JP4044673B2 - ポリベタインで安定化されたパラジウム含有ナノ粒子、前記粒子を調製する方法、及び酢酸ビニルを製造するために前記粒子から調製される触媒 - Google Patents

ポリベタインで安定化されたパラジウム含有ナノ粒子、前記粒子を調製する方法、及び酢酸ビニルを製造するために前記粒子から調製される触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パラジウム単独、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属と共にパラジウムを含み、且つ保護コロイドによって安定化される可溶性ナノ粒子に関するものであり、またゾル法によって前記粒子を調製する方法に関するものである。更に、本発明は、上記ナノ粒子から調製される、酢酸ビニルを製造するための触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
経済的に重要なポリマーの群のための出発モノマーである酢酸ビニルへの、エチレン、酸素及び酢酸の接触転化は、気相での不均質触媒反応により管巣反応器において商業規模で行われる。このために用いられる触媒は、触媒的に活性な成分として、不活性担体材料上に固定化されたパラジウム含有粒子を含む。
【0003】
不均質触媒は、一般的に、例えば成形品、ばら材料又は粉末のような不活性多孔質担体と、担体の表面上及び担体の細孔中に配置される触媒的に活性な成分とから成る。前記触媒を調製するとき、可能な限り多くの活性中心をつくること、すなわち担体に対して、微細分散で触媒活性成分を施用し、反応体にアクセス可能なポイントにある担体の外面及び内面に対して可能な限りしっかりと前記成分を結合させることが重要である。
【0004】
パラジウムをベースとする触媒を調製するための様々な方法は、酢酸ビニルの調製に関して既に説明されて来た。異なる活性成分及び調製技術が、前記触媒の調製に用いられる:
米国特許第3 743 607号及びGB−A第1 333 449号は、Pd/Au塩で担体を含浸してから、還元することによって、酢酸ビニル合成のためのPd/Auで支持された触媒を調製することを開示している。前記方法によっては、シェルタイプ(shell-type)触媒は製造されないが;貴金属は、ペレットの全断面にわたって均一に分散される。
【0005】
EP−A第0 519 436号は、Pd/Ba/K触媒を開示している。
【0006】
米国特許第4 158 737号及び第4 119 567号はα-Al23担体上Pd/Auを開示しており、米国特許第4 188 490号はZnO担体上Pdを開示している。
【0007】
米国特許第5 336 802号は、いくつもの逐次酸化及び還元工程によるPd/Au触媒の前処理を開示している。
【0008】
DE−A第25 09 251号は触媒を乾燥させる方法を開示しており、DE−A第25 06 141号 は開始相(startup phase)において触媒を活性化させる方法を開示している。
【0009】
EP−A第0 403 950号は、画定された細孔半径分布(defined pore radius distributions)を有する担体を開示している。
【0010】
EP−A第0 431 478号は、結合剤としてのカルボキシレートで補助することによる、成形品への担体粒子の圧縮を開示している。
【0011】
米国特許第5 371 277号及びEP−A第0 464 633号は、スルーチャネル(through channel)による担体造形品(例えば、環状タブレッド)を開示しており、EP−A第0 330 853号、DE−A第38 03 900号は、凸面を有する円筒形粒子から成る成形品を開示しており、EP−A第0 004 079号は、リブ付き押出物又は星形押出物から成る成形品を開示している。
【0012】
EP−A第0 048 946号は、エチレンのCO2への総酸化量を減少させるための供給添加剤(feed additives)として塩素化合物を開示している。
【0013】
EP−A第0 012 968号は、供給における酢酸 対 酸素のモル比が2:1を超えている反応手順を開示している。
【0014】
シェルタイプ触媒も、酢酸ビニルの製造にしばしば用いられる。この場合、触媒活性金属は、担体上に又は担体の最外層中に、シェルの形態で沈着される。前記触媒は、表面近くの領域まで、金属塩を担体中に浸透させ、次にアルカリによって沈殿させて、水に不溶性のPd/Au化合物を生成させることによって一部分調製される:
GB−A第1 283 737号は、初めにアルカリ溶液で担体を含浸し、次に25 〜 90%水又はアルコールで飽和させることによって、貴金属シェルタイプ触媒を調製することを開示している。Pd塩によるその後の含浸と、金属に対して沈着された塩の還元によって、シェルタイプ触媒が得られる。貴金属の浸透の深さは、ペレット半径の50%以下であることが意図されている。
【0015】
米国特許第3 775 342号は、Pd/Au塩の溶液及び水性塩基、好ましくはNaOHで担体を含浸することによって調製されるシェルタイプ触媒を開示している。前記触媒には、ペレット上シェル様表面領域に不溶性Pd水酸化物及びAu水酸化物が存在する。このようにしてシェルに固定化された水酸化物は、次に金属へと還元される。
【0016】
米国特許第4 048 096号は、NaOHの代わりに珪酸ナトリウムを用いて、最初にPd/Au塩で含浸された担体上に、水に不溶性であるPd及びAu化合物を沈殿させることを開示している。この場合に生じるシェルの厚さは、0.5mm未満である。
【0017】
EP−A第0 519 435号は、Pd/Au/K又はPd/Cd/Kシェルタイプ触媒の調製を開示しており、その場合、特殊な担体材料は、含浸前に酸で洗浄され、含浸後に塩基で処理される。
【0018】
米国特許第5 314 858号は、別々の2つのNaOH沈殿工程によって、外シェル中に貴金属を二重固定化することを開示している。
【0019】
EP−A第0 723 810号は、Al,Zr又はTi含有金属塩溶液によって担体を前処理(含浸)し、次に前記担体を上記塩基沈殿のために用いて、Pd/Au/Kシェルタイプ触媒をつくることを開示している。
【0020】
金属による前核形成(prenucleation)と、その後の、所望量の貴金属の沈着とから成るシェルタイプ触媒を製造する別の方法:すなわち、
