JP4057853B2 - ガラスセラミック焼結体および多層配線基板 - Google Patents

ガラスセラミック焼結体および多層配線基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスセラミック焼結体および多層配線基板に関し、特に、高誘電率、高熱膨張係数を有するガラスセラミック焼結体と、かかるガラスセラミック焼結体を具備した多層配線基板に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、半導体素子収納用パッケージは絶縁基板用の材料として、アルミナ等のセラミックスや、さらに最近では銅メタライズと同時焼成を可能としたガラスセラミック焼結体が多用され、一方で、LSIの高速、高周波化に伴うゲート数の増加に対応するために接続端子を増やす工夫がなされ、最も高密度化できる構造としてボールグリッドアレイ(BGA)が実用化されている。
【0003】
また、近年では、携帯電話などモバイルコンピューティングの発達に伴い、電子機器は小型化、高密度実装化の要求が強まっており、従来、半導体素子収納用パッケージの近傍に配置させていたコンデンサ等の電子部品をパッケージ内に内蔵し、パッケージ自体に機能性を付与することが行われている。
【0004】
そして、このような高密度実装および高機能化に対応する多層配線基板として、例えば、特開2000−58381号公報に開示されたものが知られている。この公報に開示された多層配線基板では、基板内にコンデンサを内蔵する工夫がなされ、そのため高誘電率層として、予め合成されたBaTiO3と、BaO、SiO2を主成分とするガラス成分とを混合して調製されたガラスセラミック焼結体が用いられることが記載されている。
【0005】
また、最近では、上記のBGA型のような半導体素子収納用パッケージを、プリント基板等の外部回路基板の表面に接続した状態でも高い実装信頼性が得られるように、絶縁基板材料を高熱膨張化する試みが行われているが、上記特開2000−58381号公報に開示されたガラスセラミック焼結体のように、BaO、SiO2を主成分とするガラス成分に対して、元来高誘電率を有する誘電体材料の代表であるBaTiO3を混在させるようなものでは、ガラスセラミック焼結体の高誘電率化を図ることができるものの、プリント基板の熱膨張係数(12〜15×10-6/℃)に近づけるほどの高熱膨張化はできなかった。
【0006】
そこで、高誘電率化したガラスセラミック焼結体を高熱膨張化するために、BaOやSiO2を主成分とするようなガラス成分とBaTiO3等の誘電体材料とを混合したものに、さらに、高熱膨張化用の第3成分として、例えば、熱膨張係数が18×10-6/℃と高いクオーツを添加することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、ガラス成分とBaTiO3とを混合したものに、上記のようにクオーツを添加して焼成した場合には、クオーツが、変極点を有し熱膨張係数が低下してしまうクリストバライト等に変態するために高熱膨張化できない、あるいは、クオーツがBaTiO3と反応し高誘電率相の割合が減少するために高誘電率を維持できないという問題があった。
【0008】
また、熱膨張係数が実用に対して十分でないガラスセラミック焼結体を用いて多層配線基板を形成し、プリント基板等の外部回路基板に実装して半導体素子の動作試験や熱サイクル試験を行った場合、多層配線基板と外部回路基板との間の熱膨張差に起因する熱応力の発生により実装信頼性が低下するという問題があった。
【0009】
さらに、ガラスセラミック焼結体の比誘電率が低ければ多層配線基板の内部に形成されたコンデンサから高い静電容量を引き出すことができないことから、同時焼成によって多層配線基板の内部にコンデンサを形成する利点が薄れるという問題があった。
【0010】
