JP2007257818A - 情報記録媒体製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時におけるスループットの向上を図り得る情報記録媒体製造方法を提供する。
【解決手段】加工対象体10(基材)における凹凸パターン15が形成された凹凸パターン形成面(保護層16の表面)に樹脂材料(流動性材料)を塗布して樹脂層17(塗布層)を形成する樹脂層形成処理(塗布層形成処理)と、樹脂層17にバーニッシュ装置30におけるバーニッシュテープ31(平坦化用部材)を擦り付けて加工対象体10の表面を平坦化する平坦化処理とを実行して情報記録媒体を製造する。
【選択図】図6

Description

本発明は、凹凸パターンが形成された基材を用いて情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造方法に関するものである。
この種の情報記録媒体製造方法として、出願人は、ディスクリートタイプの磁気ディスクを製造する製造方法を特開2004−295989号公報に開示している。この製造方法では、まず、磁気ディスク製造用の中間体における第2のマスク層にインプリント法によって凹部を形成する。次いで、凹部底面の第1のマスク層、およびその下の中間保護層をエッチング処理によって中間体から除去することで連続記録層に達する深さの凹部を形成する。続いて、形成した凹部底面の連続記録層をエッチング処理によって中間体から除去することで配向層に達する深さの凹部を形成する。これにより、分割記録要素(凹凸パターンにおける各凸部)が中間体に形成される。
次いで、上記分割記録要素としての各凸部の間の凹部にスパッタリング法によって非磁性体を充填する。この際には、各凹部内に非磁性体が完全に充填されるように十分な厚みの非磁性体を凹凸パターンの上にスパッタリングする。次いで、CMP法(Chemical Mechanical Polishing )によって非磁性体の層(以下、「非磁性層」ともいう)の表面を研磨する。この際には、各凸部の上に残存する第1のマスク層と共に各凸部上の非磁性体と凹部上の不要な非磁性体とを中間体から除去することで中間体の表面を平坦化する。この後、CVD法によって表面保護層を形成すると共に、必要に応じて潤滑剤を塗布することにより、磁気ディスクが完成する。
特開2004−295989号公報(第7−9頁、第1−8図)
ところが、出願人が開示している磁気ディスクの製造方法には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、出願人が開示している製造方法では、分割記録要素としての各凸部を覆うようにして非磁性層を形成した後に、CMP法によって非磁性層の表面を研磨することで平坦化している。この場合、CMP法による研磨処理(平坦化処理)では、処理が完了した研磨対象体(加工対象体:この例では、中間体)の表面に研磨用スラリーが残留する。したがって、表面保護層の形成に先立ち、中間体の表面(研磨して平坦化した面)を純水等で洗浄して研磨用スラリーを除去する必要がある。このため、出願人が開示している製造方法には、研磨用スラリーの除去処理(洗浄処理)の分だけ、磁気ディスクを製造する際のスループットが低下しているという課題があり、これを改善するのが好ましい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、製造時におけるスループットの向上を図り得る情報記録媒体製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、基材における凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成面に流動性材料を塗布して塗布層を形成する塗布層形成処理と、前記塗布層に平坦化用部材を擦り付けて前記基材の表面を平坦化する平坦化処理とを実行して情報記録媒体を製造する。なお、本明細書における「流動性材料」には、流動性を有する各種の樹脂材料や潤滑剤がこれに含まれる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記流動性材料の流動性が塗布時よりも低下するように前記塗布層を硬化させる第1の硬化処理を前記平坦化処理に先立って実行すると共に、前記平坦化処理時において前記平坦化用部材としての乾式研磨部材を用いて前記塗布層の表面を研磨して前記基材の表面を平坦化する。なお、本明細書における「研磨」には、研磨部材を擦り付けて塗布層を塑性変形させることで平坦化する処理と、研磨部材を擦り付けて塗布層を削り取る処理(研削)と、塑性変形および研削の双方を平行して実行する処理とが含まれる。
さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記第1の硬化処理時において前記塗布層を半硬化させると共に、前記塗布層をさらに硬化させる第2の硬化処理を前記平坦化処理の完了後に実行する。なお、本明細書における「半硬化」との状態には、流動性材料の流動性が塗布時よりも低下し、かつ、完全には硬化していない各種の状態が含まれるものとする。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記平坦化処理時において前記塗布層の表面を研磨することにより、前記基材に形成された前記凹凸パターンにおける凸部の突端面を前記塗布層から露出させる。
さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記平坦化処理時において未硬化状態の前記塗布層に前記平坦化用部材を擦り付けて前記基材の表面を平坦化すると共に、当該塗布層を硬化させる第3の硬化処理を前記平坦化処理の完了後に実行する。なお、本明細書における「未硬化状態」とは、例えば、流動性材料として放射線硬化型の樹脂材料を使用する場合においては、塗布した樹脂材料に対する放射線の照射処理を実行していない状態を意味し、流動性材料として熱硬化型の樹脂材料を使用する場合においては、塗布した樹脂材料に対する加熱処理を実行していない状態を意味する。つまり、塗布層形成処理の実行中から平坦化処理の開始時点までの間において、照明光の照射による極く僅かな硬化や室温での極く僅かな硬化が生じた状態も「未硬化状態」に含まれる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記塗布層形成処理時において前記凹凸パターンにおける凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた前記基材に前記流動性材料を塗布して前記塗布層を形成する。この場合、「凹凸パターンにおける凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた基材」については、一例として、塗布層形成処理に先立ち、基材における凹凸パターンを覆うようにして保護層を形成する保護層形成処理を実行することで得ることができる。また、塗布層形成処理に先立って基材に凹凸パターンを形成する際に、形成した凹凸パターンにおける凸部の突端部が覆われるようにして保護層を形成することもできる。具体的には、例えば、基材に凹凸パターンを形成する際に、基材の凹凸パターンを形成する面に保護層を形成すると共に保護層の上に形成したマスクパターンを用いて保護層および基材をエッチングすることによって凸部の突端部が保護層で覆われた凹凸パターンを形成することができる。
さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記塗布層形成処理として、前記流動性材料としての樹脂材料を前記凹凸パターン形成面に塗布して前記塗布層としての樹脂層を形成する樹脂層形成処理を実行する。なお、本明細書における「樹脂材料」には、紫外線硬化型の樹脂材料や電子線硬化型の樹脂材料などの各種の放射線硬化型樹脂材料、熱硬化型樹脂材料、熱可塑性樹脂材料、およびSOG(Spin On Glass )材料がこれに含まれる。また、本明細書における樹脂材料には、SOG材料におけるSiをAlやTi等の各種の無機材料成分で置換した各種の材料がこれに含まれる。
本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、基材における凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成面に流動性材料を塗布して塗布層を形成する塗布層形成処理と、塗布層に平坦化用部材を擦り付けて基材の表面を平坦化する平坦化処理とを実行して情報記録媒体を製造することにより、CMP法によって非磁性層の表面を研磨して基材の表面を平坦化する製造方法とは異なり、平坦化の完了後において研磨用スラリーの除去処理(洗浄処理)を行うことなく、次の製作工程に移ることができる。したがって、情報記録媒体を製造する際のスループットを十分に向上させることができる。この場合、酸化シリコン等の非磁性体を凹部に埋め込む製造方法とは異なり、流動性材料(例えば樹脂材料)を塗布して塗布層(樹脂層)を形成するこの製造方法では、バーニッシュ装置等の比較的簡易な構成の装置を用いて基材の表面を確実かつ十分に平坦化することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、流動性材料の流動性が塗布時よりも低下するように塗布層を硬化させる第1の硬化処理を平坦化処理に先立って実行すると共に、平坦化処理時において平坦化用部材としての乾式研磨部材を用いて塗布層の表面を研磨して基材の表面を平坦化することにより、平坦化処理に際して乾式研磨部材によって除去(研削)した流動性材料が基材に再付着する事態を招くことなく、基材上から流動性材料を効率よく除去(研削)して基材の表面を平坦化することができる。
さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、第1の硬化処理時において塗布層を半硬化させると共に、塗布層をさらに硬化させる第2の硬化処理を平坦化処理の完了後に実行することにより、平坦化処理時において、完全に硬化していない塗布層を容易に研磨することができると共に、除去(研削)した流動性材料が基材に再付着する事態を招くことなく、基材上から流動性材料を効率よく除去(研削)して基材の表面を平坦化することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、平坦化処理時において塗布層の表面を研磨することによって基材に形成された凹凸パターンにおける凸部の突端面を塗布層から露出させることにより、分割記録要素としての各凸部の突端面と、この情報記録媒体を搭載する記録再生装置(ハードディスクドライブ等)の磁気ヘッドとの間における塗布層の不要な介在を回避することができる結果、磁気ヘッドと分割記録要素との間のスペーシングロスを低減することができる。
さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、平坦化処理時において未硬化状態の塗布層に平坦化用部材を擦り付けて基材の表面を平坦化することにより、半硬化状態または完全硬化状態の塗布層に対する平坦化処理を実行するのと比較して、基材の表面を極めて容易に平坦化することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、凹凸パターンにおける凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた基材に流動性材料を塗布して塗布層を形成することにより、平坦化処理に際して分割記録要素としての各凸部の突端部が塗布層と共に研磨される事態を回避することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る情報記録媒体製造方法の最良の形態について説明する。
