JP4057301B2 - フラットケーブル接続端子及びフラットケーブルと接続端子との接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気機器や自動車等の電気配線に使用されているフラットケーブルに接続するためのフラットケーブル接続端子及びフラットケーブルとこの接続端子との接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器や自動車等の電気配線にフラットケーブルが使用されるようになってきている。このフラットケーブル1は、図5に示すように、平行に並設された複数条の銅等からなるフラット導体2をポリエチレンテレフタレートの如きフラット絶縁絶縁被覆3で覆った構造になっている。
【0003】
このようなフラットケーブル1に接続されるフラットケーブル接続端子4は、図4に示すように、雌形の接続継ぎ手5の端部に端子板部6が一体に連接され、該端子板部6の幅方向の両側にクリンプ片7が立設され、各クリンプ片7の並設方向に沿った隣の部分の幅方向の両側に1対の保持片8が立設された構造になっている。この場合、幅方向の両側で向かい合うクリンプ片7は相互に平行に立設され、また幅方向の両側で向かい合う保持片8も相互に平行に立設されている。
【0004】
このようなフラットケーブル1に対するフラットケーブル接続端子4の接続は、図5に示すように、フラットケーブル1にフラット導体2に対向する箇所で各クリンプ片7を突き刺し、フラットケーブル1を突き抜けた各クリンプ片7の先端部を折曲げて円弧状に加締めて各クリンプ片7をフラット導体2に導通させると共に、フラット導体2を有するフラットケーブル1の端部を隣接する保持片8間に挿入し、各保持片8の先端部を折曲げてフラットケーブル1を加締めて保持することにより行っていた。
【0005】
この場合、図5に示すように、各フラット導体2にフラットケーブル接続端子4が接続されたフラットケーブル1は、各接続継ぎ手5を図示しないコネクタハウジングの隣接する端子収納室に挿入する際に、隣接する端子収納室間に設けられている仕切り壁を避けてフラットケーブル1を挿入できるように、隣接するフラット導体2間のフラット絶縁絶縁被覆3に切離し部9を設けることにより、各フラット導体2の箇所でフラットケーブル1の端部を独立させてフラットケーブルの端部にフラットケーブルの独立部分を形成している。
【0006】
各クリンプ片7と各保持片8のフラットケーブル1への突き刺し及び加締め方法は、図6(A)〜(F)に示すようにして行っていた。ここで、図6(A)〜(C)は各クリンプ片7の突き刺し、加締め工程図を示し、図6(D)〜(F)は図6(A)〜(C)と同じタイミングで行われる各保持片8の加締め工程図を示したものである。
【0007】
これらの作業のうち、図6(A)〜(C)に示す工程は図6(A)(B)に示すクリンプ片突き刺し刃型部10と、図6(C)に示すクリンプ片加締め刃型部11を用いて行われ、図6(D)〜(F)に示す工程は図6(D)(E)に示すフラットケーブル押し込み刃型部12と、図6(F)に示す保持片加締め刃型部13とを用いて行われるようになっている。
【0008】
クリンプ片突き刺し刃型10には、1対のクリンプ片差し込み溝14と、これらの溝14間に突設されているフラットケーブル支え突起15とを備えている。クリンプ片加締め刃型11には、各クリンプ片7の先端部を曲成して加締めるクリンプ片加締め溝16が設けられている。フラットケーブル押し込み刃型部12には、1対の保持片差し込み溝17と、これらの溝17間に突設されているフラットケーブル押し込み突起18とを備えている。保持片加締め刃型13には、各保持片8の先端部を曲成して加締める保持片加締め溝19が設けられている。クリンプ片突き刺し刃型部10とフラットケーブル押し込み刃型部12とは一体に形成され、またクリンプ片加締め刃型部11と保持片加締め刃型部13とは一体に形成されている。
【0009】
フラットケーブル1は、図6(A)に示すようにクリンプ片突き刺し刃型10とガイド部材21とで水平に支持されている。
【0010】
