JP3841852B2 - 易開封性バッグインカートン - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッグインカートンのカートンと内袋を同時に、弱い力で安定して、容易に開封する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
外箱と内袋を同時に開封しようとする提案は、例えば実公昭58−49958号公報、特公昭62−58976号公報にみられ、両者とも内袋の背シール部において内袋基材の表裏が接着されるいわゆる封筒貼り方式が採用されている。
さらに、実開平5−19162号では、背シール部に合掌シールした内袋を使用した「内袋同時開封カートン」が提案されている。
これらはいずれも内袋に一軸延伸フィルムを使用し、外箱の開封部を引き裂く際に、内袋も同時に引き裂けるようにしたバッグインカートンに関するものである。
特願平7−22380号では背シール部において、内袋に施された合掌シール、剥離層、傷痕のそれぞれの位置、パターン形状を組み合わせて、抵抗なく、容易に外箱と内袋を同時に開封できるバッグインカートンが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、封筒貼り方式では、内袋基材の両側端の表裏を重ねて筒状になるように成形する場合に、安定した熱圧着が難しく、背シール強度が安定せず、内袋の密封性に信頼性を欠く問題が生ずる。また、外箱の開封部を引き裂く際に、その引き裂き部の裏側に貼着された内袋の一部も同時に引き裂くようにしているが、この開封部と内袋との接着強度が内袋の引き裂き強度特に背シール部の引き裂き強度と余り差が無く、外箱のみが開封されて、内袋が開封されないという問題があった。さらに実開平5−19162号では従来技術の背シール部の不安定さは解消されているが、カートンとの同時開封に力がかかりすぎるという問題がある。
さらにまた、これまでの技術では、内袋を引き裂き易いように内袋の端縁に切り込み案内が設けられるのが一般的であるが、この位置がカートンの引き裂き位置とずれた場合は開封しにくくなる。この貼込み位置の狂いは、カートンブランク内面の所定の位置に内袋を貼り込んでバッグインカートンが製造される時に、その貼込み位置精度は必ずしも満足できる範囲に無いことが原因している。
特願平7−22380号による提案では、これらの問題点はかなり解消されているが、バッグインカートンの前面側壁パネルの限られた開封領域内に、傷痕部、合掌シール部と剥離部を効果的に組み合わせることが難しいため、合掌シール部の剥離及び切り裂きが一時的に抵抗が大きくなるという問題がまだ残っている本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、略連続的な均一な引っ張り強さで、安定して、容易に開封できる易開封性バッグインカートンを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた本発明の易開封性バッグインカートンは、カートンと積層フィルムによる内袋からなり、前記内袋に形成された背シール部と前記カートンの開封片の内面とが対向して配置され、前記背シール部は前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片と帯状の合掌シール部により形成され、短い前記余端片の外面が前記カートンの開封片の内面と接着し、長い前記余端片の内面が前記カートンの糊代パネルの内面と固着してなるバッグインカートンにおいて、合掌シールパターンが少なくとも前記余端片側で凹凸形状をなし、前記短い余端片側の積層フィルムの端縁に傷痕が設けられ、前記短い余端片側の積層フィルムの前記合掌シール部に帯状の傷痕が設けられ、さらに短い前記余端片側の前記積層フィルムの最内層の内面に帯状の剥離層が形成され、帯状の前記傷痕内に前記合掌シールパターンの凹凸形状部が位置することを特徴としている。また前記剥離層が形成する帯状パターンが、前記合掌シールパターンより巾が広く、前記余端片と反対側のパターンエッジに凹凸形状の部分を有し、該凹凸形状部分は前記合掌シールパターンと重ならないように形成することができる。また、前記内袋の積層フィルムが、一軸延伸フィルムを積層されてなり、該一軸延伸フィルムの延伸方向と前記背シール長手方向とが直交するように用いることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて詳細に説明する。