JP−A第48−10135号は、Pd/Auシェルタイプ触媒の調製を開示している。この場合、前処理工程で、多孔質担体上に、少量の還元された金属(金)が沈着される。Pdは、粒子半径の約15%の厚さで、表面領域に対して、その後の含浸によって沈着される。
【0021】
米国特許第4 087 622号は、Pd/Au塩溶液で多孔質のSiO2 又はAl23担体を含浸し、乾燥させ、次にPd/Au塩を金属へと還元することによって、低濃度の(還元された)Pd/Au金属核で前核形成することによって、シェルタイプ触媒を調製することを記載している。前核形成工程の後には、触媒作用にとって必要とされる貴金属量、すなわち(表面近くにあるシェルにおいて濃縮される)過半量(major quantity)の貴金属を沈着させる工程が行われる。
【0022】
利用可能な細孔容積に関して不足した含浸溶液を用いることによって、また複数回含浸と組合わされるいくつかの場合では、貴金属を吸収するための有効時間を制限することによって、シェルタイプ触媒を得ることもできる:
EP−A第0 565 952号は、対応する金属塩の溶液が、超音波によって噴霧され、次に限定量で且つ限定時間、担体粒子に対して施用されてから、それらの乾燥が始められて、触媒活性金属塩が、担体粒子のコアーまで浸透することはできないが、大小にかかわらずシェルと呼ばれる外側の部分に浸透するとき、シェルタイプ構造を有するPd/Au/K,Pd/K/Ba及びPd/K/Cd触媒が得られることを開示している。
【0023】
シェルタイプ触媒は、EP−A第0 634 214号にしたがって、担体粒子上に対して、適当な金属塩の粘性溶液を液滴又は液体噴射の形態で噴霧することによって得られる。前記それぞれの噴霧される溶液の体積は、担体粒子の細孔容積の5 〜 80%であり、乾燥は噴霧直後に開始される。
【0024】
シェルタイプ触媒は、EP−A第0 634 209号にしたがって、担体粒子を、適当な金属塩の粘性溶液で浸漬することによって得られる。前記それぞれの含浸工程のための溶液の体積は、担体粒子の細孔容積の5 〜 80%であり、乾燥は各含浸工程直後に開始される。
【0025】
シェルタイプ触媒は、EP−A第0 634 208号にしたがって、担体粒子を、適当な元素の塩の粘性溶液で浸漬し、次に乾燥させることによって得られる。前記含浸工程のための溶液の体積は、担体粒子の細孔容積の80%を超える体積であり、含浸時間及び乾燥が開始されるまでの時間は、乾燥完了後に、担体粒子の細孔容積の5 〜 80%のシェルが前記金属塩を含むような短い時間が選択される。
【0026】
酢酸ビニル触媒の調製に関して上記したより広範な従来技術以外に、より狭い従来技術においても、ゾル法によって、別のプロセス段階で一種類以上の触媒活性金属のナノ粒子を初めに生成させ、次に担体上にそれらの粒子を固定化する点が異なる不均質触媒を調製する方法が開示されている。ゾル法の一般的な利点は、前記粒子の密度を高くできる点、粒径の分布を狭くできる点、及び合金粒子をつくることができる点である。
【0027】
この方法の一般的説明は、とりわけ、(a)B.C.Gates, L.Guczi, H.Knozinger, Metal Clusters in Catalysis, Elsevier, Amsterdam, 1986;(b)J.S.Bradley in Clusters and Colloids, VCH, Weinheim 1994, p.459-544 に見出される;
しかしながら、酢酸ビニル触媒の調製に関係のない不均質触媒をナノ粒子に基づいて合成する場合、特に、更なる加工が可能で且つ0.1%以上の金属濃度を有するゾルが要求されるときには、金属粒子は、いわゆる安定剤又は保護コロイドを用いることによって安定化される。安定剤又は保護コロイドは金属粒子を包み込み、多くの場合において、金属粒子に安定な電荷を与える。それによって、金属粒子の凝集が防止される。
【0028】
低分子量安定剤の例としては、とりわけ、酸素含有、燐含有、硫黄含有又は窒素含有の配位子、及びカチオン、アニオン、ベタイン又はノニオン界面活性剤が挙げられる。
【0029】
用いられて来たポリマー保護コロイドは、とりわけ、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、又はポリ(N−ビニルピロリドン)である。
【0030】
例えばパラジウム及び金のヒドロゾル及びオルガノゾルを製造する方法は、それらから調製される不均質触媒を有する場合、何度も説明されて来た:すなわち、 Journal of Catalysis 1977, 50, 530-540 は、2 〜 4.5ナノメートルの直径を有するPd/Au粒子の合成を開示しており、前記合成は、[Au(en)2]3+及び [Pd(NH3)4]2+の塩から出発し、まず最初にシリカ担体の酸性基とのイオン交換によって結合を生じさせ、次に固定化された金属塩を還元する。
【0031】
Catalyst Preparation Science IV, Elsevier Science Publishers, New York1987, 669-687 は、還元剤及び安定剤としてクエン酸ナトリウムを同時に用いて、パラジウム及び金の塩を逐次還元又は共同還元(coreduction)することを開示している。この場合、金上パラジウム、又はパラジウム粒子上もしくはPd/Au合金粒子上金が得られた。生成するコロイドは、炭素担体上に固定化された。
【0032】
Chem. Eur. J. 1996, 2, 1099-1103 は、20 〜 56ナノメートルの大きさを有し、核成長法によって調製されるシェルタイプのバイメタルPd/Auコロイドを記載している。用いられる安定剤は、スルホン化トリフェニルホスフィン配位子及びスルファニル酸ナトリウム(sodium sulfanilate)配位子であった。生成する粒子は、二酸化チタン担体上に固定化された。
【0033】
EP−A第0 672 765号は、カチオン、アニオン、ノニオン又はベタイン安定剤を用いる、Pd/Auヒドロゾルの電気化学的調製を開示している。この方法では、金属塩は、非分割(undivided)電気分解セルの陰極で還元される。ここで説明されたベタイン安定化ゾルは、金属塩を基準として約5倍のモル過剰の安定剤と、有機溶剤の使用を必要とする。
【0034】
DE−A第44 43 701号は、不均質触媒として適当であると言われているシェルタイプ触媒を開示している。この場合では、粒子は、担体粗粒上に、200ナノメートル以下で、外シェル中に沈着される。また、カチオン安定化ヒドロゾルを用いて、それらを調製する方法も特許請求されている。
【0035】