最初に、本発明における情報記録媒体の一例である磁気ディスク1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す磁気ディスク1は、同心円状、または、螺旋状の複数のデータ記録トラックが形成されて垂直記録方式による記録データの記録が可能に構成されたディスクリートトラック型の磁気記録媒体(パターンド媒体)であって、後述するように、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従い、図2に示す加工対象体10を用いて製造されている。この場合、加工対象体10は、本発明における基材に相当し、軟磁性層12、中間層13および記録層(磁性記録層)14がディスク状基板11の両面にそれぞれこの順で形成されている。また、加工対象体10における表面および裏面には、磁気ディスク1の製造時において、マスクパターンとしての凹凸パターン25を形成するための金属マスク層21と、エッチング処理によって金属マスク層21に各凹部25bを形成するためのレジスト層(図示せず)とが形成される。
一方、図1に示すように、磁気ディスク1は、軟磁性層12、中間層13および記録層14がディスク状基板11の両面にこの順でそれぞれ形成されている。また、磁気ディスク1には、少なくとも突端部側が磁性材料(記録層14)で形成された分割記録要素としての複数の凸部15a(記録領域)と複数の凹部15b(非記録領域)とが形成されてデータトラックパターンやサーボパターンとして機能する凹凸パターン15が形成されている。この場合、本明細書における記録領域とは、記録された磁気的信号を読み出し可能に保持するように構成された領域(つまり磁気的信号を読み出し可能に保持する能力を有するように構成された領域)を意味する。また、本明細書における非記録領域とは、磁気的信号を読み出し可能に保持する上記の能力が記録領域の能力よりも低くなるように構成された領域、または、その能力を実質的に有しないように構成された領域を意味する。具体的には、本明細書における非記録領域とは、磁気的信号を記録した状態において、その領域から発生する磁界が記録領域よりも小さい領域、または、その領域から発生する磁界が実質的には存在しない領域を意味する。
また、この磁気ディスク1は、上記の凹凸パターン15が保護層16によって覆われると共に、凹凸パターン15における各凹部15b内に非磁性材料である樹脂材料(本発明における流動性材料の一例)が埋め込まれて樹脂層17(本発明における塗布層の一例)が形成されている。この場合、この磁気ディスク1では、各凹部15b内に埋め込まれた樹脂材料(樹脂層17)の表面と、各凸部15a上の保護層16の表面とがほぼ面一となるように平坦化されている。さらに、磁気ディスク1の表面には、潤滑剤18が塗布されている。
次に、磁気ディスク1の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、図2に示すように、加工対象体10における両記録層14上に凹凸パターン25をそれぞれ形成する。具体的には、一例として、加工対象体10上に形成された上記のレジスト層に例えばインプリント法によって凹凸パターンを形成する。なお、以下の説明では、本発明についての理解を容易とするために、加工対象体10の片面側に着目して磁気ディスク1の製造方法について説明する。この場合、インプリント処理時に使用する原盤(スタンパー:図示せず)は、磁気ディスク1における各凸部15aに対応して複数の凹部が形成されると共に、各凹部15bに対応して複数の凸部が形成されている。したがって、この原盤をレジスト層に押し付けて原盤の凹凸パターンをレジスト層に転写することで、磁気ディスク1における各凸部15aに対応する複数の凸部と各凹部15bに対応する複数の凹部とを有する凹凸パターン(図示せず)が金属マスク層21上に形成される。
次いで、上記の凹凸パターンをマスクパターンとして用いて金属マスク層21に対するエッチング処理を実行することにより、図2に示すように、記録層14の上に凹凸パターン25を形成する。なお、金属マスク層21に対するエッチング処理の完了時点においては、凹凸パターン25における各凸部25aの上にレジスト層(残渣)が残留しているが、本発明についての理解を容易とするために、この残渣についての説明および図示を省略する。続いて、凹凸パターン25をマスクパターンとして用いて記録層14をエッチング処理した後に、金属マスク層21を選択的にエッチングして除去することにより、図3に示すように、記録層14に凹凸パターン15(本発明における「凹凸パターン」の一例)を形成する。この際には、凹凸パターン25における各凹部25bに対応して中間層13に達する深さの複数の凹部15bが加工対象体10に形成される。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、各凹部15bの深さを実際の深さとは相違する深さで図示している。また、この実施の形態では、同図における加工対象体10の上面(凹凸パターン15が形成された面)が本発明における凹凸パターン形成面に相当する。
