JP2018043656A - 車両の制動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ABSの解除による回生ブレーキの復帰に際し、ABSの再介入を防止することで回生ブレーキの機会を増やし、実用燃費(実用電費)の向上を図る。【解決手段】回生制動力と液圧制動力とによる回生協調ブレーキ制御中にABSの制御介入を検出した場合、回生制動力をそれと等価の液圧制動力にすり替え(S11)、液圧ブレーキのみによる制動制御を行う(S18)。そしてABSの解除が検出された場合(14)、そのときの車輪スリップ量FslipがABSの再介入を予測する閾値Δgよりも低く、且つ、車速Vsが電動モータ4の回生可能な余裕速度である回生可能速度Vrよりも高い場合、回生エネルギの回収が可能と判定し、すり替えた要求液圧制動力を要求回生制動力に戻し(S17)、回生協調ブレーキ制御を再開させる(S6)。【選択図】図3

Description

本発明は、回生ブレーキと液圧ブレーキとの協調により制動力を発生させる車両の制動力制御装置に関する。
電動モータを駆動源として走行する電気自動車や、エンジンと電動モータを駆動源とするハイブリッド車両では、液圧制動(摩擦制動)力を発生する液圧ブレーキと回生制動力を発生する回生ブレーキとを備え、両ブレーキを協調させることで運転者が要求する制動力を得るようにしている。
ここで、液圧制動力は、運転者がブレーキペダルを踏み込むことにより発生させるものである。一方、回生制動力は、減速時の回生エネルギを減速時に発電機として機能する電動モータ(モータジェネレータ)によって電気エネルギに変換する際の回転抵抗を回生ブレーキとして利用するものである。
減速時に電動モータを発電駆動させて発生する回生電力をバッテリに蓄電することで、エネルギロスが低減され、燃費(電費)を向上させることができる。
又、液圧ブレーキ及び回生ブレーキに加え、ロック防止手段としてのABS(Antilock Brake System)を備える車両も多い。ABSは液圧ブレーキによる制動の際に介入し、ロック傾向にある車輪に供給するブレーキ液圧を減圧させて車輪ロックを回避させるものである。その際、回生ブレーキによる回生制動力は各駆動輪に対し一様に作用するため、液圧ブレーキと回生ブレーキとを協調させた状態では、ABSの制御介入の際に制御干渉が発生し、ABSを効率良く機能させることが困難となる。
そのため、回生協調ブレーキによる減速走行中にABSの介入が検出された場合、回生ブレーキを停止して、制御干渉を回避する技術が種々提案されている。しかし、多くの場合、一旦ABSが介入すると、その後、ABSが非介入となった場合であっても液圧ブレーキが開放されるまでは回生ブレーキが復帰されず、回生の機会が減少し、エネルギロスが発生し、実用燃費(実用電費)の低下を招く問題がある。
これに対処するに、例えば、特許文献1(特開2012−131306号公報)には、ABSの介入を検知して回生ブレーキを停止させた際に、前回のABS制御介入時直前の回生量を超えない値に制限した回生量を回生量リミッタとして設定する。そして、ABS制御が非作動状態へ移行した際に、回生量リミッタを上限値とする回生協調ブレーキ制御に復帰させる技術が開示されている。
特開2012−131306号公報
上述した文献に開示されている技術では、ABSの制御介入の際に回生量リミッタを設定し、ABS解除時に、この回生リミッタを越えない回生ブレーキにて回生協調ブレーキ制御を復帰させるようにしている。
しかし、ABSの解除を検出して回生協調ブレーキ制御を復帰させた際に、車輪スリップを検知して、ABS制御が再介入された場合、回生ブレーキが停止されるため、その分の制動力不足により、いわゆる減速度抜けが一時的に発生する可能性がある。
