JP4055070B2 - 車両用警報装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に対する障害物を検出して運転者に知らせる警報装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、運転者の眼球部を赤外線カメラで撮影してその画像から視線方向を検出し、フロントウインドシールド上に運転者の視線方向エリアを設定し、赤外線レーダを用いて車両周囲の障害物の位置方向を検出し、該障害物の位置方向と視線方向エリアの中心との間に、警報マークをヘッドアップディスプレイにより表示し、該障害物の位置方向が運転者の視線方向と所定量離間しているときは警報マークを強調することが特開平6−230132号公報に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−230132号公報(第5,6頁、図11)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置では、障害物検出手段が車両周囲の障害物を検出すると、運転者が障害物を認識していても警報信号を発するので、運転者が警報信号をうるさく感じ、警報装置の作動を停止してしまう虞がある。
【0005】
本発明は、係る従来の不具合を解消するためになされたもので、運転者が障害物を認識している場合は、報知装置から警報信号を出力しない又は弱い警報信号を出力するようにすることにより警報装置のお節介感をなくすことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、障害物検出装置が自車に対して一定距離以内に位置する障害物を検出すると報知装置から警報信号を送出する車両用警報装置において、前記自車および障害物の現在位置からの各進路を想定し、両進路の交点である自車到達点を中心として自車予想円を描き、自車が該自車到達点に到達したときに前記障害物が障害物進路上で到達する障害物到達点を中心として障害物予想円を描き、前記自車予想円と前記障害物予想円との重なり割合に基づいて、前記障害物検出装置により検出された前記障害物との危険度を特定する障害物危険度特定装置と、運転者の視線の方向を検出する視線方向検出装置と、前記障害物の方向を検出する障害物方向検出装置と、前記障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であるか否か判定する方向判定装置と、該方向判定装置が同方向でないと判定したとき、前記障害物危険度特定装置により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を前記報知装置に出力させ、同方向であると判定したときは前記報知装置から警報信号を出力させない又は弱い警報信号を出力させる警報出力装置と、を備えたことである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を自車の全長に基づいて決定することである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を自車の全長に自車の車速に比例した重み付けをして決定することである。
【0009】
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記報知装置は前記障害物危険度に対応付けして設定された複数種類の警報信号を出力可能とし、前記方向判定装置が前記障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向でないと判定した場合、前記警報出力装置は前記障害物危険度特定装置により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を前記報知装置に出力させることである。
【0010】
【発明の作用・効果】
障害物検出装置が自車に対して一定距離以内に位置する障害物を検出すると、障害物危険度特定装置は、自車および障害物の現在位置からの各進路を想定し、両進路の交点である自車到達点、および自車が自車到達点に到達したときに障害物が障害物進路上で到達する障害物到達点をそれぞれ中心として、自車予想円および障害物予想円を描き、自車予想円と障害物予想円の重なり割合に基づいて、障害物との危険度を特定する。運転者の視線の方向と障害物の方向とが同方向でないと方向判定装置が判定したとき、警報出力装置は障害物危険度特定装置により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を報知装置に出力させ、同方向であると判定したときは、警報出力装置は報知装置に警報信号を出力させず、或いは弱い警報信号を出力させる。