DE−A第44 43 705号は、不均質触媒のための先駆物質として、界面活性剤で安定化された金属粒子の調製を開示している。
【0036】
DE−A第195 00 366号は、含浸又は噴霧によって、高度に希釈されたゾルとしてPdを担体に対して施用することによる、水素化のためのシェルタイプPd触媒の調製を開示している。安定剤としてはPVPが用いられる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
空時収量及びPd/Auの有効寿命は、酢酸ビニルプロセスの採算性を決定する。しかしながら、現在最も良い触媒は、転化率、選択率及び長期特性に関する要求条件を十分に満たしていない。したがって、例えば、ほとんどの場合における転化率は、ほんの約10%である。更に、触媒自体のコストがあり、そのコストは、高価な貴金属であるパラジウム及び金を大量に用いることによって決定される。酢酸ビニルプロセス用の触媒を調製するために先に開示された方法は、触媒活性成分の化合物溶液を担体に充填することによって、例えば適当な金属の塩溶液で含浸することによって、反応中心を生成させ、次に、担体上にある化合物を、化学工程、例えば沈殿又は還元によって、触媒活性成分へと転化させる。
【0038】
貴金属に対する広範な要求条件に関する1つの実質的な理由は、以下で説明しているように、従来主として用いられ、ある種の短所を伴う可能性のある含浸法から由来するものである。担体上にあるパラジウム及び金の化合物の化学転化で得ることができる粒径は、10 〜 20ナノメートルを超えることがしばしば観察される。通常は、約5 〜 100ナノメートルの比較的幅広い粒径分布が見出される。特に100 〜 200ナノメートルのより大きな金属粒子の形成は、望ましくない。それは、金属の比表面積が減少して、触媒活性が低下するからである。
【0039】
別の問題は、パラジウム及び金を担体上に均質に分散させて沈着させることの難しさからも生じる。実際に、金富化領域は、釣り合いの取れたPd/Au比を有する領域に沿った担体上にしばしば見出される。前記のようなことを招く予想される原因としては、充填プロセス中の不均質な分配と、固定化プロセス中の挙動の違いである。
【0040】
更に、担体上の貴金属触媒は、通常の運転条件下、すなわち約150 〜 170℃の温度下における長期運転時に活性が失われることも知られている。活性の損失を補償するために、実際には、担体の貴金属充填量を適切に増加させることは今では必須となっている。
【0041】
したがって、本発明の目的は、粒径、粒子分布、安定化マトリックスの組成物及び微細構造に関する改良された特性を有する新規なPd/Au触媒を開発することである。
【0042】
安定剤又は保護コロイドとして従来用いられてきた低分子量化合物又はポリマー化合物は、様々な短所を有する。配位子安定剤は、例えば活性金属中心の触媒相互作用を損なう可能性がある。それは、配位子安定剤の供与体基と活性金属中心との長期の相互作用が原因である。同じ理由から、担体に対して施用した後、金属コアから配位子安定剤を除去することも難しいかもしれない。ポリマー保護コロイドは、金属粒子の触媒活性を損なうかもしれないので、固定化後に前記コロイドを除去することが望ましい。多くの場合で、その除去は、できたとしても恐らく不完全である。
【0043】
【課題を解決するための手段】
驚くべきことに、ベタイン基を有するポリマーをベースとする安定剤は、これらの短所を有していないことが発見された。
【0044】
本発明は、パラジウム単独、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属と共にパラジウムを含み、且つ保護コロイド中に埋込まれている可溶性ナノ粒子に関するものであり、前記保護コロイドは、ベタイン基を有する少なくとも1種類のポリマーを含む。
【0045】
本発明の好ましい態様では、このポリマーは、加水分解によって分解させることができる。担体に対して施用した後、300 〜 500℃において空気中でか焼することによって前記安定剤を酸化分解することも、本発明の好ましい態様である。
【0046】
更に、本発明は、成形品、ばら材料又は粉末の表面上又は表面近くの領域中に対して、薄いシェルの形態で、上記ナノ粒子を固定化する方法に関するものである。本発明の好ましい態様では、次に、保護コロイドを、加水分解によって完全に又は部分的に除去する。
【0047】
更に、本発明は、パラジウム単独、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属と共にパラジウムを含み、且つパラジウム化合物単独を、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属の他の化合物と共にパラジウム化合物を、水中又は溶剤中において還元剤と反応させることによって保護コロイド中に埋込まれている可溶性ナノ粒子を調製する方法に関するものであって、前記還元は、ベタイン基を有する側鎖があり、且つ適当な場合には、加水分解によって分解させることができる少なくとも1種類のポリマーを含む保護コロイドの存在下で行われるか、もしくは前記保護コロイドは、還元工程後に、ゾルに対して加えられる。本発明の好ましい態様では、次に、安定化されたゾルは、沈殿によって精製され、及び/又は蒸発によって濃縮される。
【0048】
更に、本発明は、酢酸ビニルを調製するための触媒に関するものであり、含浸、噴霧、浸漬、膨潤、噴霧乾燥、ハイコーティング(Hicoating)又は流動床被覆によって、上記ナノ粒子のゾルを担体に充填することを含む。好ましい態様では、保護コロイドは、次に、例えば塩基で処理することによって除去される。
【0049】
本発明にしたがって得ることができる可溶性ナノ粒子は、金属コアに基づいて、約1〜 8ナノメートル、好ましくは約2 〜 6ナノメートルの直径を有する粒子である。前記粒子は、水又は有機溶剤に可溶性であり、その場合「可溶性」とは、「可溶化可能」、すなわちゾルを形成することも意味している。したがって、本明細書において、「ゾル」は、「ナノ粒子の溶液」と同じ意味である。
【0050】
必要とされる金属の適当な化合物を、又は必要とされる金属を、還元剤と反応させることによる調製によって、溶液又はゾルの形態のナノ粒子が生成する。適当な出発原料は、可溶性化合物、特に水溶性塩、例えば酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、四塩化金(III)酸、六塩化白金(IV)酸水和物、六塩化イリジウム(IV)酸水和物、塩化ルテニウム(III)、硝酸ルテニウム(III)又は塩化ロジウム(III)水和物である。金属化合物は、溶剤を基準として、約0.1 〜 100g/リットル、好ましくは1 〜 50g/リットルの濃度で用いられる。