又、ABSの再介入により回生ブレーキが停止されるため、回生の機会が減少し、燃費(電費)の向上を図ることが困難となる不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、ロック防止手段の介入により回生ブレーキを停止させた後の、ロック防止手段の解除による回生ブレーキの復帰に際し、このロック防止手段を再介入させることなく、ブレーキ動作中における回生ブレーキへのすり替えを可能として、実用燃費(実用電費)の向上を図ることのできる車両の制動力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、ブレーキ操作量に対応する制動力を求める制動力算出手段と、電動モータによる回生制動力を求める回生制動力算出手段と、ブレーキ液圧を減圧して車輪ロックを防止するロック防止手段の介入或いは解除を検出する介入検出手段と、前記介入検出手段にて前記ロック防止手段の解除が検出された場合、前記回生制動力算出手段で求めた前記回生制動力と、前記制動力算出手段で求めた前記制動力から前記回生制動力を減算して算出した液圧制動力との協調により車輪に制動力を発生させ、前記ロック防止手段の介入が検出された場合は前記回生制動力をそれと等価の液圧制動力にすり替えて制動力を発生させる制動力制御手段とを備える車両の制動力制御装置において、前記介入検出手段が前記ロック防止手段の介入後の解除を検出した場合、車輪スリップ量と前記ロック防止手段の介入を判定する閾値よりも低く設定されている介入予測閾値とを比較する回生復帰判定手段を更に備え、前記制動力制御手段は、前記回生復帰判定手段で前記車輪スリップ量が前記介入予測閾値より小さいと判定した場合、すり替えられた前記液圧制動力を前記回生制動力に復帰させ、復帰させた該回生制動力と、前記制動力から該回生制動力を減算して算出した液圧制動力との協調により前記車輪に制動力を発生させる。
本発明によれば、車輪スリップ量がロック防止手段の介入を判定する値よりも低く設定されている予測閾値より小さい場合に、回生制動力と液圧制動力との協調により車輪に制動力を発生させるようにしたので、ABSの制御介入により回生ブレーキを停止させた後のABS解除による回生ブレーキの復帰に際し、このロック防止手段を再介入させることなく、ブレーキ動作中における回生ブレーキへのすり替えが可能となり、回生ブレーキの機会が増え、実用燃費(実用電費)の向上を図ることができる。
制動力制御装置の概略構成図 回生協調ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャート(その1) 回生協調ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャート(その2) 強制制動時の特性を示し、(a)は回生制動力の変化特性を示すタイミングチャート、(b)は車体速度の変化特性を示すタイミングチャート、(c)は車輪速度の変化特性を示すタイミングチャート、(d)はABS制御介入車輪に対する液圧制動力の変化特性を示すタイミングチャート、(e)は制動指示値の変化特性を示すタイミングチャート
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1の符号1は自動車等の車両であり、エンジン2の出力軸に自動変速機3を介して電動モータ(モータジェネレータ)4が連設されている。本実施形態で示す車両1は四輪駆動車であり、自動変速機3の出力軸が左右前輪5fl,5fr、左右後輪5rl,5rrに連設されている。尚、符号Dcはセンタデフ、Dfはフロントデフ、Crはリヤデフである。
電動モータ4はインバータ6を介してバッテリ7に接続されている。インバータ6は、バッテリ7からの直流電力を交流電力に変換して電動モータ4を駆動させるものであり、又、減速走行時には、電動モータ4を発電機として機能させ、電動モータ4で回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ7に充電させる。電動モータ4を発電機として機能させると、各車輪5fl,5fr,5rl,5rr(以下、「各車輪5」と記して総称する)に回生ブレーキによる回生制動力が付与される。尚、この回生制動力は駆動輪に対して付与されるが、本実施形態の車両1は四輪駆動車であるため、全ての車輪5に回生制動力が付与される。