従って、本発明は、アルミナよりも高い熱膨張係数および高誘電率を有するガラスセラミック焼結体、およびこのガラスセラミック焼結体を高誘電率層とし、外部回路基板への実装信頼性に優れた多層配線基板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題に対して種々検討を重ねた結果、高誘電率層用材料として、バリウムホウ珪酸ガラス相と、チタン酸バリウムストロンチウム相と、珪酸ストロンチウム相との混合組織によって構成することにより、アルミナより高い熱膨張係数および高誘電率を有するガラスセラミック焼結体を得ることができ、さらに、このガラスセラミック焼結体を高誘電率層とし低誘電率層とともに同時焼成すると、高誘電率、高熱膨張係数を併せ持つ多層配線基板の形成を可能にした。
【0012】
即ち、本発明のガラスセラミック焼結体は、バリウムホウ珪酸ガラス相35〜65質量%と、チタン酸バリウムストロンチウム相15〜60質量%と、珪酸ストロンチウム相10〜35質量%とを含有してなることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、チタン酸バリウムストロンチウム相自体高誘電率および高熱膨張係数を有する化合物であり、かつ低温から400℃まで高熱膨張性を有する珪酸ストロンチウム相を添加することによりさらに高い熱膨張率を有することができる。そのため従来、ガラス成分とBaTiO3とを混合したものに、高熱膨張化のために、例えば、クオーツなどを添加して焼成されたガラスセラミック焼結体と比較して、高い熱膨張係数および高誘電率を有するガラスセラミック焼結体を得ることができる。
【0014】
また、上記ガラスセラミック焼結体では、さらなる高熱膨張化および高誘電率化に対して、さらに、スピネル相を5〜25質量%含有せしめることが望ましい。
【0015】
そして、上記ガラスセラミック焼結体では、40〜400℃における熱膨張係数が9×10-6/℃以上であり、かつ1MHz〜3GHzにおける比誘電率が13以上であることが望ましい。
【0016】
また、上記ガラスセラミック焼結体では、バリウムホウ珪酸ガラスが、各酸化物換算で、Siを5〜40モル%、Baを5〜65モル%、Bを5〜20モル%、Tiを0〜20モル%の割合で含むことが望ましく、一方、チタン酸バリウムストロンチウム相は、Ba1-XSrXTiO3(X=0.02〜0.7)であることが望ましい。
【0017】
本発明の多層配線基板は、高誘電率層と低誘電率層とが多層に積層された絶縁基板の表面および/または内部にメタライズ配線層が配設されている配線基板において、前記高誘電率層が上記のガラスセラミック焼結体からなることを特徴とする。
【0018】
また、上記多層配線基板では、前記低誘電率層が、40〜400℃における熱膨張係数が6〜18×10-6/℃、1MHz〜3GHzにおける比誘電率が10未満であることが望ましく、さらには、前記高誘電率層が、一対のメタライズ配線層間に配設されており、該一対のメタライズ配線層によって所定の静電容量が引き出されることが望ましい。
【0019】
かかる発明によれば、絶縁基板として用いるガラスセラミック焼結体が、いずれも高熱膨張特性を具備することから、プリント基板等の有機樹脂を含む絶縁基体からなる外部回路基板に実装した状態で、熱サイクルが印加されても、熱膨張差に起因する熱応力の発生を抑制することができる結果、長期にわたり安定した実装が可能となる。しかも、このガラスセラミック焼結体は、高熱膨張特性に加え、高誘電率を有することから、コンデンサとして高い静電容量を引き出すことできるためにコンデンサ等の部品を基板に実装する必要がなく、配線基板を含めた電子機器の小型化に寄与することができ、しかも信号の伝送損失を低減することができる。
【0020】