【0051】
適当な還元剤は、例えばヒドラジン、ヒドロキシルアミン、次亜燐酸ナトリウム、水素化硼素ナトリウム又は水素のような無機化合物である。更に、還元剤として、有機化合物、例えばホルムアルデヒド、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、及び例えばエタノール又はエチレングリコールのような一価アルコール又は二価アルコールを用いることもできる。用いられる好ましい還元剤は、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(Rongalit(登録商標))、ヒドラジン、又は水素化硼素ナトリウムである。還元剤は、金属化合物(1種又は複数種)に関して化学量論量で一般的に用いられるが、好ましくはある程度過剰で用いられる。例えば10 〜 100%過剰であることができる。
【0052】
新規な方法は、水中で、又は水と1種又は複数種の水混和性有機溶剤中で行われるか、もしくは水を排除した有機溶剤中で行われる。適当な有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、又はTHFが挙げられる。好ましくは、水中で、又は有機溶剤を1 〜 50重量%、好ましくは5 〜 25%添加した水中でゾル(ヒドロゾル)を調製する。
【0053】
ナノ粒子を安定化させるための保護コロイドとして、ポリベタインが本発明にしたがって用いられる。ポリベタインは、実質的に、枝分れしていないポリメチレン主鎖と、ベタイン基を有する様々なタイプの側鎖とから成っている。
【0054】
上記側鎖は、約2 〜 約12個の炭素原子、好ましくは2 〜 4個の炭素原子を有するアルキレン基から成っていて、且つ末端ベタイン基を有する。側鎖は、カルボキシルエステル(carboxylic ester)基又はカルボキサミド基を介して主鎖に結合される。また側鎖は、窒素含有複素環系、例えばピリジン環によって形成されることもでき、その場合、ベタイン基の窒素原子は環系に属し、主鎖に対する結合は、炭素を介して、又は適当な場合は、環系中に存在する他の窒素原子を介して生成する。
【0055】
ベタイン基は、カルボベタイン、すなわち−N+12−(−CH2−)n−CO2−、ホスホベタイン、すなわち−N+12−(−CH2−)n−PO3−、又は好ましくはスルホベタイン、すなわち−N+12−(−CH2−)n−SO3−[前記式中、R1及びR2は同じか又は異なる、1 〜 6個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは1,2又は3である]から成っていても良い。
【0056】
適当なポリマーとしては、例えば下式1
【化2】
Figure 0004044673
で表されるポリ−[N,N−ジメチル−N−メタクリルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]、下式2
【化3】
Figure 0004044673
で表されるポリ−[N,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]、下式3
【化4】
Figure 0004044673
で表されるポリ−[1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン]が挙げられる。
【0057】
上記ポリマーは、市販されている適当なモノマーの遊離基重合によって調製される。ポリベタインは、約50 〜 10,000、好ましくは100 〜 1000の重合度を有する。
【0058】
また、上記タイプの様々なモノマーから成るコポリマーを用いることもできる。
【0059】
更に、ベタイン基を有するモノマーと、例えばアクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、ビニルカルボキシレート、ビニルアルキルエーテル、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボキサミドのような他のモノマーとから成るコポリマーを用いることもできる。ポリベタインは、新規な方法のために、金属(1種又は複数種)の重量を基準として、5 〜 1000%、好ましくは20 〜 500%の量で用いられる。
【0060】
ゾルは、0 〜 200℃、好ましくは20 〜 100℃の温度で調製される。超音波による撹拌又は音波破砕によって、ゾルの形成を助けることは得策である。
【0061】
一般的に、金属化合物(1種又は複数種)及び還元剤を任意の順序で加えることができる。好ましい手順では、還元剤は、金属化合物(1種又は複数種)に加えられる。1種類以上の金属化合物が用いられる場合、金属化合物を順々に還元することができ、その場合、同じ還元剤又は異なる還元剤を、2つの工程のために用いることができる。例えば、最初に金化合物を還元し、次にパラジウム化合物を還元することができる。安定剤は、還元前、還元中又は還元後に加えることができる。還元後にのみ、ポリベタインを加える場合は、凝集が始まる前に加えなければならない。
【0062】
安定性を増大させるために、適当な場合には、ゾルに対して電解質を加えることもできる。適当な例は、塩化物、臭化物又は沃化物である。一般的に、添加量は、20 〜 400モル%、好ましくは40 〜 200モル%であることができる。
【0063】
本発明にしたがって調製されるゾル中に存在するポリベタインで安定化された金属粒子は、比較的均質な組成を有する新規な化合物である。透過型電子顕微鏡検査(TEM)によると、生成した粒子の粒度分布は非常に狭い。
【0064】
ゾルを更に加工して均質触媒にするために、すなわち、固体担体上にポリベタイン安定化金属粒子を固定化するために、必要とされる金属濃度は、一般的に少なくとも10g/リットルである。本発明にしたがって得られるゾルは、適当な場合には、穏やかな条件下で、水及び/又は溶剤を蒸留して除去することによって、濃縮することができる。必要な場合は、本発明にしたがって得られるゾルを精製することができ、適当な場合は、それと同時に、それ自体公知の方法で再沈殿させることによって濃縮することができる。ポリベタイン安定化金属粒子は、アセトン又はイソプロパノールを加えることによって、沈殿させることができる。得られるゲルは、水中に再溶解させることができる。この方法で得ることができる金属濃度は、20 〜 50g/リットルである。
