JP4046880B2 - 建設機械の空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば油圧ショベルなどの建設機械の空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用の空調装置は、例えば特開平7−25223号公報に開示されているように、冷房時に空調装置本体(以下、エアコンユニットという)で冷却された冷風を運転者の上半身に向けて吹出すためのフェイス吹出口や、暖房時にエアコンユニットで加温された温風を運転者の足元に向けて吹出すためのフット吹出口、また、フロントガラスに向けて吹出すことにより曇りを除去するためのデフ吹出口等を備えたダクトを設けて構成されている。
【0003】
上記のような空調装置は、実開平3−49107号公報や実用新案公報第2544740号等に開示されているように、建設機械のキャブにも搭載されるようになってきている。この場合、オペレータが作業状況を見ながら作業レバーを操作する際の視界性や操作性を損なうことのないように、エアコン本体は運転席よりも後方に設置される。
【0004】
例えば上記実用新案公報第2544740号に記載のキャブでは、図5(a)(b)に示すように、運転席51の背後にエアコンユニット52が設置されており、このエアコンユニット52に、上端に後部吹出口53・53を有する二股状の後ダクト54が接続され、そして、この後ダクト54から分岐された前ダクト55が、キャブ内の右端側を床面に沿って前方に延びる形状で設けられている。この前ダクト55の前端に、フット吹出口56を備えた箱体57が分岐チャンバ58を介して接続され、また、この分岐チャンバ58の上面に、上方に延びる分岐ダクト59が接続されて、この分岐ダクト59の上端にフェイス吹出口60が形成されている。なお、フット吹出口56は、箱体57における運転席51側の面と前面とに各々形成されている
【0005】
分岐チャンバ58内には、同図(c)に示すように、板状のダンパ61が設けられている。このダンパ61を図中一点鎖線で示すように回動させることによって、分岐ダクト59への入口と箱体57への入口とを選択的に開口・閉止するようになっている。
【0006】
上記構成において、例えば冷房時には、同図(a)に示すように、後部吹出口53とフェイス吹出口60とからキャブ内における上方空間に向けて冷風の吹出しが行われる。一方、暖房時には、前記ダンパ61を切換作動させて、フット吹出口56から温風を吹出させ、これにより、オペレータの足元を暖めると共に、キャブにおけるフロントガラスの曇りを防止するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、建設機械のキャブはその床面が泥土の付着によって汚れ易く、このため、床面に水を流して洗車し得る、いわゆるウオッシャブル化が図られようになってきている。この場合に、前記のような空調装置を搭載したキャブでは、洗車後に室内環境が悪化するという問題が生じている。つまり、上記のような空調装置はキャブの床面近くで開口するフット吹出口56を備えているため、洗車時にこのフット吹出口56を通してダクト内に泥水の侵入が生じ易い。そして、侵入した泥水がダクト内で乾燥すると、これが空調装置を作動させたときに土埃となって吹出口より噴出し、これによって、室内環境の悪化が生じている。
【0008】
この発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的は、キャブの床面を洗車した後の作業環境の低下を抑制し得る建設機械の空調装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および効果】
そこで請求項1の建設機械の空調装置は、空調装置本体3と、この空調装置本体3で加温又は冷却された空調空気をキャブ1前面側に導くダクト5とを備え、このダクト5にキャブ1の床面1a近くで開口する吹出口8を設けて成る建設機械の空調装置であって、上記吹出口8を開閉する開閉部材16と、エンジン停止時に上記吹出口8を閉止すべく開閉部材16の作動を制御する開閉制御手段とを設けていることを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、床面1a近くで開口する吹出口8は、エンジン停止時に開閉部材16で閉止され、したがって、エンジン停止期間中に床面1aの洗車を行う際には、上記吹出口8は開閉部材16で閉止された状態となっているため、洗車時にダクト5内へ泥水が侵入することが防止される。この結果、ダクト内への泥水の侵入に起因する作業環境の低下が抑制される。
