JP4054469B2 - プロテクター移動方法およびプロテクター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下空洞内の作業空間の安全を確保するプロテクターを容易に移動するプロテクター移動方法および移動容易なプロテクターに関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルなどの地下空洞内において作業を行う場合は、地下空洞上部からの落下物を防ぐプロテクターを設置する必要がある。
従来例であるプロテクター100は、図4の断面概略図に示すように、地下空洞110の床面111上に一定間隔おきに配置・固定される敷桁101と、敷桁101上に固定・立設されている支柱102と、複数の支柱102によって支えられていて地下空洞上部からの落下物を防ぐ屋根103と、により概略構成されている。
【0003】
通常、プロテクター100は、以下の手順に従って組み立てられる。
すなわち、まず、アンカーおよびアンカー止め金具を用いて、敷桁101を床面111上に固定する。
次に、支柱102を敷桁101にボルトを用いて固定する。
最後に、支柱102の上に屋根103を取り付ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
既製のトンネル内にプロテクター100を設置すると、車両の通行は不可能となっていたが、工事期間中においても緊急車両を即座に工事現場を通過させる必要がある。しかし、上述した従来工法においては、プロテクター100の取り外しに時間を要していたため、緊急車両を即座に工事現場を通過させることは難しかった。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、プロテクターを容易に移動するプロテクター移動方法および移動容易なプロテクターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1記載の発明は、地下空洞の床面上に取り外し可能な固定手段によって立設されている支柱と、この支柱によって支えられていて、地下空洞上部からの落下物を防ぐ屋根と、を備えていて、地下空洞内の作業空間の安全を確保するプロテクターを移動させるプロテクター移動方法であって、前記支柱の下部に、車輪を、床面から少し浮かして取り付け、前記固定手段を外すことにより前記支柱を解放した後に、前記プロテクターを、床面から浮かせて移動させることを特徴とする。
【0007】
この請求項1記載のプロテクター移動方法によれば、前記支柱の下部に車輪を床面から少し浮かして取り付けたので、例えば曲線部を通過する際に遠心力が加わっても、前記プロテクターは、バランスが崩れる前に前記車輪によって床上に、前記プロテクターの移動を妨げることなく支持される。すなわち、前記プロテクターは曲線部を通過する際もスピードを落とす必要はないため、非常に短い時間にて容易にプロテクターを所定位置まで移動できる。
【0008】
また、請求項2記載のプロテクター移動方法は、請求項1記載のプロテクター移動方法において、前記プロテクターを押し上げて、床面から浮かせることを特徴とする。
【0009】
この請求項2記載のプロテクター移動方法によれば、前記固定手段を取り外した後に前記プロテクターを押し上げることで地下空洞の床面から浮かせ、さらに前記プロテクターを床面から浮かしたまま移動させるので、より容易にプロテクターを所定位置まで移動できる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、地下空洞の床面に立設されている支柱と、この支柱によって支えられていて、地下空洞上部からの落下物を防ぐ屋根と、を備えていて、地下空洞内の作業空間の安全を確保するプロテクターにおいて、
前記支柱の下部に、床面から少し浮かして取り付けられる車輪を備えることを特徴とする。
【0011】
この請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載のプロテクター移動方法に用いるプロテクターを作製できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例であるプロテクター1と、プロテクター1を動かすプロテクター移動装置2について詳細に説明する。
図1は、プロテクター1およびプロテクター移動装置2を地下空洞110内で使用している状態を示す断面概略図である。
図2は、プロテクター1の側面概略図である。
図3は、プロテクター移動装置2の構成を説明する側面概略図である。
【0013】
まず、プロテクター1の構成について説明する。
プロテクター1は、図1に示すように、地下空洞110の床面111上にそれぞれ敷桁11aを介して一定間隔毎に立設される支柱11と、支柱11によって支えられていて地下空洞110の上壁からの落下物を防ぐ屋根12と、により構成される。
ここで、各支柱11の下部側面には車輪13が設けられ、また、支柱11と敷桁11aとは通常ボルトおよびナットを用いて固定される。
【0014】
支柱11は、図1に示すように、鋼柱であり、同一の列に配置された支柱11の上部と下部はつなぎ鋼厚板11bによって隣接する支柱11と連結される。また、プロテクター1の剛性を向上させるため、補強棒11cの一端を支柱11に固定し、さらに、この補強棒11cの他端を隣接する支柱11に固定する。
ここで、図2に示すように、支柱11−支柱11間に2本の補強棒11cを互いに交差するように設けると、さらにプロテクター1の剛性は向上する。
【0015】
屋根12は、図1および図2に示すように、断面方向に各支柱11,11の上にそれぞれ配置・固定される周知の横桁12aと、隣接する横桁12a,12aを互いに固定して屋根12の剛性を向上させる周知の縦桁12bと、横桁12aの上に敷設される周知の覆工板12cと、により概略構成される。
【0016】
車輪13は、鋼製の車輪であり、図1に示すように、車輪支持部13aによって、支柱11の内側に、プロテクター1を支えるのに十分な強度を有するように取り付けられる。
ここで、車輪13の下端は、支柱11の下端より低く、かつ、プロテクター1が敷桁11aの上に取り付けられている状態においては床面111より高い。