さらには、このようなガラスセラミック焼結体は、低誘電率の高熱膨張ガラスセラミック焼結体との同時焼成が可能であるために、配線基板内に高誘電率のガラスセラミック焼結体を内蔵させることができ、多層配線基板を小型化できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のガラスセラミック焼結体は、バリウムホウ珪酸ガラス相35〜65質量%と、チタン酸バリウムストロンチウム相15〜60質量%と、珪酸ストロンチウム相10〜35質量%と、を含有してなることが重要である。
【0022】
これらの成分を含むガラスセラミック焼結体の特性としては、40〜400℃における熱膨張係数が9×10-6/℃以上であり、かつ1MHz〜3GHzにおける比誘電率が13以上であることが望ましいが、より望ましくは、バリウムホウ珪酸ガラス相40〜60質量%と、チタン酸バリウムストロンチウム相20〜50質量%と珪酸ストロンチウム相15〜30質量%の割合において、同条件での熱膨張係数が9.6×10-6/℃以上、比誘電率が29以上であり、かつガラスセラミック焼結体の開気孔率を1.5%以下とする上でより望ましい。
【0023】
この場合、バリウムホウ珪酸ガラス相が35質量%よりも少なく、かつチタン酸バリウムストロンチウム相と珪酸ストロンチウム相の合計が65質量%よりも多いと、銅と同時焼成可能な温度域において良好な緻密体が得られず開気孔率が高くなる。
【0024】
一方、バリウムホウ珪酸ガラス相が65質量%よりも多く、かつチタン酸バリウムストロンチウム相と珪酸ストロンチウム相の添加量合計が35質量%よりも少ない場合には、焼成過程においてガラスセラミック焼結体が外部と著しく反応しやすくなり製造することが困難になる。
【0025】
本発明におけるバリウムホウ珪酸ガラス相としては、Baを、酸化物換算で5〜65モル%の割合で含有するものであって、特に、各酸化物換算で、Siを5〜40モル%、Bを5〜20モル%、Tiを0〜20モル%の割合で含有することが望ましい。さらに、このガラス相は非晶質相でも結晶質相であってもよい。
【0026】
さらに、ガラス成分は、40〜400℃における熱膨張係数が8〜18/℃であり、まためっき工程等において耐薬品性を有する。ここで、ガラス成分の熱膨張係数とは、所定の焼成温度で熱処理された後の熱膨張係数を指すものであり、線膨張係数を意味する。
【0027】
一方、チタン酸バリウムストロンチウム相としては、上記ガラス成分との焼結性が良好であり、化学式で、Ba1-XSrXTiO3で表されるものが好ましい。ここで、Ba1-XSrXTiO3の特性は、Xの値によることが知られ、所望の熱膨張係数および比誘電率を達成するためには、フィラーとしての組成も適宜調整することが必要であり、X=0.02〜0.7の範囲であることが望ましい。
【0028】
即ち、BaTiO3は熱膨張係数が14×10-6/℃であるが、このBaTiO3のBaサイトをSrで置換すると熱膨張係数が大きくなるという特異性質を有する。そして、本発明では、特に、X≧0.02であることが望ましいが、x>0.7では、熱膨張係数の大きいガラスを用いないと高熱膨張化が難しくなる。
【0029】
つまり、チタン酸バリウムストロンチウム相(Ba1-XSrXTiO3)は、例えば、X=0.03とする単体での特性として、40〜400℃における熱膨張係数が14.7×10-6/℃以上で、且つ、1MHzにおける比誘電率が300以上であることが望ましく、このため、X=0.03〜0.15の範囲であることが特に望ましい。
【0030】
さらには、ガラスセラミック焼結体の熱膨張係数を9×10-6/℃以上とするためには、より高熱膨張なガラス成分を使用すればよく、熱膨張係数の設定は、外部回路基板の熱膨張係数に合わせて行う。
【0031】
尚、本発明では、チタン酸バリウムストロンチウム相はバリウムホウ珪酸ガラス相との間で反応が抑制され、そのままの形で結晶が残っているものであり、チタン酸バリウムストロンチウム相そのものが持つ高い熱膨張率、比誘電率がそのまま材料特性に反映された形で特性が発現されるものである。
