JP4058425B2 - スタンパー、インプリント方法および情報記録媒体製造方法 - Google Patents

スタンパー、インプリント方法および情報記録媒体製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報記録媒体等の製造時に用いるインプリント用のスタンパー、基材の表面に形成した樹脂層にスタンパーを押し付けてその凹凸形状を転写するインプリント方法、および樹脂層に転写した凹凸パターンを用いて情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造方法に関するものである。
半導体素子や情報記録媒体などを製造する工程において、基材の表面に形成したレジスト層に微細な凹凸パターン(レジストパターン)を形成する方法として、光リソグラフィ法が従来から知られている。この光リソグラフィ法では、基材上に形成したレジスト層に露光用の光を照射して露光パターンを形成した後にレジスト層を現像処理することによって基材の上に凹凸パターンを形成する。また、近年では、半導体素子の高密度化や情報記録媒体の大容量化に対応するための技術として、光に代えて電子ビームを照射することでナノメートルサイズのパターンを描画して凹凸パターンを形成する電子ビームリソグラフィ法が開発されている。しかし、この電子ビームリソグラフィ法では、レジスト層に対するパターンの描画に長時間を要するため、大量生産が困難であるという問題点が存在する。
この問題点を解決する技術として、ナノメートルサイズの凹凸パターンを形成したスタンパーを基材上の樹脂層に押し付けてスタンパーの凹凸形状を樹脂層に転写することによって、基材の上にナノメートルサイズの凹凸パターンを形成するナノインプリントリソグラフィ法(ナノメートルサイズの凹凸パターンを形成するインプリント方法:以下、「インプリント方法」ともいう)が米国特許5772905号明細書に開示されている。このインプリント方法では、まず、同明細書のFig.1Aに示すように、その転写面にナノメートルサイズ(一例として、最小幅が25nm程度)の凹凸パターンが形成されたスタンパー(mold)10を製造する。具体的には、シリコン基板(silicon substrate )12の表面に形成された酸化シリコン等の薄膜(molding layer )14を覆うようにして形成された樹脂層に電子ビームリソグラフィ装置を用いて所望のパターンを描画した後に、反応性イオンエッチング装置によって樹脂層をマスクとして薄膜14をエッチング処理することによって複数の凸部(features)16を有する凹凸パターンを薄膜14の厚み内に形成する。これにより、スタンパー10が製造される。
次いで、例えば、シリコン製の基材(substrate )18の表面にポリメチルメタクリレート(PMMA)をスピンコートして厚み55nm程度の樹脂層(薄膜:thin film layer )20を形成する。続いて、基材18および樹脂層20の積層体、並びにスタンパー10の双方を200℃程度となるように加熱した後に、同明細書のFig.1Bに示すように、13.1MPa(133.6kgf/cm)の圧力で基材18上の樹脂層20にスタンパー10の凸部16,16・・を押し付ける。次いで、スタンパー10を押し付けた状態の積層体を室温となるまで放置した後に(冷却処理した後に)、樹脂層20からスタンパー10を剥離する。これにより、同明細書のFig.1Cに示すように、スタンパー10の凹凸パターンにおける凸部16,16・・が樹脂層20に転写されて複数の凹部(regions )24が形成され、基材18の上(樹脂層20)にナノメートルサイズの凹凸パターンが形成される。
米国特許5772905号明細書
ところが、従来のインプリント方法には、以下の問題点がある。すなわち、このインプリント方法では、同明細書のFig.1A,1Bに示すように、凹凸パターンにおける凹部の底面と各凸部16,16・・の先端との間の距離が全域に亘って均一となるように、すなわち、各凸部16,16・・の先端がほぼ面一となるように形成されたスタンパー10を樹脂層20に押し付けて基材18上に凹凸パターンを形成している。この場合、スタンパー10の凹凸パターンには、横幅が比較的狭い凸部16,16・・が形成されている部位と、横幅が比較的広い凸部16,16・・が形成されている部位とが存在する。しかし、従来のインプリント方法では、スタンパー10の全域に亘ってほぼ均一な押圧力で凹凸パターンを樹脂層20に押し付けているため、横幅が比較的広い凸部16,16・・の形成部位を樹脂層20に対して十分に押し込むことが困難となっている。
具体的には、図21に示すように、横幅W11が比較的狭い凸部16,16・・の形成部位は、凸部16,16・・を押し込んだ際にPMMA(樹脂層20を形成している樹脂材料)をスタンパー10の凹凸パターンにおける凹部内に向けてスムーズに移動させることができる結果、樹脂層20に凸部16,16・・を十分に奥深くまで押し込むことができる。この結果、凸部16の先端と基材18との間(凹部24の底部)の残渣の厚みT11が十分に薄い凹凸パターンを基材18の上に形成することができる。これに対して、図22に示すように、横幅W13が比較的広い凸部16,16・・の形成部位は、凸部16,16・・を押し込んだ際にPMMAを凹凸パターンにおける凹部内に向けてスムーズに移動させるのが困難なため、樹脂層20に凸部16,16・・を十分に奥深くまで押し込むことが困難となる。この結果、凸部16の先端と基材18との間の残渣の厚みT13を十分に薄くすることが困難となっている。