続いて、加工対象体10(基材)に形成された凹凸パターン15における凸部15aの少なくとも突端部を覆うようにして保護層16を形成する保護層形成処理を本発明における塗布層形成処理としての樹脂層形成処理に先立って実行する。この際には、後述する樹脂層形成処理に先立ち、加工対象体10における凹凸パターン15の形成面を覆うようにして(凹凸パターン15を覆うようにして)保護層16を形成する処理を上記の保護層形成処理の一例として実行する。具体的には、図4に示すように、加工対象体10における凹凸パターン15の表面を覆うようにして例えばDLC(Diamond Like Carbon )によって保護層16を形成する(本発明における「凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた」との状態の一例)。なお、この実施の形態のように、樹脂層17の形成に先立って凹凸パターン15を覆うようにして保護層16を形成する場合においては、その保護層16の上面が本発明における凹凸パターン形成面に相当する。次いで、図5に示すように、保護層16によって覆われた凹凸パターン15の上に樹脂層17を形成する。具体的には、一例として、加工対象体10における凹凸パターン15の形成面にスピンコート法によって紫外線硬化型の樹脂材料を塗布する。
この際に、樹脂材料としては、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂を使用することができる。また、紫外線硬化型の樹脂材料に代えて、電子線硬化型の樹脂材料等の各種放射線硬化型の樹脂材料、熱硬化型の樹脂材料、および熱可塑性樹脂材料などを使用することもできる。以上により、本発明における塗布層形成処理としての樹脂層形成処理が完了し、凹凸パターン15における各凸部15aの突端面(保護層16の表面)からの厚みが5〜20nm程度の樹脂層17が加工対象体10の上に形成される。なお、塗布する樹脂材料の粘度や塗布量によっては、凹凸パターン15の凹凸形状が樹脂層17の表面に現れて樹脂層17の表面が僅かに凹凸した状態となることがあるが、同図では本発明についての理解を容易とするために、樹脂層17の表面(同図における上面)を平坦に図示している。
次いで、加工対象体10上の樹脂層17に紫外線を照射することで樹脂層17を半硬化させる(本発明における第1の硬化処理の実行)。この際には、紫外線を照射する時間や、照射する紫外線のパワーを適宜調節することで、上記の樹脂層形成処理時においてスピンコート法によって樹脂材料を塗布した直後よりも樹脂材料(樹脂層17)の流動性が低下して、後述する平坦化処理時においてバーニッシュ装置30(図6,7参照)によって樹脂層17の表面を十分に研磨できる程度の硬さとなるように樹脂層17を硬化させる。なお、樹脂層17の形成時において熱硬化型の樹脂材料を使用した場合には、樹脂層17に対する加熱処理の実行時間や、加熱処理時の温度を適宜調節することで、樹脂材料(樹脂層17)の流動性を所望の状態まで低下させればよい。また、樹脂層17の形成時において熱可塑性樹脂材料を使用した場合には、塗布処理時においてガラス転移点以上の温度まで加熱した状態の熱可塑性樹脂材料をガラス転移点以下の温度まで冷却する(例えば、所定時間に亘って放置することで室温と同じ温度まで冷却する)ことで硬化させることができる。
続いて、図6,7に示すように、半硬化させた樹脂層17の表面をバーニッシュ装置30によって研磨することで加工対象体10における凹凸パターン15が形成されている側の面(この例では、両面)を平坦化する(本発明における平坦化処理の実行)。この場合、バーニッシュ装置30は、研磨対象体(この例では、加工対象体10上の樹脂層17)の表面を研磨するためのバーニッシュテープ31と、バーニッシュテープ31を研磨対象体に擦り付けるための一対のローラ32,32と、研磨対象体(加工対象体10)を矢印R1の向きで回転させる回転機構(図示せず)とを備えている。なお、図6は、樹脂層17に対する研磨処理の実行時における加工対象体10および樹脂層17の周方向に沿った断面を表している。
バーニッシュテープ31は、本発明における乾式研磨部材に相当し、一例として、その幅が10mm程度の支持テープの一面に研磨材が付着させられている。両ローラ32は、バーニッシュテープ31における研磨材の付着面を一定の荷重で両樹脂層17の表面にそれぞれ押し付ける。この場合、両ローラ32は、樹脂層17に対する研磨処理の実行時に極く低速で図6に示す矢印R2の向きで連続的に回転させられることで、バーニッシュテープ31をテープ送りする。また、図7に示すように、両ローラ32は、加工対象体10における中央部にバーニッシュテープ31を押し付ける位置から、図示しない移動機構によって加工対象体10の外縁部に向けて矢印Aの向きで徐々に移動させられることにより、加工対象体10における中央部から外縁部までの全域に亘ってバーニッシュテープ31を押し付ける。
このバーニッシュ装置30による研磨処理時には、回転機構によって加工対象体10(樹脂層17)を矢印R1の向きで回転させつつ、バーニッシュテープ31を樹脂層17に押し付けているローラ32を極く低速で連続的に回転させた状態を維持する。この結果、バーニッシュテープ31における研磨材の付着面が両樹脂層17の表面にそれぞれ擦り付けられて、図6に示すように、樹脂層17の表面が研削されつつ塑性変形させられる。この際には、両ローラ32を矢印R2の向きで連続的に低速回転させることで、樹脂層17の削り取りによるバーニッシュテープ31の目詰まりを回避する。また、必要に応じて、樹脂層17の表面における各部位を複数回に亘って研磨する。これにより、図8に示すように、各凸部15a上の保護層16および各凸部15aの突端面が樹脂層17から露出させられて加工対象体10の両面(両凹凸パターン15の形成面)が平坦化される。この際に、各凸部15aの突端面が保護層16によって覆われているため、バーニッシュテープ31によって各凸部15aまでもが研磨される事態が回避される。以上により、本発明における平坦化処理としての研磨処理が完了する。