これにより、自車に対して一定距離以内に位置する障害物の危険度の高低、および運転者の視線の方向と障害物の方向とが同方向であるか否かに応じて適切に選択された警報信号を発するので、警報にお節介感がなくなり、運転者がうるさく感じて警報装置の作動を停止してしまうことがなくなる。
【0011】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を、自車の全長に基づいて決定するので、自車の長さに応じて障害物との危険度を特定することができる。
【0012】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を、自車の全長に対して自車の車速による重み付けを行って決定するので、自車到達点までの自車の車速による誤差を考慮に入れて自車予想円を描くことができ、障害物との危険度をより正確に特定することができる。
【0013】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、障害物危険度特定装置により障害物の危険度を特定し、障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向でない場合にのみ障害物危険度に対応付けされた警報信号を出力するので、障害物の存在を危険度に応じて適切に選択された警報信号によりお節介感なく報知することができる。
【0014】
【実施の形態】
以下本発明の実施の形態に係る車両用警報装置1を図面に基づいて説明する。本発明において障害物とは、自動車、自転車、人、立体物など本車両用警報装置1を搭載した車両2と接触あるいは衝突する可能性のある物であるが、実施の形態においては、全車両2が本車両用警報装置1を搭載しているものとし、所定距離以内に位置する2台の車両の一方(以下、自車2aという。)にとって他方の車両(以下、他車2bという。)が障害物であるとしている。図1に示すように各車両2には、中央処理装置3および記憶装置4等からなる電子制御ユニット5、走行状態検出装置6、視線方向検出装置7、通信装置8および報知装置である発光装置9が搭載されている。記憶装置4には後述する各種プログラムが記憶されているとともに、車両全長に関する情報や車両種別を含む車両情報が記憶されている。走行状態検出装置6は、GPS受信機10と、車輪速センサ11と、GPS受信機10から得られた位置情報(緯度、経度、高度等に関する情報)および車輪速センサ11から得られた車輪速度情報に基づいて現在位置、進行方向および車速等の走行状態を算出する走行状態算出装置12とから構成され、この車両2の走行状態情報は一定周期で電子制御ユニット5に取込まれ記憶装置4に順次更新して記憶される。通信によって限られた範囲内(例えば、数100m以内)に存在する各車両2間では、各車両の現在位置、進行方向および車速等の走行状態情報と、車両全長に関する情報や車両種別を含む車両情報とが通信装置8により車車間通信でお互いに送受信されるようになっている。他車2bの電子制御ユニット5の記憶装置4に記憶された最新の他車2bの現在位置、走行方向および車速等の走行状態情報と、車両全長に関する情報や車両種別を含む車両情報は、一定周期で通信装置8により電子制御ユニット5に取込まれて記憶装置4に順次更新して記憶される。
【0015】
電子制御ユニット5は、障害物を検出するプログラム15Pを障害物検出装置15として実行し、自車2aおよび他車2bの現在位置から車両間距離を算出し、自車2aから一定距離以内に位置する他車2bを障害物として検出する。障害物の方向を検出するプログラム16Pを障害物方向検出装置16として実行する。障害物の危険度を特定するプログラム17Pを障害物危険度特定装置17として実行し、障害物検出装置15により障害物として検出された他車2bと自車2aとが衝突する可能性を自車2aおよび他車2bの現在位置、進行方向および速度等から推定して障害物危険度を特定する。障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であるか否か判定するプログラム18Pを方向判定装置18として実行し、警報出力プログラム19Pを警報出力装置19として実行し、方向判定装置18が同方向でないと判定したときは障害物危険度に対応付けして設定された複数種類の警報の中、障害物危険度特定装置17により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を発光装置9に出力させ、同方向であると判定したときは弱い警報信号を発光装置9に出力させる。
【0016】
