JP4534788B2 - 車両用運転支援装置 - Google Patents

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本発明は、概して、自車両の衝突可能性に基づいて運転者に注意喚起を与える車両用運転支援装置に係り、特に、運転者が注意を払うべき物体又は領域のうち運転者が注意を払っていない物体又は領域についてのみ注意喚起を与える車両用運転支援装置に関する。
従来、自車両の(例えば先行車両などとの)衝突可能性に基づいて運転者に(例えば、警報音やディスプレイ表示などを利用して)注意喚起を与える車両用運転支援装置が知られている。
また、このような注意喚起について、運転者の視線方向を検出し、運転者の注視している点又は注視していない点に基づいて注意喚起のやり方を変える車両用運転支援装置も知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1に開示された装置は、運転者の脇見運転及び居眠り運転を監視し、いずれかが検出されたときには警報音を出力するタイミングを通常時より早めるものである。
特許文献2に開示された装置は、運転者の視線が特定の一点に固定しているとき、たとえ運転者の顔が前方を向いていたとしても脇見運転や居眠り運転と同等の注意力散漫な漫然運転であると判定するものである。
特開平3−260900号公報 特開平8−17812号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来装置では、例えばサイドミラーを見るなどの「必要な脇見」とそれ以外の「望ましくない脇見」との区別がされていない。
また、上記特許文献2に開示された従来装置では、例えば先行車両や歩行者などに注意を払っているがゆえの「必要な注視」とそれ以外の「注意力散漫による注視」とが十分に区別されない場合も生じ得る。
このように、上記特許文献1及び2に開示された従来装置によれば、衝突可能性を有する物体又はそのような物体と交錯する可能性のある領域に対して運転者が十分に注意を払っているか否かが適切に判別されない。
注意喚起の本来的意味からすれば、運転者が十分な注意を払っていない物体又は領域についてこそより重点的に/より強調して注意喚起が行われるべきである。
また、運転者が十分な注意を払っている物体又は領域について注意喚起が行われることは、時として非効率的であり、また運転者に煩わしい(又はお節介)との印象を与える可能性がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、運転者が注意を払うべき物体又は領域のうち運転者が十分な注意を払っていない物体又は領域について強調した注意喚起を運転者に与える車両用運転支援装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
自車両の衝突可能性に基づいて運転者に注意喚起を与える車両用運転支援装置であって、
運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段と、
前記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向に基づいて運転者が注意を払うべき領域に注意を払っているか否かを判定する判定手段と、
運転者が注意を払うべき領域のうち前記判定手段により運転者が注意を払っていないと判定された領域について運転者に対する注意喚起の程度を上げる設定手段と、を有し、
前記判定手段は、
自車両の停止可能距離を算出する算出手段を更に有し、
前記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向が前記算出手段により算出された停止可能距離より手前の左右の自車両車線ライン上よりも左右方向の内側の領域に向いている頻度が停止可能距離より前方の自車両車線上及び停止可能距離より手前の左右の自車両車線ライン上に比して高いとき、運転者が注意を払うべき領域に注意を払っていないと判定する、ことを特徴とする車両用運転支援装置である。
この一態様によれば、運転者の視線方向の例えば移動履歴などに基づいて、運転者が注意を払うべき領域のうち運転者が注意を払っていないと判定された領域についての注意喚起の程度を運転者が注意を払っている領域に比して高めることができるため、運転者にとって十分な注意が払われていない領域が強調された効果的な注意喚起となり、注意喚起が煩わしい又はお節介であるといった印象を運転者に与える可能性が大幅に低減される。