又、この各車輪5に液圧ブレーキ機構8fl,8fr,8rl,8rr(以下、「各液圧ブレーキ機構8」と記して総称する)が設けられている。この各液圧ブレーキ機構8は、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ等、周知の摩擦ブレーキ装置であり、ブレーキ駆動部9から供給される液圧によりホイールシリンダのピストンが作動して各車輪5に対し、液圧ブレーキによる液圧制動(摩擦制動)力を付与する。
ブレーキ駆動部9はハイドロリックユニットであり、昇圧ポンプ、アキュムレータ等からなる液圧発生装置、ブレーキ作動時の液圧を調整して各液圧ブレーキ機構8のホイールシリンダに供給する圧力調整制御弁、各液圧ブレーキ機構8にブレーキ液圧を供給する液圧回路の開閉を行う開閉制御弁等を備えている。
上述したインバータ6、ブレーキ駆動部9は制御ユニット10からの制御信号によって駆動される。この制御ユニット10は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータで構成されており、ROMにはCPUにて実行される、インバータ6、ブレーキ駆動部9等を動作させるためのプログラムや固定データ等が記憶されている。
この制御ユニット10の入力側には、上述したインバータ6、ブレーキ駆動部9以外に、運転者のアクセル操作量を検出するアクセルセンサ11、運転者のブレーキ操作量を検出するブレーキセンサ12等が接続されている。更に、制御ユニット10は、電動モータ4の制御に必要な、電動モータ4に流れる電流値、電圧値、及び各種センサ信号等をインバータ6から取得する。
制御ユニット10は、上述した各センサ類からの検出信号に基づき、車両1の走行或いは制動を制御するために必要な要求駆動力、或いは要求制動力を求める。そして、要求制動力に基づきインバータ6及びブレーキ駆動部9に対し、回生ブレーキ信号及び液圧ブレーキ信号をそれぞれ出力して回生協調ブレーキ制御を行う。
又、制御ユニット10は、強制制動中の制動力を抑制して車輪のロック状態を防止するロック防止手段としてのABS(Antilock Brake System)機能を備えている。このABS機能は、車輪速センサ13fl,13fr,13rl,13rr(以下、「各車輪速センサ13」と記して総称する)で検出した、各車輪5の車輪速度に基づきロック傾向にある特定の車輪を検出する。そして、ロック傾向の車輪を検出した場合、ブレーキ駆動部9に対して当該車輪のブレーキ液圧を減圧させるブレーキ信号を送信する。
その際、回生協調ブレーキ制御では、ABSが介入する車輪に付与する回生制動力を液圧制動力にすり替え、ABS制御性を確保するようにしている。
上述した制御ユニット10で実行される回生協調ブレーキ制御は、具体的には、図2、図3に示す回生協調ブレーキ制御ルーチンに従って行われる。尚、要求駆動力の制御は、運転者のアクセル操作量に応じてエンジン2の出力を制御するものであるが、従来と同様の制御(スロットル開度制御)であるため、ここでの説明は省略する。
このルーチンは、運転者がブレーキペダルを踏み込んだ際に起動される。ブレーキペダルの踏込みは、ブレーキセンサ12、或いはブレーキスイッチ(図示せず)からの信号に基づいて判定する。
このルーチンが起動されると、先ず、ステップS1で、ブレーキセンサ12で検出した運転者のブレーキ操作量を読込み、ステップS2で、このブレーキ操作量に基づき、発生させるべき制動力である要求制動力を算出する。そして、ステップS3へ進み、予め設定されている回生上限ガード値を設定し、それを超えない範囲で要求回生制動力を演算し、ステップS4へ進む。尚、ステップS2での処理が、本発明の制動力算出手段に対応し、ステップS3での処理が、本発明の回生制動力算出手段に対応している。
ステップS4へ進むと、車速Vsと回生限界速度Vlとを比較する。車速Vsは、例えば各車輪速センサ13で検出した車輪速の平均値から求めても良いが、車両1に通常備えられている車速センサでの検出値であっても良い。又、回生限界速度Vlは、車両1を停車させることなく電動モータ4による回生可能な限界値であり、本実施形態では、例えば10〜15[Km/h]程度に設定している。但し、この回生限界速度Vlは、採用する電動モータ4の容量、車種等に応じて個別に設定する。