即ち、自車2aの電子制御ユニット5は、図2に示す障害物検出プログラム15Pを一定周期(例えば、数msec)で実行して障害物を検出する。自車2aおよび他車2bの走行状態情報が記憶装置4から読み出され(ステップS21)、自車2aおよび他車2bが各現在位置に基づいて図3に示す如くマップ21に表示される(ステップS22)。図3に示す一例では、自車2aを中心に2台の他社2b1,2b2が存在する場合が示されている。ステップS23で自車2aに対して他車2b1が一定距離(例えば、400m)以内に位置するか否かが判定される。他車2b1が自車2aから一定距離以内に位置すると、他車2b1は障害物として検出され記憶装置4に記憶される(ステップS24)。次に、他車2b2について判定され、一定距離以内に位置しなければ、自車2aと衝突する可能性はないと判断してステップS25にジャンプされる。全ての他車2bについて判定が終了すると、図4に示す障害物方向検出プログラム16Pが実行され、障害物として検出された他車2b1と運転者13とが直線で結ばれて障害物の運転者から見た方向31が検出される(ステップS41)。障害物の運転者から見た方向31の車両直進方向に対する角度βが求められる(ステップS42)。
【0017】
次に、図5に示す障害物危険度特定プログラム17Pが実行される。障害物として検出された他車2b1の障害物危険度を算出するために、自車2aおよび他車2b1の現在位置から走行方向に各進路22a,22bが想定されてマップ21に記入される(ステップS51)。自車2aがその現在位置から進路22a,22bの交点である自車予想到達点23aに到着するまでの時間tが算出され、他車2bが該時間t経過後に進路22b上で到達する他車予想到達点23bが予測される。この自車および他車予想到達地点23a,23bを中心として自車および他車予想円24a,24bを図3に示す如くマップ21上にそれぞれ描く(ステップS52)。
【0018】
この場合、自車2aの予想円24aおよび他車2b1の予想円24bの半径は、基本的に自車2aおよび他車2b1の全長に基づいて決まり(予想円の半径=車両の全長の長さ)、各車両全長に対して各車両の車速による重み付けがなされて決定される。自車予想円24aの半径は、自車2aの車両全長に対して、図6に示す如く、自車2aの車速に比例した重み付け係数を掛けることにより求められ、自車到達予想点23aを中心として自車予想円24aが描かれる。他車予想円24bの半径は、他車2b1の車両全長に対して他車2b1の車速に比例した重み付け係数を掛けることにより求められ、他車到達予想点23aを中心として他車予想円24bが描かれる。この様に、自車2aおよび他車2b1に対して車速による重み付けを行えば、自車2aおよび他車2b1の自車および他車到達予想点23a,23bまでの車速による誤差を考慮に入れて自車および他車予想円24a,24bを描くことができる。
【0019】
その後、自車予想円24aおよび他車予想円24bが重なるか否か判定され(ステップS53)、重ならない場合は危険度が小と特定される(ステップS54)。自車予想円24a(面積Sa)と他車予想円24b(面積Sb)が重なった場合には、重なり部分の面積(Sa∧Sb)が算出される(ステップS55)。重なり部分の面積と自車予想円24aの面積Saの割合(Sa∧Sb)/Saが自車2aと他車2bとが衝突する衝突割合として算出される(ステップS56)。衝突割合が30%以上であれば(ステップS57)、障害物危険度が大であると特定され(ステップS58)、以下であれば障害物危険度が中であると特定される(ステップS59)。自車2aから一定距離以内に位置し障害物として検出された全ての他車2bについて、ステップS51〜S59が繰り返され(ステップS60)、障害物危険度が特定される。
【0020】
運転者13の視線の方向を検出して電子制御ユニット5に入力する視線方向検出装置7は、図7に示すように運転者13の顔近傍を照明する可視域外の赤外光を発する赤外線照明ライト25および運転者13の顔を撮影する赤外線カメラ26がインパネ27に運転者13の顔に向けて取付けられている。車室の天井には運転者13の頭部を撮影する赤外線カメラ28が取付けられている。赤外線カメラ26,28により一定時間間隔で撮影された画像は視線方向検出装置7に備えられた画像処理装置に取込まれて画像処理され、頭部の向きと顔面に対する視線方向とが重合されて運転者13の視線方向30が検出され、運転者の視線方向と車両直進方向とのなす角度γが求められる。顔面に対する視線方向の計測は、瞳孔中心とプルキニエ像との相対位置関係から算出することが市販の視線測定装置で一般に行われているので、詳細な説明は省略する。
【0021】
電子制御ユニット5は図8に示す障害物の方向と運転者の視線の方向とが同方向であるか否か判定するプログラム18Pを方向判定装置18として実行し、障害物である他車2b1の運転者13から見た方向31と、視線方向検出装置7により検出された運転者13の視線の方向30とのなす角度α=β−γを算出する(ステップS81)。この角度αが所定角度以下であると(ステップS82)、障害物検出装置15により検出された障害物の方向と運転者13の視線の方向が同方向であると判定し(ステップS83)、所定角度を超えると同方向でないと判定する(ステップS84)。