なお、上記一態様において、運転者に対する注意喚起を必要最小限とする観点からは、上記設定手段が、運転者が注意を払うべき領域のうち上記判定手段により運転者が注意を払っていないと判定された領域についてのみ運転者に(例えば、それら領域の方向へ視線を向けるように運転者を誘導する音響的又は視覚的な)注意喚起が与えられるように設定する、ことが好ましい。
また、上記一態様において、警報対象物が存在しない場合に、警報対象物が現れる可能性がある領域に対して運転者が注意を払っているか否かを判定するために、上記判定手段が、例えば、自車両前方を撮像する撮像手段と、上記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向と上記撮像手段により撮像された自車両前方画像とを照合する領域照合手段とを有し、該領域照合手段による照合の結果に基づいて、運転者が注意を払うべき領域に注意を払っているか否かを判定する、ことが好ましい。
後者の場合、警報対象物が現れる可能性がある領域は、自車両の停止可能線よりも遠方の自車両走行車線上(先行車両の減速などによる)、及び、自車両の停止可能線よりも手前の自車両走行車線沿い(割り込み車両の減速などによる)であるとの洞察に基づき、上記判定手段は、自車両の停止可能距離を算出する算出手段を更に有し、上記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向が上記算出手段により算出された停止可能距離より手前の自車両走行車線内領域に向いている頻度が他の領域に比して高いとき、運転者が注意を払うべき領域に注意を払っていないと判定する、ことが好ましい。

本発明によれば、運転者が注意を払うべき物体又は領域のうち運転者が十分な注意を払っていない物体又は領域について強調した注意喚起を運転者に与える車両用運転支援装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、図1〜20を用いて、本発明に係る車両用運転支援装置の一実施例について説明する。
本実施例に係る車両用運転支援装置は、自車両との衝突可能性が所定レベル以上に達した運転者が注意を払うべき物体又はそのような物体が現れて自車両とが交錯する可能性がある領域のうち、運転者が実際に視線を向けて十分な注意を払っていない物体又は領域について、運転者が注意を払っている警報対象物体又は領域よりも警報レベルを上げて注意喚起を行うものである。
以下、このような処理を実現する構成及び具体的動作について説明する。
図1は、本実施例に係る車両用運転支援装置100の概略構成図である。車両用運転支援装置100は、自車両と衝突可能性のある先行車両などの警報対象物を検出し、検出された警報対象物と自車両との間の距離や相対速度などを算出するために、レーダセンサ101、画像センサ102、車速センサ103などの種々のセンサを有する。さらに、舵角センサやヨーレートセンサなど自車両状態を検出するセンサ類(図示せず)を有してもよい。また、これらセンサ類は、他の車載システムと共用であってもよい。
車両用運転支援装置100は、更に、例えば運転者の顔(例えば、特に目の虹彩)を画像カメラで撮像し、撮像された画像を解析処理するなどの手法で、運転者の視線方向を検出する視線方向検出部104を有する。このような視線方向を検出する構成・手法については、種々のものが提案されており、当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。本実施例では任意の手法を採用することができる。
車両用運転支援装置100は、更に、上記センサ類の出力信号を分析して、警報対象物を検出し、検出された警報対象物と自車両との衝突可能性を判断する衝突判定部105を有する。本実施例において、衝突判定部105は、例えば、ECU(Electronic Control Unit;電子制御装置)である。
車両用運転支援装置100は、更に、警報対象物の警報レベルに応じて運転者への警報を生成する警報処理部106を有する。本実施例において、警報処理部106は、例えば、ECUである。
車両用運転支援装置100は、更に、予め設定された警報対象物の警報レベルを記憶する記憶部107を有する。本実施例において、記憶部107は、例えば、車両イグニッションOFFでもデータが消えない不揮発性の記憶媒体である。
車両用運転支援装置100は、更に、警報処理部106により生成された警報を運転者に提示する出力部108を有する。本実施例において、出力部108は、少なくとも、ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)を有するものとする。加えて、1つ以上のスピーカを有してもよい。
