JP3900473B2 - ピアシング端子接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線への突刺しによって接続されるピアシング端子の接続に関し、更に詳しくは、複数本の素線が撚り束ねられた芯線を有する電線に好適な素線の断線が回避されるピアシング端子接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用ワイヤハーネスなどにおいて、多数本の素線が撚り束ねられた芯線を有する電線の端末部分に端子を接続するのに、図及び図に示したような、いわゆる圧接刃による接続方法が知られている。
【0003】
この圧接刃を有する接続端子50は、図示しない相手方コネクタの接続端子(この例では、オス型端子)が挿入される挿入口を一開口端に有する角形筒状の嵌合筒部51と、その嵌合筒部51の他端側に電線Wの端末部分を電気的に導通接続する接続部52とが一体的に設けられているもので、この接続部52は、接続される電線Wの軸線方向に長手の断面略凹字形をしたベース枠53を有すると共に、そのベース枠53の幅方向両側壁板54L,54Rには、それぞれ対からなる内向きの圧接刃55L,55R、及び55L,55Rが切り起こし形成されている。
【0004】
この電線接続部52に電線Wの端末部分を各対の圧接刃55L,55R、及び55L,55R間に形成される各スロット56,56に装着したときに、電線Wの絶縁被覆材61が各対の圧接刃55L,55R、及び55L,55Rにより切り裂かれ、図6に示すように電線Wの複数本の素線により構成される芯線62が直接各圧接刃55L,55R、及び55L,55Rに接触し、圧接接続されるのである。このような圧接刃タイプの接続端子による接続構造は、電線Wの端末部分の絶縁被覆材61を皮剥ぎすることなく簡便に接続できるということで、広く採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような圧接刃による接続構造のものでは、電線の芯線を圧接刃で挟着することにより電気的な導通状態が得られるようにしたものであるから、電線の芯線を構成する各素線の径が細く、かつ素線の数も少ない細径の芯線である場合には、圧接刃の接圧(芯線に対する接触荷重)によって素線が切れ断線するという問題がある。
【0006】
また、素線の数が多い太径の芯線である場合でも、芯線の外側に位置する素線にやはり接圧が集中して外側の素線が切れて圧接刃による接圧が低下することにより、圧接刃と芯線との接触状態が不安定となり接続の信頼性に欠けるといった問題があった。
【0007】
本発明の解決しようとする課題は、複数本の素線を撚り束ねた芯線を有する電線を端末加工において、芯線を構成する各素線の断線が回避される接続信頼性の高ピアシング端子接続構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明に係るピアシング端子接続構造は、請求項1に記載のように、複数本の素線が撚り束ねられてなる芯線の周りが絶縁被覆材により被覆された電線の端末部分に接続されるピアシング端子を用いた電線への接続構造であって、該ピアシング端子は電線の外径寸法より薄い板厚の導電性板材から打ち抜き加工により形成され、そのベースの長さ方向の一方には相手方コネクタの接続端子が挿入されて弾性的に接触して導通する開口部を備えたメス型端子形状又はオス型端子形状の嵌合部が設けられると共に、前記ベースの長さ方向の他方にはその上縁に沿って電線端末への接続部分として電線の芯線に突刺して接触導通される突刺部が電線端縁から電線長さ方向に向かって漸次低くなるように複数並んで立設され、前記ピアシング端子複数収容される絶縁性のハウジングには前記ピアシング端子を収容すると共に、電線の端末部分を1本ずつ受け入れる端子収容部が隔壁を介して複数並設されており、該各端子収容部にはピアシング端子の収容溝が形成されると共に、該各収容溝に収容固定された前記ピアシング端子の突刺部に電線が上方から受け入れられて接続されると同時に前記隔壁間に挟圧保持されることを要旨とするものである。
【0009】