この場合、基材18上に形成した凹凸パターンを用いて、例えば情報記録媒体を製造する際には、凹凸パターンにおける凹部24の底面の残渣をエッチング処理等によって基材18上から取り除く必要がある。したがって、従来のインプリント方法によって基材18上に凹凸パターンを形成した場合、その横幅W13が広い凸部16,16・・を押し込んだ部位の厚みT13の残渣を取り除くのに長時間を要するという問題点がある。また、前述したように、その横幅W11が狭い凸部16,16・・を押し込んだ部位の残渣の厚みT11は、厚みT13よりも十分に薄くなっている。したがって、厚みT13の残渣を確実に取り除くことができるように十分な時間のエッチング処理を実行したときには、厚みT13の残渣の取り除きが完了するのに先立って、厚みT11の残渣の取り除きが完了する。この結果、厚みT11の残渣が取り除かれた部位(基材18上の横幅W11の凹部24)では、厚みT13の残渣の取り除きが完了するまで照射され続けているガスによって凹部24の内側壁が浸食されて凹部24の幅が拡がってしまう。このため、従来のインプリント方法には、基材18上に凹凸パターンを形成する際に、残渣の取り除き後(エッチング処理後)の凹部24の幅を所望の幅に形成するのが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、所望の横幅の凹部を有する凹凸パターンを高精度で形成し得るスタンパー、インプリント方法および情報記録媒体製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係るスタンパーは、インプリント用のスタンパーであって、横幅が相違する複数種類の凸部が表面から突出して凹凸パターンが形成されて、前記凹凸パターンは、前記横幅が狭い前記凸部よりも当該横幅が広い前記凸部の方が前記表面から裏面までの間に規定した基準面と当該凸部の先端との間の距離が長くなるように当該各凸部が形成されている。なお、本発明における「凸部の横幅」とは、「凸部における互いに対向する側壁面間の距離」を意味する。また、本発明における「スタンパーの表面」とは、「凹凸パターンにおける凹部の底面」、すなわち、「凹凸パターン形成面」を意味する。この場合、凹凸パターンにおける各凹部の底面が面一ではないときには、いずれかの凹部の底面(一例として、各凹部の底面のうちのスタンパーの裏面に最も近い底面)を本発明における「スタンパーの表面」とする。さらに、本発明における「表面から裏面までの間」には、「スタンパーの表面」および「スタンパーの裏面」の双方が含まれるものとする。
また、本発明に係るスタンパーは、前記横幅が150nm以下の前記凸部を少なくとも1つ有し、かつ当該横幅の最大値と最小値との比が4倍以上となるように前記凹凸パターンが形成されている。
また、本発明に係るインプリント方法は、基材の表面に樹脂材料を塗布して形成した樹脂層に上記のスタンパーにおける前記凹凸パターンを押し付けるスタンパー押付け処理と、前記樹脂層から前記スタンパーを剥離するスタンパー剥離処理とをこの順で実行して、前記凹凸パターンの凹凸形状を前記樹脂層に転写する。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、上記のインプリント方法によって前記樹脂層に転写した凹凸パターンを用いて情報記録媒体を製造する。
本発明に係るスタンパー、インプリント方法および情報記録媒体製造方法によれば、横幅が狭い凸部よりも横幅が広い凸部の方が基準面(一例として、凹凸パターンにおけるいずれかの凹部の底面)と先端との間の距離が長くなるように各凸部を形成した凹凸パターンを備えたことにより、インプリント時にスタンパーの全域に亘って均一な押圧力となるように押し付けた際に、幅広の凸部を樹脂層に十分に奥深くまで押し込むことができる。このため、横幅が狭い凸部および横幅が広い凸部の双方を樹脂層に同程度で、しかも十分に押し込むことができる結果、基材上の残渣の厚みを全域に亘って均一化することができる。したがって、残渣の取り除きに要する時間が全域に亘ってほぼ同程度の時間となるため、凹凸パターンにおける凹部の側壁面が浸食されて凹部の幅が意図しない幅に形成される事態を回避することができる。これにより、全域に亘って正確なパターン幅の凹凸パターンを高精度で形成することができる。また、正確なパターン幅の凹凸パターンを用いて情報記録媒体を製造することにより、記録再生エラーが生じ難い情報記録媒体を製造することができる。