次いで、平坦化処理が完了した加工対象体10(各凹部15b内に埋め込まれている樹脂層17)に紫外線を照射することで両樹脂層17を完全に硬化させる(本発明における第2の硬化処理の実行)。この際には、紫外線を照射する時間や照射する紫外線のパワーを適宜調節することで、両樹脂層17を十分に硬化させる。なお、両樹脂層17の形成時において熱硬化型の樹脂材料を使用した場合には、両樹脂層17に対する加熱処理の実行時間や、加熱処理時の温度を適宜調節することで、両樹脂材料(樹脂層17)を十分に硬化させる。この後、加工対象体10の両面に潤滑剤18をそれぞれ塗布する。これにより、図1に示すように、磁気ディスク1が完成する。
このように、この磁気ディスク1の製造方法によれば、加工対象体10における凹凸パターン15の形成面に樹脂材料(流動性材料)を塗布して樹脂層17(塗布層)を形成する樹脂層形成処理(塗布層形成処理)と、樹脂層17にバーニッシュテープ31(平坦化用部材)を擦り付けて加工対象体10の表面を平坦化する平坦化処理とを実行して磁気ディスク1を製造することにより、CMP法によって非磁性層の表面を研磨して中間体(基材)の表面を平坦化する製造方法とは異なり、平坦化の完了後において研磨用スラリーの除去処理(洗浄処理)を行うことなく、次の製作工程に移ることができる。したがって、磁気ディスク1を製造する際のスループットを十分に向上させることができる。この場合、酸化シリコン等の非磁性体を凹部に埋め込む製造方法とは異なり、流動性材料(この例では、樹脂材料)を塗布して樹脂層17を形成するこの製造方法では、バーニッシュ装置30等の比較的簡易な構成の装置を用いて加工対象体10の表面を確実かつ十分に平坦化することができる。
また、この磁気ディスク1の製造方法によれば、樹脂材料の流動性が塗布時よりも低下するように樹脂層17を硬化させる第1の硬化処理を上記の平坦化処理に先立って実行すると共に、平坦化処理時において本発明における平坦化用部材としてのバーニッシュテープ31(乾式研磨部材)を用いて加工対象体10の表面を研磨して平坦化することにより、平坦化処理に際してバーニッシュテープ31によって除去(研削)した樹脂材料が加工対象体10に再付着する事態を招くことなく、加工対象体10上から樹脂材料を効率よく除去(研削)して加工対象体10の表面を平坦化することができる。
さらに、この磁気ディスク1の製造方法によれば、第1の硬化処理時において樹脂層17を半硬化させると共に、樹脂層17をさらに硬化させる第2の硬化処理を平坦化処理の完了後に実行することにより、平坦化処理時において、完全に硬化していない樹脂層17を容易に研磨することができると共に、除去(研削)した樹脂材料が加工対象体10に再付着する事態を招くことなく、加工対象体10上から樹脂材料を効率よく除去(研削)して加工対象体10の表面を平坦化することができる。
また、この磁気ディスク1の製造方法によれば、平坦化処理時において樹脂層17の表面を研磨することによって加工対象体10に形成された凹凸パターン15における各凸部15aの突端面を樹脂層17から露出させることにより、分割記録要素としての各凸部15aの突端面と、この磁気ディスク1を搭載する記録再生装置(ハードディスクドライブ等)の磁気ヘッドとの間における樹脂層17の不要な介在を回避することができる結果、磁気ヘッドと分割記録要素との間のスペーシングロスを低減することができる。
さらに、この磁気ディスク1の製造方法によれば、凹凸パターン15における各凸部15aの少なくとも突端面(この例では、凹凸パターン15のすべて)が保護層16によって覆われた加工対象体10(基材)に樹脂材料を塗布して樹脂層17を形成することにより、平坦化処理に際して分割記録要素としての各凸部15aの突端部が樹脂層17と共に研磨される事態を回避することができる。
なお、本発明は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、上記の磁気ディスク1の製造に際しては、本発明における平坦化処理に先立って凹凸パターン15を覆うようにして保護層16を形成したが、図9に示す磁気ディスク1Aのように、樹脂層17に対する研磨処理(本発明における平坦化処理)が完了した後に、各凸部15aの上(各凸部15a上の保護層16の上)および各凹部15b内の樹脂層17の上に保護層16Aをさらに形成する製造方法を採用することもできる。これにより、各凹部15b内の樹脂層17が保護層16Aによって保護される結果、磁気ヘッド等の接触時に非記録領域が大きく傷付く事態を回避することができる。なお、同図および後に参照する図10〜16において、上記の磁気ディスク1と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、図10に示す磁気ディスク1Bのように、樹脂層17の形成処理を行う前に上記の保護層16を形成することなく、本発明における平坦化処理が完了した後に、各凸部15aの上および各凹部15b内の樹脂層17の上に保護層16Aを形成する製造方法を採用することもできる。
また、上記の磁気ディスク1の製造に際しては、平坦化処理(樹脂層17に対する研磨処理)の開始に先立って樹脂層17を半硬化させる硬化処理(本発明における第1の硬化処理)を実行しているが、本発明における平坦化処理の開始に先立って樹脂層17を完全、または、ほぼ完全に硬化させる方法を採用することもできる。さらに、平坦化処理に先立って樹脂層17を硬化させることなく磁気ディスクを製造する方法を採用することもできる。具体的には、図11に示すように、凹凸パターン15上に例えば紫外線硬化型の樹脂材料を塗布することで樹脂層17を形成する。この際に、塗布する樹脂材料の粘度や塗布量によっては、同図に示すように、凹凸パターン15の凹凸形状が樹脂層17の表面に現れて樹脂層17の表面が凹凸した状態となることがある。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、樹脂層17の表面の凹凸状態を誇張して大きく凹凸させて図示している。