【0032】
また、珪酸ストロンチウム相もまた、バリウムホウ珪酸ガラス相との間で一部反応が抑制され、そのままの形で結晶が残ることにより、開気孔率を低減するとともに、比誘電率および熱膨張係数を高める作用をなす。この珪酸ストロンチウム相としては、化学式で、SrSiO3で表わされ、SrとSiとの比が化学量論組成であることが好ましいが、化学量論組成のときの比誘電率や熱膨張係数と実質的に同等であればよく、そこで、SrおよびSiの組成比が0.9〜1.1の範囲であっても良い。
【0033】
また、上記の混合系には、比誘電率、誘電正接、比誘電率の温度変化率、熱膨張係数などの制御のために、他のフィラー成分を20質量%以下の割合で含有させることもできる。
【0034】
用いられる他のフィラー成分としては、スピネル(MgO・Al23)、MgO、ZrO2、ペタライト、フォルステライト(2MgO・SiO2)、コージェライト(2MgO・2Al23・5SiO2)、ウォラストナイト(CaO・SiO2)、モンティセライト(CaO・MgO・SiO2)、ネフェリン(Na2O・Al23、SiO2)、リチウムシリケート(Li2O・SiO2)、ジオプサイト(CaO・MgO・2SiO2)、メルビナイト(2CaO・MgO・2SiO2)、アケルマイト(2CaO・MgO・2SiO2)、カーネギアイト(Na2O・Al23・2SiO2)、エンスタタイト(MgO・SiO2)、ホウ酸マグネシウム(2MgO・B23)、セルシアン(BaO・Al23・2SiO2)、B23・2MgO・2SiO2、ガーナイト(ZnO・Al23)、ペタライト(LiAlSi410)などが挙げられる。
【0035】
ここで、本発明のガラスセラミック焼結体においては、チタン酸バリウムストロンチウム相とともに添加しても開気孔率を低く維持した状態で、比誘電率および熱膨張係数を高めることができるという理由から特にスピネルが望ましく、その含有量は5〜25質量%、特には10〜15質量%であることが望ましい。
【0036】
本発明におけるガラスセラミック焼結体は、前述した組成からなるバリウムホウ珪酸ガラスの粉末と、チタン酸バリウムストロンチウムの粉末と、珪酸ストロンチウムの粉末とを混合、成形、焼成して作製される。なお本発明では、原料組成がガラスセラミック焼結体の構成相となる。
【0037】
そして、バリウムホウ珪酸ガラスの粉末とチタン酸バリウムストロンチウムの粉末と珪酸ストロンチウム粉末とは、これらがバリウムホウ珪酸ガラスの粉末:35〜65質量%と、チタン酸バリウムストロンチウムの粉末:15〜60質量%、珪酸ストロンチウム:10〜35質量%の割合で混合、調合する。これは、ガラス粉末が35質量%よりも少なく、チタン酸バリウムストロンチウムの粉末と珪酸ストロンチウムの合計が65質量%よりも多いと、銅と同時焼成可能な温度域において良好な緻密体が得られず、ガラス粉末が65質量%よりも多く、チタン酸バリウムストロンチウムの粉末と珪酸ストロンチウムの粉末との合計が35質量%よりも少ない場合、ガラスセラミック焼結体として製造することが難しくなるためである。
【0038】
本発明のチタン酸バリウムストロンチウムの粉末は、BaO、SrOおよびTiO2を所定の組成になるように混合したものを一旦、温度1200〜1400℃で1〜3時間仮焼を行い、チタン酸バリウムストロンチウムの粉末を合成する。この後、アルミナ製磁器のボールミルを用い、溶媒にアセトンを使用して平均粒径1〜3μmになるまで粉砕することにより調製する。
【0039】
また、珪酸ストロンチウム粉末もまた、SrO、SiO2を所定の組成になるように混合したものを一旦、温度1200〜1400℃で1〜3時間仮焼を行い珪酸ストロンチウム粉末を合成する。この後、アルミナ製磁器のボールミルを用い、溶媒にアセトンを使用して平均粒径1〜3μmになるまで粉砕することにより調製する。
【0040】