このような概略構成を有する車両用運転支援装置100において、警報処理部106は、上述のように、運転者が十分な注意を払っていない物体又は領域について特に注意喚起が行われるように、そのような物体又は領域について運転者が注意を払っている物体又は領域よりも高い警報レベルで警報を発する。
このような警報の生成方法について、図2を用いて詳述する。図2は、本実施例に係る車両用運転支援装置100の警報処理部106による警報処理の流れを示すフローチャートである。
まず、警報処理部106は、衝突判定部105の出力から、警報対象物が検出されたか否かを判定する(S201)。ここで、警報対象物には、他車両や歩行者などの移動体の他に、静止物も含まれる。
警報対象物が検出されなかった場合(S201の「NO」)、S202〜S205において警報対象物が登場し得る領域について警報処理が行われる。
まず、自車両の停止可能距離Lが演算される(S202)。図3に示すように、停止可能距離Lは、車速Vの関数であって、制動距離sと空走距離sとの和:
=s+s
である。
制動距離sは、そのときの自車両の車速Vと、路面摩擦係数μとから、
=1/2・(V・μ・g
として求められる。ここで、車速Vは、車速センサ103から取得される。路面摩擦係数μは、実測値でもよく、或いは、画像センサ102等によって取得した天候や路面状況などからの推定値であってもよい。
空走距離sは、運転者個人ごとに異なる空走時間Stimeと車速Vの積であり、
=V×Stime
として求められる。空走時間Stimeは、予め記憶部107に記憶保持されているものとする。
このようにして停止距離Lが演算されると、次いで、警報処理部106は、視線方向検出部104により検出された運転者の視線方向を画像センサ102により撮像された自車両前方画像に照らして、運転者が自車両前方のどこを注視しているのかという単位時間内移動視点の分布(クラスタリング)を求める(S203)。
次いで、このクラスタリングから、運転者が注意を払うべき領域全般にまんべんなく適切に視線を移動させているか否かが判定される(S204)。以下、本実施例でいうところの「注意を払うべき領域」について説明する。
警報処理部106は、図4に示すように、画像センサ102により撮像された自車両前方画像401をS202で求めた停止可能距離Lを境として二分し、停止可能距離Lより遠方のエリアAと手前のエリアBとを設定する。
図5は、これを側面から表したものであり、運転者501からの距離LがL=Lとなるところを境として、遠方側がエリアA、手前側がエリアBとなる。視線502の場合、運転者はエリアAを注視していることになり、視線503の場合、運転者はエリアBを注視していることになる。
S203で求めた単位時間移動視点がエリアB内に集中していた場合を図6及び7に示す。図6は自車両前方画像601上に単位時間移動視線を重ねたものであり、図7は横軸を自車両進行方向に沿った運転者からの距離L、縦軸を発生頻度として、視点の距離分布701を示している。
このような停止可能距離Lより手前に偏った視点分布の場合、例えば車両602のように停止可能距離Lより遠方に位置する先行車両に注意を払っていないことになる。例えば車両602が急減速した場合などに、車両602が停止可能距離Lより手前に来てから運転者が車両602に気が付いても制動により衝突が回避できないため、運転者は、自車両走行車線については、車両602などの先行車両が停止可能距離Lより手前にこないように、停止可能距離Lより遠方に視線を向けるべきである。
他方、S203で求めた単位時間移動視点がエリアA内に集中していた場合を図8及び9に示す。図8は自車両前方画像801上に単位時間移動視線を重ねたものであり、図9は横軸を自車両進行方向に沿った運転者からの距離L、縦軸を発生頻度として、視点の距離分布901を示している。
このような停止可能距離Lより遠方に偏った視点分布の場合、例えば車両802のように停止可能距離Lより手前に割り込んでくる車両に注意を払っていないことになる。例えば車両802が急減速した場合などには制動により衝突が回避できないため、運転者は、左右方向の自車両走行車線ライン際については、車両802などの割り込み車両の存在を監視するために、停止可能距離Lより手前に視線を向けるべきである。
以上のような考察に基づき、本願発明者の考える望ましい視点分布を図10〜12に示す。図10は自車両前方画像1001上に単位時間移動視線を重ねたものであり、図11は横軸を自車両進行方向に沿った運転者からの距離L、縦軸を発生頻度として、視点の距離分布1101を示すものであり、図12は横軸を自車両進行方向に水平面において直交する左右方向距離S、縦軸を発生頻度として、エリアB内での視点の分布1201を示すものである。