【0011】
しかも、上記のような吹出口8の閉止は、エンジンの停止に連動して自動的に行われ、オペレータが洗車時毎に吹出口8を手動で塞ぐような作業を必要としないので、作業性が向上する。また、このように手動で塞ぐ作業を前提とした場合、その作業がなされずに洗車が行われるおそれがあるが、上記のように自動的に吹出口8が閉止されることで、洗車時のダクト内への泥水の侵入がより確実に防止される。
【0012】
請求項2の建設機械の空調装置は、上記ダクト5内における上記吹出口8近傍領域にこの吹出口8の空調装置本体3への連通状態を変化させるダンパ16を設け、開閉制御手段がこのダンパ16を上記開閉部材としてエンジン停止時に上記吹出口8を内方から閉止する閉止位置に位置させるように制御することを特徴としている。
【0013】
この構成においては、吹出口8の空調装置本体3への連通状態を変化させるダンパ16で、エンジン停止期間中の吹出口8が閉止され、したがって、洗車時に吹出口8を塞ぐ専用の部材を別途設ける必要がないので、全体の構成をより簡素なものとすることができる。
【0014】
請求項3の建設機械の空調装置は、上記閉止位置に位置したときのダンパ16と上記吹出口8との間を囲う囲壁14の下面に、水抜き穴19を形成していることを特徴としている。
【0015】
すなわち、吹出口8からの空調空気の吹出方向に方向性を付与するためには、例えばダクトから吹出方向に突出する囲壁14を設け、この囲壁14の開口端に吹出グリルを取付る等の構成が採用される。このような場合に、上記囲壁14に水抜き穴19を形成しておくことで、洗車時に、吹出グリルとダンパ16による閉止位置との間に吹出グリルを通して侵入した水は、水抜き穴19を通して排出される。したがって、上記の部位にも泥水が滞留することが防止されるので、洗車時の泥水の侵入に起因する作業環境の低下をさらに抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
図2(a)に示すように、本実施形態に係る油圧ショベル等の建設機械のキャブ1内には、運転席2の下側に空調装置本体(以下、エアコンユニットという)3が設置されている。このエアコンユニット3には、図示しないクーラコアやヒータコアおよび送風ファン等が内装されている。そして、このエアコンユニット3に、キャブ1の背面に沿って上方に延びる後ダクト4と、後述する前ダクト5とが接続されている。後ダクト4の上端には、同図(b)に示すように、運転席2の後方で開口する一対の後部吹出口6・6が形成されている。
【0020】
前ダクト5は、キャブ1の右側(同図において上側)の側面に沿って前方に延びるように、エアコンユニット3の側面に接続された第1ダクト7と、フット吹出口8が形成された第2ダクト9と、フェイス吹出口10およびデフ吹出口11が形成された第3ダクト12(同図では二点鎖線で示している)とを順次接続して構成されている。
【0021】
フット吹出口8は、同図(a)に示すように、キャブ1の床面1a近くで開口するように、第2ダクト9の側面に設けられ、エアコンユニット3からの空調空気をオペレータの足元付近に吹出すように形成されている。一方、第3ダクト12は、第2ダクト9の前端から斜め前方に傾斜させた形状で設けられ、その前端のデフ吹出口11から、キャブ1の前窓に向かって空調空気が吹出されるように形成されている。また、この第3ダクト12には、その途中に斜め後方に延びる分岐ダクトが設けられて、その上端のフェイス吹出口10から、運転席2の上方領域、すなわち、オペレータの上半身に向けて、空調空気が吹出されるように構成されている。
【0022】
なお、上記キャブ1には、図示してはいないが、その前面に上記した前窓、背面に後窓がそれぞれ設けられており、また、同図におて紙面手前側の側面にスライド式のドアが、紙面奥側の側面に側窓がそれぞれ設けられている。また、運転席2の側部には、作業開始時にエンジンを始動させるためのイグニッションスイッチや、エアコンユニット3の運転スイッチ、さらに、後述する吹出モード設定スイッチ等が設けられたコントロールパネルが設置されている。このコントロールパネル内に、後述するダンパ16の切換制御を行うダンパ制御装置(開閉制御手段)等の各種制御装置が内装されている。