【0022】
電子制御ユニット5は警報信号を出力するか否か、出力する場合は警報信号の種類を選択して発光装置9に出力させる図9に示す警報出力プログラム19Pを警報出力装置19として実行し、方向判定装置18により障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であると判定された場合は(ステップS91)、発光装置9を弱く発光させる。つまり、発光装置9は、弱い光量で、若しくは淡い色の光を点灯する。弱い光量でかつ淡い色の光を点灯しても良い(ステップS92)。また、同方向でないと判定された場合は3段階の障害物危険度に対応付けして設定された3種類の警報の中、障害物危険度特定装置17により特定された車両危険度に対応付けされた色の光で発光装置9を発光させる。例えば障害物危険度が大のときは赤色の警告ランプ(ステップS93,S94)、中のときは黄色の警告ランプ(ステップS95,S96)、小のときは緑または青色の警告ランプを点灯する(ステップS97,S98)。発光装置9は運転者13が認識しやすいように、図7に示すように車両2のインパネ27のパッド上部にフロントガラスに沿って幅全体に取付けられている。発光装置9は運転者13が一層認識し易くなるように右側および左側ピラーの内側下方に上下に延在して取付けてもよい。また、発光装置9は、車両危険度が大のときは早い点滅で、中のときは中程度の点滅で、小のときは遅い点滅で警告ランプを点灯するようにしてもよい。
【0023】
次に、上記実施の形態に係る車両用警報装置の作動について説明する。電子制御ユニット5は障害物検出プログラム15Pを実行し、自車2aにから所定距離以内に位置する他車2bを障害物として検出する。障害物方向検出プログラム16Pが実行され、障害物として検出された他車2b1の方向を検出する。障害物危険度特定プログラム17Pが実行され、自車2aおよび障害物である他車2b1の現在位置、進行方向、車速、全長などに基づいて、他車2b1が自車2aと接触あるいは衝突する可能性が衝突割合として算出される。衝突割合が0の場合は障害物危険度は小であり、30%以下の場合は中であり、30%を超えると大である。
【0024】
方向判定プログラム18Pが実行され、他車2b1を運転者13から見た方向31と、視線方向検出装置7により検出された運転者13の視線の車両2に対する方向30とのなす角度αが所定角度以下である場合、障害物の方向と運転者13の視線の方向が同方向であると判定し、所定角度を超えると同方向でないと判定する。警報出力プログラム19Pが実行され、方向判定プログラム19Pにより障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であると判定された場合、電子制御ユニット5は運転者13が障害物を認識していると推定し発光装置9を弱く発光させ、同方向でないと判定された場合、運転者13が障害物を認識していないと推定し、障害物危険度が大のときは赤色、中のときは黄色、小のときは緑色の警告ランプを点灯させる。
【0025】
次に、車両の周囲を複数の領域に分割し、障害物が存在する領域を特定することにより障害物の方向を検出し、障害物が存在する領域と同方向であるとして区画された角度範囲に運転者の視線が入っている場合、障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であると判定する他の警報装置について説明する。
【0026】
車両のフロントグリル付近、フロントフェンダーのフロントバンパー両端付近に、図10,11に示すように例えば3台のカメラ35〜37が取付けられ、車両2の前方周囲が隈なく撮影され、車両2から所定距離以内に位置する自動車、オートバイ、自転車、人などの車両2に接触あるいは衝突する可能性のある物体が障害物として検出される。所定時間間隔で撮影されたカメラ35〜37からの画像は画像処理装置41に伝送され、画像処理装置41は、障害物抽出プログラム42Pにより画像処理して移動している自動車、オートバイ、自転車、人などの移動体を抽出し、車両2の移動速度および移動体の車両2に対する角度変化などから車両2との距離を算出し、車両2から所定距離以内に位置する移動体を障害物43として抽出する。カメラ35〜37および画像処理装置41の障害物43を抽出する障害物抽出プログラム42Pが、車両2に対する障害物を検出する障害物検出装置45を構成する。画像処理装置41には車両2の移動速度を求めるために従動輪の回転速度を検出する車輪速センサ44が接続されている。
【0027】
