JP4059000B2 - 制動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回生制動装置と摩擦制動装置とを備える電気自動車やハイブリッド車等に搭載されて、回生制動トルク及び摩擦制動トルクの配分を制御する制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平9−215107号公報には、回生制動装置と液圧制動装置とを備え、ブレーキペダル踏込量に基づいて、運転者が必要としている必要制動トルクを算出し、その必要制動トルクに応じて前記回生制動装置と液圧制動装置とを作動させる技術が開示されている。
【0003】
また例えば、特開平3−92463号公報には、制動力を重視した理想的なスリップ率になるように推定車体速度に基づいて目標車輪速度を設定し、その目標車輪速度に追従するように制動流体圧を算出設定して、アンチスキッド制御を行う技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術を組み合わせたときには、燃費向上を考慮すると回生制動を液圧制動よりも優先して行うことになる。しかしながら、例えば回生制動制御指令値のフィルタリング処理やモータ特性による回生制動トルクの応答速度の低下や、回生制動装置の慣性質量の大きさ等により回生制動の作用する車輪の速度の応答速度は、液圧制動、即ち摩擦制動による応答速度より遅い場合がある。このため、回生制動を優先して液圧制動より回生制動の分配比率が大きい状態で制動しているときに走行路面の摩擦係数が小さくなり、各車輪のスリップ率が急に大きくなった場合にアンチスキッド制御が行われたとしても、駆動輪の制動トルクは直ぐには小さくならず、瞬間的に当該駆動輪がロック状態となることがあった。また、このようになかなか駆動輪の車輪速度が増速しないので、そのロック状態から復帰するまで、液圧制動のみに比べると時間がかかるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の技術の未解決の問題点に着目してなされたものであって、車輪がロック状態となることを抑制防止できる制動制御装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る制動制御装置は、電気的負荷を作用させて制動トルクを発生する回生制動手段と、摩擦力を作用させて制動トルクを発生する摩擦制動手段と、運転者の制動操作に基づいて目標制動トルクを算出する目標制動トルク算出手段と、前記目標制動トルク算出手段で算出された目標制動トルクを前記回生制動手段に優先的に分配し且つ前記目標制動トルクのうち前記回生制動手段に分配した分だけでは不足する分を前記摩擦制動手段に分配する目標制動トルク分配手段と、車輪のスリップ率を検出するスリップ状態検出手段と、前記スリップ状態検出手段で検出されたスリップ率が第一のしきい値以上であるときにアンチスキッド制御を行う制動力制御手段と、を備え、前記目標制動トルク分配手段は、前記スリップ状態検出手段で検出されたスリップ率が前記第一のしきい値より小さい第二のしきい値以下の状態から当該第二のしきい値より大きくなったときには、前記摩擦制動手段による制動トルクが小さいほど前記摩擦制動手段への分配量の比率大きくすることを特徴とする。
【0007】
なお、回生制動手段としては、電気的負荷を車輪に作用させて制動トルクを発生できるものであればよく、例えば電気自動車やハイブリッド車等に適用されときには、走行用モータを発電機として作動させて制動トルクを発生させるものであってもよいし、また走行用モータとは別に設けられた発電機であってもよい。
また、摩擦制動装置としては、摩擦力を利用して制動トルクを発生できるものであればよく、例えば一般的な液圧装置を作動させて制動トルクを発生させるものであってもよいし、いわゆる電動ブレーキと呼ばれる電気モータの力で摩擦材を押しつけて制動トルクを発生させるものであってもよい
【0010】
【発明の効果】
したがって、発明に係る制動制御装置にあっては、走行路面の摩擦係数が小さくなってアンチスキッド制御が行われるときには、摩擦制動手段への分配量の比率が大きくされてから当該アンチスキッド制御が行われることになり、例えば回生制動制御指令値のフィルタリング処理やモータ特性による回生制動トルクの応答速度の低下や、モータジェネレータや駆動系部品や複数の車輪を含めた回生制動装置の慣性質量の大きさ等により回生制動の作用する車輪の速度の応答速度が遅くても、応答速度が速い摩擦制動によって、車輪がロック状態となることを抑制防止できまた、当該車輪の制動トルクを直ぐに小さくできるので、車輪がロック状態となったとしても、そのロック状態から直ぐに復帰することができる。