【0023】
図3(a)には、前記フット吹出口8が設けられた第2ダクト9を上方から見た図を示している。この第2ダクト9は、同図(b)に示すように、断面略矩形状に形成され、前記キャブ1の室内側(図において右側)の垂直壁面9aに吹出開口13が形成されている。上記垂直壁面9aには、室内側に突出する突出囲壁14が、吹出開口13の外周を囲う形状で一体成形されている。この突出囲壁14の端面開口が上記フット吹出口8となっており、このフット吹出口8には、これを室内側から覆う吹出グリル15が取付けられている。
【0024】
一方、上記垂直壁面9aの内側にダンパ16が配置されている。このダンパ16は、平板状プレートの両面に耐候性・耐水性を有するエチレンプロピレンゴム(EPDM)等のシール材を張り付けて形成され、図のように、上記垂直壁面9aに平行でかつこれに密着する位置(以下、この位置をフェイス位置という)と、後述するように、上記垂直壁面9aから離間したフット位置との間で揺動自在に取付けられている。このダンパ16を図のようにフェイス位置に位置させることによって吹出開口13が閉じられ、これによって、フット吹出口8は、この吹出口8からの空調空気の吹出しが遮断された閉止状態となる。
【0025】
なお、吹出グリル15は、上記垂直壁面9aに近接する位置で、空調空気の吹出方向がやや上方に向かうように傾斜させて取付けられるように構成されている。このため、上記垂直壁面9aと吹出グリル15との間には、ダンパ16が上記のようにフェイス位置に位置するときも、吹出グリル15を通して室内側に連通する断面略三角形の空間(以下、出口空間という)18が形成される。この出口空間18を囲うように前記突出囲壁14が形成されており、この突出囲壁14の下面に、上下に貫通する水抜き穴19が形成されている。
【0026】
ダンパ16は、同図(a)に示すように、フット吹出口8よりもやや下流側(図において左側)の端部に設けられた支軸17によって、第2ダクト9内で上記支軸17回りに回動自在に取付けられている。支軸17は、第2ダクト9の上面を上方に貫通する形状で形成されている。一方、フット吹出口8よりも上流側における第2ダクト9の上面に、例えばサーボモータから成るダンパアクチュエータ21が取付けられており、このダンパアクチュエータ21の駆動軸に上記支軸17が、従動側レバー22・ロッド23・駆動側レバー24から成るリンク機構を介して接続されている。これにより、ダンパアクチュエータ21の作動に伴って、ダンパ16が、同図において破線で示す前記フェイス位置と、図中二点鎖線で示すように、第2ダクト9内で傾斜したフット位置との間で、支軸17回りに回動するように構成されている。
【0027】
前記したコントロールパネルには、図示してはいないが、フェイスモード・フットモード・フェイス/フットモードの3種の吹出モードのうちから、いずれかのモードを選択して設定するための吹出モード設定スイッチが設けられている。フェイスモードが設定されたときには、ダンパ16はダンパアクチュエータ21により上記したフェイス位置に回動されて定置される。
【0028】
これによって、フット吹出口8は前記したように閉止され、エアコンユニット3からの空調空気は、第2ダクト9を通して前記第3ダクト12へと供給される。この結果、この第3ダクト12に設けられている前記フェイス吹出口10とデフ吹出口11との両者を通して、空調空気が室内に吹出される。なお、これらフェイス吹出口10とデフ吹出口11とには、それぞれ吹出口を開閉する手動式のシャッタ部材が設けられており、これらシャッタ部材の操作により、フェイス吹出口10とデフ吹出口11とのいずれか一方を選択して空調空気の吹出しを行わせることが可能となっている。
【0029】
一方、フットモードに設定されたときには、ダンパ16は前記したフット位置に回動されて定置される。この位置では、フット吹出口8が開状態となり、第2ダクト9から前記第3ダクト12に至る流路がダンパ16によって閉止される。この結果、エアコンユニット3から第1ダクト7に供給される空調空気は、フット吹出口8のみを通して室内に、すなわち、前記したようにオペレータの足元付近に向けて吹出される。