【0017】
次に、プロテクター移動装置2の構成について、図1および図3を用いて説明する。
プロテクター移動装置2は、プロテクター移動装置2を所定位置まで動かす移動手段21と、移動手段21の架台21aの上に立設される複数の押し上げ手段22と、隣接する押し上げ手段22を互いに固定する鋼製の固定棒23と、により概略構成される。
ここで、移動手段21は、例えばトレーラーである。
【0018】
押し上げ手段22は、架台21aに直接固定される中空の主柱22aと、主柱22aの中から押し上げられる中空の駆動柱22bと、主柱22aの中から駆動柱22bを押し上げる駆動手段22cと、駆動手段22cを駆動する駆動源22dと、により概略構成される。ここで、駆動手段22cおよび駆動源22dとしては、例えば油圧アクチュエータおよび油圧ユニットである。
【0019】
次に、プロテクター1とプロテクター移動装置2の使用方法について説明する。
上述したように、プロテクター1は、通常は敷桁11aを介して床面111に固定されている。
【0020】
ここで、例えば緊急車両を通過させるために、プロテクター1を外す場合を考える。まず、押し上げ手段22の駆動柱22bを下げた状態で、プロテクター移動装置2をプロテクター1の下に配置する。次に、プロテクター1の支柱11と敷桁11aとを固定しているボルトおよびナットを外す。ここで、プロテクター移動装置2を配置する前に前記ボルトおよびナットを外しても良い。
【0021】
次に、押し上げ手段22の駆動柱22bを駆動させて、駆動柱22bの上端をプロテクター1の屋根12に当接させ、さらに駆動柱22bを押し上げることにより、プロテクター1を敷桁11aから浮かせる。
【0022】
次に、移動手段21を動かすことにより、プロテクター移動装置2およびプロテクター1を所定位置まで動かす。
ここで、例えば移動手段21が曲線部を通過する際、プロテクター1は、遠心力を受けるために傾く。しかし、支柱11の内側に車輪13を、車輪13の下端が支柱11の下端より下にくるように取り付けたため、プロテクター1は、バランスを崩す前に車輪13によって床111上に、移動手段21の動作を妨げることなく支持される。従って、移動手段21は、曲線部を通過する際もスピードを落とす必要はない。
すなわち、プロテクター1は、非常に短い時間にて容易に取り外しかつ移動できる。
【0023】
以上より、本発明の一実施例であるプロテクター1およびプロテクター移動装置2によれば、プロテクター移動装置2をプロテクター1の下に配置し、プロテクター1の支柱11と敷桁11aとを固定するボルトおよびナットを外し、さらに、プロテクター移動装置2の押し上げ手段を用いてプロテクター1を敷桁11aから浮かせてからプロテクター移動装置2の移動手段21を動かすことにより、容易にプロテクター1を所定位置まで移動できる。
【0024】
また、支柱11の内側に車輪13を、車輪13の下端が支柱11の下端より下にくるように取り付けたので、例えば曲線部を通過する際に遠心力が加わっても、プロテクター1は、バランスが崩れる前に車輪13によって床111上に、移動手段21の動作を妨げることなく支持される。すなわち、移動手段21は、曲線部を通過する際もスピードを落とす必要はないため、非常に短い時間にてプロテクター1を所定位置まで移動できる。
【0025】
なお、本発明は本実施例に限定されるものではなく、当然本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形できる。
例えば、車輪13を各支柱11に設けたが、例えば一本おきに車輪13を設けるなど、一定間隔毎に車輪13を設けても良い。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載のプロテクター移動方法によれば、前記押し上げ手段および前記プロテクターは曲線部を通過する際もスピードを落とす必要はないため、非常に短い時間にて容易にプロテクターを所定位置まで移動できる。
【0027】
また、請求項2記載のプロテクター移動方法によれば、より容易にプロテクターを所定位置まで移動できる。
【0028】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載のプロテクター移動方法に用いるプロテクターを作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロテクター1およびプロテクター移動装置2を地下空洞110内で使用している状態を示す断面概略図である。
【図2】プロテクター1の側面概略図である。
【図3】プロテクター移動装置2の構成を説明する側面概略図である。
【図4】従来例であるプロテクター100を説明する断面概略図である。
【符号の説明】
1 プロテクター
2 プロテクター移動装置
11 支柱
11a 敷桁
11b つなぎ鋼厚板
11c 補強棒
12 屋根
13 車輪
13a 車輪支持部
21 移動手段
21a 架台
22 押し上げ手段
23 固定棒
110 地下空洞
111 床面
Claims (3)
- 地下空洞の床面上に取り外し可能な固定手段によって立設されている支柱と、この支柱によって支えられていて、地下空洞上部からの落下物を防ぐ屋根と、を備えていて、地下空洞内の作業空間の安全を確保するプロテクターを移動させるプロテクター移動方法であって、前記支柱の下部に、車輪を、床面から少し浮かして取り付け、前記固定手段を外すことにより前記支柱を解放した後に、前記プロテクターを、床面から浮かせて移動させること、を特徴とするプロテクター移動方法。
- 請求項1記載のプロテクター移動方法において、前記プロテクターを押し上げて、床面から浮かせること、を特徴とするプロテクター移動方法。
- 地下空洞の床面に立設されている支柱と、この支柱によって支えられていて、地下空洞上部からの落下物を防ぐ屋根と、を備えていて、地下空洞内の作業空間の安全を確保するプロテクターにおいて、前記支柱の下部に、床面から少し浮かして取り付けられる車輪を備えることを特徴とするプロテクター。
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