かかる状態で、アンビル20の上昇でフラットケーブル接続端子4を上昇させ、図6(B)に示すように各クリンプ片7をフラット導体2の箇所でフラットケーブル1に突き刺すと同時に、図6(E)に示すように対向する保持片8間にフラットケーブル1の独立部分をフラットケーブル押し込み突起18で押して押し込む。
【0011】
かかる状態になると、フラットケーブル接続端子4に対してフラットケーブル1の独立部分は図7に示すようになっている。即ち、各クリンプ片7はフラット導体2の箇所でフラットケーブル1の独立部分に突き刺されてフラット導体2と導通状態になると共に各クリンプ片7の先端部がフラットケーブル1の反対側に導出され、また対向する保持片8間にフラットケーブル1の独立部分が嵌まり込んでいる。
【0012】
しかる後、クリンプ片突き刺し刃型部10及びフラットケーブル押し込み刃型部12を、クリンプ片加締め刃型部11と保持片加締め刃型部13とに交換する。
【0013】
かかる状態で、アンビル20の上昇でフラットケーブル接続端子4を上昇させ、各クリンプ片7の先端部を図6(C)に示すクリンプ片加締め溝16で図5に示すように円弧状に加締めると同時に、対向する保持片8の先端部も図6(F)に示す保持片加締め溝19で図8及び図5に示すように円弧状に加締める。
【0014】
このようにフラットケーブル1とフラットケーブル接続端子4を各クリンプ片7の突き刺しによって接続する所謂ピアッシングの方法は、接続後にフラットケーブル1の長手方向に引っ張る力に対しては十分に強いが、フラットケーブル1のひねりや横方向の引っ張りに対しては非常に弱く、大きな外力を受けて、若しフラットケーブル1を各保持片8が十分に保持できない場合には、外力がフラットケーブル接続端子4の接続部へ、及び各クリンプ片7の突き刺し端部からフラットケーブル1の縁端に亀裂が生じてしまう不具合が発生する。従って、フラットケーブル接続端子4に設けられた各保持片8でフラットケーブル1の縁端を抱えるように加締めることで、フラットケーブル1の横方向の外力やひねりに対する対策を講じている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように各保持片8でフラットケーブル1を抱えて加締める方法では、幅方向の両側で対向する保持片8の間にフラットケーブル1を差し入れる工程で、これら保持片8の内幅よりも大きな幅のフラットケーブル1の独立部分を差し入れるので、どうしてもフラットケーブル1の端縁部の絶縁被覆3を傷つけたり、突き刺したり、あるいはフラットケーブル1が極端に曲がって差し入れられたりする現象が多々発生してしまう。このように、一旦フラットケーブル1の端縁部の絶縁被覆が傷つけられることになると、その傷部を発端としてフラットケーブル1に横方向の外力やひねりが加えられた場合、フラットケーブル1の絶縁被覆3に亀裂が生じ、やがてフラットケーブル1自体が破断してしまう恐れがある。
【0016】
また、フラットケーブル1が両側の保持片8の間に極端に曲がってしまうと、フラットケーブル1の幅方向の両端を保持する機能が失われ、横方向の外力やひねりの力がフラット導体2の接続部に加わり、前述のような破断につながることになる。
【0017】
また、フラットケーブル1の縁端を傷つけないために、端子幅方向の保持片8間隔をフラットケーブル1の幅より大きくしたフラットケーブル接続端子4を用いても、横方向の外力やひねりに対してはフラットケーブル1を規制して保持できないので、同様な不具合を招くことになる。この場合、フラット導体2の並設ピッチが小さい時には、端子幅方向の保持片8間隔が広いと隣のフラットケーブル接続端子4の保持片8に接触してしまい、むやみに広げることもできず、どうしてもフラットケーブル1の独立部分の幅よりも若干狭い内幅の端子幅方向の保持片8間隔にせざるを得ない。
【0018】
本発明の目的は、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル端縁に傷をつけることがないフラットケーブル接続端子及びフラットケーブルと接続端子との接続方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のフラット導体をフラット絶縁被覆により被覆してなるフラットケーブルの端部で隣接するフラット導体間のフラット絶縁被覆を切り離してフラットケーブルを各フラット導体毎に独立させることによりフラットケーブルの端部に形成されたフラットケーブルの独立部分でフラット導体に突き刺されるクリンプ片7が端子板部6の幅方向の両側に立設され、端子板部6のクリンプ片7が立設された部分に隣接する部分の幅方向の両側にフラットケーブルの独立部分が間に挿入される1対の保持片8が立設されているフラットケーブル接続端子を改良するものである。