【0030】
フェイス/フットモードにおいては、ダンパ16はフット位置とフェイス位置との間の中間位置に回動されて定置され、これにより、空調空気はフット吹出口8側と第3ダクト12とに分配されて、フット吹出口8と共に、前記フェイス吹出口10およびデフ吹出口11からも空調空気の室内への吹出しが行われるようになっている。
【0031】
上記構成の空調装置を備えたキャブ1は、その床面1aに水を流して洗車し得る構造、例えば前記エアコンユニット3については、床面1aに流した水がこのエアユニット3内に侵入しないように、このエアユニット3が床面1aから所定の高さだけ離れて位置するように形成した取付架台を用いて、床面1a上に据付けられている。そして、床面1a近くの高さ位置で開口するフット吹出口8に対し、この吹出口8を通して洗車時の泥水が前ダクト5内に侵入しないように、エンジン停止時にフット吹出口8をダンパ16によって閉止状態とする制御が、前記ダンパ制御装置によって行われるようになっている。以下、このダンパ制御装置での具体的な制御手順について、図1を参照して説明する。
【0032】
まず、オペレータによってイグニッションキーが前記イグニッションスイッチに差し込まれ、エンジンONの操作が行われると、この操作過程で上記ダンパ制御装置による制御動作が開始され、ステップS1においてエンジンがONされたことが判別されると、ステップS2において、前記したコントロールパネルの吹出モード設定スイッチでの設定モードに合わせて、前記ダンパアクチュエータ21に駆動信号を出力し、その後、ステップS1に戻る処理を行う。
【0033】
これによって、ダンパ16が前記したフット位置やフェイス位置、或いは、これらの中間位置に定置され、エンジンのON状態が継続する間、これらの位置で保持される。また、この間に、例えばフットモードからフェイス/フットモードへの切換えが吹出モード設定スイッチで行われると、これに応じてダンパ16がフット位置から中間位置に移動される。
【0034】
暖房時には通常フットモードが選定される。これによって、エアコンユニット3で加温されて前ダクト5に供給される温風は、前記図2(a)(b)に示したように、フット吹出口8を通してオペレータの足元付近に向けて吹出される。なおこのとき、エアコンユニット3からの温風は、前記後ダクト4へも分配されて後部吹出口6からオペレータの背面に沿って上方にも吹出される。これにより、後窓を通しての放射冷却による背面側の温度低下が抑えられ、室内の暖房が好適に行われる。
【0035】
また、前窓に曇りが生じるような場合には、前記したフェイス/フットモードへの切換えを行うことで、温風がデフ吹出口11を通して前窓にも吹き付けられることになり、これによって、前窓の曇りが防止される。
【0036】
冷房時には、通常、デフ吹出口11を前記した手動式のシャッタ部材で閉止した状態で、フェイスモードが選定される。これによって、エアコンユニット3で冷却された冷風が後部吹出口6から上記同様に吹出され、また、フェイス吹出口10からオペレータの上半身に向けて吹出されて、室内冷房が行われる。
【0037】
このように室内の暖房または冷房下で所要の作業を行い、これを終了した後にオペレータが前記イグニッションキーによってエンジンを停止する操作を行うと、これが図1のステップS1で判別される。この時、このステップS1からS3に移行し、この時点での吹出設定モードがフェイスモードか否かを判別する。
【0038】
フェイスモードでないとき、すなわち、前記フットモード、或いはフェイス/フットモードのときには、ステップS4において、フェイス位置への切換信号を前記ダンパアクチュエータ21に出力し、これによって、ダンパ16をフェイス位置へと回動させる。そして、ステップS5においてダンパ16がフェイス位置に切換わったことが、例えばサーボモータから成る前記ダンパアクチュエータ21の動作信号によって確認されるまで待って、ステップS6においてコントロールパネルの電源回路をOFFにし、これによって前記ダンパ制御装置による制御動作が終了する。
【0039】