【0065】
触媒を調製するために、上記のようにして調製した水性ゾルを、造形した触媒担体上に固定化する。前記固定化では、例えば含浸、膨潤、浸漬、噴霧、噴霧乾燥、ハイコーティング、流動床被覆などのような公知の被覆法を用いることができ、前記被覆法は、(分離原子の状態で分散された)塩水溶液を充填することによって従来の支持触媒を調製するための技術状態である。貴金属ゾルを担体に充填することは、1つ以上の逐次工程で行うことができ、各固定化工程の間に乾燥段階を挿入することができる。
【0066】
また、ゾルの固定化前、固定化中及び/又は固定化後に、担体に対して、更なる活性剤、特にアルカリ金属酢酸塩、好ましくは酢酸カリウム、及び適当な場合には、促進剤、例えばZr,Ti,Cd,Cu,Ba及びRe化合物を充填することもできる。
【0067】
安定剤は、担体固定化後でもナノ粒子上に残留していることができるが、適当な場合には、すなわち安定剤の存在が触媒作用を妨げる場合には、除去することができる。必要ならば、反応器に触媒を取り付ける前と、反応器中のその場の双方で、例えば溶剤による加水分解によって、熱又は酸化によって、すなわち300 〜 500℃の空気中で焼き取ることによって、安定剤を完全又は部分的に除去することができる。
【0068】
用いられる担体は、グラニュール、ビーズ、タブレッド、リング、星形、ストランド又は他の成形品の形態の、不活性材料、例えばSiO2,Al23,ZrO2,TiO2又は前記酸化物の混合物のような多孔質セラミック材料である。用いられる担体成形品の直径又は長さ及び厚さは、一般的に3 〜 9ミリである。造形された担体の表面積は、BET法によって測定され、一般的には10 〜 500m2/g、好ましくは20 〜 250m2/gである。細孔容積は、一般的には0.3 〜 1.2ml/gである。
【0069】
Pd/Au触媒のPd含量は、一般的には0.5 〜 2.0重量%、好ましくは0.6 〜 1.5重量%である。Pd/Au触媒のAu含量は、一般的には0.2 〜 1.0重量%、好ましくは0.3 〜 0.8重量%である。
【0070】
好ましい触媒システムは、Pd及びAuのみならず、活性剤として酢酸カリウムも含む。カリウムの含量は、一般的には0.5 〜 4.0重量%、好ましくは1.5 〜 3.0重量%である。重量を基準とする割合は、触媒の総重量を基準としている。
【0071】
活性剤及び促進剤のための適当な先駆塩は、可溶性であり、且つ例えば硫黄のような触媒毒成分を含まないすべての塩である。好ましくは酢酸塩及び塩化物である。塩化物の場合では、触媒を使用する前に、塩化物イオンを確実に除去しなければならない。除去は、例えば水で、充填された担体を洗浄することによって実行される。好ましい態様は、次に、ゾルで含浸された担体を酢酸カリウムで含浸することから成る。新規な方法では、好ましくは、まず最初に、Pd/Auのシェルを生成させ、次に、酢酸カリウム溶液で含浸する。酢酸カリウムによる含浸では、カリウムはペレットの横断面全体に均一に分配される。
【0072】
活性剤及び促進剤のための適当な溶剤は、選択された塩を溶解し、また含浸後に、乾燥させることによって再び容易に除去することができるすべての化合物である。特に未置換カルボン酸、詳しくは酢酸が、酢酸塩に適する。水は、塩化物にとって特に適する。別の溶剤を追加して使用することは、塩が、酢酸又は水に不充分にしか溶けないときには都合が良い。適当な追加の溶剤は、不活性で、酢酸又は水と混和性の溶剤である。酢酸に関して挙げることができる追加の溶剤は、例えばアセトン及びアセチルアセトンのようなケトン、また例えばテトラヒドロフラン又はジオキサンのようなエーテル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、例えばベンゼンのような炭化水素である。
【0073】
複数の元素の塩を施用することができるが、好ましい態様では、厳密には、3種類の元素のそれぞれ1種類の塩を施用することができる。1つの工程で又は複数回の含浸によって、必要とされる塩の量を施用することができる。塩は、例えば含浸、噴霧、蒸着、浸漬又は沈殿のような公知の方法によって、担体に施用することができる。
【0074】
Pd/Au/K触媒の場合では、2種類の貴金属をシェルの形態で担体に施用することは有利であることが分かった。すなわち、前記貴金属は、表面近くの領域においてのみ分配され、担体成形品の更に内側に位置している領域には、実質的に貴金属は存在しない。これらの触媒活性シェル層の厚さは、一般的には2mm未満、好ましくは0.5mm未満である。より薄いシェルは、選択率を更に上昇させるには望ましいと考えられるが、従来の(すなわち、本発明にしたがわない)調製方法では、より薄いシェルをつくれたとしても、多大の困難を伴う。
【0075】
容量の向上と同様に、プロセスは、シェルタイプ触媒を用いると、担体粒子がコアまで含浸されている(完全に含浸された)触媒を用いたときに比べて、一層高い選択率で実行される。
【0076】
この場合、完全に含浸された触媒に関連して反応条件を変えないこと、及び単位反応器容積と単位時間当たりにおいて酢酸ビニルをよく多く調製することが適当である。それによって、生成した粗酢酸ビニルの精製が容易になる。その理由は、反応器流出ガス中の酢酸ビニル含量がより高いので、精製工程におけるエネルギーが節約されるからである。適当な精製は、例えば米国特許第5 066 365号、DE−A第34 22 575号、DE−A第34 08 239号、DE−A第29 45 913号、DE−A第26 10 624号、米国特許第3 840 590号で説明されている。一方、システム容量が一定に保たれる場合、反応温度は、より低くすることができ、したがって反応は、同じ総生産量及び先駆物質の節約を保持しつつ、より選択的に行われる。この場合、副産物として生成するので、抜き取らなければならない二酸化炭素の量、及び前記抜き取りと関連のある連行エチレンの損失は、少なくなる。更に、この手順によって、触媒の有効寿命が延びる。
【0077】
都合の良いことには、ゾルで担体を被覆する新規な方法によって、0.5mm未満のシェル厚さを有し、且つ成形品の未充填内部領域に対して比較的明確に画定された界面を有する薄いシェルを形成することさえも可能になる。粒径、安定剤、及び担体細孔構造に依存して、0.1mm未満のシェル厚さを達成することもできる。
【0078】