図示するように、この望ましい視点分布においては、自車両走行車線上については主として停止可能距離Lより遠方に注意が払われており、左右方向については主として停止可能距離Lより手前に注意が払われている。図12において、右側で最も視線が集中している(すなわち分布重心の)距離Sは自車両走行車線の右側ラインと略一致し、左側で最も視線が集中している(すなわち分布重心の)距離Sは自車両走行車線の左側ラインと略一致する。
このように、この望ましい視点分布では、停止可能距離Lを基準として、先行車両を監視するために距離Lより前方の自車両車線上と、割り込み車両を監視するために距離Lより手前の自車両車線ライン上とに視線が集中している。換言すれば、停止可能距離Lより手前の自車両車線内に視線を集中させていることは望ましくない。この領域を図10にエリアXとして示す。
このような考察に基づき、本実施例のS204では、運転者の単位時間移動視線の分布がエリアXに偏っているか否かに応じて、運転者が注意を払うべき領域に適切に視線を移動させているか否かが判定される(S204)。
運転者の視線移動がエリアXに偏っていると判定された場合(S204の「NO」)、次いで、警報処理部106は、警報レベルを判定する(S205)。警報レベルは、出力される警報の注意喚起の程度を表し、警報レベルが高いほど重大性・緊急性が高く、運転者がすぐに認識するように強調された注意喚起が行われる。
本実施例では、一例として、警報レベルは2段階設定されるものとする。そして、運転者がもっぱらエリアXのみを注視していると判定された場合、警報レベル=1とし、運転者がエリアXもライン上も含むエリアB全体を注視していると判定された場合、警報レベル=2とする。当然、この場合、警報レベル1は、警報レベル2より警報レベルが高く、より強調された注意喚起が行われる。
このようにして警報処理部106により警報レベルが判定されると、その警報レベルに応じた警報が生成され、出力部108より出力される(S210)。なお、ここでの警報は、あくまで運転者に必要な領域に視線を向けさせて、注意を払うように誘導するためのものであって、直ちに急ブレーキを踏まなければならないほど緊急性はいまだ存在しない状況での警報であるため、警報ではなく情報提供と言い換えてもよい。
本実施例で出力される警報は、運転者が注意を払うべき領域であって運転者がいまだ注意を十分に払っていないと判定された領域について、HUD上に視覚的に提示して視線を誘導するものである。
このような視覚的警報の一例を図13及び図14に示す。図13は、警報レベル=1の場合、図14は警報レベル=2の場合をそれぞれ示している。警報レベル=1の場合、運転者の視線を停止可能距離Lより前方の自車両走行車線及び停止可能距離Lより手前の左右ライン上とに誘導することが必要であり、図13に示すようにHUD上のこれら領域を赤や黄色といった目立つ色で覆い、点滅させるなどして、運転者がそれら領域に注意が引かれるようにする。
警報レベル=2の場合、停止可能距離Lより手前の左右ライン上には既に運転者が注意を払っているため、運転者の視線を停止可能距離Lより前方の自車両走行車線へ誘導させることが必要である。そこで、図14に示すようにHUD上のこの領域を赤や黄色といった目立つ色で覆い、点滅させるなどして、運転者がその領域に注意が引かれるようにする。
なお、警報レベル=2の場合、警報レベル=1の場合に比して、注意を引かせたい領域を覆う色の濃度や明るさや点滅の周期などを変えたりしてもよい。また、いずれの警報レベルの場合にも、HUD上での視覚的注意喚起に加えて、音声等による音響的注意喚起が行われてもよい。
このような警報(情報提供)により、運転者は、注意を払うべき領域のうち自身が視線を向けていない領域について注意喚起され、それらの領域へ視線を向け、注意を払うようになる。
他方、1以上の警報対象物が検出された場合(S201の「YES」)、S206〜S209において検出された1以上の警報対象物について警報処理が行われる。
まず、警報処理部106は、視線方向検出部104により検出された運転者の視線方向を画像センサ102により撮像された自車両前方画像に照らして、運転者が自車両前方のどこを注視しているのかという単位時間内移動視点の分布(クラスタリング)を求める(S206)。
次いで、警報処理部106は、S206で求められた単位時間内移動視点の分布とS201で検出された警報対象物とを画像センサ102によって撮像された自車両前方画面上で照合し、どの警報対象物に運転者は視点を合わせているか、逆にどの警報対象物に視線を向けていないか、を確認して、運転者が見落としている警報対象物が存在するか否かを判断する(S207)。
