JP3833944B2 - フラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気機器や自動車等の配線に使用されるフラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器や自動車等の電気配線にフラットケーブルが使用されるようになってきている。このフラットケーブル1は、図4に示すように、平行に並設された複数条の銅等よりなるフラット導体2をポリエチレンテレフタレートの如きフラット絶縁被覆3で覆った構造になっている。
【0003】
このようなフラットケーブル1に接続されるフラットケーブル接続端子4は、図3に示すように、雌形の接続継ぎ手5の端部に端子板部6が一体に連接され、該端子板部6の幅方向の両側にクリンプ片7が立設され、各クリンプ片7の立設方向の端部の端子板部6の幅方向の両側に1対の保持片8が立設された構造になっている。この場合、幅方向の両側で向かい合うクリンプ片7は相互に平行に立設され、また幅方向の両側で向かい合う保持片8も相互に平行に立設されている。
【0004】
このようなフラットケーブル1に対するフラットケーブル接続端子4の接続は、図4に示すように、フラットケーブル1にフラット導体2に対向する箇所で各クリンプ片7を突き刺し、フラットケーブル1を突き抜けた各クリンプ片7の先端部を折曲げて円弧状に加締めて各クリンプ片7をフラット導体2に導通させると共に、フラット導体2を有するフラットケーブル1の端部を隣接する保持片8間に挿入し、各保持片8の先端部を折曲げてフラットケーブル1を加締めて保持することにより行っていた。
【0005】
この場合、図4に示すように、各フラット導体2にフラットケーブル接続端子4が接続されたフラットケーブル1は、各接続継ぎ手5を図示しないコネクタハウジングの隣接する端子収納室に挿入する際に、隣接する端子収納室間に設けられている仕切り壁を避けてフラットケーブル1を挿入できるように、隣接するフラット導体2間のフラット絶縁絶縁被覆3にスリットを入れて切離し部9を設け、各フラット導体2の箇所でフラットケーブル1の端部を切り離して独立させている。
【0006】
各クリンプ片7と各保持片8のフラットケーブル1への突き刺し及び加締め方法は、図5(A)〜(F)に示すようにして行っていた。ここで、図5(A)〜(C)は各クリンプ片7の突き刺し、加締め工程図を示し、図5(D)〜(F)は図5(A)〜(C)と同じタイミングで行われる各保持片8の加締め工程図を示したものである。
【0007】
これらの作業は、図5(A)〜(C)に示す工程は図5(A)(B)に示すクリンプ片突き刺し刃型部10と、図5(C)に示すクリンプ片加締め刃型部11を用いて行われ、図5(D)〜(F)に示す工程は図5(D)(E)に示すフラットケーブル押し込み刃型部12と、図5(F)に示す保持片加締め刃型部13とを用いて行われるようになっている。
【0008】
クリンプ片突き刺し刃型10には、1対のクリンプ片差し込み溝14と、これらの溝14間に突設されているフラットケーブル支え突起15とを備えている。クリンプ片加締め刃型11には、各クリンプ片7の先端部を曲成して加締めるクリンプ片加締め溝16が設けられている。フラットケーブル押し込み刃型部12には、1対の保持片差し込み溝17と、これらの溝17間に突設されているフラットケーブル押し込み突起18とを備えている。保持片加締め刃型13には、各保持片8の先端部を曲成して加締める保持片加締め溝19が設けられている。クリンプ片突き刺し刃型部10とフラットケーブル押し込み刃型部12とは一体に形成され、またクリンプ片加締め刃型部11と保持片加締め刃型部13とは一体に形成されている。
【0009】
フラットケーブル1は、図5(A)に示すようにクリンプ片突き刺し刃型10とガイド部材21とで水平に支持されている。
【0010】
かかる状態で、アンビル20をガイド部材21のガイドで上昇させ、このアンビル20の上昇でフラットケーブル接続端子4を上昇させ、図5(B)に示すように各クリンプ片7をフラット導体2の箇所でフラットケーブル1に突き刺すと同時に、図5(E)に示すように対向する保持片8間に切り離されたフラットケーブル1の部分をフラットケーブル押し込み突起18で押して押し込む。
【0011】
かかる状態になると、フラットケーブル接続端子4に対してフラットケーブル1の独立部分は図6に示すようになっている。即ち、各クリンプ片7はフラット導体2の箇所でフラットケーブル1に突き刺されてフラット導体2と導通状態になると共に各クリンプ片7の先端部がフラットケーブル1の反対側に導出され、また対向する保持片8間にフラットケーブル1の独立部分が嵌まり込んでいる。
【0012】
しかる後、クリンプ片突き刺し刃型部10及びフラットケーブル押し込み刃型部12を、クリンプ片加締め刃型部11と保持片加締め刃型部13とに交換する。