【0020】
本発明に係るフラットケーブル接続端子では、1対の保持片の起立基端の相互間隔W i が、フラットケーブルの独立部分の幅よりも小さく設定され、1対の保持片の起立先端の相互間隔W f が1対の保持片の起立基端の相互間隔W i よりも広く設定されて、1対の保持片8が斜に開脚されている。
【0021】
このように向かい合う保持片がその起立基端の相互間隔より起立先端の相互間隔を広くして斜に開脚されていると、起立先端間が広がった保持片間にフラットケーブルを容易に挿入して先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル端縁に傷をつけることがないフラットケーブル接続端子を得ることができる。
【0022】
この場合、向かい合う保持片の起立先端の相互間隔は、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの幅より広くなっていることが好ましい。このようになっていると、フラットケーブルを保持片の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片間に挿入することができる。
【0023】
本発明に係るフラットケーブルと接続端子との接続方法では、複数のフラット導体をフラット絶縁被覆により被覆してなるフラットケーブル1と、クリンプ片7が端子板部6の幅方向の両側に立設されるとともに、端子板部6のクリンプ片7が立設された部分に隣接する部分の幅方向の両側に1対の保持片8が立設されていて、1対の保持片8の起立先端の相互間隔W f が1対の保持片の起立基端の相互間隔W i よりも広く設定されて1対の保持片8が斜に開脚されているフラットケーブル接続端子4と、1対のクリンプ片差し込み溝14を有するクリンプ片突き刺し刃型10と、各クリンプ片7の先端部を曲成して加締めるクリンプ片加締め溝16を備えたクリンプ片加締め刃型11と、1対の保持片差し込み溝17と、これらの溝17間に突設されているフラットケーブル押し込み突起18とを備えるとともに、フラットケーブル押し込み突起18と反対側に位置する保持片差し込み溝17の入口壁部にテーパ面17aがそれぞれ設けられ、テーパ面17aは、フラットケーブル押し込み突起18との間隔が入口では広く、奥に向かって狭くなるように傾斜し、保持片差し込み溝17のテーパ面17aよりも奥側の部分は、フラットケーブル押し込み突起18と平行な壁面となっているフラットケーブル押し込み刃型部12と、各保持片8の先端部を曲成して加締める保持片加締め溝19が設けられた保持片加締め刃型13とを用いる。また、フラットケーブル1の端部で隣接するフラット導体間のフラット絶縁被覆を切り離してフラットケーブルを各フラット導体毎に独立させることによりフラットケーブルの端部にフラットケーブル接続端子の1対の保持片8の起立基端の相互間隔W i よりも幅が広いフラットケーブルの独立部分を形成しておく。そして、フラットケーブル接続端子4の上方にクリンプ片突き刺し刃型10及びフラットケーブル押し込み刃型部12を配置し、フラットケーブル接続端子4とクリンプ片突き刺し刃型10及び前記フラットケーブル押し込み刃型部12との間にフラットケーブルを水平に支持した状態でフラットケーブル接続端子4をクリンプ片突き刺し刃型10及びフラットケーブル押し込み刃型部12に向けて上昇させて、フラットケーブルの独立部分にフラット導体に対向する箇所でフラットケーブル接続端子のクリンプ片を突き刺して該独立部分を突き抜けたクリンプ片をクリンプ片差し込み溝14内に挿入するとともに、相対的に接近するフラットケーブル押し込み突起18でフラットケーブルの独立部分を押すことにより該独立部分をフラットケーブル接続端子4の開脚された1対の保持片8の間に押し込んで、各保持片8の先端部をテーパ面17aに当てることにより該テーパ面17aの傾斜の狭まりにつれて開脚された1対の保持片8を徐々に起しながら1対の保持片8を保持片差し込み溝17の奥側の部分に入り込ませて該1対の保持片8を開脚されていない状態に戻し、次いでフラットケーブル接続端子4及びフラットケーブルの上方にクリンプ片加締め刃型11及び保持片加締め刃型13を配置して、フラットケーブル接続端子4及びフラットケーブルをクリンプ片加締め刃型11及び保持片加締め刃型13に向けて上昇させ、フラットケーブルの独立部分を突き抜けたクリンプ片の先端部をクリンプ片加締め刃型11により折曲げて加締めると共に、保持片加締め刃型13により1対の保持片8の先端部を折曲げてフラットケーブルの独立部分を加締める。
【0024】
このようなフラットケーブルと接続端子との接続方法によれば、フラットケーブル接続端子で起立先端間が広がった保持片間にフラットケーブルを容易に挿入し、その後に保持片の先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル端縁に傷をつけることがないフラットケーブルと接続端子との接続部を得ることができる。
【0025】
特に、本発明の方法では、開脚された各保持片を開脚されていない状態に戻した後、各保持片の先端部を折曲げてフラットケーブルを加締めるので、開脚された各保持片でも確実に内向きに折曲げることができる。
【0026】
上記の方法を実施する際に、フラットケーブル接続端子の向かい合う保持片の起立先端の相互間隔は、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの幅より広くなっていることが好ましい。このようになっていると、フラットケーブルを保持片の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片間に挿入することができる。
【0027】
本発明で、各クリンプ片の並設方向とは、各クリンプ片は端子板部の幅方向の両側にこの端子板部の長手方向に沿って並設されているので、端子板部の長手方向をいう。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3は本発明に係るフラットケーブル接続端子及びフラットケーブルと接続端子との接続方法の実施の形態の一例を示したもので、図1は本例のフラットケーブル接続端子の斜視図、図2(A)〜(C)は本例のフラットケーブルと接続端子との接続方法での保持片の接続工程を示す縦断面図、図3は本例のフラットケーブルと接続端子との接続方法で接続された接続部の保持片でのフラットケーブル保持箇所の横断面図である。なお、前述した図4乃至図8と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0029】
本例のフラットケーブル接続端子4では、幅がWhの端子板部6の幅方向の両側で向かい合う保持片8は、起立基端の相互間隔Wiより起立先端の相互間隔Wfを広くして斜に開脚されている。その他の構成は、図4と同様になっている。
【0030】
次に、このようなフラットケーブル接続端子4とフラットケーブル1との接続方法について説明する。
【0031】
本例のフラットケーブルと接続端子との接続方法では、前述した図6(A)乃至(C)に示すように、クリンプ片突き刺し刃型部10とアンビル20及びクリンプ片加締め刃型部11とアンビル20を用いて、フラットケーブル1にフラット導体2に対向する箇所で各クリンプ片7を突き刺し、フラットケーブル1を突き抜けた各クリンプ片7の先端部を折曲げて図6に示すように加締める。
【0032】
同時に行う保持片8による独立したフラットケーブル1の加締め作業は、図2(A)(B)に示すフラットケーブル押し込み刃型部12と、図6(F)に示したと同様の図2(C)に示す保持片加締め刃型部13とを用いて行う。
【0033】
フラットケーブル押し込み刃型部12は、1対の保持片差し込み溝17と、これらの溝17間に突設されているフラットケーブル押し込み突起18とを備えている点は従来どおりであるが、フラットケーブル押し込み突起18と反対側の保持片差し込み溝17の入口壁部にテーパ面17aがそれぞれ設けられている。これらテーパ面17aは、フラットケーブル押し込み突起18との間隔が入口では広く、奥に向かって狭くなるように傾斜されている。保持片差し込み溝17は、テーパ面17aが終わった奥側の部分は、フラットケーブル押し込み突起18と平行な壁面となっている。また、左右のガイド部材21の間隔Weは、開脚された保持片8の先端間の幅に対応するように広げられている。