障害物検出装置45は、自動車、人等の車両2に接触あるいは衝突する可能性のある物体をパターン化して画像処理装置41の記憶装置に登録し、カメラ35〜37により撮影された画像をエッジ検出、パターンサーチ等の各種処理を行って車両2と衝突等する可能性のある物体を抽出し、抽出された物体の画像の大きさから車両2との距離を割出し、車両2から所定距離以内に位置する物体を障害物43として検出するようにしてもよい。これを併用すれば、停車中の自動車、立ち止まっている人なども障害物43として検出することができる。
【0028】
画像処理装置41は障害物の方向を検出するプログラム46Pを障害物方向検出装置46として実行し、検出された障害物43が運転者から見て正面領域51、右前方領域52、右側方領域53、左前方領域54および左側方領域55のいずれに位置するかを特定する。各領域51〜55は、運転者13が各領域に位置する障害物43を見たとき、各領域に対応付けされた障害物の方向に障害物43が位置すると違和感なく感覚的にとらえることができるように車両周囲を区画して設けられ、画像処理装置9の記憶装置に登録されている。
【0029】
電子制御ユニット50は障害物43の危険度を特定するプログラム47Pを障害物危険度特定装置47として実行し、障害物検出装置45により検出された障害物43と車両2とが衝突する可能性を画像処理装置41により算出された車両2と障害物43との離間距離によって想定し、離間距離xが所定値x1より小さいとき障害物43の危険度が大であり、x1より大きく所定値x2より小さいとき中であり、x2より大きいとき小であると特定する。
【0030】
電子制御ユニット50は障害物43の方向と運転者13の視線の方向が同方向であるか否かを判定するプログラム48Pを方向判定装置48として実行する。車両周囲に区画された各領域51〜55は、運転者13の前方を5個に分割した各角度範囲θ1〜θ5と方向が同じであるとして対応付けされている。視線検出装置7により検出された運転者13の視線の方向が含まれる角度範囲が求められる(ステップS85)。方向検出装置46により検出された障害物43が位置する領域と運転者13の視線の方向が含まれる角度範囲とが同方向であるとして対応付けされているか否か判定される(ステップS86)。対応付けされていると障害物43の方向と運転者13の視線の方向が同方向であると判定され(ステップS87)、対応付けされていないと同方向でないと判定される(ステップS88)。
【0031】
方向判定プログラム48Pにより障害物43の方向と運転者13の視線の方向が同方向であると判定された場合、運転者13が障害物43を認識していると推定し発光装置9を弱く発光させ、同方向でないと判定された場合、運転者13が障害物43を認識していないと推定し、障害物危険度が大のときは赤色、中のときは黄色、小のときは緑色の警告ランプを点灯させる警報出力プログラム19Pは実施の形態の場合と同じである。
【0032】
上記実施形態では、発光装置9は車両2のインパネ27のパッド上部にフロントガラスに沿って幅全体に取付けられた警告ランプで構成されているが、図6に仮想線で示すように、自車2aおよび他車2b1等の障害物を画面表示する表示装置32をインパネ27に取付けてもよく、またナビゲーションシステムの表示装置を利用してもよい。係る表示装置に表示された画面の図13(a)に示す例では、自車2aは黒色に塗られた三角図形で表され、他車2b1は車両危険度に応じて赤、黄、緑に塗られた長方形で表され、離間距離を示す細い線が画面に縦横方向に引かれている。図13(b)に例示する画面では、自車2aの図形が中央に表示され、他車2b1などの障害物が車両危険度に応じて対応付けされた大きさおよび色彩のマークが、障害物の車両に対する方向に対応付けされた方向で、車両危険度に対応付けされて自車画像から順次離れて設定された複数位置の一位置に表示されるようになっている。
【0033】
上記実施形態では、報知装置として発光装置9を用いているが、図6に仮想線で示すように、障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であると判定された場合には、小さい音量を発し、障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向でないと判定された場合であって車両危険度が大のときはクラクションまたはブレーキ音のような強く警告する大きな音、中のときはチャイムのような中程度の警告音、小のときはソフトなメロディ音を発するスピーカ33等の音発生装置を用いてもよい。
【0034】
上記実施形態では、障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であると判定された場合には、警報出力装置19は発光装置9を弱く発光させるようにしたが、全く発光させないこととしても良い。また音発生装置において、全く音を発生させないこととしても良い。
【0035】