【0011】
また、アンチスキッド制御が行われる可能性が高いときに未然に摩擦制動手段への分配量の比率が大きくされてから、アンチスキッド制御が行われることになり、車輪のスリップ率が充分に小さくて、アンチスキッド制御が行われる可能性が小さいときには、不要に摩擦制動手段への分配量の比率を大きくすることを行わず、すなわち回生制動手段への分配量の比率を小さくしないで、回生エネルギ回収範囲ることを抑制して、燃費向上を図ることができる。
【0012】
さらに、摩擦係数を検出するための特別なセンサを必要とせず、制動制御装置を安価に構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すシステム概略構成図であり、モータの電気的負荷による回生制動トルクを制御する手段と、制動流体圧による摩擦制動トルクを制御する手段とを備え、それらの手段を協調制御して、回生エネルギを効率的に回収する回生協調ブレーキ制御システムに本発明の制動制御装置を適用したものである。
【0014】
図1において、この車両の前輪1は、交流同期モータ、所謂モータジェネレータ2によって駆動される。モータジェネレータ2は、バッテリからの供給電力によって電動機として車輪1を駆動すると共に、車輪1からの路面反力トルクによって発電機としてバッテリに蓄電することができる。このバッテリへの電力の回収時には、モータジェネレータ2を回転するために路面反力トルクが消費され、結果的に駆動輪に制動力が付与される。
【0015】
前記モータジェネレータ2は、モータコントロールユニット3からの指令によって制御される。例えば車両の発進時にはモータジェネレータ2を電動機として作動して駆動輪である前輪1を駆動する。また、車両の惰性走行時や減速時には、モータジェネレータ2を発電機として作動して回生制動力を付与する。そのため、このモータコントロールユニット3には、モータジェネレータ2の運転状態やバッテリ状態が入力される。このモータコントロールユニット3は、当該モータコントロールユニット3の後述する演算処理で算出される回生制動トルク指令値Tmcomに従って、モータジェネレータ2の回生制動状態を制御する。
【0016】
一方、各車輪1のホイルシリンダ4には、各ホイルシリンダ4の制動流体圧を個別に制御するための制動流体圧アクチュエータ5が接続されている。この制動流体圧アクチュエータ5は、制動流体圧コントロールユニット6からの制御信号に従って、内蔵されている流体圧ポンプの出力を各ホイルシリンダ4に供給等して増減圧することにより、各ホイルシリンダ4の制動流体圧を個別に制御することを可能とする。
【0017】
また、運転者によって制動操作されるブレーキペダル7には、ブレーキストロークセンサ8が設けられている。ブレーキストロークセンサ8は、ブレーキペダル7のストローク量Lbを検出して、その検出結果をモータコントロールユニット3に出力する。そしてモータコントロールユニット3は、ブレーキストロークセンサ8から入力されたストローク量Lbと各車輪1の車輪速センサ9で検出された車輪速度Vwiとに基づいて、運転者の要求に合致した減速度が得られると共に、通常は車両運動エネルギの回収効率のよい流体圧制動トルク指令値PbcomF,PbcomR及び回生制動トルク指令値Tmcomを算出する。また、この流体圧制動トルク指令値PbcomF,PbcomRを制動流体圧コントロールユニット6に出力すると共に、前記モータジェネレータ2から入力された運転状態やバッテリ状態に基づいて回生制動トルク指令値Tmcomに応じた制御信号を創成し、当該モータジェネレータ2に向けて出力する。これに対し、前記制動流体圧コントロールユニット6は、流体圧制動トルク指令値PbcomF,PbcomRに応じた制御信号を創成し、前記制動流体圧アクチュエータ5に向けて出力する。
【0018】
次に、前記モータコントロールユニット3内で行われる回生制動トルク指令値Tmcom及び流体圧制動トルク指令値PbcomF,PbcomR算出のための演算処理を図2のフローチャートに従って説明する。
この演算処理は、所定時間ΔT(例えば10msec. )毎のタイマ割込処理として実行される。なお、このフローチャートでは、特に通信のためのステップを設けていないが、演算によって得られた情報は随時記憶され、記憶されている情報は、必要に応じて随時読み込まれる。