次いで、樹脂層17に対する硬化処理を行うことなく、平坦化処理を開始する。具体的には、一例として、回転機構(図示せず)によって加工対象体10を回転させつつ、未硬化状態の樹脂層17の表面をバーニッシュ装置30によって研磨することで平坦化する。この際には、各凸部15a上の樹脂層17(流動性材料としての樹脂材料)の一部を各凹部15b上に移動させる(塑性変形させる)と共に、各凸部15a上の樹脂層17(樹脂材料)の他の一部(余分な樹脂材料)をバーニッシュテープ31によって加工対象体10上から除去(研削)することで、各凸部15aの突端面(保護層16)を樹脂層17から露出させる。これにより、図8に示すように、樹脂層17の表面が平坦化される。この後、平坦化処理が完了した樹脂層17に紫外線を照射して硬化させた後に(本発明における第3の硬化処理)、加工対象体10の両面に潤滑剤18を塗布することにより、図1に示すように、磁気ディスク1が完成する。
このように、この磁気ディスク1の製造方法によれば、平坦化処理時において未硬化状態の樹脂層17に平坦化用部材としてのバーニッシュテープ31(乾式研磨部材)を擦り付けて加工対象体10の表面を平坦化することにより、前述した製造方法と同様にして磁気ディスク1を製造する際のスループットを十分に向上させることができるだけでなく、半硬化状態または完全硬化状態の樹脂層17に対する平坦化処理を実行するのと比較して、加工対象体10の表面を極めて容易に平坦化することができる。
一方、上記の製造方法における平坦化処理に際して、バーニッシュ装置30に代えて、本発明における平坦化用部材としての板状部材(スクレーパ等:図示せず)を用いて樹脂層17(樹脂材料)を平坦化することで加工対象体10の表面を平坦化することもできる(樹脂層17の表面を塑性変形させることで研削することなく加工対象体10の表面を平坦化する方法の一例)。具体的には、回転機構によって加工対象体10を低速回転させつつ、未硬化状態の樹脂層17の表面に板状部材を擦り付けることによって、各凸部15a上の樹脂層17を各凹部15b上に移動させる(塑性変形させる)。これにより、図12に示すように、樹脂層17の表面が平坦化される。この後、樹脂層17を硬化させ(本発明における第3の硬化処理)、保護層16Aを形成し、潤滑剤18を塗布することにより、図13に示すように、磁気ディスク1Cが完成する。この磁気ディスク1Cの製造方法によれば、平坦化処理時において未硬化状態の樹脂層17に平坦化用部材としての板状部材を擦り付けて加工対象体10の表面を平坦化することにより、半硬化状態、または、完全硬化状態の樹脂層17に対する平坦化処理を実行するのと比較して、加工対象体10の表面を極めて容易に平坦化することができる。
また、本発明における「凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた基材」の一例として、凹凸パターン15における各凸部15aおよび各凹部15bが保護層16によって覆われた状態の加工対象体10に樹脂材料を塗布して樹脂層17を形成する方法について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明における塗布層形成処理としての樹脂層形成処理に先立って基材(加工対象体10)に凹凸パターンを形成する際に、形成した凹凸パターンにおける凸部の突端部が覆われるようにして保護層を形成する方法を採用することができる。この方法を採用する場合には、一例として、本発明における基材に凹凸パターンを形成する際に、基材の凹凸パターンを形成する面に保護層を形成すると共に保護層の上に形成したマスクパターンを用いて保護層および基材をエッチングすることによって凸部の突端部が保護層で覆われた凹凸パターンを形成することができる。
具体的には、例えば、図14に示すように、まず、記録層14を覆うようにして保護層16Bが形成された加工対象体10Bの上に凹凸パターン25を形成し、この凹凸パターン25(金属マスク層21)をマスクパターンとして用いて保護層16Bに対するエッチング処理を実行する。次いで、凹凸パターン25(金属マスク層21)と、上記のエッチング処理によってパターニングが完了した保護層16Bとのいずれか、または、双方をマスクパターンとして用いて記録層14に対するエッチング処理を実行する。次いで、保護層16B上に金属マスク層21が残存している場合には、この金属マスク層21を選択的にエッチングして除去する。これにより、記録層14に凹凸パターン15(本発明における「凹凸パターン」の他の一例)が形成される(図示せず)。この場合、この製造方法では、凹凸パターン15における各凸部15aの突端面のみが保護層16Bによって覆われた状態(図15参照)となる。これにより、本発明に係る基材が完成する。
続いて、図15に示すように、各凸部15aの突端面が保護層16によって覆われた凹凸パターン15の上に樹脂層17を形成する。具体的には、一例として、加工対象体10における凹凸パターン15の形成面にスピンコート法によって例えば紫外線硬化型の樹脂材料を塗布する。次いで、加工対象体10B上の樹脂層17に紫外線を照射することで樹脂層17を半硬化させた後に(本発明における第1の硬化処理の実行)、樹脂層17の表面をバーニッシュ装置30によって研磨することで加工対象体10Bの表面を平坦化する(本発明における平坦化処理としての研磨処理の実行)。この際に、各凸部15aの突端面が保護層16によって覆われているため、バーニッシュテープ31によって各凸部15aまでもが研磨される事態が回避される。続いて、平坦化処理が完了した加工対象体10B(各凹部15b内に埋め込まれている樹脂層17)に紫外線を照射することで樹脂層17を完全に硬化させる(本発明における第2の硬化処理の実行)。この後、加工対象体10の両面に潤滑剤18を塗布する。これにより、図16に示すように、磁気ディスク1Dが完成する。