なお、前記ステップS3において、エンジンOFF時の設定モードがフェイスモードであることが判別されたときには、ダンパ16はすでにフェイス位置に位置していることから、このステップS3からS6に移行してコントロールパネルの電源回路をOFFにする処理を行い、制御動作を終了する。
【0040】
このような制御が行われることにより、エンジンOFFの期間は、ダンパ16は常時フェイス位置、すなわち、フット吹出口8を閉止した位置で保持される。この結果、エンジンを停止させて前記のように洗車する場合でも、フット吹出口8を通して前ダクト5内に泥水が侵入することが防止される。したがって、従来、洗車時にダクト内に侵入した泥水が乾燥し、これが空調装置を作動させたときに土埃となって吹出口より噴出するという不具合が生じていたが、本実施形態においては、これが防止されて快適な作業環境が維持される。
【0041】
しかも、フット吹出口8の閉止は、エンジンの停止に連動して自動的に行われるようになっており、オペレータが洗車時毎にフット吹出口8を手動で塞ぐような作業を必要としないので、作業性が向上する。また、このように手動で塞ぐ作業を前提とした場合には、その作業がなされずに洗車が行われるおそれがあるが、上記のように自動的にフット吹出口8を閉止する制御が行われることによって、洗車時のダクト内への泥水の侵入がより確実に防止される。
【0042】
また上記実施形態においては、フット吹出口8と、フェイス吹出口10およびデフ吹出口11との間で空調空気の吹出しを切換えるためのダンパ16によってフット吹出口8の開閉部材を構成しており、これによって、洗車時にフット吹出口8を塞ぐ専用の部材を別途設ける必要がないので、全体の構成もより簡素なものとなっている。
【0043】
さらに上記形態においては、フット吹出口8に取付けられた吹出グリル15と、ダンパ16による閉止位置との間に、前記した出口空間18が形成されており、洗車時には、吹出グリル15を通してこの出口空間18内に水の侵入が生じるが、この出口空間18を囲う前記突出囲壁14の下面に水抜き穴19が形成されているので、この出口空間18に侵入した水はこの水抜き穴19を通して排出される。したがって、この出口空間18の部位にも泥水が滞留することが防止されるので、エアコンユニット3の運転開始時に前記した土埃が吹出口を通して噴出するという不具合がさらに抑制される。
【0044】
なお上記実施形態においては、図3(a)に示すように、第1ダクト7の先端側の下面、すなわち、前ダクト5において最も高さの低い箇所に、ダクト内水抜き穴25が形成されている。これにより、フット吹出口8を通して前ダクト5内に洗車時の水が万一侵入したとしても、この水はダクト内水抜き穴25を通して下方に排出される。この結果、洗車時の泥水の侵入に起因する作業環境の低下をさらに確実に抑制し得るものとなっている。
【0045】
以上にこの発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更することができる。例えば上記では、ダンパ16をフェイス位置とフット位置、およびこれらの間の中間位置との3位置に定置することが可能なように、サーボモータから成るダンパアクチュエータ21を設けて構成した例を示したが、例えば図4に示すように、シングルタイプの油圧シリンダ(或いはエアシリンダ)から成るダンパアクチュエータ21を設けて、フェイス位置とフット位置との2位置の切換えを行うような構成とすることも可能である。
【0046】
この場合、ダンパ16がフット位置(図中二点鎖線で示す位置)に位置しているときにエンジンが停止されると、このエンジンの停止に伴ってシリンダへの圧油(或いはエア)の供給も停止され、これに伴い、シリンダに内蔵されているリターンバネ21aによって、ダンパ16にフット位置からフェイス位置への切換わりが生じる。この結果、前記同様に、洗車時の泥水の侵入が防止されて作業環境の低下が抑制される。なお、この場合には、エンジン停止時にフット吹出口8を閉止するようにダンパ16の作動を制御する開閉制御手段としての機能を、上記ダンパアクチュエータ21が兼備した構成となる。
【0047】