図1は易開封性バッグインカートンの1実施例の斜視図、図2は内袋の構造説明図、図3は合掌シールパターン図、図4はバッグインカートンの開封部中央断面を示す模式図、図5は内袋の易剥離加工部の断面模式図、図6は易剥離加工部における各部相関説明図、図7はバッグインカートンの他の実施例の斜視図である。先ず図1(a)に示すように、カートン1の前面側壁パネルにはカートン開封片2が設けられ、切欠3を手前に引き上げるとジッパー4−1に続いてミシン目5、ジッパー4−2が順に折線6まで引き裂かれ、開封されたカートン1の天板部分を折線6で折り曲げると、易開封性バッグインカートン20の天板は図1(b)の状態に開封する。このジッパー4−2による引き裂きは折線6を越えて外箱の後側の稜線にまで及んでもよい。図1(b)で示すように、カートン開封片2の裏面と内袋の短い余端片11(図2(b)参照)は接着部15で強接着されており、カートン開封片2の2か所の引き裂き開始点7から短い余端片11はカートン1と同時に引き裂かれるようになっている。この時内袋の背シール部は剥離して合掌シール部の剥離面9が現れる。なお長い余端片12(図2(b)参照)は糊代パネル8と強接着しておりそのままの状態で残る。
【0006】
図2は内袋10だけを取り出して描いた易開封性バッグインカートン中央部の内袋の構造を示すもので、合掌シール部14に連接して短い余端片11と長い余端片12が設けられ、短い余端片11の方を外側にしてカートン1の前面側壁パネル側に折り返されている。
短い余端片11の端縁には傷痕13Eが形成されており、短い余端片11のどの位置からでも図2(b)の矢印で示すように内袋の切り裂きを可能としている。このとき、切り裂きを容易にするため、内袋を一軸延伸フィルムを積層した積層フィルムから構成し、前述の矢印方向と一軸延伸フィルムの延伸方向を一致させておくことが好ましい。
傷痕13Eは実際は後述する方法による微小な傷が積層フィルム端縁に無数に形成されたものである。
合掌シール部14では少なくとも余端片11、12側に凹凸形状のある合掌シールパターンが形成されている。この合掌シールパターンの形状は、図3(a)に示す両ノコ刃型、図3(b)に示す片ノコ刃型等の種々な凹凸形状を使用することができる。この凹凸形状は通常使用される図3(c)に示すような横一線の合掌シールパターンに較べ合掌シール部14の剥離のきっかけを与えやすく、すなわちノコ刃の突端から剥離が開始し、非連続的にかかる剥離抵抗を和らげ、スムースな剥離を可能とするものである。
短い余端片11の端縁から前記内袋の折り返し部Lあるいはこの折り返し部Lを越えて後述する剥離部18が設けられる範囲を易剥離加工部Pと称する。この易剥離加工部Pでは合掌シール部14を中心とした帯状領域の積層フィルム同志の易剥離性と短い余端片11側の積層フィルムの余端片端縁からの良好な切り裂き性を付与するように設計されている。
なお、図2において、カートン両端部の内袋10の構造は図示されていないが、内袋10はバッグインカートン組み立て時にカートン両端部においてもカートン内部全体に拡がる構造となっている。
【0007】
図4は図1に示す易開封性バッグインカートン20正面の開封片2の中央断面を模式的に描いた図であり、図4(a)は開封前を、図4(b)は開封後をそれぞれ示している。内袋10は積層フィルムからなるが、積層構成は省略し一定の厚みを持ったものとして描かれている。
図4(a)は易開封性バッグインカートン20の封止状態を示し、外箱カートンと内袋は複数の接着部15で固着されている。
図4(b)は開封後の状態であり、カートン開封片2は短い余端片11を伴って上方に持ち上がり、前述のように、長い余端片12は、糊代パネル8に接着されたままの状態で残っており、さらに合掌シール部14では剥離が同時に起きていることを示している。
【0008】
図5は図4の内袋の合掌シール部14を中心とする易剥離加工部Pの拡大断面模式図である。図5では余端片11、12の断面は積層フィルムの層構成に従って積層フィルムの厚み方向に拡大して描かれている。
本発明の内袋に使用する積層フィルムは内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔22/ポリエチレン層21/横一軸延伸ポリプロピレン層23から構成されたものを採用している。またドライラミネート方式により内面から順にポリエチレン層21/アルミ箔22/接着層/横一軸延伸ポリプロピレン層23から構成されたものを使用してもよい。その他少なくとも公知のバリアー層、延伸フィルム層等を適宜積層した積層フィルムによって内袋を構成できる。
【0009】
