JP4043771B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開封して内容物を取り出した後に、取り出し口を再封することのできるピロータイプの包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内容物を小出し使用するのに便利なように開封部を再封できるようにしたプラスチックフィルムからなる包装袋としては、開封される口部にプラスチック製のファスナーを取り付けた構成のものが知られているが、ファスナーを取り付けた再封できる包装袋は、ファスナーをプラスチックフィルムに熱接着して取り付ける工程が煩雑でありコストアップになるという欠点がある。
【0003】
また、ファスナーを使用せずに、開封した口部を粘着剤を使用して再封できるようにした包装袋としては、実開平6−65241号に示されているような、包装袋の外面に粘着剤層を設け粘着剤層面に離型紙を貼着したもの、ないしは特開平8−207940号に示されているような、再封テープを包装袋の外面に剥離可能に貼着したもの等が知られているが、前者の包装袋では粘着剤層及び離型紙を設ける領域および位置を再封する際の包装袋に残っている内容物の量に適応するように設けるのが困難であるし、後者の包装袋では再封する際に再封テープをいちいち剥がして貼りつける手間がかかるという欠点がある。また、包装袋の取扱中に、粘着剤層面に貼られた離型紙が剥離したり、再封シールが脱落したりするおそれがあるという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、包装袋を開封して内容物を取り出した後に、開封した包装袋の開口部を折り曲げて押さえるだけで折り曲げ部を包装袋の外面に接着させて簡単に再封できるピロータイプの包装袋を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
基材層と熱接着性樹脂層を備えた積層体からなり合掌熱接着部と端縁熱接着部により形成された包装袋であって、合掌熱接着部の端縁の一方を所定寸法だけ外方に延出させて合掌部延出片を形成し、合掌部延出片と対向する包装袋の外面に粘着剤層を形成した構成とすることにより、包装袋を開封して内容物を取り出した後に、合掌部延出片を反対側に折り返して粘着剤層を露出させてから、包装袋の開口部を粘着剤層を内側にして巻き折りして押さえるだけで折り曲げ部を粘着剤層により包装袋の外面に接着させて開口部を簡単に再封することができる。
【0006】
上記の包装袋において、合掌部延出片が合掌熱接着部の包装袋の外面に接するように折り曲げた際に上側となる端縁に形成された構成とすることにより、端縁熱接着部を形成する際に熱接着性樹脂層が表面にでないので製袋の作業性がよくなるとともに包装袋の意匠性も優れたものとなる。
【0007】
上記の包装袋において、合掌熱接着部の外端に沿って合掌部延出片に合掌熱接着部と平行な切目線が形成された構成とすることにより、切目線にて合掌部延出片を切り取って粘着剤層を露出させることができるので、開口部を巻き折りして再封するのが容易となる。
【0008】
上記の包装袋において、合掌部延出片の外端に切欠もしくは多数の傷痕が形成された構成とすることにより、切欠もしくは傷痕の箇所から合掌部延出片を合掌熱接着部と直角方向に引き裂き、次いで切目線に沿って上方に引き裂いて合掌部延出片を切り取ることにより、包装袋を再封するのに必要な領域に粘着剤層を露出させることができるので、開口部を巻き折りして開口部を簡単に再封することができる。
【0009】
上記の包装袋において、粘着剤層がカーボネート構造を含むポリエステル系重合体を主剤成分とした粘着剤組成物からなり、積層体の基材層が2軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなり熱接着性樹脂層がポリエチレン又はポリプロピレンからなる構成とすることにより、カーボネート構造を含むポリエステル系重合体を主剤成分とした粘着剤組成物は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートには良く接着し且つポリエチレン又はポリプロピレンには接着しにくく剥離性を有するので、包装袋を作製する積層体の基材層面に粘着剤層を形成してロール状に巻き取ることが可能となり積層体の製造が容易となる。また、包装袋を開封した後に、粘着剤層を露出させて開口部を巻き折りして押さえることにより、粘着剤層と2軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる基材層面がよく接着するので確実に再封することができる。