【0019】
この演算処理は、まずステップS101で、前記ブレーキストロークセンサ8から入力したストローク量Lbを読み込む。
次にステップS102に移行して、前記車輪センサ12から各車輪の車輪速度Vwiを読み込み、それらのうちで最大のものを推定車体速度Vrとして、下記(1)式で表されるバンドパスフィルタを用いて推定車体減速度αvを算出する。
【0020】
Fbpf(s)=s/(s2/ω2+2ζs/ω+1)………(1)
次にステップS103に移行して、前記モータジェネレータ2から入力した運転状態やバッテリ状態等に基づいて最大回生制動トルクTmmaxを算出する。
次にステップS104に移行して、前記ステップS101で読み込んだストローク量Lbに、車両諸元から定まる定数K1(<0)を乗じて目標減速度αdemを算出する。
【0021】
次にステップS105に移行して、前記ステップS104で算出した目標減速度αdemに、下記(2)式で表されるフィルタC(s)を用いて目標制動トルクTdcomを算出する。
Figure 0004059000
但し、K2は車両諸元から定まる定数であり、Fref(s)=1/(Tr・s+1)は規範モデルであり、αdem(s)=1/(Tp・s+1)は制御対象モデルである。
【0022】
次にステップS106では、前記車輪速センサ9から読み込んだ各車輪速度Vwiを、前記ステップS102で設定した推定車体速度Vrから減算した値を、当該推定車体速Vrで除して、各車輪のスリップ率Siを算出する。
次にステップS107に移行して、前記ステップS106で算出した各車輪のスリップ率Siの最大値が例えば"5%"以上であるか否かを判定し、"5%"以上であるときには(Yes)ステップS110に移行して、そうでないときには(No)ステップS108に移行する。
【0023】
前記ステップS108では、回生制動によるエネルギ回収を優先させる為に前記ステップS105で算出した目標制動トルクTdcomから前輪のモータジェネレータ2に優先して発生させる、すなわち前輪の総制動力の内、回生制動の比率が大きくなるように回生制動トルク指令値Tmcomを、前記ステップS103で算出した最大回生制動トルクTmmaxを越えない範囲で算出し、目標制動トルクTdcomのうち、回生制動トルク指令値Tmcomだけでは不足する分を、前輪の総制動トルクと後輪の制動トルクとの関係が理想制動力配分となるように前後輪のホイルシリンダ4に制動流体圧を発生させて車両としての総制動トルクを合わせるように前輪流体圧制動トルク指令値PbcomFと後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRとを算出する。
【0024】
次にステップS109に移行して、前記ステップS108で算出した前輪流体圧制動トルク指令値PbcomF及び後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRを制動流体圧コントロールユニット6に送信してから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS110では、アンチスキッド制御時の車輪速度の応答性向上を優先させる為に、前記ステップS105で算出した目標制動トルクTdcomに基づき、分配比変更処理で設定される分配比Rm(回生制動):Rp(摩擦制動)に従って、回生制動トルク指令値Tmcomを算出し、目標制動トルクTdcomのうち、回生制動トルク指令値Tmcomだけでは不足する分を、前輪の総制動トルクと後輪の制動トルクとの関係が理想制動力配分となるように前後輪のホイルシリンダ4に制動液体圧を発生させて車両としての総制動トルクを合わせるように前輪流体圧制動トルク指令値PbcomFと後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRとを算出する。
ここで、分配比変更処理は、前輪のホイルシリンダ4のホイルシリンダ圧を圧力センサで検出し、検出されたホイルシリンダ圧が小さいほど、前輪のホイルシリンダ4への分配量の比率を大きくするようになっている。
【0025】
次にステップS111に移行して、前記ステップS110で算出した前輪流体圧制動トルク指令値PbcomF及び後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRを制動流体圧コントロールユニット6に送信する。