図6は易剥離加工部Pにおける各部相関説明図であり、図6(a)は各加工部の相関位置図であり、図6(b)は開封前の断面模式図であり、図6(c)は開封後の断面模式図である。以下図6に従って本発明の骨子を説明する。本発明の解決手段として、合掌シール部14を中心とする短い余端片11側の積層フィルムの易剥離加工部Pには次の各部の加工が施され、互いの位置関係が図6(a)で示すように規制される。
1)凹凸形状のある合掌シール部14
2)端縁における傷痕13Eと合掌シール部における帯状の傷痕13S
3)最内層内面における凹凸形状のある広い帯状の剥離部18
先ず従来技術の特願平7−22380号との違いは、短い余端片11側の積層フィルムに帯状の傷痕13Sと剥離層17を形成したことである。従来の場合はこれらが長い余端片12側の積層フィルムに設けられていた。そのため剥離層17の上限は長い余端片12の折り返し部Lが限度であった。(図6(b)は左右方向に拡大されて描かれていて実際の折り返し部Lは図よりは遙に狭い領域である。)この長い余端片12の最上部に剥離部18の凹凸形状が形成されても、図6に示すように合掌シール部14の位置が折り返し部Lに近く設けられると、合掌シール部14がこの凹凸形状と重なり最内層のポリエチレン層を最後にスムースに切断し易くする凹凸形状の効果を抹殺する結果となる。しかし、本発明では、剥離部18における凹凸形状を折り返し部Lあるいは折り返し部Lを越えて合掌シール部14に邪魔されずに形成することができる。広い帯状の剥離部18は図6(a)示すように、傷痕13Sから始まり合掌シール層16を越して延長されて設けられている。図6(a)は剥離層17を折り曲げずにそのまま延長して描いている。この凹凸形状は短い余端片11側の多層フィルムの最内層のポリエチレン層21の切断抵抗を和らげる作用を示すものである。また、合掌シール部14の凹凸形状はヒートシールバーに予め所定の形状の加工をしておくことによって得られるもので、この凹凸形状のある部分は積層フィルムを脆弱化させる作用のある帯状の傷痕13Sと重なることが必要である。傷痕13Sの断面は図6(b)で示すように積層フィルムを貫通する貫通孔の集合からなり、傷痕13Sは後述する方法で形成される。帯状の傷痕13Sが凹凸形状のあるヒートシールバーでヒートシールされると、傷痕がそのまま残る部分13’Sと傷痕が消える部分13”Sに分かれ図6(a)に示す状態となる。
【0010】
以上のような相互位置関係に構成された剥離加工部Pの開封は、図6(c)の断面模式図で示すように、カートン開封片2との接着部Hが持ち上げられると短い余端片11は長い余端片12と接着部Hではすぐ離れるが、合掌シール部14の端部Aに到達したところで内面ポリエチレン21同志の一体的熱融着によって剥離抵抗が生じる。しかしこの端部は凹凸状に傷痕で脆弱化しており、また短い余端片11側の積層フィルムの最内層の内側の剥離層17によって、最内層のポリエチレン層のみが凹凸状に容易に切断され、長い余端片12側の積層フィルム側に転移した形で剥離が進み、剥離層17が終わる点Bで2回目の最内層ポリエチレン層21の切断が凹凸状に行われ剥離が止まる。従って最内層ポリエチレン層21は2回に亘って、カートンの開封片2の幅に切断されることとなり、この2回にわたる切断があって開封が可能となる。この2回にわたって起きる切断は引っ張り破壊であって、AB両点における破壊抵抗を和らげるために、破壊が一線上で一度に起こらずに凹凸形状の凸部から先ず起こり次第に拡大するようになっている。すなわち、この凹凸形状によって切断のきっかけがつき易くなり、最初の切断時の抵抗値が極めて下がり、剥離層17の作用と相まって弱い均一な力で開封することができる。
【0011】
なお、短い余端片11の端縁の傷痕13Eはカートン開封片2の幅に積層フィルムをどこからでも切り裂くことができるきっかけを与えるために設けられているが、この部分での引裂抵抗はAB点に較べれば小さい。但し前述のように一軸延伸フィルムが使用されていることが前提である。
なお、図6(c)に示すようにB点以降のポリエチレン層21は略剥離部18の凹凸形状どおりに引きちぎられ、凹凸形状を以て折り返し部Lに残る。
以上説明した易剥離部Pの構成によって、本発明による易開封性バッグインカートンは均一な弱い力で容易に、安定して、しかも綺麗にカートンと内袋を同時開封することができる。
【0012】
前述のように本発明の合掌シール部14を中心とする易剥離加工部Pの剥離手段には、剥離層が効果的に使用されている。
合掌シール部14において対向する積層フィルムの最内面同士はヒートシールによって完全に熱融着されるが、一般にどちらか一方の最内層の内側に剥離層を設ければ最内面層の切断を条件にして、合掌シール部の剥離が可能となる。