このように、凹凸パターン15の全体を覆うようにして保護層16を形成することなく、各凸部15aの突端面のみが保護層16Bによって覆われた状態の加工対象体10B上に樹脂層17を形成する方法においても、樹脂層17に対する平坦化処理時に、樹脂層17(樹脂材料)だけでなく記録層14(各凸部15a)までもが研磨される事態を十分に回避することができる。なお、各凸部15aの突端面のみが保護層16Bによって覆われた状態の加工対象体10Bの製造方法については、上記の例示に限定されるものではない。
また、本発明における流動性材料としての各種樹脂材料を用いて本発明における塗布層としての樹脂層17を形成する例について説明したが、本発明に係る情報記録媒体製造方法はこれに限定されない。例えば、本発明における塗布層形成処理時において、例示した樹脂材料に代えてSOG材料を塗布して塗布層を形成し、加熱処理を行って塗布層を硬化させることにより、本発明における塗布層としてのSiOの層を形成する方法(加熱処理によってSOG材料の塗布層をSiOの層に変化させる方法)を採用することができる。また、SOG材料におけるSiに代えてAlやTi等の各種無機材料を含有する流動性材料を塗布して塗布層を形成し、加熱処理を行って塗布層を硬化させることにより、本発明における塗布層としての各種無機材料層を形成する方法(加熱処理によって上記の流動性材料の塗布層を各種無機材料層に変化させる方法)を採用することもできる。さらに、樹脂材料に代えて、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系の各種潤滑剤を例えばディッピング法によって凹凸パターン形成面に塗布して塗布層としての潤滑剤層を形成する方法を採用することもできる。この場合、ディッピング法によって潤滑剤を塗布したときには、潤滑剤を収容している容器から(容器内の潤滑剤から)基材を引き上げた際(塗布した潤滑剤が大気に曝された際)に潤滑剤に含まれている溶媒の揮発が始まって潤滑剤の流動性が徐々に低下する。したがって、本発明における塗布層形成処理時においてディッピング法によって潤滑剤を塗布した場合には、基材を容器から引き上げた時点において、本発明における第1の硬化処理が開始されることとなる。
また、磁気ディスク1の製造に際して、ローラ32,32によってバーニッシュテープ31を樹脂層17に擦り付ける構成のバーニッシュ装置30を用いて加工対象体10の表面を平坦化する例について上記したが、このバーニッシュ装置30に代えて、図17に示すバーニッシュ装置40を用いて樹脂層17を研磨する方法を採用することもできる。このバーニッシュ装置40は、樹脂層17が形成された加工対象体10を矢印R1の向きに回転させる回転機構(図示せず)と、先端部に取り付けられたバーニッシュヘッド42を加工対象体10の上(樹脂層17上)で矢印Bの向きで動作させるためのスイングアーム41とを備えている。なお、バーニッシュヘッド42は、研磨材が付着させられた複数の凸部、または、研磨材で構成された複数の凸部がその底面に形成され、各凸部の突端面が樹脂層17に擦り付けられることで樹脂層17を研磨可能に構成されている。具体的には、図18に示すように、その突端面が円形の複数の凸部45aを有するバーニッシュヘッド42aや、図19に示すように、格子状の凸部45aによって区切られた複数の凹部45bを有するバーニッシュヘッド42bを用いることができる。
さらに、本発明における乾式研磨部材は、バーニッシュテープ31やバーニッシュヘッド42に限定されず、これらに代えて、研磨紙、研磨布および砥石等の各種の乾式研磨部材を用いて本発明における平坦化処理としての研磨処理を実行することもできる。また、研磨処理時に樹脂層17の表面を研削しつつ塑性変形させることで加工対象体10の表面を平坦化する方法について説明したが、本発明における平坦化処理としての研磨処理はこれに限定されず、研磨処理に先立って樹脂層17を完全にまたはほぼ完全に硬化させると共に、研磨処理(平坦化処理)としての研削処理によって樹脂層17の表面を削り取る(研削する)ことで塑性変形させることなく加工対象体10の表面を平坦化する方法を採用することもできる。
さらに、上記の磁気ディスク1では、凹凸パターン15における各凸部15aの突端部(磁気ディスク1の表面側)から基端部までの全体が記録層14(磁性材料)で形成されているが、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って製造する情報記録媒体の構成はこれに限定されない。具体的には、例えば、凹凸パターン25(マスクパターン)を用いて記録層14をエッチングする際に、そのエッチング量をある程度少なくする(形成する凹部15bを浅くする)ことで、凸部15a(記録領域)だけではなく凹部15b(非記録領域)の底部を含めて記録層14で形成して磁気ディスクを構成することができる(図示せず)。