【0034】
フラットケーブル1は、図6(A)に示すようにクリンプ片突き刺し刃型10とガイド部材21とで水平に支持しておく。
【0035】
かかる状態で、アンビル20の上昇につれてフラットケーブル接続端子4を上昇すると、開脚された保持片8の先端間にフラットケーブル1の独立部分が対応し、相対的に接近するフラットケーブル押し込み突起18でフラットケーブル1の独立部分が押されて開脚された保持片8の間に図2(B)に示すように押し込まれる。各保持片8が上昇する過程で、各保持片8の先端部はテーパ面17aに当たってその傾斜の狭まりにつれて開脚された保持片8が徐々に起こされて、図2(B)に示すように相互に平行する状態になって、奥の相互に平行する保持片差し込み溝17に入り込む。
【0036】
次に、図2(C)に示すように、フラットケーブル押し込み刃型部12を保持片加締め刃型部13に交換して、アンビル20の上昇でフラットケーブル接続端子4を上昇させ、対向する保持片8の先端部を保持片加締め溝19で図3及び図5に示すように円弧状に加締める。
【0037】
上記の如きフラットケーブル接続端子4では、向かい合う保持片8がその起立基端の相互間隔より起立先端の相互間隔を広くして斜に開脚されているので、起立先端間が広がった保持片8間にフラットケーブル1を容易に挿入して先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブル1にかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル1の端縁に傷をつけることがないフラットケーブル接続端子4を得ることができる。
【0038】
この場合、向かい合う保持片8の起立先端の相互間隔が、これら保持片8間に挿入するフラットケーブル1の幅より広くなっていると、フラットケーブル1を保持片8の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片8間に挿入することができる。
【0039】
上記の如きフラットケーブルと接続端子との接続方法では、フラットケーブル接続端子で起立先端間が広がった保持片間にフラットケーブルを挿入するので、フラットケーブルを容易に保持片間に挿入してから先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル端縁に傷をつけることがないフラットケーブルと接続端子との接続部を得ることができる。
【0040】
特に、開脚された各保持片8を開脚されていない状態に戻した後、各保持片8の先端部を折曲げてフラットケーブル1を加締めると、開脚された各保持片8でも確実に内向きに折曲げることができる。
【0041】
これらの場合、フラットケーブル接続端子4の向かい合う保持片8の起立先端の相互間隔は、これら保持片間に挿入するフラットケーブル1の幅より広くなっていると、フラットケーブル1を保持片8の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片8間に挿入することができる。
【0042】
また、上記例では、端子板部6の幅方向に沿って計った保持片8の間隔を、端子板部6の幅方向に沿って計ったクリンプ片7の間隔より若干大きくしたが、両間隔は同じであってもよい。
【0043】
さらに、端子板部6の端部に設ける接続継ぎ手5は、雌形に限らず、雄形であってもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明のフラットケーブル接続端子では、向かい合う保持片がその起立基端の相互間隔より起立先端の相互間隔を広くして斜に開脚されているので、起立先端間が広がった保持片間にフラットケーブルを容易に挿入して先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブルの端縁に傷をつけることがないフラットケーブル接続端子を得ることができる。