【0013】
かかる状態で、アンビル20の上昇でフラットケーブル接続端子4を上昇させ、各クリンプ片7の先端部を図5(C)に示すクリンプ片加締め溝16で図4に示すように円弧状に加締めると同時に、対向する保持片8の先端部も図5(F)に示す保持片加締め溝19で図7及び図4に示すように円弧状に加締める。
【0014】
このようにフラットケーブル1とフラットケーブル接続端子4を各クリンプ片7の突き刺しによって接続する所謂ピアッシングの方法は、接続後にフラットケーブル1の長手方向に引っ張る力に対しては十分に強いが、フラットケーブル1のひねりや横方向の引っ張りに対しては非常に弱く、大きな外力を受けて、若しフラットケーブル1を各保持片8が十分に保持できない場合には、外力がフラットケーブル接続端子4の接続部へ、及び各クリンプ片7の突き刺し端部からフラットケーブル1の縁端に亀裂が生じてしまう不具合が発生する。従って、フラットケーブル接続端子4に設けられた各保持片8でフラットケーブル1の縁端を抱えるように加締めることで、フラットケーブル1の横方向の外力やひねりに対する対策を講じている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように各保持片8でフラットケーブル1を抱えて加締める方法では、幅方向の両側で対向する保持片8の間にフラットケーブル1を差し入れる工程で、これら保持片8の内幅よりも大きなフラットケーブル1を差し入れるので、どうしてもフラットケーブル1の端縁部の絶縁被覆3を傷つけたり、突き刺したり、あるいはフラットケーブル1が極端に曲がって差し入れられたりする現象が多々発生してしまう。このように、一旦フラットケーブル1の端縁部の絶縁被覆が傷つけられることになると、その傷部を発端としてフラットケーブル1に横方向の外力やひねりが加えられた場合、フラットケーブル1の絶縁被覆3に亀裂が生じ、やがてフラットケーブル1自体が破断してしまう恐れがある。
【0016】
また、フラットケーブル1が両側の保持片8の間に極端に曲がってしまうと、フラットケーブル1の幅方向の両端を保持する機能が失われ、横方向の外力やひねりの力がフラット導体2の接続部に加わり、前述のような破断につながることになる。
【0017】
また、フラットケーブル1の縁端を傷つけないために、端子幅方向の保持片8間隔をフラットケーブル1の幅より大きくしたフラットケーブル接続端子4を用いても、横方向の外力やひねりに対してはフラットケーブル1を規制して保持できないので、同様な不具合を招くことになる。この場合、フラット導体2の並設ピッチが小さい時には、端子幅方向の保持片8間隔が広いと隣のフラットケーブル接続端子4の保持片8に接触してしまい、むやみに広げることもできず、どうしてもフラットケーブル1の独立部分の幅よりも若干狭い内幅の端子幅方向の保持片8間隔にせざるを得ない。
【0018】
さらに、フラット導体2の配列ピッチが小さい、即ち隣接するフラット導体2の間が非常に狭いフラットケーブル1、例えばフラット導体2の幅が1.5 mmで、フラット導体2の配列ピッチ(隣接するフラット導体2の幅方向の中心間の間隔)が2.5 mmの場合は、隣接するフラット導体2間のフラット絶縁被覆3をスリットからなる切離し部9で切り離した場合の切離し部9の両側で独立しているフラットケーブル1の隣接するフラット絶縁被覆3間の間隔は0.8 mm〜0.7 mmと非常に狭くなってしまうので、切り離されたフラットケーブル1の幅方向の両側に保持片8を正しく差し入れることができない場合も出てきてしまう問題点があった。
【0019】
本発明の目的は、保持片でフラットケーブルの端縁に傷をつけることがなく、フラット導体の配列ピッチが非常に小さいフラットケーブルであっても保持片によって正しくフラットケーブルを保持でき、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることのないフラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フラット導体がフラット絶縁被覆で被覆されたフラットケーブルと、
端子板部の幅方向の両側にクリンプ片を突設し、クリンプ片の突設部分に隣接した端子板部の部分の幅方向の両側に保持片を立設した接続端子とを用い、
フラット導体に対応した箇所でフラットケーブルに各クリンプ片を突き刺し、フラットケーブルを突き抜けた各クリンプ片の先端を曲成して加締め、
端子板部の幅方向の両側で対向する保持片の間にフラットケーブルを挿入し、しかる後、各保持片の先端部を曲成して加締めるフラットケーブルと接続端子の接続方法を改良するものである。
【0021】
本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続方法では、
フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形し、この湾曲成形したフラットケーブルを各保持片の間に挿入し、しかる後、各保持片の先端部を曲成して加締める。
【0022】
このようにフラットケーブルの横断面が湾曲するように成形してから、このフラットケーブルを各保持片の間に挿入すると、保持片でフラットケーブルの端縁に傷をつけることがなく、フラット導体の配列ピッチが非常に小さいフラットケーブルであっても保持片によって正しくフラットケーブルを保持でき、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることのないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0023】
また本発明は、フラット導体がフラット絶縁被覆で被覆されたフラットケーブルと、
端子板部の幅方向の両側にクリンプ片を突設し、クリンプ片の突設部分に隣接した端子板部の部分の幅方向の両側に保持片を立設した接続端子とを用い、
フラット導体に対応した箇所でフラットケーブルに各クリンプ片を突き刺し、フラットケーブルを突き抜けた各クリンプ片の先端を曲成して加締め、
端子板部の幅方向の両側で対向する保持片の間にフラットケーブルを挿入し、しかる後、各保持片の先端部を曲成して加締めるフラットケーブルと接続端子の接続装置を改良するものである。
【0024】
本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置は、
フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形する成形治具と、
湾曲成形されたフラットケーブルを各保持片の間に挿入する挿入治具と、
各保持片の先端部を曲成して加締める加締め治具とを備えている。
【0025】
このようにフラットケーブルの横断面が湾曲するように成形治具で成形してから、このフラットケーブルを挿入治具で各保持片の間に挿入すると、保持片でフラットケーブルの端縁に傷をつけることがなく、フラット導体の配列ピッチが非常に小さいフラットケーブルであっても保持片によって正しくフラットケーブルを保持でき、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることのないフラットケーブルと接続端子の接続装置を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1(A)〜(D)及び図2は本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置と本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続方法の実施の形態の一例を示したもので、図1(A)〜(D)は本例のフラットケーブルと接続端子の接続装置の各動作状態の横断面図及び本例のフラットケーブルと接続端子の接続方法の工程図、図2(A)(B)は本例の接続方法で対向する保持片間に湾曲成形したフラットケーブルを挿入した状態を示す横断面図及びその後に各保持片の先端部を加締めた状態を示す横断面図である。なお、前述した図3乃至図7と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0027】
本例のフラットケーブルと接続端子の接続装置は、図1(A)〜(D)に示すように、下部受け部材22と上部押圧部材23とを備えている。
【0028】
下部受け部材22の上部には、切離し部9で切り離されたフラットケーブル1の部分をその横断面が山形に湾曲するように成形する成形治具24の一方をなす山形の湾曲成形凸部25と、湾曲成形されたフラットケーブル1の部分を対向する保持片8の間に押し込む挿入治具26の一方をなすフラットケーブル押し込み刃型部12と、フラットケーブル1を挿入した保持片8を加締める加締め治具27の一方をなす保持片加締め溝19とが設けられている。
【0029】
上部押圧部材23は、垂直下向きに昇降するアンビル20の両側面をガイドするガイド部材21を備えると共に、上部ではその上方に存在するアンビル20の頭部20aとの間に介在されてアンビル20を上向きに付勢するバネ28を支持している。また、この上部押圧部材23の下部には、切離し部9で切り離されたフラットケーブル1の部分をその横断面が山形に湾曲するように成形する成形治具24の他方をなす谷形の湾曲成形凹部29と、湾曲成形されたフラットケーブル1の部分を対向する保持片8の間に押し込む挿入治具26の他方をなすアンビル20と、フラットケーブル1を挿入した保持片8を加締める加締め治具27の他方をなす前述したアンビル20とが設けられている。アンビル20は、フラットケーブル押し込み刃型部12と保持片加締め溝19とに対して共用されるようになっている。
【0030】