また、凹凸パターン25を用いて記録層14をエッチングする際に、そのエッチング量をある程度多くする(形成する凹部15bを深くする)ことで、凹凸パターン15における凸部15aの突端部(磁気記録媒体の表面側)のみが記録層14で形成されて基端部側が非磁性材料または軟磁性材料等で形成された複数の凸部15a(記録領域)を有する凹凸パターン15を形成して磁気ディスクを構成することができる(図示せず)。さらに、例えば、前述した凹凸パターン25をディスク状基板11の上に形成し、その凹凸パターン25をマスクパターンとして用いてディスク状基板11をエッチング処理することでディスク状基板11に凹凸パターン(凹凸パターン15と凹凸の位置関係が同様の凹凸パターン:図示せず)を形成し、この凹凸パターンを覆うようにして薄厚の記録層14を形成することにより、その表面が磁性材料で覆われた複数の凸部15a(記録領域)と、その底面が磁性材料で形成された複数の凹部15b(非記録領域)とを有する凹凸パターン15を形成して磁気ディスクを構成することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って製造する情報記録媒体は、磁気ディスク1のような垂直記録方式の磁気記録媒体に限定されず、面内記録方式の磁気記録媒体にも適用することができる。さらに、上記の磁気ディスク1では、同心円状、または、螺旋状の複数のデータ記録トラックが形成されているが、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って製造する情報記録媒体の構成はこれに限定されず、データ記録トラックを構成する記録領域が磁気記録媒体の周方向においても非記録領域を挟むようにして互いに分離させられているパターンド媒体がこれに含まれる。また、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って製造する情報記録媒体は、上記の磁気ディスク1などのような両面記録型の情報記録媒体に限定されず、片面記録型の情報記録媒体がこれに含まれる。さらに、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って製造する情報記録媒体は、磁気ディスクのような磁気記録媒体に限定されず、光ディスクや光磁気ディスクの各種の情報記録媒体がこれに含まれる。
磁気ディスク1の断面図である。 凹凸パターン25が形成された状態の加工対象体10の断面図である。 記録層14に対するエッチング処理が完了して凹凸パターン15が形成された状態の加工対象体10の断面図である。 凹凸パターン15を覆うようにして保護層16が形成された状態の加工対象体10の断面図である。 凹凸パターン15(保護層16)を覆うようにして樹脂層17が形成された状態の加工対象体10の断面図である。 上記の樹脂層17に対して平坦化処理を行っている状態の加工対象体10およびバーニッシュ装置30の断面図である。 上記の樹脂層17に対して平坦化処理を行っている状態の加工対象体10およびバーニッシュ装置30の平面図である。 平坦化処理が完了した状態の加工対象体10の断面図である。 磁気ディスク1Aの断面図である。 磁気ディスク1Bの断面図である。 凹凸パターン15(保護層16)覆うようにして樹脂材料を塗布した(樹脂層17を形成した)直後の加工対象体10の断面図である。 上記の樹脂層17に対する平坦化処理が完了した状態の加工対象体10の断面図である。 磁気ディスク1Cの断面図である。 凹凸パターン25が形成された状態の加工対象体10Bの断面図である。 凹凸パターン15を覆うようにして樹脂層17が形成された状態の加工対象体10Bの断面図である。 磁気ディスク1Dの断面図である。 バーニッシュ装置40および加工対象体10の外観斜視図である。 バーニッシュヘッド42aの底面図である。 バーニッシュヘッド42bの底面図である。
符号の説明
1,1A〜1D 磁気ディスク
10,10B 加工対象体
14 記録層
15 凹凸パターン
15a 凸部
15b 凹部
16,16A,16B 保護層
17 樹脂層
30,40 バーニッシュ装置
31 バーニッシュテープ
32 ローラ
41 スイングアーム
42,42a,42b バーニッシュヘッド

Claims (7)

  1. 基材における凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成面に流動性材料を塗布して塗布層を形成する塗布層形成処理と、前記塗布層に平坦化用部材を擦り付けて前記基材の表面を平坦化する平坦化処理とを実行して情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造方法。
  2. 前記流動性材料の流動性が塗布時よりも低下するように前記塗布層を硬化させる第1の硬化処理を前記平坦化処理に先立って実行すると共に、前記平坦化処理時において前記平坦化用部材としての乾式研磨部材を用いて前記塗布層の表面を研磨して前記基材の表面を平坦化する請求項1記載の情報記録媒体製造方法。
  3. 前記第1の硬化処理時において前記塗布層を半硬化させると共に、前記塗布層をさらに硬化させる第2の硬化処理を前記平坦化処理の完了後に実行する請求項2記載の情報記録媒体製造方法。
  4. 前記平坦化処理時において前記塗布層の表面を研磨することにより、前記基材に形成された前記凹凸パターンにおける凸部の突端面を前記塗布層から露出させる請求項2または3記載の情報記録媒体製造方法。
  5. 前記平坦化処理時において未硬化状態の前記塗布層に前記平坦化用部材を擦り付けて前記基材の表面を平坦化すると共に、当該塗布層を硬化させる第3の硬化処理を前記平坦化処理の完了後に実行する請求項1記載の情報記録媒体製造方法。
  6. 前記塗布層形成処理時において前記凹凸パターンにおける凸部の少なくとも突端面が保護層によって覆われた前記基材に前記流動性材料を塗布して前記塗布層を形成する請求項1から5のいずれかに記載の情報記録媒体製造方法。
  7. 前記塗布層形成処理として、前記流動性材料としての樹脂材料を前記凹凸パターン形成面に塗布して前記塗布層としての樹脂層を形成する樹脂層形成処理を実行する請求項1から6のいずれかに記載の情報記録媒体製造方法。
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