そして、Vs≦Vlの場合は、回生エネルギの回収が困難であると判定し、協調ブレーキ制御を行うことなくステップS11へ分岐する。一方、Vs>Vlの場合は回生エネルギの回収が可能と判定し、ステップS5へ進む。尚。このステップS4での処理が、本発明の回生限界判定手段に対応している。
ステップS5へ進むと、ABSの介入が検出されたか否かを、例えば制御ユニット10からブレーキ駆動部9を経て特定の車輪5に設けられている液圧ブレーキ機構8に対しブレーキ液圧を減圧させるブレーキ信号が出力されているか否かで判定する。尚、このステップS5、及び後述するステップS14での処理が、本発明の介入検出手段に対応している。
そして、ABSが解除されている場合はステップS6へ進み、又、ABSの制御介入が検出されている場合はステップS11へ分岐する。
ステップS6では、回生協調ブレーキ制御を実行する。この回生協調ブレーキ制御は、先ず、電動モータ4に対し、上述したステップS3、或いは後述するステップS18で求めた要求回生制動力に対応する制御信号を、インバータ6を介して出力する。すると、電動モータ4が発電機として機能し、各車輪5からの回生エネルギがバッテリ7に充電される。又、電動モータ4の回転数等に基づき実回生制動力を求め、上述した要求制動力から実回生制動力を減算して、要求液圧制動力を算出し、対応する駆動信号をブレーキ駆動部9に出力して、ルーチンを抜ける。
すると、ブレーキ駆動部9は、各液圧ブレーキ機構8のホイールシリンダに対し要求液圧制動力に対応するブレーキ液圧を供給して液圧制動力を発生させる。この電動モータ4による回生ブレーキ動作と各液圧ブレーキ機構8による液圧ブレーキ動作とで、要求制動力に対応する制動力を発生させる回生協調ブレーキ制御が行われる。尚、このステップS6、及び、後述するステップS18での処理が、本発明の制動力制御手段に対応している。
一方、ステップS4,或いはステップS5からステップS11へ分岐すると、ステップS3で求めた要求回生制動力を、それと等価な要求液圧制動力にすり替える処理を実行し、続く、ステップS12で路面μの変化を調べる。路面μの変化は、例えば車速、操舵角、横加速度、ヨーレート等の車両1の各状態量と車両モデルとに基づいて路面μを推定し、前回の演算時に求めた路面μと今回の演算時に求めた路面μとの差分から調べる。或いは、車載カメラやレーダ等で検出した路面状況(ドライ面、ウェット路面、雪面等)から調べる。又は、ABS制御中の各車輪速センサ13で検出した各車輪5の速度、加速度等に基づきスリップの増加・減少傾向を求めて路面μの変化を調べるようにしても良い。
そして、路面μが変化していない場合はステップS13へ分岐し、又、路面μが変化していると判定した場合は、そのままステップS14へ進む。ステップS13へ分岐すると、前回の演算時に求めた要求制動力と今回の演算時に求めた要求制動力とを比較し、今回の要求制動力が低下している場合は、ABSの制御介入が解除される可能性があるためステップS14へ進む。又、今回の要求制動力が低下していない場合、或いは増加している場合、ABS制御介入は継続されるためステップS18へジャンプする。尚、要求制動力が低下する原因としては、ABS作動を運転者が感知してブレーキ操作量を緩める場合等が考えられる。
その後、ステップS14へ進むと、ABSの制御介入が継続されているか否かを、例えば、制御ユニット10に備えられているABS機能からブレーキ駆動部9に対し、ブレーキ液圧を減圧させるブレーキ信号を出力しているか否かで判定する。
そして、ABSの制御介入が継続されている場合はステップS18へジャンプする。従って、このステップS14では、路面μの変化が検出され(S12)、或いは要求制動力の低下が検出されても(S13)、ABSの制御介入が継続している場合は、ステップS18へジャンプすることになる。