このピアシング端子接続構造によれば、ピアシング端子の電線接続部の一側面に複数並んで立設された突刺部が、接続の際電線に突刺挿入されると、電線内部の芯線と接触して導通接続される。このような突刺挿入による接続であるため、従来の圧接端子のように圧接刃で芯線を挟む場合と比較して、突刺部によって芯線を構成する素線が切断され接触不良となるおそれがない。また、これら突刺部高さが、接続される電線端縁から電線長さ方向に向かってそれぞれ漸次低くなるように形成されているので、突刺した際の各突刺部の電線への突刺挿入深さが電線端縁に向かって徐々に深くなる接続構造となる。つまり、電線端縁寄りの突刺部の突刺しが最も深く、他の突刺部の突刺しはその電線端縁から離れるに従って徐々に浅くなるという接続なので、これら複数の突刺部を電線に一括して突刺挿入した際でも素線切れが発生しない。
【0010】
さらに、このように突刺挿入深さを電線端縁に向かって段階的に深くしたことにより、各突刺部による電線内部への応力の集中が緩和され、振動や熱サイクルに対する接触部位のずれ等による接触不良が防止されるので、そのような条件下における接続の信頼性を高めることが可能になる。
【0011】
また、ピアシング端子の電線接続部が電線の外径寸法より幅狭に形成されている構成にすれば、従来技術の圧接用端子のような端子側壁を不要にし、その分端子幅も狭くすることで、ピアシング端子が内蔵されるハウジングやコネクタ等の小型化に貢献する。さらに、ピアシング端子の電線接続部と各突刺部とが導電性板材の打ち抜き加工により一体的に成形されている構成にすれば、ピアシング端子の電線接続部への突刺部の形成が容易になるばかりでなく、電線接続部の幅も突刺部の幅と同等に狭くできるので、内蔵されるコネクタ等の小型化のための設計を容易にする。
0012
さらに、電線との接続部が電線外径寸法より幅狭な形状を有する上述のピアシング端子を、絶縁性のハウジングに複数収容固定すると共に、ハウジングの各端子収容部には、収容された各ピアシング端子の電線部を隔てる隔壁を形成し、電線をその隔壁間に受け入れて端子に接続させるという構成なので、当然に各端子間の絶縁状態を保つことができるばかりでなく、電線外径より幅狭な電線接続部を有するピアシング端子を用いたことにより、従来技術のような圧接刃を用いた接続端子を同様なハウジングに収容するのに比べて、端子幅方向のピッチを狭くすることが可能になり、コネクタの小型化に貢献する。また、ハウジングに設けた隔壁が、ピアシング端子の電線接続部への電線の接続の際の位置決めにもなって接続させ易い。
0013
この場合、請求項に記載されるように、ハウジングの端子収容部の隔壁間隔が電線径よりも小さく、この端子収容部に収容固定されたピアシング端子に電線を接続した際には電線が各端子収容部の隔壁間に挟圧保持される構成にすれば、ピアシング端子と電線との突刺挿入による突刺部と芯線との接触荷重を増大させることができると共に、そのような接続が保持されるので、より信頼性の高い接続構造とすることができる。
0014
さらに、請求項に記載されるように、ピアシング端子がハウジングの端子収容部に圧入により収容固定される構成にすれば、ハウジングの端子収容部へのピアシング端子の固定を簡易に構成することができ、また、その収容固定も容易に行うことができる。
0015
また、請求項4に記載されるように、前記各端子収容部の側壁には前記収容溝と連通して前記相手方コネクタの接続端子への接続部分が挿通される挿入口が形成され、該挿入口よりハウジング外へ挿出されるピアシング端子の相手方端子との接続部分に相手方コネクタの接続端子が接続されるようにすると良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態に係るピアシング端子及びその接続構造について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1〜図3はピアシング端子を用いて電線に接続する工程を順を追って示しており、そのうち図1は接続前のピアシング端子とそのピアシング端子を収容するハウジングの外観図、図2はハウジングに収容後のピアシング端子に電線を接続する直前の状態を示した外観図、図3はピアシング端子に電線が接続された状態を示した外観図、図4(a)〜(d)は電線にピアシング端子の各突刺部が突刺挿入される過程を順に示した側面図、図5(a)〜(d)は突刺挿入後の各突刺部と電線の芯線との接触状態を示した断面図である。
【0018】
図1に示されるように電線Wは、複数本の軟銅線である素線Wb,Wb,・・が撚り束ねられた芯線Waが、電気絶縁性のビニール等の軟性樹脂材料による絶縁被覆材Wdで被覆されたものである。この電線Wに接続されるピアシング端子20は、図示されるように電線Wの芯線Wa外径よりも板厚が薄い導電線板材の打ち抜き加工により成形されたもので、基部となる長手のベース21の前方部分には図示しない相手方コネクタの接続端子への接続部分としての嵌合部22が設けられ、後方部分には電線W端末への接続部分として4つの突刺部A,B,C,Dを有する電線接続部23が設けられている。