この種の剥離剤には、アクリル系樹脂100重量部に対して炭素数8〜30個のアルキル基またはアルキルフェニール基を有するポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルアリル)エーテルのりん酸エステル0.1〜5.0重量部からなる樹脂が好適に使用される。
この剥離性樹脂の部分コートは樹脂固形分40%とトルエン60%とからなるグラビアインキのワニス状のもの(以下弱ラミニスと称する)を所定の場所にグラビア方式で部分コートすればよい。
弱ラミニスの場合は、りん酸エステル成分の割合を変えることによって剥離力をコントロールすることができる。
【0013】
本発明に使用される外箱用板紙は、通常のコートボールが好ましいが他の板紙でも使用は可能である。坪量は外箱のサイズや用途に応じて250〜400g/m2 の中から適宜選んで使用することができる。
本発明で使用されるバッグインカートンの形態は、あらかじめ内袋10がカートンブランク内面に部分的に貼り込まれているものが好ましく、特にカートン1の開封片2が合掌シール部14に連接している短い余端片11と強接着していることは絶対条件であるが、カートン開封部周辺のカートン1と内袋10が接着していることが開封を容易にする。
カートン1と内袋10との接着剤としては、酢酸ビニル・アクリル共重合体からなる樹脂を主成分としたものが好適に使用される。
【0014】
本発明に利用される傷痕は肉眼では容易に識別しかねる多数の傷がフィルムの一方の面から他方の面に向かって、或いはフィルムの端縁面から内側に向かって密集して帯状あるいは線状に設けられているものである。個々の傷痕の大きさ密度はフィルムの種類、厚さ、加工方法等によって異なり、フィルムを貫通したもの、浅い欠落部を有するに過ぎないもの、局部的に引き延ばされたもの等がある。図6で模式的に示す傷痕は積層フィルムを綺麗に貫通した形で書かれているが実際には極めて複雑な形状をしている。
比較的厚くて破り難い積層フィルムからなる内袋の場合は、太くシャープな傷痕を多く設けておくのがよい。
以上のような傷痕を図6で示すような積層フィルムの合掌シールの位置と一致させるような所定の位置に設けるには、特公昭61−39228号公報で提案されているように、巻取状の積層フィルムの流れ方向に所定の巾を有する比較的大きめの砥粒を含む回転砥石を押圧すれば深く貫通した帯状の傷痕が得られる。また、フィルムの端面に傷痕を設けるには前述の方法で設けられた帯状の傷痕の中間でスリットしてもよいし、あるいは一旦綺麗に巻き取った巻取ロールの側面をワイヤーブラッシ、砥粒接着シート材等で擦るようにしてもよい。
【0015】
本発明による易開封性バッグインカートンは上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば本発明を図7の応用例の説明図に示すような天板がさらに大きく開口するバッグインカートンに適用してもよい。この場合はカートンの開封手順が若干異なる。先ず、前面側壁パネルの切欠部3’からジッパー4’−1を水平方向に切り開き、次に開封片2’の左右両端からミシン目5’、ジッパー4’−2に沿って開封すると内袋も同時に引き裂かれて開封が行われる。
また図8の応用例の説明図の(a)に示すような側壁パネルを水平に切断して開封するするバッグインカートンに適用してもよい。この場合の内袋背シール部とジッパーは図8(b)に示すような位置関係を持つようにすればよい。
さらに、図9の応用例の説明図の(a)に示すような、頭部を開封するようにした縦長バッグインカートンに適用してもよい。この場合の内袋構造は当然変わるが、内袋の背シール部とジッパーの位置関係はすでに発明の実施の形態で詳述したものと同一である。
【0016】
【実施例】
カートン1にはコートボール350g/m2 を使用し、図1(a)に示すようなカートン前面パネルと天板にかけて開封できる横長なバッグインカートンを作成した。その外径寸法は高さ53mm,幅142mm、奥行き95mmとした。内袋10の積層フィルムの層構成を外側から順に次の層構成とした。対向するPE層の短い余端片側のPE層の内面に弱ラミニス層を設けた。また短い余端片側に帯状の傷痕を設けた。
実施例1
MOPP25μm/PE15μm/Al7μm/弱ラミ/PE30μm
実施例2
MOPP25μm/DL/Al7μm/弱ラミ/PE30μm
MOPP :ポリプロピレン横一軸延伸フィルム
PE :ポリエチレン
Al :アルミ箔
弱ラミ :弱ラミニスコート層
比較例