上記のガラス粉末と、フィラー粉末との混合物は、適当な有機樹脂バインダーを添加した後、所望の成形手段、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押し出し成形、ドクターブレード法、カレンダーロール法、圧延法等により任意の形状に成形する。
【0041】
その後、上記の成形体を焼成する。焼成にあたっては、まず焼成工程Aとして、730〜770℃にて1〜5時間程度保持する。この工程は、成形のために配合した有機樹脂バインダーを除去するもので、バインダーの除去は、配線導体として銅系の金属成分を用いる場合などには、500℃以上にて水蒸気を含有する窒素雰囲気中で行われる。この時の保持温度が730℃より低いと、水蒸気によるバインダー成分の除去が十分行われず、残留カーボンが多くなってしまう。また770℃より高いとガラスの軟化や成形体の収縮が開始し、バインダー成分が系内に閉じ込められ除去が十分に行われなくなる。
【0042】
また、この時、成形体の収縮開始温度は700℃以上程度であることが望ましく、かかる収縮開始温度がこれより低いとバインダーの除去が困難となるため、成形体中の結晶化ガラスの特性、特に屈伏点を前述したように制御することが必要となる。
【0043】
次に、焼成工程Bとして、850〜950℃にて1〜3時間程度保持する。この焼成工程Bは、非酸化性雰囲気中で行われ、これにより相対密度90%以上まで緻密化する。この時の焼成温度が850℃より低いと緻密化することができず、950℃を超えると成形体からガラス成分が溶出し、焼成用棚板などと反応してしまう。
【0044】
このようにして作製された本発明のガラスセラミック焼結体は、40〜400℃における熱膨張係数が9×10-6/℃以上であり、かつ1MHz〜3GHzにおける比誘電率が13以上、しかも1000℃以下での焼成温度で焼成可能であるため、Cu等の低抵抗金属との同時焼成が可能である。
【0045】
また、本発明によれば、上記ガラスセラミック焼結体は、高絶縁性、高誘電率、高熱膨張性を有することから多層配線基板の絶縁基板材料として好適に用いることができる。
【0046】
上記ガラスセラミック焼結体は、多層配線基板の絶縁基板として好適に使用可能である。そこで、図1に本発明のガラスセラミック焼結体からなる絶縁層を具備する多層配線基板の一例である多層配線基板の概略断面図を示す。
【0047】
図1の多層配線基板によれば、絶縁層1a、1b、1cが多層に積層された絶縁基板1の表面および/また内部にメタライズ配線層2が配設されている。そして、絶縁層1a〜1cのうち絶縁層1bを上記高誘電率のガラスセラミック焼結体からなる高誘電率のガラスセラミック焼結体によって形成する。また、この高誘電率層1bの上下にCuなどの導体から成る電極3を形成し、スルーホール導体4などを経由して絶縁基板1表面のメタライズ配線層2と接続することにより、配線層2間で所定の静電容量を取り出すことができる。
【0048】
この時、高誘電率層1bは、比誘電率が10未満の低誘電率のガラスセラミック焼結体から成る絶縁層(以下、低誘電率層という)1a、1c間に積層されていることが望ましい。
【0049】
低誘電率層1a、1cは、40〜400℃における熱膨張係数が6〜18×10-6/℃以上であり、かつ1MHz〜3GHzにおける比誘電率が10未満、誘電正接が50×10-4以下であることが、前記高誘電率層1bとの同時焼結性、積層安定性などの点から望ましい。
【0050】
この低誘電率層1a、1cを形成するガラスセラミック焼結体は、前記高誘電率層1bを構成する前記ガラスセラミック焼結体におけるチタン酸バリウムストロンチウム相に換えて、前記他のフィラー成分を配合したもの、特に、フォルステライト、エンスタタイト、リチウムシリケート、セルジアンによって置換した組成物からなることが高熱膨張化の点で望ましい。
【0051】
これによって、同一のガラス成分から形成されることから、低誘電率層1a、1cと高誘電率層1bとを同時焼成によって形成することができる。