【0010】
基材層と熱接着性樹脂層を備えた積層体からなり合掌熱接着部と端縁熱接着部により形成された包装袋であって、合掌熱接着部を包装袋の外面に接するように折り曲げた際に上側となる合掌熱接着部の端縁を所定寸法だけ外方に延出させて合掌部延出片を形成し、合掌部延出片の包装袋の外面と対向する面に粘着剤層を形成した構成とすることにより、包装袋を開封して内容物を取り出した後に、合掌部延出片を反対側に折り返して粘着剤層を露出させた状態で開口部を粘着剤層を内側にして折り曲げることにより粘着剤層同志が接着するので開口部を簡単に再封できる。
【0011】
上記の包装袋において、一方の端縁熱接着部より一定寸法内側の位置に、前記端縁熱接着部と平行に積層体の熱接着性樹脂層面に口部粘着剤層が形成された構成とすることにより、端縁熱接着部を開封して内容物を取り出した後に、合掌部延出片を反対側に折り返して粘着剤層を露出させ、開口部の口部粘着剤層が形成された部分を押さえて開口部を接着し、開口部を粘着剤層を内側にして折り曲げることにより開口部を確実に再封できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示す斜視図、図2は図1におけるI−I断面図、図3は第1実施形態の包装袋を開封した後に切欠の箇所から合掌部延出片を部分的に切り取って粘着剤層を露出させた状態の斜視図、図4は第1実施形態の包装袋を図3に示す状態から開口部を粘着剤層が内側にくるように巻き折りして再封した状態の斜視図、図5は本発明の第2実施形態を示す斜視図、図6は図5におけるII−II断面図、図7は第2実施形態の包装袋を開封した後に合掌熱接着部を反対側に折り曲げて粘着剤層を露出させた状態の斜視図、図8は第2実施形態の包装袋を図7に示す状態から開口部を粘着剤層が内側にくるように折り曲げて再封した状態の斜視図、図9は本発明の第3実施形態を示す斜視図、図10は図9における III−III 断面図であって、2は合掌熱接着部、3,4は端縁熱接着部、5はガセット折込部、6は合掌部延出片、7は粘着剤層、7'は口部粘着剤層、8は切目線、9a, 9b, 9cは切欠、10は積層体、11は巻き折り部、12は折り曲げ部をそれぞれ表す。
【0013】
本発明の第1実施形態は図1、図2に示すとおりである。形状は、図1に示すように、基材層と熱接着性樹脂層を備えた積層体10からなり合掌熱接着部2と上部の端縁熱接着部3と下部の端縁熱接着部4により形成され、側端にガセット折込部5を備えたガセットピロータイプ袋であって、合掌熱接着部2の一方の端縁が所定寸法だけ外方へ延出させて形成された合掌部延出片6を有しており、合掌部延出片6に対向する積層体10の外面に粘着剤層7が設けられ、合掌熱接着部2の外端に沿って合掌部延出片6に切目線8が形成され、合掌部延出片6の外端には複数の切欠9a,9b,9cが形成されている構成である。第1実施形態において、合掌部延出片6の外端に沿って多数の傷痕を形成した構成とすることもできる。第1実施形態における切目線8は積層体を構成する基材層を貫通するかないしは基材層の厚さの範囲内の深さに形成される。
【0014】
本発明の第1実施形態の合掌熱接着部2と直角方向の断面形状、図2に示すとおりであり、粘着剤層7が形成された部分の構成は、包装袋の外面に接するように折り曲げられた合掌熱接着部2の上側となる端縁を一定寸法だけ外方へ延出させて合掌部延出片6を形成し、合掌部延出片6に対向する包装袋を形成する積層体10の外面に粘着剤層7を形成した構成となっており、包装袋を形成する積層体10の外面に設けられた粘着剤層7は合掌部延出片6にて完全に被覆されて包装袋の表面に露出しない状態となっている。したがって、第1実施形態の包装袋を保管・輸送する際に、また包装袋に内容物を充填する際、充填した包装体を保管・輸送・展示販売する際に、粘着剤層7がそれらの作業を阻害することはない。