実施例と同一層構成の積層フィルムを用いて、対向するPE層の長い余端片側のPE層の内面に弱ラミ層を設けた。また短い余端片側に帯状の傷痕を設けた。
以上のサンプル各20個を用意して5人のパネラーによる開封比較テストを行ったところ、比較例は開封時のカートン折り返し部における2回目のPE層の切断時に引っ張り抵抗を感じたが、実施例ではいずれの場合も比較例に較べて、抵抗はほとんど感ずることなく全体を通じて略均一な力で安定して開封することができた。また、実施例1と2では殆ど差はなかった。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、余端片寄りの合掌シールパターンを凹凸形状とし、短い余端片側の端縁全体に何処からでも引き裂きが可能になるよう傷痕を形成し、短い余端片側の積層フィルムの背シール部に合掌シールパターンの凹凸形状と一致するように帯状の傷痕を形成し、また短い余端片側の積層フィルムの最内層の内面に広幅な帯状の剥離層を形成し、その余端片とは反対側のパターンエッジを凹凸形状とすることによって、従来よりも易剥離加工の設計が容易になり、合掌シール部の前後で2回に亘って生じる剥離抵抗のピークを和らげ、弱い均一な力で容易に、安定して、綺麗に外箱と内袋を同時開封することができるようになり、老人やハンディキャップのある人によっても外箱と内袋の両方で保護されている菓子、食品、医薬品等を外にとびださせることなく、安全に、迅速に開封して取り出すことができる。また開封が綺麗に行われるので、食品の場合には食器を兼ねた利用が可能となる。さらに、一旦開封すると元に戻せないので悪戯防止機能を兼ね備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】易開封性バッグインカートンの1実施例の斜視図
【図2】内袋の構造説明図
【図3】合掌シールパターン図
【図4】易開封性バッグインカートンの開封部中央断面模式図
【図5】内袋の易剥離加工部の断面模式図
【図6】易剥離加工部における各部相関説明図
【図7】易開封性バッグインカートンの応用例の説明図
【図8】易開封性バッグインカートンの応用例の説明図
【図9】易開封性バッグインカートンの応用例の説明図
【符号の説明】
1 カートン
2 カートン開封片
3 切欠
4−1 ジッパー
4−2 ジッパー
5 ミシン目
6 折線
7 引き裂き開始点
8 糊代パネル
9 剥離された合掌シール部
10 内袋
11 短い余端片
12 長い余端片
13E 傷痕
13S 傷痕
13’S 残る傷痕部
13”S ヒートシールされた消える傷痕部
14 合掌シール部
15 接着部
16 合掌シール層
17 剥離層
18 剥離部
20 易開封性バッグインカートン
21 ポリエチレン層
22 アルミ層
23 一軸延伸ポリプロピレン層
H カートン開封片との接着部
L 内袋の折り返し部
P 易剥離加工部

Claims (3)

  1. カートンと積層フィルムによる内袋10からなり、前記内袋10に形成された背シール部と前記カートンの開封片の内面とが対向して配置され、前記背シール部は前記積層フィルムの側端に長短2枚の余端片11、12と帯状の合掌シール部14により形成され短い余端片11の外面が前記カートンの開封片の内面と接着し、長い余端片12の内面が前記カートンの糊代パネルの内面と固着してなるバッグインカートンにおいて、合掌シールパターンが少なくとも前記余端片11、12側で凹凸形状をなし、前記短い余端片11側の積層フィルムの端縁に傷痕13Eが設けられ、前記短い余端片11側の積層フィルムの前記合掌シール部14に帯状の傷痕13Sが設けられ、さらに前記短い余端片11側の前記積層フィルムの最内層の内面に帯状の剥離層17が前記合掌シールパターンより巾が広く形成され、帯状の前記傷痕13S内に前記合掌シールパターンの凹凸形状部が位置することを特徴とする易開封性バッグインカートン。
  2. 前記剥離層17が形成する帯状パターンが、前記余端片11、12と反対側のパターンエッジに凹凸形状の部分を有し、該凹凸形状の部分は前記合掌シールパターンと重ならないように形成されていることを特徴とする請求項1記載の易開封性バッグインカートン。
  3. 前記内袋10の積層フィルムが、一軸延伸フィルムを積層されてなり、該一軸延伸フィルムの延伸方向と前記背シール長手方向とが直交するように用いられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の易開封性バッグインカートン。
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