断
面図
【図6】剥離層が最内層の外側にある場合の合掌シール
部の断面模式図
【図7】剥離層が最内層の内側にある場合の合掌シール
部の断面模式図
【図8】ノコ刃状の合掌シールパターンを設けた合掌シ
ール部の断面模式図
【図9】ノコ刃状の剥離層パターンを設けた合掌シール
部の断面模式図
【図10】易開封性バッグインカートンの他の実施例斜
視図
【図11】抗ヒートシール剤パターンコートのパターン
形状
【符号の説明】
1 カートン 2 カートン開封片 3 切欠 4−1 ジッパー 4−2 ジッパー 5 ミシン目 6 折線 6’ 外箱の稜線 7 引き裂き開始点 8 糊代パネル 9 剥離された合掌シール部 10 内袋 11 短い余端片 12 長い余端片 13E 傷痕 13 S 傷痕 13’S 傷痕部 13”S ヒートシールされた傷痕部 14 合掌シール部 15 接着部 16 合掌シール層 17 剥離層 18 剥離部 19 長い余端片側の剥離面 20 易開封性バッグインカートン 20’ 他の実施例の易開封性バッグインカートン 21 ポリエチレン層 22 アルミ層 23 一軸延伸ポリプロピレン層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱カートンと積層フィルムによる内袋
    からなり、前記内袋に形成された背シール部と前記外箱
    カートンの開封片の内面とが対向して配置されたバッグ
    インカートンにおいて、前記内袋の背シール部は前記積
    層フィルムの側端に長短2枚の余端片を残して対向する
    前記側端同士を帯状に合掌シールしてなり、短い前記余
    端片の外面が、前記外箱カートンの開封片の内面と接着
    し、長い前記余端片の内面が前記外箱カートンの糊代パ
    ネルの内面と接着していることを特徴とする易開封性バ
    ッグインカートン。
  2. 【請求項2】 前記内袋において、短い前記余端片側縁
    に傷痕が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の易開封性バッグインカートン。
  3. 【請求項3】 前記内袋の積層フィルムにおいて、一軸
    延伸フィルムが該一軸延伸フィルムの延伸方向と前記背
    シール長手方向とが直角になるように用いられているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の易開封性バ
    ッグインカートン。
  4. 【請求項4】 前記背シール部において、対向する前記
    積層フィルムの少なくともいずれか一方の最内層の外面
    に剥離層が帯状に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の易開封性バッグインカートン。
  5. 【請求項5】 前記背シール部において、対向する前記
    積層フィルムの少なくともいずれか一方の最内層の内面
    に剥離層が帯状に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の易開封性バッグインカートン。
  6. 【請求項6】 前記背シール部において、合掌シールパ
    ターンが少なくとも前記余端片の端縁側で凹凸形状を有
    することを特徴とする請求項1、請求項4又は請求項5
    記載の易開封性バッグインカートン。
  7. 【請求項7】 前記背シール部において、長い前記余端
    片側の前記積層フィルムに帯状の傷痕部が設けられ、該
    傷痕部内に前記合掌シールパターンの凹凸形状部が位置
    することを特徴とする請求項1、請求項5又は請求項6
    記載の易開封性バッグインカートン。
  8. 【請求項8】 前記背シール部において、最内層の内側
    に形成された前記剥離層の帯状のパターンが前記合掌シ
    ールパターンより巾が広く、前記余端片の端縁と反対側
    のパターンエッジに凹凸形状を有し、該凹凸形状部分は
    前記合掌シールパターンとは重ならず、前記凹凸形状の
    先端は前記外箱カートンの開封片の折り返し部に位置す
    るように形成されていることを特徴とする請求項1、請
    求項5、請求項6又は請求項7記載の易開封性バッグイ
    ンカートン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332054A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Kureha Chem Ind Co Ltd 注出具、容器及びガスバリア性フィルム
JP2003160168A (ja) * 2001-11-26 2003-06-03 Dainippon Printing Co Ltd 袋入り包装箱

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