【0015】
第1実施形態の包装袋の上部の端縁熱接着部3の箇所を開封し内容物を取り出した後に、開口部を再封する方法は、図3に示すように、切欠9aの箇所から合掌部延出片6を合掌熱接着部2と直角方向に引き裂いて裂け目が切目線8に達した時点で切目線8に沿って上方の開口部側に引き裂いて合掌部延出片6を部分的に切り取って除去することにより粘着剤層7を露出させる。開口部側に粘着剤層7を露出させた状態で、包装袋の開口部の両側のガセット折込部を内側に折り込んで口部を塞ぎ、口部を塞いだ開口部を一定幅で粘着剤層7の露出している側に巻き折りして巻折部11を粘着剤層7により包装袋の外面に接着させることにより、図4に示すように、開口部を再封することができる。
内容物がより少なくなった場合は、より下側に形成されている切欠9b又は切欠9cの箇所から合掌部延出片6を切り取って粘着剤層7を露出させて、開口部を巻き折りすることにより残存している内容物の量に応じて開口部を再封することができる。
【0016】
本発明の第1実施形態の包装袋では、袋を構成する積層体10の外面に形成された粘着剤層7の全体が合掌部延出片6により被覆されているので、包装袋の取扱時に粘着剤層7が他の面に接着したり粘着剤層7の接着力が低下してしまうことがない。そして、包装袋を開封して内容物を取り出した後に残った内容物を保管する際には、接着剤層7を被覆している合掌部延出片6を切り取って粘着剤層7を露出させることができるので、包装袋の両側のガセット折込部5を内側に折り曲げて開口部を折り畳み、粘着剤層7が内側にくるように巻き折りすることにより、巻折部11を露出した粘着剤層7により包装袋の外面に接着させて再封することができる。内容物がより少なくなった場合は、より下側に形成されている切欠9b又は切欠9cの箇所から合掌部延出片6を切り取って粘着剤層7を露出させて、開口部を巻き折りすることにより残存している内容物の量に応じて開口部を再封することができる。
【0017】
本発明の第2実施形態は図5、図6に示すとおりである。形状は、図5に示すように、基材層と熱接着性樹脂層を備えた積層体10からなり合掌熱接着部2と上部の端縁熱接着部3と下部の端縁熱接着部4により形成され、側端にガセット折込部5を備えたガセットピロータイプ袋であって、合掌熱接着部2を包装袋の外面に接するように折り曲げた際に上側となる合掌熱接着部2の端縁を所定寸法だけ外方に延出させて合掌部延出片6を形成し、合掌部延出片6の内面に粘着剤層7が形成された構成である。
【0018】
本発明の第2実施形態の合掌熱接着部2と直角方向の断面形状は、図6に示すとおりであり、包装袋の外面に接するように折り曲げられた合掌熱接着部2の上側となる端縁を一定寸法だけ外方へ延出させて形成された合掌部延出片6の内面の熱接着性樹脂層面に粘着剤層7が形成された構成となっている。第2実施形態では、合掌部延出片6の内面の熱接着性樹脂層面に粘着剤層7が形成されており、粘着剤層7が露出しない状態となっているので、包装袋を保管・輸送する際及び包装袋に内容物を充填する際に粘着剤層7同志が接着する等の問題が発生して取扱いに支障をきたすことがない。
【0019】
第2実施形態の包装袋の上部の端縁熱接着部3の箇所を切り取って開封し内容物を取り出した後に、合掌熱接着部2を反対側に折り返して粘着剤層7を露出させた状態は図7に示すとおりである。この状態から、包装袋の開口部の両側のガセット折込部を内側に折り込んで開口部を塞ぎ、開口部を粘着剤層7が内側となるように折り曲げることにより、図8に示すように包装袋の折り曲げた開口部を粘着剤層7により接着して開口部を再封することができる。
【0020】
本発明の第3実施形態は図9、図10に示すとおりである。第3実施形態は、端縁熱接着部3より一定寸法内側の位置において端縁熱接着部3に平行に包装袋を形成する積層体10の内面の熱接着性樹脂層面に所定幅の口部粘着剤層7'が形成されている点で異なる以外は基本的には第2実施形態と同じ構成である。
【0021】