次にステップS112に移行して、前記ステップS106で算出した各車輪のスリップ率Siの最大値が例えば"15%"以上であるか否かを判定し、"15%"以上であるときには(Yes)ステップS113に移行して、そうでないときには(No)この演算処理を終了する。
【0026】
前記ステップS113では、制動力を重視した理想的なスリップ率になるように、ステップS110で算出した回生制動トルク指令値Tmcom,前輪流体圧制動トルク指令値PbcomF,後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRの値を基本としたアンチスキッド用補正的制御により、各車輪のホイルシリンダ4やモータジェネレータ2を制御して、それら各車輪の制動トルクを制御するようアンチスキッド制御処理を指令してから、この演算処理を終了する。
【0028】
次に、本実施形態の動作を具体的な状況に基づいて詳細に説明する。
まず、図に示すように、車両を制動させようとして、運転者がブレーキペダル7を踏み込んだときに(時刻t0)、モータコントロールユニット3で分配比変更処理が実行されたとする。すると、モータコントロールユニット3では、図2に示すように、まずステップS101でストローク量Lbが読み込まれ、ステップS102で推定車体減速度αvが算出され、ステップS103で最大回生制動トルクTmmaxが算出され、ステップS104で目標減速度αdemが算出され、ステップS105で目標制動トルクTdcomが算出され、ステップS106で各車輪のスリップ率Siが算出される。
【0029】
ここで、各車輪のスリップ率Siの最大値が“5%”より小さく算出されたとすると、ステップS107の判定が「No」となり、ステップS108で、前輪のモータジェネレータ2に優先して発生させるように回生制動トルク指令値Tmcomと、前後輪の制動トルクが理想制動力配分に近づくように前後輪のホイルシリンダ4に発生させる前輪流体圧制動トルク指令値PbcomFと後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRとが算出され、ステップS109で、前輪流体圧制動トルク指令値PbcomF及び後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRが制動流体圧コントロールユニット6に送信される。
【0030】
このように、本実施形態にあっては、推定車体減速度αvが大きくてもスリップ率Siが充分に小さくて、アンチスキッド制御が行われる可能性が小さいときには、前記目標制動トルクTdcomを前輪のモータジェネレータ2に優先して発生させて、不要に回生制動の分配量の比率を小さくせず、回生エネルギ回収範囲を狭めることを抑制することで、燃費向上が図られる。
【0031】
上記フローが繰り返されるうち、時刻t1に各車輪のスリップ率Siの最大値が“5%”以上となったとする。すると、図2に示すように、前記ステップS101〜S106を経て、前記ステップS107の判定が「Yes」となり、前記ステップS110で、ホイルシリンダ圧が小さいほど前輪のホイルシリンダ4への分配量の比率が大きくなるように設定された分配比Rm:Rpに従って、前記目標制動トルクTdcomになるように回生制動トルク指令値Tmcomと前輪流体圧制動トルク指令値PbcomFと後輪流体圧制動トルクPbcomRとが算出され、ステップS111で、前輪流体圧制動トルク指令値PbcomF及び後輪流体圧制動トルク指令値PbcomRが制動流体圧コントロールユニット6に送信される。
【0032】
上記フローが繰り返されるうち、時刻t2に車両が路面μの小さい区域に進入し、前記演算処理のステップS106で算出される各車輪のスリップ率Siの最大値が“15%”以上となったとする。すると、図2に示すように、前記ステップS107〜S111を経て、ステップS112の判定が「Yes」となり、ステップS113で、各車輪の制動トルクを制御するアンチスキッド制御処理が実行される。
【0033】
このように、本実施形態にあっては、スリップ率Siが“5%”以上となったときのホイルシリンダ圧が小さいほど前輪のホイルシリンダ4への分配量の比率が大きくなるように分配比Rm:Rpを設定するため、急に前記路面摩擦係数が小さくなり、各車輪のスリップ率Siが大きくなってアンチスキッド制御が行われたときには、各車輪の制動トルクの制御が主に液圧制動で行われることになり、例えばモータジェネレータ2等の慣性質量が大きいことにより回生制動による車輪速度の応答速度が遅くても、応答速度が速い液圧制動によって、車輪1がロック状態となることを抑制できる。また、各車輪1の制動トルクを直ぐに小さくすることができるので、図の時刻t3に示すように、前輪1がロック状態となったとしても、そのロック状態から直ぐに復帰することができる。