視点のクラスタリング及び警報対象物との照合の一例を図17及び18を用いて説明する。図17に示すような自車両前方画像1701において、警報対象物として先行車両1702、歩行者1703、左交差点1704、1705が存在するものとする。
図17には、更に、単位時間移動視点も重ねられている。これら視点を同じ対象物を見ていると推定されるものごとにグループ化(クラスタリング)した様子を示すのが図18である。このクラスタリングから、図17及び18に挙げた一例では、運転者が、歩行者1703を見落としていると判断される。
このような判断により運転者が見落としている、すなわち視線を向けていない警報対象物が存在しないと判断された場合(S207の「NO」)、特段の警報は行われずに本フローの1ルーチンを終了する。
他方、見落としている1以上の警報対象物が存在すると判断された場合(S207の「YES」)、次いで、警報処理部106は、その見落とされている警報対象物についての警報レベルを判定する(S208)。
警報対象物の警報レベルは、予め記憶部107に記憶保持された注視期待レベルに応じて算出される。ここで、注視期待レベルとは、対象物又はその属性ごとに設定された運転者が注視すべき度合を表すレベルである。一例を図19に示す。警報対象物は、通常、2項目以上に該当し、その警報対象物の警報レベルは該当するすべての注視期待レベル値を乗算して算出される。例えば、遠く(3)の車両(10)は警報レベル=3×10=30となる。また、図17及び18に挙げた一例の場合には、近く(8)の歩行者(10)が見落とされているため、その歩行者についての警報レベルは、8×10=80となる。
このように見落とされていると判断された警報対象物の各々について警報レベルが判定されると(S208)、次いで、算出された警報レベルの値が最も大きい警報対象物が抽出される(S209)。
このようにして警報処理部106により最大の警報レベルを有する警報対象物が抽出されると、その警報対象物について警報が生成され、出力部108から出力される(S210)。ここでも、出力される警報は、あくまで運転者に見落としている警報対象物に視線を向けさせて、注意を払うように誘導するためのものであって、直ちに急ブレーキを踏まなければならないほど緊急性はいまだ存在しない状況での警報であるため、警報ではなく情報提供と言い換えてもよい。
本実施例で出力される警報は、運転者が注意を払うべき対象物であって運転者がいまだ注意を十分に払っていないと判定された対象物について、HUD上に視覚的に提示して視線を誘導するものである。
このような視覚的警報の一例を図20に示す。図20は、図17及び18に示した一例の続きで、見落とされた右手からの歩行者1703が最大警報レベルを有する場合である。この場合、図20に示すようにHUD上の歩行者1703を赤や黄色といった目立つ色で覆い、点滅させるなどして、運転者が歩行者1703に注意が引かれるようにする。
このような警報(情報提供)により、運転者は、注意を払うべき警報対象物のうち自身が視線を向けていない対象物について注意喚起され、注意を払うようになる。
このように、本実施例によれば、運転者が注意を払うべき物体又は領域のうち運転者が十分な注意を払っていない物体又は領域について運転者に注意喚起する警報を生成・出力することができるため、運転者が注意すべき物体又は領域を過不足なく全般的に見るようになる。
なお、上記一実施例においては、運転者が見落としている警報対象物が存在する場合、最も警報レベルが高い警報対象物についてのみ視覚的に注意喚起するものとしたが、本発明はこれに限られず、見落としていると判断された全ての警報対象物について注意喚起するようにしてもよい。
また、上記一実施例は、運転者が注意を払っていない物体又は領域について注意喚起を行うものであるが、これは従来通りの運転者の視線に依らない衝突可能性に関する警報の生成・出力を何ら妨げるものではなく、両者は併存させてもよい。すなわち、運転者が注意を払っている物体又は領域と注意を払っていない物体又は領域とが並立的に注意喚起されてもよい。ただし、その場合、運転者が注意を払っていない物体又は領域の方がより強調されて注意喚起されるように(すなわち、より強い注意喚起を運転者に与えるように)注意喚起の程度(すなわち、警報レベル)に差をつけて実施されるべきである。
さらに、上記一実施例においては、画像センサによって交差点の存在を認識するものとしたが、本発明はこれに限られず、例えばナビゲーション・システムが検出した自車両位置を地図データベースに照らして取得した情報を利用してもよく、或いは、車車間通信や路車間通信により取得した情報を利用してもよい。
本発明は、自車両の衝突可能性に基づいて運転者に注意喚起を与える車両用運転支援装置に利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