また、本発明に係るスタンパーによれば、横幅が150nm以下の凸部を少なくとも1つ有し、かつ横幅の最大値と最小値との比が4倍以上となるように凹凸パターンを形成したことにより、例えば、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体の製造に際して、データ記録用トラック間のグルーブ(凹部)やサーボパターン内の凹部のように互いに横幅が相違する凹部を形成するための凹凸パターンを一括形成(一括転写)することができる。この場合、横幅の相違に起因してインプリント時に樹脂層に対する押し込み量に差異が生じ易いパターン(一例として、上記のようなディスクリートトラック型の磁気記録媒体を製造するためのパターン)であっても残渣の厚みを全域に亘って均一にすることができるため、残渣の取り除きに要する時間が全域に亘ってほぼ同程度の時間となる結果、凹凸パターンにおける凹部の側壁面が浸食されて凹部の幅が意図しない幅に形成される事態を回避することができる。これにより、全域に亘って正確なパターン幅の凹凸パターンを高精度で形成することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るスタンパー、インプリント方法および情報記録媒体製造方法の最良の形態について説明する。
最初に、本発明に係るスタンパーを用いて情報記録媒体を製造するインプリント装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示すインプリント装置1は、図19に示す情報記録媒体40の製造に際して、本発明に係るインプリント方法に従って中間体10(図2参照)にスタンパー20(図3参照)を押し付けて凹凸パターン36(図17参照)を形成する装置であって、プレス機2と制御部3とを備えて構成されている。この場合、情報記録媒体40は、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体であって、図19に示すように、所定の配列ピッチで互いに分割された同心円状の数多くのデータ記録用トラックや、各データ記録用トラックに対するトラッキング制御用のサーボパターン等からなる凹凸パターン38が形成されている。なお、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体の構成等については公知のため、その詳細な説明および図示を省略する。
また、図2に示すように、中間体10は、一例として、シリコン、ガラスまたはセラミック等で円板状に形成されたディスク状基材11の上に磁性層12、金属層13および樹脂層14がこの順で積層されて構成されている。この場合、実際には、ディスク状基材11と磁性層12との間に軟磁性層や配向層等の各種機能層が存在するが、本発明についての理解を容易とするために、これらについての説明および図示を省略する。なお、この例では、ディスク状基材11、磁性層12および金属層13が相俟って本発明における基材を構成する。また、樹脂層14を形成する樹脂材料については、後述するようにスタンパー20を剥離した際に形成される凹凸パターン36の凹凸形状が良好となることから、一例として、ポリスチレン系樹脂、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン、フェノール系樹脂およびノボラック系樹脂などを用いるのが好ましい。この例では、ノボラック系樹脂によって厚みが40nm以上100nm以下の範囲内(一例として、70nm)となるように樹脂層14を形成するものとする。
一方、図3に示すように、スタンパー(モールド)20は、電極膜21およびニッケル層22が積層されて厚みが300μm程度の円板状に形成されて、その裏面(同図における上面)が平坦となるように形成されると共に、中間体10の樹脂層14に凹凸パターン36を形成するための凹凸パターン35がその表面(凹凸パターン35における凹部35b,35b・・の底面)に形成されている。また、スタンパー20には、後述するように、樹脂層14からの剥離に際して樹脂材料の付着を防止するために、電極膜21の表面(凹凸パターン35の表面)に例えばフッ素系材料のコーティング処理を施して密着力軽減膜23が形成されている。この場合、密着力軽減膜23を形成する材料については、フッ素系材料のコーティング材に限定されず、樹脂層14との密着力を軽減し得る各種材料を採用することができる。
この場合、図3に示すように、スタンパー20の凹凸パターン35は、その横幅が相違する複数種類の凸部35a,35a・・が形成されて構成されている。具体的には、例えば、凸部35a1は、情報記録媒体40におけるデータ記録用トラック間のグルーブ(凹部)を形成するための凸部であって、図20に示すように、その横幅W1が一例として80nm程度(本発明における150nm以下の一例)となるように形成されている。また、凸部35a2は、情報記録媒体40におけるサーボパターン内の凹部を形成するための凸部であって、その横幅W2が一例として400nm程度(横幅Wが300nmを超えて550nm以下である一例)となるように形成されている。さらに、凸部35a3は、情報記録媒体40におけるサーボパターン内の他の凹部を形成するための凸部であって、その横幅W3が一例として800nm程度となるように形成されている。また、凹凸パターン35には、上記の凸部35a1〜35a3のみならず、横幅Wが80nmを超えて300nm以下の凸部35aや、横幅Wが550nmを超えて800nm未満の凸部35aなどの、複数種類の凸部35a,35a・・(図示せず)が形成されている。したがって、この凹凸パターン35では、各凸部35a,35a・・の横幅Wのうちの最小の横幅W(この例では、W1=80nm)と最大の横幅W(この例では、W3=800nm)との比が10倍程度となっている(本発明における4倍以上の一例)。