上部押圧部材23とアンビル20は、図示しない駆動手段で上下に昇降されるようになっている。この場合、上部押圧部材23とアンビル20は、同時に昇降する場合と、アンビル20が上部押圧部材23に対して昇降する場合とがある。
【0031】
次に、このようなフラットケーブルと接続端子の接続装置を用いた本例のフラットケーブルと接続端子の接続方法を、図1(A)〜(D)及び図2(A)(B)を参照して説明する。
【0032】
まず、フラットケーブル1は、図1(A)に示すように、下部受け部材22の湾曲成形凸部25の上に位置決めし、かかる状態で上部押圧部材23とアンビル20を下降させて、湾曲成形凹部29と下側の湾曲成形凸部25とを噛み合わせることにより、図1(B)に示すように、フラットケーブル1をその横断面が山形をなすように湾曲させて成形する。ここで成形されるフラットケーブル1の長さは、端子板部6の長手方向にみた保持片8の長さより3mm程度長い長さである。なお、湾曲成形されるフラットケーブル1の形状は、図示のような山形(逆V字状)に限らず、U字状、円弧状等対向する保持片8の間に入るものであれば、どのような形状であってもよい。フラットケーブル1の湾曲成形が終了したら、上部押圧部材23とアンビル20を上昇させる。
【0033】
次に、湾曲成形したフラットケーブル1を、図1(C)に示すように、右側に移動させて隣接するフラットケーブル押し込み刃型部12上に送り、フラットケーブル押し込み刃型部12のフラットケーブル押し込み突起18で該フラットケーブル1の成形された窪み部を支える。この湾曲成形されたフラットケーブル1の上に、端子板部6に下向きに突設された保持片8を、これら保持片8がフラットケーブル押し込み刃型部12の各保持片差し込み溝17に対向するように配置する。かかる状態で、上部押圧部材23とアンビル20を下降させて、該アンビル20の下降により端子板部6を下向きに押圧して、各保持片8を各保持片差し込み溝17に挿入し、湾曲されているフラットケーブル1をこの過程で対向する保持片8の間に図2(A)に示すように差し入れる。このときフラットケーブル1は湾曲成形されて幅が狭くなっているので、保持片8の先端で傷つけられることなく保持片8の間に挿入できる。また、上部押圧部材23の下降により、次のフラットケーブル1を湾曲成形凹部29と下側の湾曲成形凸部25との噛み合わせにより、該フラットケーブル1の横断面が山形をなすように湾曲させて成形する。これらの成形が終了したら、上部押圧部材23とアンビル20を上昇させる。
【0034】
次に、各クリンプ片7をフラットケーブル1に突き刺し、保持片8の間にフラットケーブル1を挿入したフラットケーブル接続端子4を右方向に移動させて、図1(D)に示すように、保持片加締め溝19上に位置決めする。また、次の曲成形されたフラットケーブル1をフラットケーブル押し込み刃型部12上に位置決めし、その上にフラットケーブル接続端子4の対向する各保持片8を、フラットケーブル押し込み刃型部12の各保持片差し込み溝17に対向するように配置する。かかる状態で、上部押圧部材23とアンビル20を図1(D)に矢印で示すように右方向に移動させ、アンビル20が保持片加締め溝19上に対向した位置で停止させる。かかる状態で、アンビル20のみを下降させて、該アンビル20の下降により端子板部6を下向きに押圧して、各保持片8の先端部を保持片加締め溝19で、図2(B)に示すように互いに内向きに円弧状に曲成して加締める。しかる後、下降状態のアンビル20を上昇させる。
【0035】
次に、上部押圧部材23とアンビル20を左方向に戻して、アンビル20がフラットケーブル押し込み刃型部12上に対向する位置で停止し、上部押圧部材23とアンビル20を下降させて、該アンビル20の下降により端子板部6を下向きに押圧して、各保持片8を各保持片差し込み溝17に挿入し、湾曲されているフラットケーブル1をこの過程で対向する保持片8の間に差し入れる。
【0036】
このような作業を繰り返し行って、図5に示すようなフラットケーブル接続端子4付きのフラットケーブル1を製造する。
【0037】
なお、フラットケーブル接続端子4のクリンプ片7を、フラット導体2に対応する箇所でフラットケーブル1に突き刺す動作は、図5(A)〜(C)と同じである。
【0038】
また、図1における成形治具24、挿入治具26及び加締め治具27は一体となっているが、それぞれ独立したもの、或いはその幾つかが一体となった構造のものであってもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続方法では、フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形してから、このフラットケーブルを各保持片の間に挿入するので、保持片でフラットケーブルの端縁に傷をつけることがなく、フラット導体の配列ピッチが非常に小さいフラットケーブルであっても保持片によって正しくフラットケーブルを保持でき、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることのないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0040】