又、ABSが解除されている場合はステップS15へ進む。ステップS15では、車輪スリップ量FslipとABS介入予測閾値Δgとを比較する。このABS介入予測閾値Δgは、ABSの再介入を予測する値であり、ABSの解除直後に回生ブレーキを復帰させた際に、車輪スリップが発生することによる制御ハンチングを防止するためのものである。
具体的には、予め設定されているABS介入判定閾値から所定安全率(余裕度)Δmを減算した値である。又、車輪スリップ量Fslipは車体速度と各車輪速センサ13で検出した車輪速度との差分から算出する。尚、車体速度の求め方は種々知られている。例えば、各車輪速センサ13で検出した車輪速の平均値を車体速度として推定する。或いは、車両1に前後加速度センサが設けられている場合、この前後加速度センサで検出した加速度の変化に基づいて推定する。又は、GPS情報に基づいて検出した車両1の移動速度から推定するようにしても良い。
そして、Fslip≦Δgの場合、ABSが解除されても、各車輪5がロックせずグリップ力が維持されると判定してステップS16へ進む。一方、Fslip>Δgの場合はABSが解除されることで車輪スリップの発生する可能性があるため、ステップS18へ分岐し、ABSの制御介入に備える。
ステップS16へ進むと、車速Vsと回生可能速度Vrとを比較する。この回生可能速度Vrは、電動モータ4の回生可能な限界値を示す車速よりもやや余裕のある速度であり、本実施形態では、例えば20〜50[Km/h]程度に設定している。但し、この場合も回生可能速度Vrは、採用する電動モータ4の容量、車種等に応じて個別に設定する。
そして、Vs≧Vrの場合は回生エネルギを回収可能であるためステップS17へ進み、又、Vs<Vrの場合は、回生エネルギを回収することが困難になる可能性があるためステップS18へ分岐する。尚、ステップS15,S16での処理が、本発明の回生復帰判定手段に対応している。
ステップS18へ進むと、回生ブレーキを復帰させるべく、上述のステップS11ですり替えた要求液圧制動力を、それと等価な要求回生制動力に再び戻す処理を実行する。そして、ステップS5へ戻り、要求液圧制動力と復帰させた要求回生制動力とにより回生協調ブレーキ制御を実行させてルーチンを抜ける。
一方、ステップS13,S14〜S16の何れかからステップS18へ進むと、液圧ブレーキのみによる制動制御(液圧制動制御)を実行してルーチンを抜ける。この液圧制動制御は、先ず、ステップS2で算出した要求制動力からステップS3で算出した要求回生制動力を減算した値に、ステップS11で算出したすり替え分の要求液圧制動力を加算して、新たな要求液圧制動力を算出する。そして、この新たな要求液圧制動力に対応する駆動信号をブレーキ駆動部9に出力する。
すると、ブレーキ駆動部9は、各液圧ブレーキ機構8のホイールシリンダに対し、この新たな要求液圧制動力に対応するブレーキ液圧を供給して液圧制動力を発生させる。その結果、各車輪5は各液圧ブレーキ機構8による液圧ブレーキのみの動作でブレーキ制御され、ロック傾向が検出された車輪5に対してはABSの制御介入によりブレーキ液圧が減圧されて車輪ロックが回避される。
次に、図4に示すタイミングチャートを参照して、上述した回生協調ブレーキ制御ルーチンに従って実行される制御例を示す。尚、同図(b)に便宜的に車体速度を記載する。
車両1の走行中において、運転者がブレーキペダルを踏むと、回生協調ブレーキ制御ルーチンが起動され、先ず、ブレーキ操作量が読込まれ(S1)、対応する要求制動力、及び要求回生制動力が算出される(S2,S3)。そして、要求制動力から要求回生制動力を減算して要求液圧制動力を算出する。次いで、電動モータ4の回生発電により要求回生制動力に対応する回生制動力(図においては回生上限ガード値を100[%]としている)を発生させ、又、液圧ブレーキ機構8による液圧ブレーキ動作にて要求液圧制動力に対応する制動力を発生させて、回生協調ブレーキ制御を行う(S5、経過時間t1)。
その際、車輪5のロック傾向が検出されてABSが制御介入されると(S4、経過時間t2)、要求回生制動力が要求液圧制動力にすり替えられ(S11、経過時間t2〜t3)、液圧ブレーキのみによる制動制御が実行される(S18)。