また、図3に示すように、このスタンパー20では、凹凸パターン35を構成する各凸部35a,35a・・の間の凹部35b,35b・・の底面がスタンパー20の凹凸パターン形成面(本発明における表面)とほぼ面一になるように形成されている。なお、本明細書では、各凹部35b,35b・・の底面(すなわち、凹凸パターン形成面)を本発明における基準面(基準面X)として以下に説明する。この場合、本発明における基準面の位置は、凹部35bの底面と一致する位置(底面を含む位置)に限定されず、スタンパーの裏面から凹凸パターン形成面までの間(すなわち、スタンパーの厚みの範囲内)の任意の位置を基準面Xとすることができる。また、図4に示すように、その製造方法によっては、各凹部35b,35b・・の底面が面一とはならないこともあり、この場合には、各凹部35b,35b・・のうちのいずれかの凹部35b(この例では、凸部35a3の両側に形成されている凹部35b,35b)の底面を含む平面を基準面Xとすることもできる。
また、図3に示すように、この凹凸パターン35では、凸部35a,35a・・は、その各横幅Wに応じて、基準面Xと各凸部の先端との間の距離Lが規定されて形成されている。具体的には、横幅W1が80nm程度の凸部35a1は、基準面Xと凸部35a1の先端との間の距離L1(すなわち、凸部35a1の突出長)が150nm程度(図20参照)となるように形成されている。また、横幅W2が400nm程度の凸部35a2は、基準面Xと凸部35a2の先端との間の距離L2(すなわち、凸部35a2の突出長)が165nm程度(図20参照)となるように形成されている。さらに、横幅W3が800nm程度の凸部35a3は、基準面Xと凸部35a3の先端との間の距離L3(すなわち、凸部35a3の突出長)が175nm程度(図20参照)となるように形成されている。この結果、横幅W1が80nmの凸部35a1の基準面Xおよび先端の間の距離L1と、横幅W3が800nmの凸部35a3の基準面Xおよび先端の間の距離L3との間に25nmの差が設けられている。なお、横幅Wが最小の凸部35aの基準面Xおよび先端の間の距離L(この例では、凸部35a1の基準面Xおよび先端の間の距離L1)と、横幅Wが最大の凸部35aの基準面Xおよび先端の間の距離L(この例では、凸部35a3の基準面Xおよび先端の間の距離L3)との差については、後述する樹脂層14に対する押し付け時に各凸部35a,35a・・を確実に押し込み可能とするために、最大でも50nm以下とするのが好ましい。
一方、図1に示すように、プレス機2は、ホットプレート4a,4bおよび上下動機構5を備えている。ホットプレート4a,4b(以下、区別しないときには「ホットプレート4」ともいう)は、制御部3の制御下で中間体10およびスタンパー20を加熱処理する。また、図13に示すように、ホットプレート4aは、樹脂層14の形成面を上向きにした状態の中間体10を保持可能に構成され、ホットプレート4bは、凹凸パターン35の形成面を下向きにした状態のスタンパー20を保持可能に構成されている。上下動機構5は、ホットプレート4aによって保持された中間体10に向けてホットプレート4bを移動(下降)させることにより、ホットプレート4bによって保持されているスタンパー20を中間体10の樹脂層14に押し付ける(プレスする)。また、上下動機構5は、ホットプレート4aに対してホットプレート4bを離間(上昇)させることにより、樹脂層14に押し付けられているスタンパー20を樹脂層14から剥離する。制御部3は、ホットプレート4を制御して中間体10およびスタンパー20の双方を加熱させると共に、上下動機構5を制御して、中間体10に対するスタンパー20の押し付け(本発明におけるスタンパー押し付け処理)、および中間体10に押し付けられているスタンパー20の中間体10からの剥離(本発明におけるスタンパー剥離処理)を実行する。
次に、スタンパー20の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、図5に示すように、表面が平坦となるように研磨したシリコン製のディスク状基材25にレジスト(一例として、日本ゼオン株式会社製:ZEP520A)をスピンコートすることにより、ディスク状基材25の表面に厚み130nm程度のレジスト層26を形成する。なお、スタンパー20の製造に際して用いる基材はシリコン製の基材に限定されず、ガラス基材やセラミック基材等の各種基材を用いることができる。また、レジスト層26を形成するためのレジストについても上記のレジストに限定されず、任意のレジスト材を用いることができる。次いで、図6に示すように、電子ビームリソグラフィ装置を用いてレジスト層26に電子線30を照射して所望の露光パターン31を描画する。続いて、この状態のレジスト層26を現像処理することによって潜像26aの部位を消失させる。これにより、図7に示すように、ディスク状基材25の上に凹凸パターン32が形成される。次いで、この状態のディスク状基材25にニッケルを蒸着処理することにより、図8に示すように、厚み50nm程度のニッケル層27を形成する。続いて、この状態のディスク状基材25をレジスト剥離液に浸してレジスト層26を除去することにより、図9に示すように、ディスク状基材25の上にニッケル層27からなるマスクパターン33を形成する(リフトオフ処理)。