本発明の第3実施形態の粘着剤層7'が形成された部分の合掌熱接着部2と直角方向の断面形状は、図10に示すとおりであって、包装袋の外面に接するように折り曲げられた合掌熱接着部2の上側となる端縁を一定寸法だけ外方へ延出させて形成された合掌部延出片6の内面に粘着剤層7が形成されるとともに、包装袋の表裏両面の積層体10の内面の熱接着性樹脂層面に口部粘着剤層7'が形成された構成である。第3実施形態では、口部粘着剤層7'は包装袋の表裏両面の積層体10の内面のみに形成されているが、包装袋の両側のガセット折込部5を含む合掌熱接着部2と直角方向の全周にわたって口部粘着剤層を形成してもよい。第3実施形態は、口部粘着剤層7'により包装袋の開口部を接着した後に開口部を折り曲げて再封できるので、開口部の密封性が優れたものとなる。
【0022】
本発明の包装袋では、粘着剤層7の全体が合掌部延出片6により被覆されており露出しない状態となっているので、包装袋の輸送、保管、取扱時に粘着剤層同志が接着したり他の面に接着したりすることがない。そして、包装袋を開封して内容物を取り出した後に残った内容物を保管する際には、第1実施形態では合掌熱接着部2を切り取って粘着剤層7を露出させ、第2、3実施形態では合掌熱接着部2反対側に折り返して粘着剤層7を露出させて、開口部を粘着剤層7を内側にして折り曲げることにより包装袋を簡単に再封することができるのできわめて便利である。実施形態では包装袋の形状を、ガセット折込部5を備えたガセットピロータイプ袋としているが、ガセット折込部5を有しないフラットなピロータイプ袋とすることもできる。
【0023】
粘着剤層を形成する粘着剤としては、室温付近で高弾性で低粘着(タックフリー)であり優れた接着性を有するものが好適に使用できる。例えば、特開2001−115128号公報に記載されているような、カーボネート構造を含む重量平均分子量が2万以上のポリエステル系重合体と、ポリビニルエーテル系重合体とを主成分とした構成の粘着剤組成物を使用することができる。上記の粘着剤組成物に、ポリエステル系重合体に含まれる水酸基やカルボキシル基と反応しうる基を有するポリイソシアネート化合物等を用いて架橋することにより、より優れた接着特性を発揮させることができるものである。この構成からなる粘着剤は、ポリエチレンテレフタレート面等には良く接着し、ポリエチレン又はポリプロピレン面とは良好な剥離性が得られるものである。したがって、基材層をポリエチレンテレフタレートとし、熱接着性樹脂層をポリエチレン又はポリプロピレンとした場合には、良好な粘着性と剥離性が得られるので、本発明の包装袋の粘着剤として好適に使用できるものである。粘着剤層を形成するための粘着剤組成物の塗布量としては10〜30g/m2 程度が好ましい。
【0024】
第2、3実施形態の包装袋の粘着剤層を形成する粘着剤としては、被着体への接着力が弱く、粘着層同志の自着力、特に保持力に優れた自着性粘着剤が使用できる。例えば、特公平7−113103号公報に記載されているような、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体からなるベースポリマ、及びアルカリ土類金属からなる樹脂配位のキレート化合物を成分とする自着性粘着剤、特開平10−287858号公報に記載されているような、モノビニル置換芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体からなるベースポリマー、粘着付与剤、及び2個以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネート系化合物を少なくとも成分とする自着性粘着剤等が好適に使用できる。粘着剤層7ないしは口部粘着剤層7'の塗布量としては10〜30g/m2 が好ましい。
【0025】