本発明の一実施例に係る車両用運転支援装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る車両用運転支援装置の警報処理部による警報処理の流れを示すフローチャートである。 停止可能距離と車速との関係を示すグラフである。 自車両前方画像上でのエリアA、Bを示す図である。 運転者からの距離によってエリアA、Bを示す図である。 運転者がエリアBのみを注視している場合の単位時間移動視点を自車両前方画像に重ねたときの様子を示す図である。 運転者がエリアBのみを注視している場合の運転者からの距離に応じた視点の分布を示す図である。 運転者がエリアAのみを注視している場合の単位時間移動視点を自車両前方画像に重ねたときの様子を示す図である。 運転者がエリアAのみを注視している場合の運転者からの距離に応じた視点の分布を示す図である。 運転者が理想的に注意を払っている場合の単位時間移動視点を自車両前方画像に重ねたときの様子を示す図である。 運転者が理想的に注意を払っている場合の運転者からの距離に応じた視点の分布を示す図である。 運転者が理想的に注意を払っている場合の左右方向の距離に応じた視点の分布を示す図である。 本発明の一実施例に係るHUD上での視覚的警報出力の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係るHUD上での視覚的警報出力の別の一例を示す図である。 運転者の垂直方向の視線方向角度を示す図である。 運転者の水平方向の視線方向角度を示す図である。 警報対象物が存在する場合の自車両前方画像の一例を示す図である。 図17について視点クラスタリングを行った様子を示す図である。 本発明の一実施例において各種警報対象物に予め設定された注視期待レベルの一例を示す表である。 本発明の一実施例に係るHUD上での視覚的警報出力の一例を示す図である。
符号の説明
100 車両用運転支援装置
101 レーダセンサ
102 画像センサ
103 車速センサ
104 視線方向検出部
105 衝突判定部
106 警報処理部
107 記憶部
108 出力部

Claims (4)

  1. 自車両の衝突可能性に基づいて運転者に注意喚起を与える車両用運転支援装置であって、
    運転者の視線方向を検出する視線方向検出手段と、
    前記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向に基づいて運転者が注意を払うべき領域に注意を払っているか否かを判定する判定手段と、
    運転者が注意を払うべき領域のうち前記判定手段により運転者が注意を払っていないと判定された領域について運転者に対する注意喚起の程度を上げる設定手段と、を有し、
    前記判定手段は、
    自車両の停止可能距離を算出する算出手段を更に有し、
    前記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向が前記算出手段により算出された停止可能距離より手前の左右の自車両車線ライン上よりも左右方向の内側の領域に向いている頻度が停止可能距離より前方の自車両車線上及び停止可能距離より手前の左右の自車両車線ライン上に比して高いとき、運転者が注意を払うべき領域に注意を払っていないと判定する、ことを特徴とする車両用運転支援装置。
  2. 請求項1記載の車両用運転支援装置であって、
    前記設定手段は、運転者が注意を払うべき領域のうち前記判定手段により運転者が注意を払っていないと判定された領域についてのみ運転者に注意喚起が与えられるように設定する、ことを特徴とする車両用運転支援装置。
  3. 請求項2記載の車両用運転支援装置であって、
    前記判定手段により運転者が注意を払っていないと判定された領域についての注意喚起は、それら領域の方向へ視線を向けるように運転者を誘導する音響的又は視覚的な注意喚起である、ことを特徴とする車両用運転支援装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の車両用運転支援装置であって、
    前記判定手段は、
    自車両前方を撮像する撮像手段と、
    前記視線方向検出手段により検出された運転者の視線方向と前記撮像手段により撮像された自車両前方画像とを照合する領域照合手段とを有し、
    前記領域照合手段による照合の結果に基づいて、運転者が注意を払うべき領域に注意を払っているか否かを判定する、ことを特徴とする車両用運転支援装置。
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