【0052】
このような高誘電率層1bおよび低誘電率層1a、1cを具備する多層配線基板は、前述したガラス粉末、およびフィラー粉末からなる低誘電率のセラミックス組成物に、適当な有機バインダー、溶剤、可塑材を添加混合することによりスラリーを作製し、かかるスラリーを周知のドクターブレード等の塗工方式によるグリーンシート成形法により、低誘電率層1a、1c用のグリーンシート(低誘電率グリーンシート)を作製する。
【0053】
そして、メタライズ配線層2として、適当な金属粉末に有機バインダー、溶剤、可塑材を添加混合して得た金属ペーストを前記低誘電率グリーンシートに周知のスクリーン印刷法により、所定のパターンに印刷塗布する。また、場合によっては、前記グリーンシートに適当な打ち抜き加工によって貫通孔を形成し、この貫通孔内に導体ペーストを充填する。
【0054】
一方、上記と同様の方法により高誘電率層1b形成用のグリーンシートを作製し、打ち抜き加工による貫通孔の形成や、導体ペーストの印刷によって電極3を形成する。
【0055】
そして、上記低誘電率セラミックグリーンシートと高誘電率セラミックグリーンシートとを積層し、グリーンシート積層体とメタライズを同時焼成することにより、コンデンサとして機能する高誘電率層1bを内蔵する多層配線基板を得ることができる。
【0056】
本発明によって、コンデンサとして機能する高誘電率層1bを内蔵した多層配線基板は、40〜400℃における熱膨張係数が9×10-6/℃以上、特に9.6×10-6/℃以上であることから、有機樹脂を含有するプリント基板(40〜400℃における熱膨張係数が約12〜15×10-6/℃)に、BGAやLCCなどのボール状半田端子や半田を介して実装した場合においても、温度サイクルに対する長期信頼性の実装が可能である。しかも、コンデンサとして機能する高誘電率層1bを内蔵することにより、配線基板やプリント基板の表面にコンデンサ素子などを別途実装する必要がないために、配線基板やプリント基板などの外部回路基板の小型化を同時に図ることができる。
【0057】
また、本発明の多層配線基板は、半導体素子を搭載するための半導体素子収納用パッケージ等として利用するだけでなく、弾性表面波、水晶振動子などを搭載可能な配線基板としても利用でき、さらにガラスセラミック焼結体は、LCフィルタなどの積層電子部品における絶縁体として活用することもできる。
【0058】
【実施例】
実施例1
まず、焼成後にバリウムホウ珪酸ガラス相となるガラス粉末として、SiO213.6モル%、BaO59.1モル%、B2318.2モル%、TiO29.1モル%、の組成を有するガラス粉末を準備した。
【0059】
次に、チタン酸バリウムストロンチウム粉末は、化合物組成として、Ba1-XSrXTiO3(X=0.01〜0.7)になるように、BaO、SrOおよびTiO2を所定量混合して、温度1300℃で2時間仮焼を行って合成した。
【0060】
また、珪酸ストロンチウムは、化合物組成として、SrSiO3となるように、SrO、SiO2を所定の組成になるように混合したものを一旦、温度1300℃で2時間仮焼を行い珪酸ストロンチウムを合成した。
【0061】
この後、アルミナ製磁器のボールミルを用い、溶媒にアセトンを使用して平均粒径2.0μmになるまで粉砕することにより調製した。
【0062】
そして、ガラス粉末に、平均粒径がそれぞれ2μmのチタン酸バリウムストロンチウム粉末と珪酸ストロンチウム粉末、および、一部にはさらにスピネル粉末を、表1に示す割合でそれぞれ添加し、有機バインダー、溶剤、可塑材を加えて十分混合させてスラリーを作製し、ドクターブレード法により厚み100μmのグリーンシートを作製した。得られたグリーンシートより、60mm×60mm×2mmのサンプルを作製し焼成した。
【0063】