実施形態の包装袋を構成する積層体は基材層と熱接着性樹脂層を備えた構成からなる。基材層としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)、紙等の単体、ないしはそれらとアルミニウム箔(AL)、アルミニウム蒸着2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(VMPET)等と積層したものが使用できる。熱接着性樹脂層としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、アルミニウム蒸着線状低密度ポリエチレン(VMLLDPE)、アルミニウム蒸着未延伸ポリプロピレン(VMCPP)等が使用できる。フィルムを積層する方法としては、ポリエチレン等による押出ラミネーション(EC)又はウレタン系接着剤を使用したドライラミネーション(DL)が使用できる。また、実施形態の包装袋を構成する積層体として、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)等の基材層の所定領域のみに、塩素化ポリプロピレン等からなる接着剤組成物をグラビア印刷等により塗布して熱接着性樹脂層を形成した構成とすることもできる。
【0026】
積層体の構成としては、例えば、PET/CPP、PET/LLDPE、PET/VMLLDPE、PET/VMPET/LLDPE、PET/VMPET/CPP、PET/VMCPP、PET/AL/CPP、PET/AL/LLDPE、OPP/CPP、OPP/LLDPE、OPP/VMLLDPE、OPP/VMCPP、OPP/パートコート、紙/CPP、紙/LLDPE、紙/AL/CPP、紙/AL/LLDPE等である。上記の、特開2001−115128号公報に記載されているような粘着剤組成物を使用する場合には、基材層をPETとし且つ熱接着性樹脂層をLLDPE又はCPPとするのが好ましい。第2、第3実施形態のように粘着剤層を熱接着性樹脂層面に形成する場合は、熱接着性樹脂層の内面にコロナ処理等を施してもよい。
【0027】
第1実施形態の包装袋を製造する方法は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート等からなる基材層の一方の面に印刷絵柄を形成し、絵柄面にポリエチレン、ポリプロピレン等からなる熱接着性樹脂層を押出ラミネーション、ドライラミネーションにより積層して、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン又は2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレンからなる連続した積層体を作製し、作製した積層体の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート面に、積層体の流れ方向の所定位置に印刷絵柄と見当を合わせて所定幅の帯状にグラビア印刷等により粘着剤組成物を所定量だけ塗布して乾燥・架橋させた後にロール状に巻き取ることにより、積層体の流れ方向の所定位置に流れ方向に連続した所定幅の粘着剤層が形成された積層体を作製することができる。この積層体を所定幅にスリットし、ピロータイプ自動充填包装機にかけて、合掌熱接着部の一方の端縁に延出する合掌部延出片を形成して合掌部延出片が粘着剤層を覆うようにしてピロータイプ袋を作製することができる。
【0028】
第2実施形態の包装袋を製造する方法は、2軸延伸ポリプロピレン等の基材層の一方の面に絵柄を印刷しその面にポリエチレン、ポリプロピレン等からなる熱接着性樹脂層をラミネーションして積層体を作製した後に、積層体のポリエチレン、ポリプロピレン面に、積層体の流れ方向の所定位置に印刷絵柄と見当を合わせて所定幅の帯状にグラビア印刷等により粘着剤組成物を塗布して粘着剤層を形成して包装袋を作製するための積層体が作製できる。また、2軸延伸ポリプロピレンからなる基材層の一方の面に絵柄を印刷すると同時に絵柄に見当を合わせた所定領域にパートコート接着剤を塗布することにより作製できる。ピロータイプ袋を作製する方法は第1実施形態と同じである。
【0029】
第3実施形態の包装袋を製造する方法は、紙/ポリプロピレン、紙/ポリエチレン、紙/アルミニウム箔/ポリプロピレン、紙/アルミニウム箔/ポリエチレン等の積層体に絵柄を印刷すると同時にポリエチレン又はポリプロピレン面の絵柄に対応する所定位置に積層体の流れ方向と平行方向の粘着剤層および流れ方向と直角方向の口部粘着剤層を形成して包装袋を作製するための積層体が作製できる。また、2軸延伸ポリプロピレンの一方の面に絵柄を印刷すると同時に他方の面の絵柄に対応する所定位置にパートコート接着剤層と粘着剤層と口部粘着剤層を形成して包装袋を作製するための積層体を作製できる。ピロータイプ袋を作製する方法は第1実施形態と同じである。