次いで、ディスク状基材25上のニッケル層27(マスクパターン33)をマスクとして用いて、例えばCFとOとの混合ガスによる反応性イオンエッチング処理を実行することにより、図10に示すように、ディスク状基材25をエッチングして凹部34a,34a・・を形成して凹凸パターン34を形成する。この際に、CFとOとの混合比(流量比)、処理装置内の圧力、付与するエネルギー量、および処理時間等を適宜調節することにより、マスクパターン33から露出している部位が狭い場所(後に、スタンパー20の凸部35a1等を形成するための部位)に形成される凹部34aよりも、マスクパターン33から露出している部位が広い場所(後に、スタンパー20の凸部35a3等を形成するための部位)に形成される凹部34aの方を深くエッチングする。具体的には、一例として、CFおよびOのエッチングガスの流量比を35:15(CF:35sccm、O:15sccmの流量)で、処理室内の圧力を0.3Paに規定し、かつマイクロ波電力をRF1kW、ディスク状基材25に印加するバイアス電力をRF200Wに規定して25秒のエッチング処理を実行する。この結果、図10に示すように、幅が狭い凹部34aよりも幅が広い凹部34aの方が深い凹凸パターン34が形成される。
続いて、この状態のディスク状基材25を例えば王水に浸してディスク状基材25上のニッケル層27を除去する。これにより、マスター原盤(図示せず)が完成する。次いで、図11に示すように、マスター原盤における凹凸パターン34の凹凸形状に沿って、電鋳用の電極膜21を成膜した後に、この電極膜21を電極として使用して電鋳処理を実行することにより、図12に示すように、ニッケル層22を形成する。続いて、電極膜21およびニッケル層22の積層体(後にスタンパー20となる部位)をディスク状基材25から剥離する。この際には、一例として、電極膜21、ニッケル層22およびディスク状基材25の積層体に対してウェットエッチング処理を実行してディスク状基材25を除去することで、電極膜21およびニッケル層22の積層体を剥離する。これにより、マスター原盤の凹凸パターン34が電極膜21およびニッケル層22に転写されて凹凸パターン35(図13参照)が形成される。この後、ニッケル層22の裏面側を研磨して平坦となるように整形すると共に、電極膜21の表面にフッ素系材料のコーティング処理を施して密着力軽減膜23を成膜することにより、図3に示すように、その横幅Wと、基準面Xおよび先端の間の距離Lとが相違する凸部35a,35a・・を有する凹凸パターン35が形成されたスタンパー20が完成する。
続いて、本発明に係るインプリント方法に従い、上記したスタンパー20を用いて中間体10に凹凸パターンを形成する工程について、図面を参照して説明する。
まず、中間体10およびスタンパー20をプレス機2にセットする。具体的には、図13に示すように、樹脂層14の形成面を上向きにして中間体10をホットプレート4aに取り付けると共に、凹凸パターン35の形成面を下向きにしてスタンパー20をホットプレート4bに取り付ける。なお、同図および後に参照する図14,17では、本発明についての理解を容易とするために、凹凸パターン35における各凸部35a,35a・・の幅や距離など揃えて図示している。続いて、制御部3が、ホットプレート4を制御して中間体10およびスタンパー20の双方を加熱させる。この際に、ホットプレート4は、中間体10およびスタンパー20の双方が、樹脂層14を形成しているノボラック系樹脂のガラス転移点(この例では、約70℃)よりも100℃程度高温の170℃程度となるように加熱処理する。これにより、樹脂層14が軟化して容易に変形可能な状態となる。この場合、樹脂材料のガラス転移点に対して70℃以上120℃以下の範囲内で高温となるように加熱するのが好ましく、100℃以上高温となるように加熱するのが一層好ましい。これにより、後述するように、樹脂層14に対するスタンパー20の押し付けを容易に行うことができる。