また、本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置は、フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形治具で成形してから、このフラットケーブルを挿入治具で各保持片の間に挿入するので、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることがなく、保持片でフラットケーブルの端縁に傷をつけることがなく、フラット導体の配列ピッチが非常に小さいフラットケーブルであっても保持片によって正しくフラットケーブルを保持でき、フラットケーブルにかかる外力やひねりの影響を接続部に伝えることのないフラットケーブルと接続端子の接続装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置と本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続方法の実施の形態の一例の各工程の縦断面図である。
【図2】(A)(B)は本例の接続方法で対向する保持片間に湾曲成形したフラットケーブルを挿入した状態を示す横断面図及びその後に各保持片の先端部を加締めた状態を示す横断面図である。
【図3】従来のフラットケーブル接続端子の斜視図である。
【図4】従来のフラットケーブルと接続端子との接続部の斜視図である。
【図5】(A)〜(F)は従来のフラットケーブルと接続端子との接続方法の接続工程を示す縦断面図である。
【図6】従来のフラットケーブルと接続端子との接続部でクリンプ片と保持片との先端を加締める前の状態を示す斜視図である。
【図7】従来のフラットケーブルと接続端子との接続部での保持片の箇所での横断面図である。
【符号の説明】
1 フラットケーブル
2 フラット導体
3 フラット絶縁絶縁被覆
4 フラットケーブル接続端子
5 接続継ぎ手
6 端子板部
7 クリンプ片
8 保持片
9 切離し部
10 クリンプ片突き刺し刃型部
11 クリンプ片加締め刃型部
12 フラットケーブル押し込み刃型部
13 保持片加締め刃型部
14 クリンプ片差し込み溝
15 フラットケーブル支え突起
16 クリンプ片加締め溝
17 保持片差し込み溝
18 フラットケーブル押し込み突起
19 保持片加締め溝
20 アンビル
20a アンビル頭部
21 ガイド部材
22 下部受け部材
23 上部押圧部材
24 成形治具
25 湾曲成形凸部
26 挿入治具
27 加締め治具
28 バネ
29 湾曲成形凹部
Claims (2)
- フラット導体がフラット絶縁被覆で被覆されたフラットケーブルと、
端子板部の幅方向の両側にクリンプ片を突設し、前記クリンプ片の突設部分に隣接した前記端子板部の部分の幅方向の両側に保持片を立設した接続端子とを用い、
前記フラット導体に対応した箇所で前記フラットケーブルに前記各クリンプ片を突き刺し、前記フラットケーブルを突き抜けた前記各クリンプ片の先端を曲成して加締め、
前記端子板部の幅方向の両側で対向する保持片の間に前記フラットケーブルを挿入し、しかる後、前記各保持片の先端部を曲成して加締めるフラットケーブルと接続端子の接続方法において、
前記フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形し、この湾曲成形した前記フラットケーブルを前記各保持片の間に挿入し、しかる後、前記各保持片の先端部を曲成して加締めるフラットケーブルと接続端子の接続方法。 - フラット導体がフラット絶縁被覆で被覆されたフラットケーブルと、
端子板部の幅方向の両側にクリンプ片を突設し、前記クリンプ片の突設部分に隣接した前記端子板部の部分の幅方向の両側に保持片を立設した接続端子とを用い、
前記フラット導体に対応した箇所で前記フラットケーブルに前記各クリンプ片を突き刺し、前記フラットケーブルを突き抜けた前記各クリンプ片の先端を曲成して加締め、
前記端子板部の幅方向の両側で対向する保持片の間に前記フラットケーブルを挿入し、しかる後、前記各保持片の先端部を曲成して加締めるフラットケーブルと接続端子の接続装置において、
前記フラットケーブルの横断面が湾曲するように成形する成形治具と、
湾曲成形された前記フラットケーブルを前記各保持片の間に挿入する挿入治具と、
前記各保持片の先端部を曲成して加締める加締め治具とを備えているフラットケーブルと接続端子の接続装置。
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