【0019】
嵌合部22のベース21途中位置からは、前方に向かって湾曲して形成された嵌合片24が形成されており、ベース21の前端部分とこの嵌合片24の先端より下方に突出した接触片24aとによって開口した開口部25に、前述の相手方となるオス型端子のタブ部が挿入されて、そのタブ部に弾性的に接触して導通するいわゆるメス型端子の形状となっている。尚、図示しないがこれとは逆に相手方がメス型端子の形状である場合は、嵌合部22をタブ状に形成して、ピアシング端子20をオス型端子とすることは適宜変更可能である。
【0020】
ピアシング端子20の中央より後方部分に設けられ電線接続部23のベース21の上縁部分からは、上方に向かって先細状に突出した4つの突刺部A,B,C,Dが形成されている。この場合、各突刺部A〜Dの高さは、突刺部Aが最も高く、突刺部C〜Dの順に漸次低くなるように立設されている。これら突刺部A〜Dは電線Wの絶縁被覆材Wdを突き破って電線W内部へ突刺し可能とされており、電線W内の芯線Waを構成する素線Wb,Wb,・・内に侵入してそれらと接触する。尚、立設された突刺部A〜D外面のエッジ部分は突刺した際に、素線Wb,Wb,・・を切断しない程度の稜角を有した形状となっており、素線切れが起こらないように素線Wb,Wb,・・内に侵入して接触する
【0021】
絶縁材料により成形されたハウジング30は、ピアシング端子20を収容すると共に、電線Wの端末部分を受け入れる端子収容部31,31,・・が複数並んで設けられている。各端子収容部31はその上面と後面が開口しており、隣り合う端子収容部31は側壁となる隔壁32,32,・・によって隔てられている。これら隔壁32によって隣り合う収容後のピアシング端子20や電線W同士が接触しないように絶縁される。
【0022】
端子収容部31の底壁35には、ピアシング端子20の板厚より幅狭の収容溝33が凹設されており、ピアシング端子20を収容する際には、この収容溝33にそのベース21部分が圧入されて収容固定されるようになっている。また、端子収容部31の前面には、ピアシング端子20の嵌合部22が挿入される挿入口34が収容溝33と連通して形成されており、図2に示すようにピアシング端子20の嵌合部22がこの挿入口34に挿入されると、ハウジング30の端子収容部31にはピアシング端子20の電線接続部23が露出されて収容固定される。
【0023】
図2に示すように、ピアシング端子20をハウジング30の端子収容部31に収容固定した後、露出したピアシング端子20の電線接続部23上方から電線Wの接続端末を押込むと、図3に示すように電線接続部23の各突刺部A〜Dが電線W内部に突刺挿入されると共に、電線Wの接続端末は端子収容部31の隔壁32,32との間に押込まれる。
【0024】
図4はこの押込み接続の際の各突刺部A〜Dの電線Wへの突刺挿入の様子を順に示したもので、この場合ハウジング30は省略して図示されている。図4(a)に示されるように電線Wの接続端末をピアシング端子20電線接続部23の位置に合わせつつベース21の長手方向と平行になるように、上から押込んでいくと、図4(b)に示されるように突刺部Aが電線W内部の芯線Waを構成する素線Wb,Wb,・・内まで突刺挿入され、このとき突刺部Bは電線W下側の絶縁被覆材Wdに突刺挿入される。
【0025】
更に押込んでいくと、図4(c)に示されるように突刺部A,Bは更に深く電線内部に突刺挿入される共に、次に突刺部Cが下側の絶縁被覆材Wdを超えて芯線Wa部分まで突刺挿入され、そして突刺部Dも下側の絶縁被覆材Wdに突刺挿入される。そして、図4(d)に示されるようにベース21位置まで電線Wを押し込んで、突刺部Cが芯線Wa内にまで突刺挿入されると接続が完了する。このように電線W端縁寄りの突刺部Aのベース21からの高さを最も高くして、他の突刺部B〜Dをその電線端縁から離れる従って徐々に低くする構成にしたことで、電線W内部へ突刺挿入が、突刺部Aから突刺部B,C,Dの順に随時されることになる。
【0026】
この図4(d)の接続完了後の各突刺部A〜Dのそれぞれの突刺の状態を示す横断面が図5(a)〜(d)に示されている。図5(a)の突刺挿入後の突刺部Aは、芯線Wa内で素線Wb同士に挟まれてその外面とが接触されると共に、電線Wをほぼ貫通して上側の絶縁被覆材Wdより先端が突き出ている。図5(b)の突刺挿入後の突刺部Bは、その先端が上側の絶縁被覆材Wd手前の芯線Wa部分まで突刺されてた状態で素線Wb同士に挟まれて接触されている。