【0045】
この場合、向かい合う保持片の起立先端の相互間隔を、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの幅より広くすると、フラットケーブルを保持片の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片間に挿入することができる。
【0046】
また、本発明のフラットケーブルと接続端子との接続方法では、フラットケーブル接続端子で起立先端間が広がった保持片間にフラットケーブルを挿入するので、フラットケーブルを容易に保持片間に挿入してから先端を曲げて保持することができる。このため、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、フラットケーブル端縁に傷をつけることがないフラットケーブルと接続端子との接続部を得ることができる。
【0047】
特に、開脚された各保持片を開脚されていない状態に戻した後、各保持片の先端部を折曲げてフラットケーブルを加締めると、開脚された各保持片でも確実に内向きに折曲げることができる。
【0048】
これらの場合、フラットケーブル接続端子の向かい合う保持片の起立先端の相互間隔が、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの幅より広くなっていると、フラットケーブルを保持片の先端に引っ掛けることなく、確実に保持片間に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフラットケーブル接続端子の実施の形態の一例の斜視図である。
【図2】 (A)〜(C)は本例のフラットケーブルと接続端子との接続方法での保持片の接続工程を示す縦断面図である。
【図3】 本例のフラットケーブルと接続端子との接続方法で接続された接続部の保持片の箇所での横断面図である。
【図4】 従来のフラットケーブル接続端子の斜視図である。
【図5】 従来のフラットケーブルと接続端子との接続部の斜視図である。
【図6】 (A)〜(F)は従来のフラットケーブルと接続端子との接続方法の接続工程を示す縦断面図である。
【図7】 従来のフラットケーブルと接続端子との接続部でクリンプ片と保持片との先端を加締める前の状態を示す斜視図である。
【図8】 従来のフラットケーブルと接続端子との接続部での保持片の箇所での横断面図である。
【符号の説明】
1 フラットケーブル
2 フラット導体
3 フラット絶縁絶縁被覆
4 フラットケーブル接続端子
5 接続継ぎ手
6 端子板部
7 クリンプ片
8 保持片
9 切離し部
10 クリンプ片突き刺し刃型部
11 クリンプ片加締め刃型部
12 フラットケーブル押し込み刃型部
13 保持片加締め刃型部
14 クリンプ片差し込み溝
15 フラットケーブル支え突起
16 クリンプ片加締め溝
17 保持片差し込み溝
18 フラットケーブル押し込み突起
19 保持片加締め溝
20 アンビル
21 ガイド部材
Claims (4)
- 複数のフラット導体をフラット絶縁被覆により被覆してなるフラットケーブルの端部で隣接するフラット導体間のフラット絶縁被覆を切り離して前記フラットケーブルを各フラット導体毎に独立させることにより前記フラットケーブルの端部に形成されたフラットケーブルの独立部分で前記フラット導体に突き刺されるクリンプ片(7)が端子板部(6)の幅方向の両側に立設され、前記端子板部(6)の前記クリンプ片(7)が立設された部分に隣接する部分の幅方向の両側に前記フラットケーブルの独立部分が間に挿入される1対の保持片(8)が立設されているフラットケーブル接続端子において、
前記1対の保持片の起立基端の相互間隔W i は、前記フラットケーブルの独立部分の幅よりも小さく設定され、
前記1対の保持片の起立先端の相互間隔W f が前記1対の保持片の起立基端の相互間隔W i よりも広く設定されて前記1対の保持片(8)が斜に開脚されていること、
を特徴とするフラットケーブル接続端子。 - 向かい合う前記保持片の起立先端の相互間隔は、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの独立部分の幅より広くなっている請求項1に記載のフラットケーブル接続端子。