次いで、制御部3は、上下動機構5を制御してホットプレート4bをホットプレート4aに向けて下降させることにより、図14に示すように、ホットプレート4a上の中間体10における樹脂層14にスタンパー20の凹凸パターン35を押し付けさせる(本発明におけるスタンパー押付け処理)。この際に、上下動機構5は、制御部3の制御に従い、一例として、スタンパー20の全域に亘って34kNの荷重をかけた状態を5分間に亘って維持する。また、ホットプレート4は、制御部3の制御に従い、上下動機構5によってスタンパー20が中間体10に押し付けられている間に、中間体10およびスタンパー20の温度が低下しないように加熱処理を継続して実行する。なお、加熱処理時には、170℃±1℃の範囲内の温度に(一例として、温度変化が±0.2℃の範囲内の温度に)維持するのが好ましい。これにより、スタンパー20の凹凸パターン35が樹脂層14に転写されて凹凸パターン36が形成される。この際に、このインプリント装置1では、横幅Wが狭い凸部35aよりも横幅Wが広い凸部35aの方が基準面Xおよび先端の間の距離Lが長い凹凸パターン35が形成されたスタンパー20を用いている。したがって、スタンパー20の全域に亘って均一な押圧力を加えるようにして押し付けた際に、横幅Wが広い凸部35aについても、横幅Wが狭い凸部35aと同様にして樹脂層14に奥深くまで押し込まれる。この結果、横幅Wの相違する各凸部35a,35a・・が樹脂層14にほぼ均一に押し込まれる。
具体的には、図15に示すように、その横幅W1が80nm程度の凸部35a1,35a1・・が形成されている部位では、凸部35a1が押し込まれた部位の樹脂層14がスタンパー20の凹部35bに向けてスムーズに移動する結果、各凸部35a1,35a1・・が中間体10の樹脂層14に対して十分に奥深くまで押し込まれる。したがって、凸部35a1を押し込んだ部位の残渣(凹部36b1,36b1・・の底面と金属層13の表面との間の樹脂層14)の厚みT1が10nm±3nm程度(図20参照)と非常に薄厚になる。一方、図16に示すように、その横幅W3が800nm程度の凸部35a3,35a3・・が形成されている部位では、凸部35a3の基準面Xおよび先端の間の距離L3が凸部35a1の基準面Xおよび先端の間の距離L1よりも25nm程度長尺の125nmであるため、樹脂層14に押し込まれ難い幅広の凸部35a3,35a3・・が樹脂層14に対して十分に奥深くまで押し込まれる。したがって、凸部35a3を押し込んだ部位の残渣(凹部36b3,36b3・・の底面と金属層13の表面との間の樹脂層14)の厚みT3が12nm±3nm程度(図20参照)と非常に薄厚となる。
また、図20に示すように、このスタンパー20では、横幅Wが80nmを超えて300nm以下の凸部35a、横幅Wが300nmを超えて550nm以下の凸部35a(一例として、横幅W2が400nm程度の凸部35a2)、および横幅Wが550nmを超えて800nm未満の凸部35aについても、横幅Wが広いほど(樹脂層14に押し込まれ難い幅であるほど)基準面Xおよび先端の間の距離Lが長くなるように形成されている。このため、各種横幅の凸部35a,35a・・が樹脂層14に対して十分、かつ同程度だけ押し込まれる。したがって、各種横幅の凸部35a,35a・・を押し込んだ部位の残渣の厚みTが12nm±4nm〜13nm±3nm程度と非常に薄厚で、しかも、凸部35a1,35a3の押し込み部位の残渣の厚みT1,T3と同程度になる。これにより、横幅Wが80nmから800nmの各種凸部35a,35a・・の押し込み部位に形成された凹部36b,36b・・の残渣の厚みTが金属層13の全域に亘ってほぼ同程度となる。
続いて、制御部3は、ホットプレート4を制御して加熱処理を継続させつつ(170℃±1℃の範囲内の温度を維持しつつ)、図17に示すように、上下動機構5を制御して、ホットプレート4bを上昇させることにより、中間体10(樹脂層14)からスタンパー20を剥離させる(本発明におけるスタンパー剥離処理)。これにより、スタンパー20における凹凸パターン35の凹凸形状が中間体10の樹脂層14に転写されることで金属層13の上に凹凸パターン36が形成される。以上により、インプリント処理が完了する。
次に、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って情報記録媒体40を製造する工程について、図面を参照して説明する。
まず、樹脂層14における凹凸パターン36の凹部底面に残存する樹脂材料(残渣)を酸素プラズマ処理によって除去する。この際に、金属層13上の残渣の厚みT1〜T3が7nm〜16nm程度(図20参照)と極く薄厚で、ほぼ同程度の厚みのため、比較的短時間のエッチング処理を実行することで磁性層12の全域における残渣の取り除きが完了する。したがって、残渣の取り除き時に凹部の幅が意図しない幅に形成される事態(凹部の側壁面が大きく浸食される事態)が回避される。次いで、凹凸パターン36(凸部)をマスクとして用いて、金属エッチング用のガスを用いたエッチング処理を行う。この際に、図18に示すように、凹凸パターン36の凹部における底面部分の金属層13が除去されて、磁性層12上に金属材料からなる凹凸パターン37が形成される。続いて、凹凸パターン37(残存した金属層13)をマスクとして用いて、磁性体用のガスを用いたエッチング処理を行う。これにより、凹凸パターン37から露出していた部位の磁性層12が除去される。