【0027】
そして、図5(c)の突刺部Cは、先端がほぼ芯線Wa中央まで突刺された状態で素線Wbに接触されており、図5(d)の突刺部Dは、先端が芯線Waの下部分にまで突刺された状態で素線Wbに接触されている。このように電線W端縁寄りの突刺部Aの突刺しが最も深く、他の突刺部B〜Dの突刺し深さはその電線W端縁から離れるに従って徐々に浅くなる構成、つまり突刺部A〜Dの突刺挿入深さを電線W端縁に向かって段階的に深くして随時突刺挿入されるようにしたことで、突刺挿入時の芯線Waへの応力の集中が緩和されながら突刺されることになり、これら複数の突刺部を一括して突刺挿入した際でも素線切れが発生するおそれがなくなる。
【0028】
仮に、このような段階的な突刺挿入によっても素線切れが発生しまう場合があったとしても、そのおそれがあるのは最も突刺しが深い突刺部Aが最も高く突刺部B〜Dの順に低くなるというものなので、例えば突刺部Aにおいて素線切れによる断線が発生したとしても、それより手前の突刺部B〜Dの素線Wbと接触には影響がなく、また突刺部Bにおいて素線切れによる断線が発生したとすれば、突刺部Aの素線Wbとの接触への影響はあるが、それより手前の突刺部C,Dの素線Wbと接触には影響がない。つまり、突刺挿入による断線が起こる可能性が突刺部A〜Dの順に低くなる構成でもあるので、素線切れが起こったとしてもそのことによる影響を少なくすることができる接続構造である。
【0029】
この場合、ピアシング端子20を収容する端子収容部31の隔壁32,32の間隔を電線Wの外径寸法と同等かやや幅狭に形成すると共に、電線Wの接続端末の受け入れを隔壁32,32間に圧入する構成にすれば、その受け入れを強固にできる上に、各突刺部A〜Dが複数の素線Wbに挟まれることで発生していた接触荷重を電線Wの圧入によってさらに増大させることになり、更なる接続の信頼性を向上させることができる。
【0030】
また、このピアシング端子20の構成は、従来技術の圧接用端子のような端子側壁を不要にして、電線接続部23を電線Wの外径寸法より幅狭に形成されたものであるから、その分端子幅も狭くすることができ、さらには、このようなピアシング端子20を収容固定する端子収容部31の隔壁32を、電線W受け入れの側壁とした構成を採用することで、ハウジング30やコネクタ等の小型化を可能にする。
【0031】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。上記実施例では、突刺部を4つ用いた構成を示したがもちろん2つや3つ又は5つ以上の数の突刺部を用いた構成でもよく、これら突刺部の数は電線との接続の仕様(電気的特性、機械的強度等)に応じて設定されるもので適宜変更可能である。また、電線接続部も上記実施例では導電性板材の板金加工により構成されたものを示したが、鋳造などの一体成形加工による構成であってもよく実施例のようには限定されない。
【0032】
また、上記実施例では相手方となる端子への接続部分としての嵌合部を有したピアシング端子を示したが、このような接続部分がない構成、例えば電線同士の中継接続や分岐接続用に、突刺部を有する電線接続部を複数備えた構成にしてももちろん良い。さらに、ピアシング端子のハウジングへの収容固定の方法も上記実施例のように圧入による固定以外にも各種固定方法が適用可能なのは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るピアシング端子接続構造によれば、ピアシング端子の電線接続部の一側面に複数並んで立設された突刺部が、接続の際電線に突刺挿入されると、電線内部の芯線と接触して導通接続される。このような突刺挿入による接続であるため、従来の圧接端子のように圧接刃で芯線を挟む場合と比較して、突刺部によって芯線を構成する素線が切断されて接触不良を起こすおそれが少ない。
【0034】
また、これら突刺部高さが、接続される電線端縁から電線長さ方向に向かってそれぞれ漸次低くなるように形成されているので、突刺した際の各突刺部の電線への突刺挿入深さが電線端縁に向かって徐々に深くなる接続構造となっており、従って電線端縁寄りの突刺部の突刺しが最も深く、他の突刺部の突刺しはその電線端縁から離れるに従って徐々に浅くなるという接続なので、これら複数の突刺部を電線に一括して突刺挿入した際の素線切れの発生がより防止される。
【0035】