一方、上記実施形態においては、フット吹出口8を第2ダクト9の垂直壁面9a近くに形成し、フェイスモードとフットモードとの吹出モードの切換えを行うための第2ダクト9内の切換ダンパ16に、エンジン停止時にフット吹出口8を閉止する開閉部材としての機能を兼用させたが、例えば上記ダンパ16による切換領域から離れた箇所にフット吹出口8を設け、上記切換領域からフット吹出口8との間を繋ぐダクト内に、フット吹出口8を通して吹出される吹出風量を調整するためのダンパ部材を設けるような場合には、このダンパ部材を、エンジン停止時にフット吹出口8を閉止する開閉部材として構成することが可能である。
【0048】
さらに、上記のようなダンパ部材や上記実施形態での切換ダンパ16とは別に、エンジン停止時にフット吹出口8を閉止するための専用のシャッタ部材を設けて、上記開閉部材として構成しても良い。
【0049】
また上記実施形態では、床面1a近くで開口する吹出口としてフット吹出口8を例に挙げたが、キャブの床面1a近くに設けられる吹出口であればフット吹出口8に限定されるものではなく、例えば前記デフ吹出口11がキャブ1の床面1a近くに設けられる場合には、この吹出口11に対しても上記同様の構成とすることが可能である。
【0050】
また上記実施形態では、エンジン停止時にダンパ16でフット吹出口8を閉止する構成に加え、さらに前ダクト5にダクト内水抜き穴25を設けた例を示したが、この水抜き穴25は必ずしも設ける必要はない。一方、エンジン停止時にフット吹出口8を閉止する構成とすることなく、フット吹出口8付近のダクト内に、上記のようなダクト内水抜き穴を複数設けただけの構成とすることも可能である。このような構成においても、洗車時に吹出口8を通してダクト内に侵入した泥水は、上記ダクト内水抜き穴を通して排出されるので、泥水の侵入に起因する作業環境の低下を抑制することができる。
【0051】
さらに上記では、建設機械として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、その他の建設機械のキャブに搭載される空調装置に本発明を適用して構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態における建設機械の空調装置に設けられたダンパ制御装置での制御手順を示すフローチャートである。
【図2】上記建設機械のキャブ内における空調装置の構成を示すもので、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図である。
【図3】上記空調装置における第2ダクトの構成を示すもので、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)におけるX−X線矢視断面図である。
【図4】この発明の他の実施形態における第2ダクトの要部平面図である。
【図5】従来の空調装置を備えた建設機械のキャブを示すもので、同図(a)はキュブの正面図、同図(b)は空調装置の構成を示す斜視図、同図(b)はダクトの要部断面図である。
【符号の説明】
1 キャブ
1a 床面
3 エアコンユニット(空調装置本体)
5 前ダクト
8 フット吹出口
14 突出囲壁
16 ダンパ(開閉部材)
19 水抜き穴
25 ダクト内水抜き穴
Claims (3)
- 空調装置本体(3)と、この空調装置本体(3)で加温又は冷却された空調空気をキャブ(1)前面側に導くダクト(5)とを備え、このダクト(5)にキャブ(1)の床面(1a)近くで開口する吹出口(8)を設けて成る建設機械の空調装置であって、上記吹出口(8)を開閉する開閉部材(16)と、エンジン停止時に上記吹出口(8)を閉止すべく開閉部材(16)の作動を制御する開閉制御手段とを設けていることを特徴とする建設機械の空調装置。
- 上記ダクト(5)内における上記吹出口(8)近傍領域にこの吹出口(8)の空調装置本体(3)への連通状態を変化させるダンパ(16)を設け、開閉制御手段がこのダンパ(16)を上記開閉部材としてエンジン停止時に上記吹出口(8)を内方から閉止する閉止位置に位置させるように制御することを特徴とする請求項1の建設機械の空調装置。
- 上記閉止位置に位置したときのダンパ(16)と上記吹出口(8)との間を囲う囲壁(14)の下面に、水抜き穴(19)を形成していることを特徴とする請求項2の建設機械の空調装置。
Priority Applications (2)
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