JP3929622B2 - 重ね合わせ接着用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1枚のシートを折り部を介して折り畳んだり、切り重ねたり、あるいは別体のシートを重ね合わせるなどし、重ね合わせ面の所定面を剥離可能に接着して、重ね合わせカード、重ね合わせ葉書、重ね合わせ封書とする重ね合わせ接着用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の重ね合わせ接着用シートは各種知られているが、一般的には重ね合わされる各シートは同一サイズで構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の重ね合わせ接着用シートは、重ね合わせカード、重ね合わせ葉書、重ね合わせ封書などとした時に、剥離可能な接着面を剥離することが容易でないという不都合があり、この不都合は、特に年少者や高齢者にとって顕著であった。
【0004】
そこで、従来では、シートを重ね合わせた際、端縁側に位置する一方のシート部分をカットして、このカット部をもって未カット部との間に段差を設け、この段差を指掛け部として剥離可能な接着面を剥離することを容易とする技術が想到され、一般的に普及している。
【0005】
しかしながら、端縁側に位置する一方のシート部分をカットすると段差が指掛けに好適である反面、重ね合わせ接着用シートの配送中や受取人の取り扱い中に段差が何某かの凸部に引っかかり、不用意に重ね合わせ面の一部が剥離したり、あるいは重ね合わせ面には、通常、情報が印字されるが、カットされた部分には情報が印字できなかったり、さらに、重ね合わされる各シートが同一サイズでない場合には受取人による整理保護が行い難い、などの不都合も生じている。
【0006】
このような不都合を鑑み、本発明は、シートを重ね合わせた際、端縁側に位置する一方のシート部分をカットすることなく、剥離可能な接着面の剥離を極めて容易とした重ね合わせ接着用シートの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明者は、端縁側に位置する少なくとも一方のシート部分の厚みを押圧や切削により他の部分より減じることにより、重ね合わせ接着用シートを重ね合わせカード、重ね合わせ葉書、重ね合わせ封書などとして形成する場合、重ね合わせ状態でドライシーラーにて加圧接着した際、接着剤層の存在にもかかわらず厚みを薄くした部分は十分に接着せず、未接着状態あるいは弱接着状態となることを見いだし、本発明を想到した。
【0008】
すなわち、本発明の重ね合わせ接着用シートは、シートを折り畳みまたは重ね合わせにより、重ね合わせ面を剥離可能に接着する接着用シートであって、シートを重ね合わせた際、端縁側に位置する少なくとも一方のシート基材の厚みを他の部分より減じてなることを特徴とする。
【0009】
したがって、本発明の重ね合わせ接着用シートによれば、端縁側に位置する少なくとも一方のシート基材の厚みを押圧や切削により他の部分より減じたため、所定のドライシーラーにて加圧接着した際、当該部分以外には重ね合わせ面を接着するための所定のニップ圧がかかるが、厚みの薄い当該部分には十分なニップ圧力がかからず未接着状態ないし弱接着状態となり、もって、この部分を指掛けして剥離すれば剥離が容易となる。
【0010】
【発明の実施形態】
以下、本発明の重ね合わせ接着用シートを、好適な実施例と添付の図面に基づき、さらに詳述する。なお、ここにおいて、図1は本発明の重ね合わせ接着用シートの平面図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図1の重ね合わせ接着用シートを重ね合わせた状態の概略的断面説明図、図4は別の実施例における重ね合わせ接着用シートの平面図、図5は図3のX−X線断面図、図6は図4の重ね合わせ接着用シートを重ね合わせた状態の概略的断面説明図である。
【0011】
図1に示す重ね合わせ接着用シート1は「二つ折り情報隠蔽葉書」として構成されており、シート基材2の重ね合わせ面には所定の圧力にて剥離可能に接着する接着剤層3が施され、重ね合わせの際には折り部7を介して折り畳まれ、葉書形態で情報が隠蔽されるものである。なお、シート基材2の重ね合わせ面には情報が印字されるが、当該情報については、シート基材2面に直接印字され、その印字面に接着剤層3が施されるか、あるいは接着剤層3がシート基材2面に施された後に当該接着剤層3面に施されるかの何れかであるが、本発明においては特に限定はしない。