さらに、このように突刺挿入深さを電線端縁に向かって段階的に深くしたことにより、各突刺部による電線内部への応力の集中が緩和され、振動や熱サイクルに対する接触部位のずれ等による接触不良が防止されるので、そのような条件下における接続の信頼性を高めることも可能になる。
【0036】
そして、電線との接続部が電線外径寸法より幅狭な形状のピアシング端子を、絶縁性のハウジングに複数収容固定すると共に、ハウジングの各端子収容部には、収容された各ピアシング端子の電線部を隔てる隔壁を形成し、電線をその隔壁間に受け入れて端子に接続させるという接続構造によれば、当然に各端子間の絶縁状態を保つことができるばかりでなく、従来技術のような圧接刃を用いた接続端子を同様なハウジングに収容するのに比べて、端子幅方向のピッチを狭くすることが可能になり、コネクタの小型化に貢献する。
【0037】
従って、本発明に係ピアシング端子接続構造は、突刺部によって芯線を構成する素線が切断され接触不良となることもなく、振動や熱サイクルに対する接続の信頼性が良く、しかも従来用いられてきた接続端末処理技術を用いた簡便な接続ができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るピアシング端子とハウジング及び電線を示した外観斜視図である。
【図2】 図1のハウジングに収容固定後のピアシング端子に電線を接続する前の状態を示した外観斜視図である。
【図3】 図2のピアシング端子に電線が接続された状態を示した外観斜視図である。
【図4】 (a)〜(d)は電線にピアシング端子の各突刺部が突刺挿入される過程を順に示した側面図である。
【図5】 (a)〜(d)は突刺挿入後の各突刺部と電線の芯線との接触状態を示した断面図である。
【図6】 (a)は従来の圧接刃による接続端子の外観斜視図、(b)はその上面図である。
【図7】 図6に示した圧接刃による接続端子を用いた接続構造の断面図である。
【符号の説明】
20 ピアシング端子
21 ベース
22 嵌合部
23 電線接続部
24 嵌合片
25 開口部
30 ハウジング
31 端子収容部
32 隔壁
33 収容溝
34 挿入口
35 底壁
A〜D 突刺部
W 電線
Wa 芯線
Wb 素線
Wd 絶縁被覆材

Claims (4)

  1. 複数本の素線が撚り束ねられてなる芯線の周りが絶縁被覆材により被覆された電線の端末部分に接続されるピアシング端子を用いた電線への接続構造であって、該ピアシング端子は電線の外径寸法より薄い板厚の導電性板材から打ち抜き加工により形成され、そのベースの長さ方向の一方には相手方コネクタの接続端子が挿入されて弾性的に接触して導通する開口部を備えたメス型端子形状又はオス型端子形状の嵌合部が設けられると共に、前記ベースの長さ方向の他方にはその上縁に沿って電線端末への接続部分として電線の芯線に突刺して接触導通される突刺部が電線端縁から電線長さ方向に向かって漸次低くなるように複数並んで立設され、前記ピアシング端子複数収容される絶縁性のハウジングには前記ピアシング端子を収容すると共に、電線の端末部分を1本ずつ受け入れる端子収容部が隔壁を介して複数並設されており、該各端子収容部にはピアシング端子の収容溝が形成されると共に、該各収容溝に収容固定された前記ピアシング端子の突刺部に電線が上方から受け入れられて接続されると同時に前記隔壁間に挟圧保持されることを特徴とするピアシング端子接続構造。
  2. 前記ハウジングの端子収容部の隔壁間隔が電線径よりも小さく、この端子収容部に収容固定された前記ピアシング端子に前記電線を接続した際には前記電線が前記各端子収容部の隔壁間に挟圧保持されることを特徴とする請求項に記載のピアシング端子接続構造。
  3. 前記ピアシング端子が前記ハウジングの端子収容部の各収容溝へ圧入により収容固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のピアシング端子接続構造。
  4. 前記各端子収容部の側壁には前記収容溝と連通して前記相手方コネクタの接続端子への接続部分が挿通される挿入口が形成され、該挿入口よりハウジング外へ挿出されるピアシング端子の相手方端子との接続部分に相手方コネクタの接続端子が接続されることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のピアシング端子接続構造。
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