次いで、金属エッチング用のガスを用いたエッチング処理を行うことにより、磁性層12の上に残留している金属層13を除去する。これにより、図19に示すように、スタンパー20の凹凸形状を転写した凹凸パターン36における各凸部の配列ピッチと同ピッチの溝が磁性層12のトラック形成領域に形成された凹凸パターン38が形成される。この場合、その溝によって互いに分離された磁性層12、すなわちディスクリートトラックが形成される。次いで、表面仕上げ処理を行う。この表面仕上げ処理では、まず、例えば二酸化ケイ素を溝に充填した後に(図示せず)、CMP装置(ケミカル・メカニカル・ポリッシュ)を用いて表面を平坦化する。次に、平坦化した表面に例えばDLC(Diamond Like Carbon )で保護膜を形成し、最後に潤滑剤を塗布する。これにより、情報記録媒体40が完成する。この場合、この情報記録媒体40は、そのパターン幅が所望の幅に形成されている凹凸パターン36を用いて製造されているため、この凹凸パターン36(凹凸パターン37)を用いて形成した凹凸パターン38(データ記録用トラックやサーボパターン等)も所望の幅に形成されている。この結果、記録エラーおよび再生エラーの発生が回避されている。
このように、スタンパー20を用いたインプリント方法(情報記録媒体40の製造方法)によれば、横幅Wが狭い凸部35a(例えば凸部35a1)よりも横幅Wが広い凸部35a(例えば凸部35a3)の方が基準面X(この例では、凹部35bの底面を含む平面)と先端との間の距離Lが長くなるように各凸部35a,35a・・を形成した凹凸パターン35を備えたことにより、インプリント時にスタンパー20の全域に亘って均一な押圧力となるように押し付けた際に、樹脂層14に押し込まれ難い幅広の凸部35a(例えば、凸部35a3)を樹脂層14に奥深くまで十分に押し込むことができる。このため、横幅Wが狭い凸部35a(例えば、凸部35a1)および横幅Wが広い凸部35a(例えば、凸部35a3)の双方を樹脂層14に同程度で、しかも十分に押し込むことができる結果、金属層13上の残渣の厚みTを全域に亘って均一化することができる。したがって、残渣の取り除きに要する時間が全域に亘ってほぼ同程度の時間となるため、凹凸パターン36における凹部36bの側壁面が浸食されて凹部36bの幅が意図しない幅に形成される事態を回避することができる。これにより、全域に亘って正確なパターン幅の凹凸パターン36を高精度で形成することができる。また、正確なパターン幅の凹凸パターン36を用いて情報記録媒体40を製造することにより、記録再生エラーが生じ難い情報記録媒体40を製造することができる。
また、横幅Wが150nm以下の凸部35a(例えば凸部35a1)を少なくとも1つ有すると共に、各凸部35aの横幅Wの最大値と最小値との比が4倍以上(この例では10倍程度)となるようにスタンパー20の凹凸パターン35を形成したことにより、例えば、ディスクリートトラック型の磁気記録媒体の製造に際して、データ記録用トラック間のグルーブ(凹部)やサーボパターン内の凹部のように互いに横幅が相違する凹部を形成するための凹凸パターンを一括形成(一括転写)することができる。この場合、横幅の相違に起因してインプリント時に樹脂層14に対する押し込み量に差異が生じ易いパターン(一例として、上記のようなディスクリートトラック型の磁気記録媒体を製造するための凹凸パターン)であっても残渣の厚みを全域に亘って均一にすることができるため、残渣の取り除きに要する時間が全域に亘ってほぼ同程度の時間となる結果、凹凸パターン36における凹部36bの側壁面が浸食されて凹部36bの幅が意図しない幅に形成される事態を回避することができる。これにより、全域に亘って正確なパターン幅の凹凸パターン36を高精度で形成することができる。
なお、本発明は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、上記のスタンパー20の製造方法では、ニッケル層27(マスクパターン33)をマスクとして用いてディスク状基材25をエッチングして形成した凹凸パターン34を覆うようにして電極膜21およびニッケル層22を形成してスタンパー20を製造しているが、本発明に係るスタンパーの製造方法はこれに限定されず、例えば、ディスク状基材25上のレジスト層26に深さが相違する凹部を形成して凹凸パターンを形成し(図示せず)、この凹凸パターンを覆うようにして電極膜21およびニッケル層22を形成することによってスタンパー20を製造することもできる。また、上記のスタンパー20の凹凸形状をスタンパー形成材料に転写して製造したスタンパーをマスタースタンパーとして用いて、このマスタースタンパーの凹凸形状を他のスタンパー形成材料に転写することによって、すなわち、上記のスタンパー20の凹凸形状を偶数回だけ転写することによって、本発明に係るスタンパーを製造することもできる。