【0030】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の包装袋においては、包装袋を開封して内容物を取り出した後に、合掌部延出片を切り取るか又は合掌熱接着部を反対側に折り返して粘着剤層を露出させ、包装袋の開口部を巻き折りして押さえることにより巻き折り部を粘着剤層により包装袋の外面に接着させて開口部を簡単に再封することができる。また、包装袋の状態で粘着剤層が表面に露出しないので、包装袋の保管、輸送、取扱時において粘着剤層同志が接着することがないとともに粘着剤層が他の面に接着することがないので取扱いが容易となる。
【0031】
本発明の請求項6に記載の包装袋においては、端縁熱接着部を切り取って開封して内容物を取り出した後に、合掌部延出片を反対側に折り返して粘着剤層を露出させた状態で粘着剤層を内側にして開口部を折り曲げて押さえることにより開口部を簡単に再封することができる。また、口部粘着剤層が形成された構成の場合は、端縁熱接着部を切り取って開封して内容物を取り出した後に、開口部の内側を押さえて口部粘着剤層により開口部を接着し、さらに開口部を粘着剤層を内側にして折り曲げることにより開口部を確実に再封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す斜視図。
【図2】図1におけるI−I断面図。
【図3】第1実施形態の包装袋を開封した後に切欠の箇所から合掌部延出片を部分的に切り取って粘着剤層を露出させた状態の斜視図。
【図4】第1実施形態の包装袋を図3に示す状態から開口部を粘着剤層が内側にくるように巻き折りして再封した状態の斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態を示す斜視図。
【図6】図5におけるII−II断面図。
【図7】第2実施形態の包装袋を開封した後に合掌熱接着部を反対側に折り曲げて粘着剤層を露出させた状態の斜視図。
【図8】第2実施形態の包装袋を図7に示す状態から開口部を粘着剤層が内側にくるように折り曲げて再封した状態の斜視図。
【図9】本発明の第3実施形態を示す斜視図。
【図10】図9における III−III 断面図。
【符号の説明】
2 合掌熱接着部
3,4 端縁熱接着部
5 ガセット折込部
6 合掌部延出片
7 粘着剤層
7' 口部粘着剤層
8 切目線
9a, 9b, 9c 切欠
10 積層体
11 巻き折り部
12 折り曲げ部

Claims (2)

  1. 基材層と熱接着性樹脂層を備えた積層体からなり合掌熱接着部と端縁熱接着部により形成された包装袋であって、前記合掌熱接着部の前記包装袋の外面に接するように折り曲げた際に上側となる端縁を所定寸法だけ外方に延出させて合掌部延出片を形成し、前記合掌熱接着部の外端に沿って前記合掌部延出片に前記合掌熱接着部と平行な切目線を形成し、前記合掌部延出片の外端に切欠もしくは多数の傷痕を形成し、前記合掌部延出片と対向する前記包装袋の外面に粘着剤層を形成した構成からなり、前記包装袋を開封して内容物を取り出した後に、前記切欠もしくは傷痕の箇所から合掌部延出片を合掌熱接着部と直角方向に切目線まで引き裂き、次いで、切目線に沿って上方に引き裂いて引き裂き開始箇所から開口部にって存在する合掌部延出片を切り取ることにより前記粘着剤層を露出させることを特徴とする包装袋。
  2. 前記粘着剤層がカーボネート構造を含むポリエステル系重合体を主剤成分とした粘着剤組成物からなり、積層体の前記基材層が2軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなり前記熱接着性樹脂層がポリエチレン又はポリプロピレンからなることを特徴とする請求項1記載の包装袋。
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