得られた焼結体に対して、40〜400℃における熱膨張係数(α)、3GHzにおける比誘電率(εr)をそれぞれ測定した。なお、ガラスセラミック焼結体内部のフィラーについては分析電子顕微鏡を用いて組成を同定し、その結晶相の確認および面積比率の評価を行った。ガラスセラミック焼結体中の組成はいずれも配合組成と一致した。また、アルキメデス法により開気孔率を測定した。
【0064】
一方、比較例として、フィラーとして、チタン酸バリウムストロンチウム化合物の代わりに、BaTiO3あるいはSrTiO3を用いた場合、さらに、BaTiO3あるいはSrTiO3にクオーツを添加した試料を作製して本発明品と同様の評価を行った。その結果を表1に示した。
【0065】
【表1】
Figure 0004057853
【0066】
表1の結果から明らかなように、バリウムホウ珪酸ガラス粉末を35〜65質量%とフィラー成分として、Ba1−xSrTiO(x=0.01〜0.7)粉末を15〜60質量%、および珪酸ストロンチウムを10〜35質量%含有して調製した試料No.3〜8、10〜21では、比誘電率25以上、膨張係数が9.1×10−6/℃以上で、開気孔率4%以下の緻密なガラスセラミック焼結体を得ることができた。
【0067】
特に、バリウムホウ珪酸ガラス粉末40〜60質量%に対して、x=0.03〜0.15としたBa1−xSrTiO粉末を20〜50質量%、珪酸ストロンチウム粉末を15〜30質量%含有して調製した試料No.4〜7、11、12、1516では、開気孔率を1.5%以下に低減でき、比誘電率を29以上、熱膨張係数を9.6×10−6/℃以上に向上できた。
【0068】
さらに、バリウムホウ珪酸ガラス粉末、Ba1−XSrTiO(X=0.05)粉末、珪酸ストロンチウム粉末とともにスピネルを含有させた試料No.1921では、開気孔率を0.5%以下と低くした状態で、比誘電率を最大38、熱膨張係数を最大10.4×10−6/℃まで向上できた。
【0069】
一方、バリウムホウ珪酸ガラス粉末を30質量%、Ba1−XSrTiO(X=0.05粉末)を50質量%、珪酸ストロンチウム粉末を20質量%とした試料No.2では、ガラス粉末量が少なかったために未焼結となり、また、バリウムホウ珪酸ガラス粉末を35質量%、Ba1−XSrTiO(X=0.05粉末)を60質量%としても珪酸ストロンチウム粉末を5質量%とした試料No.1では、開気孔率が5%と高かった。一方、バリウムホウ珪酸ガラス粉末を70質量%、Ba1−XSrTiO(X=0.05粉末)を10質量%、珪酸ストロンチウム粉末を20質量%とした試料No.9では、ガラス粉末量が多すぎたために試料が溶融反応してしまい、いずれにおいても所望の試料が得られなかった。
【0070】
また、バリウムホウ珪酸ガラス粉末に対して、チタン酸塩系のフィラーとして、珪酸ストロンチウム粉末とともに、BaTiO、SrTiOを単体で添加した試料No.22では比誘電率は43まで高くなったが、熱膨張係数が8.1×10−6/℃であった。
【0071】
さらに、バリウムホウ珪酸ガラス粉末に対して、チタン酸塩系フィラーとして、BaTiOあるいはSrTiOを単体で添加し、さらに、熱膨張係数を高めるためにクオーツを添加した試料No.2324では、クオーツを添加しなかった試料に比較して熱膨張係数は僅かに高くなったが、添加したクオーツがそのままの形で残る事はなく、クリストバライトなどに変態してしまうために比誘電率がクオーツを添加しなかった試料(No.22)に比較して低下した。
【0072】
実施例2
実施例1記載のガラスA50重量%に対して、フィラーとしてクオーツを50重量%添加してなる組成物B(焼成後の40〜400℃における線熱膨張係数:9.0×10-6/℃、1MHzにおける比誘電率:5.7)を用意し、実施例1と全く同様な方法で厚さ100μmの低誘電率層用のグリーンシートを作製した。
【0073】