ゾル被覆法の重要な利点は、担体に対するゾルの施用後に、貴金属成分は、既に実質的に還元された状態にあるという点である。それによって、一般的に、貴金属を一緒に焼結させて触媒表面積を減少させるために、高温で貴金属を還元する必要がなくなる。
【0079】
一般的に、酢酸ビニルは、100 〜 220℃、好ましくは120 〜 200℃の温度及び1 〜 25バール、好ましくは1 〜 20バールの圧力下で、完成触媒上に対して、酢酸、エチレン及び酸素又は酸素含有ガスを通すことによって調製され、未反応成分は再循環させることができる。酸素濃度は、10容量%(酢酸を含んでいないガス混合物を基準として)未満に都合良く保持される。しかしながら、いくつかの状況では、例えば窒素又は二酸化炭素のような不活性ガスによる希釈も有利である。特に、二酸化炭素は、反応中に少量形成されるので、希釈に用いるのに適当である。
【0080】
【実施例】
実施例1
酢酸パラジウム(II)0.673g(3.0ミリモル)及び塩化リチウム0.255g(6.0ミリモル)を、500ml三角フラスコ中にある温脱イオン水50ml中に溶かし、更にそこに水250mlを加えた。脱イオン水20ml中にポリ−[N,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]0.50gと、ヒドロキシメタンスルホン酸ナトリウム(Rongalit:登録商標)0.389g(3.33ミリモル)とを溶かすことによって、第二溶液を調製した。前記2つの溶液を、20 〜 25℃で激しく撹拌しながら、直ちにすべて組み合わせた。溶液の混合物は、すぐに黒くなった。それを、室温で15時間静置してから、回転蒸発器において、生成したヒドロゾルを、40℃の浴温度及び減圧下で50mlの体積まで濃縮した。少なくとも5日間安定であった黒褐色のヒドロゾルが得られた。
【0081】
TEM分析(EDXシステムが付属している透過型電子顕微鏡、タイプ:Philips CM 30)によると、粒径は2 〜 3ナノメートルであった。
【0082】
実施例2
2リットルの三角フラスコにおいて、温脱イオン水100ml中に酢酸パラジウム(II)1.50g(6.67ミリモル)と、塩化リチウム0.57g(13.4ミリモル)とを溶かし、更にそこに水600mlを加えることによって、溶液1を調製した。脱イオン水20ml中に四塩化金酸水和物 HAuCl4・H2O 0.68g(1.72ミリモル)を溶かすことによって、溶液2を調製した。脱イオン水100ml中にポリ−[N,N−ジメチル−N−メチルアクリルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]2.00gと、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(Rongalit)1.31g(11.1ミリモル)とを溶かすことによって、溶液3を調製した。まず最初に、溶液1と溶液2とを組合わせ、20 〜 25℃の温度で激しく撹拌しながら、直ちに溶液3をすべて加えた。溶液の混合物は、すぐに黒くなった。それを、室温で15時間静置してから、回転蒸発器において、生成したヒドロゾルを、40℃の浴温度及び減圧下で100mlの体積まで濃縮した。少なくとも5日間安定であった暗赤褐色のヒドロゾルが得られた。
【0083】
TEM分析(EDXシステムが付属している透過型電子顕微鏡、タイプ:Philips CM 30)によると、粒径は2 〜 5ナノメートルであった。EDX測定により、Pd/Au原子比は4:1であることが分かった(いくつもの測定値の平均;各場合において、互いに隣り合っている3 〜 5個のクラスターを測定した)。
【0084】
実施例3
実施例2のようにして溶液1及び溶液2を調製した。溶液3は、脱イオン水100ml中にポリ−[N,N−ジメチル−N−メチルアクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]2.00gと、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(Rongalit)1.31g(11.1ミリモル)とを溶かすことによって調製した。残りの手順は、実施例2で説明した通りであり、少なくとも5日間安定であった暗赤褐色のヒドロゾルが得られた。
【0085】
TEM分析(EDXシステムが付属している透過型電子顕微鏡、タイプ:Philips CM 30)によると、粒径は3 〜 8ナノメートルであった。EDX測定により、Pd/Au原子比は3.55:1であることが分かった(いくつもの測定値の平均;各場合において、互いに隣り合っている3 〜 5個のクラスターを測定した)。
【0086】
実施例4
温脱イオン水100ml中に酢酸パラジウム(II)1.50g(6.67ミリモル)と、塩化リチウム0.57g(13.4ミリモル)とを溶かし、更にそこに水600mlを加えることによって、溶液1を調製した。溶液2は実施例2で説明したように調製した。脱イオン水100ml中にポリ−[1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウムベタイン]1.00gと、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム(Rongalit)1.31g(11.1ミリモル)とを溶かすことによって、溶液3を調製した。残りの手順は、実施例2で説明した通りであり、少なくとも5日間安定であった暗赤褐色のヒドロゾルが得られた。
【0087】
TEM分析(EDXシステムが付属している透過型電子顕微鏡、タイプ:Philips CM 30)によると、粒径は2 〜 8ナノメートルであった。EDX測定により、Pd/Au原子比は4:1であることが分かった(いくつもの測定値の平均;各場合において、互いに隣り合っている3 〜 5個のクラスターを測定した)。
【0088】
実施例5
ポリビニルアルコール(Fluka 市販の22,000)2.4gを、短時間沸騰させることによって、水1200ml中に溶かしてから、室温まで冷却した。第二溶液は、温脱イオン水200ml中に酢酸パラジウム(II)3g(13.33ミリモル)と、塩化リチウム1.27g(30.0ミリモル)とを溶かすことによって調製した。その溶液を濾過し、PVA溶液で洗浄した。第三溶液は、水40ml中に四塩化金酸水和物1.36g(3.44ミリモル)を溶かすことによって調製した。
【0089】