また、上記のインプリント装置1によるインプリント方法(情報記録媒体40の製造の製造方法)では、中間体10に対するスタンパー20の押し付け処理開始前からスタンパー20の剥離処理が完了するまでの間において、中間体10およびスタンパー20の双方に対する加熱処理を継続して実行しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、中間体10に対してある程度十分にスタンパー20を押し付けた後に、中間体10およびスタンパー20に対する加熱処理を終了し、その後にスタンパー20を剥離する工程を採用することもできる。この場合、中間体10に対するスタンパー20の押し付け処理時と、スタンパー20の剥離処理時とにおいて、中間体10およびスタンパー20の双方の温度が急速に低下しないように保温するのが好ましく、樹脂層14を構成する樹脂材料のガラス転移点を下回らないように保温するのが一層好ましい。これにより、剥離完了前に中間体10(ディスク状基材11)およびスタンパー20の間で収縮量の差異が生じる事態が回避される結果、変形や欠落が存在しないか、または変形量や欠陥箇所が極く少ない凹凸パターンを形成することができる。
さらに、本発明に係るインプリント方法によって形成した凹凸パターンの用途は、ディスクリートトラック型の情報記録媒体の製造に限定されず、トラック状のパターン以外のパターンを有するパターンド媒体の製造や、情報記録媒体以外(例えば、電子部品)の製造に利用することができる。
インプリント装置1の構成を示すブロック図である。 中間体10の構成を示す断面図である。 スタンパー20の構成を示す断面図である。 凹部35b,35b・・の底面が面一ではないスタンパー20の断面図である。 スタンパー20の製造工程においてディスク状基材25上にレジスト層26を形成した状態の断面図である。 図5に示す状態のレジスト層26に電子線30を照射して露光パターン31を描画(潜像26aを形成)した状態の断面図である。 図6に示す状態のレジスト層26を現像処理してディスク状基材25の上に凹凸パターン32を形成した状態の断面図である。 図7に示す凹凸パターン32の上にニッケル層27を形成した状態の断面図である。 図8に示す状態のディスク状基材25をレジスト剥離液に浸してレジスト層26を除去することによってディスク状基材25上にマスクパターン33を形成した状態の断面図である。 マスクパターン33を用いてディスク状基材25をエッチング処理することによって凹凸パターン34を形成した状態の断面図である。 図10に示すマスクパターン33を覆うようにして電極膜21を成膜した状態の断面図である。 図11に示す電極膜21を覆うようにしてニッケル層22を形成した状態の断面図である。 中間体10の上方にスタンパー20を位置させた状態の断面図である。 中間体10の樹脂層14にスタンパー20を押し付けた状態の断面図である。 図14の状態における凸部35a1,35a1・・の押し付け部位近傍の断面図である。 図14の状態における凸部35a3,35a3・・の押し付け部位近傍の断面図である。 図14に示す状態の中間体10からスタンパー20を剥離して凹凸パターン36を形成した状態の断面図である。 図17に示す凹凸パターン36を用いて金属層13をエッチングすることによって凹凸パターン37を形成した状態の断面図である。 図18に示す凹凸パターン37を用いて形成した情報記録媒体40の断面図である。 スタンパー20における凹凸パターン35の凸部35aの横幅W、凸部35aの基準面Xおよび先端の間の距離L、距離Lの差、およびスタンパー20を押し付けて形成した凹凸パターン36の残渣の厚みTの関係を示す関係図である。 従来のスタンパー10における横幅W11が狭い凸部16を樹脂層20に押し込んだ状態の断面図である。 従来のスタンパー10における横幅W13が広い凸部16を樹脂層20に押し込んだ状態の断面図である。
符号の説明
1 インプリント装置
2 プレス機
10 中間体
11 ディスク状基材
12 磁性層
13 金属層
14 樹脂層
20 スタンパー
35〜38 凹凸パターン
35a,35a1〜35a3,36a1〜36a3 凸部
35b,36b1〜36b3 凹部
40 情報記録媒体
L,L1〜L3 距離
T,T1〜T3 厚み
W,W1〜W3 横幅
X 基準面

Claims (4)

  1. 横幅が相違する複数種類の凸部が表面から突出して凹凸パターンが形成されて、
    前記凹凸パターンは、前記横幅が狭い前記凸部よりも当該横幅が広い前記凸部の方が前記表面から裏面までの間に規定した基準面と当該凸部の先端との間の距離が長くなるように当該各凸部が形成されているインプリント用のスタンパー。
  2. 前記凹凸パターンは、前記横幅が150nm以下の前記凸部を少なくとも1つ有し、かつ当該横幅の最大値と最小値との比が4倍以上となるように形成されている請求項1記載のスタンパー。
  3. 基材の表面に樹脂材料を塗布して形成した樹脂層に請求項1または2記載のスタンパーにおける前記凹凸パターンを押し付けるスタンパー押付け処理と、前記樹脂層から前記スタンパーを剥離するスタンパー剥離処理とをこの順で実行して、前記凹凸パターンの凹凸形状を前記樹脂層に転写するインプリント方法。
  4. 請求項3記載のインプリント方法によって前記樹脂層に転写した凹凸パターンを用いて情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造方法。
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