また、上記他の警報装置では、障害物検出装置45にカメラ35〜37および画像処理装置41を用いて画像認識しているが、レーザレーダー、ミリ波レーダを用いて車両周囲の障害物を検出するようにしてもよい。さらに、交差点、交差点近傍などの道路上に周辺の立体物を検出するインフラ装置(例えばビーコン等)が設置されている場合は、係るインフラ装置から車両2周囲の物体の情報を通信装置により画像処理装置41に取込み、画像処理して車両2から所定距離以内に位置する自動車、人等を障害物43として検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る車両危険度に応じた警報信号を出力する警報装置のシステム構成図。
【図2】障害物検出プログラムを示す図。
【図3】自車および他車の位置を示すマップ。
【図4】障害物方向検出プログラムを示す図。
【図5】障害物危険度特定プログラムを示す図。
【図6】車速による車長への重み付けを示すグラフ。
【図7】視線方向検出装置、報知装置などを示す図。
【図8】方向判定プログラムを示す図。
【図9】警報出力プログラムを示す図。
【図10】他の警報装置のシステム構成図。
【図11】他の警報装置のカメラ、報知装置などの取付け状態を示す図。
【図12】他の警報装置の方向判定プログラムを示す図。
【図13】表示装置の画面の例を示す図。
【符号の説明】
1…本警報装置、2…車両、2a…自車、2b1…他車(障害物)、3…中央処理装置、4…記憶装置、5,50…電子制御ユニット、6…走行状態検出装置、7…視線方向検出装置、8…通信装置、9…発光装置(報知装置)、10…GPS受信機、11,44…車輪速センサ、12…走行状態算出装置、13…運転者、15,45…障害物検出装置、16,46…障害物方向検出装置、17,47…障害物危険度特定装置、18,48…方向判定装置、19…警報出力装置、21…マップ、22a,22b…進路、23a,23b…自車および他車予想到達点、24a,24b…自車および他車予想円、25…赤外線照明ライト、26.28…赤外線カメラ、27…インパネ、30…視線方向、31…障害物を運転者から見た方向、32…表示装置(報知装置)、33…スピーカ(音発生装置)、35〜37…カメラ、41…画像処理装置、51〜55…領域。
Claims (4)
- 障害物検出装置が自車に対して一定距離以内に位置する障害物を検出すると報知装置から警報信号を送出する車両用警報装置において、
前記自車および障害物の現在位置からの各進路を想定し、両進路の交点である自車到達点を中心として自車予想円を描き、自車が該自車到達点に到達したときに前記障害物が障害物進路上で到達する障害物到達点を中心として障害物予想円を描き、前記自車予想円と前記障害物予想円との重なり割合に基づいて、前記障害物検出装置により検出された前記障害物との危険度を特定する障害物危険度特定装置と、
運転者の視線の方向を検出する視線方向検出装置と、
前記障害物の方向を検出する障害物方向検出装置と、
前記障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向であるか否か判定する方向判定装置と、
該方向判定装置が同方向でないと判定したとき、前記障害物危険度特定装置により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を前記報知装置に出力させ、同方向であると判定したときは前記報知装置から警報信号を出力させない又は弱い警報信号を出力させる警報出力装置と、
を備えたことを特徴とする車両用警報装置。 - 請求項1において、前記障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を自車の全長に基づいて決定することを特徴とする車両用警報装置。
- 請求項1において、前記障害物危険度特定装置は、自車予想円の半径を自車の全長に自車の車速に比例した重み付けをして決定することを特徴とする車両用警報装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記報知装置は前記障害物危険度に対応付けして設定された複数種類の警報信号を出力可能とし、前記方向判定装置が前記障害物の方向と運転者の視線の方向が同方向でないと判定した場合、前記警報出力装置は前記障害物危険度特定装置により特定された障害物危険度に対応付けされた警報信号を前記報知装置に出力させることを特徴とする車両用警報装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003086951A JP4055070B2 (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 車両用警報装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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