上記のようにして調製した3つの溶液を、2リットルの三角フラスコにおいて混合した。すべての物質が溶解されている明澄な暗赤褐色の溶液が生成した。次に、直ちに、激しく撹拌しながら、20 〜 25℃において、脱イオン水40ml中ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム・二水和物(Rongalit)2.62g(22.2ミリモル)をすべて加えた。溶液混合物は、すぐに黒色になった。それを、室温で15時間静置してから、回転蒸発器において、生成したヒドロゾルを、40℃の浴温度及び減圧下で250gまで濃縮した。
【0090】
実施例6
2リットルの三角フラスコにおいて、温脱イオン水200ml中に酢酸パラジウム(II)3g(13.33ミリモル)と、塩化リチウム1.27g(30.0ミリモル)とを溶かした。その溶液を濾過し、1200mlまで希釈した。第二溶液は、水40ml中に四塩化金酸水和物1.36g(3.44ミリモル)を溶かして調製した。
【0091】
上記のようにして調製した2つの溶液を混合した。明澄な暗赤褐色の溶液が得られた。次に、直ちに、激しく撹拌しながら、20 〜 25℃において、脱イオン水40ml中、ポリ−[N,N−ジメチル−N−メチルアクリルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]2gと、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム・二水和物(Rongalit)2.62g(22.2ミリモル)との溶液をすべて加えた。溶液混合物は、すぐに黒色になった。それを、室温で15時間静置してから、回転蒸発器において、生成したヒドロゾルを、40℃の浴温度及び減圧下で250gまで濃縮した。
【0092】
実施例7
2リットルの三角フラスコにおいて、温脱イオン水200ml中に酢酸パラジウム(II)3g(13.33ミリモル)と、塩化リチウム1.27g(30ミリモル)とを溶かした。その溶液を濾過し、1200mlまで希釈した。第二溶液は、水40ml中に四塩化金酸水和物1.36g(3.44ミリモル)を溶かして調製した。
【0093】
上記のようにして調製した2つの溶液を混合した。明澄な暗赤褐色の溶液が得られた。次に、直ちに、激しく撹拌しながら、20 〜 25℃において、脱イオン水40ml中、ポリ−[N,N−ジメチル−N−メチルアクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン]2gと、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム・二水和物(Rongalit)2.62g(22.2ミリモル)との溶液をすべて加えた。溶液混合物は、すぐに黒色になった。それを、室温で15時間静置してから、回転蒸発器において、生成したヒドロゾルを、40℃の浴温度及び減圧下で250gまで濃縮した。
【0094】
実施例8
溶液250ml中Pd 1.41g及びAu 0.68gの濃度を有する実施例5より得られた初期溶液を用いた。初期溶液100mlを取り、水で300mlまで希釈し、次にその溶液を、噴射ガスとしてN2を用いたスプレーガン(0.5mmノズル)で、ビーズ(Siliperl AF 125、直径4mmを有するスクリーン画 分)100g上に対して噴霧した。そのビーズを、Soxhlet 中で洗浄して塩化物を洗い流し、100℃で一晩乾燥させた。次に、水72ml(ビーズによって吸収された水に相当する)中酢酸カリウム6g溶液をビーズ100mlに対して加えることによって、ビーズを酢酸カリウムで含浸した。連続して回転させながら1時間混合してから、乾燥炉において120℃で一晩乾燥させた。
【0095】
実施例9
実施例6から得られた初期溶液75ml(ポリマースルホベタインで安定化された、Pd 0.63g及びAu 0.19gに相当する)で、Siliperl AF 125(Engelhard から市販されている)60gを含浸した。連続して回転させながら、吸収させた。乾燥炉において110℃で一晩乾燥させた。4リットルの水で1日洗浄してから、乾燥炉において110℃で一晩再び乾燥させた。酢酸カリウム4.8gを水60ml(担体によって吸収された水に相当する)中に溶かしてビーズに加え、連続して回転させながら吸収させた。110℃で一晩乾燥させた。
【0096】
実施例10
実施例7から得られた初期溶液75ml(ポリマースルホベタインで安定化された、Pd 0.63g及びAu 0.19gに相当する)で、Siliperl AF 125 60gを含浸した。連続して回転させながら、吸収させた。乾燥炉において110℃で一晩乾燥させた。4リットルの水で1日洗浄してから、乾燥炉において110℃で一晩再び乾燥させた。酢酸カリウム4.8gを水60ml(担体によって吸収された水に相当する)中に溶かしてビーズに加え、連続して回転させながら吸収させた。110℃で一晩乾燥させた。
【0097】
実施例11
実施例9から得られた触媒20gを、4時間、合成空気(synthetic air)中において350℃に保った。冷却した後、150℃で2時間、エチレンと反応させた。冷却した後、室温で10分間、1%酸素で不動態化し、その不動態化した触媒を測定を行うまで貯蔵した。
【0098】
実施例12
か焼を450℃で行った以外は、実施例11と同じ手順であった。
【0099】
実施例13
か焼を550℃で行った以外は、実施例11と同じ手順であった。
エチレンと酢酸とを気相酸化して酢酸ビニルを製造するための反応器試験:
触媒を、直径2cmの管を有する固定床管形反応器において試験した。反応器温度は、油入りジャケットによる外部加熱によって保持する。触媒成形品15mlを導入して、触媒床の上流及び下流の反応器容積をガラスビーズで満たす。試験装置は、プロセス制御システムによって制御され、順々に運転される。まず最初に、触媒を活性化し、次に一定の反応条件下で試験した。活性化は、いくつもの工程:すなわち、N2雰囲気下で加熱する工程、エチレンを加える工程、圧力を上昇させる工程、酢酸を加える工程、条件を保持する工程、酸素を加える工程から成る。試験における反応条件は、反応温度160 〜 170℃及びゲージ圧力8 〜 9バールである。供給材料組成は、エチレン64.5容量%、N216.1容量%、酢酸14.3容量%及びO2 5.1容量%である。反応器出口において、反応器からの排出物を、オン・ラインGC(2-カラム設定)によって完全に分析した。表1にその結果を示してある(VAM = 酢酸ビニルモノマー):
【表1】
Figure 0004044673