【0034】
ちなみに、液圧制動では車輪1の慣性質量が制動トルクの応答速度を遅くすることになるが、回生制動では複数(左右)車輪1の慣性質量のほかに、駆動系やモータジェネレータ2の慣性質量等が応答速度を遅くする要因となり、スリップ率Siが“5%”以上となってからも回生制動を液圧制動より優先して行う従来の方法では、アンチスキッド制御が行われたとしても、前輪1の制動トルクを直ぐには小さくできず、図に点線で示すように、前輪1をロック状態から直ぐに復帰させることができない(時刻t4)。
【0035】
なお、上記実施形態にあっては、モータジェネレータ2及びモータコントロールユニット3は回生制動手段に対応し、ホイルシリンダ4及び制動流体圧コントロールユニット6は摩擦制動手段に対応し、ステップS104及びS105は目標制動トルク算出手段に対応し、ステップS108〜S111は目標制動トルク分配手段に対応する。
【0036】
また、上記実施の形態は本発明の制動制御装置の一例を示したものであり、装置の構成等を限定するものではない。
例えば上記実施形態にあっては、ホイルシリンダ4を作動させて制動トルクを発生させる例を示したが、上記実施形態に限られるものではなく、例えば電動ブレーキを用いるようにしてもよい。
【0037】
また、ブレーキストロークセンサ8でブレーキペダル7のストローク量Lbを検出する例を示したが、上記実施形態に限られるものではなく、例えばブレーキ踏力を検出するセンサを設け、そのセンサ出力に基づいて運転者の要求する制動トルクを検出するようにしてもよい。
さらに、回生制動トルク指令値Tmcom及び流体圧制動トルク指令値PbcomF,PbcomR算出のための演算処理等をモータコントロールユニット3で行う例を示したが、上記実施形態に限られるものではなく、例えば制動流体圧コントロールユニット6で行うようにしてもよい。
【0038】
また、制動流体圧コントロールユニット6で制動流体圧アクチュエータ5に向けて出力する制御信号を創成し、モータコントロールユニット3でモータジェネレータ2に向けて出力する制御信号を創成する例を示したが、上記実施形態に限定されるものではなく、それらの制御信号を一つのコントロールユニット内で創成するようにしてもよい。
【0039】
た、回生制動手段は、前後の一方の輪にのみ作用するようになっていてもよいし、前後輪の両方に作用するようになっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制動制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】 図1のモータコントロールユニット内で実行される演算処理を示すフローチャートである。
【図3】 発明の制動制御装置の動作を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1は車輪
2はモータジェネレータ
3はモータコントロールユニット
4はホイルシリンダ
5は制動流体圧アクチュエータ
6は制動流体圧コントロールユニット
7はブレーキペダル
8はブレーキストロークセンサ
9は車輪速センサ

Claims (1)

  1. 電気的負荷を作用させて制動トルクを発生する回生制動手段と、摩擦力を作用させて制動トルクを発生する摩擦制動手段と、運転者の制動操作に基づいて目標制動トルクを算出する目標制動トルク算出手段と、前記目標制動トルク算出手段で算出された目標制動トルクを前記回生制動手段に優先的に分配し且つ前記目標制動トルクのうち前記回生制動手段に分配した分だけでは不足する分を前記摩擦制動手段に分配する目標制動トルク分配手段と、車輪のスリップ率を検出するスリップ状態検出手段と、前記スリップ状態検出手段で検出されたスリップ率が第一のしきい値以上であるときにアンチスキッド制御を行う制動力制御手段と、を備え、
    前記目標制動トルク分配手段は、前記スリップ状態検出手段で検出されたスリップ率が前記第一のしきい値より小さい第二のしきい値以下の状態から当該第二のしきい値より大きくなったときには、前記摩擦制動手段による制動トルクが小さいほど前記摩擦制動手段への分配量の比率大きくすることを特徴とする制動制御装置。
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