- 複数のフラット導体をフラット絶縁被覆により被覆してなるフラットケーブル(1)と、
クリンプ片(7)が端子板部(6)の幅方向の両側に立設されるとともに、前記端子板部(6)の前記クリンプ片(7)が立設された部分に隣接する部分の幅方向の両側に1対の保持片(8)が立設されていて、前記1対の保持片(8)の起立先端の相互間隔W f が前記1対の保持片の起立基端の相互間隔W i よりも広く設定されて前記1対の保持片(8)が斜に開脚されているフラットケーブル接続端子(4)と、
1対のクリンプ片差し込み溝(14)を有するクリンプ片突き刺し刃型(10)と、
各クリンプ片(7)の先端部を曲成して加締めるクリンプ片加締め溝(16)を備えたクリンプ片加締め刃型(11)と、
1対の保持片差し込み溝(17)と、これらの溝(17)間に突設されているフラットケーブル押し込み突起(18)とを備えるとともに、前記フラットケーブル押し込み突起(18)と反対側に位置する前記保持片差し込み溝(17)の入口壁部にテーパ面(17a)がそれぞれ設けられ、前記テーパ面(17a)は、前記フラットケーブル押し込み突起(18)との間隔が入口では広く、奥に向かって狭くなるように傾斜し、前記保持片差し込み溝(17)の前記テーパ面(17a)よりも奥側の部分は、前記フラットケーブル押し込み突起(18)と平行な壁面となっているフラットケーブル押し込み刃型部(12)と、
各保持片(8)の先端部を曲成して加締める保持片加締め溝(19)が設けられた保持片加締め刃型(13)とを用い、
前記フラットケーブル(1)の端部で隣接するフラット導体間のフラット絶縁被覆を切り離して前記フラットケーブルを各フラット導体毎に独立させることにより前記フラットケーブルの端部に前記フラットケーブル接続端子の1対の保持片(8)の起立基端の相互間隔W i よりも幅が広いフラットケーブルの独立部分を形成しておき、
前記フラットケーブル接続端子(4)の上方に前記クリンプ片突き刺し刃型(10)及び前記フラットケーブル押し込み刃型部(12)を配置し、前記フラットケーブル接続端子(4)と前記クリンプ片突き刺し刃型(10)及び前記フラットケーブル押し込み刃型部(12)との間に前記フラットケーブルを水平に支持した状態で前記フラットケーブル接続端子(4)を前記クリンプ片突き刺し刃型(10)及び前記フラットケーブル押し込み刃型部(12)に向けて上昇させて、前記フラットケーブルの独立部分に前記フラット導体に対向する箇所で前記フラットケーブル接続端子のクリンプ片を突き刺して該独立部 分を突き抜けたクリンプ片を前記クリンプ片差し込み溝(14)内に挿入するとともに、相対的に接近する前記フラットケーブル押し込み突起(18)で前記フラットケーブルの独立部分を押すことにより該独立部分を前記フラットケーブル接続端子(4)の開脚された1対の保持片(8)の間に押し込んで各保持片(8)の先端部をテーパ面(17a)に当てることにより該テーパ面(17a)の傾斜の狭まりにつれて前記開脚された1対の保持片(8)を徐々に起しながら前記1対の保持片(8)を前記保持片差し込み溝(17)の奥側の部分に入り込ませて該1対の保持片(8)を開脚されていない状態に戻し、
次いで前記フラットケーブル接続端子(4)及び前記フラットケーブルの上方に前記クリンプ片加締め刃型(11)及び保持片加締め刃型(13)を配置して、前記フラットケーブル接続端子(4)及び前記フラットケーブルを前記クリンプ片加締め刃型(11)及び保持片加締め刃型(13)に向けて上昇させ、前記フラットケーブルの独立部分を突き抜けた前記クリンプ片の先端部を前記クリンプ片加締め刃型(11)により折曲げて加締めると共に、前記保持片加締め刃型(13)により前記1対の保持片(8)の先端部を折曲げて前記フラットケーブルの独立部分を加締めること、
を特徴とするフラットケーブルと接続端子との接続方法。 - 向かい合う前記保持片の起立先端の相互間隔は、これら保持片間に挿入するフラットケーブルの独立部分の幅より広くなっている請求項3に記載のフラットケーブルと接続端子との接続方法。
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