その後、運転者がABSの作動を感知してブレーキ操作力を緩める等して、ABSが解除され、車輪スリップ量FslipがABS介入予測閾値Δg以下になると(S15、経過時間t3)、ABSの制御介入によりすり替えられた要求液圧制動力と等価の要求回生制動力が設定され(S17)、要求回生制動力と要求液圧制動力とによる回生協調ブレーキ制御が継続される(S5)。
このように、本実施形態では、ABSの制御介入により回生ブレーキを停止させた後、車輪スリップ量FslipがABS介入予測閾値Δgを下回っている場合にのみ、回生ブレーキを復帰させるようにしたので、ブレーキ動作中において回生ブレーキへすり替えられても、ABSの再介入がなく、ABS作動による減速度抜けを防止することができる。その結果、制動中における回生ブレーキ作動の機会が増加し、実用燃費(実用電費)の向上を図ることができる。又、車速Vsが回生エネルギを回収できる回生限界速度Vl以下の場合は液圧ブレーキのみによる制動としたので、安定した制動性能を得ることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば車両1は前輪駆動車、或いは後輪駆動車であっても良く、この場合、回生ブレーキは駆動輪にのみ作用する。
1…車両、
4…電動モータ、
5fl,5fr…左右前輪、
5rl,5rr…左右後輪、
6…インバータ、
7…バッテリ、
8fl,8fr,8rl,8rr…液圧ブレーキ機構、
9…ブレーキ駆動部、
10…制御ユニット、
12…ブレーキセンサ、
13fl,13fr,13rl,13rr…車輪速センサ、
Fslip…車輪スリップ量、
Vl…回生限界速度、
Vr…回生可能速度、
Vs…車速、
Δg…ABS介入予測閾値、
μ…路面摩擦係数

Claims (3)

  1. ブレーキ操作量に対応する制動力を求める制動力算出手段と、
    電動モータによる回生制動力を求める回生制動力算出手段と、
    ブレーキ液圧を減圧して車輪ロックを防止するロック防止手段の介入或いは解除を検出する介入検出手段と、
    前記介入検出手段にて前記ロック防止手段の解除が検出された場合、前記回生制動力算出手段で求めた前記回生制動力と、前記制動力算出手段で求めた前記制動力から前記回生制動力を減算して算出した液圧制動力との協調により車輪に制動力を発生させ、前記ロック防止手段の介入が検出された場合は前記回生制動力をそれと等価の液圧制動力にすり替えて制動力を発生させる制動力制御手段と
    を備える車両の制動力制御装置において、
    前記介入検出手段が前記ロック防止手段の介入後の解除を検出した場合、車輪スリップ量と前記ロック防止手段の介入を判定する閾値よりも低く設定されている介入予測閾値とを比較する回生復帰判定手段を更に備え、
    前記制動力制御手段は、前記回生復帰判定手段で前記車輪スリップ量が前記介入予測閾値より小さいと判定した場合、すり替えられた前記液圧制動力を前記回生制動力に復帰させ、復帰させた該回生制動力と、前記制動力から該回生制動力を減算して算出した液圧制動力との協調により前記車輪に制動力を発生させる
    ことを特徴とする車両の制動力制御装置。
  2. 車速と前記電動モータの回生限界速度とを比較する回生限界判定手段を更に有し、
    前記制動力制御手段は、前記回生限界判定手段で前記車速が前記制動力制御手段よりも低いと判定した場合は前記制動力を前記液圧制動力のみで発生させる
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の制動力制御装置。
  3. 前記回生復帰判定手段は、車速と前記電動モータの回生可能な限界値よりも高い回生可能速度とを更に比較し、前記車速が前記回生可能速度を超えている場合にのみ、前記回生制動力と、前記制動力から該回生制動力を減算して算出した前記液圧制動力との協調により前記車輪に制動力を発生させる
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の車両の制動力制御装置。
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