また、実施例1において作製した厚み100μmの高誘電率層用のグリーンシートの両面および、前記低誘電率層用グリーンシートに銅メタライズペーストをスクリーン印刷法に基づき電極用の塗布した。また、グリーンシートの所定箇所にビアホールを形成しその中にも銅メタライズペーストを充填した。
【0074】
次に、上記高誘電率層用のグリーンシートの上下に、上記低誘電率層用グリーンシートを1枚ずつ、計3枚を積層圧着した後、10mm×15mmのサンプルを作製し焼成を行い多層配線基板を作製した。磁器クラックの有無を調べ、同時焼成可能かを確認した。その結果、焼成後に多層配線基板の内外部にクラックは見られず、且つ低誘電率層間に積層された高誘電率層の特性はガラスセラミック焼結体単味での特性を示し電気特性を損なうことはなかった。
【0075】
さらに、この多層配線基板に半田ボールを用いて接続端子を形成し、外部回路基板に接続して、温度範囲0〜100℃で2000サイクルまでの熱サイクル試験を行った。本発明の多層配線基板では接続不良は無かった。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、高誘電率層用材料としてバリウムホウ珪酸ガラス相とチタン酸バリウムストロンチウム相と珪酸ストロンチウム相を混合することにより、アルミナより高い熱膨張係数および高誘電率を有するガラスセラミック焼結体を得ることができ、さらに、このガラスセラミック焼結体を高誘電率層とし低誘電率層とともに同時焼成すると、高誘電率、高熱膨張係数を併せ持つ多層配線基板の形成を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板における一実施例を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板
1a、1c 絶縁層(低誘電率相)
1b 絶縁層(高誘電率相)
2 メタライズ配線層
3 電極
4 スルーホール導体

Claims (8)

  1. バリウムホウ珪酸ガラス相35〜65質量%と、チタン酸バリウムストロンチウム相15〜60質量%と、珪酸ストロンチウム相10〜35質量%とを含有してなることを特徴とするガラスセラミック焼結体。
  2. スピネル相を5〜25質量%含有する請求項1に記載のガラスセラミック焼結体。
  3. 40〜400℃における熱膨張係数が9×10-6/℃以上であり、かつ1MHz〜3GHzにおける比誘電率が13以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスセラミック焼結体。
  4. バリウムホウ珪酸ガラス相が、各酸化物換算で、Siを5〜40モル%、Baを5〜65モル%、Bを5〜20モル%、Tiを0〜20モル%、の割合で含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか記載のガラスセラミック焼結体。
  5. チタン酸バリウムストロンチウム相が、Ba1-XSrXTiO3(X=0.02〜0.7)からなることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか記載のガラスセラミック焼結体。
  6. 高誘電率層と低誘電率層とが多層に積層された絶縁基板の表面および/または内部にメタライズ配線層が配設されている多層配線基板において、前記高誘電率層が請求項1乃至5のうちいずれか記載のガラスセラミック焼結体からなることを特徴とする多層配線基板。
  7. 前記低誘電率層の40〜400℃における熱膨張係数が6〜18×10-6/℃、1MHz〜3GHzにおける比誘電率が10未満であることを特徴とする請求項6に記載の多層配線基板。
  8. 前記高誘電率層が、一対のメタライズ配線層間に配設されており、該一対のメタライズ配線層によって所定の静電容量が引き出されることを特徴とする請求項6または7に記載の多層配線基板。
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