【0012】
そして、図2に示すように、図1の重ね合わせ接着用シート1の重ね合わせシートの端縁側に位置する左右下部の角部4,4には、予めレーザー照射装置にてレーザ光が照射され、当該照射部が昇華され、その部分のシート基材2が三角形の形態で切削された状態となり、角部4,4におけるシート基材2の厚みは、その他の部分の略1/3になっている。このように、角部4,4の部分は何れもカットされずにシート基材が残るため、図1にも示すように、所定の印刷や印字をこの部分にかかって施すことができる。
【0013】
したがって、図1の重ね合わせ接着用シート1を重ね合わせ、所定のドライシーラーにて加圧した場合、角部4,4以外には重ね合わせ面を接着するための所定のニップ圧がかかり接着状態となるが、厚みの薄い角部4,4には十分なニップ圧力がかからないため未接着状態ないし弱接着状態となり、図3に示すように、この部分が好適な剥離部6となる。
【0014】
さらに、別の実施例を挙げ、本発明をさらに詳述する。
図4に示す重ね合わせ接着用シート11は「三つ折り情報隠蔽葉書」として構成されており、シート基材2の重ね合わせ面には所定の圧力にて剥離可能に接着する接着剤層3が施され、重ね合わせの際には折り部7aおよび折り部7bを介してZ字状に折り畳まれ、図1の重ね合わせ接着用シート1と同様に、重ね合わせ面に印字された情報が隠蔽されるものである。
【0015】
そして、図5に示すように、図4の重ね合わせ接着用シート11の端縁側に位置する左右の縁辺部5,5は予め凸版ロールにて押圧され、当該縁辺部5,5におけるシート基材2の厚みは、その他の部分の略1/2になっている。なお、本実施例についても、前記実施例と同様に、縁辺部5,5の部分は何れもカットされずにシート基材が残るため、図4にも示すように、所定の印刷や印字をこの部分にかかって施すことができる。
【0016】
そして、図4の重ね合わせ接着用シート11を所定のドライシーラーにて加圧した場合、図1の重ね合わせ接着用シート1と同様に、縁辺部5,5以外には重ね合わせ面を接着するための所定のニップ圧がかかり接着状態となるが、厚みの薄い縁辺部5,5には十分なニップ圧力がかからないため未接着状態ないし弱接着状態となり、図6に示すように、この部分がそれぞれ好適な剥離部6,6となる。
【0017】
なお、上記各実施例は、何れも1枚のシートを所定の折り部を介して重ね合わせるものであるが、本発明はこれに限定されず、1枚のシートを切り重ねたり、あるいは別体のシートを重ね合わせるなどとしたものに対しても、本発明を好適に応用できるものである。
【0018】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の重ね合わせ接着用シートによれば、所定のドライシーラーにて加圧した場合、当該部分以外には重ね合わせ面を接着するための所定のニップ圧がかかり接着状態となるが、当該部分には十分なニップ圧力がかからず未接着状態ないし弱接着状態となり、もって、この部分を指掛けして剥離すれば剥離が容易となるといった効果を泰するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重ね合わせ接着用シートの平面図。
【図2】図1のX−X線断面図。
【図3】図1の重ね合わせ接着用シートを重ね合わせた状態の概略的断面説明図。
【図4】図4は別の実施例における重ね合わせ接着用シートの平面図。
【図5】図3のX−X線断面図。
【図6】図4の重ね合わせ接着用シートを重ね合わせた状態の概略的断面説明図。
【符号の説明】
1、11 重ね合わせ接着用シート
2 シート基材
3 接着剤層
4 角部
5 縁辺部
6 剥離部
7、7a、7b 折り部
Claims (1)
- シートを折り畳みまたは重ね合わせにより、重ね合わせ面を剥離可能に接着する接着用シートであって、シートを重ね合わせた際、端縁側に位置する少なくとも一方のシート基材の厚みを他の部分より減じてなる重ね合わせ接着用シート。
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