注:他のガス(C24,O2,N2,酢酸)の濃度は、初期値にほぼ相当し、オン・ラインGC分析の変動の範囲内であるので、表には値を示していない。

Claims (28)

  1. パラジウム単独、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属と共にパラジウムを含み、且つ保護コロイド中に埋込まれている可溶性ナノ粒子であって、該保護コロイドがベタイン基を有する少なくとも1種類のポリマーを含む前記可溶性ナノ粒子。
  2. ベタイン基を有し、且つ加水分解によって分解させることができる少なくとも1種類のポリマーを含む請求項1記載の可溶性ナノ粒子。
  3. 1 〜 8ナノメートルの直径を有する請求項1又は2記載の可溶性ナノ粒子。
  4. 2 〜 6ナノメートルの直径を有する請求項3記載の可溶性ナノ粒子。
  5. ベタイン基と、2 〜 12個の炭素原子を有するアルキレン基から成る側鎖とを有する少なくとも1種類のポリマーを含む請求項1 〜 4のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子。
  6. ベタイン基と、2 〜 4個の炭素原子を有するアルキレン基から成る側鎖とを有する少なくとも1種類のポリマーを含む請求項5記載の可溶性ナノ粒子。
  7. ベタインが、式 −N+12−(−CH2−)n−CO2−で表されるカルボベタイン、式 −N+12−(−CH2−)n−PO3−で表されるホスホベタイン、又は式 −N+12−(−CH2−)n−SO3−で表されるスルホベタイン[前記式中、R1及びR2は、互いに独立に、同じか又は異なっていて、1〜 6個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは1,2又は3である]である請求項1 〜 6のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子。
  8. 保護コロイドが、下式
    Figure 0004044673
    (式中、nは1,2又は3である)で表される化合物である請求項1 〜 7のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子。
  9. ベタイン基を有し、且つ50 〜 10,000の重合度を有する少なくとも1種類のポリマーを含む請求項1 〜 9のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子。
  10. ベタイン基を有し、且つ100 〜 1000の重合度を有する少なくとも1種類のポリマーを含む請求項9記載の可溶性ナノ粒子。
  11. ベタイン基を含むモノマーのみならず、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、ビニルカルボキシレート、ビニルアルキルエーテル、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルボキサミドから成る群より選択されるモノマーをも含むポリマーを含む請求項1 〜 10のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子。
  12. パラジウム化合物単独を、又は周期表のIb亜族及びVIIIb亜族の金属の他の化合物と共にパラジウム化合物を、水中又は溶剤中において還元剤と反応させることによって請求項1 〜 11のいずれかに記載の可溶性ナノ粒子を調製する方法であって、該還元を、ベタイン基が存在する側鎖を有する少なくとも1種類のポリマーを含む保護コロイドの存在下で行うか、もしくは該保護コロイドを、還元工程後に、生成したゾルに対して加える、前記可溶性ナノ粒子を調製する方法。
  13. ゾルを、再沈殿によって精製するか、又は蒸発によって濃縮する請求項12記載の方法。
  14. 可溶性ナノ粒子を調製するための出発原料が可溶性化合物である請求項12又は13記載の方法。
  15. 可溶性ナノ粒子を調製するための出発原料が水溶性塩である請求項14記載の方法。
  16. 水溶性塩が、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、四塩化金(III)酸、六塩化白金(IV)酸水和物、六塩化イリジウム(IV)酸水和物、塩化ルテニウム(III)、硝酸ルテニウム(III)又は塩化ロジウム(III)水和物である請求項15記載の方法。
  17. 可溶性ナノ粒子を調製するための出発原料を、溶剤を基準として0.1 〜 100g/リットルの濃度で用いる請求項12 〜 16のいずれかに記載の方法。
  18. 可溶性ナノ粒子を調製するための出発原料を、溶剤を基準として1 〜 50g/リットルの濃度で用いる請求項17記載の方法。
  19. 用いられる還元剤が、無機化合物又は有機化合物である請求項12 〜 18のいずれかに記載の方法。
  20. 無機化合物が、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、次亜燐酸ナトリウム、水素化硼素ナトリウム又は水素であり、有機化合物がホルムアルデヒド、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、一価アルコール又は二価アルコールである請求項19記載の方法。
  21. 一価アルコールがエタノールであり、二価アルコールがエチレングリコールである請求項20記載の方法。
  22. 還元剤を、金属化合物(1種又は複数種)に関して化学量論量で用いる請求項12 〜 21のいずれかに記載の方法。
  23. 還元剤を、金属化合物(1種又は複数種)に関して、10 〜 100%過剰で用いる請求項22に記載の方法。
  24. 溶剤が、メタノール、エタノール、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド若しくはテトラヒドロフラン、又は前記物質と水との混合物である請求項12 〜 23のいずれかに記載の方法。
  25. 0 〜 200℃の温度で実施される請求項12 〜 24のいずれかに記載の方法。
  26. 20 〜 100℃の温度で実施される請求項25記載の方法。
  27. 電解質を含む請求項12 〜 26のいずれかに記載の方法によって調製されるゾル。
  28. 電解質として、塩化物、臭化物又は沃化物を含む請求項27記載の方法によって調製されるゾル。
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